JP4803133B2 - 内燃機関回転制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化用触媒暖機のために点火時期大幅遅角制御を実行する内燃機関回転制御装置に関する。
内燃機関に設けられた排気浄化用触媒暖機のために点火時期大幅遅角制御を実行すると共に、触媒暖機中の内燃機関安定運転のために吸入空気量をフィードバック制御する制御装置が知られている(例えば特許文献1,2参照)。
これらの制御装置では点火時期は基本的には大幅遅角状態を維持している。特に特許文献1では吸入空気量制御実行中に回転変動が生じた場合には補助的に点火時期を調節しているが、点火時期を大幅遅角状態に制御していることには変わりはない。
排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御中に点火時期制御にて目標回転数を維持し、回転数低下が生じた場合に点火時期大幅遅角状態と超リタード燃焼を解除する制御装置が知られている(例えば特許文献3参照)。
排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御中に回転数低下が生じた場合に点火時期大幅遅角状態を解除して、点火を進角側に調節して回転低下を抑制する技術が提案されている(例えば特許文献4参照)。
特開2003−293833号公報(第5−8頁、図9−12) 特開2006−183514号公報(第6−7頁、図2−3) 特開2007−32377号公報(第6頁、図5) 特開2007−32379号公報(第8−9頁、図9−10)
特許文献1は、吸入空気量による回転数フィードバック制御を実行している際に点火時期にて回転変動を抑制するための技術であり、大きく回転数が低下した場合に対する対処については記載がない。しかも回転変動により常に点火時期が変化することから、点火時期大幅遅角状態であっても、触媒暖機に適切な状態であるとは限らず、エミッションの悪化を招くおそれがある。
特許文献3では、触媒暖機中であっても回転低下が生じた場合には、以後、点火時期の大幅遅角を停止してしまうので、エミッションの悪化を招くおそれが高い。
特許文献4では、あくまでも回転数制御は吸入空気量の調節にて行い、回転数低下初期において吸入空気量制御では対応できないので、回転数低下毎に点火時期の大幅遅角を停止し点火時期を進角させて出力トルクの立ち上がりを早めている。このように常に目標回転数からの回転数低下時には点火時期大幅遅角の停止と点火時期進角とを実行している。このため排気浄化用触媒暖機中に内燃機関が不安定となるような低回転数に低下していないのにもかかわらず、頻繁に点火時期の大幅遅角停止と進角とが生じることになる。このためエミッションの悪化を招くおそれがある。
このように従来は排気浄化用触媒暖機中におけるの内燃機関運転安定性とエミッション悪化防止との両方に十分に対処しているとは言えない。
本発明は、排気浄化用触媒暖機中におけるの内燃機関運転安定性とエミッション悪化防止との両方に対処できる内燃機関回転制御装置を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の内燃機関回転制御装置は、車両用内燃機関の排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御時における内燃機関回転制御装置であって、内燃機関の回転数を検出する内燃機関回転数検出手段と、内燃機関の安定運転のための安定運転下限回転数を設定する安定運転下限回転数設定手段と、前記内燃機関回転数検出手段にて検出される回転数が前記安定運転下限回転数設定手段にて設定されている安定運転下限回転数より低下した場合には、点火時期制御により内燃機関の回転数を前記安定運転下限回転数より高く設定されている暖機中要求回転数へ持ち上げる低回転時点火時期制御手段と、前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御により内燃機関の回転数が前記暖機中要求回転数まで持ち上がった場合には、点火時期を排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角へ戻す点火時期大幅遅角復帰手段と、前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御により内燃機関の回転数が前記暖機中要求回転数まで持ち上がった場合には、吸入空気量制御により内燃機関の回転数を前記暖機中要求回転数に制御する吸入空気量制御手段とを備え、内燃機関の吸気負圧をブレーキアシストに用いると共に、ブレーキアシストに対して不足する吸気管負圧を回避するように負荷に応じて設定されているブレーキアシスト用下限回転数が前記安定運転下限回転数より高い領域では、前記安定運転下限回転数の代わりに前記ブレーキアシスト用下限回転数を、前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御開始の判定に用いることを特徴とする。
低回転時点火時期制御手段にて、回転数を回復させるために行う点火時期制御が開始されるのは、内燃機関の回転数が安定運転下限回転数より低下した場合である。この安定運転下限回転数よりも暖機中要求回転数は高く設定されている。したがって内燃機関の回転数が暖機中要求回転数の近傍に存在すれば、回転数に変動が生じても点火時期に影響はなく排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角状態は維持される。
しかも低回転時点火時期制御手段にて、内燃機関の回転数が安定運転下限回転数より低下したことにより開始された点火時期制御により、内燃機関の回転数が暖機中要求回転数へ持ち上がった後は、点火時期大幅遅角復帰手段が排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角状態へ戻す。
このように内燃機関の回転数が持ち上げられて十分に安定した運転状態となると、この後は点火時期は排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角状態へ戻されるので、排気浄化用触媒暖機を適切に継続することができる。このためエミッションの悪化を防止することができる。
しかも点火時期大幅遅角復帰手段が点火時期大幅遅角へ点火時期を戻す過程においても戻した後においても、吸入空気量制御手段は吸入空気量制御により内燃機関の回転数を暖機中要求回転数に制御している。したがって内燃機関の回転は安定した状態に維持されて、回転数が大きく低下して内燃機関の運転が不安定化するのを防止できる。
このようにして排気浄化用触媒暖機中におけるの内燃機関運転安定性とエミッション悪化防止との両方に対処できる。
また、同構成のようにブレーキアシストを実行している車両用内燃機関の場合、上記ブレーキアシスト用下限回転数を、上述のごとく安定運転下限回転数と共に制御に反映させることができる。このことにより、排気浄化用触媒暖機中におけるの内燃機関運転安定性とエミッション悪化防止との両方に対処できると共に、更にブレーキアシスト力の不足も防止することができる。
請求項に記載の内燃機関回転制御装置では、請求項において、内燃機関は燃焼室内に燃料噴射する筒内燃料供給システムを備え、前記筒内燃料供給システムは点火時期大幅遅角制御時には吸気行程と圧縮行程とでそれぞれ燃料噴射を実行することを特徴とする。
このように排気浄化用触媒暖機中に吸気行程と圧縮行程とでそれぞれ燃料噴射を実行する場合、すなわち弱成層燃焼を実行している場合には、内燃機関の燃焼性悪化が生じやすく、このことにより内燃機関の回転数が安定運転下限回転数より低下しやすい傾向にある。しかし本発明のごとく構成することにより、排気浄化用触媒暖機中におけるの内燃機関運転安定性とエミッション悪化防止との両方に効果的に対処できるようになる。
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された車両用内燃機関及びその制御装置のシステム構成図である。ここでは内燃機関としてガソリン式エンジン(以下、「エンジン」と称す)2が用いられている。このエンジン2は筒内噴射型ガソリンエンジンであり、その出力は、エンジン2のクランク軸からトルクコンバータ4及びオートマチックトランスミッション(自動変速機:以下「A/T」と称す)6を介して、出力軸6a側に出力され、最終的に車輪に伝達される。
燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁8による燃料噴射制御、電動モータ10による吸気管12に設けられたスロットルバルブ14の開度制御、その他のエンジン制御は、EG(エンジン)−ECU16により実行される。この他、VSC(ビークルスタビリティコントロール)−ECU18が設けられていることにより、各車輪のブレーキの自動制御も実行されている。
EG−ECU16は、水温センサ19からエンジン冷却水温THW、アクセル開度センサ20からアクセル開度ACCP、車速センサ21から車速SPD、スロットル開度センサ22からスロットル開度TA、エンジン回転数センサ24からエンジン回転数NEを検出している。更にEG−ECU16は、吸気圧センサ26からサージタンク28内の吸気圧PIM、大気圧センサ30から大気圧PA、空燃比センサ31から排気成分に基づく空燃比A/F、その他のデータを検出している。上述したセンサ類の代わりに、公知である各種検出原理を採用したセンサ類を適宜選択しても良い。例えば、吸気圧センサ26の代わりに、吸気管12に吸入空気量センサを設けてこれにより得られる吸入空気量をエンジン回転数センサ24により得られるエンジン回転数NEにて除算することにより吸気圧PIMを算出しても良い。又、大気圧センサ30により直接的に大気圧PAを測定する以外にも上記吸気圧センサ26や吸入空気量センサの検出値をもとに大気圧PAを演算しても良い。
VSC−ECU18は制動制御等のためにブレーキペダル32の操作データを検出している。ブレーキペダル32にはブレーキスイッチ34が設けられてブレーキペダル32の踏み込み状態を表す信号をVSC−ECU18に出力する。尚、ブレーキペダル32の踏み込み力を増加させる倍力装置としてブレーキブースタ36が設けられている。ブレーキブースタ36は、ダイヤフラム36aにより区画されて形成された2つの圧力室36b,36cを有している。この内、第1圧力室36bにはブレーキブースタ圧力センサ38が設けられ、第1圧力室36b内のブレーキブースタ圧力PBを検出している。この第1圧力室36bへは、チェック弁36dを介してサージタンク28からブレーキアシスト用に吸気負圧が供給されている。
上記ブレーキブースタ36は次のように機能する。すなわちブレーキペダル32が踏み込まれていないときには、ブレーキブースタ36内に設けられた負圧制御バルブ36eは第1圧力室36b内の負圧を第2圧力室36cへ導入している。このため第1圧力室36bと第2圧力室36cとは同じ負圧状態となるので、スプリング36fによりダイヤフラム36aはブレーキペダル32側に押し戻されている。このためダイヤフラム36aと連動するプッシュロッド36gはマスタシリンダ36h内のピストンを押すことはない。
一方、ブレーキペダル32が踏み込まれると、ブレーキペダル32に設けられた入力側ロッド36iに連動して負圧制御バルブ36eが第1圧力室36bと第2圧力室36cとの間を遮断するとともに、大気を第2圧力室36cに導入する。このことにより吸気負圧状態の第1圧力室36bと大気圧となった第2圧力室36cとの間に差圧が生じる。このためブレーキペダル32に対する踏み込み力が倍増されてダイヤフラム36aはスプリング36fの付勢力に抗してプッシュロッド36gをマスタシリンダ36h側に押し込む。このことによりマスタシリンダ36h内のピストンが押されて制動が行われる。
そしてブレーキペダル32が戻されると、ブレーキペダル32に設けられた入力側ロッド36iに連動して負圧制御バルブ36eが第2圧力室36cと外気側との連通を遮断し、第1圧力室36bと第2圧力室36cとの間を連通状態にする。このことにより第2圧力室36c内に第1圧力室36bから吸気負圧が導入される。このため第1圧力室36bと第2圧力室36cとは同圧となる。したがってダイヤフラム36aはスプリング36fの付勢力によりブレーキペダル32側に移動して、元の非制動状態に戻る。このようにブレーキブースタ36ではサージタンク28内の負圧が利用されている。
排気管40には触媒コンバータ42が配置されている。この触媒コンバータ42内に配置された排気浄化用触媒により、エンジン2の燃焼室からの排気を浄化して排出している。EG−ECU16はこの排気浄化用触媒の触媒床温をエンジン2の運転履歴から推定計算して、冷間時である場合にはイグニッションシステム44を介して排気浄化用触媒暖機のために大幅な点火遅角を実行している。
尚、上述した各ECU16,18は、マイクロコンピュータを中心として構成されており、内部のROMに書き込まれているプログラムに応じてCPUが必要な演算処理を実行し、その演算結果に基づいて各種制御を実行している。これらの演算処理結果及び前述のごとく検出されたデータは、ECU16,18間で必要に応じてデータ交換される。このことによりECU16,18は相互に連動して制御を実行することが可能となっている。
エンジン2は、燃焼形態が、空燃比あるいは燃料噴射方式が異なる複数のモード(成層燃焼、弱成層燃焼、均質燃焼)の間で切り換えて実行されている。成層燃焼モードが選択されると、燃料は圧縮行程に噴射される。このため燃焼室内において点火プラグ44a近傍の混合気は点火時において部分的に点火可能なリッチな状態となる。この成層燃焼の場合、混合気の平均的な空燃比(A/F)は理論空燃比(A/F=14.5)よりもリーン(A/F=25〜50)に設定される。弱成層燃焼モードが選択されると、燃料は吸気行程と圧縮行程との2回に分割して噴射され、空燃比は理論空燃比よりもリーン(A/F=20〜30)に設定される。この弱成層燃焼では、一部の燃料が吸気行程において噴射されるため、点火時における燃焼室内の空燃比の差は成層燃焼と比較して小さくなる。尚、後述する排気浄化用触媒暖機時には燃料噴射方式としてこの弱成層燃焼モードが選択される。均質燃焼モードが選択されると、燃料は吸気行程で噴射される。この均質燃焼では、吸気行程で全ての燃料が噴射されるため、点火時における燃焼室内の空燃比は略均一になり、その空燃比は運転状態に応じて理論空燃比、リーン(A/F=15〜23)、及びリッチ(A/F=11〜13)に適宜設定される。
次にEG−ECU16が実行する排気浄化用触媒暖機時におけるエンジン回転数制御のフローチャートを図2,3に示す。これらの処理は一定時間周期で繰り返し割り込み実行される。尚、個々の処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
図2の触媒暖機時エンジン回転状態判定処理について説明する。本処理が開始されると、まず排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御時か否かが判定される(S102)。ここで図4に示すタイミングチャートのごとく、ドライバーの始動操作によりエンジン回転が上昇して(t0〜)始動完了(t1)となる。この始動完了時に、エンジン運転履歴から推定計算されている排気浄化用触媒の触媒床温が低いとEG−ECU16は触媒暖機処理に入り、点火時期大幅遅角制御を開始する。このように点火時期大幅遅角制御時になると(S102でyes)、水温センサ19にて検出されているエンジン冷却水温THWや上記触媒床温に基づいて後述するごとくの暖機中要求回転数NEcat及び安定運転下限回転数Lneが設定される(S104)。
次に大幅遅角復帰フラグFdelがOFFか否かが判定される(S106)。ここでEG−ECU16の起動時での初期設定では大幅遅角復帰フラグFdel=OFFであるので(S106でyes)、次に点火時期フィードバック開始フラグFadvがOFFか否かが判定される(S108)。ここでEG−ECU16の起動時での初期設定では点火時期フィードバック開始フラグFadv=OFFであるので(S108でyes)、次にエンジン回転数センサ24にて検出されているエンジン回転数NEが、ステップS104で設定した安定運転下限回転数Lneより低いか否かが判定される(S110)。この安定運転下限回転数Lneは、エンジン2が安定運転状態を継続するための回転数の最低ラインを示すものである。NE≧Lneであれば(S110でno)、このまま一旦本処理を出る。
以後、点火時期大幅遅角制御時(S102でyes)の状態が継続し、NE≧Lneである限り(S110でno)、上述したごとくの処理が繰り返される(図4:t1〜t2)。この期間はFdel=OFF及びFadv=OFFの状態が維持される。
燃焼悪化や何らかの強い回転抵抗等が生じなければ、エンジン回転数NEはほぼ暖機中要求回転数NEcat近傍に存在するので、この暖機中要求回転数NEcatより低く設定されている安定運転下限回転数Lneよりもエンジン回転数NEは低くなることはない。したがって点火時期大幅遅角制御時(S102でyes)である限り、上述したごとくの処理が繰り返される。
点火時期フィードバック開始フラグFadvと大幅遅角復帰フラグFdelとが共にOFFであることにより、触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)においては、Fadv=ONか否かが判定される(S152)が、ここではnoと判定され、更にFdel=ONか否かが判定される(S156)。ここでもnoと判定される。したがってこのまま図3の処理を出ることになるので、触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)では実質的な処理は行われない。このため点火時期は、排気浄化用触媒暖機のための大幅遅角状態に維持され、吸入空気量を調節しているスロットル開度TAは排気浄化用触媒暖機用の開度に固定されている。
燃焼悪化やその他の原因で点火時期大幅遅角制御時にエンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneよりも低くなると(図2:S110でyes、図4:t2)、次に点火時期フィードバック開始フラグFadvにONを設定し(S112)、大幅遅角復帰フラグFdelにOFFを設定する(S114)。こうして一旦本処理を出る。
このように点火時期フィードバック開始フラグFadv=ONとなることにより、触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)においてステップS152にてyesと判定されるようになる。このことにより暖機中要求回転数NEcatを目標として点火時期フィードバック制御が実行される(S154)。この場合、エンジン回転数NEを、安定運転下限回転数Lneから暖機中要求回転数NEcatに持ち上げる必要があるため、点火時期の大幅遅角は停止されて進角側へ制御されることになる。こうしてエンジン回転数NEは低下状態から上昇を開始してゆく(図4:t2〜)。
このように点火時期フィードバック開始フラグFadv=ON、大幅遅角復帰フラグFdel=OFFとなった後、触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)の次の制御周期では、まずステップS102にて点火時期大幅遅角制御時であるか否かが判定される。図3のステップS154の点火時期フィードバック制御は点火時期大幅遅角制御内での一時的な処理である。したがって進角中であってもステップS102でyesとされて、暖機中要求回転数NEcat及び安定運転下限回転数Lneの設定(S104)の後、ステップS106ではyesであるが、ステップS108ではnoと判定される。
したがって次にエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcat以上か否かが判定される(S116)。ここで暖機中要求回転数NEcatは前述したごとく安定運転下限回転数Lneよりも高いので、点火時期フィードバック制御(図3:S154)によりエンジン回転数NEが上昇して暖機中要求回転数NEcatに到達するまではNE<NEcat(S116でno)であり、このまま一旦本処理を出る。
以後、点火時期大幅遅角制御時であって(S102でyes)、NE<NEcat(S116でno)である限り、触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)ではフラグFadv,Fdelに変化はない。
点火時期フィードバック制御(図3:S154)によりエンジン回転数NEが上昇して暖機中要求回転数NEcatに到達するとNE≧NEcat(図2:S116でyes)、点火時期フィードバック開始フラグFadvにOFFが設定される(S118)。そして大幅遅角復帰フラグFdelにONが設定される(S120)。
このことにより触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS152にてno、ステップS156にてyesと判定されるようになる。このため点火時期を大幅遅角状態に復帰する処理が開始される(S158)。このことにより点火時期は排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御に戻される(t3〜)。ただし本実施の形態では下に述べるスロットル開度TAによる吸入空気量制御との応答性の違いを考慮して、瞬時でなく徐々に点火時期を大幅遅角状態に復帰させる。
同時に暖機中要求回転数NEcatを目標として吸入空気量フィードバック制御が開始される(S160)。ここではスロットル開度TAの調節によりエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcatに維持されるように吸入空気量制御がなされる。
このように点火時期の大幅遅角化と同時に吸入空気量フィードバック制御が行われるが、この場合の吸入空気量は増量されるとは限らない。点火時期フィードバック制御開始から大幅遅角への完全復帰まで(t2〜t4)に、回転数低下の原因となっていた燃焼悪化やその他の原因が解消されていれば、吸入空気量は増量しない場合もあり、逆に低減される場合もある。
図5の例はエンジン回転数NEと負荷率KLとによる2次元空間において、エンジン運転状態が位置Psに存在する状態から、安定運転下限回転数Lneよりもエンジン回転数NEが低下して位置Pxとなった場合を示している。この場合、点火時期フィードバック制御(S154)により位置Psに戻るベクトルと、点火時期大幅遅角復帰及び吸入空気量フィードバック制御により位置Psから位置Pyに向かうベクトルとが生じる。この結果、最終的なエンジン2の到達運転状態は位置Peとなる。尚、図5の(A)は点火時期進角から点火時期大幅遅角へ戻すまでの期間(図4:t2〜t4)に、燃焼悪化やその他の原因がほとんど解消されていない場合の例である。(B)は燃焼悪化やその他の原因が少し解消されている場合の例であり、スロットル開度TAによる吸入空気量の増加は少なく、位置Peは位置Psに近い位置である。(C)は燃焼悪化やその他の原因がほぼ完全に解消されている場合の例であり、スロットル開度TAによる吸入空気量の増加はほとんど無く、位置Peは位置Psにほぼ一致している。いずれも最終の運転状態位置Peは暖機中要求回転数NEcat上となるように制御されている。
以後、点火時期大幅遅角制御時であれば(S102でyes)、Fdel=ONであるので(S106でno)、NE<Lneか否かが判定される(S110)。再度、エンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneよりも低くならなければ(S110でno)、フラグFadv,Fdelの変更はない。したがって触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップ152でno、ステップS156でyesと判定されて、排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御(S158)と吸入空気量フィードバック制御(S160)とが継続する。
もし、再度、燃焼悪化やその他の原因でエンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneよりも低くなれば(S110でyes)、点火時期フィードバック開始フラグFadvにONが設定され(S112)、大幅遅角復帰フラグFdelにOFFが設定される(S114)。したがって上述したごとく再度、点火時期フィードバック(図3:S154)が実行される。そしてエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcatに上昇すると(図2:116でyes)、Fadv=OFF(S118)、Fdel=ON(S120)とされる。このことで排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御の復帰(図3:S158)と吸入空気量フィードバック制御(図3:S160)とが実行されることになる。尚、図4のタイミングチャートは、エンジン運転中にエンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneよりも低くなるのは1度である例を示している。
そして排気浄化用触媒の触媒昇温が十分に上昇したと判断されると、点火時期大幅遅角制御は終了する(図2:S102でno)ので、点火時期フィードバック開始フラグFadvをOFFとし(S122)、大幅遅角復帰フラグFdelをOFFとする(S124)。このことにより触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップ152でno、ステップS156でnoと判定されて、実質的な触媒暖機時エンジン回転制御処理は終了し、以後は、暖機完了後のエンジン回転制御に移行する(t5〜)。
上述した構成において、請求項との関係は、エンジン回転数センサ24が内燃機関回転数検出手段に相当する。EG−ECU16が安定運転下限回転数設定手段、低回転時点火時期制御手段、点火時期大幅遅角復帰手段及び吸入空気量制御手段に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)のステップS104が安定運転下限回転数設定手段としての処理に、ステップS110〜S114及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS152,S154が低回転時点火時期制御手段としての処理に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)のステップS116〜S120及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS156,S158が点火時期大幅遅角復帰手段としての処理に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)のステップS116〜S120及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS156,S160が吸入空気量制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS154にて点火時期制御が開始されてエンジン回転数NEを復活させるのは、エンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneより低下した場合である。この安定運転下限回転数Lneよりも暖機中要求回転数NEcatは高い位置に設定されている。したがってエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcatの近傍に存在すれば、点火時期に影響はなく排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角状態は維持される。
しかもエンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneより低下した後、点火時期制御によりエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcatへ持ち上がった後は、排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角状態へ戻している。このようにエンジン回転数NEが持ち上げられて十分に安定した運転状態となると、この後は点火時期は排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角へ戻されるので、排気浄化用触媒暖機を継続することができる。このためエミッションの悪化を防止することができる。
更にこのように点火時期大幅遅角へ点火時期を戻す過程あるいは戻した後に、吸入空気量制御によりエンジン回転数NEを暖機中要求回転数NEcatに制御している。したがってエンジン回転数NEは安定した状態に維持されて、エンジン回転数NEが大きく低下してエンジン2の運転状態が不安定化するのを防止できる。
このようにして排気浄化用触媒暖機中におけるのエンジン運転安定性とエミッション悪化防止との両方に対処できる。
(ロ).本実施の形態では、吸気行程と圧縮行程とでそれぞれ燃料噴射を実行する弱成層燃焼を排気浄化用触媒暖機時に実行している。この弱成層燃焼では、燃焼性悪化が生じやすく、このことによりエンジン回転数NEが安定運転下限回転数Lneより低下しやすい傾向にある。しかし、触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)の処理により、排気浄化用触媒暖機中におけるのエンジン運転安定性とエミッション悪化防止との両方に効果的に対処できる。
[実施の形態2]
本実施の形態では触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2)の変わりに図6に示す触媒暖機時エンジン回転状態判定処理が実行される。他の構成は前記実施の形態1と同じであるので図1,3も参照して説明する。
触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図6)について説明する。本処理が開始されると、まず排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御時か否かが判定される(S202)。本処理は図2のステップS102と同じ処理である。点火時期大幅遅角制御時であれば(S202でyes)、次に水温センサ19にて検出されているエンジン冷却水温THWや触媒床温に基づいて暖機中要求回転数NEcat、安定運転下限回転数Lne及びブレーキアシスト用下限回転数Lxが設定される(S204)。このステップS204にて設定される暖機中要求回転数NEcat及び安定運転下限回転数Lneについては図2にて説明したごとくである。ここではブレーキアシスト用下限回転数Lxが設定される点が図2のステップS104と異なる。このブレーキアシスト用下限回転数Lxは、図7に示すエンジン回転数NEと負荷率KLとによる2次元空間において、ラインLx(KL)にて表すごとく負荷率KLにより異なる。
図7においてブレーキアシスト用下限回転数Lxが示すラインLx(KL)は、ブレーキアシストに対して不足する吸気管負圧領域の境界を示している。尚、このラインLx(KL)は、燃焼状態の悪化により生じるエンジン不安定領域と燃焼良好な安定領域との間を分ける境界ラインとはほぼ平行のラインである。実際には燃焼悪化限界はラインLx(KL)よりも、負荷率KLついては大きい側、エンジン回転数NEについては小さい側に存在する。したがってラインLx(KL)よりも図示左上の領域(低負荷率側及び高回転数側)では、ブレーキアシストに対する吸気負圧レベルは十分になると共に、燃焼性も十分に良好となる。したがって触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)にて行われるステップS154の処理は、エンジン回転数NEの持ち上げと共にブレーキアシスト用吸気管負圧を確保する処理とも共通することになる。
尚、エンジン負荷率KLはエンジン2の1回転当たりの基準最大吸入空気量に対する実際の吸入空気量の割合(%)であり、吸気圧PIM(Pa)とエンジン回転数NE(rpm)とから算出される。尚、エンジン2の負荷としては、このような負荷率以外に、吸気圧PIMそのものや、吸入空気量センサを設けて検出した吸入空気量(g/s)を用いても良い。又、吸気圧PIMを用いる場合も、吸入空気量センサが備えられている場合には、検出された吸入空気量とエンジン回転数NEとから吸気圧PIMを推定しても良い。
ステップS204にて暖機中要求回転数NEcat、安定運転下限回転数Lne及びブレーキアシスト用下限回転数Lxが設定されると、次に大幅遅角復帰フラグFdelがOFFか否かが判定される(S206)。ここでEG−ECU16の起動時での初期設定では大幅遅角復帰フラグFdel=OFFであるので(S206でyes)、次に点火時期フィードバック開始フラグFadvがOFFか否かが判定される(S208)。ここでEG−ECU16の起動時での初期設定では点火時期フィードバック開始フラグFadv=OFFであるので(S208でyes)、次にエンジン回転数センサ24にて検出されているエンジン回転数NEが、式1を満足するか否かが判定される(S210)。
[式1] NE < Max( Lne,Lx(KL) )
ここで演算子Max()は括弧内の数値の大きい方を抽出するものである。したがってステップS210では、安定運転下限回転数LneとラインLx(KL)から求められるブレーキアシスト用下限回転数Lxとの内、大きい方を抽出し、この抽出した値よりもエンジン回転数NEの値が小さいか否かが判定される。図7に示したごとく、安定運転下限回転数Lneが表す水平ラインと、ラインLx(KL)との交点よりも図示左側では NE<Lneを判定することになり、交点よりも右側ではNE<Lx(KL)を判定することになる。尚、交点では、いずれでも良いが例えばNE<Lneを判定することとする。
ここでNE≧Max(Lne,Lx(KL))であれば(S210でno)、このまま一旦本処理を出る。
以後、点火時期大幅遅角制御時(S202でyes)の状態が継続し、NE≧Max(Lne,Lx(KL))である限り(S210でno)、上述したごとくの処理が繰り返される。
燃焼悪化や何らかのより強い回転抵抗等が生じなければ、NE≧Max(Lne,Lx(KL))の範囲において、エンジン回転数NEはほぼ暖機中要求回転数NEcat近傍に存在する。したがって点火時期大幅遅角制御時(S202でyes)である限り、上述したごとくの処理が繰り返される。
このように点火時期フィードバック開始フラグFadvと大幅遅角復帰フラグFdelとが共にOFFであることにより、触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)においては、ステップS152でno、ステップS156でnoと判定される。したがって触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)では実質的な処理は行われないので、点火時期は排気浄化用触媒暖機のための大幅遅角状態に維持され、吸入空気量を調節しているスロットル開度TAは排気浄化用触媒暖機用の開度に固定されている。
燃焼悪化やその他の原因で点火時期大幅遅角制御時に、NE<Max(Lne,Lx(KL))となると(図6:S210でyes)、次に点火時期フィードバック開始フラグFadvにONを設定し(S212)、大幅遅角復帰フラグFdelにOFFを設定する(S214)。こうして一旦本処理を出る。
図7の(A)の例は、Lne>Lx(KL)の領域にてNE<Lneとなった場合(位置Rx)を示し、(B)の例は、Lne<Lx(KL)の領域にてNE<Lxとなった場合(位置Rx)を示している。
このように点火時期フィードバック開始フラグFadv=ONとなることにより、触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)においてステップS152にてyesと判定されて、暖機中要求回転数NEcatを目標として点火時期フィードバック制御が実行される(S154)。この場合、点火時期大幅遅角制御時ではあるが、点火時期の大幅遅角は停止して進角側に制御され、このことによりエンジン回転数NEは上昇を開始する。
このように点火時期フィードバック開始フラグFadv=ON、大幅遅角復帰フラグFdel=OFFとなった後、次の制御周期時に点火時期大幅遅角制御時か否かが判定される(S202)。ここで点火時期大幅遅角制御時であれば(S202でyes)、暖機中要求回転数NEcat、安定運転下限回転数Lne及びブレーキアシスト用下限回転数Lxの設定(S204)の後、ステップS206ではyesであるが、ステップS208ではnoと判定される。
したがって次にエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcat以上か否かが判定される(S216)。ここでは暖機中要求回転数NEcatからのエンジン回転数NEの低下によりNE<Max(Lne,Lx(KL))となったので、点火時期フィードバック制御(図3:S154)によりエンジン回転数NEが上昇して暖機中要求回転数NEcatに到達するまではNE<NEcat(S216でno)である。このため、このまま一旦本処理を出る。
以後、点火時期大幅遅角制御時であって(S202でyes)、NE<NEcat(S216でno)である限り、触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図6)ではフラグFadv,Fdelに変化はない。
点火時期フィードバック制御(図3:S154)によりエンジン回転数NEが上昇して図7の位置Rsで示すごとく暖機中要求回転数NEcatに到達すると(S216でyes)、点火時期フィードバック開始フラグFadvにOFFが設定される(S218)。そして大幅遅角復帰フラグFdelにONが設定される(S220)。
このことにより触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS152にてno、ステップS156にてyesと判定されるようになる。このため点火時期を大幅遅角状態に復帰する処理が開始される(S158)。このことにより点火時期は排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御に戻される。
同時に暖機中要求回転数NEcatを目標として吸入空気量フィードバック制御が開始される(S160)。
このように点火時期の大幅遅角化と同時に吸入空気量フィードバック制御が行われるが、この場合の吸入空気量についても前記実施の形態1にて説明したごとく増量されるとは限らない。点火時期フィードバック制御開始から大幅遅角への完全復帰までに、回転数低下の原因となっていた燃焼悪化やその他の原因が解消されていれば、吸入空気量は増量しない場合もあり、逆に低減される場合もある。図7の(A)及び(B)の例は、吸入空気量の増加(位置Ryへのベクトル)が行われ、結果として、エンジン運転状態は位置Reに到達している。
以後、点火時期大幅遅角制御時であれば(S202でyes)、Fdel=ONであるので(S206でno)、NE<Max(Lne,Lx(KL))か否かが判定される(S210)。再度、NE<Max(Lne,Lx(KL))とならなければ(S210でno)、フラグFadv,Fdelの変更はない。したがって触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップ152でno、ステップS156でyesと判定されて、排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御(S158)と吸入空気量フィードバック制御(S160)とが継続する。
もし、再度、燃焼悪化やその他の原因でNE<Max(Lne,Lx(KL))となれば(S210でyes)、点火時期フィードバック開始フラグFadvにONが設定され(S212)、大幅遅角復帰フラグFdelにOFFが設定される(S214)。したがって上述したごとく再度、点火時期フィードバック(図3:S154)が実行される。そしてエンジン回転数NEが暖機中要求回転数NEcatに上昇すると(図6:216でyes)、Fadv=OFF(S218)、Fdel=ON(S220)とされる。このことにより排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御の復帰(図3:S158)と吸入空気量フィードバック制御(図3:S160)とが実行されることになる。
そして排気浄化用触媒の触媒昇温が十分に上昇したと判断されると、点火時期大幅遅角制御は終了する(図6:S202でno)ので、点火時期フィードバック開始フラグFadvをOFFとし(S222)、大幅遅角復帰フラグFdelをOFFとする(S224)。このことにより触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップ152でno、ステップS156でnoと判定されて、実質的な触媒暖機時エンジン回転制御処理は終了し、以後は、暖機完了後のエンジン回転制御に移行する。
上述した構成において、請求項との関係は、エンジン回転数センサ24が内燃機関回転数検出手段に相当する。EG−ECU16が安定運転下限回転数設定手段、低回転時点火時期制御手段、点火時期大幅遅角復帰手段及び吸入空気量制御手段に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図6)のステップS204が安定運転下限回転数設定手段としての処理に、ステップS210〜S214及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS152,S154が低回転時点火時期制御手段としての処理に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図6)のステップS216〜S220及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS156,S158が点火時期大幅遅角復帰手段としての処理に相当する。触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図6)のステップS216〜S220及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)のステップS156,S160が吸入空気量制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)及び(ロ)の効果を生じる。
(ロ).ブレーキアシスト用下限回転数Lxを、前記式1により安定運転下限回転数Lneに反映させることにより、上述したごとく排気浄化用触媒暖機中におけるのエンジン運転安定性とエミッション悪化防止との両方に対処できると共に、更にブレーキアシスト力の不足も防止することができる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態1,2では、排気浄化用触媒暖機時には、吸気行程と圧縮行程との両方にて燃料噴射する弱成層燃焼が実行されたが、これ以外の燃料噴射方式の場合を実行しても良い。この場合でも触媒暖機時エンジン回転状態判定処理(図2、又は図6)及び触媒暖機時エンジン回転制御処理(図3)の処理により、排気浄化用触媒暖機中におけるのエンジン運転安定性とエミッション悪化防止との両方に効果的に対処できる。
実施の形態1の車両用内燃機関及びその制御装置のシステム構成図。 実施の形態1のEG−ECUが実行する触媒暖機時エンジン回転状態判定処理のフローチャート。 同じく触媒暖機時エンジン回転制御処理のフローチャート。 実施の形態1における処理の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1における処理の一例を示す2次元空間説明図。 実施の形態2のEG−ECUが実行する触媒暖機時エンジン回転状態判定処理のフローチャート。 実施の形態2における処理の一例を示す2次元空間説明図。
符号の説明
2…エンジン、4…トルクコンバータ、6…オートマチックトランスミッション、6a…出力軸、8…燃料噴射弁、12…吸気管、16…EG−ECU、18…VSC−ECU、19…水温センサ、20…アクセル開度センサ、21…車速センサ、22…スロットル開度センサ、24…エンジン回転数センサ、26…吸気圧センサ、28…サージタンク、30…大気圧センサ、31…空燃比センサ、32…ブレーキペダル、34…ブレーキスイッチ、36…ブレーキブースタ、36a…ダイヤフラム、36b,36c…圧力室、36d…チェック弁、36e…負圧制御バルブ、36f…スプリング、36g…プッシュロッド、36h…マスタシリンダ、36i…入力側ロッド、38…ブレーキブースタ圧力センサ、40…排気管、42…触媒コンバータ、44…イグニッションシステム、44a…点火プラグ。

Claims (2)

  1. 車両用内燃機関の排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角制御時における内燃機関回転制御装置であって、
    内燃機関の回転数を検出する内燃機関回転数検出手段と、
    内燃機関の安定運転のための安定運転下限回転数を設定する安定運転下限回転数設定手段と、
    前記内燃機関回転数検出手段にて検出される回転数が前記安定運転下限回転数設定手段にて設定されている安定運転下限回転数より低下した場合には、点火時期制御により内燃機関の回転数を前記安定運転下限回転数より高く設定されている暖機中要求回転数へ持ち上げる低回転時点火時期制御手段と、
    前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御により内燃機関の回転数が前記暖機中要求回転数まで持ち上がった場合には、点火時期を排気浄化用触媒暖機のための点火時期大幅遅角へ戻す点火時期大幅遅角復帰手段と、
    前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御により内燃機関の回転数が前記暖機中要求回転数まで持ち上がった場合には、吸入空気量制御により内燃機関の回転数を前記暖機中要求回転数に制御する吸入空気量制御手段とを備え、
    内燃機関の吸気負圧をブレーキアシストに用いると共に、ブレーキアシストに対して不足する吸気管負圧を回避するように負荷に応じて設定されているブレーキアシスト用下限回転数が前記安定運転下限回転数より高い領域では、前記安定運転下限回転数の代わりに前記ブレーキアシスト用下限回転数を、前記低回転時点火時期制御手段の点火時期制御開始の判定に用いる
    ことを特徴とする内燃機関回転制御装置。
  2. 請求項において、内燃機関は燃焼室内に燃料噴射する筒内燃料供給システムを備え、前記筒内燃料供給システムは点火時期大幅遅角制御時には吸気行程と圧縮行程とでそれぞれ燃料噴射を実行することを特徴とする内燃機関回転制御装置。
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