JP4803391B2 - 機能性発酵茶及びその製造方法 - Google Patents

機能性発酵茶及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4803391B2
JP4803391B2 JP2007109856A JP2007109856A JP4803391B2 JP 4803391 B2 JP4803391 B2 JP 4803391B2 JP 2007109856 A JP2007109856 A JP 2007109856A JP 2007109856 A JP2007109856 A JP 2007109856A JP 4803391 B2 JP4803391 B2 JP 4803391B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tea
fermented
tea leaves
fermented tea
ethenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007109856A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008263831A (ja
Inventor
傳兵衛 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riverson
Original Assignee
Riverson
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riverson filed Critical Riverson
Priority to JP2007109856A priority Critical patent/JP4803391B2/ja
Publication of JP2008263831A publication Critical patent/JP2008263831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4803391B2 publication Critical patent/JP4803391B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)

Description

本発明は、新しい機能を有する後発酵茶及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、アスペルギルス属またはユーロチウム属に属する微生物により茶葉を発酵させて4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する発酵茶葉を産生せしめる機能性発酵茶の製造方法及び機能性発酵茶に関するものである。
本発明の機能性発酵茶は、特許微生物寄託センターに寄託されたアスペルギルス属及びユーロチウム属の微生物により茶葉を発酵処理することを特徴とするものであり、それによって、抗菌、神経麻酔、強壮刺激、鎮静などの作用がある上述の生理活性化合物を含有する新規な機能性発酵茶を製造し、提供することができる。従来、発酵茶は様々な効用を有するものとして、例えば、漢方薬としても飲用されているが、新しい生理活性効果を有する成分を含有する茶葉を発酵処理によって創製することは容易なことではなかった。本発明は、従来技術のこうした問題点を解決することを可能とするものであり、従来の緑茶や発酵茶には含有されることがなかった、鎮静作用などの生理活性成分を含有する機能性発酵茶の製造を可能とする新技術を提供するものである。
従来、製茶は加熱、揉捻、乾燥という工程からなり、茶の葉が自然発酵していくのをどの段階で加熱により止めるか、また、カビ付けにより強制発酵させるか否かという製造方法の違いから、大きく不発酵茶(緑茶)、半発酵茶(烏龍茶、包種茶)、完全発酵茶(紅茶)及び後発酵茶(黒茶、プーアル茶)に大別される。不発酵茶は生茶葉を蒸熱または炒熱処理して殺青した後、揉捻、乾燥したものであり、生茶葉自身の持つ酵素群は失われている。一方、半発酵茶及び完全発酵茶は、殺青を行わず、揉稔して生茶葉自体の持つ酵素群の作用により発酵を行わせた後、加熱により酵素群を失活せしめて乾燥したものであり、その発酵の程度により半発酵茶から完全発酵茶に分けられる。
後発酵茶は、通常、殺青処理した茶葉を原料として、これにカビを植え付け、堆積してカビを用いて発酵を行わせたものであり、長期間発酵させたものが珍重されている。後発酵茶の特徴は、茶葉中のガレート基を有するカテキン類が分解を受け、強い酸化防止効果を有する没食子酸を産生するとともに、旨味とコク味が増していることにあると言われている。さらに、後発酵茶は、後発酵により茶葉に独自の香りを付与するか、または機能性を高めた茶葉を提供することを可能とするとともに、それらの機能性を利用した機能性食品類を提供することをも可能とする。例えば、プーアル茶は緑茶にカビを半年から1年間又はそれ以上の期間発酵させて作る後発酵茶の黒茶の一種であり、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる作用があり、脂肪代謝効果や免疫増強に有用であるといわれている。
公知の後発酵茶の製造方法としては、例えば、茶の茎の共存下で茶葉を、アスペルギルス属、またはリゾプス属の微生物により発酵させることにより、黒茶が有するコレステロール低下作用などの生理活性を保持したまま、短期間で黒茶を製造することが可能であり、しかも発酵茶からの抽出物の収率を向上させた製造方法が提案されている(特許文献1参照)。また、麹菌(アスペルギルス ニガー)により茶葉のスラリー発酵を行い、発酵終了時の茶葉懸濁液を回収し、乾燥させた茶葉であって、単位茶葉あたりのガレート基を有するカテキン類の抽出量が他の茶飲料に対して少なく、没食子酸及びカテキン類の抽出量が他の茶飲料に対して多いにもかかわらず苦渋味が少なく旨味とコクの強い後発酵茶飲料が提案されている(特許文献2参照)。
また、従来技術として、青殺後の茶葉、粗柔後の茶葉、柔稔後の茶葉、中稔後の茶葉、精柔後の茶葉または荒茶を25から80重量%の水を含むように調整し、イースト菌、または焼酎用の種麹(A.sirousamii)等の真菌類の作用により発酵させ、次いで加熱乾燥させることにより得られた発酵機能茶が提案されている。この発酵茶は、香りを楽しむことができると同時に、茶葉由来のテアニンやカテキン類を分解しないで茶葉中に残存させることにより機能性物質を増大させたものであり、茶葉に含まれるグルタミン酸が変化したγ-アミノ酪酸を含有する(特許文献3参照)。
また、後発酵茶を食品添加剤などとして利用することにより、食品の品質の改善や、新しい機能を付与した食品類を提供する例としては、緑茶より分離したラクトバチルス属プランタラム(乳酸菌)を培養し、これを放冷した茶葉湯に接種して発酵させた緑茶発酵物は、食品工業へ利用し易く且つ品質管理が容易であり、通常の茶葉と同様にして飲用に供することができるものであるが、乳酸発酵種としてパンの風味改善に使用される(特許文献4参照)、また、緑毛茶を黒こうじ菌などにより発酵させた微生物後発酵茶を粉末化あるいは抽出したものからなる矯香味作用、食品保存作用などを有する食品添加剤が提案されている(特許文献5参照)。
以上述べたように、従来開発されてきた後発酵茶は、茶葉に含有されている成分を発酵技術により有用な物質に変換して、その香りや機能特性を改善することを可能とするものであるが、従来の発酵技術によっては、新しい機能や香り成分が発現した茶を開発し、提供するにことは容易ではなかった。
特開2005−333929号公報 特開2005−278519号公報 特開2006−14684号公報 特開平11−276072号公報 特開平5−344852号公報
このような状況の中で、本発明者は上記従来技術に鑑みて、新しい機能特性を有する後発酵茶を、短期間で効率よく製造することができる後発酵茶の製造方法を開発することを目標にして鋭意研究を積み重ねた結果、後発酵茶を製造する工程において、特定の微生物を利用して発酵工程を実施することにより、新しい香り成分と、新しい機能物質を含有する後発酵茶を製造することが可能であることを見出し、さらに研究を重ねることにより本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、新規な香りと同時に、新規な機能性物質を含有する後発酵茶を提供することである。また、本発明の目的は、特定の微生物により後発酵茶を製造することにより、鎮静作用を有する物質である、4-メチル-1,2ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含む後発酵茶、及び、2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する新しい後発酵茶を製造し提供することである。また、本発明の目的は、緑茶と比較して、没食子酸、エピカテキン、エピガロカテキンの含有量が増加し、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの含有量が減少した後発酵茶を提供することである。また、本発明の目的は、プーアル茶や3年黒茶と比較して、エピガロカテキン、エピカテキンの含有量が増加した後発酵茶を製造し提供することである。また、本発明の目的は、新しい有用成分を含有する後発酵茶を短期間で効率よく製造し提供することができる機能性発酵茶の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)茶葉を発酵させて4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを産生する受託番号FERM BP−11296として寄託されたアスペルギルス属に属する微生物株(PK−1)または受託番号FERM BP−11297として寄託されたユーロチウム属に属する微生物株(KA−1)を茶葉に接種して発酵し、4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する後発酵茶葉を産生せしめることを特徴とする機能性発酵茶の製造方法。
(2)茶葉が、青殺後の茶葉、粗柔後の茶葉、柔稔後の茶葉、中柔後の茶葉、精柔後の茶葉、または荒茶から選ばれる上記(1)に記載の機能性発酵茶の製造方法。
(3)2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、または1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する上記(1)または(2)のいずれか1項に記載の機能性発酵茶の製造方法。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1項に記載の機能性発酵茶の製造方法により製造されたことを特徴とする機能性発酵茶。
(5)4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する茶葉からなることを特徴とする上記(4)に記載の機能性発酵茶。
(6)2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、または1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する上記(5)に記載の機能性発酵茶。
次に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、アスペルギルス属またはユーロチウム属に属し、茶葉を発酵して4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを産生する微生物を茶葉に接種して発酵し、4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン(Benzene,4-ethenyl-1,2-dimethoxy)、アセトオイゲノール(Aceteugenol)、またはイソオイゲノール(Isoeugenol)を含有する後発酵茶葉を生成せしめる機能性発酵茶の製造方法、及びこの方法により製造された機能性発酵茶に関するものである。
本発明は、従来の製茶方法により製造された緑茶、プーアル茶などの茶葉には含有されていない、4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する新規な機能性発酵茶を製造し、提供することを可能とするものである。本発明の機能性発酵茶が含有するこれらの化合物は、例えば、精油(エッセンシャルオイル)などに含有されている成分であって、抗菌、抗ウイルス、神経麻酔、強壮刺激、催淫、駆虫等の作用があるとされている。また、これらの化合物は、例えば、ほ乳類動物(ひと)に投与して鎮静する方法(特許公表2003−510365号公報参照)、精神的な鎮静用香料組成物(特開2003−119490号公報参照)や、喉の鎮静化剤(特許公表2001−526626号公報参照)などにおいて鎮静作用を発揮する有効成分としての有用性が報告されている。
また、本発明の機能性発酵茶は、2-エチル-1-ヘキサノール(1-Hexanol,2-ethyl)、1-エテニル-4-メトキシベンゼン(Benzene,1-ethenyl-4-methoxy)、または1-エテニル-3-メトキシベンゼン(Benzene,1-ethenyl-3-methoxy)を含有することを特徴とするものである。従来の緑茶中にはこれらの香気成分が含まれないので、本発明は、従来の緑茶にはない香りなどを呈する機能性発酵茶を提供することができる。
本発明の機能性発酵茶の製造には、アスペルギルス属に属する微生物PK−1(受領番号 FERM AP−21280)(受託番号FERM BP−11296)、ユーロチウムヘルバリオラム、またはユーロチウム属に属する微生物KA−1(受領番号 FERM AP−21291)(受託番号FERM BP−11297)により茶葉を発酵させることを特徴とするものであり、これらの微生物の発酵作用により、上記の成分を有する機能性発酵茶を製造することが可能となる。これらの微生物は、特許微生物寄託センター(NPMD)に寄託され、アスペルギルス属に属する微生物は、PK−1(受領番号 FERM AP−21280)(受託番号FERM BP−11296)として、ユーロチウム属に属する微生物はKA−1(受領番号 FERM AP−21291)(受託番号FERM BP−11297)として寄託されている。
本発明のアスペルギルス属に属するPK−1は、プーアル茶から採取した微生物であり、ユーロチウム属に属するKA−1は、かつお節から採取された微生物である。
本発明の機能性発酵茶の製造に使用される茶葉は特に限定されることはなく、通常の製茶に使用されている茶葉であれば、いかなる種類、例えば、一番茶、二番茶、三番茶であっても使用される。本発明の機能性発酵茶を製造するには、発酵処理を行う前に、茶葉中に含まれている酵素による酸化反応などを防止する目的で加熱処理することが好適であり、収穫された茶葉をそのまま加熱処理した茶葉を用いてもよいが、加熱の方法は特に限定されることはなく、釜を用いた直火法、電気、ガスなどを熱源とする各種乾燥機による加熱、蒸気を用いる蒸煮加熱乾燥機、天日乾燥など、茶葉を加熱処理して酵素を失活することができる方法であればいかなる方法または装置でもよい。加熱により酵素が失活した茶葉としては、例えば、従来の煎茶の製造工程における青殺後の茶葉、粗柔後の茶葉、柔稔後の茶葉、中柔後の茶葉、精柔後の茶葉、または荒茶などが本発明の機能性発酵茶の製造に用いられる。
茶葉を発酵処理するには、接種した微生物による発酵が進行する条件下に原料茶葉を保持する必要である。水分含有量としては、約15〜80重量%の水分を含むよう調整された茶葉が使用され、好適には30〜40重量%が好適に使用されるが、例えば、中揉後の茶葉は約25〜40重量%を含むところから、中揉後の茶葉は水分の調整することなく本発明の発酵処理に使用される。本発明における発酵温度は、約15〜40℃が好適であり、発酵処理は、通常1日から60日間、好適には3日から15日間連続して行われるが、従来の後発酵茶の製造に要する期間よりは短く、効率的な製造が可能である。発酵処理中において本発明の上記有用成分の生産量ができるだけ多くなるように、茶葉の含有水分、発酵温度、発酵期間などを適宜選択して実施することが好適である。
次に、茶葉の一番新芽を摘採し、標準製茶法に準じて蒸熱、粗揉、揉捻、中揉まで行った後、この緑茶に本発明の微生物PK−1を適量混ぜ、数日中に一度撹拌しながら約25℃で、1週間〜4週間培養して生成した発酵茶と緑茶のカフェイン、カテキン類の含有量を分析した結果を図1〜6に示す。
生成した発酵茶葉の含有成分を分析したところ、カフェイン含有量については本発明の発酵茶と緑茶での変化はなかったが、没食子酸の含有量は、本発明の発酵茶が緑茶の10倍以上の値を示した(図2参照)。また、エピカテキン及びエピガロカテキンの含有量は、発酵処理することにより増加する傾向を示した(図5及び図6参照)。一方、エピガロカテキンガレート及びエピカテキンガレートの含有量は、本発明の機能性発酵茶では緑茶よりも減少することが分かった(図3及び図4参照)。このように、本発明の後発酵茶は、没食子酸及びカテキン類の含有量において緑茶とは異なることが分かった。没食子酸は、抗酸化・還元作用を速やかに発揮して、生体内酸化を防ぎ、活性酸素の害からも生体を守る作用を発揮する有用な成分である。したがって、没食子酸の含有量が増加した本発明の後発酵茶は優れた生体活性を示すものと考えられる。
市販されている後発酵茶であるプーアル茶または3年黒茶と、緑茶のカテキン類の含有量を対比すると、市販の後発酵茶では、エピガロカテキン含有量が緑茶に対して約1/10以下となり、エピカテキンの含有量が約1/4となることが報告されている(特許文献2の表3に記載された分析値を参照)。これに対し、本発明の後発酵茶では、図5及び図6に示されるように、エピガロカテキン及びエピカテキンの含有量が緑茶よりも増加している。このことは、本発明の微生物PK−1の発酵作用により製造された後発酵茶は、従来のプーアル茶、3年黒茶では達成することができなかった発酵生成物を含有している。
また、微生物PK−1(受領番号 FERM 21280)または微生物KA−1(受領番号 FERM AP−21291)を用いて茶葉を発酵処理することにより製造した本発明の機能性発酵茶の香気成分をGC−MSにより分析した結果、香気成分中に4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有することが判明した。これらの成分は抗菌、抗ウイルス、神経麻酔、強壮刺激、催淫、駆虫、鎮静等の作用があるとされている成分であり、本発明により、緑茶にはない作用効果を発揮する成分を含有する新しい発酵茶を製造し提供することを可能としたものである。さらに、本発明の後発酵茶には、緑茶には含まれていない成分である、2-エチルヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、または1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する。本発明の機能性発酵茶及び緑茶の香気成分の分析結果を図7〜図10に示す。各図中のピークに付された数字は、各ピークが以下の表1に記載された化合物に相当することを示す。
Figure 0004803391
微生物PK−1または微生物KA−1により茶葉を発酵させて製造した本発明の機能性発酵茶を温水で抽出した抽出液は、花様の香りと、マイルドな(苦みの少ない)味を呈するものであり、本発明の発酵茶が嗜好性にも優れていることを示している。また、本発明の発酵茶は各種の生理活性を有する有用成分を含有するものであり、本発明は、嗜好性に優れた新しい機能性発酵茶を製造し、提供することを可能とするものである。
次に、本発明の機能性発酵茶を製造に際し使用される微生物について詳細に説明する。アスペルギルス属に属するPK−1、及びユーロチウム属に属するKA−1に関して微生物の分離方法、及び分離した微生物の特性について説明する。
A.微生物PK−1について
1.プーアル茶からの微生物の分離
抹茶1g、寒天2gと100mLの水からなる組成の培地を、121℃で20分間オートクレーブで殺菌して使用した。プーアル茶1gを無菌水10mLに入れて、生じた液の0.1mLを上記の平面培地に塗布した。次いで、30℃で72時間培養し、生じたコロニーを抹茶寒天斜面培地に分離し、保存し、この菌株をPK−1とした。
2.分離した微生物の性質
分離したPK−1を以下の条件で培養した菌株を供試菌体とした。
・培地 ポテトデキストロース寒天培地「ダイゴ」(日本製薬、東京)(PDA)
2% Malt Agar(MA)
Bacto Oatmeal Agar(Becton Dickinson,MD,USA)(OA)
LCA(三浦培地)(LCA)
・培養温度 25℃
・培養期間 1週間
2.1 巨視的観察結果
各培養平板において、1週間培養後から巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面及び裏面)・表面性状・可溶性色素産生の有無に関して記録した。その結果、培養1週間後の各平板は表2のような特徴が認められた。
Figure 0004803391
2.2 微視的観察結果
(1)栄養菌糸
菌糸は寒天表面上もしくは寒天内に形成され、無色から茶褐色、有隔壁菌糸の形成が認められた。
(2) 無性生殖器官
a)分生子頭及び柄
分生子頭は暗褐色から黒色、培養初期は球形、培養時間の経過に伴い、円柱形に分裂する形状が観察された。柄(分生子柄)は栄養菌糸から直立し、非分岐、無隔壁で、表面は平滑、無色からやや着色しているのが観察された。柄の先端部分が膨らみ頂嚢の形成が認められた。頂嚢は球形から亜球形の形状を示した。柄の基部にはL字型からT字型の柄足細胞の形成が認められた。
b)分生子形成細胞
頂嚢の全縁から円筒形のメトレが一列に並んで形成され、その先に分生子形状細胞であるフィアライドが形成される2列アスペルジラムの構造を示した。フィアライドは首の短いアンプル形状を示した。
c)分生子
分生子はフィアロ型分生子で、球形から亜球形、1細胞、表面は微棘状から粗面、無色から暗褐色であった。
(3) 有性生殖器官
約1カ月の培養検体からは有性生殖器官の形成は確認できなかった。
3.上記単離方法により得られた微生物PK−1の帰属分類群の推定
PK−1から得られた28SrDNA−D1/D2の塩基配列は子嚢菌類の一種であるAspergillus phoenicisの基準株NRRL4851株(アクセッション番号U28822)を含むA.phoenicisの塩基配列と100%の相同性を示した(表3参照)。得られた配列をもとに作製した系統樹においても、A.phenicis、A.tubingensis、A.awamori及びA.nigerと同一の系統枝を形成した(図11参照)。また、PK−1から得られたITS−5.8SrDNA塩基配列は、子嚢菌の一種であるAsperugillus phoenicis、A.tubingensis、A.awamori及びA.nigerなどの塩基配列と100%の相同性を示した。得られた配列をもとに作成した系統樹(図12参照)においても同一系統枝を形成した。以上2種のDNA塩基配列の結果から、検体はAspergillusに属するものと判断された。
Figure 0004803391
しかしながら、28SrDNA−D1/D2の塩基配列解析では、A.phoenics(A.niger var. phoenics)に100%の一致を示し、A.phoenicsとの近縁性が推定されるものの、ITS−5.8SrDNAの塩基配列解析からは複数の種との100%の一致が見られたことから種レベルの帰属は推定できなかった。したがって、両塩基配列による解析結果からは、PK−1を、A.phoenics、A.tugingensis、A.awamori及びA. nigerに近縁なAspergillus属の一種と推定した。PK−1と近縁と考えられるこれらの菌種は全てAsprugillus属のグループの一つであるNigri節に含まれ、いわゆるblack Asperigilli(黒コウジカビ類)として一般的に知られている菌群である。
一方、コロニー性状及び形態観察の結果、PK−1は黒色コロニーを形成し、頂嚢及びフィアロ型分生子を形成するなどAspergillus属の中でもAspergillus属Nigri節の特徴が観察された。
以上の28rDNA-D1/D2及びITS-58SrDNA塩基配列解析、コロニー性状と形態観察の結果から、PK−1は、Asprgillus属のNigri節に属するA.phoenicis(A.niger var. phoenicis)、A.tubingensis、A.awamori、A.nigerに近縁なAspergillus sp.であるものと推定される。
B.鰹節からカツオカビ(ユーロチウム属に属する微生物)の分離と同定
1.分離培地(MY20培地)
分離培地として、麦芽エキス寒天培地+20%スクロースを使用して培養した。
2.カツオカビの分離
MY20平面培地に、無菌水10mLに鰹節の切片1gを懸濁し、その上澄み液0.1mLをMY20分離培地に塗布した。これを25℃72時間培養して生じた菌株を分離し、MY20斜面培地に植え、これを5℃で保存した。
3.KA−1菌株の同定
生じたコロニーは20%スクロールMY培地上、25℃で速やかに広がり、しばしば不規則、14日培養後の直径は5〜7cm、平坦、純緑色〜灰緑色の分生子頭が幅広い帯状または斑点状に生じた。コロニーの裏面は褐色、子嚢果は多数形成し、黄色〜オレンジ赤色のゆるい網目状の菌糸に覆われ、球状〜亜球状、直径は75〜100μmであった。子嚢は球形〜亜球状、直径は10〜12μm、子嚢胞子はレンズ形、4.8〜5.6×4〜5.5μm、滑面、溝や隆起を欠いていた。分生子頭は灰緑色、放射状、直径は500〜1000μm、分生子はイガグリ状卵形〜亜球形、直径4.5〜7μmであった。
以上の観察結果から、KA−1菌株は、ユーロチウム属ヘルバリオラム(Eurotium herbariorum)であると同定した。
本発明により次のような効果が奏される。
(1)新規な香り成分を有すると共に、新規な機能性物質を含有する後発酵茶を提供することができる。
(2)従来の後発酵茶では使用されることがなかった微生物により新規な後発酵茶を製造し提供することができる。
(3)鎮静作用を有する物質である、4-メチル-1,2ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含む後発酵茶を製造し提供することができる。
(4)香気成分として、2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する新しい後発酵茶を製造し提供することができる。
(5)緑茶と比較して、没食子酸、エピカテキン、エピガロカテキンの含有量が増加し、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの含有量が減少した後発酵茶を製造し提供することができる。
(6)プーアル茶や3年黒茶と比較して、エピガロカテキン、エピカテキンの含有量が増加した組成を有する後発酵茶を製造し提供することができる。
(7)新しい成分を含有する後発酵茶を短期間で効率よく製造し提供することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、アスペルギルス属の微生物PK−1(FERM AP−21280)を用いた緑茶の発酵試験を行い、生成した茶に含まれるカテキン類及びカフェインの分析ならびに香りの分析を行った。
1.材料及び方法
静岡市市清水区の茶園(やぶきた)から一番新芽を摘採し、標準製茶法に準じて蒸熱、粗揉、揉捻、中揉まで行った後、冷蔵庫(−20℃)に約500gずつ保存した。室温中で解凍した緑茶500gに、前培養したPK−1を50g混ぜ、数日中に一度撹拌しながら約25℃で、2週間と4週間培養した(処理1)。その後、一部を凍結乾燥し、カフェイン、カテキン類の分析に供した。残りは、冷凍保存して香りの分析に供した。
なお、前培養したPK−1とは、オートクレーブで121℃、15分間殺菌した中揉緑茶50gに、PK−1を種菌して、30℃で7日間培養したものである。
2.カフェイン及びカテキン類の分析
微粉砕した試料約25mgにアセトニトリル5mLを加え1時間振とう抽出後、ろ過しHPLCによる分析に供した。
3.結果及び考察
カフェイン含有量は、微生物により発酵させても変化はなかった。しかし、没食子酸(gallic acid)は10倍以上と大きく増加し、エピカテキンガレート(epicatechin gallate)とエピガロカテキンガレート(epigallocatechin gallate)のガレート(gallate)類は減少した。黒麹菌を発酵させて作る中国の黒茶と同様に、本実験でも発酵課程中でガレート類が分解して没食子酸が生成したと推定された。また、没食子酸の生成量は、PK−1の添加量が少なく、長期間処理した方が高くなった。さらに、焙じた場合、没食子酸の含有量は大きく減少した。このことから、没食子酸量の増加はゆっくり・じっくり培養させる方が有効で、また乾燥温度を高くしない方が適していることが分かった。
一方、エピカテキン(epicatechin)とエピガロカテキン(epigallocatechin)含量も発酵により増加する傾向が見られたが、没食子酸ほど大きな変化ではなかった。通常の値と比べて、没食子酸含量は発酵により5倍以上も増加した。
実施例1と同様にして標準製茶法に準じて中揉まで行った緑茶に、実施例1の2倍量のPK−1を加えて数日に一度撹拌しながら約25℃で約1週間と2週間それぞれ培養した(処理2)。
1週間培養した試料は、一部凍結乾燥し、カフェイン及びカテキン類の分析に供した。2週間培養したものは、一部は乾燥機で乾燥し、残りは和紙の上で焙じた。それぞれ一部を凍結乾燥し、カフェイン、カテキン類の分析に供した。残りは保存し、香りの分析に供した。
かつお節から分離したユーロピウム属の微生物(KA−1)を、25〜35℃で発酵させた以外は実施例1と同様にして、標準製茶法に準じて中揉まで行った緑茶に接種して発酵させることにより本発明の後発酵茶を得た。生成した後発酵茶のカフェイン及びカテキン類含有量は、実施例1で得た結果と同様の傾向を示した。
実施例1及び実施例3で作製した発酵緑茶の香気成分を分析した。
香気成分の採取法:
スペルコ社製のSPME(マイクロ固相抽出法)を用いて、各茶葉約150mgをサンプル瓶に入れ、レンジで温めた超純水を約3mL加えた。1分後にSPMAをセットし、サンプル瓶を60℃の温湯に5分間つけながらSPMEによるヘッドスペース法にて香気成分を採取し、GC-MS分析に供した。SPMEファイバーは、膜圧100μmポリジメチルキロキサン(=PDMS、メチルシリコン)ファイバーを使用した。
分析条件:カラム;TC−1(無極性)
気化室温度:250℃
インターフェース温度:230℃
カラム温度:40℃−(10℃/min)−200℃−(40℃/min)−290℃(2min)
分析結果は、図6〜図10に示す。
図6〜図10を対比して検討すると、図9及び図10に示した本発明の機能性発酵茶は、いずれもピーク番号16のピークを有し、従来の製茶方法により製造された茶葉にはこのピーク番号16は存在しないことが分かった。したがって、本発明の後発酵茶は、従来の茶葉には含まれていない4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン(Benzene,4-ethenyl-1,2-dimethoxy)、アセトオイゲノール(Aceteugenol)、またはイソオイゲノール(Isoeugenol)を含有することが分かった。また、本発明の機能性発酵茶は、いずれも10のピークを有し、香気成分として 2-エチル-1-ヘキサノール(1-Hexanol,2-ethyl)、1-エテニル-4-メトキシベンゼン(Benzene,1-ethenyl-4-methoxy)、または1-エテニル-3-メトキシベンゼン(Benzene,1-ethenyl-3-methoxy)をも含有することが分かった。
以上詳述したように、本発明は、アスペルギルス属またはユーロチウム属に属し、茶葉を発酵させて4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを産生する微生物を茶葉に接種して発酵させて、4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する後発酵茶葉を産生せしめることを特徴とする機能性発酵茶の製造方法及び機能性発酵茶に係るものであり、特許微生物寄託センターに寄託されたアスペルギルス属に属するPK−1(FERM AP−21280)またはユーロチウム属に属する微生物KA−1(FERM AP−21291)により茶葉を発酵させて有用な機能性醗酵茶を製造する新しい技術に係るものである。
従来、発酵茶としては、紅茶、ウーロン茶、プーアル茶、黒茶などが周知であり、茶葉の発酵工程で生成した成分により、脂肪の溶解作用、整腸作用、血糖値の抑制作用、免疫増強作用などを発揮するといわれている。本発明の機能性発酵茶は、従来の発酵茶または緑茶には含有されていない成分を含有する新しい茶葉を製造し提供することを可能とするものであり、抗菌作用、神経麻酔作用、鎮静作用などの生理活性を有する上述の有用成分を含む機能性発酵茶を提供するものである。本発明は、新しいタイプの発酵茶を提供することにより、茶の効用を増進せしめるとともに、これまでにない味と香りを有する茶を提供するものとして有用である。
微生物による発酵処理が緑茶のカテキン含量に与える影響を示す。 微生物による発酵処理が緑茶の没食子酸含量に与える影響を示す。 微生物による発酵処理が緑茶のエピカテキンガレート含量に与える影響を示す。 微生物による発酵処理が緑茶のエピガロカテキンガレート含量に与える影響を示す。 微生物による発酵処理が緑茶のエピカテキン含量に与える影響を示す。 微生物による発酵処理が緑茶のエピガロカテキン含量に与える影響を示す。 緑茶の香気成分をGC−MSにより分析した結果を示す。 市販プーアル茶の香気成分をGC−MSにより分析した結果を示す。 PK−1により発酵処理した茶葉の香気成分をGC−MSにより分析した結果を示す。 KA−1により発酵処理した茶葉の香気成分をGC−MSにより分析した結果を示す。 PK−1から得られた塩基配列をもとに近隣結合法により作成した分子系統図を示す。 PK−1から得られた塩基配列をもとに近隣結合法により作成した分子系統図を示す
符号の説明
図7〜図10について
1〜16:各グラフにおけるピークの番号を示し、各番号に対応する化合物は表1に示す。

Claims (6)

  1. 葉を発酵させて4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを産生する受託番号FERM BP−11296として寄託されたアスペルギルス属に属する微生物株(PK−1)または受託番号FERM BP−11297として寄託されたユーロチウム属に属する微生物株(KA−1)を茶葉に接種して発酵し、4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する後発酵茶葉を産生せしめることを特徴とする機能性発酵茶の製造方法。
  2. 茶葉が、青殺後の茶葉、粗柔後の茶葉、柔稔後の茶葉、中柔後の茶葉、精柔後の茶葉、または荒茶から選ばれる請求項1に記載の機能性発酵茶の製造方法。
  3. 2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、または1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する請求項1または2に記載の機能性発酵茶の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の機能性発酵茶の製造方法により製造されたことを特徴とする機能性発酵茶
  5. 4-エテニル-1,2-ジメトキシベンゼン、アセトオイゲノール、またはイソオイゲノールを含有する茶葉からなることを特徴とする請求項4に記載の機能性発酵茶。
  6. 2-エチル-1-ヘキサノール、1-エテニル-4-メトキシベンゼン、または1-エテニル-3-メトキシベンゼンを含有する請求項に記載の機能性発酵茶。
JP2007109856A 2007-04-18 2007-04-18 機能性発酵茶及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4803391B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007109856A JP4803391B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 機能性発酵茶及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007109856A JP4803391B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 機能性発酵茶及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008263831A JP2008263831A (ja) 2008-11-06
JP4803391B2 true JP4803391B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=40044245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007109856A Expired - Fee Related JP4803391B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 機能性発酵茶及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4803391B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5786169B2 (ja) * 2009-03-19 2015-09-30 株式会社 レオロジー機能食品研究所 発酵茶、発酵茶からの抽出物およびこれを含有する薬効性組成物
JP2011083280A (ja) * 2009-09-18 2011-04-28 Riverson:Kk ポリフェノール誘導体を含む機能性微生物発酵茶抽出エキス及びそれを製造する方法
WO2011034217A1 (ja) * 2009-09-18 2011-03-24 株式会社Riverson ポリフェノール誘導体及びそれの産生方法
JP2012080812A (ja) * 2010-10-11 2012-04-26 Riverson:Kk 花の香りが豊かな微生物発酵茶の製造方法
JP5794414B2 (ja) * 2011-04-12 2015-10-14 株式会社 レオロジー機能食品研究所 医薬用組成物
JP5570646B1 (ja) * 2013-09-19 2014-08-13 小川香料株式会社 茶飲料又は茶含有食品の香味改善剤
KR101612724B1 (ko) 2014-01-28 2016-04-15 재단법인 하동녹차연구소 금화균을 이용한 미생물 발효차 제조방법
EP3109316A4 (en) * 2014-02-10 2017-10-25 Kirishima Highland Beer Co., Ltd. Koji fermented composition, seasoning using same, antioxidant, and food or beverage
CN116515646B (zh) * 2023-06-25 2023-09-19 华南农业大学 一种塔宾曲霉及其在制备单宁酶和/或降解单宁中的应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4278566B2 (ja) * 2004-05-28 2009-06-17 日本サプリメント株式会社 発酵茶の製造法
JP2005278519A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Japan Tobacco Inc 後発酵茶飲料およびその製造方法
JP4459737B2 (ja) * 2004-07-02 2010-04-28 株式会社福寿園 発酵機能茶

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008263831A (ja) 2008-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4803391B2 (ja) 機能性発酵茶及びその製造方法
Visintin et al. Impact of Saccharomyces cerevisiae and Torulaspora delbrueckii starter cultures on cocoa beans fermentation
KR101014871B1 (ko) 김치유산균으로 발효된 숙면 발효커피 및 그 제조방법
CN107197966B (zh) 一种微生物发酵制作gaba茶的方法
CN105779297B (zh) 一株产高活性多酚氧化酶的酵母菌及其在普洱茶生产中的应用
CN108936164B (zh) 一种乳酸菌玫瑰花酵素饮料及其制备方法
WO2018161216A1 (zh) 一种冠突散囊菌及其应用
CN102187920A (zh) 一种接种真菌微生物制作金花普洱茶的方法
WO2017210815A1 (zh) 微生物菌株及其在普洱茶生产中的应用
WO2018182389A1 (ko) 코피루왁의 장내세균을 이용한 발효커피 제조방법
KR101799424B1 (ko) 황기 발효산물 및 그것의 제조 방법
CN103283885A (zh) 金花普洱茶的固体发酵工艺
CN103283882A (zh) 金花黑茶的固体发酵工艺
CN111621444A (zh) 一株提高酿造酱油风味品质的克氏库克菌及其应用
CN107502561B (zh) 冠突散囊菌及其应用、黑茶及其加工方法
KR101889605B1 (ko) 사카로마이세스 종과 비-사카로마이세스 종의 혼합균을 이용한 향미가 증진된 참다래 와인의 제조방법
TW200942248A (en) An inhibitor for growth of helicobacter pylori and method for producing the inhibitor
KR20170032636A (ko) 코피루왁에서 분리한 유산균을 이용한 발효커피의 제조방법
JP2012080812A (ja) 花の香りが豊かな微生物発酵茶の製造方法
CN109247474B (zh) 一株植物乳杆菌在制备乳酸菌玫瑰花发酵饮料中的应用
CN109749962A (zh) 一株耐受性强、产酸高的山西老陈醋优势土著风味植物乳杆菌及应用
KR20120000203A (ko) 천마의 발효 방법
KR20160030754A (ko) 유용미생물을 이용한 발효 커피 및 이의 제조 방법
KR102007569B1 (ko) 기호도 및 기능성이 향상된 섬애쑥 발효물 및 이의 제조방법
KR20140128056A (ko) 무독화 발효 옻을 이용한 천연 발효식초의 제조 방법 및 이에 의한 천연 발효식초

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110713

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4803391

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees