JP4802735B2 - 距離算出装置及び距離算出方法並びにその装置を有する車両 - Google Patents

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Description

この発明は、道路上を走行しながら移動方向前方の所定位置までの距離を求めることができる距離算出装置及びその方法、並びに、この距離算出装置を有する車両に関する。
従来、交差点内及びその近傍での車両(自動車)による交通事故を防ぐために、交差点に設けられている信号機の赤、黄、青の表示情報を走行してくる車両に対して無線で送信し、車両側においてその情報に基づいて前記交差点を安全に通過できるか否かを判断するとともに、その判断に基づいて運転制御を行う装置がある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている装置では、例えば、青を表示している信号機が赤になるまでの時間情報を道路に設けた送信装置から無線によって車両へ送信し、車両側でこの時間情報とその際の走行速度とに基づいて演算を行い、交差点を安全に通過できる時間がないと判断した場合、自動的にブレーキがかかり車両を減速、停止させる制御を行って交差点手前で停止させている。
特許第2806801号公報
しかし、交差点手前の停止線で車両を停止させる必要がある場合に、特許文献1に記載されている装置では、車両を減速させる制御が行われても停止線までの距離が正確に判らないため、車両を適切に停止線にしたがって停止させることが困難となり、オーバーランなどといった不具合を生じさせるおそれがある。したがって従来の技術は交差点における事故を未然に防ぐ装置として不十分な面がある。
一方、GPSを用いたカーナビゲーションシステムの機能により現走行位置を検出できるため、カーナビゲーションシステムの地図データから交差点の位置を抽出できれば、交差点手前の停止線等の所定位置までの距離を算出することができる。しかし、GPSによる位置の検出誤差は少なくとも10m程度はあるため、算出した距離にも誤差が生じ、正確な制御が困難となる。
そこで上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、道路上を移動しながら前方の所定位置までの距離を精度良く求めることができる距離算出装置及びその方法を提供することを目的とする。そして、この距離の算出に基づいて走行速度を制御して前方の所定位置で停止または所定の走行速度に減速させることができる車両を提供することを目的とする。
本発明の距離算出装置は、道路に設けられた送信装置の送信部から送信される情報を用いて、道路上を移動しながら移動方向前方の所定位置までの距離を求める距離算出装置であって、前記送信部より送信された当該送信部から前記所定位置までの距離情報を受信する受信手段と、前記送信部から発せられ当該送信部の前記道路における位置と相関を有する電磁波に基づいて当該送信部との相対位置を検出する位置検出手段と、前記相対位置と前記距離情報とに基づいて前記所定位置までの距離を求める距離設定手段とを備え、前記送信装置は、前記電磁波として赤外線が用いられている光ビーコンであり、前記位置検出手段は、前記光ビーコンの送信部から発せられた赤外線の強度を検出する赤外線検出手段を有し、前記位置検出手段は、前記赤外線検出手段が検出した赤外線の強度に基づいて前記送信部との相対位置を検出する。
そして、この装置によって行われる距離算出方法は、前記送信部から前記所定位置までの距離情報が前記送信部より赤外線によって送信され、この距離情報を受信し、前記送信部から発せられ当該送信部の前記道路における位置と相関を有する赤外線の強度を検出し、この検出した赤外線の強度に基づいて当該送信部との相対位置を検出し、前記相対位置と前記距離情報とに基づいて前記所定位置までの距離を求めることにより行うことができる。
このような距離算出装置及び方法によれば、道路のある位置に設けられた送信部から前方の所定位置までの距離情報を受信し、これを用い、当該送信部の位置を基準として前記所定位置までの距離を求めることができる
さらに、前記距離算出装置及び方法によれば、光ビーコンの送信部から発せられた赤外線を受信する領域において、送信部の道路における位置と相関を有する赤外線の強度(強さ)に基づいて、その赤外線の受信位置と光ビーコンの送信部との相対位置を検出することができる。
このため、所定位置までの距離を精度良く求めることが可能となる。また、所定位置までの距離を求めるために送信部の位置を基準としていることから、距離検出のために別途基準とする物が不要となる。
なお、送信装置の送信部の道路における位置と当該送信部から発せられる電磁波(赤外線)との前記相関は、現状の送信装置が既に有している関係に基づくものと、送信装置において意図的に所定の関係を有するよう設定させたものがある。
また、この距離算出装置において、前記赤外線検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線の強度のピークを検出するピーク検出手段を有し、前記位置検出手段は、前記ピーク検出手段が前記ピークを検出した際の前記送信部との相対位置を検出する構成とすることができる。
現状の光ビーコンが既に有している関係として、光ビーコンの送信部から発せられた赤外線を受信する領域において、赤外線の強度のピーク(極大)は送信部に間近の特定位置において生じる。このことから、ピーク検出手段が赤外線のピークを検出すると、その検出した位置が、走行方向に沿った位置のうち光ビーコンの送信部に近い特定位置となることが判る。これにより、位置検出手段は送信部との相対位置の検出が可能となる。
または、前記距離算出装置において、前記赤外線検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線の強度の底値を検出する底値検出手段を有し、前記位置検出手段は、前記底値検出手段が前記底値を検出した際の前記送信部との相対位置を検出する構成とすることができる。
この構成によれば、光ビーコンの送信部から発せられた赤外線を受信する領域において、赤外線の強度が底値となる位置が送信部に対して所定の位置となる関係を有するように光ビーコンを設定しておくことにより、位置検出手段は、底値検出手段が赤外線の底値を検出した際の検出位置から送信部との相対位置を検出することができる。
さらに、これら距離算出装置において、前記位置検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線において変調されている領域と変調されていない領域との切り替わりを検出する領域検出手段を有し、前記位置検出手段は、前記領域検出手段が前記切り替わりを検出した後において前記送信部との相対位置を検出するのが好ましい。
これによれば、光ビーコンの送信部からの赤外線の強度分布において極大(極大値)または底値を取る箇所は複数存在しているが、送信部の間近の位置で生じる強度のピークまたは底値は、送信部から発せられた赤外線が変調されている領域から変調されていない領域へ切り替わった後に生じる。これにより、前記領域検出手段が前記切り替わりを検出し、その後にピーク検出手段が赤外線のピークを検出する、または底値検出手段が赤外線の底値を検出することによって、その検出した位置が光ビーコンの送信部に近い特定位置となることが判る。これにより、位置検出手段は送信部との相対位置をより精度良く検出することが可能となる
た、本発明の車両は、前記の距離算出装置と、走行速度を検出する速度検出手段と、前記距離算出装置の前記距離設定手段が求めた前記所定位置までの距離と前記速度検出手段により検出した走行速度とに基づいて前記所定位置で所定の速度となるように走行速度を制御する走行制御手段とを備えたものである。
この構成によれば、前記距離設定手段が求めた前記所定位置までの距離と、速度検出手段が検出した車両の走行速度とに基づいて、走行制御手段が走行速度を制御することにより、前記所定位置での車両速度を所定の値とすることができる。
また、この車両において、前記距離算出装置が備えている前記受信手段は、前記送信装置の送信部より送信された前記所定位置における適正走行速度情報を受信し、前記走行制御手段は、前記適正走行速度情報に基づいて前記所定位置で適正走行速度となるように走行速度を制御する構成とすることができる。
これによれば、走行制御手段は適正走行速度情報に基づいて走行速度を制御することによって前記所定位置で適正走行速度とすることができる。例えば道路前方に続くカーブ(曲がり道)の始点部を前記所定位置とし、そのカーブを安全に走行するためのカーブ進入速度を適正走行速度と設定しておけば、走行制御手段はカーブの始点部で車両を適正走行速度に減速させることができ、車両は安全にカーブを通過できる。
また、前記前記走行制御手段は、前記受信手段が受信した前記適正走行速度情報を車両特性に応じて補正する補正手段を有し、この走行制御手段は、補正された適正走行速度情報に基づいて走行速度を制御するのが好ましい。
これによれば、車両重心が高く走行安定性が普通車両よりも低いなどといった車両の場合であっても、補正手段はその車両特性に応じて適正走行速度を補正することができ、安全な走行が可能となる。
本発明によれば、予め設けられた送信装置の送信部から走行方向前方の所定位置までの距離情報を取得し、この情報を用い、送信部の位置を基準として所定位置までの距離を求めることができるため、当該距離を精度良く求めることができる。これにより、車両において前記所定位置での走行速度を所定の値に制御することができ、安全な走行が可能となる。
以下、この発明に係る距離算出装置及び距離算出方法、並びに、この距離算出装置を備えた車両の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は信号機10のある交差点A及びその交差点Aから上流側の道路Rを横断方向に見た図である。この道路Rには信号機10の他に、走行してくる車両Cに対して各種情報を無線で通信する送信装置(通信装置)2が設けられている。送信装置2の送信部(通信部)2aは交差点Aよりも所定の距離だけ道路Rの上流側(図1では右側)の位置に立設された支柱6に取り付けられている。送信装置2から送信された情報は、車両Cに搭載させた受信手段3によって受信される。
送信装置2としては、例えば通信のために赤外線が用いられている光ビーコンがある。また、参考発明として開示する距離算出装置では、送信装置2として、電波が用いられている電波ビーコンがある。
まず、送信装置2を光ビーコンとした場合の実施の形態について説明する。
情報を送信する光ビーコン2の送信部(ヘッド)2aは支柱6に取り付けられることで道路脇の上方位置や、車両Cが走行する車線の上方位置に設けられており、道路R上の車両Cの走行領域に対して各種情報を送信することができる。そして、図1に示しているように道路Rを横断方向に見た場合、車両Cは光ビーコン2の送信部2aの直下正面位置または直下位置の道路Rを通過する。なお、本発明において、道路Rの路面と、光ビーコン2の送信部2aを含む当該路面に直交する面との交差位置(直下正面位置または直下位置)を、光ビーコン2の送信部2aの「直下位置G」として説明する。
本発明の距離算出装置は道路Rを走行してくる車両Cに搭載されている。距離算出装置1は、道路Rに設けられた光ビーコン2の送信部2aから送信される情報を用いて、道路R上を走行しながら当該道路R上の走行方向前方の所定位置Pまでの距離を求めるものである。
図1の実施形態において、前記所定位置Pは交差点A手前の道路R上に描かれた停止線とされている。交差点Aにおける信号機10が赤の表示である場合、車両Cはこの停止線Pにしたがって停止することとなる。
図2は車両Cに搭載されている距離算出装置1及びその他装置の概略を示すブロック図である。図2において、距離算出装置1は、光ビーコン2の送信部2aから送信された情報を受信する受信手段(アンテナ)3と、光ビーコン2の送信部2aとの相対位置を検出する位置検出手段4と、交差点A手前の前記停止線P(図1参照)までの距離を求める距離設定手段5とを備えている。
受信手段3で受信した信号(各種情報)は距離設定手段5及び位置検出手段4へ入力され記憶される。また、位置検出手段4は距離設定手段5との間で信号(情報)の送受信が行われる。
送信部2aより送信されて受信手段3が受信する情報としては、光ビーコン2の送信部2aから停止線Pまでの距離情報が含まれる。この距離情報は予め光ビーコン2側において記憶されているデータであり、光ビーコン2(送信部2a)や停止線Pを設ける際に実測されて得られるものである。したがって、この距離情報は正確な相互間の距離を有している情報である。なお、この距離情報は、停止線Pから送信部2aの前記直下位置Gまでの距離の情報、つまり、道路Rの走行方向に沿った距離の情報とされている。
位置検出手段4及び距離設定手段5はマイクロコンピュータにより構成されており、各種の演算、処理を行う。具体的には位置検出手段4は、送信部2aから発せられ当該送信部2aの道路Rにおける位置と相関を有する赤外線(電磁波)に基づいて、当該送信部2aとの相対位置を検出する。
ここで、光ビーコン2の送信部2aの道路Rにおける位置と、当該送信部2aから発せられた赤外線との相関について説明する。図3は送信部2aから発せられる赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。図3の縦軸は送信部2aから発せられた赤外線の強度を示しており、横軸は道路Rに沿っての距離を示している。
図3に示しているように、送信部2aから発せられた赤外線を受信する領域において、送信部2aの道路Rにおける位置と、当該送信部2aからの赤外線の強度とには相関がある。具体的に説明すると、赤外線の強度のピーク値(極大値)は送信部2aに間近の特定位置において生じる。つまり、この特定位置が道路R上における送信部2aの位置、すなわち送信部2aの直下位置Gとなる。このように、送信部2aの直下位置Gにおいて赤外線の強度のピーク(極大)が表れるという関係がある。
そして、図2において、位置検出手段4は、送信部2aから発せられた赤外線の強度を検出する赤外線検出手段10を有しており、送信部2aの道路Rにおける位置と当該送信部2aからの赤外線の強度とは前記のとおり相関があることから、位置検出手段4は、赤外線検出手段10が検出した赤外線の強度に基づいて送信部2aとの相対位置を検出することができる。
この位置検出手段4によって行われる送信部2aとの相対位置の検出について説明する。赤外線検出手段10は、送信部2aから発せられた赤外線の強度のピークを検出するピーク検出手段11を有している。そして前記のとおり、送信部2aの直下位置Gにおいて赤外線の強度のピークが表れるという関係があることから、車両Cが送信部2aに接近する方向に道路Rを走行し、ピーク検出手段11が送信部2aの直下位置Gに達した際に赤外線の強度のピークを検出する。ピーク検出手段11がピークを検出すると、位置検出手段4はその検出した位置が送信部2aの直下位置Gであることを判断する。これにより、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gとの相対距離をゼロとして検出する。つまり、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gと相対位置が同一であると検出する。
そして、この位置検出手段4が検出した送信部2aとの相対位置と、先に受信手段3が受信し距離設定手段5が記憶している距離情報(送信部2aから停止線Pまでの距離情報)とに基づいて、距離設定手段5は前方の停止線Pまでの距離を求める。すなわち、ピーク検出手段11が赤外線のピークを検出した送信部2aの直下位置Gにおいて、当該送信部2aとの相対距離をゼロとして位置検出手段4が検出することにより、距離設定手段5は、送信部2a(直下位置G)から前方の停止線Pまでの距離を、前記距離情報による距離として設定することができる。
位置検出手段4が有している前記赤外線検出手段10の具体例を説明する。前記受信手段3は赤外線センサ(フォトダイオード)を有して構成されており、赤外線検出手段10はこの赤外線センサからの出力結果を用いて受光した赤外線の強度を検出できる。つまり、赤外線センサは赤外線の強度(量)に比例して増加する電流(電圧)を発生させることができ、赤外線検出手段10はこの電流値(電圧値)を検出することによって赤外線の強度を判定する。さらに赤外線検出手段10は赤外線センサによって発生した電流(電圧)を増幅する増幅回路部をさらに有している構成とすることができる。
ピーク検出手段11は、この赤外線センサからの電流の値を随時(常時)計測する検出部(図示せず)とされている。ピーク検出手段11は前記赤外線センサによる電流値の増加・減少の勾配を計測し、増加方向の勾配がゼロとなった状態を赤外線の強度のピークとして判定することができる。なお、このピークの判定は他の手段によるものであってもよく、例えば、随時計測した電流値を平滑化して赤外線のピークを判定してもよく、又は、計測した電流の今回値のうち前回値からの増加ぶんを計測値としこの計測値から赤外線のピークを判定してもよい。
位置検出手段4による送信部2aとの相対位置の検出についてさらに説明する。
図3に示しているように、送信部2aから発せられた赤外線において、当該赤外線が変調されている第一領域Mと変調されていない第二領域Nとが存在している。第一領域Mは第二領域Nよりも道路Rに沿って送信部2aから離れた走行方向上流側の位置に存在する。第一領域Mにおける赤外線は車両Cとの通信用として用いられており、第二領域Nにおける赤外線は車両カウント用(車両感知器用)とすることができる。また、送信部2aから発せられる赤外線において、変調されている赤外線と、変調されていない赤外線とは周波数が相異している。そして、送信部2aの前記直下位置Gは第二領域N内に存在している。また、第一領域Mにおける赤外線の強度分布は二つのピークを有しており、第二領域Nにおける赤外線の強度分布は一つのピークを有している。
そこで、図2において、前記位置検出手段4は、前記第一領域Mと前記第二領域Nとの切り替わりを検出する領域検出手段12を有している。領域検出手段12は、図4に示しているように、所定の周波数の赤外線のみをそれぞれ通過させる第一帯域フィルタ13と第二帯域フィルタ14、これらフィルタ13,14を通過した赤外線のそれぞれのレベルを検出するレベル検出回路15、及び、判定回路16とを有している。第一帯域フィルタ13は、赤外線検出手段10が受けた赤外線において変調されている周波数のみを通過させ、第二帯域フィルタ14は変調されていない周波数のみを通過させる。つまり、第一帯域フィルタ13は通信用の第一領域M(図3参照)の赤外線のみを通過させ、第二帯域フィルタ14は第二領域Nの赤外線のみを通過させる。
このように、送信部2aから発せられた赤外線は、帯域が相互異なる第一帯域フィルタ13又は第二帯域フィルタ14を通り、レベル検出回路15において第一、第二帯域フィルタ13,14を通過した信号のレベルを比較し、判定回路16はこのレベルの比較から第一領域Mと第二領域Nとの切り替わりを判定する。つまり、判定回路16では変調されている赤外線のレベルが変調されていない赤外線のレベルを下回ると、第一領域Mから第二領域Nへ切り替わったことを判定する。
この領域検出手段12が前記切り替わりを検出した後において、位置検出手段4のピーク検出手段11が送信部2aの直下位置Gにおいて赤外線のピークを検出した際に、位置検出手段4は送信部2aとの相対距離をゼロとして検出する。
すなわち、送信部2aからの赤外線の強度分布は図3に示しているように極大(極大値)を取る箇所が複数存在しているが、送信部2aの間近の位置で生じる強度のピークは、送信部2aから発せられた赤外線が変調されている第一領域Mから変調されていない第二領域Nへ切り替わった後に生じる。これにより、領域検出手段12が前記切り替わりを検出し、その後にピーク値検出手段11が赤外線のピークを検出することによって、位置検出手段4は、そのピークを検出した位置が送信部2aの直下位置Gであると判断し、送信部2aとの道路Rの走行方向に沿った相対距離をゼロとして検出することが可能となる。
そして、位置検出手段4が車両Cと送信部2aの直下位置Gとの相対距離がゼロであることを検出することによって、距離設定手段5は当該車両Cから前方の停止線Pまでの距離を、先に受信手段3が受信した距離情報の値として求めることができる。
以上の構成を有する距離算出装置1によって行われる距離算出方法は、図1において、まず交差点Aから上流側に離れて設けられた送信部2aより、当該送信部2aの直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離情報が送信され、この交差点Aに向かって道路Rを走行してくる車両Cに搭載した受信手段3がこの距離情報を受信する。この距離情報は変調された赤外線(図3の第一領域M)によるものであり、送信部2aの直下位置Gよりも手前(矢印xの位置)で受信する。車両Cは走行を続け、位置検出手段4(図2)が、送信部2aから発せられ当該送信部2aの道路Rにおける位置と相関を有する赤外線に基づいて当該送信部2aとの相対位置を検出し、距離設定手段5が、この相対位置と先に受信した距離情報とに基づいて、停止線Pまでの距離を求めることにより行われる。
このように、予め得られている停止線Pから送信部2aの位置までの距離情報を、送信部2aの手前で車両C側が受信し、受信したこの距離情報を用い、さらに送信部2aとの相対位置を検出することによって、当該送信部2aの直下位置Gを基準として停止線Pまでの距離を求めることができる。つまり、送信部2aが発する赤外線の強度のピーク位置を送信部2aの位置として検出し、その位置から停止線Pまでの距離を、先に受信した距離情報により求めることができる。このため、停止線Pまでの距離を精度良く求めることが可能となる。また、この停止線Pまでの距離を求めるために送信部2aの位置を基準としていることから、距離検出のために別途基準とする物が不要となる。
さらに、この距離算出方法において、送信部2aの直下位置Gにおいて赤外線の強度がピークとなることから、ピーク検出手段11がこのピークを検出することによって、この検出した位置において、位置検出手段4は送信部2aとの相対距離(相対位置)がゼロであることを検出できる。これにより、距離設定手段5は、前記ピークを検出した位置から前方の停止線Pまでの距離を、先に受信した距離情報の距離として設定することができる。
さらに、この距離算出方法では、前記領域検出手段12が、送信部2aから発せられた赤外線が変調されている第一領域Mと変調されていない第二領域Nとの切り替わりを検出した後において、位置検出手段4は送信部2aとの相対距離を検出することにより行われる。このように、位置検出装置1側(車載器側)において赤外線の変調モードの違いを識別することにより、赤外線が変調されている第一領域M(図3)においてピーク検出手段11がピークを認識してしまうことを防止でき、位置検出手段4は、送信部2aとの相対位置の検出精度をより一層高めることができる。
なお、送信装置を光ビーコン2としたこの実施の形態において、光ビーコン2の送信部2aからの赤外線の強度のピークは送信部2aの真下位置に生じる場合で説明したが、例えば送信部2aからの赤外線の指向性により、その強度のピークの位置が送信部2aの真下位置から走行方向前後いずれかに少しずれる場合がある。しかし、この場合であっても、送信部2aからの赤外線の強度分布において当該送信部2aに近い位置であってピークが生じる位置を予め測定することにより判る。このため、そのピークが生じる位置を送信部2aの存在位置(前記直下位置G)と設定し、送信部2aから送信される距離情報を当該存在位置から前方の停止線Pまでの距離とすることにより、本発明の距離算出装置1によって前記と同様の手段により停止線Pまでの距離を正確に求めることができる。
さらに、送信装置を光ビーコン2とした実施の形態において、前記と同様に、送信部2aからの赤外線の指向性により、その強度のピークの位置と送信部2aの直下位置Gとの間に位置ずれが存在しており、その位置ずれ距離の値が予め判っている場合について説明する(強度のピークの位置が、直下位置Gよりも手前にずれている場合で説明する)。
この場合、位置ずれ距離の情報は距離算出装置1に予め記憶されている。そして、光ビーコン2の送信部2aからは、当該送信部2aの直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離情報が送信され、車両Cに搭載した受信手段3はこの距離情報を、赤外線の強度のピークの位置よりも手前で受信する。距離情報を受信した車両Cは走行を続け、位置検出手段4(図2)が、前記実施の形態と同様に、送信部2aから発せられた赤外線のピークの検出に基づいて当該送信部2aとの相対位置を検出する。なお、この相対位置の検出は、直下位置Gよりも前記位置ずれ距離だけ手前の位置がピーク位置と検出されることで行われる。
そして、距離設定手段5は、予め記憶されている前記位置ずれ距離の情報と先に受信した距離情報とに基づいて、ピーク位置を検出した時点での距離算出装置1(車両C)の位置から停止線Pまでの距離を求めることができる。つまり、ピーク位置と直下位置Gとの間の位置ずれ距離が送信部2aとの相対距離(相対位置)として前記位置検出手段4によって検出され、この相対距離と、直下位置Gと前方の停止線Pとの間の距離情報による距離との和によって、距離設定手段5により停止線Pまでの距離を求めることができる。
図16において、本発明の距離算出装置の変形例(図2の変形例)について説明する。この距離算出装置1が備えている位置検出手段4は、光ビーコン2の送信部2aから発せられた赤外線の強度を検出する赤外線検出手段10を有している。そして、図2に示した形態では、赤外線検出手段10は赤外線の強度のピーク(極大)を検出するピーク検出手段11を有していたが、図16に示している形態では、送信部2aから発せられた赤外線の強度の底値(極小)を検出する底値検出手段17を有している。なお、図16の底値検出手段17以外の構成は、図2に示した構成と同様でありその説明を省略する。
この変形例において、図17は光ビーコン2の送信部2aから発せられる赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。縦軸は送信部2aから発せられた赤外線の強度を示しており、横軸は道路Rに沿っての距離を示している。この図においても図3に示したものと同様に、送信部2aから発せられた赤外線において、赤外線が変調されている通信用の第一領域Mと、車両感知用の変調されていない第二領域Nとが存在している。
さらに図17に示しているように、光ビーコン2の送信部2aから発せられた赤外線の第二領域Nにおいて、その赤外線の強度が底値となる位置が送信部2aに対して所定の位置となる関係を有するように、光ビーコン2が予め設定されている。つまり、光ビーコン2において、送信部2aの直下位置Gを前後に挟んで赤外線の受信領域が二つに分割(区画)され、双方の赤外線の区画の交差位置が直下位置Gとなり、さらに、双方の赤外線による強度の底値(最小値)の位置が送信部2aの直下位置Gとなる関係を有するように設定されている。
なお、図示しないが、二つに区画された赤外線の受信領域は、送信部2aの直下位置Gにおいて車両走行方向で一部重複するように設定されていてもよく、この場合、双方の赤外線の区画の交差位置が直下位置Gとなり、さらに、双方の赤外線による強度分布の底値となる谷の値を示す位置が送信部2aの直下位置Gとなる関係を有するように設定されている。
これにより、車両Cが送信部2aに接近する方向に道路Rを走行し、その車両Cに搭載させた距離算出装置1の底値検出手段17が送信部2aの直下位置Gに達した際に赤外線の強度の底値を検出する。底値検出手段17が底値を検出すると、位置検出手段4はその検出した位置が送信部2aの直下位置Gであることを判断する。これにより、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gとの相対距離をゼロとして検出する。つまり、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gと相対位置が同一であると検出する。
そして、この実施の形態においても図2の場合と同様に、位置検出手段4が検出した送信部2aとの相対位置と、先に受信手段3が受信し距離設定手段5が記憶している距離情報(送信部2aから停止線Pまでの距離情報)とに基づいて、距離設定手段5は前方の停止線Pまでの距離を求める。すなわち、底値検出手段17が赤外線の底値を検出した送信部2aの直下位置Gにおいて、当該送信部2aとの相対距離をゼロとして位置検出手段4が検出することにより、距離設定手段5は、送信部2a(直下位置G)から前方の停止線Pまでの距離を、前記距離情報による距離として設定することができる。
前記底値検出手段17は、赤外線センサを有している受信手段3からの電流の値を随時(常時)計測する検出部(図示せず)とされている。底値検出手段17は前記赤外線センサによる電流値の増加・減少を計測し、減少から増加へと変化した時を赤外線の強度の底値として判定することができる。
このような距離算出装置1が搭載された本発明の車両Cについてさらに説明する。なお、距離算出装置1を図2に示した形態として説明する。
図2において、車両Cは、走行速度を検出する速度検出手段8と、走行速度を制御する走行制御手段9とをさらに備えている。速度検出手段8は車速センサを有しており、距離設定手段5と走行制御手段9に対して走行速度についての信号を送信している。これにより距離設定手段5は速度検出手段8からの速度情報に基づいてある地点から走行した距離(累積距離)を算出することができる。さらに、距離設定手段5は、ある地点から前方の所定位置までの距離が判っている場合にそのある地点を始点とした際の当該所定位置までの残距離を算出することができる。
すなわち、光ビーコン2の送信部2aの直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離が距離設定手段5によって求められるため、距離設定手段5は、その送信部2aの直下位置Gを始点とした場合の停止線Pまでの残距離を算出することができる。なお、速度検出手段8及び車速センサは従来知られているものを使用することができる。
また、図16に示した距離算出装置1の場合であっても、図2の形態の場合と同様に、光ビーコン2の送信部2aの直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離が距離設定手段5によって求められるため、距離設定手段5は、その送信部2aの直下位置Gを始点とした場合の停止線Pまでの残距離を算出することができる。したがって、以下において、距離算出装置1を図2に示したものとして説明する。
走行制御手段9は速度検出手段8からの車両Cの速度情報に基づいて、所定の速度となるように走行速度を制御することができる。つまり、走行制御手段9は車両Cの駆動手段(エンジン)31及び制動手段(ブレーキ)32に加速、減速の動作の信号を送信することができる。走行制御手段9はマイクロコンピュータからなり、ECUとすることもできる。
そして図1の場合、距離設定手段5が求めた送信部2aの直下位置Gから停止線Pまでの距離と、速度検出手段8が検出した走行速度とに基づいて、走行制御手段9は前方の停止線Pで車両Cの速度がゼロとなるように走行速度を制御する。つまり、距離設定手段5で求めた停止線Pまでの距離を基にして、距離設定手段5と速度検出手段8と走行制御手段9との相互間の情報通信により、車両Cの走行に伴う停止線Pまでの残距離を距離設定手段5で随時求めながら、それに対応させて走行制御手段9は停止線Pまでの区間で徐々に車両Cを減速させ、正確に停止線Pで自動停止させる。
この車両Cは前記距離算出装置1を搭載していることによって停止線Pまでの距離を正確に算出することができるため、前方の停止線Pで自動停止させるための当該停止線Pに対する位置合わせ動作を精度良く行うことができる。
そして、車両Cにおいて行われる走行方向前方の停止線Pで車両Cを停止させる運転支援動作(停止支援動作)を順に説明したものが図5であり、光ビーコン2の送信部2aと距離算出装置1との情報通信の動作を説明したものが図6である。これについて図1と共に説明する。
距離算出装置1を搭載している車両Cが、送信部2aから発せられた赤外線を受信する領域に進入する。そして、送信部2aより各種の信号が送信され、前記車両Cに搭載された受信手段3がこの情報を受信する(図5のステップS1)。
この情報の受信をさらに説明すると、図6において、車両Cが走行しながら、距離算出装置1の距離設定手段5は光ビーコン2の送信部2aからダウンリンクの有無について随時判定する(ステップS11)。ダウンリンクの基本情報があると距離設定手段5は光ビーコン2側へアップリンクする(ステップS12)。このアップリンクには要求する情報の種類が含まれている。この場合、受信手段3を送信アンテナとして使用する。そして、通信可能状態となって距離算出装置1は光ビーコン2側からの所定の情報を受信する(ステップS13)。この情報は距離設定手段5に記憶される(ステップS14)。なお、この情報通信のための距離算出装置1側の動作周期はダウンリンクの情報量により異なるが、最大で80msecとすることができる。
そして、車両Cが送信部2aよりも手前である図1の矢印xの位置(図3の第一領域M)において距離算出装置1は送信部2aからの情報を受信する。車両Cが受信する信号としては、すでに説明した「光ビーコン2の送信部2aから停止線Pまでの距離情報」と、前方の交差点Aに設けられた信号機10の現示に関する情報(以下、「信号現示情報」という)がある。距離設定手段5がこの「信号現示情報」が青であることを判断した場合(図5のステップS2において「No」の場合)、距離算出装置1は距離設定の動作を行うことなく、車両Cはそのまま交差点Aを通過する(ステップS5)。
「信号現示情報」が赤もしくは黄である場合(ステップS2において「Yes」の場合)、距離算出装置1は停止線Pまでの距離設定の動作を行う(ステップS3)。
図7はこの距離設定の動作を説明する説明図である。図7において、領域検出手段12(図2)は随時送信部2aからの赤外線が変調されたものであるか、変調されていないものであるかを判定し(ステップS31)、変調された第一領域Mから変調されていない領域N(図3参照)への切り替わりを判定する(ステップS32)。この判定は、図4に示したように、第一、第二帯域フィルタ13,14を通過した信号のレベルを、レベル検出回路15において比較し、判定回路16がこのレベルの比較から第一領域Mと第二領域Nとの切り替わりを判定することにより行われる。
領域検出手段12が、赤外線の変調の切り替わりは無いと判定した場合(ステップS32において「No」の場合)、領域検出手段12は切り替わりが生じるまでこの判定動作を繰り返す。そして、領域検出手段12が切り替わりを判定すると(ステップS32において「Yes」の場合)、位置検出手段4が有している赤外線検出手段10は送信部2aからの赤外線の強度を随時検出する(ステップS33)。つまり、赤外線検出手段10のピーク検出手段11が赤外線の強度のピークを検出する。ピーク検出手段11が、赤外線のピークを検出しない場合(ステップS34において「No」の場合)、ピーク検出手段11はピークを検出するまでこの検出動作を繰り返す。
そして、ピーク検出手段11がピークを検出すると(ステップS34において「Yes」の場合)、位置検出手段4は、ピーク検出手段11がピークを検出した位置を送信部2aの直下位置Gとして、当該送信部2aとの相対距離をゼロとして検出する。そして、距離設定手段5は、ピーク検出手段11がピークを検出した直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離を、先に受信した距離情報に含まれている距離として設定する(ステップS35)。つまり、ピークを検出した位置から停止線Pまでの距離を求めることができる。なお、この距離を求めるフローの動作周期は10msecとすることができる。
そして、距離設定手段5が設定した停止線Pまでの距離の値を用いて、走行制御手段9(図2)は車両Cを減速させ、交差点A手前の停止線Pにしたがって車両Cを自動停止させる(図5のステップS4)。図1の矢印zの位置が車両Cの停止位置である。
このように、光ビーコン2の送信部2aからの距離情報の受信と、当該送信部2aとの相対位置の検出とを行うことにより、距離算出装置1が停止線Pまでの距離を正確に求めることができるため、この求めた結果に基づいて車両Cを精度良く停止線Pにしたがって自動的に停止させることができ、優れた安全運転支援が可能となる。
また、この車両Cにおいて行われる運転支援動作の他の実施の形態としては、図5におけるステップS2及びステップS5を省略したものとすることができ、前記交差点Aの信号機10の現示状態に関わらず距離算出手段1は距離設定の動作を行う。すなわち、図1と図5を参考にして説明すると、交差点Aに向かって道路Rを走行してくる車両Cに搭載した受信手段3が情報を受信する(図5のステップS1)。この場合の受信信号は「光ビーコン2の送信部2aから停止線Pまでの距離情報」である。そして、この情報の受信後において、距離設定手段5が停止線Pまでの距離設定の動作を行う(ステップS3)。この動作は、前記実施の形態と同様に図7で示したものである。そして、距離設定手段5が設定した停止線Pまでの距離の値を用いて、前記の実施の形態と同様に、走行制御手段9は車両Cを減速させ、停止線Pにしたがって車両Cを自動停止させる(ステップS4)。
図1では、距離算出装置1が交差点A手前の停止線Pまでの距離を求め、走行制御手段9が停止線Pで走行速度をゼロとして車両Cを自動停止させる機能について説明したが、本発明の車両Cはさらに他の機能を備えている。これを図8と図9により説明する。この機能は、前記距離算出装置1が求めた前方の所定位置までの距離と、前記速度検出手段8(図2)により検出する走行速度とに基づいて、前記走行制御手段9が前記所定位置で所定の速度となるように走行速度を制御するものである。つまり、車両Cがカーブ(曲がり道)を安全に走行できるようにカーブ手前の所定位置で予め自動的に減速させることができる機能である。
具体的に説明すると、図8において、光ビーコン2の送信部2aはカーブBの始点部(前記所定位置)Qよりも所定の距離だけ道路Rの上流側の位置に設けられている。
そして、この送信部2aから各種信号が送信され、カーブBに向かって道路Rを走行してくる車両Cに搭載された受信手段3がこの信号を受信する。受信する情報としては、「光ビーコン2の送信部2aからカーブ手前の始点部Qまでの距離情報」と「カーブでの適正走行速度の情報」とがある。このうち、「光ビーコン2の送信部2aからカーブ手前の始点部Qまでの距離情報」については、図1で示した実施の形態の場合と同様に、予め実測された距離に基づいた情報である(ただし図1の停止線Pを始点部Qに置き換えている)。車両Cに搭載されている機器の構成については図2に示したとおりである。
そして、この車両Cに搭載されている距離算出装置1の距離設定手段5は前方の所定位置である始点部Qまでの距離を求める。また、図2において、車両Cは、走行速度を検出する速度検出手段8と、走行速度を制御する走行制御手段9とを備えている。走行制御手段9は、距離設定手段5が求めた始点部Qまでの距離と、前記速度検出手段8により検出した走行速度とに基づいて、始点部Qで車両Cが所定の速度となるように走行速度を減ずる制御を行う。そして、この「所定の速度」が先に受信した「カーブでの適正走行速度の情報」に含まれている適正走行速度となる。この適正走行速度は各カーブBよりも上流側に設けられた光ビーコン2側に予め送信情報として記憶されており、その情報を走行してくる車両Cへ送信している。適正走行速度はそのカーブBを安全に走行させるための始点部Qにおける進入速度として規定されている。なお、この適正走行速度は普通乗用自動車を基準として設定されたものである。
車両Cにおいて行われるこの減速の動作(減速支援動作)を順に説明したものが図9であり、この方法を図8と図9によって説明する。
カーブBよりも上流側に設けられた光ビーコン2の送信部2aより前記信号が送信され、道路Rを走行してくる車両Cに搭載させた受信手段3がこの情報を受信する(図9のステップS21)。なお、図8の矢印xの位置で車両Cは情報を受信している。その後、車両Cは走行しながら、距離算出装置1はカーブB手前の所定位置である始点部Qまでの距離を求める動作を行う(ステップS22)。なお、この動作は、前記実施の形態と同様であり図7に示したものである。
さらに距離算出装置1は、「光ビーコン2の送信部2aからカーブ手前の始点部Qまでの距離情報」の他に「カーブBでの適正走行速度情報」を受信している。そこで、走行制御手段9はこの情報に基づいて始点部Qで適正走行速度となるように走行速度を制御する。
また、この走行制御手段9は、前記適正走行速度情報を車両特性に応じて補正する補正手段30(図2参照)を有している。この補正手段30は受信した適正走行速度情報の適正走行速度に係数を乗算する機能を有している。係数はこの装置を取り付ける車両Cの車種などの車両特性に応じて予め定められた値であり、補正手段30に記憶されている。係数は、例えば普通乗用自動車の場合が基準値である「1」とされており、車両重心が高く走行安定性が普通乗用自動車よりも低いトラックの場合、この基準値よりも小さい「0.8」とされており、逆に車両重心が低く走行安定性の高いスポーツタイプの自動車の場合、この基準値よりも大きい「1.1」とされている。これにより、例えばあるカーブBでの適正走行速度(始点部Qでの速度)が40km/hとされている場合、トラックにおける補正手段30で算出され補正された適正走行速度は32km/hとなり、スポーツタイプの自動車における補正手段30で補正された適正走行速度は44km/hとなる(ステップS23)。このような補正を行うことにより、特にスポーツタイプの自動車において、速度の制御による安全度を確保しながら不要な減速を抑えることができる。
そして、車両C側において、前記ステップS22で求めた距離を基にして、距離設定手段5と速度検出手段8と走行制御手段9との相互間の情報通信により、車両Cの走行に伴う始点部Qまでの残距離を距離設定手段5で随時求めながら、それに対応させて走行制御手段9は適正走行速度情報又は補正された適正走行速度情報に基づいて走行速度を制御する。すなわち、走行制御手段9は、カーブB手前の始点部Qで車両Cの走行速度が適正走行速度又は補正された適正走行速度となるように始点部Qまでの区間で徐々に減速させる(ステップS24)。
このように、距離算出装置1がカーブB手前の始点部Qまでの距離を正確に求めることができるため、この求めた結果に基づいて車両Cを始点部Qで適正走行速度まで精度良く減速させることができる。これにより安全にカーブBを通過でき、優れた安全運転支援が可能となる。
以上のように、本発明の車両Cによれば、交差点Aに対しては停止線Pで自動停止が可能となり、かつ、カーブB手前に対しては自動的に安全な進入速度まで減速することができる。
次に、送信装置2を電波ビーコンとした距離算出装置1について説明する。
図1において、この距離算出装置1においても電波ビーコン2の送信部(ヘッド)2aは道路脇の上方位置や、車両Cが走行する車線の上方位置に設けられており、道路R上の車両Cの走行領域に対して各種情報を送信することができる。そして、図1に示しているように道路Rを横断方向に見た場合、車両Cは光ビーコン2の送信部2aの直下正面位置または直下位置の道路Rを通過する。なお、この距離算出装置1においても、道路Rの路面と、電波ビーコン2の送信部2aを含む当該路面に直交する面との交差位置(直下正面位置または直下位置)を、電波ビーコン2の「直下位置G」として説明する。
この距離算出装置1は道路Rを走行してくる車両Cに搭載され、道路Rに設けられた電波ビーコン2の送信部2aから送信される情報を用いて、道路R上を走行しながら当該道路R上の走行方向前方の所定位置P、つまり交差点A手前の道路R上に描かれた停止線Pまでの距離を求めることができる。
図10は車両Cに搭載されている距離算出装置1及びその他装置の概略を示すブロック図である。図10において、距離算出装置1は、電波ビーコン2の送信部2aから無線によって送信された情報を受信する受信手段(アンテナ)3と、送信部2aとの相対位置を検出する位置検出手段4と、前方の停止線Pまでの距離を求める距離設定手段5とを備えている。なお、位置検出手段4以外は光ビーコンを用いた前記実施の形態と同じ構成とされている。
送信部2aより送信されて受信手段3が受信する情報としては、送信部2aから停止線Pまでの距離情報が含まれる。この距離情報は予め電波ビーコン2側において記憶されているデータであり、電波ビーコン2(送信部2a)や停止線Pを設ける際に実測されて得られるものである。なお、この距離情報は、停止線Pから送信部2aの前記直下位置Gまでの距離の情報、つまり、道路Rの走行方向に沿った距離の情報とされている。
位置検出手段4及び距離設定手段5はマイクロコンピュータにより構成されており、各種の演算、処理を行う。具体的には位置検出手段4は、送信部2aから発せられ当該送信部2aの道路Rにおける位置と相関を有する電波(電磁波)に基づいて、当該送信部2aとの相対位置を検出する。
ここで、電波ビーコン2の送信部2aの道路Rにおける位置と、当該送信部2aから発せられた電波との相関について説明する。図11は送信部2aから送信される電波の状態を説明する説明図である。送信部2aから送信される電波は情報(データ)によるGMSK変調を施した上に1kHzAM変調を重畳している。さらに、このAM変調は電波ビーコン2の送信部2aにおける二基のアンテナエレメント(図示せず)に対しては互いに逆相となるように変調がかけられている。そして、送信部2aの直下位置(正面)においてはAM変調成分がゼロとなり、送信部2aの手前側と通過後側とにおいては互いにAM位相が逆相となっている。つまり、車両Cにおいて送信部2aの手前側では正相(+)となり、通過後側では逆相(−)となっている。このように、送信部2aの直下位置Gにおいて、電波の正相と逆相との領域が切り替わっているという関係がある。
そして、図10において、位置検出手段4は、送信部2aから発せられた電波の相変化を検出する電波検出手段20を有しており、送信部2aの道路Rにおける位置と当該送信部2aからの電波の相変化とは前記のとおり相関があることから、位置検出手段4は、電波検出手段20が検出した電波の相変化に基づいて送信部2aとの相対位置を検出することができる。
この位置検出手段4によって行われる電波ビーコン2の送信部2aとの相対位置の検出について説明する。電波検出手段20は、送信部2aから発せられた電波において正相の領域と逆相の領域との切り替わりを検出する領域検出手段21を有している。そして、車両Cが送信部2aに接近する方向に道路Rを走行し、前記のとおり送信部2aの直下位置Gにおいて電波の正相と逆相との領域が切り替わっているという関係から、領域検出手段21が送信部2aの直下位置Gに達した際に電波の相の切り替わりを検出する。領域検出手段21が電波の切り替わりを検出すると、位置検出手段4は当該切り替わりを検出した位置が送信部2aの直下位置Gであることを判断する。これにより、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gとの相対距離をゼロとして検出する。つまり、位置検出手段4は送信部2aとの相対位置が同一であると検出する。
そして、この位置検出手段4が検出した送信部2aとの相対位置と、先に受信手段3が受信し距離設定手段5が記憶している距離情報(送信部2aから停止線Pまでの距離情報)とに基づいて、距離設定手段5は前方の停止線Pまでの距離を求める。すなわち、領域検出手段21が電波の相の切り替わりを検出した送信部2aの直下位置Gにおいて、当該送信部2aとの相対距離をゼロとして位置検出手段4が検出することにより、距離設定手段5は、送信部2a(直下位置G)から前方の停止線Pまでの距離を、前記距離情報による距離として設定することができる。
ここで、前記領域検出手段21について具体的に説明する。
領域検出手段21は、受信した1kHzAM復調信号とこのデータフレームに同期した1kHzクロックとを比較することによって、同相または逆相の位相判定を行う。つまり、領域検出手段21が一定回数以上の同じ位相が連続していると判定した場合に当該領域検出手段21は同相又は逆相の初期位相を確定する。初期位相確定の後、位相判定結果において一定回数以上の反対位相が連続して認識された場合に、領域検出手段21は送信部2aの直下位置Gを通過し位相反転が生じたことを認識する。この情報を領域検出手段21から位置検出手段4が受け、当該位置検出手段4は送信部2aとの相対距離をゼロとして設定することができる。
以上の構成を有する距離算出装置1によって行われる距離算出方法は、図1において、電波ビーコン2の送信部2aより、当該送信部2aの直下位置Gから前方の停止線Pまでの距離情報が送信され、道路Rを走行してくる車両Cに搭載した受信手段3がこの距離情報を受信する。位置検出手段4は、送信部2aの道路Rにおける位置と当該送信部2aから発せられた電波との相関より、当該送信部2aからの電波に基づいて当該送信部2aとの相対位置を検出し、距離設定手段5がこの相対位置と受信した前記距離情報とに基づいて停止線Pまでの距離を求めることによって行われる。
このように、予め得られている停止線Pから送信部2aの位置までの距離情報を送信部2aの手前で車両C側が受信し、受信したこの距離情報を用い、さらに送信部2aとの相対位置を検出することによって、当該送信部2aの直下位置Gを基準として停止線Pまでの距離を求めることができる。このため、停止線Pまでの距離を精度良く求めることが可能となる。また、この停止線Pまでの距離を求めるために送信部2aの位置を基準としていることから距離検出のために別途基準とする物が不要となる。
この距離算出装置1を搭載している車両Cにおける運転支援動作を説明する。なお、この車両Cにおいても図10に示しているように、図2と同じである速度検出手段8、走行制御手段9、補正手段30、駆動手段31及び制動手段32を備えている。
図12は走行方向前方の停止線P(図1参照)で車両Cを停止させる運転支援動作(停止支援動作)を順に説明したものである。また、電波ビーコン2と距離算出装置1との情報通信の動作を説明したものが図13である。
図12におけるステップS51からステップS55の全体の流れについては、図5におけるステップS1からステップS5の全体の流れと同じである。ただし、図12では、情報を送信する送信装置が電波ビーコン2とされている。図5における動作と異なる点は、ステップS51における情報の受信動作と、ステップS53における停止線Pまでの距離を設定する動作にある。
つまり、ステップS51における情報の受信動作は、図13において、車両Cが走行しながら、距離算出装置1の距離設定手段5は電波ビーコン2の送信部2aからダウンリンクの有無について随時判定する(ステップS61)。ダウンリンクがあると距離算出装置1は送信部2aから所定の情報を受信する(ステップS62)。この情報は距離設定手段5に記憶される(ステップS63)。なお、この情報通信のための距離算出装置1側の動作周期はダウンリンクの情報量により異なるが、最大で80msecとすることができる。
また、ステップS53では、距離算出装置1が停止線Pまでの距離設定の動作を行う。図14はこの距離設定の動作を説明する説明図である。図14において、領域検出手段21(図10)は随時送信部2aからの電波の正相と逆相の領域の切り替わりを検出する(ステップS71)。この検出は、上記説明したように、領域検出手段21が一定回数以上同じ位相が連続していると判定した場合に同相又は逆相の初期位相を確定し、その後の領域検出手段21による位相判定結果において一定回数以上の反対位相が連続して認識された場合に、領域検出手段21は送信部2aの直下位置Gを通過し位相反転が生じたことを認識することにより行われる。
領域検出手段21が、相の切り替わりが無いと判定した場合(ステップS72において「No」の場合)、領域検出手段21は切り替わりを検出するまでこの判定動作を繰り返す。そして、領域検出手段21が切り替わりを判定すると(ステップS72において「Yes」の場合)、その情報を領域検出手段21から位置検出手段4は受け、当該位置検出手段4は送信部2aとの相対距離をゼロとして設定する。
そして、距離設定手段5は、領域検出手段21が相の切り替わりを検出した位置から前方の停止線Pまでの距離を、先に受信した距離情報に含まれている距離として設定する(ステップS73)。つまり、相の切り替わりを検出した位置から、停止線Pまでの距離を求めることができる。なお、この距離を求めるフローの動作周期は10msecとすることができる。
そして、距離設定手段5が設定した停止線Pまでの距離の値を用いて、走行制御手段9(図10)は車両Cを減速させ、交差点A手前の停止線Pにしたがって車両Cを自動停止させる(図12のステップS54)。
このように、距離算出装置1が停止線Pまでの距離を正確に求めることができるため、この求めた結果に基づいて車両Cを精度良く停止線Pにしたがって自動的に停止させることができ、優れた安全運転支援が可能となる。
また、この車両Cにおいて行われる前記運転支援動作の他の実施の形態としては、図12におけるステップS52及びステップS55を省略し、前記交差点Aの信号機10の現示状態に関わらず距離設定の動作を行うようにすることができる。
また、この車両Cが備えている他の機能を図8と図15により説明する。この機能は、図9で示した減速支援動作と同様のものであり、距離算出装置1が有している距離設定手段5が設定する前方の所定位置までの距離と、前記速度検出手段8により検出する走行速度とに基づいて、前記走行制御手段9が前記所定位置で所定の速度となるように走行速度を制御するものである。つまり、車両Cがカーブ(曲がり道)を安全に走行できるようにカーブ手前の所定位置で予め自動的に減速させることができる機能である。
図15におけるステップS81からステップS84の全体の流れについては、図9におけるステップS21からステップS24の全体の流れと同じである。ただし、図15では、情報を送信する送信装置が電波ビーコン2とされている。
図9の動作と異なる点は、ステップS81における情報の受信動作と、ステップS82における停止線Pまでの距離を設定する動作にある。
つまり、ステップS81での情報の受信動作は、図13に示したものであり、車両Cが走行しながら、距離算出装置1の距離設定手段5は電波ビーコン2の送信部2aからダウンリンクの有無について随時判定する(ステップS61)。ダウンリンクがあると距離算出装置1は送信部2aから所定の情報を受信する(ステップS62)。この情報は距離設定手段5に記憶される(ステップS63)。
また、ステップS82では、距離算出装置1が停止線Pまでの距離設定の動作を行う。この設定の動作は図14に示したものであり、領域検出手段21(図10)は随時送信部2aからの電波の正相と逆相の領域の切り替わりを検出する(ステップS71)。領域検出手段21が切り替わりを判定すると(ステップS72において「Yes」の場合)、その情報を領域検出手段21から位置検出手段4は受け、当該位置検出手段4は送信部2aとの相対距離をゼロとして設定する。そして、距離設定手段5は、領域検出手段21が相の切り替わりを検出した位置から前方の停止線Pまでの距離を、先に受信した距離情報に含まれている距離として設定する(ステップS73)。
さらに距離算出装置1は「カーブBでの適正走行速度情報」を受信しており、走行制御手段9はこの情報に基づいて始点部Qで適正走行速度となるように走行速度を制御する。
また、この走行制御手段9は、図2の実施の形態と同様に、前記適正走行速度情報を車両特性に応じて補正する補正手段30(図10参照)を有しており、受信した適正走行速度情報の適正走行速度に係数を乗じて補正する(ステップS83)。
そして、車両C側において、前記ステップS82で求めた距離を基にして、距離設定手段5と速度検出手段8と走行制御手段9との相互間の情報通信により、車両Cの走行に伴う始点部Qまでの残距離を距離設定手段5で随時求めながら、それに対応させて走行制御手段9は適正走行速度情報又は補正された適正走行速度情報に基づいて走行速度を制御する。すなわち、走行制御手段9は、カーブB手前の始点部Qで車両Cの走行速度が適正走行速度又は補正された適正走行速度となるように始点部Qまでの区間で徐々に減速させる(ステップS84)。
このように、電波ビーコン2の送信部2aからの距離情報の受信と、当該送信部2aとの相対位置の検出とを行うことにより、距離算出装置1がカーブB手前の始点部Qまでの距離を正確に求めることができるため、この求めた結果に基づいて車両Cを始点部Qで適正走行速度まで精度良く減速させることができる。これにより安全にカーブBを通過でき、優れた安全運転支援が可能となる。
以上のように、本発明の車両Cの各実施の形態によれば、交差点Aに対しては停止線Pで自動停止が可能となり、かつ、カーブB手前に対しては自動的に安全な進入速度まで減速することができる。
図18において、本発明の距離算出装置の別の変形例について説明する。この距離算出装置1が備えている位置検出手段4は、送信装置2の送信部2aから発せられた電磁波の周波数または位相を検出する電磁波検出手段35を有している。なお、図18の位置検出手段4以外の構成は、図2及び図16に示した構成と同様である。
以下において、送信装置2が光ビーコンとされており、前記電磁波検出手段35が検出した当該光ビーコン2側からの赤外線の周波数についての変化に基づいて、位置検出手段4が、光ビーコン2の送信部2aとの相対位置を検出する場合について説明する。
この変形例において、図19は光ビーコン2の送信部2aから発せられる赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。縦軸は送信部2aから発せられた赤外線の強度を示しており、横軸は道路Rに沿っての距離を示している。図3に示したものと同様に図19は、送信部2aから発せられた赤外線において、通信のために赤外線が変調されている第一領域Mと、車両感知に用いられる変調されていない第二領域Nとが存在している。
そしてこの変形例では、図19に示しているように、光ビーコン2の送信部2aから発せられる赤外線の第二領域Nは、複数に分割された発光領域(二つに分割された第一発光領域Eと第二発光領域Fと)を有している。そして、第一発光領域Eと第二発光領域Fとでは、車両感知のための赤外線の発光点滅の周波数(周期)が異なるようにされており、さらに、直下位置Gにおいて周波数が変化するように光ビーコン2側が予め設定されている。例えば、発光点滅が直下位置Gよりも手前側である第一発光領域Eではその周波数が10kHzとされ、直下位置Gを通過した側である第二発光領域Fではその周波数が20kHzとされている。
そして、電磁波検出手段35(図18)は、所定の周波数の赤外線を受信することができる第一発光領域Eと、この第一発光領域Eと異なる周波数の赤外線を受信することができる第二発光領域Fとの切り替わりを検出する領域検出手段36を有している。電磁波検出手段35は赤外線の発光周波数を検出できるものであり、例えば従来知られている周波数カウンタとすることができる。領域検出手段36は、電磁波検出手段35による赤外線の発光周波数についての検出結果に基づいて、その周波数の変化の有無を随時判定することができる。そして、領域検出手段36が周波数の変化を検出した際に、位置検出手段4が、その検出をした際の位置と送信部2aの直下位置Gとの相対距離を検出するように動作する。
すなわち、車両Cが送信部2aに接近する方向に道路Rを走行し、その車両Cに搭載させた距離算出装置1の電磁波検出手段35は送信部2aからの赤外線の発光点滅の周波数を検出する。送信部2aの直下位置Gに達した際に、電磁波検出手段35からの検出結果に基づいて領域検出手段36が赤外線の周波数の切り替わりを検出する。領域検出手段36がこの切り替わりを検出すると、位置検出手段4はその検出した位置が送信部2aの直下位置Gであることを判断する。これにより、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gとの相対距離をゼロとして検出する。つまり、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gと相対位置が同一であると検出する。
なお、この変形例では送信装置2を光ビーコンとした場合について説明したが、送信装置2を電波ビーコンとした場合についても同様とできる。つまり、送信装置2を電波ビーコンとした場合の距離算出装置1についても図18と同じ構成とすることができ、距離算出装置1が受信し処理する電磁波が赤外線ではなく、電波ビーコン2からの電波を受信できる構造とすることによって実現できる。
また、図18を参考にして、本発明の距離算出装置のさらに別の変形例について説明する。この変形例では、距離算出装置1が備えている位置検出手段4は、送信装置2の送信部2aから発せられた電磁波の位相を検出する電磁波検出手段35を有している。そして、この変形例では、送信装置2が光ビーコン2とされ、前記位置検出手段4は、電磁波検出手段35が検出した位相の変化に基づいて光ビーコン2の送信部2aとの相対位置を検出することができる。なお、図18の位置検出手段4以外の構成は、図2及び図16に示した構成と同様である。
この変形例において、図19に示しているように、光ビーコン2の送信部2aから発せられる赤外線の第二領域Nは、複数に分割された発光領域(二つの第一発光領域Eと第二発光領域Fと)を有している。そして、第一発光領域Eと第二発光領域とでは、車両感知のための赤外線の発光点滅の位相が変化する(ずれる)ようにされており、さらに、直下位置Gにおいて位相が変化するように光ビーコン2側が予め設定されている。なお、この変形例では、二つの領域での赤外線の周波数は同じであってもよく、前記変形例のように異なっていてもよい。
そして、電磁波検出手段35(図18)は、所定の位相の赤外線を受信することができる第一発光領域Eと、この第一発光領域Eと異なる位相の赤外線を受信することができる第二発光領域Fとの切り替わりを検出する領域検出手段36を有している。電磁波検出手段35は受信する赤外線の位相を検出できるものである。つまり、電磁波検出手段35は、第一発光領域Eではある位相による赤外線を受信しているが、第二発光領域Fに達すると、異なる位相の赤外線を受信することとなる。これについて、領域検出手段36は位相の変化の有無として判定する。そして、領域検出手段36が位相の変化を検出した際に、位置検出手段4が送信部2aの直下位置Gとの相対距離を検出するように動作する。
すなわち、車両Cが送信部2aに接近する方向に道路Rを走行し、その車両Cに搭載させた距離算出装置1の電磁波検出手段35が送信部2aからの赤外線の位相を検出する。送信部2aの直下位置Gに達した際に、電磁波検出手段35からの検出結果に基づいて領域検出手段36が赤外線の位相の切り替わりを検出する。領域検出手段36がこの切り替わりを検出すると、位置検出手段4はその検出した位置が送信部2aの直下位置Gであることを判断する。これにより、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gとの相対距離をゼロとして検出する。つまり、位置検出手段4は送信部2aの直下位置Gと相対位置が同一であると検出する。
なお、この変形例では送信装置2を光ビーコンとした場合について説明したが、送信装置2を電波ビーコンとした場合についても同様とできる。つまり、送信装置2を電波ビーコンとした場合の距離算出装置1についても図18と同じ構成とすることができ、距離算出装置1が受信し処理する電磁波が赤外線ではなく、電波ビーコン2からの電波を受信できる構造とすることによって実現できる。
また、前記各実施の形態に係る距離算出装置1(これを搭載している車両C)と送信装置2とを備えた安全運転支援システムは、図示する形態に限らず、それぞれの機器においてこの発明の範囲内で他の形態のものであっても良い。例えば、図8において車両Cを所定の速度まで減速させる必要のある箇所をカーブB手前の始点部Qとして説明したが、この箇所はこれに限らず、道路上の他の箇所であってもよい。
本発明の距離算出装置を搭載している車両の実施の一形態を説明する図であり、信号機のある交差点とその上流側の道路を横断方向に見た図である。 車両に搭載されている距離算出装置及びその他装置の概略を示すブロック図である。 光ビーコンからの赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。 赤外線の変調の切り替わりを検出する領域検出手段のブロック図である。 図1の車両において行われる運転支援動作を説明するフロー図である。 光ビーコンと距離算出装置との情報通信の動作を説明するフロー図である。 距離設定手段による距離設定の動作を説明するフロー図である。 図2の車両が備えている他の機能を説明する図であり、カーブの上流側の道路を横断方向に見た図である。 図2の車両において行われる他の運転支援の動作を説明するフロー図である。 他の形態の車両の説明図であり、距離算出装置及びその他装置の概略を示すブロック図である。 電波ビーコンから発せられる電波の状態を説明する説明図である。 図10の車両において行われる運転支援動作を説明するフロー図である。 電波ビーコンと距離算出装置との情報通信の動作を説明するフロー図である。 距離設定手段による距離設定の動作を説明するフロー図である。 図10の車両において行われる他の運転支援の動作を説明するフロー図である。 図2の変形例であり、車両に搭載されている距離算出装置及びその他装置の概略を示すブロック図である。 図16の場合における、光ビーコンからの赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。 図2の別の変形例であり、車両に搭載されている距離算出装置及びその他装置の概略を示すブロック図である。 図18の場合における、光ビーコンからの赤外線の強度分布を模式的に示した説明図である。
1 距離算出装置
2 送信装置(光ビーコン、電波ビーコン)
3 受信手段
4 位置検出手段
5 距離設定手段
8 速度検出手段
9 走行制御手段
10 赤外線検出手段
11 ピーク検出手段
12 領域検出手段
17 底値検出手段
20 電波検出手段
21 領域検出手段
30 補正手段
35 電磁波検出手段
36 領域検出手段

Claims (8)

  1. 道路に設けられた送信装置の送信部から送信される情報を用いて、道路上を移動しながら移動方向前方の所定位置までの距離を求める距離算出装置であって、
    前記送信部より送信された当該送信部から前記所定位置までの距離情報を受信する受信手段と、
    前記送信部から発せられ当該送信部の前記道路における位置と相関を有する電磁波に基づいて当該送信部との相対位置を検出する位置検出手段と、
    前記相対位置と前記距離情報とに基づいて前記所定位置までの距離を求める距離設定手段と、
    を備え
    前記送信装置は、前記電磁波として赤外線が用いられている光ビーコンであり、
    前記位置検出手段は、前記光ビーコンの送信部から発せられた赤外線の強度を検出する赤外線検出手段を有し、
    前記位置検出手段は、前記赤外線検出手段が検出した赤外線の強度に基づいて前記送信部との相対位置を検出する
    ことを特徴とする距離算出装置。
  2. 前記赤外線検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線の強度のピークを検出するピーク検出手段を有し、
    前記位置検出手段は、前記ピーク検出手段が前記ピークを検出した際の前記送信部との相対位置を検出する請求項に記載の距離算出装置。
  3. 前記赤外線検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線の強度の底値を検出する底値検出手段を有し、
    前記位置検出手段は、前記底値検出手段が前記底値を検出した際の前記送信部との相対位置を検出する請求項に記載の距離算出装置。
  4. 前記位置検出手段は、前記送信部から発せられた赤外線において変調されている領域と変調されていない領域との切り替わりを検出する領域検出手段を有し、
    前記位置検出手段は、前記領域検出手段が前記切り替わりを検出した後において前記送信部との相対位置を検出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の距離算出装置。
  5. 道路に設けられた光ビーコンの送信部から赤外線によって送信される情報を用いて、道路上を移動しながら移動方向前方の所定位置までの距離を求める距離算出方法であって、
    前記送信部から前記所定位置までの距離情報が前記送信部より赤外線によって送信され、
    この距離情報を受信し、
    前記送信部から発せられ当該送信部の前記道路における位置と相関を有する赤外線の強度を検出し、この検出した赤外線の強度に基づいて当該送信部との相対位置を検出し、
    前記相対位置と前記距離情報とに基づいて前記所定位置までの距離を求めることを特徴とする距離算出方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の距離算出装置と、
    走行速度を検出する速度検出手段と、
    前記距離算出装置の前記距離設定手段が求めた前記所定位置までの距離と前記速度検出手段により検出した走行速度とに基づいて前記所定位置で所定の速度となるように走行速度を制御する走行制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両。
  7. 前記距離算出装置が備えている前記受信手段は、前記送信装置の送信部より送信された前記所定位置における適正走行速度情報を受信し、
    前記走行制御手段は、前記適正走行速度情報に基づいて前記所定位置で適正走行速度となるように走行速度を制御する請求項に記載の車両。
  8. 前記走行制御手段は、前記受信手段が受信した前記適正走行速度情報を車両特性に応じて補正する補正手段を有し、この走行制御手段は、補正された適正走行速度情報に基づいて走行速度を制御する請求項に記載の車両。
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