JP4801401B2 - 断熱パネル及び建物外壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱パネル及び断熱性を有する建物外壁構造に関するものである。
従来、建物外壁に断熱性を付与するために、対向する金属外皮間に断熱材が充填された断熱パネルを建物躯体に設置することが行われている。かかる断熱パネルは、例えば長尺の二つの金属外皮を連続的に搬送しながらロール成形を行い、次いでこの金属外皮間にウレタンフォーム等の発泡性材料を充填・発泡させて断熱材を形成することで、連続的に製造されている。
ところで、近年、建物外壁には凹凸模様を有する意匠性の高いものが望まれるようになってきており、このため上記のような断熱パネルについても凹凸模様を有するものが望まれるようになってきている。
そこで、断熱パネルにおける対向する金属外皮の一方に凹凸加工を施し、このような金属外皮間に断熱材を形成することが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、上述の連続成形加工において金属外皮に凹凸加工を施すためには、断熱パネルの製造工程に複数のロール成形工程を設けなければならず、断熱パネルの生産性の低下を招いてしまうものである。また金属外皮に深い凹凸を設ける場合には連続工程で加工を行うことは困難となり、このため二つの金属外皮を別個に成形した後に、この二つの金属外皮の間に断熱材を形成するというバッチ工程を採用する必要が生じて、断熱パネルの生産性が更に低下してしまうものである。
また、このような意匠性の高い断熱パネルを設置した建物外壁を改装する場合には、ライフサイクルCO2排出量の問題も生じてしまう。すなわち、近年、地球温暖化問題の解決を図るためにライフサイクルCO2排出量の削減が求められるようになってきており、建築物の改装等にあたっても、既存建材の廃棄、新規建材の生産、設置、並びにこれらの作業に伴う各種の工程における総合的なCO2排出量の削減が求められるようになってきているが、上記のような意匠性の高い断熱パネルを設置した建物外壁を改装する場合には、断熱パネル全体を除去してこれを廃棄し、新たな断熱パネルを生産してこれを設置しなければならず、それに伴うCO2排出量も膨大なものになってしまうものである。
特開平8−326268号公報
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、凹凸模様を有する意匠性の高い外観の断熱パネルを生産性良く製造し、或いは設置することができ、且つ建物外装の改装にあたっての既存建材の廃棄、新規建材の生産、設置等に伴うライフサイクルCO2排出量の削減が可能となる断熱パネル及び建物外壁構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係る断熱パネルは、対向する金属外皮1,2間に断熱材3が充填されたパネル材Aの一方の金属外皮1の外面に、表面側に突出する複数の凸部5を有する金属板Bが添着されていることを特徴とするものである。このため、サンドイッチ状のパネル材Aを構成する表裏の金属外皮1,2自体に凹凸加工を施すことなく、このパネル材Aに金属板Bを添着することで凹凸状の外観を有する断熱パネルを構成することができ、パネル材Aの作製にあたって金属外皮1,2に凹凸加工を施す必要がなくなる。また、建物等に断熱パネルを敷設した後、この断熱パネルにおける金属板Bのみを除去して新たな金属板を敷設すれば、建物の改装を容易に行うことができる。
この断熱パネルにおける上記一方の金属外皮1と上記金属板Bとの間における、上記凸部5の形成位置には、空間13が形成されていることが好ましい。これにより断熱パネルの断熱性が更に向上する。
また、上記金属板Bは、上記凸部5として複数の凸条5aが形成されたものであることが好ましい。このようにすると、特に凸条5aと金属外皮1との間に空間13を設ける場合は、この空間13にて空気が流通する流路を形成することができて通気性が高くなり、これにより更に高い断熱性を得ることができる。
また、本発明に係る建物外壁構造は、建物躯体Cの屋外側に、対向する金属外皮1,2間に断熱材3が充填されたパネル材Aが設置され、屋外側に配置された前記一方の金属外皮1の外面に、表面側に突出する複数の凸部5を有する金属板Bが添着されていることを特徴とするものである。このため、サンドイッチ状のパネル材Aを構成する表裏の金属外皮1,2自体に凹凸加工を施すことなく、このパネル材Aに金属板Bを添着することで凹凸状の外観を有する断熱性の建物外壁構造を構成することができ、パネル材Aの作製にあたって金属外皮1,2に凹凸加工を施す必要がなくなる。また、この建物外壁構造を形成した後、金属板Bのみを除去して新たな金属板Bを敷設すれば、建物外壁の改装を容易に行うことができる。
この建物外壁構造においても、上記一方の金属外皮1と上記金属板Bとの間における、上記凸部5の形成位置には、空間13が形成されていることが好ましい。これにより建物外壁構造の断熱性が更に向上する。
また、この建物外壁構造における上記金属板Bも、上記凸部5として複数の凸条5aが形成されたものであるが好ましい。このようにすると、特に凸条5aと金属外皮1との間に空間13を設ける場合は、この空間13にて空気が流通する流路を形成することができて通気性が高くなり、これにより更に高い断熱性を得ることができる。
更に上記凸条5aは、その長手方向が上下方向と一致するものであることが好ましい。このようにすると、凸条5aと金属外皮1との間の空間13で熱膨張により比重が低減した空気が上方に移動することから空気の流通性が向上し、断熱性の向上への寄与が著しくなる。
また、このような建物外壁構造を建物躯体Cとして既設の建物Dに形成すると、既設の建物Dに対して容易に断熱性の高い建物外壁構造を形成することができる。
本発明によれば、断熱パネルを構成するサンドイッチ状のパネル材を作製するにあたってその表面に凹凸加工を施す必要がないから、表裏の金属外皮の間に断熱材を充填したパネル材を連続工程により容易に作製することができて生産性が高くなると共に、優れた断熱性を有する断熱パネルを得ることができる。また、断熱パネルの敷設後に改装工事を行う場合などには金属板のみを交換するだけで経時劣化した外観を回復したり、既設の金属板とは異なる凹凸形状の金属板を設置することで外観の変更を行うことが容易となり、しかも新たなパネル材の作製、敷設や、既設のパネル材の廃棄等の手間やコストが不要となって、ひいてはライフサイクルCO2排出量の削減にも貢献することができるものである。
パネル材Aは平板状に形成されるものであって、対向配置される二枚の金属外皮1,2の間に断熱材3を充填して形成される。その一例を図7乃至9に示す。金属外皮1,2としては、例えば、鉄板、鋼板(SS41、SS400、SUS304等)、アルミニウム板、着色亜鉛めっき鋼板、着色合金めっき鋼板、フッ素樹脂フィルムラミネート鋼板、ステンレス鋼板、チタン合金板などを用いることができる。また、断熱材3としてはロックウール、グラスウール、ウレタンフォーム、フェノールフォームなど、発泡性材料を成形硬化すると共に発泡させた多孔質性のものを用いることができるが、ロックウール、グラスウール等で形成しても良い。また、このような断熱材3と共に炭酸カルシウム等で形成される耐火材37、39を配置しても良い。
かかるパネル材Aは適宜の手法で製造することができるが、この種のサンドイッチパネルの製造に採用されている連続工法にて製造することが好ましい。すなわち例えば長尺の二枚の金属外皮1,2を対向させながら連続的に搬送しながらその両側縁をロールフォーミング等にて成形して嵌合部を形成し、更にこの金属外皮1,2間に断熱材3や耐火材37、39を供給して金属外皮1,2と接着したり、金属外皮1,2間に発泡材料を注入してダブルコンベアベルト間で加熱発泡成形して断熱材3を形成したりすることができる。このように形成されるパネル材Aは更に連続的に搬送しながら、切断機等で所定寸法にカットすることができる。
パネル材Aは、対向する金属外皮1,2間に断熱材3が充填された構造を有するものであれば良く、他の細部の構成については特に制限されないが、図示の例では表面側の金属外皮1は、金属外皮1の中央部の略全体を構成する平面部1aと、金属外皮1の上端部に位置する折り返し部20と、金属外皮1の下端部に位置する被覆部23と、金属外皮1の両側端部に位置する目地片4などを備えて形成されている。
折り返し部20は断面略逆U字状で、金属外皮1の横方向(水平方向)の略全長に亘って設けられており、金属外皮1の裏面側に折り返し屈曲されて断面略逆U字状に形成されている。折り返し部20の端部には凹部底面片21が設けられている。凹部底面片21は折り返し部20の横方向の略全長に亘って外方(平面部1aと反対側)に向かって突設されている。また、凹部底面片21の先端には差し込み片22が設けられている。差し込み片22は凹部底面片21の横方向の略全長に亘って下方に向かって突設されている。
被覆部23は金属外皮1の横方向の略全長に亘って設けられており、金属外皮1の裏面側に折り返し屈曲されて断面略逆U字状に形成されている。被覆部23の端部には傾斜片24が設けられている。傾斜片24は被覆部23の横方向の略全長に亘って斜め外方(平面部分1aと反対側)に向かって上り傾斜して形成されている。また、傾斜片24の先端には凹曲部25が設けられている。凹曲部25は断面略逆L字状に形成されており、傾斜片24の横方向の略全長に亘って上方に突出するように設けられている。また、凹曲片25の先端には断面略L字状の凸部覆い片26が突設されている。凸部覆い片26は凹曲片25の横方向の略全長に亘って下方に向かって突設されている。また、凸部覆い片26の先端には差し込み片27が設けられている。差し込み片27は凸部覆い片26の横方向の略全長に亘って上方に向かって突設されている。
目地片4は必要に応じて箱折加工などにより形成されるものであって、金属外皮1の折り返し部20の基部から被覆部23の下端に至るまで、すなわち、金属外皮1の上端部を除く縦方向(鉛直方向)の略全長に亘って形成されている。また、目地片4は、平面部1aと略面一に延設される延設部32と、延設部32の先端から金属外皮1の裏面側に略垂直に屈曲形成される挟持片33と、挟持片33の先端から外方に向かって平面部1aと略平行に突設された支持片34とを備えて断面略Z字状に形成されている。
平面部1aと折り返し部20の基部との間には第一凹段部35と第二凹段部36が形成されている。第一凹段部35と第二凹段部36は金属外皮1の上部の横方向の全長に亘って形成されており、第一凹段部35及び第二凹段部36のいずれもが両側端部の目地片4、4の表面にまで形成されている。
裏面側の金属外皮2は、金属外皮2の中央部の略全体を構成する平面部2aと、金属外皮2の上端部に位置する折り返し部87と、金属外皮2の下端部に位置する凸部覆い片30などを備えて形成されている。
折り返し部87は断面略逆U字状で、金属外皮2の横方向(水平方向)の略全長に亘って設けられており、金属外皮2の裏面側に折り返し屈曲されて断面略逆U字状に形成されている。折り返し部87の端部には凹部底面片28が設けられている。凹部底面片28は折り返し部87の横方向の略全長に亘って外方(平面部2aと反対側)に向かって突設されている。また、凹部底面片28の先端には差し込み片29が設けられている。差し込み片29は凹部底面片28の横方向の略全長に亘って下方に向かって突設されている。
凸部覆い片30は金属外皮2の横方向の略全長に亘って突設されており、断面略L字状で平面部2aの下端から下方に向かって突出するように形成されている。また、凸部覆い片30の先端には差し込み片31が設けられている。差し込み片31は凸部覆い片30の横方向の略全長に亘って上方に向かって突設されている。さらに、裏面側の金属外皮2の平面部2aと凸部覆い片30に境界部分には横方向の全長に亘って下部凹段部40が形成されている。
そして、金属外皮1、2をその裏面同士が対向するようにして配置すると共に金属外皮1、2の間に断熱材3と炭酸カルシウム等で形成される耐火材37、39とを介装して充填し、金属外皮1、2に断熱材3及び耐火材37、39を接着するなどして一体化することにより、本発明で使用するパネル材Aを形成することができる。
ここで、断熱材3は金属外皮1、2の平面部1a、2aの間の略全体に亘って充填される。また、耐火材37、39は断熱材3の上側と下側においてパネル材Aの上部と下部に充填されている。上側の耐火材37は第二凹段部36の上側において金属外皮1、2の間に配置されている。従って、金属外皮1、2の折り返し部20、87の内側の空間及び金属外皮1、2の第二凹段部36よりも上側部分の空間に上側の耐火材37が充填されており、また、差し込み片22、29が上側の耐火材37に差し込まれ、さらに上側の耐火材37の上面は凹部底面片21、28で覆われている。そして、対向配置された折り返し部20と折り返し部87の間の空間が凹部底面片21、28を底面とする嵌合凹部38として形成されるものである。この嵌合凹部38の底面にはパッキン76が全長に亘って設けられている。
また、下側の耐火材39は下部凹段部40の下側において金属外皮1、2の間に配置されている。従って、金属外皮1の被覆部23の内側の空間及び金属外皮1、2の下部凹段部40よりも下側部分の空間に下側の耐火材39が充填されており、また、差し込み片27、31が下側の耐火材39に差し込まれ、さらに下側の耐火材39の表裏面及び下面は凸部覆い片26、30で覆われている。そして、対向配置された凸部覆い片26と凸部覆い片30及びその間に充填された下側の耐火材39により嵌合凸部41が形成されるものである。また、目地片4を設けている場合はこの目地片4は断熱材3や耐火材37、39よりも外側方に向かって突出するものである。
図11,12はパネル材Aの一方の金属外皮1の表面に添着される金属板Bの一例を示すものであり、この金属板Bには折り曲げ加工やエンボス加工等により凹凸加工を施すことで、表面側に向けて突出する複数の凸部5が形成されている。図示の例では、金属板Bの一端側から他端側に亘って複数の凸条5aが平行並列に形成されている。
上記凸条5aの形態は適宜のものとすることができる。例えば、図11(a)に示すように平坦な頂部の両側から各外側方へ傾斜し、更に基端部へ最短距離で延出した形状の多角形状を有するもの、図11(b)に示すように断面弧状に形成したもの、図11(c)に示すように山形の頂部の両側から基端部へ向けて最短距離で延出した形状の略三角波形状を有するもの、図11(d)に示すように断面矩形状に形成したものなどが挙げられる。断面弧状に形成したものについては、図5にも示すようにその頂部に金属板Bの裏面側へ凹入する溝条5bを形成したものを挙げることもできる。また、金属板Bを連続的な波状に形成しても良く、例えば図11(e)(f)に示すものでは連続的な三角波状に形成しており、また図12に示すように表面側へ突出する円弧と裏面側へ突出する円弧が交互に連続するような断面形状を有する丸波状に形成することもできる。
この金属板Bの、上記凸条5aの並び方向の両端は、それぞれ平板状に延出されており、一方の延出部分が嵌合接続部6、他方の延出部分が打入部7として形成されている。各延出部分の先端縁は裏面側に折り返し屈曲されている。また打入部7には僅かに表面側に突出するスペーサ凸条9が上記凸条5aと平行に設けられており、更にこの打入部7と凸条5aとの接続部位には、前記凸条5aの基端部から金属板Bの他方の端部側に向けて凹入する嵌合凹入部8が屈曲加工により設けられている。
上記のパネル材Aを胴縁等の壁下地に取り付けて施工するにあたっては次のようにして行う(図10参照)。
パネル材Aには予め嵌合凹部38よりも下側で第一凹段部35よりも上側の位置において、断熱パネルAにその厚み方向(前後方向)で貫通する挿入孔を設け、この挿入孔にビスやボルトなどの固定具65を挿入する。この時、固定具65は表面側の金属外皮1の方から差し込んで、固定具65の頭部が金属外皮1の表面(屋外側)に位置し、固定具65の先端部が裏面側の金属外皮2の後方に突出するようにする。
次に、クレーン等を用いることにより、パネル材Aを建物躯体Cを構成する柱等の構造材66の屋外側に吊り上げて所望の取り付け位置に配置する。この時、パネル材Aは嵌合凹部38を上向きに、嵌合凸部41を下向きにして配置される。次に、吊り上げたパネル材Aを建物の構造材66の屋内側からロープ等により引き寄せる。次に、このパネル材Aに挿着しておいた固定具65の後端を構造材66に屋外側から打ち込むなどして一枚のパネル材Aを構造材66の屋外側に取り付ける。
次に、構造材66に取り付けたパネル材Aとは別のパネル材Aを構造材66の屋外側に吊り上げて、構造材66に取り付けた上記のパネル材Aの側方に配置する。この時、この別のパネル材Aにも上記と同様にして固定具65が取り付けられている。次に、吊り上げた上記パネル材Aを構造材66の屋内側から引き寄せる。次に、この別のパネル材Aに挿着しておいた固定具65の後端を構造材66に屋外側から打ち込むなどして、もう一枚のパネル材Aを構造材66の屋外側に取り付ける。この動作を繰り返すことにより、パネル材Aを横方向に並べて設置することができる。
また、構造材66に取り付けたパネル材Aの上に別のパネル材Aを配置して両パネル材A、Aを接続する場合は、まず、構造材66に取り付けたパネル材Aとは別のパネル材Aを構造材66の屋外側に吊り上げて、構造材66に取り付けた上記のパネル材Aの上方に配置する。この時、この別のパネル材Aにも上記と同様にして固定具65が取り付けられている。次に、吊り上げたパネル材Aを徐々に下ろしながら構造材66の屋内側からロープ等により引き寄せ、構造材66に取り付けたパネル材Aの嵌合凹部38に、吊り上げたパネル材Aの下端の嵌合凸部41を上側から嵌合する。この時、上側のパネル材Aの被覆部23が下側のパネル材Aの第一凹段部35よりも上側部分の屋外側を覆うことになり、これにより、下側のパネル材Aを構造材66に固定する固定具65を上側のパネル材Aの被覆部23で覆い隠すことができる。また、上側の断熱パネルAの被覆部23の下端と、下側の断熱パネルAの第二凹段部36との間には間隙が形成されて横目地71となる。次に、上側に配置した別のパネル材Aを上記と同様にして構造材66に取り付ける。すなわち、パネル材Aに挿着しておいた固定具65の後端を固定孔69に屋外側から差し込むと共に固定片68の屋内側に突出した固定具65の後端にナット等の螺合具70を螺合する。このようにして、縦方向に隣接してパネル材A、Aを接続して取り付けることができる。
このようにパネル材Aを隣接させて設置する場合は、必要に応じてパネル材A同士の間に後述するような適宜の手法でシーリングを施しておく。
尚、本例ではパネル材A同士を上下に凹凸嵌合して敷設したものを更に横方向に並べて設置しているが、勿論パネル材A同士を横方向に凹凸嵌合して敷設したものを更に上下方向に並べて設置しても良い。
次に、このように設置されたパネル材Aの屋外側に、図6に示すように金属板Bを設置する。設置にあたってはパネル材Aの表面側の金属外皮1の表面に上記のような金属板Bの裏面を接触させると共に、その凸条5aの長手方向と上下方向とが一致するように配置し、この状態で金属板Bの打入部7にビス等の固着具12をパネル材Aに達するまで打入することで、パネル材Aに金属板Bを添着して設置する(図12(b)参照)。
次に、上記設置した金属板Bの嵌合凹入部8側の側方に他の金属板Bを上記と同様に配置する。このとき、前記嵌合凹入部8に他の金属板Bの嵌合接続部6を挿入して二つの金属板B同士を接続する(図12(c)参照)。この状態で、前記他の金属板Bの打入部7にビス等の固着具12をパネル材Aに達するまで打入することで、パネル材Aに前記他の金属板Bを添着して設置する。
この作業を繰り返すことでパネル材Aの全面に亘って金属板Bを添着して設置することができる。また必要に応じて、設置後の金属板Bの上方や下方にも同様に金属板Bを設置することができる。このとき、上下の金属板Bにおいて凸条5aの位置を合致させることで統一された外観を現出させることが好ましい。
尚、金属板Bを設置するにあたっては打入部7や嵌合凹入部8を設けない金属板Bを用い、この金属板Bの凸部5(凸状5a)の間の凹部に固着具12を打入することで、金属板Bをパネル材Aに添着して設置しても良い。
ここで、図6に示す例では、図示の例では上下に設置されたパネル材Aのうち最下部に設置されたパネル材の下端縁に、下部仕舞材90が設けられている。この下部仕舞材90は、パネル材Aの表面にビス等の固着具93で固定される固定片91と、この固定片91の下端縁から屋外側に突出する断面略コ字状の突出片92とを備えており、この下部仕舞材90の上方に突出片92から間隔をあけて金属板Bが敷設されている。このとき突出片92と金属板Bとの間に形成される隙間によって、前記金属板Bの凸条5aと金属外皮1との間の空間13が屋外に開放されている。
このようにして金属板Bを設置すると、金属板Bを固定するための固着具12は、隣接する他の金属板Bの嵌合接続部6によって遮蔽されるために外観に現れることがなく、固着具12により建物外壁の意匠性が損なわれることがない。
また、建物外壁の出隅部分では金属板B同士は互いに交差する方向に突き合わされるために通常は上記のようにして固着具12を遮蔽することはできないが、適宜の手法により固着具12を遮蔽して良好な外観を維持することができる。
図1乃至4は、上記のように構成される建物外壁構造の細部の構成を示すものである。
図1に示す例では、目地片4を備えるパネル材Aを用い、このパネル材A同士の間にシーリングを施している。図示の例では構造材66である柱の両側面には断面略L字状の固定金具67が設けられており、固定金具67の固定片68が構造材66の側面に突出している。この柱及び固定片68の外面側にバックアップ材60を介してパネル材Aが設置されている。このとき柱の外面側においては、横方向に隣接するパネル材Aの対向する端部が、目地片4の支持片34同士を突き合わせた状態で隣接している。
また、目地片4の形成位置よりも屋内側における、パネル材A同士の隙間には、バックアップ材60の屋外側に添設された断面コ字状の樋部材10の両側の支持片10aが屋外側に向けて突設されている。このとき樋部材10はビス等の固着具14によって、バックアップ材60と共に柱に固定されている。この二つの支持片10aは互いにパネル材Aの接続方向に対向して設けられており、この支持片10a間にはセラミックファイバー等の充填材11が充填されている。また目地片4の内側にはパッキン材47が充填されている。また、対向する目地片4間に形成される目地にはシーリング材19が充填されている。更に、パネル材Aの縦方向の継ぎ目と横方向の継ぎ目とが交差する部位をシーリングするパッキン材13も設けられている。
また、図示の例では、建物外壁構造の出隅部分が弧状となるようにしてパネル材Aを設置している。建物の出隅部分に設置されるパネル材Aとして、横方向に弧状に湾曲した形状を有するコーナーパネルA1を用い、出隅部分付近で互いに交差する方向に設置されたパネル材A同士の間にこのようなコーナーパネルA1を介在させて設置することで、建物の出隅部分を弧状に形成している。コーナーパネルA1はこのように湾曲した形状に形成するほかは、通常のパネル材1と同様の構造に形成することができる。
このように出隅部分が弧状となるようにすると、この出隅部分に金属板Bを設置する際には出隅部分の形状に沿って金属板Bを湾曲させた状態で設置することができて、出隅部分で金属板Bを交差する方向に突き合わせる必要がなくなる。このため、建物の出隅部分においても、平坦な部分設置する場合と同様に金属板Bを横方向に順次接続して設置することができ、出隅部分で金属板B同士を接続する場合でも金属板Bを固定するための固着具12(図1では図示せず)を、隣接する他の金属板Bの嵌合接続部6によって遮蔽することができて、固着具12が露出することによる外観の悪化が生じないようにすることができる。
また、建物外壁構造の改装のためにパネル材Aを除去する場合などには、金属板Bを除去した後、上記シーリング材19を除去し、更にパネル材Aの除去を行うことができる。
図2に示す例は、目地片4を備えないパネル材Aを用い、このパネル材A同士の間にシーリングを施している。図示の例では構造材66である柱の外面側にバックアップ材60を介してパネル材Aが設置されている。パネル材A同士は柱の外面側で隣接しており、このときパネル材Aの対向する端部同士が間隔をあけて隣接している。このパネル材Aの対向する端面間にはセラミックファイバー等の充填材11が充填されている。またパネル材Aの屋外側にはパネル材Aの対向する端部の一方の端縁から他方の端縁に亘って渡し材15を添設している。渡し材15はパネル材Aを固定具65にて柱に固定する際に同時にこの固定具65にてパネル材Aに固定されている。この渡し材15の屋外側には目地部材16が添設されている。目地部材16は断面コ字状の目地部16bとその両側に延出された遮蔽部16aとを有し、目地部16bの底部が前記渡し材15の外面に接触した状態でこの底部にてビス等の固着具14により渡し材15に固定されている。また、このとき遮蔽部16aは対向する各パネル材Aの各端縁の、前記固定具65が設けられている位置の屋外側に、パネル材Aと間隔をあけて配置され、これにより前記固定具65の頭部を遮蔽している。また、目地部16bの内側は受け部材18を配置した後にシーリング材19が充填され、パネル材Aと遮蔽部16aとの間にも受け部材18を配置した後にシーリング材17が充填されている。
また、パネル材Aの屋外側の金属板Bは上記目地部材16の設置前或いは設置後に、この目地部材16間で配置されるが、このとき金属板Bの凸部5(凸条5a)と目地部材16の遮蔽部16aとの、それぞれのパネル材Aからの突出高さは略同一となるようにし、これにより金属板Bの間に目地部材16が配置されていても外観の統一が図られ、目地部材16によって外観が悪化しないようにすることができる。
また、この図2に示すものでも、図1に示す場合と同様に、建物外壁構造の出隅部分が弧状となるようにしてパネル材Aを設置しており、このため出隅部分に金属板Bを設置する際には出隅部分の形状に沿って金属板Bを湾曲させた状態で設置することができて、出隅部分で金属板Bを交差する方向に突き合わせる必要がなくなる。このため、建物の出隅部分においても、平坦な部分に設置する場合と同様に金属板Bを横方向に順次接続して設置することができ、出隅部分で金属板B同士を接続する場合でも金属板Bを固定するための固着具12(図2では図示せず)を、隣接する他の金属板Bの嵌合接続部6によって遮蔽することができて、固着具12が露出することによる外観の悪化が生じないようにすることができる。
また、建物外壁構造の改装のためにパネル材Aを除去する場合などには、上記シーリング材17,19を除去した状態で上記固着具14を除去して目地部材16を除去し、更に固定具65を除去することでパネル材Aと共に渡し材15を除去することができる。
また、図3,4は建物外壁構造の出隅部分の構成の他の例を示すものであり、これらは出隅部分において平板状のパネル材Aを突き合わせている。
図3に示す例では、出隅部分の構造材66である柱に断面L字状のバックアップ材60を配置し、このバックアップ材60を介して二つのパネル材Aの各出隅側の端縁部を柱の屋外側に配置している。このとき一方のパネル材Aの出隅側の端面を他方のパネル材Aの屋外側表面近くまで突出させるように配置している。
パネル材Aの屋外側表面には断面L字状の内出隅片50が、出隅部分を構成する一方のパネル材Aの出隅側端縁から他方のパネル材の出隅側端縁に亘って添設されている。この内出隅片50の両側の外側縁は屋外側に向けて折り曲げ加工されるなどして、この各外側縁に屋外側に向けて突出する接続片50aが形成されている。この内出隅片50は、パネル材Aを固定具65にて出隅部分の柱に固定する際に、同時にこの固定具65にてパネルAに固定されている。
この内出隅片50の屋外側には、断面L字状の外出隅片51が配設されている。外出隅片51はその両側の外側縁が屋内側に折り返されてこの折り返し部分が遮蔽片51aとして形成されており、またこの各外側縁は更に屋内側に向けて折り曲げられることで、遮蔽片51aの基端部から屋内側に向けて突出する接続片51bが設けられている。この外出隅片は、内出隅片50の屋外側に間隔をあけて配置されると共に両者の各接続片50a,51b同士が重なるようにして配置され、この状態で遮蔽片51aとパネル材Aとの間からビス等の固着具52を各接続片50a,51bに打入することで、固定されている。更に、遮蔽片51aとパネル材Aとの間の隙間にはシーリング材53を充填することで固着具52を隠蔽すると共にシーリングを施している。
このように図3に示すものでは内出隅片50と外出隅片51とを設けることで出隅部分の仕舞いを行うものである。また、パネル材Aの屋外側の金属板Bの凸部5(凸条5a)と、上記外出隅片51との、それぞれのパネル材Aからの突出高さが略同一となるようにしており、これにより内出隅片50及び外出隅片51を設けていても外観の統一が図られ、外出隅片51によって外観が悪化しないようにすることができる。
また、建物外壁構造の改装のためにパネル材Aを除去する場合などには、上記シーリング材53を除去した状態で上記固着具52を除去して外出隅片51を除去し、更に固定具65を除去することでパネル材Aと共に内出隅片50を除去することができる。
また、図4に示すものでは、図3に示すものと同様に出隅部分を構成する構造材66である柱にバックアップ材60を介して二つのパネル材Aの各出隅側の端縁部を柱の屋外側に配置している。
パネル材Aの屋外側表面には断面L字状の内出隅片50が、出隅部分を構成する一方のパネル材Aの出隅側端縁から他方のパネル材の出隅側端縁に亘って添設されている。この内出隅片50の両側の外側縁は屋外側に向けて折り曲げ加工されるなどして、この各外側縁に屋外側斜め外側方に向けて突出する受け片50cが形成されている。この内出隅片50は、パネル材Aを固定具65にて出隅部分の柱に固定する際に、同時にこの固定具65にてパネルAに固定されている。
この内出隅片50の屋外側には、断面L字状の外出隅片51が配設されている。外出隅片51はその両側の外側縁が屋内側に向けて折り曲げられることで、前記外側縁から屋内側の内側方に向けて斜めに突出する係止片51cが設けられている。この外出隅片51は、内出隅片50の屋外側に間隔をあけて配置されるものであり、このとき外出隅片51の一方の係止片51cを内出隅片50の一方の受け片50cに引っかけ係止し、次いで外出隅片51を弾性変形させながらその他方の係止片51cを内出隅片51の他方の受け片50cに引っかけ係止することで配設される。更に、各係止片51cとパネル材Aとの間の隙間にはシーリング材53を充填することで係止片51cの接続部分を隠蔽すると共にシーリングを施している。
このように図4に示すものでは内出隅片50と外出隅片51とを設けることで出隅部分の仕舞いを行うものである。また、外出隅片51の設置は内出隅片50への引っかけ係止により簡便に行うことができるので、施工性が良好なものである。
また、建物外壁構造の改装のためにパネル材Aを除去する場合などには、上記シーリング材53を除去した状態で外出隅片51を弾性変形させることにより係止片51cと受け片50cとの係止状態を解除することで外出隅片51を除去し、更に固定具65を除去することでパネル材Aと共に内出隅片50を除去することができる。
以上のようにして、建物躯体Cの屋外側に、パネル材Aの屋外側表面に金属板Bを添着した構造を有する断熱パネルを設置することができる。このような断熱パネルを設置すると、屋外側の外装には金属板Bに凸部5を形成したことにより意匠性が付与されて、優れた外観を有することとなる。
また、金属板Bの凸部5とパネル材Aの金属外皮1との間に形成される空間13によって、断熱パネルの断熱性能が向上する。すなわち、例えば断熱パネルに太陽光が照射された場合、上記金属板Bを設けていないと太陽光はパネル材Aの金属外皮1に直接照射されて高温となり、この金属外皮1から断熱材3を介して屋内に伝達される熱量が大きくなると断熱性能を損なうものであるが、上記のように金属板Bを設ける場合には、この金属板Bに太陽光が照射されて高温になると、凸部5が形成されている箇所では金属板Bと金属外皮1との間に空気が介在することとなり、この空気の存在により金属板Bから金属外皮1への熱の伝達が抑制されて、断熱性能の向上に寄与するものである。
更に、上記凸部5と金属外皮1との間の空間13を屋外に開放すると、この空間13内で熱せられた空気を屋外に放出することができ、前記空間13を介してパネル材Aへ伝達される熱量を低減して、断熱性能を更に向上することができる。
特に上記のように凸部5として凸条5aを設けるとこの凸状5aの内側の空間13に通気性を付与して更に高い断熱効果を得ることができ、特にこの凸条5をその長手方向が上下方向と合致するようにして断熱パネルを設置すると、断熱性能の向上への寄与が著しくなる。例えば、金属板Bの凸条5aの上端の下端を屋外に開放し、また金属板Bを上下に複数配置する場合には上下の金属板Bの凹凸を合致させて各金属板Bの凸部5の内側の空間13を上下に連通すると共に最も上側に設置した金属板Bの凸条5aの上端と最も下側に設置した金属板Bの凸条5aの下端とにおいて、それぞれ凸条5aの内側の空間13を屋外に開放する。このようにすると、前記空間13内で熱せられることで熱膨張により比重が低減した空気は凸条5aに沿って上方に移動し、この空間13から放出されると共に、この空間13の下方からは屋外の空気が前記空間13内に流入することとなって、この空間13における通気性が更に向上する。このため、この空間13を介してパネル材Aへ伝達される熱量を更に低減することができるものである。
また、このように設置された断熱パネルの外観が経年劣化により悪化した場合などには、断熱パネルを構成する部材のうち金属板Bのみを除去し、表出するパネル材Aに新たな金属板Bを添着するだけで、建物の外装の改装を行うことができる。このときパネル材Aは取り替える必要はなく、パネル材Aの除去、廃棄及び新たなパネル材Aの生産、設置等を行う必要がなくなるものである。
金属板Bを除去するにあたっては、隣接する金属板B同士の嵌合凹入部8と嵌合接続部6との嵌合を解除し、金属板Bをパネル材Aに固定している固着具を取り外すことで容易に除去することができる。このようにして金属板Bを除去した後は、新たな金属板Bを上述と同様の工程にて設置することができる。また、新たな金属板Bとしてその凸部5の形状が従前設置されていた金属板Bと異なるものを設置すれば、建物の外観の意匠を容易に変更することもできるものである。
また、外装に断熱パネルとして上記パネル材Aが設けられている既設の建物Dに対し、このパネル材Aの外観が経年劣化等により悪化した場合などに、この既設のパネル材Aの外面に金属板Bを添設して設置することで、パネル材Aと金属板Bとからなる断熱パネルを形成することもできる。この場合の金属板Bも上述と同様の手法により設置することができる。このようにすれば、既設の建物Dを改装するにあたり、既設のパネル材Aを利用してパネル材Aと金属板Bとからなる断熱パネルを形成することができ、建物の改装にあたってパネル材Aを廃棄する必要がなくなり、パネル材Aの除去、廃棄及び新たなパネル材Aの生産、設置等を行う必要がなくなる。また、金属板Bを設置した後、断熱パネルの外観が経年劣化により悪化した場合などには、上記と同様に金属板Bのみを除去して新たな金属板Bを設置することで建物の外装を改装することができる。
また、断熱パネルを建物躯体Cに設けるにあたっては、断熱パネルが設けられていない既設の建物Dの外側に、上記のようなパネル材Aと金属板Bとからなる断熱パネルを設置することで、建物の外装の改装を行うこともできる。もちろん、何らかの断熱パネルが設けられている既設の建物Dの外側に、更に上記のようなパネル材Aと金属板Bとからなる断熱パネルを設置しても良い。
このように既設の建物Dに断熱パネルを設置する場合には、既設の建物Dの外壁の全周囲に断熱パネルを設置することもできるが、前記外壁の特定の面のみに断熱パネルを設置することもできる。図5は外壁の特定の面のみに断熱パネルを設置する場合の施工例を示す。
既設の建物Dの外壁へのパネル材Aの設置は、既存の外壁における断熱パネルを設置する面(設置面D1)に対し、上述のように柱等の構造材66に断熱パネルを設置する場合と同様にして設置することができるが、このとき図示の例では固定具65にてパネル材Aを建物の外壁に固定するにあたって、前記外壁の適宜の位置に固定具65を打入してパネル材Aを設置している。また、パネル材Aの裏面側の金属外皮2と建物の外壁の外面との間には適宜の箇所にスポンジ等のスペーサ部材80を介在させて配置することによりパネル材と建物の外壁との間に隙間を設け、また固定具65の打ち込み位置には前記隙間にプラスチック等からなるシム81を介在させている。
このようにしてパネル材Aを設置するにあたり、設置面D1の側端部に設置されるパネル材A(以下、側端部パネル材A2という)は、その側端部が設置面D1の側端部よりも外側方に突出するように設置している。
このようにパネル材Aを設置した後、金属板Bを、上述のように柱等の構造材66に断熱パネルを設置する場合と同様にして設置する。
このとき、側端部パネル材A2に金属板Bを設置するにあたっては、この側端部パネル材A2の外側端部には出隅用金属板B2を設置している。この出隅用金属板B2は、側端部パネル材A2の表面に沿って配置される前面部82と、この前面部82の外側端部から側端部パネル材A2の裏面側に向けて延出する側面部83と、この側面部83の延出方向の端部から既存の外壁の断熱パネルが設置されない面(非設置面D2)に向けて(すなわち側端部パネル材A2の突出方向とは反対方向に向けて)延出する背面部84とから構成されている。
前面部82には通常の金属板Bと同様の凸部5(凸条5a)が設けられている。またこの前面部82には、隣接する金属板Bと接続される側端部に嵌合接続部6又は嵌合凹入部8(図示の例では嵌合凹入部8)が設けられ、隣接する金属板Bと、通常の金属板B同士と同様に嵌合接続している。このため、通常の金属板Bと出隅用金属板B2との接続部位においても、通常の金属板B同士の接続部位と同様に、金属板Bを固定するために固着具12が遮蔽されている。
また、側面部83にも、通常の金属板Bと同様の凸部5(凸条5a)が設けられている。
また、背面部84は平板状に形成されており、その非設置面D2側の端縁部にはシーリング片85が設けられている。シーリング片85は背面部84の端縁部を側端部パネル材A2側に向けて屈曲した後更に非設置面D2側に向けて屈曲させた形状の断面L字状に形成され、その先端は非接地面と近接して配置されている。このとき、シーリング片85及び非設置面D2にて囲まれる溝状の空間が形成されており、この空間内にはスポンジ等の受け部材86を配置し、更にこの受け部材86を覆うようにシーリング材88を充填することで、背面部84と非設置面D2との間をシーリングしている。
図示のようにして断熱パネルを設置すると、既設の建物Dの外壁のうち特定の面のみに断熱パネルを設置することができ、またこのとき断熱パネルの側端部には出隅用金属板B2を設けることで、固着具が露出したり断熱パネルと既存の外壁との継ぎ目が目立ったりするようなことがなく仕舞いを行うことができる。
また、経年劣化により断熱パネルの外観が悪化した場合などには、既述の実施形態の場合と同様に金属板Bのみを除去して新たな金属板Bを設置することで建物の外装を改装することができる。
上記のように断熱パネルは、施工現場において建物躯体Cにパネル材Aを設置した後に、更に金属板Bを設置し、或いは既設のパネル材Aに対して金属板Bを設置することで形成することができるが、予めパネル材Aの一面に金属板Bを添設して一体化した断熱パネルを形成し、施工現場においてこの断熱パネルを建物躯体Cに設置するようにしても良い。この場合、作業現場においてパネル材Aの設置と金属板Bの設置という二段階の設置作業を行う必要がなく、施工作業が容易なものとなる。このようにして断熱パネルを設置した場合も、金属板Bのみを除去して新たな金属板Bを設置することで建物外装の改装を行うことができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示す一部の断面図である。 同上の他例を示す一部の断面図である。 同上の他例を示す一部の断面図である。 同上の他例を示す一部の断面図である。 同上の他例を示す一部の断面図である。 同上の施工例を示す一部判断した斜視図である。 (a)及び(b)はパネル材の一例を示す一部の斜視図である。 同上のパネル材の断面図である。 同上のパネル材の一部の断面図である。 同上のパネル材の接続構造を示す一部の断面図である。 (a)乃至(f)は金属板の例を示す断面図である。 (a)乃至(c)は金属板の一例及びその接続工程を示す断面図である。
符号の説明
A パネル材
B 金属板
C 建物躯体
D 既存の建物
1 金属外皮
2 金属外皮
3 断熱材
5 凸部
5a 凸条
13 空間

Claims (8)

  1. 対向する金属外皮間に断熱材が充填されたパネル材の一方の金属外皮の外面に、表面側に突出する複数の凸部を有する金属板が添着されていることを特徴とする断熱パネル。
  2. 上記一方の金属外皮と上記金属板との間における、上記凸部の形成位置に空間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 上記金属板が、上記凸部として複数の凸条が形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱パネル。
  4. 建物躯体の屋外側に、対向する金属外皮間に断熱材が充填されたパネル材が設置され、屋外側に配置された前記一方の金属外皮の外面に、表面側に突出する複数の凸部を有する金属板が添着されていることを特徴とする建物外壁構造。
  5. 上記一方の金属外皮と上記金属板との間における、上記凸部の形成位置に空間が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の建物外壁構造。
  6. 上記金属板が、上記凸部として複数の凸条が形成されたものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の建物外壁構造。
  7. 上記凸条がその長手方向が上下方向と一致するものであることを特徴とする請求項6に記載の建物外壁構造。
  8. 上記建物躯体が、既設の建物であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の建物外壁構造。
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