JP4802643B2 - 車両およびその制御方法 - Google Patents

車両およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4802643B2
JP4802643B2 JP2005291289A JP2005291289A JP4802643B2 JP 4802643 B2 JP4802643 B2 JP 4802643B2 JP 2005291289 A JP2005291289 A JP 2005291289A JP 2005291289 A JP2005291289 A JP 2005291289A JP 4802643 B2 JP4802643 B2 JP 4802643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
allowable range
vehicle speed
vehicle
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005291289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007099081A (ja
Inventor
健介 上地
教寛 岩瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005291289A priority Critical patent/JP4802643B2/ja
Publication of JP2007099081A publication Critical patent/JP2007099081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4802643B2 publication Critical patent/JP4802643B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、駆動輪を回転駆動するモータを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、現在の速度指令値と車体の実速度との差と予め設定される標準加速度とに基づいて新たな速度指令値を設定すると共に設定した速度指令値に基づいてモータを制御することにより、駆動輪がスリップしないようにしている。
特開平9−140009号公報
こうした車両では、駆動輪がスリップしないよう制御すると、発進時などの低車速時にスタックから脱出できなかったり、ある程度の車速のときに充分な加速性能が得られなかったりする場合が生じる。こうした問題を解消するために、低車速では比較的大きなスリップを許容しながら走行し、ある程度の車速では車両の安定性も考慮して若干のスリップを許容しながら走行することが考えられるが、このときには、許容されるスリップの程度が車速の変化に対して急変すると、駆動輪に出力される駆動力が急変することによって運転者にショックを与えてしまったり、モータの駆動状態が急変することによってモータと電力をやりとりするバッテリに過大な電力が入出力されてしまったりする場合がある。
本発明の車両及びその制御方法は、運転者にショックを与えるのを抑制することを目的の一つとする。また、本発明の車両およびその制御方法は、蓄電装置に過大な電力が入出力されるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
駆動輪に駆動力を出力可能な駆動源を備える車両であって、
車速を検出する車速検出手段と、
少なくとも前記駆動輪の回転速度である車輪速を検出する車輪速検出手段と、
前記検出された車速と前記検出された車輪速とに基づいて前記駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算するスリップ速度演算手段と、
前記検出された車速が第1の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記検出された車速が前記第1の車速より大きな第2の車速以上のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲と前記第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、車速と少なくとも駆動輪の回転速である車輪速とに基づいて駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算し、車速が第1の車速未満のときにはスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう駆動源を制御し、車速が第1の車速より大きな第2の車速以上のときにはスリップ速度が第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう駆動源を制御し、車速が第1の車速以上で第2の車速未満のときにはスリップ速度が第1の許容範囲と第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう駆動源を制御する。したがって、車速の変化に伴ってスリップ速度の許容範囲を滑らかに変化させるから、許容範囲が急変することに伴って駆動輪に出力される駆動力が急変するのを抑制することができる。この結果、駆動力の急変に伴って運転者にショックを与えるのを抑制することができる。ここで、前記第2の許容範囲は、前記第1の許容範囲よりも前記演算されるスリップ速度が制限される範囲であるものとすることもできる。
こうした本発明の車両において、走行用の要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、前記制御手段は、前記検出された車速が前記第1の車速未満のときには前記第1の許容範囲内の第1の速度を目標スリップ速度として設定し、前記検出された車速が前記第2の車速以上のときには前記第2の許容範囲内の第2の速度を前記目標スリップ速度として設定し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記移行用許容範囲内で前記第1の速度と前記第2の速度とを滑らかに移行させるための移行用速度を前記目標スリップ速度として設定し、前記演算されるスリップ速度と該設定した目標スリップ速度とに基づいて設定される駆動力制限を用いて前記設定された要求駆動力を制限した駆動力が前記駆動輪に出力されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップ速度と目標スリップ速度とに基づく駆動力制限を用いて要求駆動力を制限した駆動力を駆動輪に出力することができる。この場合、前記制御手段は、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度と等しいときには所定値を前記駆動力制限に設定し、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度より小さいときには該スリップ速度と該目標スリップ速度との偏差が大きいほど前記所定値に比して前記設定された要求駆動力を制限する程度が小さくなる傾向に前記駆動力制限を設定し、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度より大きいときには該スリップ速度と該目標スリップ速度との偏差が大きいほど前記所定値に比して前記設定された要求駆動力を制限する程度が大きくなる傾向に前記駆動力制限を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップ速度が目標スリップ速度を大きく超えてしまうのを抑制することできる。
また、本発明の車両において、前記駆動源は駆動力を出力可能な電動機を備えてなり、前記駆動源と電力のやりとりが可能な蓄電手段を備えるものとすることもできる。また、前記駆動源は内燃機関と該内燃機関の出力軸と前記駆動輪に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する電力動力入出力手段と前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機とを備えてなり、前記駆動源と電力のやりとりが可能な蓄電手段を備えるものとすることもできる。これらの場合、前述の許容範囲が急変するの抑制することにより、電動機の駆動状態が急変するのを抑制することができる。この結果、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる。駆動源が電動機を備えてなる態様の本発明の車両において、前記駆動源は前記電動機を駆動する駆動回路を備えてなり、前記第1の許容範囲および/または前記第2の許容範囲は前記電動機の定格と前記駆動回路の容量と前記蓄電手段の容量とのうち少なくとも一つに基づいて設定される範囲であるものとすることもできる。こうすれば、第1の許容範囲および第2の許容範囲をより適正に設定することができる。
さらに、本発明の車両において、運転者の操作により前記演算されるスリップ速度を許容する許容範囲を変更する許容範囲変更スイッチを備え、前記制御手段は前記許容範囲変更スイッチがオフのときには前記検出された車速に拘わらずに前記演算されるスリップ速度が前記第2の許容範囲よりも制限される前記第3の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記許容範囲変更スイッチがオンのときには前記演算されるスリップ速度が前記検出された車速に基づいて前記第1の許容範囲内または前記第2の許容範囲内または前記移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップ速度を許容範囲変更スイッチの状態に応じた許容範囲内とすることができる。
あるいは、本発明の車両において、前記駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与手段を備え、前記制御手段は前記検出された車速が前記第2の車速以上のときには前記駆動源と前記制動力付与手段とを制御する手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
駆動輪に駆動力を出力可能な駆動源を備える車両の制御方法であって、
(a)車速と少なくとも前記駆動輪の回転速度である車輪速とに基づいて該駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算し、
(b)前記車速が第1の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記車速が前記第1の車速より大きな第2の車速以上のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲と前記第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法によれば、車速と少なくとも駆動輪の回転速度である車輪速とに基づいて駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算し、車速が第1の車速未満のときにはスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう駆動源を制御し、車速が第1の車速より大きな第2の車速以上のときにはスリップ速度が第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう駆動源を制御し、車速が第1の車速以上で第2の車速未満のときにはスリップ速度が第1の許容範囲と第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう駆動源を制御する。したがって、車速の変化に伴ってスリップ速度の許容範囲を滑らかに変化させるから、許容範囲が急変することに伴って駆動輪に出力される駆動力が急変するのを抑制することができる。この結果、駆動力の急変に伴って運転者にショックを与えるのを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、駆動輪30a,30bにデファレンシャルギヤ31を介して連結された駆動軸28に動力を入出力可能なモータ22と、モータ22を駆動するインバータ24を介してモータ22と電力のやりとりを行なうバッテリ26と、車両全体をコントロールするメイン電子制御ユニット50とを備える。
モータ22は、電動機として機能すると共に発電機としての機能する同期発電電動機として構成されている。また、インバータ24は、スイッチング素子のスイッチングによりバッテリ26からの直流電力を三相交流電力に変換してモータ22に供給する。
メイン電子制御ユニット50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52の他に処理プログラムを記憶するROM54と、データを一時的に記憶するRAM56と、図示しない入出力ポートを備える。メイン電子制御ユニット50には、モータ22の回転軸(駆動軸28)の回転位置を検出する回転位置検出センサ23からの回転位置θmや,駆動輪30a,30bの車輪速を検出する車輪速センサ34a,34bからの車輪速Vfl,Vfr,非駆動輪32a,32bの車輪速を検出する車輪速センサ34c,34dからの車輪速Vrl,Vrr,イグニッションスイッチ60からのイグニッション信号,シフトレバー61の操作位置を検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP,アクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ68からの車速V,通常オンの状態に設定されると共に運転者によりオフされたときに駆動輪30a,30bのスリップの程度としてのスリップ速度を許容する許容範囲を大きくするTRCスイッチ69からのオンオフ信号などが入力ポートを介して入力されている。TRCスイッチ59について詳細は後述するが、実施例では、TRCスイッチ69がオンのときには、車両の安定性を確保するために、スリップ速度が比較的小さい許容範囲内となるようモータ22を制御するトラクションコントロール(TRC)が行なわれるものとした。メイン電子制御ユニット50からは、インバータ24のスイッチング素子へのスイッチング制御信号や、駆動輪30a,30bに取り付けられた油圧式のブレーキ40a,40bへの駆動信号,非駆動輪32a,32bに取り付けられた油圧式のブレーキ40c,40dへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された実施例の電気自動車20の動作、特に駆動輪30a,30bの空転によるスリップをある程度許容しながら走行する際の動作について説明する。図2は、実施例のメイン電子制御ユニット50により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、メイン電子制御ユニット50のCPU52は、まず、アクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Accや車速センサ68からの車速V,車輪速センサ34a,34bからの駆動輪30a,30bの車輪速Vfl,Vfr,TRCスイッチ69からのオンオフ信号など制御に必要なデータを入力する処理を実行すると共に(ステップS100)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両の走行用の要求トルクTd*を設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM54に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。
続いて、駆動輪30a,30bの車輪速Vfl,Vfrのうち大きい方の値を駆動輪速Vfとして設定すると共に(ステップS120)、計算した駆動輪速Vfから車速Vを減じることによりスリップ速度Vslipを計算する(ステップS130)。ステップS120,S130の処理は、空転によるスリップの程度が大きい駆動輪のスリップ速度を計算する処理であり、駆動輪30a,30bが共に完全にグリップしているときには略値0となる。そして、TRCスイッチ69の状態を調べ(ステップS140)、TRCスイッチ69がオンのときには、目標スリップ速度Vslip*に所定速度Vs1を設定する(ステップS150)。ここで、目標スリップ速度Vslip*は許容範囲内の値として設定されるものであり、所定速度Vs1はTRCスイッチ69がオンのときの許容範囲内の値としてモータ22の定格やインバータ24の容量,バッテリ26の容量などに基づいて設定され、例えば、5km/hや10km/hなどに設定される。いま、スタックから脱出する際に運転者がアクセルペダル63を大きく踏み込んだときを考える。TRCスイッチ69がオンのときには、前述したように、スリップ速度Vslipが比較的小さい許容範囲内となるようモータ22が制御されるため、スタックから脱出できない場合が生じうる。一方、運転者によりTRCスイッチ69がオフされたときには、許容範囲を大きくすることにより、スタックからの脱出性能を確保することができる。ステップ140でTRCスイッチ69の状態を調べるのは、運転者が許容範囲を大きくすることを要求しているか否かを判定するためである。
スリップ速度Vslipおよび目標スリップ速度Vslip*を設定すると、設定したスリップ速度Vslipから目標スリップ速度Vslip*を減じることによりスリップ速度偏差ΔVslipを計算し(ステップS170)、計算したスリップ速度偏差ΔVslipに基づいてトルク制限係数αを設定し(ステップS180)、設定したトルク制限係数αを要求トルクTd*に乗じることによりモータ22のトルク指令Tm*を計算し(ステップS190)、計算したトルク指令Tm*でモータ22が駆動されるようインバータ24のスイッチング素子のスイッチング制御を行ない(ステップS200)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、トルク制限係数αは、実施例では、スリップ速度偏差ΔVslipとトルク制限係数αとの関係を予め実験的に定めてトルク制限係数設定用マップとしてROM54に記憶しておき、スリップ速度偏差ΔVslipが与えられると記憶したマップから対応するトルク制限係数αを導出して設定するものとした。トルク制限係数設定用マップの一例を図4に示す。トルク制限係数αは、図示するように、スリップ速度偏差ΔVslipが負の所定値V0未満のときに値1が設定され、スリップ速度偏差ΔVslipが所定値V0以上のときにはスリップ速度偏差ΔVslipが値0のときに所定値α1となると共にスリップ速度偏差ΔVslipが大きいほど値1から値0に向けて小さくなる傾向に設定され、スリップ速度Vslipが前述した許容範囲外とならないような値に設定される。ここで、所定値V0は、その絶対値が所定速度Vs1より小さい値を設定するものとした。したがって、駆動輪30a,30bが共に完全にグリップしているときには、スリップ速度偏差ΔVslipが値(−Vs1)となるため、トルク制限係数αには値1が設定される。このようにトルク制限係数αを設定することにより、スリップ速度偏差ΔVslip(=Vslip−Vslip*)が大きいほどモータ22から駆動輪30a,30bに出力されるトルクは小さくなるから、スリップ速度Vslipが目標スリップ速度Vslip*を大きく超えてしまうのを抑制することができる。この結果、TRCスイッチ69がオンのときには、スリップ速度Vslipが比較的小さい許容範囲内となるようモータ22を制御するトラクションコントロール(TRC)を行ないがら走行することになる。なお、駆動輪30a,30bが共に完全にグリップしているときには、要求トルクTd*をモータ22から駆動輪30a,30bに出力しながら走行することになる。
一方、ステップS140でTRCスイッチ69がオフのときには、車速Vに基づいて目標スリップ速度Vslip*を設定すると共に(ステップS160)、スリップ速度Vslipから目標スリップ速度Vslip*を減じることによりスリップ速度偏差ΔVslipを計算し(ステップS170)、スリップ速度偏差ΔVslipに基づいてトルク制限係数αを設定し(ステップS180)、トルク制限係数αと要求トルクTd*とを用いてモータ22のトルク指令Tm*を計算し(ステップS190)、モータ22を制御して(ステップS200)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、TRCスイッチ69がオフのときの目標スリップ速度Vslip*は、実施例では、車速Vと目標スリップ速度Vslip*との関係を予め実験的に定めて目標スリップ速度設定用マップとしてROM54に記憶しておき、車速Vが与えられると記憶したマップから対応する目標スリップ速度Vslip*を導出して設定するものとした。目標スリップ速度設定用マップの一例を図5に示す。図中、実線はTRCスイッチ69がオフのときの目標スリップ速度Vslip*を示し、参考のために一点鎖線としてTRCスイッチ69がオンのときの目標スリップ速度Vslip*(所定速度Vs1)を示す。TRCスイッチ69がオフのときの目標スリップ速度Vslip*は、図示するように、車速Vが所定車速V1未満のときには比較的大きい所定速度Vs2が設定され、車速Vが所定車速V1より大きい所定車速V2以上のときには所定車速V2より小さくて所定車速Vs1より大きい所定速度Vs3が設定され、車速Vが所定車速V1以上で所定車速V2未満のときには車速Vの増加に伴って所定速度Vs2と所定速度Vs3とを滑らかに移行するよう設定されるものとした。ここで、所定速度Vs2は、TRCスイッチ69がオフのときであって車速Vが所定車速V1未満のときの許容範囲内の値としてモータ22の定格やインバータ24の容量,バッテリ26の容量などに基づいて設定され、例えば、35km/hや40km/hなどに設定される。また、所定速度Vs3は、TRCスイッチ69がオフのときであって車速Vが所定車速V2以上のときの許容範囲内の値としてモータ22の定格やインバータ24の容量,バッテリ26の容量などに基づいて設定され、例えば、15km/hや20kmなどに設定される。なお、TRCスイッチ69がオフのときであって車速Vが所定車速V2以上のときの許容範囲は、TRCスイッチ69がオフのときであって車速Vが所定車速V1未満のときの許容範囲よりも小さく、且つ、TRCスイッチ69がオフのときの許容範囲よりも大きい範囲として設定される。いま、TRCスイッチ69がオンのときに運転者がアクセルペダル63を大きく踏み込んだときを考える。このとき、前述したように、目標スリップ速度Vslip*に比較的小さい所定速度Vs1が設定されるため、発進時などの低車速時にスタックから脱出できなかったり、ある程度の車速のときに十分な加速性能が得られなかったりする場合が生じる。こうした問題を解消するために、運転者によりTRCスイッチ69がオフされたときに、低車速時には目標スリップ速度Vslip*に比較的大きな所定車速Vs2を設定し、ある程度の車速のときには車両の安定性も考慮して目標スリップ速度Vslip*に所定速度Vs2より小さくて所定速度Vs1より大きい所定速度Vs3を設定することが考えられるが、この場合、アクセルペダル63の踏み込みによる車速Vの増加に伴って目標スリップ速度Vslip*が所定速度Vs2から所定速度Vs3に急変すると、スリップ速度偏差ΔVslipが急変しトルク制限係数αが急変しモータ22から駆動輪30a,30bへの出力が急変することによって運転者に違和感を与えてしまったりバッテリ26に過大な電力が入出力されてしまったりする場合が生じる。したがって、実施例では、車速Vが所定車速V1未満のときには目標スリップ速度Vslip*に所定速度Vs2を設定し、車速Vが所定車速V2以上のときには目標スリップ速度Vslip*に所定速度Vs3を設定し、車速Vが所定車速V1以上で所定車速V2未満のときには車速Vの増加に伴って所定速度Vs2から所定速度Vs3に滑らかに移行するよう目標スリップ速度Vslip*を設定するものとした。ここで、所定車速V1は、スタックからの脱出性を確保する必要があると考えられる車速Vの上限近傍の値として設定され、例えば、5km/hや10km/hなどに設定される。また、所定車速V2は、車両の安定性を考慮する必要があると考えられる車速の下限近傍の値として設定され、例えば、15km/や25km/などに設定される。こうして設定した目標スリップ速度Vslip*とスリップ速度Vslipと要求トルクTd*とを用いてモータ22を制御することにより、即ち、車速Vの変化に対して滑らかに変化する目標スリップ速度Vslip*とスリップ速度Vslipとに基づいてモータ22を制御しながら走行することにより、車速Vの変化に対してモータ22から駆動輪30a,30bに出力されるトルクが急変するのを抑制することができる。この結果、運転者に違和感を与えるのを抑制することができると共にモータモータ22の駆動状態の急変に伴ってバッテリ26に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる。もとより、スリップ速度Vslipが目標スリップ速度Vslip*を大きく超えてしまうのを抑制することができる。
以上説明した実施例の自動車20によれば、TRCスイッチ69がオフのときには、車速Vが所定車速V1未満のときには比較的大きい所定速度Vs2を目標スリップ速度Vslip*として設定し、車速Vが所定車速V1より大きい所定車速V2以上のときには所定速度Vs2より小さい所定速度Vs3を目標スリップ速度Vslip*として設定し、車速Vが所定車速V1以上で所定車速V2未満のときには所定速度Vs2と所定速度Vs3とを滑らかに移行するよう目標スリップ速度Vslip*を設定し、駆動輪速Vfから車速Vを減じて得られるスリップ速度Vslipと目標スリップ速度Vslip*との偏差としてのスリップ速度偏差ΔVslipに基づくトルク制限係数αを用いて要求トルクTd*を制限したトルクが駆動輪30a,30bに出力されるようモータ22を制御するから、車速Vの変化に伴って駆動輪30a,30bに出力されるトルクが急変するのを抑制することができる。この結果、運転者に違和感を与えるのを抑制することができると共にモータ22の駆動状態の急変によってバッテリ26に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる。もとより、スリップ速度Vslipが目標スリップ速度Vslip*を大きく超えてしまうのを抑制することができる。
実施例の電気自動車20では、TRCスイッチ69を備えるものとしたが、TRCスイッチ69を備えないものとしてもよい。この場合、スタックからの脱出性や車両の加速性能,車両の安定性などを考慮し、図2の駆動制御ルーチンのステップS140でTRCスイッチ69がオフのときと同様に、前述した図5の目標スリップ速度設定用マップの実線を用いて車速Vに基づいて目標スリップ速度Vslip*を設定すればよい。
実施例の電気自動車20では、車輪速Vfl,Vfrとのうち大きい方の値を駆動輪速Vfとして設定するものとしたが、車輪速Vfl,Vfrの平均値などを駆動輪速Vfとして設定するものとしてもよい。
実施例の電気自動車20では、車速Vに拘わらず、スリップ速度偏差ΔVslipに応じて要求トルクTd*を制限したトルクをモータ22から出力するものとしたが、車速Vによっては、例えば、車速Vが閾値Vref以上のときには、これに加えてまたは代えて、ブレーキ40a,40bから制動力を作用させるものとしてもよい。ここで、閾値Vrefは、ハイブリッド自動車20の仕様などにより定められ、変形例では、前述の所定車速V2を用いるものとした。車速Vが閾値Vref(所定車速V2)以上のときに、要求トルクTd*の制限に代えてブレーキ40a,40bから制動力を作用させる態様の駆動制御ルーチンについて図6に示し、要求トルクTd*の制限に加えてブレーキ40a,40bから制動力を作用させる態様の駆動制御ルーチンについて図7に示す。図6および図7の駆動制御ルーチンにおいて、図2の駆動制御ルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。まず、図6の駆動制御ルーチンについて説明する。この駆動制御ルーチンでは、ステップS150,S160で目標スリップ速度Vslip*を設定すると、車速Vを閾値Vrefと比較し(ステップS300)、車速Vが閾値Vref未満のときには、図2の駆動制御ルーチンと同様に、スリップ速度偏差ΔVslipに基づいてトルク制限係数αを設定すると共にトルク制限係数αを用いて要求トルクTd*を制限してモータ22のトルク指令Tm*を計算し(ステップS170〜S190)、モータ22を制御して(ステップS200)、駆動制御ルーチンを終了する。一方、ステップS300で車速Vが閾値Vref以上のときには、目標スリップ速度Vslip*と駆動輪30a,30bの車輪速Vfl,Vfrとに基づいてブレーキ40a,40bを制御すると共に(ステップS310)、要求トルクTd*をモータ22のトルク指令Tm*に設定し(ステップS320)、設定したトルク指令Tm*でモータ22を制御して(ステップS200)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、ブレーキ40a,40bの制御は、例えば、車輪速Vfl,Vfrから車速Vを減じることにより駆動輪30a,30bの各々の駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipを計算し、計算した駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipのうち目標スリップ速度Vslip*を超えている駆動輪に対して駆動輪スリップ速度が目標スリップ速度Vslip*となるようブレーキから制動力を作用させることにより行なうことができる。このように、車速Vが閾値Vref以上のときには、要求トルクTd*をモータ22から出力すると共に駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipが目標スリップ速度Vslip*を超えている駆動輪に対して制動力を作用させることにより、駆動輪30a,30bのうち駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipが目標スリップ速度Vslip*未満の駆動輪については充分なトルクを出力することができ、駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipが目標スリップ速度Vslip*以上の駆動輪については駆動輪スリップ速度を目標スリップ速度Vslip*以下にすることができる。しかも、この場合、ブレーキ40a,40bにより駆動輪ごとに制動力を作用させるから、要求トルクTd*を制限するものに比してより確実に駆動輪30a,30bの各々の駆動輪スリップ速度Vlslip,Vrslipを目標スリップ速度Vslip*以下にすることができる。いま、TRCスイッチ69がオフのときに車速Vが閾値Vref未満の状態から運転者がアクセルペダル63を大きく踏み込んだときを考える。このとき、車速Vが閾値Vrefより若干小さいときに比較的大きい目標スリップ速度Vslip(例えば、前述した所定車速Vs2など)を設定すると共に車速Vが閾値Vref以上のときに比較的小さい目標スリップ速度Vslip*(例えば、前述した所定車速Vs3など)を設定するものとすると、車速Vが閾値Vref(車速V)を跨ぐ際に、即ち要求トルクTd*の制限からブレーキ40a,40bからの制動力の作用に移行する際に、目標スリップ速度Vslip*の急変に伴ってスリップの程度が大きい駆動輪に対してブレーキから大きな制動力を作用させることにより、駆動輪30a,30bの車輪速Vfl,Vfrが急激に小さくなる場合が生じ、この場合には、バッテリ26に過大な電力が入力されてしまうおそれがある。これに対して、実施例と同様に、ステップS160で図5の目標スリップ速度設定用マップの実線を用いて車速Vに基づいて目標スリップ速度Vslip*を設定することにより、目標スリップ速度Vslip*は車速Vの変化に対して滑らかに変化するから、車速Vが閾値Vrefを跨ぐ際に駆動輪30a,30bの車輪速Vfl,Vfrが急減するのを抑制することができる。この結果、運転者に違和感を与えるのを抑制することができると共に車速Vが閾値Vrefを跨ぐ際にバッテリ26に過大な電力が入力されるのを抑制することができる。
次に、図7の駆動制御ルーチンについて説明する。この駆動制御ルーチンでは、ステップS170でスリップ速度偏差ΔVslipを計算すると、スリップ速度偏差ΔVslipと車速Vとに基づいてトルク制限係数αを設定し(ステップS400)、車速Vを閾値Vrefと比較し(ステップS410)、車速Vが閾値Vref未満のときには、トルク制限係数αと要求トルクTd*とを用いてモータ22のトルク指令Tm*を計算してモータ22を制御して(ステップS190,S200)、駆動制御ルーチンを終了し、ステップS410で車速Vが閾値Vref以上のときには、車輪速Vfl,Vfrと目標スリップ速度Vslip*とに基づいて図6の駆動制御ルーチンと同様にブレーキ40a,40bを制御し(ステップS420)、モータ22を制御して(ステップS190,S200)、駆動制御ルーチンを終了する。トルク制限係数αは、変形例では、スリップ速度偏差ΔVslipと車速Vが閾値Vref以上か否かとトルク制限係数αとの関係を予め実験的に定めてトルク制限係数設定用マップとしてROM54に記憶しておき、スリップ速度偏差ΔVslipが与えられると記憶したマップから対応するトルク制限係数αを導出して設定するものとした。この場合のトルク制限係数設定用マップの一例を図8に示す。図中、実線は車速Vが閾値Vref未満のときのトルク制限係数αを示し、一点鎖線は車速Vが閾値Vref以上のときのトルク制限係数αを示す。なお、図中、実線は、図4のトルク制限係数設定用マップにおけるトルク制限係数αと同様の値を用いるものとした。トルク制限係数αは、図示するように、スリップ速度偏差ΔVslipが大きいほど小さくなる傾向に設定されると共に車速Vが閾値Vref以上のときの方が車速Vが閾値Vref未満のときよりも大きくなる傾向に設定される。この変形例では、このように設定されたトルク制限係数αを用いて、車速Vが閾値Vref未満のときには要求トルクTd*の制限によりスリップ速度Vslipが目標スリップ速度Vslip*を大きく超えてしまうのを抑制することができ、車速Vが閾値Vref以上のときには要求トルクTd*の制限およびスリップの程度が大きい駆動輪へのブレーキからの制動力の作用によりスリップ速度Vslipが目標スリップ速度Vslip*を大きく超えてしまうのを抑制することができる。また、図6の駆動制御ルーチンと同様に、TRCスイッチがオフのときに、運転者に違和感を与えるのを抑制することができると共に車速Vが閾値Vref未満の状態から車速Vが閾値Vrefを跨ぐ際にバッテリ26に過大な電力が入力されるのを抑制することができる。変形例では、閾値Vrefは、所定車速V2を用いるものとしたが、所定車速V2より若干大きい値や若干小さい値を用いるものとしてもよい。
実施例の電気自動車20では、駆動輪30a,30bおよび非駆動輪32a,32bに制動力を作用させるものとして油圧式のブレーキ40a,40b,40c,40dを用いるものとしたが、油圧以外のアクチュエータにより作動するブレーキを用いるものとしてもよい。
実施例では、駆動輪30a,30bに動力を出力可能な駆動源としてモータ22を備える電気自動車20について説明したが、モータ22に加えて、図9の変形例の電気自動車120に示すように、駆動輪30a,30bに連結された駆動軸28に遊星歯車機構126を介してエンジン122とモータ124とを接続した電気自動車120に適用するものとしてもよいし、図10の変形例の電気自動車220に示すように、エンジンと222と、エンジン222のクランクシャフトに接続されたインナーロータ232と駆動輪30a,30bに動力を出力する駆動軸32に接続されたアウターロータ234とを有しエンジン22の動力の一部を駆動軸32に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230とを備える電気自動車220に適用するものとしてもよい。また、駆動輪に動力を出力可能な駆動源としてエンジンだけを備える自動車に適用するものとしてもよい。
実施例では、駆動輪30a,30bに動力を出力可能なモータ22を備える電気自動車20について説明したが、自動車以外の車両に適用するものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例である電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のメイン電子制御ユニット50により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 トルク制限係数設定用マップの一例を示す説明図である。 目標スリップ速度設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例の駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のトルク制限係数設定用マップの一例を示す説明図である。 変形例の電気自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 電気自動車、22 モータ、24 インバータ、26 バッテリ、28 駆動軸、30a,30b 駆動輪、31 デファレンシャルギヤ、32a,32b 非駆動輪、34a,34b,34c,34d 車輪速センサ、40a,40b,40c,40d ブレーキ、50 メイン電子制御ユニット、52 CPU、54 ROM、56 RAM、61 シフトレバー、62 シフトポジションセンサ、63 アクセルペダル、64 アクセルペダルポジションセンサ、65 ブレーキペダル、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、69 TRCスイッチ、122 エンジン、124 モータ、126 遊星歯車機構、230 対ロータ式電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ。

Claims (7)

  1. 駆動輪に駆動力を出力可能な駆動源として、内燃機関,該内燃機関の出力軸と前記駆動輪に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段,前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機を備える車両であって、
    前記駆動源と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    少なくとも前記駆動輪の回転速度である車輪速を検出する車輪速検出手段と、
    前記検出された車速と前記検出された車輪速とに基づいて前記駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算するスリップ速度演算手段と、
    前記検出された車速が第1の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記検出された車速が前記第1の車速より大きな第2の車速以上のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう前記駆動源と前記制動力付与手段とを制御し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲と前記第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記第2の許容範囲は、前記第1の許容範囲よりも前記演算されるスリップ速度が制限される範囲である請求項1記載の車両。
  3. 請求項1または2記載の車両であって、
    走行用の要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出された車速が前記第1の車速未満のときには前記第1の許容範囲内の第1の速度を目標スリップ速度として設定し、前記検出された車速が前記第2の車速以上のときには前記第2の許容範囲内の第2の速度を前記目標スリップ速度として設定し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記移行用許容範囲内で前記第1の速度と前記第2の速度とを滑らかに移行させるための移行用速度を前記目標スリップ速度として設定し、前記演算されるスリップ速度と該設定した目標スリップ速度とに基づいて設定される駆動力制限を用いて前記設定された要求駆動力を制限した駆動力が前記駆動輪に出力されるよう制御する手段である
    車両。
  4. 前記制御手段は、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度と等しいときには所定値を前記駆動力制限に設定し、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度より小さいときには該スリップ速度と該目標スリップ速度との偏差が大きいほど前記所定値に比して前記設定された要求駆動力を制限する程度が小さくなる傾向に前記駆動力制限を設定し、前記演算されるスリップ速度が前記設定した目標スリップ速度より大きいときには該スリップ速度と該目標スリップ速度との偏差が大きいほど前記所定値に比して前記設定された要求駆動力を制限する程度が大きくなる傾向に前記駆動力制限を設定する手段である請求項3記載の車両。
  5. 前記駆動源は、前記電動機を駆動する駆動回路を備えてなり、
    前記第1の許容範囲および/または前記第2の許容範囲は、前記電動機の定格と前記駆動回路の容量と前記蓄電手段の容量とのうち少なくとも一つに基づいて設定される範囲である請求項1ないし4いずれか記載の車両。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の車両であって、
    運転者の操作により前記演算されるスリップ速度を許容する許容範囲を変更する許容範囲変更スイッチを備え、
    前記制御手段は、前記許容範囲変更スイッチがオフのときには前記検出された車速に拘わらずに前記演算されるスリップ速度が前記第2の許容範囲よりも制限される前記第3の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記許容範囲変更スイッチがオンのときには前記演算されるスリップ速度が前記検出された車速に基づいて前記第1の許容範囲内または前記第2の許容範囲内または前記移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する手段である
    車両。
  7. 駆動輪に駆動力を出力可能な駆動源として、内燃機関,該内燃機関の出力軸と前記駆動輪に連結された駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段,前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機を備えると共に、前記駆動源と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与手段と、を備える車両の制御方法であって、
    (a)車速と少なくとも前記駆動輪の回転速度である車輪速とに基づいて該駆動輪のスリップの程度としてのスリップ速度を演算し、
    (b)前記車速が第1の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が第1の許容範囲内となるよう前記駆動源を制御し、前記車速が前記第1の車速より大きな第2の車速以上のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲とは異なる第2の許容範囲内となるよう前記駆動源と前記制動力付与手段とを制御し、前記検出された車速が前記第1の車速以上で前記第2の車速未満のときには前記演算されるスリップ速度が前記第1の許容範囲と前記第2の許容範囲とを滑らかに移行させるための移行用許容範囲内となるよう前記駆動源を制御する
    車両の制御方法。
JP2005291289A 2005-10-04 2005-10-04 車両およびその制御方法 Expired - Fee Related JP4802643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005291289A JP4802643B2 (ja) 2005-10-04 2005-10-04 車両およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005291289A JP4802643B2 (ja) 2005-10-04 2005-10-04 車両およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007099081A JP2007099081A (ja) 2007-04-19
JP4802643B2 true JP4802643B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=38026445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005291289A Expired - Fee Related JP4802643B2 (ja) 2005-10-04 2005-10-04 車両およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4802643B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4976990B2 (ja) * 2007-11-22 2012-07-18 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車およびその制御方法並びに駆動装置
EP2226931B1 (en) * 2007-12-28 2014-03-05 Aisin AW Co., Ltd. Rotating electric machine control system
JP5974826B2 (ja) * 2012-10-29 2016-08-23 トヨタ自動車株式会社 駆動制御装置
JP2016084110A (ja) * 2014-10-29 2016-05-19 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3948453B2 (ja) * 2003-11-18 2007-07-25 日産自動車株式会社 車両の駆動力制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007099081A (ja) 2007-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4188348B2 (ja) 電動車両の走行制御装置および電動走行制御システム
JP4306770B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP3772809B2 (ja) 原動機の制御装置および原動機の制御方法
KR20040020841A (ko) 차량 제어 장치
JP2002233006A (ja) ハイブリッド式車両制御装置
JP4492527B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP7283073B2 (ja) 四輪駆動車両のトルク制御装置
JP2009278770A (ja) 車両およびその制御方法
JP2021044975A (ja) 車両の制御装置
JP4802643B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP7302242B2 (ja) ハイブリッド車両
KR20050057003A (ko) 원동기의 제어장치 및 원동기의 제어방법
JP4089608B2 (ja) 自動車
JP3931852B2 (ja) 電気自動車およびその制御方法
JP2010045899A (ja) 車両およびその制御方法
JP3951649B2 (ja) 電気自動車のモータ制御装置
JP2009273325A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP3924540B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動制御装置
JP6607348B2 (ja) 電動車両の制御装置
JP2006042528A (ja) 自動車およびその制御方法
CN112368172B (zh) 控制装置
JP2008213632A (ja) 車両およびその制御方法
JP4165344B2 (ja) 車両の制御装置
US11815175B2 (en) Control device and control method of electric vehicle
JP7385464B2 (ja) 車両用制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110712

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110725

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees