JP4802443B2 - プロトン交換体、プロトン交換膜及びそれを用いた燃料電池 - Google Patents

プロトン交換体、プロトン交換膜及びそれを用いた燃料電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なプロトン伝導性物質を用いたプロトン交換体に関するものであり、より詳しくは、燃料電池に好適に用いられるプロトン交換体に関する。更に本発明はこのプロトン交換体を用いたプロトン交換膜及び燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子プロトン交換体を利用した高分子固体電解質形燃料電池(PEFC)は、自動車用あるいは分散型電源として開発が活発化している。PEFCはアノード極に燃料としての水素を、カソード極に酸化剤としての酸素を用いることで以下の反応により発電が行われる。
【0003】
アノード極: H2 → 2H++2e-
カソード極:2H++1/2 O2+2e- → H2
PEFCの上記電池反応を行うための基本的要素として、触媒層に水素を均一に供給するためのガス拡散層、水素から電子を引き抜くアノード触媒、電子を集電し輸送するアノード極バイポーラプレート、プロトンをカソード極側に輸送するプロトン交換膜、プロトンと酸素を反応させ水を生成するカソード触媒、酸素を触媒層に均一に供給するためのガス拡散層、電子をカソード触媒に輸送するカソード極バイポーラプレートが挙げられる。実用化を達成するには触媒、プロトン交換膜、バイポーラプレートなどの低コスト化に加え運転温度の高温化、水分管理の簡略化、低温時の起動特性の向上などシステムとしてもプロトン交換膜の物性に起因した多くの課題がある。
【0004】
現在、プロトン交換膜にはナフィオンなど、パーフルオロスルフォン酸系高分子のプロトン交換膜が使用されている。これらの膜は、▲1▼耐熱温度が低いため高温運転ができない、▲2▼プロトン伝導性が水の存在に依存するため80℃以上の運転温度では水の蒸散によりプロトン伝導度が極端に低下する、また0℃以下の低温においては膜中の水が凍結するため、低温時の起動に加熱を要するなどシステム上の大きな課題がある。従ってこれらの課題解決には新規なプロトン交換膜技術及びこれを利用したシステムの開発が求められている。
【0005】
こうした課題への取り組みとして、多くの膜開発が実施されている。例えば高耐熱性を目指したプロトン交換膜の開発ではポリスチレン、ポリベンゾイミダゾール、ポリパラフェニレンなど脱フッ素系構造の炭化水素系ポリマーの開発が進められている。これらは100℃以上の高温域では水の蒸散によるイオン伝導率の低下を起こすため、従来のパーフルオロスルフォン酸系高分子のプロトン交換膜における問題を解決するものではない。
【0006】
そこで、水に依存しないプロトン伝導体の開発が求められており、様々な無水プロトン伝導体が提案されている。例えば、ヒドロキシル基を含有しない溶媒和ポリマー(例えばポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、又はポリアミノプロピルシロキサン)で水性溶媒を置き換えることにより無水プロトン伝導体が得られる。PEO中にオルトリン酸(H3PO4)を溶解した系では酸性のプロトン伝導体が得られているが、これらの系で高い伝導度を達成するには至っていない。
【0007】
一方、イミダゾールやピラゾールなどの塩基性物質が高いプロトン伝導性を発現することが知られている。これら塩基性物質の塩(Im/HTFSI他)もまたプロトンの高い伝導が観測される。イミダゾール塩は結晶固体中においても導電性を示し、さらに融点以上の温度域ではそれ以上の高導電性を示しており、プロトン自己解離性の性質を有すると考えられている(非特許文献1)。
【0008】
最近これらのプロトン伝導性塩基物質からなるイオン性液体が還元耐性に優れ分解電圧が高く、安全性、広い温度範囲で液体の性状を示すことから二次電池(非特許文献2)、電気二重層キャパシタ(非特許文献3)、色素増感型太陽電池(非特許文献4)などの各種電気化学デバイスの電解質として検討されている。
【0009】
イオン性液体の主な特徴としては、
(1)常温付近で液体であるが高温においても蒸気圧を示さない(不揮発性)。
(2)凝固点が低く−80℃においても凍結しないものが存在する。
(3)不燃性である。
(4)常温付近で化学的に安定なものが多い。
(5)高分子材料の添加によりPolymer-in-salt型の固体電解質を形成する。
が挙げられる。イオン性液体のこうした特長を生かして広い温度領域でイオン伝導を実現することが可能となる。
【0010】
以下に示す表1にて、各種のカチオン、アニオンの組み合わせにより、広い温度範囲において液体性状を示すイオン性液体の例を示す。
【0011】
【表1】
Figure 0004802443
【0012】
こうしたイオン性液体の特徴を生かし、プロトン伝導体としての検討もなされている。例えば特許文献1には、アゾール系列に属する特定の窒素ベース物質(nitrogen bases)に注目し,これら窒素ベース物質とスルホンイミドを中心とした酸の付加塩との二元混合物がプロトン伝導体となることが示されており、ディスプレイなどの電気化学素子への応用が提案されている。また、特許文献2には、酸と非水性両性材料からなるプロトン伝導体が開示されている。これらのプロトン伝導体では酸・塩基のモル比を変えることにより大きく伝導度が変化する。例えば、イミダゾール/イミダゾリウムトリフラート(モル比3:1)の二元混合物の場合、伝導率は25℃にて10-3Ω-1・cm-1以上で無水プロトン伝導体を構成する。しかしながら、電池電解質としての応用には一桁以上の伝導度の向上が求められる。
【0013】
また、イミダゾール/硫酸系でナフィオンを超えるプロトン伝導が報告されている(非特許文献5)。これは酸・塩基モル比で1:9のところにプロトン伝導のピークが存在する。しかしながら,強い酸性液体であるためFC用として用いるにはハンドリング上の課題がある。
【0014】
【特許文献1】
特表2000−508114号公報
【特許文献2】
特表2000−517462号公報
【非特許文献1】
K.D.Kreuerら、Solid State Ionics、94巻、55項、1997年
【非特許文献2】
R.T.Carlinら、J.Electrochem.Soc.141巻、L73項、1994年
【非特許文献3】
C.Nanjundiahら、J.Electrochme.Soc.144巻、3392項、1999年
【非特許文献4】
N.Papageorgiouら、J.Electrochem.Soc.、143巻、3099項、1996年
【非特許文献5】
K.D.Kreuerら、Electrochimica Acta、43巻、1281項、1998年
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、水の存在に依存せず高いプロトン伝導性を発現するとともに、燃料電池用のプロトン交換体として安定で好適に用いることのできるイオン性液体からなるプロトン交換体、プロトン交換膜及びこれを用いた燃料電池を提供することを本発明の解決すべき課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明者らは、上記課題を解決する目的で鋭意検討を進めた結果、ある種のイオン性液体を用いたプロトン交換体が広い温度範囲において水の存在に依存せず高いプロトン伝導性を発現し、優れた燃料電池用プロトン交換体を提供することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
すなわち、本発明のプロトン交換体は、塩基性物質と有機酸との酸塩基反応により得られるイオン性液体を有するプロトン交換体であって、
前記塩基性物質は1−メチルイミダゾールであり、
前記有機酸はプロピオン酸、フマール酸、o−フタル酸、及びサリチル酸から選択されることを特徴とする。
【0018】
つまり、上述の組成を採用すると高いプロトン伝導性を発現するので、燃料電池用のプロトン交換体として好適に用いることのできるプロトン交換体を提供できる。なお、本明細書における「イオン性液体」とは90℃以下の融点をもつ化合物であり、好ましくは70℃以下の融点をもつ化合物であり、より好ましくは25℃以下の融点をもつ化合物である。
【0019】
前記塩基性物質と前記有機酸とが等モル混合されていることが好ましい(請求項)。本構成によれば、イオン性液体は中性の塩より形成されるために,熱安定性、ハンドリング性に優れ,かつ、低融点、プロトン伝導能により、燃料電池用に好適に用いることのできるプロトン交換体を提供できる。なお、塩基性物質及び有機酸は等モル反応させることで中和ができる。また、前記有機酸が前記塩基性物質に対してモル基準で過剰に存在することも好ましい(請求項)。
【0026】
そして、高分子化合物からなるゲル化材料を有することが好ましい(請求項)。本構成によれば自己保持性のあるプロトン交換体を得ることができる。このゲル化材料は極性基を含有することが好ましい(請求項)。本構成によればプロトン伝導能が向上し高性能の燃料電池を得ることができる。また、前記イオン性液体に複合化される補強材を有することも好ましい(請求項)。本構成によれば、高強度で薄い膜のプロトン交換体が得られ燃料電池の出力を向上することができる。
【0027】
本発明の酸塩基反応の特徴につき更に詳細に説明する。例えば酢酸(以下AAと略す)とメチルイミダゾール(以下MIと略す)とを等モル混合した場合は、酸・塩基中和反応を起こし塩を形成する。本発明者等は、AAとMIとの等モル混合物は、中和塩を形成していることを確認した。等モル混合物は、イオン性液体特有の高温熱安定性を示す。また、AAに対するMIの組成比(モル比)を適宜変化させても、低融点のイオン性液体が得られるので、これをプロトン伝導媒体として用いることができる。
【0028】
上記のように、本発明の燃料電池用プロトン交換体に用いられるイオン性液体の考え方は、モル比の設定により酸・塩基反応で低融点の液状物質を設計し、これをプロトン伝導媒体として用いる点に特徴がある。この点で、本発明の場合のイオン性液体の設計は、式(Tm=ΔHm/ΔSm)に示されるような、融点(Tm)を低下させるためにクーロン相互作用(ΔHm)を低下させ、エントロピー(ΔSm)を増大させるといった、通常のイオン性液体の考え方とは基本的な思想を異にするものである。
【0029】
更に上記課題を解決する本発明のプロトン交換膜は、前述のプロトン交換体からなることを特徴とする(請求項)。そして、上記課題を解決する本発明の燃料電池は、前述のプロトン交換膜からなる高分子固体電解質と該高分子固体電解質の両面を狭持する反応極と該反応極を狭持するセパレータとからなる燃料電池セルを複数積層したことを特徴とする(請求項)。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のプロトン交換体、プロトン交換膜及び燃料電池について実施形態に基づき詳細に説明する。プロトン交換体は液状乃至固体(ゲル)状である。プロトン交換膜はプロトン交換体を何らかの方法で固体(ゲル)状とし製膜したものである。燃料電池はそのプロトン交換膜を電解質に採用したものである。
【0031】
(プロトン交換体)
本発明のプロトン交換体について実施形態に基づき以下詳細に説明する。本プロトン交換体は、フィルム状に形成されたプロトン交換膜であっても、イオン性液体をU字管等に充填した形態でもよく、その形態は、使用目的に応じ適宜選択される。燃料電池に用いる場合には製膜し、プロトン交換膜とすることが望ましい。
【0032】
本実施形態のプロトン交換体は、塩基性物質と有機酸の酸塩基反応により得られるイオン性液体から構成される。ここで酸塩基反応とは酸と塩基を、溶解乃至は混合して反応させることを言う。
【0033】
塩基性物質及び有機酸は混合することで中和していること又は有機酸が塩基性物資よりもモル基準で過剰に存在することが好ましい。また、イオン性液体の割合はプロトン交換体の全体を基準として80質量%以上、好ましくは90質量%以上である。この範囲内ではプロトン伝導度が向上する。
【0034】
プロトン交換体は常温、無加湿状態において2×10-4S/cm(室温)以上のプロトン伝導度を有することが、より好ましい。
【0035】
塩基性物質としては、1−メチルイミダゾールが用いられる。有機酸は、プロピオン酸、フマール酸、o−フタル酸、及びサリチル酸から選択される。
【0039】
ここで、塩基性物質及び有機酸共に20℃以下の融点をもつものが好ましい。例えば、ギ酸(融点8.4℃)/1−メチルイミダゾール(融点−60℃)である。
【0040】
イオン性液体は、前述したように室温付近の温度において、融点を有するイオンのみで構成される物質である。イオン性液体の融点は主に有機カチオンの非対称構造による構造歪みにより決まる。塩基性物質として、イミダゾリウム、ピリジニウム、アンモニウム、フォスホニウムなどの非対称カチオンを用いることで多くの材料設計が可能である。
【0041】
更に本プロトン交換体は水への溶解性を低下させるために疎水性であることが好ましい。本実施形態のプロトン交換体に疎水性を付与するには、▲1▼プロトン交換体に疎水性化合物を添加する、▲2▼プロトン交換体中で疎水性化合物を重合する等により達成できる。プロトン交換体中で疎水性化合物を重合させる方法は特に限定しないが、重合基を有する場合には適正な重合開始剤(熱重合、光(紫外線)重合)や、高エネルギー線の単独照射によって重合反応を進行させたりできる。反応制御の容易さから光重合を採用することが好ましい。その他にも高分子量の疎水性化合物をプロトン交換体中に溶解させ、X線、ガンマ線、紫外線等の高エネルギー線の照射で架橋させることでプロトン交換体中に疎水性化合物を導入できる。
【0042】
添加する疎水性化合物としては長鎖アルキル化合物、ワックス、シリコン化合物(シリコン(メタ)アクリレート重合体等)、フッ素化合物(フルオロ(メタ)アクリレート重合体、長鎖アルキルアクリレート重合体、ポリブタジエンウレタン(メタ)アクリレート重合体、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドを含有するイオン性液体等)や、それら化合物にビニル基、(メタ)アクリル基等の重合基を結合させた化合物が挙げられる。これらは2種類以上混合して使用してもよい。
【0043】
疎水性化合物のうち好ましいものはシリコン化合物(シリコン(メタ)アクリレート重合体等)、フッ素化合物(フルオロ(メタ)アクリレート重合体等)、長鎖アルキル化合物(アルキルエーテル、アルキルエステル、アルキル(メタ)アクリレート重合体等)、ポリブタジエンウレタン(メタ)アクリレート重合体、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドなどである。
【0044】
本実施形態のプロトン交換体は、ゲル電解質、またはポリマー電解質としても有用である。また、本実施形態のプロトン交換体を燃料電池のプロトン交換膜として採用する場合でも形態安定性が高い方が好ましい。例えば、液状のプロトン交換体にゲル化剤を加えてゲル化したり、補強材中に液状のプロトン交換体を浸漬させることでプロトン交換体の形態安定性を向上できる。
【0045】
ゲル化剤としては▲1▼光や熱で重合可能なモノマー、▲2▼ポリイオンコンプレックスを形成可能な化合物、▲3▼熱可塑性高分子、▲4▼イオン交換樹脂等が挙げられる。
【0046】
▲1▼に使用可能なモノマーとしては紫外線硬化性モノマーが好ましい例として挙げられる。紫外線硬化性樹脂としては光重合型及び光架橋型が挙げられる。前者のモノマーとしては(メタ)アクリレート系、ビニル系、ナイロン系、エン付加反応系、不飽和ポリエステル系が挙げられる。後者の例としては、金属イオン重クロム酸型、光2量化型が挙げられる。このうち(メタ)アクリレート系、ビニル系が好ましい。必要に応じて多官能の(メタ)アクリレートを使用してもよい。
【0047】
紫外線硬化に使用される重合開始剤は、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系が挙げられる。これらは混合して使用してもよい。これらのうちベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン系が好ましい。
【0048】
▲2▼のポリイオンコンプレックスを形成可能な化合物としては、ポリカチオンとポリアニオンとの組み合わせが例示できる。ポリカチオンとしてはポリアクリル酸アミド塩が例示でき、ポリアニオンとしてはポリアクリル酸塩が例示できる。
【0049】
▲3▼の熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、前述した疎水性化合物として例示した重合体が好ましいものとして例示できる。
【0050】
▲4▼のイオン交換樹脂は特に限定されない。例えば、ナフィオン(商標)のようなフッ素系イオン交換膜が挙げられる。これらイオン交換樹脂中に液状の本実施形態のプロトン交換体を含有させる。本発明者らは、ナフィオン膜中における水の存在がプロトンに対する塩基として働いていることに着目し、種々のイオン性液体がプロトン伝導媒体として有用であることを見出すとともに、さらに広い範囲で液体の性状を示す非水溶性(水不溶性)イオン性液体を基本構造に取り込んだプロトン交換体が燃料電池用プロトン交換体として優れていることを見出した。すなわち、イオン性液体を水の代わりに用いることで、水をプロトン伝導媒体として用いることが不可能な温度領域においてもプロトン交換体が使用可能になった。その場合に、疎水性を有するイオン性液体が、燃料電池用プロトン交換体として優れていることを見出した。
【0051】
ゲル化剤は極性基を含有することが望ましい。例えば、極性基としてカルボキシル基、金属塩、リン酸、スルホン酸等が挙げられる。好ましいゲル化剤としては極性基をもつ(メタ)アクリレート重合体や窒素を含有するビニル化合物(ビニル−2−ピロリドン、1−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール等)の重合体が挙げられる。これらは2種類以上混合して使用してもよい。更に、極性基をもつ好ましいゲル化剤としては、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート重合体、リン酸基含有(メタ)アクリレート重合体、スルホン酸基含有(メタ)アクリレート重合体が例示できる。
【0052】
ゲル化剤の含有割合はプロトン交換体全体を基準として3質量%を超え20質量%以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量%の範囲である。この範囲内ではプロトン伝導度への影響がほとんどない。
【0053】
また、本プロトン交換体は補強材を有することができる。補強材は固体乃至はゲル状のプロトン交換体に含まれることでプロトン交換体の強度を向上する作用をもつ。なお、前述したゲル化剤と補強材との境界は明確でない場合もあり得るが結果としてプロトン交換体を固体化乃至はゲル化でき、高強度化することができる化合物であればいずれかに含まれる。補強材として典型的なものは、多孔質膜やフィラー等である。補強材の割合はプロトン交換体全体を基準として5質量%以下であり、好ましくは3質量%以下である。この範囲内ではプロトン伝導度へ与える影響がほとんどない。
【0054】
補強材としての具体例を挙げると、電池やコンデンサーにセパレータとして使用されている高分子多孔質膜が挙げられる。多孔質膜の材質としてはレーヨン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、フッ素樹脂等が挙げられ、このうちレーヨン、ポリオレフィン、ポリエステル、フッ素樹脂が好ましい。多孔質膜の形態は不織布、フィルムなどが挙げられ、特に不織布が強度及びプロトン伝導性の観点から好ましい。
【0055】
プロトン交換体に補強材を複合化する方法は補強材にプロトン交換体を単純に含浸させる方法、重合可能なモノマーを含むプロトン交換体を補強材に含浸させて重合させる方法、イオンコンプレックスを形成可能な化合物を補強材に含浸させる方法が例示できる。重合可能なモノマー及び重合方法、並びにイオンコンプレックスを形成可能な化合物としては前述のゲル化剤で説明したものと同様の化合物が採用できる。イオンコンプレックスを形成する方法としてはポリカチオンを含有するプロトン交換体とポリアニオンを含有するプロトン交換体を接触させることにより行うことができる。
【0056】
(プロトン交換膜)
本実施形態のプロトン交換膜は前述したプロトン交換体を製膜したものである。前述したように補強材やゲル化剤を加えることでプロトン交換体は固体化乃至はゲル化することができるので、固体化乃至はゲル化した及び/又は固体化乃至はゲル化しながら、プロトン交換体を製膜することで本プロトン交換膜が得られる。製膜する方法としては特に限定されず、通常の方法が採用できる。
【0057】
燃料電池用のプロトン交換膜に適用するプロトン交換体は水の存在により溶出しないこと、すなわち、水不溶性であることが好ましい。すなわち、プロトン交換体が疎水性を示すためには最低限、その構成成分のいずれかが、疎水性であることが望ましい。プロトン交換体を水不溶性にする具体的内容はプロトン交換体の欄で説明した通りなので省略する。
【0058】
(燃料電池)
本実施形態の燃料電池は主にPEFCである。本実施形態の燃料電池は燃料電池セルを複数積層したスタックを形成している。そして高分子固体電解質として上述したプロトン伝導性膜を用いる。高分子固体電解質を挟んだ両側の反応電極にそれぞれ燃料ガスと酸化剤ガスとを供給するガス供給装置がそれぞれ対応する側のセパレータから接続される。そして燃料ガスとしては水素ガスを用い、酸化剤ガスとして空気を用いることがそれぞれ例示できる。
【0059】
本燃料電池の燃料電池セルは高分子固体電解質の両側を反応電極で狭持した後にさらに拡散層で狭持したMEAの両側をセパレータで狭持した構造をもつ。
【0060】
反応電極については特に限定されず、通常のものを使用可能である。たとえば、カーボン粉末上に白金や白金のアロイを分散させた触媒を用いることが可能である。たとえば、この触媒をそのままもしくは結着剤等と混合して高分子固体電解質表面で製膜することで反応電極を形成できる。反対に電極の表面に前述のプロトン交換体を製膜することもできる。
【0061】
拡散層はたとえば一般的なカーボン粉末と撥水性高分子粉末との混合物を用いることができる。
【0062】
セパレータも一般的に使用されている材質、形態のものが使用できる。セパレータには流路が形成され、その流路には反応ガスを供給するためのガス供給装置が接続されると同時に、反応しなかった反応ガス及び発生した水を除去する手段とが接続される。
【0063】
【実施例】
(プロトン伝導体の疎水性確認)
プロトン伝導体の疎水性は、水と混合攪拌した後、相分離することにより確認した。
【0064】
(プロトン伝導率測定)
プロトン伝導率測定は、交流インピーダンス法により測定した。
【0065】
〔試験1〕
有機酸としてのトリフルオロ酢酸(融点−15.3℃)、ギ酸(融点8.4℃)、酢酸(融点16.6℃)、プロピオン酸(融点−20.8℃)、フマール酸(融点300〜302℃;封管中)、マレイン酸(融点133℃)、シトラコン酸(融点7〜8℃)、コハク酸(融点188℃)、安息香酸(融点122.5℃)、o-フタル酸(融点191℃;封管中)、サリチル酸(融点159℃)及びアクリル酸(融点14℃)と、塩基性物質としてのイミダゾールとを不活性ガス雰囲気中で表2に示すモル比で秤量,混合し加熱融解させてイオン性液体としてのプロトン交換体を得た。それらのプロトン交換体についてプロトン伝導度(mScm-1)を表2(23℃)、表3(70℃)及び表4(120℃)にそれぞれ示す。なお、表2〜4中のsとはその温度での生成物が固体であることを示し、s/lとは固体と液体との混合物であることを示す。
【0066】
【表2】
Figure 0004802443
【0067】
【表3】
Figure 0004802443
【0068】
【表4】
Figure 0004802443
【0069】
〔試験2〕
有機酸としてのトリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、フマール酸、マレイン酸、シトラコン酸、コハク酸、安息香酸、o-フタル酸及びサリチル酸と、塩基性物質としての1−メチルイミダゾールとを不活性ガス雰囲気中で表5に示すモル比で秤量、混合し加熱融解させてイオン性液体としてのプロトン交換体を得た。それらのプロトン交換体についてプロトン伝導度(mScm-1)を表5(23℃)、表6(70℃)及び表7(120℃)にそれぞれ示す。なお、表5〜7中のsとはその温度での生成物が固体であることを示し、s/lとは固体と液体との混合物であることを示す。
【0070】
【表5】
Figure 0004802443
【0071】
【表6】
Figure 0004802443
【0072】
【表7】
Figure 0004802443
【0073】
〔結果〕
試験1及び2の結果から、プロトン伝導度は温度が高くなるほど向上することが判った。そして、有機酸として好ましい化合物は、室温(23℃)でもプロトン伝導性を示すギ酸、酢酸、プロピオン酸、シトラコン酸、コハク酸、安息香酸、o−フタル酸、サリチル酸及びアクリル酸であった。特に、ギ酸、酢酸及びプロピオン酸が高いプロトン伝導度を示した。
【0074】
塩基性物質としてはイミダゾール及び1−メチルイミダゾールについて、いずれが優れているかは組み合わせる有機酸及び有機酸との混合比によって一概にいえないが、どちらを採用しても優れたプロトン伝導度を示した。イミダゾールは70℃及び120℃にて(塩基性物質)/(塩基性物質+有機酸)の値が0.5以上にて1−メチルイミダゾールよりもプロトン伝導度が高いものが多かった。
【0075】
好ましい組み合わせとしては、ギ酸及びイミダゾール、ギ酸及び1−メチルイミダゾールである。(塩基性物質)/(塩基性物質+有機酸)の値は0超0.5未満が好ましく、0.05以上0.2以下がより好ましく、0.05以上0.1以下が特に好ましい。
【0076】
そして、酢酸及びイミダゾールの組み合わせも好ましい。(塩基性物質)/(塩基性物質+有機酸)の値は室温時のプロトン伝導度を重視すると、0超0.7未満が好ましく、0.1以上0.6以下がより好ましい。70℃及び120℃の結果からは、(塩基性物質)/(塩基性物質+有機酸)の値として、より高い値(70℃で0.7以下程度、120℃で0.9以下程度)まで採用することができる。23℃〜120℃までのすべてを考慮すると、0.5以上0.6以下が好ましい。
【0077】
また、酢酸及び1−メチルイミダゾールの組み合わせも好ましい。(塩基性物質)/(塩基性物質+有機酸)の値は、0超0.6未満が好ましく、0.05以上0.5以下がより好ましく、0.1以上0.2以下が特に好ましい。
【0078】
〔試験3〕
有機酸としては酢酸(AA)を用い、塩基性物質としてのイミダゾールに代えて、4―メチルイミダゾール(4MI)、2−エチル−4―メチルイミダゾール(2E4MI)、1−メチルピラゾール(1MP)、1−2−4−トリアゾール(Tr)、5−メチルベンゾイミダゾール(5MBI)をそれぞれ用いた以外は、試験1と同様の操作を行い、イオン性液体としてのプロトン交換体を作成した。得られたプロトン交換体のプロトン伝導度(σ/Scm-1)を表8に示す。
【0079】
〔試験4:従来例〕
AA/1MIに代えて、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸(HTFSI)とイミダゾール(Im)を用いた以外は、試験1と同様の操作を行いプロトン交換体を得た。室温(23℃)では固体でありイオン性液体ではなかった。得られたプロトン交換体のプロトン伝導度(σ/Scm-1)を表8に示す。
【0080】
【表8】
Figure 0004802443
【0081】
〔結果〕
試験3の結果から、塩基性物質として種々の化合物を採用することができることが判った。また、試験4に示す従来例の結果から、本発明のプロトン交換体は従来例よりもプロトン伝導度に優れることが判った。
〔試験5〕
イオン性液体AA/1MI(モル比5:5)10部中にゲル化剤(モノマーとしてのメタクリル酸メチル(MMA)20部と架橋剤としてのエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)0.04部、重合開始剤としてのアゾビスブチロニトリル(AIBN)0.03部)を加えた溶液を厚さ(0.5mm)のスペーサーを介し対向するガラス板の間に注入した後、加熱する事によってラジカル重合反応が進行し、プロトン交換膜(プロトン交換体)を得た。プロトン伝導度及び疎水性の結果を表9に示す。
【0082】
〔試験6〕
イオン性液体AA/1MI(モル比5:5)100部にゲル化剤(モノマーとしてのブトキシエチルアクリレートを20部、架橋剤としてのトリメチロールプロパントリメタクリレート0.4部、重合開始剤としてのベンゾフェノン0.4部を予め溶解したもの)を添加し、紫外線(80Wcm-1の紫外線ランプ×2本)を10分間以上照射することにより重合しプロトン交換膜(プロトン交換体)を得た。プロトン伝導度と疎水性の結果を表9に示す。
【0083】
〔試験7〕
イオン性液体AA/1MI(モル比5:5)100部に、ゲル化剤(極性基を導入したモノマーとしての2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸20部、重合開始剤としてのイソブチルベンゾインエーテル0.4部とを予め溶解したもの)を添加し、上記と同様に紫外線を照射し重合した。プロトン伝導度と疎水性の結果を表9に示す。
【0084】
〔試験8〕
補強材としてのポリテトラフルオロエチレン製のシート(厚さ70μm、比重0.57)を使用した。これにAA/1MI(モル比5:5)100部中にゲル化剤(ポリエン/ポリチオール(アデカオプトマーBY−300:旭電化製)20部)を溶解したものを、含浸した。これにシートの両面から上記と同様に紫外線を照射して硬化させた。プロトン伝導度と疎水性の結果を表9に示す。
【0085】
【表9】
Figure 0004802443
【0086】
表9から明らかなように、本発明のプロトン交換体は、高分子マトリクスとゲルを形成して膜状のプロトン交換膜に成形しても室温で充分なプロトン伝導率を示すとともに、プロトン交換膜はいずれも疎水性を示し、燃料電池用プロトン交換体として利用できることが判った。
【0087】
(燃料電池)
本発明の燃料電池用プロトン交換体の燃料電池としての評価法について説明する。試験2(AA:1MI=9:1(モル比))のプロトン交換体に一対の白金電極を浸し、一方の電極に水素および窒素を吹き込んだ場合、窒素を吹き込んだ場合には電流値がほとんど確認できないのに対して、水素を吹き込んだ場合には、電流値はセル電圧に比例し、対極において気泡が確認された。このことから、アノード(H2を吹き込んだ作用極)では燃料電池反応が起きていることが確かめられる。この結果はAA/1MI複合体がプロトン伝導性を示すことを意味しているとともに、H2がPt電極、AA/1MI複合体電解質溶液において電極活物質として存在していることを示している。またセル電圧に対する電流値の直線性からも、AA/1MI複合体|H2|Ptにおいて平衡が成立しており、水素電極としての安定な電位を与えることが明らかになった。
【0088】
アノード、カソードにおける電極反応を以下のように表すと、
アノード H2+2(1MI) → 2(1MI−H+)+2e-
カソード 2(1MI−H+)+2e- → 2(1MI)+H2
となり、電極上と電極間の活性プロトンは1MI−H+の形で存在すると考えられる。図1に示すようにアノードに水素、カソードに酸素を吹き込んだ場合、開放起電力0.9V、短絡電流350μAを得た。
このことからカソードにおいてO2ガスをフローした場合は上記のアノードとカソードの電極反応が安定に継続して起こり、燃料電池としての機能を発現する事が確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において作成した簡易燃料電池の電流電圧特性を示したグラフである。

Claims (8)

  1. 塩基性物質と有機酸との酸塩基反応により得られるイオン性液体を有するプロトン交換体であって、
    前記塩基性物質は1−メチルイミダゾールであり、
    前記有機酸はプロピオン酸、フマール酸、o−フタル酸、及びサリチル酸から選択されることを特徴とするプロトン交換体。
  2. 前記塩基性物質と前記有機酸とが等モル混合されている請求項1に記載のプロトン交換体。
  3. 前記有機酸が前記塩基性物質に対してモル基準で過剰に存在する請求項1に記載のプロトン交換体。
  4. 高分子化合物からなるゲル化材料を有する請求項1〜3のいずれかに記載のプロトン交換体。
  5. 前記ゲル化材料は極性基を含有する請求項4に記載のプロトン交換体。
  6. 前記イオン性液体に複合化される補強材を有する請求項1〜5のいずれかに記載のプロトン交換体。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載のプロトン交換体からなることを特徴とするプロトン交換膜。
  8. 請求項7に記載のプロトン交換膜からなる高分子固体電解質と該高分子固体電解質の両面を狭持する反応極と該反応極を狭持するセパレータとからなる燃料電池セルを複数積層したことを特徴とする燃料電池。
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