JP4801993B2 - ゴム系及びシリコン系プラスチック材料を混合し押出処理するための機械、並びにその方法 - Google Patents

Description

本発明は、ゴム系及びシリコン系プラスチック材料を混合し押出処理するための機械、並びにその方法に関する。

ゴム化合物を準備するための最新の工程において、「ダンプ押出機」（図５）と呼ばれる二軸スクリュー押出機と組み合わされた「バンバリーミキサー」と通常呼ばれる閉鎖式混合機からなるシステムが使用される。このシステムでは、主としてゴム系又はシリコン系ポリマーである原料が、閉鎖式のバンバリー型（その発明者の名前から）混合機内で充填剤及び種々の添加物と混合され、混合機から、一定の間隔をおいて、「バッチ」と呼ばれる均一に混合された混合物が外に出て、その混合物が下方に位置するダンプ押出機の供給ボックス内に落下する。

すなわち動作中、閉鎖式混合機は、一定の間隔をおいて、混合された材料のバッチをダンプ押出機に供給し、ダンプ押出機は、代わりに、混合物のバッチを、一般に連続したストリップ又は葉形の形状で外に出る、そのように準備された形状に変形する機能を有し、変形された混合物は、その後、冷却され、以下の処理工程に送られる。

このシステムに代わって、押し出される混合物の準備工程を開放式円筒混合機内で行うことができるが、しかし良好なバッチを得る目的で、この形式の混合機では、必要とされる混合機内に混合物を切断して再導入することにより混合される材料を処理する全ての時において、オペレータが在席していることが必要である。

円筒混合機は、大きく、高価で自動化されていない機械であり、かつオペレータは高い水準の負傷する危険性に曝されている。
米国特許第6129450号は、閉鎖可能な出口開口を備えている処理チャネルを有する粘着性材料用の混合機を開示している。さらにフィードバックチャネルが、数回処理チャネルを介して材料を循環させるように設けられている。
米国特許第3226097号及び米国特許第3314660号は、垂直な容器及び一対の逆回転ブレードを備えている流動性材料用の混合機を開示している。

本発明の課題は、ゴム系又はシリコン系材料を準備するために開放式円筒混合機を必要としない機械を提供することにより、上記の欠点を克服することである。

上記課題は、添付の独立形式の請求項に記載のその本質的特徴に開示されている機械によって達成される。

本発明による機械及びその方法の他の局面は、従属形式の請求項に記載されている。

本発明による機械のさらなる特徴及び利点は、一例を与え、添付の図面と関連する以下に記載する本発明の好適な実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。

本発明の混合機は、主に図１に示すように、例えばColmec S.p.A.によるモデルCTE（円錐型二軸押出機）である一般にダンプ押出機と呼ばれる円錐形状二軸スクリュー押出機からなる。

混合機は、固定基部１からなり、固定基部の前部端部から支柱が立ち上がり、この支柱に供給ボックス３が備え付けられている二軸スクリュー本体２が支持されている。固定基部の上部表面には、レール４が設けられ、その上をモータ本体６の滑動支持体５が平行移動可能である。

またモータ本体６に、減速ユニット７，継ぎ手８，押出スクリューの支持ボックス９が付属し、二軸スクリュー本体２の計量室に収容されている２つの円錐型スクリュー10が、支持ボックスから突き出している。

図３に見られるように、２つの円錐型スクリュー10は、互いにかみ合い、二軸スクリュー本体２の出口に向かって収束している。これら２つのスクリューは、互いに逆回転の状態で、モータ本体６により回転される。

さらに計量室12は、口金12Aを介して供給ボックス３に向かって開放する。

本発明によれば、めくらシールフランジ11が二軸スクリュー本体２の出口に設けられている。フランジ11は容易に取り外すことができるが、混合工程の間の所望の長さだけ、出口を閉鎖した状態で保ち、同時に押し出された材料が端部から外に出られるように取り外すことができる。

単純な実施形態によれば、めくらフランジ11は、二軸スクリュー本体２に単純にボルトにより留められる。代替的には、めくらフランジは、一方の側をちょうつがいで動くようにし、もう一方の側を掛け金により固定される。

この設計により、出願人は、完全に特異なかつ予想外の仕方で、従来のダンプ押出機を、予定されていない容量で動作するように、すなわち混合機として動作するように構成することができた。実際のところ、開示するようにダンプ押出機の出口を閉鎖することにより、供給ボックス３を介して導入される材料は、計量室12の内側でそれ自体の周囲を再循環し、結果として均一な混合物が生じる。

特に、動作中、めくらフランジ11が閉鎖位置にある状態で、ゴム、充填剤、促進剤などのような混合される材料が、供給ボックス３を介して取り込まれ、計量室12内に送り込まれる。モータが始動し、結果生じる円錐型スクリュー10の対向する回転が、出口の方へ混合される材料を押し進める。しかしながらめくらフランジ11は、計量室12の外への排出を不可能とし、計量室に向かって、後方へ、材料を再循環させる。増大した圧力勾配は、低い圧力の材料の供給領域と、高い圧力のめくらフランジに近い「ダクト内の」領域（図４Ａ）との間で得られる。変化する圧力領域間で種々の基本的な要素を再循環させることにより、混合物の迅速かつ効果的な混合が可能となる。

室の前部において混合物が停滞することを防ぐために、本発明の好適な実施形態では、円錐型スクリュー10が、めくらフランジ11とそのスクリューの前端部が軽く触れるように、二軸スクリュー本体２内に配置されている。そのようにすることによって、全ての材料が、望ましくない停滞を防止されながら、低い圧力の領域に戻される。

混合操作が終了すると、めくらフランジ11が取り除かれ、引き抜き開口プレートを備えているフランジ110が適用される。したがって回転するスクリュー10は、引き抜き開口プレートを介して、次の処理工程へ混合物を押し進める。

出願人は、この特異なダンプ押出機構成が、均一なバッチ、要素の分配及び分散、工程全体の費用性能費の観点で際立った結果を得ることができることを実証可能である。

例示的な工程サイクルを以下に開示するように実施した。

本発明の機械内に、シリコン系ポリマーを供給ボックスを介して導入し、その直後、着色剤、促進剤、多少の充填剤を加えた。混合物は、わずか10分の後、続く押し出しができる状態になっていると見なされた。

二軸スクリュー本体２の清掃作業及び円錐型スクリュー10の清掃作業が特に容易であるように、押出機が設計されていることが有利であり、滑動支持体５の平行移動により円錐型スクリュー10を二軸スクリュー本体２から完全に取り外すことができ、したがって室12内に存在する材料の如何なる残留物をも取り除くことができる。

容易に理解できるように、本発明は、ゴム系及びシリコン系プラスチック材料を混合することに関して、完全に独創的な仕方で、前書きで概略説明した問題をすばらしく解決する。

工程は自動化され、オペレータの習熟度に関わらず、均一な製品を得ることができる。

加えて、工程は、完全に取り囲まれた空間で実施可能であり、オペレータの健康をより一層保護し、オペレータはもはや危険な環境内で作業させられることがない。

さらにそのように提供される機械は、混合及び押出工程の間に入力される全電力量を顕著に減少させることができる。

本発明の特に好適な実施形態（図４Ｂ）によれば、二軸スクリュー本体の全ての処理室が、めくらフランジ11及びカバー14によって密閉され、それらは供給ボックスの口金12aを密閉するように特に設計されている。このようにして、真空下で混合を実施することができ、したがって混合物への望まれない気泡の混入を防ぐことができ、さもなければ押出機から現れる半完成品内に欠陥の生じることがある。

この実施形態は、本発明の機械の特徴を特に十分に生かし、実際に、プラスチック材料は、処理されていない材料からその押出に至るまで、別個の混合機から押出機へ移動される必要がないので、全処理ラインを通して、真空の条件を維持され、したがって均一性がより一層保証され、気体の混入が無い。

しかしながら本発明が、本発明の範囲を単に制限することなく例示した上記に説明した特定の実施形態に制限されず、多くの変形が、本発明の範囲を逸脱することなく、当業者の達する全ての範囲内でなされることが理解される。

本発明の機械の部分的な断面図及び側面図である。 本発明の機械の密閉フランジの部分的な正面図である。 本発明の機械の前部の部分的な断面図及び平面図である。 図１に示す機械の前部の拡大図である。 本発明の他の実施形態の、図４Ａと同様な拡大図である。 従来技術によるシステムの側面図である。

Claims (7)

1. 計量室内に配置されている円錐収束型二軸スクリューを備えているダンプ押出機を含む形式の、ゴム系及びシリコン系プラスチック材料用の混合及び押出機械であって、前記計量室が供給領域とダクト内領域とを有し、前記供給領域の圧力が前記ダクト内領域の圧力より低いものにおいて、
   前記材料が、前記ダクト内領域と前記供給領域との間で前記計量室内でのみ再循環されるように、前記計量室の出口を一時的に密閉するための、取り外し可能なめくらシールフランジをさらに含み、それによってまた前記計量室が混合室として機能する機械。
2. 前記円錐型スクリュー（10）の前端部が前記めくらシールフランジ（11）と触れることを特徴とする請求項１に記載の機械。
3. 前記計量室が、気密であるように密閉され、真空下で混合工程が実施される請求項１又は２に記載の機械。
4. 前記円錐型スクリューが逆回転する請求項１から３のいずれか１項に記載の機械。
5. ゴム系及びシリコン系プラスチック製品の半完成品を混合し、押し出す方法であって、供給領域とダクト内領域とを有し、前記供給領域の圧力が前記ダクト内領域の圧力より低い計量室に収容されている２つの円錐収束型二軸スクリューを備えているダンプ押出機から半完成品を押し出すステップを含む形式のものにおいて、
   前記ダンプ押出機の出口にその出口を閉鎖するめくらフランジを適用し、
   混合される処理されていない材料を前記円錐型スクリューの計量室内に供給し、
   前記計量室内の処理されていない材料の混合物を得るのに必要とされる時間だけ、前記計量室の前記ダクト内領域と前記供給領域との間で前記計量室内でのみ前記材料を再循環させるように前記ダンプ押出機を動作させ、
   前記めくらフランジを取り除き、前記混合物が押し出されるまで、前記ダンプ押出機を運転し続ける
   ことからなることを特徴とする方法。
6. 前記処理されていない材料を導入するステップの後に、
   前記処理されていない材料が導入される開口上に密閉カバーを適用し、
   全混合時間の間、前記計量室を真空下に置くことをさらに含む請求項５に記載の方法。
7. 前記めくらフランジを取り除くステップの後に、
   所望の形状の引き抜き開口プレートを有するフランジが取り付けられる請求項５又は６に記載の方法。

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