JP3959956B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関の点火時期制御装置に係り、特に、内燃機関を冷機始動した際の点火時期の遅角によるエンジン回転数の急激な低下を防止し得て、ストールを回避し得る内燃機関の点火時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載される内燃機関は、排気中の有害成分を浄化する触媒コンバータを排気通路に設けている。触媒コンバータは、触媒の温度が活性化温度に達すると、排気有害成分の浄化機能が有効に機能する。
【0003】
そこで、内燃機関には、冷機始動後のアイドル運転時に、触媒の温度を活性化温度に早期に上昇させて排気有害成分の浄化を促進するために、図4・図5に示す如く、点火時期を通常の目標点火時期よりも遅角側に設定された遅角側の目標点火時期になるよう制御する点火時期制御装置を設けているものがある。
【0004】
この内燃機関の点火時期制御装置は、図4に示す如く、制御がスタートすると(300)、内燃機関の冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が遅角側目標点火時期になるよう制御している際に(302)、エンジン回転数Neが、内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数NTRGT(WT)からこの目標エンジン回転数NTRGT(WT)保持のためのヒステリシスである第1の設定回転数Ne1を引いた値よりも小さくなったか否か{Ne<NTRGT(WT)−Ne1}を判断する(304)。
【0005】
図5に示す如く、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)から第1の設定回転数Ne1を越える回転数域に降下して、判断(304)がYESの場合は、遅角側の目標点火時期から通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率θ2/T2により時間T2毎に角度θ2ずつ進角させ、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)を越える{Ne>NTRGT(WT)}まで制御する(306)。
【0006】
この制御(306)により点火時期が通常の目標点火時期に戻り、点火時期を遅角させる制御が終了したか否かを判断する(308)。この判断(308)がYESの場合は、エンドにする(310)。この判断(308)がNOの場合は、前記判断(304)に戻る。なお、前記判断(304)がNOの場合は、判断(308)にジャンプする。
【0007】
このように、点火時期制御装置は、冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が遅角側の目標点火時期になるよう制御することにより、排気温度を高めて触媒の温度を活性化温度に早期に上昇させ、排気有害成分の浄化を促進している。
【0008】
このような内燃機関の点火時期制御装置としては、特開平11−107822号公報、特開平11−280531号公報に開示されるものがある。
【0009】
特開平11−107822号公報に開示されるものは、触媒が未暖機状態になっているときに、点火時期を遅角させて排気温度を高めることにより、触媒の昇温を促進する制御装置において、始動後初期の期間にエンジンのアイドル状態が検出されたとき、吸入空気量可変手段の作動によりスロットル弁をバイパスする吸入空気量を増量させて、エンジン回転数を設定アイドル回転数よりも高めるアイドルアップ制御手段を設けたものである。
【0010】
特開平11−280531号公報に開示されるものは、機関始動時の所定期間中に機関回転数が所定回転数になるように点火時期を制御する点火時期制御手段と、この点火時期制御手段による点火時期に基づき燃料噴射手段に対する制御値を決定する制御値決定手段と、この制御値決定手段によって決定された制御値に基づき前記燃料噴射手段を駆動する駆動手段とを有するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の点火時期制御装置においては、図4・図5に示す如く、冷機始動後のアイドル運転時に、排気温度を高めて触媒の温度を活性化温度に早期に上昇させ、排気有害成分の浄化を促進するために、点火時期を上死点近くまで大幅に遅角している。
【0012】
ところが、内燃機関は、冷機始動後に点火時期を遅角させると、燃焼性やリーンリミットの悪化を招くおそれがある。特に、揮発量の少ない重質ガソリンを燃料として使用した場合には、冷機始動後の点火時期の遅角によって燃焼性が悪化し、エンジン回転数の急激な低下を招き、ストールを招く不都合がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、内燃機関の冷機始動後のアイドル運転時に点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御する内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関のエンジン回転数検出手段を設け、前記内燃機関の冷機始動後のアイドル運転時に点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に、前記エンジン回転数検出手段の検出するエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数からこの目標エンジン回転数保持のための第1の設定回転数を越え且つこの第1の設定回転数よりも大きい第2の設定回転数以内の回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率により進角させるよう制御するとともに、前記エンジン回転数検出手段の検出するエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数から前記第1の設定回転数よりも大きい前記第2の設定回転数を越える回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって前記通常の進角変化率よりも大きい第1の進角変化率により進角させるよう制御する制御手段を設け、この制御手段は、前記第1の進角変化率を用いた場合には点火時期が通常の点火時期に戻ると前記遅角制御を終了する一方、前記通常の進角変化率を用いた場合にはエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数を超えるまで前記遅角制御を継続することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の内燃機関の点火時期制御装置は、点火時期を通常の目標点火時期に緩やかに戻すことができるとともに、点火時期を迅速に通常の目標点火時期に戻すことができ、通常の目標点火時期による制御によって燃焼性の悪化を回避することができ、エンジン回転数を目標エンジン回転数に戻すことができる。
【0015】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。図3において、2は示しない車両に搭載された内燃機関である。内燃機関2は、シリンダブロック4と、シリンダヘッド6と、ヘッドカバー8と、ピストン10と、燃焼室12と、吸気ポート14と、排気ポート16と、吸気弁18と、排気弁20と、吸気カム軸22と、排気カム軸24とを有している。
【0016】
内燃機関2は、吸気系としてエアクリーナ26と吸気管28とスロットルボディ30とサージタンク32と吸気マニホルド34とを順次に接続し、吸気ポート14に連通する吸気通路36を設けている。スロットルボディ30の吸気通路36には、スロットルバルブ38を設けている。また、内燃機関2は、排気系として排気マニホルド40と排気管42と触媒コンバータ44とを順次に接続し、排気ポート16に連通する排気通路46を設けている。触媒コンバータ44は、触媒48を内蔵して設けている。
【0017】
内燃機関2は、シリンダヘッド6に点火プラグ50を取付けて設けている。また、内燃機関2は、PCVバルブ52を介してヘッドカバー8内とサージタンク32の吸気通路36とを連通する第1ブローバイガス通路54を設け、ヘッドカバー8内とエアクリーナ26直下流の吸気通路36とを連通する第2ブローバイガス通路56を設けている。
【0018】
内燃機関2は、吸気マニホルド34に燃焼室12に指向させて燃料噴射弁58を設けている。燃料噴射弁58は、燃料分配管60を介して燃料供給通路62により燃料タンク64に連絡されている。燃料タンク64内には、燃料供給通路62に燃料を圧送する燃料ポンプ66と、塵埃を除去する燃料フィルタ68とを設けている。
【0019】
燃料供給通路62の途中には、燃料圧力調整部70を設けている。燃料圧力調整部70は、サージタンク32の吸気通路36に連通した負圧通路72から導入される吸気負圧により燃料圧力を調整し、余剰の燃料を燃料戻し通路74により燃料タンク64に戻す。
【0020】
燃料タンク64には、エバポ通路76の一端側を連通している。エバポ通路76の他端側は、キャニスタ78に連通している。キャニスタ78には、パージ通路80の一端側を連通している。パージ通路80の他端側は、スロットルボディ30の吸気通路36に連通している。
【0021】
この内燃機関2は、スロットルバルブ38を迂回してスロットルボディ30の吸気通路36とサージタンク32の吸気通路36とを連通するバイパス空気通路82を設けている。バイパス空気通路82の途中には、アイドル運転時のエンジン回転数が目標エンジン回転数になるようバイパス空気量を調整するアイドル空気量制御弁84を設けている。また、この内燃機関2には、点火プラグ50に高電圧を供給するイグニションコイル86を設け、点火プラグ50に高電圧を分配するディストリビュータ88を設けている。
【0022】
この内燃機関2には、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ90を吸気マニホルド34の冷却水通路92に臨ませて設け、スロットルバルブ38のスロットル開度を検出するスロットルセンサ94をスロットルボディ30に設け、サージタンク32に連通した圧力検出通路96から導入される吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ98を設け、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ100を排気マニホルド40に設け、内燃機関2のノッキングを検出するノックセンサ102をシリンダブロック4に設け、触媒コンバータ44にフューズ式の温度センサ104を設けている。ディストリビュータ88にクランク角及びエンジン回転数を検出するクランク角センサ90を設け、
【0023】
前記燃料噴射弁58と燃料ポンプ66とアイドル空気量制御弁84とイグニションコイル86とディストリビュータ88と水温センサ90とスロットルセンサ94と吸気管圧力センサ98と酸素濃度センサ100とノックセンサ102と温度センサ104とは、点火時期制御装置106を構成する制御手段108に接続されている。制御手段108には、前記温度センサ104が警告灯110を介して接続され、また、イグニションスイッチ112とフューズ114とを介してバッテリ116が接続されている。
【0024】
点火時期制御装置106は、制御手段108によって、ディストリビュータ88〜温度センサ104から入力する信号により、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御して触媒48の活性化を促進し、また、運転状態に応じて燃料噴射量やアイドル空気量等を制御する。
【0025】
この点火時期制御装置106は、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数検出手段としてディストリビュータ88を設け、エンジン冷却水温度を検出する手段として水温センサ90を設け、アイドル運転時を検出する手段としてスロットルセンサ94を設け、内燃機関2のエンジン冷却水温度WTにより定められた目標エンジン回転数NTRGT(TW)と、この目標エンジン回転数NTRGT(TW)保持のためのヒステリシスである第1の設定回転数Ne1と、この第1の設定回転数Ne1よりも大きい値の第2の設定回転数Ne2とを設定して設け、また、時間T2毎に角度θ2ずつ緩やかに進角させる通常の進角変化率θ2/T2と、この通常の進角変化率θ2/T2よりも大きく迅速に進角させる第1の進角変化率θ1/T1とを設定して設けている。
【0026】
点火時期制御装置106は、図2に示す如く、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に、エンジン回転数Neが、エンジン冷却水温度WTにより定められる目標エンジン回転数NTRGT(TW)からこの目標エンジン回転数NTRGT(TW)保持のための第1の設定回転数Ne1よりも大きい第2の設定回転数Ne2を越える回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率θ2/T2よりも大きい第1の進角変化率θ1/T1により進角させるよう制御する。
【0027】
また、この点火時期制御装置106は、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に、エンジン回転数Neが、エンジン冷却水温度WTにより定められる目標エンジン回転数NTRGT(TW)からこの目標エンジン回転数NTRGT(TW)保持のための第1の設定回転数Ne1を越え且つこの第1の設定回転数Ne1よりも大きい第2の設定回転数Ne2以内の回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率θ2/T2により進角させるよう制御する。
【0028】
次に、作用を説明する。
【0029】
内燃機関2の点火時期制御装置106は、揮発量の少ない重質ガソリンを使用している場合に、図1に示す如く、制御がスタートすると(200)、ディストリビュータ88〜温度センサ104から入力する信号によって、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時であって、点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に(202)、エンジン回転数Neが、エンジン冷却水温度WTにより定められる目標エンジン回転数NTRGT(WT)からこの目標エンジン回転数NTRGT(WT)保持のための第1の設定回転数Ne1を引いた値よりも小さくなったか否か{Ne<NTRGT(WT)−Ne1}を判断する(204)。
【0030】
エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)から第1の設定回転数Ne1を越える回転数域に降下して、判断(204)がYESの場合は、エンジン回転数Neが、エンジン冷却水温度WTにより定められる目標エンジン回転数NTRGT(TW)から第1の設定回転数Ne1よりも大きい第2の設定回転数Ne2を引いた値よりも小さくなったか否か{Ne<NTRGT(WT)−Ne1}を判断する(206)。
【0031】
エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)から第2の設定回転数Ne2を越える回転数域に降下して、判断(206)がYESの場合は、図2に示す如く、点火時期を遅角側の目標点火時期から通常の目標点火時期に向かって、通常の進角変化率θ2/T2よりも大きい第1の進角変化率θ1/T1により時間T1毎に角度θ1ずつ進角させ(208)、点火時期が通常の目標点火時期に戻り次第、点火時期を遅角させる制御を終了し(210)、エンドにする(212)。
【0032】
また、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)から第2の設定回転数Ne2を越える回転数域に降下していずに、判断(206)がNOの場合は、図2に示す如く、遅角側の目標点火時期から通常の目標点火時期に向かって、通常の進角変化率θ2/T2により時間T2毎に角度θ2ずつ緩やかに進角させ、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(WT)を越える{Ne>NTRGT(WT)}まで制御する(214)。
【0033】
この制御(214)により通常の目標点火時期に戻り、点火時期を遅角させる制御が終了したか否かを判断する(216)。この判断(216)がYESの場合は、エンドにする(218)。この判断(216)がNOの場合は、前記判断(204)に戻る。なお、前記判断(204)がNOの場合は、判断(216)にジャンプする。
【0034】
このように、この内燃機関2の点火時期制御装置106は、制御手段108によって、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時に、エンジン回転数Neがアイドル運転時の目標エンジン回転数NTRGT(TW)から第2の設定回転数Ne2を超える回転数域まで大きく降下した場合には、遅角側の目標点火時期を通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率θ2/T2よりも大きい第1の進角変化率θ1/T2によって進角させるよう制御することにより、点火時期を通常の目標点火時期に迅速に戻すことができ、通常の目標点火時期による制御によって燃焼性の悪化を回避することができ、大きく降下したエンジン回転数Neを目標エンジン回転数NTRGT(TW)に迅速に戻すことができる。
【0035】
このため、この内燃機関2の点火時期制御装置106は、特に揮発性の低い重質ガソリンを燃料として使用する内燃機関2を冷機始動した際の、触媒48を早期に活性化させるための点火時期の遅角によるエンジン回転数Neの急激な低下を防止することができ、ストールを回避することができる。
【0036】
また、この点火時期制御装置106は、内燃機関2の冷機始動後のアイドル運転時に、点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(TW)から第1の設定回転数Ne1を越え且つ第2の設定回転数Ne2以内の回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率θ2/T2により進角させるよう制御することにより、点火時期を通常の目標点火時期に緩やかに戻すことができ、目標エンジン回転数NTRGT(TW)をわずかに下回ったエンジン回転数Neを上昇させることができる。
【0037】
このため、この内燃機関2の点火時期制御装置106は、内燃機関2生産時のばらつきによるエンジン回転数Neの変動である場合には、揮発性の低い重質ガソリンを燃料として使用した場合と比較して、点火時期の遅角によるストール発生の惧れが低いので、徐々に点火時期を進角させてエンジン回転数Neの低下を回復し、目標エンジン回転数NTRGT(TW)に保持させることができる。
【0038】
なお、上述実施例においては、エンジン回転数Neが、目標エンジン回転数NTRGT(TW)から第2の設定回転数Ne2を越える回転数域に降下した場合に大きな傾きの進角変化率θ1/T1によって通常の目標点火時期に迅速に戻すように制御し、第1の設定回転数Ne1を越え且つ第2の設定回転数Ne2以内の回転数域に降下した場合に小さな傾きの進角変化率θ2/T2によって通常の目標点火時期に緩やかに戻すように制御したが、種々応用改変が可能である。
【0039】
例えば、点火時期制御装置16は、エンジン回転数Neが時間当たりに降下する割合から回転数降下率を算出し、この回転数降下率に応じた進角変化率θ/Tによって通常の目標点火時期に向かって進角させるよう制御することにより、エンジン回転数Neの降下状態に応じて点火時期を進角させることができ、エンジン回転数Neを目標エンジン回転数NTRGT(TW)に向かって降下状態に応じて適切に戻すように制御することができる。
【0040】
また、点火時期制御装置106は、前記回転数降下率からエンジン回転数Neが第2の設定回転数Ne2を越える回転数域や第1の設定回転数Ne1を越え且つ第2の設定回転数Ne2以内の回転数域に降下することを予測し、降下するエンジン回転数Neが第2の設定回転数Ne2や第1の設定回転数Ne1に近づいた場合に、回転数降下率に応じた進角変化率θ/Tによって進角させるよう制御することにより、エンジン回転数Neが第2の設定回転数Ne2を越える回転数域や第1の設定回転数Ne1を越える回転数域に降下到達する前に、目標エンジン回転数NTRGT(TW)に向かって戻すように制御することができる。
【0041】
なお、この点火時期制御装置106は、傾きの大きい第1の進角変化率θ1/T1によって通常の目標点火時期に向かって進角させるよう制御するための回転数として、第1の設定回転数Ne1よりも大きい第2の設定回転数Ne2を設定したが、この第2の設定回転数Ne2を冷却水温度に応じて設定することもできる。例えば、極低温時のようにエンジン回転数Neの上昇が困難で降下し易い冷機運転状態においては、第2の設定回転数Ne2が第1の設定回転数Ne1に近づくような小さい値に設定することにより、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数NTRGT(TW)から大きく降下する前に、大きな傾きの進角変化率θ1/T1によって通常の目標点火時期に迅速に戻すことができ、目標エンジン回転数NTRGT(TW)に向かって戻すように制御することができる。
【0042】
【発明の効果】
このように、この発明の内燃機関の点火時期制御装置は、点火時期を通常の目標点火時期に緩やかに戻すことができるとともに、点火時期を通常の目標点火時期に迅速に戻すことができ、通常の目標点火時期による制御によって燃焼性の悪化を回避することができ、エンジン回転数を目標エンジン回転数に迅速に戻すことができる。
【0043】
このため、この内燃機関の点火時期制御装置は、特に揮発性の低い重質ガソリンを燃料として使用する内燃機関を冷機始動した際の、触媒を早期に活性化させるための点火時期の遅角によるエンジン回転数の急激な低下を防止し得て、ストールを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す点火時期制御装置のフローチャートである。
【図2】内燃機関の冷機始動時におけるエンジン回転数と点火時期との関係を示すタイミングチャートである。
【図3】内燃機関の点火時期制御装置の概略構成図である。
【図4】従来例を示す点火時期制御装置のフローチャートである。
【図5】内燃機関の冷機始動時におけるエンジン回転数と点火時期との関係を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 内燃機関
12 燃焼室
36 吸気通路
46 排気通路
88 ディストリビュータ
90 水温センサ
94 スロットルセンサ
106 点火時期制御装置
108 制御手段

Claims (1)

  1. 内燃機関の冷機始動後のアイドル運転時に点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御する内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関のエンジン回転数検出手段を設け、前記内燃機関の冷機始動後のアイドル運転時に点火時期が通常よりも遅角側の目標点火時期になるよう制御している際に、前記エンジン回転数検出手段の検出するエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数からこの目標エンジン回転数保持のための第1の設定回転数を越え且つこの第1の設定回転数よりも大きい第2の設定回転数以内の回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって通常の進角変化率により進角させるよう制御するとともに、前記エンジン回転数検出手段の検出するエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数から前記第1の設定回転数よりも大きい前記第2の設定回転数を越える回転数域に降下した場合には、通常の目標点火時期に向かって前記通常の進角変化率よりも大きい第1の進角変化率により進角させるよう制御する制御手段を設け、この制御手段は、前記第1の進角変化率を用いた場合には点火時期が通常の点火時期に戻ると前記遅角制御を終了する一方、前記通常の進角変化率を用いた場合にはエンジン回転数が前記内燃機関のエンジン冷却水温度により定められる目標エンジン回転数を超えるまで前記遅角制御を継続することを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
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