JP4802760B2 - コーティングロッドおよびそれを用いた塗布方法および装置 - Google Patents
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Description
上記通常溝部の溝深さHnは10μm以上300μm以下であり、好ましくは12μm以上150μ以下である。上記浅溝部の溝深さは0.8Hn以下であり、好ましくは0.5Hn以下である。上記距離Lsは20mm以上であり、好ましくは50mm以上である。
ウェブを局部的に押し込む方法としては、コーティングロッドの位置する側とは反対側のウェブ面側に設けられたローラを、エアシリンダやボールネジ等の昇降手段を用いてウェブに押し付けても良いし、コーティングロッドとは反対側のウェブ面側に設けられた気体噴射ノズルを用いてウェブに気体を吹き付けてもよい。これらの押し込み方法は、ウェブ押し込み量を調整可能であることが好ましい。また、ウェブをできるだけ局部的に押し込んだ方が気泡混入防止効果が高いので、ローラを用いる場合には狭幅のローラが好ましく、ローラ径がローラ軸方向の中央部で最大となるそろばん玉状のローラが最も好ましい。
・転造加工によって溝を形成する転造バーの場合、1本のロッドを溝深さの異なるダイスで複数回加工する。
・ロッドにワイヤーを巻き付けて溝を形成するワイヤーバーの場合、径の異なるワイヤーを巻く。
・レーザーでパターン加工する。
・バイトで切削する。
・溝を樹脂等の充填剤で埋める。
図1または図3に対応する構成の図10に示したコーティングロッド61を用いた。コーティングロッド61には転造バーを用いた。バーの直径は12.7mm、全幅は1500mmである。通常溝部62の溝深さを20μm、溝ピッチを200μm、浅溝部63は溝深さを6μm、幅を10mmとした。浅溝部63のロッド中央寄りの端とそれに近い方の溝形成部の端との距離Lsは100mmとした。ウェブ64には厚み300μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。ウェブ64の移動速度は60m/分、ロッドはウェブと同速度、順転とした。コーティングロッド61に対するウェブ64の巻き付け角度は15度とした。
[実施例2]
図2または図4に対応する構成の図11に示す溝深さのプロファイルを有するコーティングロッド71で塗布を実施した結果、実施例1と同様、塗布端から混入した気泡79は浅溝部73にしばらく滞留した後、ウェブ74の移動方向に排出された。その結果、40時間連続で塗布しても気泡79およびそれに起因する塗布スジ80が浅溝部よりも内側に入ることはなかった。実施例1と異なる条件は、浅溝部の幅を100mmとしたことである。図11において、72は通常溝部を、75はロッド上流側塗布端を、76は上流側メニスカスを、77は下流側メニスカスを、78はロッド下流側塗布端を、それぞれ示している。
[比較例1]
図12に示すように、従来の一般的なコーティングロッド81を用い、一般的な方法で塗布した。コーティングロッド81における溝形成部の大半は通常溝部82であるが、加工上、その端部に浅溝部83が形成される。但し、この浅溝部83のロッド軸方向における幅はごく僅かで、通常6mm以下であり、ここでは4mmのものを用いた。なお、浅溝部83はロッド軸方向における溝形成部の最端部に形成されるので、浅溝部の溝形成部中央部側の端までの距離Lsも4mmである。通常溝部82の溝深さは実施例1と同様に20μmとした。ウェブの厚み、ウェブの移動速度、塗液などの塗布条件は実施例1と同様とした。図示のとおり、塗液は通常溝部の範囲内に与えられるように塗布端の条件を設定した。塗布端から気泡が混入し、約10時間に1回の頻度で塗布スジ90が製品部に発生した。図12において、84はウェブを、85はロッド上流側塗布端を、86は上流側メニスカスを、87は下流側メニスカスを、88はロッド下流側塗布端を、それぞれ示している。
[比較例2]
図13に示すように、従来の一般的なコーティングロッド91を用い、ロッド上流側塗布端95の位置を溝形成部の外側(浅溝部93の外側)に設定して塗布を実施した。浅溝部のロッド軸方向の幅は比較例1と同様に4mmである。通常溝部92の溝深さは実施例1と同様に20μmとした。ウェブの厚み、ウェブの移動速度、塗液などの塗布条件は実施例1と同様とした。コーティングロッド91にはロッド上流側塗布端95の外側に溝が形成されていないために、ロッド下流側塗布端98が樹脂フィルム端(ウェブ94の端)まで広がり、塗布面の反対面に塗液が回り込んで、下流側の工程を汚染した。図13において、94はウェブを、96は上流側メニスカスを、97は下流側メニスカスを、それぞれ示している。
[実施例3]
実施例1において、図14に示すそろばん玉状のローラ99を浅溝部63の範囲内で下流側メニスカス67の直上となる位置に配置し、下流側メニスカス67が局部的に変形するように、ローラ99でウェブ64を局部的に押し込んで塗布した。なお、そろばん玉状のローラ99は、ローラ径がローラ軸方向の中央部で最大となるように形成されており、先端部は、曲率半径1mmの曲面に形成されているものを用いた。その結果、72時間連続で塗布しても気泡69およびそれに起因する塗布スジ70が浅溝部63よりも内側に入ることはなかった。
[比較例3]
比較例1において、実施例3と同じそろばん玉状のローラ99をロッド上流側塗布端85の直ぐ内側で下流側メニスカス87の直上となる位置に配置し、下流側メニスカス87が局部的に変形するように、ローラ99でウェブ84を局部的に押し込んで塗布した。ローラ99の押し込み力を実施例3と等しくした場合、約25時間に1回の頻度で塗布スジ90が製品部に発生した。これは、ウェブ84の曲げ剛性が大きいと、下流側メニスカス87の変形がなだらかになり、特許文献1で開示されている局部的な押し込みだけでは十分な効果が得られないことを意味している。そこで、ローラ99の押し込み力を大きくして、下流側メニスカス87の変形を大きくしたが、押し込んだ部分のウェブ84に傷を生じたため断念した。
2、12、22、32 溝形成部
3、13、23、33 ロッド中央
4、14、24、34、62、72、82、92 通常溝部
5、15、25、35、63、73、83、93 浅溝部
41 変位計
51、64、74、84、94 ウェブ
52 ファウンテン
53 塗液
55、66、76、86、96 上流側メニスカス
56、67、77、87、97 下流側メニスカス
57、69、79、89 気泡
58、70、80、90 塗布スジ
65、75、85、95 上流側塗布端
68、78、88、98 下流側塗布端
99 ローラ
Claims (7)
- ロッド軸方向における所定範囲にわたって表面に溝が形成され、走行するウェブの表面に塗布された塗液を計量またはスムージングするコーティングロッドにおいて、前記溝が形成された溝形成部は、溝深さがHnの通常溝部と、前記溝形成部の前記ロッド軸方向における少なくとも一端の近傍に形成された前記溝深さが0.1Hn以上0.8Hn以下でありロッド軸方向における幅が3mm以上である浅溝部と、前記浅溝部の前記ロッド軸方向における外側に前記浅溝部より深い溝が形成された溝部とを有し、かつ、前記溝形成部の最寄りの一端から前記浅溝部の前記溝形成部中央部側の端までの距離Lsが20mm以上であることを特徴とするコーティングロッド。
- 前記溝形成部の最寄りの一端から前記浅溝部の前記溝形成部中央部側の端までの距離Lsが通常溝部のロッド軸方向の幅の30%以下である、請求項1に記載のコーティングロッド。
- 前記浅溝部の前記ロッド軸方向における幅が500mm以下である、請求項1または2に記載のコーティングロッド。
- 前記浅溝部の少なくとも一部の溝深さが、前記溝形成部の前記最寄りの一端に向かって漸減するように形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載のコーティングロッド。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のコーティングロッドを、走行するウェブの表面に塗布された塗液のロッド上流側における前記ウェブの幅方向における塗布端が、前記ウェブの幅方向における前記浅溝部の範囲内またはそれよりも前記溝形成部の前記最寄りの一端側に位置させて用いることを特徴とする塗布方法。
- 前記ウェブの幅方向における前記浅溝部の範囲内において、前記ウェブに対し前記コーティングロッドの位置する側とは反対側のウェブ面側から前記コーティングロッドの方向に、前記ウェブを局部的に押し込むことを特徴とする、請求項5に記載の塗布方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のコーティングロッドを有することを特徴とする塗布装置。
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