JP4800331B2 - 燃料ポンプ及び燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、燃料ポンプ及び燃料供給装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載された燃料ポンプは、ポンプケーシング(「ハウジング」とも呼ばれる。)内に設けられたインペラの回転によりポンプ通路に導入された燃料が該ポンプ通路を流れる過程で昇圧される。そして、ポンプケーシングに、ポンプ通路の半径に沿って複数個のベーパジェットが並列状に設けられている。これにより、インペラの回転によりポンプ通路に導入された燃料に該ポンプ通路の上流側で発生しやすいベーパを、ベーパジェットを通じて排出させることができる。
実開昭63−160388号公報
従来の燃料ポンプでは、複数個のベーパジェットが設けられているだけであった。このため、ベーパのない又は少なくなった昇圧途中の加圧燃料を、ポンプ通路から分流させることにより、補機(例えば、調圧弁、ジェットポンプ等)に利用することができないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、ポンプ通路に導入された燃料に該ポンプ通路の上流側で発生しやすいベーパを効率良く排出させながらも、ベーパのない又は少なくなった昇圧途中の加圧燃料を補機に利用可能とすることのできる燃料ポンプ及び燃料供給装置を提供することにある。
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする燃料ポンプ及び燃料供給装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記載された燃料ポンプによると、ポンプケーシングに、ポンプ通路の流れ方向に離れた位置関係をもって配置されかつ該ポンプ通路から昇圧途中の加圧燃料を分流する第1の分流口及び第2の分流口が設けられ、第1の分流口及び前記第2の分流口のうち、上流側に配置される分流口をベーパジェットとし、また、下流側に配置される分流口を補機用の燃料取出口として補機と接続し、ベーパジェットからベーパが排出された後の加圧燃料を燃料取出口から補機に吐出させる構成としたものである。これにより、インペラの回転によりポンプ通路に導入された燃料に該ポンプ通路の上流側で発生しやすいベーパを、ベーパジェットを通じて効率良く排出させることができる。これにともない、ベーパのない又は少なくなった昇圧途中の加圧燃料を、燃料取出口を通じて補機に吐出させることできる。
また燃料取出口が、ポンプ通路における径方向の外周側に配置されている。ところで、遠心力を利用する渦流式燃料ポンプにあっては、密度の低いベーパは、ポンプ通路の径方向の内周側に偏りやすく、その径方向の外周側に密度の高い燃料部分が偏りやすい。これにともない、ポンプ通路の径方向の内周側より外周側の方が燃料圧力いわゆる燃圧が高い。これにより、昇圧途中の加圧燃料のうちでも、ベーパが少なくかつ燃圧の高い燃料を、燃料取出口を通じて補機に効率良く吐出させることができる。
また、特許請求の範囲の請求項に記載された燃料ポンプによると、ポンプ通路における燃料取出口を境にして、上流側となる通路部の通路断面積と比べて、下流側となる通路部の通路断面積が小さい。これにより、燃料取出口から吐出される加圧燃料を高圧化することができる。
また、特許請求の範囲の請求項に記載された燃料ポンプによると、ポンプ通路におけるベーパジェットを境にして、上流側となる通路部の通路断面積と比べて、下流側となる通路部の通路断面積が小さい。これにより、ベーパジェットから排出される加圧燃料を高圧化することができ、ひいてはベーパの排出量が増えることで、ポンプ通路の下流側へ流れるベーパ量を減少させることができる。
また、特許請求の範囲の請求項に記載された燃料供給装置によると、請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料ポンプと、可動隔壁により画成された調圧室及び背圧室を有し、背圧室内の圧力に応じて調圧室内の燃圧を調整する調圧弁とを備え、燃料ポンプからエンジンへ供給される加圧燃料を調圧弁の調圧室に導入し、前記燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料を調圧弁の背圧室に導入する構成としたものである。これにより、燃料ポンプからエンジンへ供給される吐出燃料が調圧弁により所定の燃圧に調整される。ところで、調圧弁は、燃料ポンプからエンジンへ供給される加圧燃料を調圧室に導入し、燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料を背圧室に導入することにより、背圧室内の圧力に応じて、調圧室内の燃圧(すなわち、エンジンへ供給される吐出燃料の燃圧)を調整する。したがって、請求項1〜のいずれか1つに記載の燃料ポンプの燃料取出口を通じて吐出される加圧燃料を、補機としての調圧弁に利用することのできる燃料供給装置が提供される。
また、特許請求の範囲の請求項に記載された燃料供給装置によると、請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料ポンプと、燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料の流れを駆動流として燃料を移送するジェットポンプとを備えるものである。これにより、ジェットポンプは、燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料の流れを駆動流として燃料を移送することができる。したがって、請求項1〜のいずれか1つに記載の燃料ポンプの燃料取出口を通じて吐出される加圧燃料を、補機としてのジェットポンプに利用することのできる燃料供給装置が提供される。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1の燃料ポンプを説明する。本実施例は、自動車用の燃料ポンプであり、燃料タンク内に配置され、その燃料タンク内の燃料をエンジンヘ供給するものである。説明の都合上、燃料ポンプの概要を説明した後で、要部の構成を説明する。なお、図1は燃料ポンプを示す断面図、図2はインペラを示す表面図、図3はポンプボデーのインペラ側を示す端面図、図4はポンプ通路を示す断面図である。
燃料ポンプの概要を説明する。図1に示すように、燃料ポンプ10は、渦流式いわゆるインペラ式のポンプ部11と、そのポンプ部11を駆動する電動式のモータ部12とから構成されたモータ一体型ポンプである。モータ部12は、ブラシ付きの直流モータであり、ほぼ円筒形状のハウジング14内にマグネット15が配置され、そのマグネット15と同心状に回転子16が配置されている。回転子16は、上下両端部を突出するシャフト17を有している。また、ハウジング14の一端部(図1において下端部)にはポンプカバー19が取付けられている。また、ハウジング14の他端部(図1において上端部)には、モータカバー20が取付けられている。また、回転子16のシャフト17の一端部(図1において下端部)は、ポンプカバー19にベアリング22を介して回転可能に支持されている。また、シャフト17の他端部(図1において上端部)は、モータカバー20にベアリング23を介して回転可能に支持されている。
前記モータ部12は、前記モータカバー20に設けられた端子(図示省略)を介して前記回転子16のコイル(図示省略)に通電することにより、その回転子16を回転させる。なお、このようなモータ部12の構成は周知であるから詳しい説明は省略する。また、図示した形式以外のモータ部を利用することもできる。
次に、前記モータ部12によって駆動される前記ポンプ部11の構成を説明する。ポンプ部11は、ポンプカバー19とポンプボデー25とインペラ26等により構成されている。ポンプボデー25は、前記ハウジング14に対して、前記ポンプカバー19の一側(図1において下側)に重ねた状態でかしめ付けによって固定されている。ポンプボデー25の中心部には、前記回転子16のシャフト17のスラスト荷重を受けるためのスラストベアリング28が設けられている。なお、ポンプカバー19とポンプボデー25は、例えばアルミダイカスト成形により形成されており、互いに組合わせることによって、内部にインペラ26を収容するポンプケーシング27を構成している。また、本実施例では、ポンプカバー19にインペラ26を受け入れる円形状の凹部が形成されており、その凹所の開口端面がポンプボデー25で閉鎖されるようになっている。
前記インペラ26は、例えば樹脂成形により円板状に形成されている。図2に示すように、インペラ26の表裏両面には、外周面26dから内側に所定距離を隔てた位置において周方向に並ぶ多数の凹所26aが形成されている。隣合う凹所26aの相互間には隔壁26bが形成されている。周方向に並ぶ多数の凹所26aは、凹所26a群を構成している。その凹所26a群は、インペラ26の表裏両面に対称的に形成されている。表側の凹所26aの底部と裏側の凹所26aの底部は、連通孔26cにより連通されている(図1参照)。また、インペラ26の中心部には、ほぼD字形の係合孔26eが形成されている(図2参照)。また、図1に示すように、前記回転子16のシャフト17のポンプ側の端部には、断面D字形の係合軸部17aが形成されている。係合軸部17aが、インペラ26の係合孔26e内に係合されている。これにより、回転子16のシャフト17に対してインペラ26が追従回転可能に連結されている。
前記ポンプボデー25のインペラ26側の端面(図1において上面)には、前記インペラ26の片面(図1において下面)の凹所26a群に対向する通路部内において、インペラ26の回転方向に沿ってC字状に伸びる流路溝30が形成されている(図3参照)。また、ポンプボデー25には、流路溝30の始端部すなわち上流側の端部において軸方向(図1において上下方向)に貫通する吸入口32が形成されている(図1参照)。
前記ポンプカバー19のインペラ26側の端面(図1において下面)には、前記インペラ26の他面(図1において上面)の凹所26a群に対向する通路部において、インペラ26の回転方向に沿ってC字状に伸びる流路溝34が形成されている。なお、ポンプカバー19の流路溝34とポンプボデー25の流路溝30とは上下対称状に形成されている。
また、ポンプカバー19には、流路溝34の終端部すなわち下流側の端部において軸方向(図1において上下方向)に貫通する吐出孔36が形成されている。
また、ポンプカバー19の流路溝34とポンプボデー25の流路溝30とは、ポンプ通路40を形成している。なお、ポンプ通路40は、図3では燃料の流れ方向(図中、矢印参照)の角度範囲で示し、図4では燃料の流れ方向(図中、矢印参照)の長さ範囲で示した。
また、モータカバー20には、軸方向(図1において上下方向)に貫通する吐出口38が形成されている。
前記燃料ポンプ10において、モータ部12の通電により回転する回転子16に追従してインペラ26が回転すると、燃料タンク(図示省略)内の燃料が、吸入口32からポンプケーシング27のポンプ通路40の上流側の端部内に吸入される。燃料は、インペラ26の表裏両面の凹所26a内で旋回流を発生しながらポンプ通路40を下流側すなわち吐出孔36側へ向かって流れる。また、インペラ26のポンプボデー25側(図1において下側)の凹所26a内に流入した燃料は、連通孔26cを通じてポンプカバー19側(図1において上側)の凹所26a内へ流入する。そして、ポンプ通路40に沿って流れるうちに昇圧された加圧燃料は、ポンプ通路40の下流側の端部からポンプカバー19の吐出孔36を通じてモータ部12の内部空間12aに吐出される。モータ部12の内部空間12aに吐出された加圧燃料は、モータカバー20の吐出口38から外部へ吐出される。
次に、前記燃料ポンプ10の要部の構成について説明する。
図3及び図4に示すように、ポンプ通路40における上流側の端部と下流側の端部を除いた通路部分を主通路部41という。なお、主通路部41は、図3では燃料の流れ方向(図中、矢印参照)の角度範囲で示し、図4では燃料の流れ方向(図中、矢印参照)の長さ範囲で示した。
前記主通路部41の通路断面積は、上流側(吸入口32側)から下流側(吐出孔36側)に向かって同一ではなく、段階的に小さくなるように形成されている。すなわち、主通路部41は、上流側から下流側に向かって第1の通路部41a、第2の通路部41b、第3の通路部41cの計3段階の通路部に構成されている。図4に示すように、各通路部41a,41b,41cにそれぞれ対応するポンプボデー25の流路溝30の各溝部30a,30b,30cの溝深さd1,d2,d3は、第1の通路部41aから第3の通路部41cに向かって段階的に浅くなるように形成されている。各溝部30a,30b,30cにおけるそれぞれの溝深さd1,d2,d3はそれぞれ流れ方向に一定とする。また、図3に示すように、主通路部41における径方向の溝幅(流路溝30の溝幅)wは、全通路部41a,41b,41cに亘って一定とする。なお、流路溝30の上流側の端部(図4において左端部)における溝底面31aは、第1の溝部30aの始端(図4において左端)から上流側(図4において左方)の吸入口32に向かって次第に深くなっている。また、流路溝30の下流側の端部(図4において右端部)における溝底面31bは、第3の溝部30cの終端(図4において右端)から該流路溝30の下流端(図4において右端)に向かって次第に浅くなっている。また、第2の溝部30bの溝底面の始端部(図4において左端部)には、その上流側の溝部30aの終端(図4において右端)に対して鈍角をなす斜面30b1が形成されている。また、第3の溝部30cの溝底面の始端部(図4において左端部)には、その上流側の溝部30bの終端(図4において右端)に対して鈍角をなす斜面30b2が形成されている。
図3及び図4に示すように、前記第1の通路部41aに対応する第1の溝部30aの下流側の端部には、前記ポンプボデー25を軸方向(図1において上下方向)に貫通する第1の分流口51が形成されている。第1の分流口51は、第1の溝部30aの径方向の内周側に配置されている。
また、前記第2の通路部41bに対応する第2の溝部30bの下流側の端部には、第1の分流口51に対してポンプ通路40の流れ方向の下流側に離れた位置関係をもって配置され、かつ、ポンプボデー25を軸方向(図1において上下方向)に貫通する第2の分流口52が形成されている。第2の分流口52は、第2の溝部30bの径方向の外周側に配置されている。
前記吸入口32からポンプ通路40への燃料の吸入により燃圧が下がるため、ポンプ通路40における吸入口32から溝底面31aの間でベーパが発生しやすい。また、インペラ26の回転によりポンプ通路40に導入された燃料が該ポンプ通路40を流れる過程で昇圧されるため、上流側から下流側に向かって燃圧が高くなる。さらに、遠心力を利用する渦流式の燃料ポンプにあっては、ポンプ通路40の径方向の内周側に密度の低いベーパが偏りやすく、その径方向の外周側に密度の高い燃料部分が偏りやすい。これにともない、ポンプ通路40における径方向の内周側に比べて外周側の方が燃圧が高い。なお、ポンプ通路40における径方向の内周側と外周側の燃圧の差圧を測定したところ、内周側の燃圧に比べて、外周側の燃圧が約10kPa〜50kPa程度高い結果がでた。
したがって、前記第1の分流口51及び前記第2の分流口52のうち、上流側に配置される第1の分流口51は、下流側に配置される第2の分流口52に比べて、ベーパの排出性能が高いことから、ベーパジェット51(第1の分流口51と同一符号を付す。)とする。
また、ポンプ通路40において、ベーパジェット51を通じてベーパが排出されるため、ベーパジェット51より下流側へはベーパのない又は少なくなった加圧燃料が流れるため、下流側に配置される第2の分流口52は、上流側に配置される第1の分流口51に比べて、ベーパの排出性能が低くまた燃圧が高いことから、燃料取出口52(第2の分流口52と同一符号を付す。)とする。
前記した要部の構成を備えた燃料ポンプ10によると、ポンプケーシング27(詳しくは、ポンプボデー25)に、ポンプ通路40の流れ方向に離れた位置関係をもって配置されかつ該ポンプ通路40から昇圧途中の加圧燃料を分流する第1の分流口51及び第2の分流口52が設けられ、第1の分流口51及び前記第2の分流口52のうち、上流側に配置される分流口をベーパジェット51とし、また、下流側に配置される分流口を補機用の燃料取出口52としたものである(図3及び図4参照)。これにより、インペラ26(図1参照)の回転によりポンプ通路40に導入された燃料に該ポンプ通路40の上流側で発生しやすいベーパを、ベーパジェット51を通じて効率良く排出させることができる。これにともない、ベーパのない又は少なくなった昇圧途中の加圧燃料を、燃料取出口52を通じて吐出させることで、補機(例えば、調圧弁、ジェットポンプ等)に利用可能とすることができる。
また、燃料取出口52が、ポンプ通路40における径方向の外周側に配置されている(図3参照)。したがって、前に述べたように、遠心力を利用する渦流式の燃料ポンプにあっては、密度の低いベーパは、ポンプ通路40の径方向の内周側に偏りやすく、その径方向の外周側に密度の高い燃料部分が偏りやすい。これにともない、ポンプ通路40の径方向の内周側より外周側の方が燃料圧力いわゆる燃圧が高い。これにより、昇圧途中の加圧燃料のうちでも、ベーパが少なくかつ燃圧の高い燃料を、燃料取出口52を通じて効率良く吐出させることができる。
また、ポンプ通路40の主通路部41の各通路部41a,41b,41cにそれぞれ対応するポンプボデー25の流路溝30の各溝部30a,30b,30cの溝深さd1,d2,d3が、第1の通路部41aから第3の通路部41cに向かって段階的に浅くなるように形成されている(図4参照)。したがって、ポンプ通路40における燃料取出口52を境にして、上流側となる第2の通路部41bの通路断面積と比べて、下流側となる第3の通路部41cの通路断面積が小さい。これにより、燃料取出口52から吐出される加圧燃料を高圧化することができる。また、ポンプ通路40におけるベーパジェット51を境にして、上流側となる第1の通路部41aの通路断面積と比べて、下流側となる第2の通路部41bの通路断面積が小さい。これにより、ベーパジェット51から排出される加圧燃料を高圧化することができ、ひいてはベーパの排出量が増えることで、ポンプ通路40の下流側へ流れるベーパ量を減少させることができる。なお、第1の溝部30aの溝深さd1と第2の溝部30bの溝深さd2とを同じにすることもできる。また、第2の溝部30bの溝深さd2と第3の溝部30cの溝深さd3とを同じにすることもできる。
[実施例2]
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部に変更を加えたものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。また、以降の実施例についても、その変更部分について説明し、重複する説明は省略する。なお、図5はポンプボデーのインペラ側を示す端面図である。
本実施例は、図5に示すように、前記実施例1における主通路部41の各通路部41a,41b,41cに対応するポンプボデー25の流路溝30の各溝部30a,30b,30cの径方向の溝幅w1,w2,w3を、第1の通路部41aから第3の通路部41cに向かって段階的に狭くなるように形成したものである。本実施例では、各溝部30a,30b,30cの外周縁が同一円周線上に連続しており、その内周縁の径が段階的に拡大されている。また、図5では、前記実施例1における第2の溝部30b及び第3の溝部30cの溝底面の始端部に設けた斜面30b1,30c1が省略されている。なお、各溝部30a,30b,30cの内周縁を同一円周線上に連続させ、その外周縁の径を段階的に縮小させてもよいし、また、各溝部30a,30b,30cの溝中心が同一円周線上に連続するように、各溝部30a,30b,30cの内周縁の径を段階的に拡大するとともにその外周縁の径を段階的に縮小させてもよい。なお、溝幅W1と溝幅W2とを同じにすることもできる。また、溝幅W2と溝幅W3とを同じにすることもできる。
本実施例によっても、主通路部41の通路断面積を、その上流側(吸入口32側)から下流側(吐出孔36側)に向かって段階的に小さくなるように形成することができる。なお、ポンプボデー25の流路溝30の各溝部30a,30b,30cの溝深さd1,d2,d3(図4参照)は、前記実施例1のように、第1の通路部41aから第3の通路部41cに向かって深さが段階的に浅くなるように形成する他、全溝部30a,30b,30cに亘って一定にすることもできる。また、主通路部41の通路断面積は、ポンプボデー25の流路溝30の各溝部30a,30b,30cの溝深さd1,d2,d3、径方向の溝幅w1,w2,w3の他、断面形状を変えることによっても変更することができる。また、主通路部41の通路断面積は、ポンプカバー19の流路溝34についても、ポンプボデー25の流路溝30と同様に各通路部41a,41b,41cに対応して溝深さ、径方向の溝幅、断面形状を変えることによっても変更することができる。
[実施例3]
本発明の実施例3を説明する。なお、図6はポンプボデーのインペラ側を示す端面図、図7はポンプ通路を示す断面図である。
本実施例は、図6及び図7に示すように、前記実施例1における主通路部41の通路断面積を、その上流側(吸入口32側)から下流側(吐出孔36側)に向かって一定に形成したものである。このため、ポンプ通路40の主通路部41に対応する流路溝30の溝幅wが一定で形成されている(図6参照)。これとともに、ポンプ通路40の主通路部41に対応する流路溝30の溝深さdが一定で形成されている(図7参照)。
[実施例4]
本発明の実施例4を説明する。本実施例は、前記実施例1の燃料ポンプ10を備えた燃料供給装置に係るものである。なお、図8は燃料供給装置を示す構成図である。
図8に示すように、燃料供給装置60は、図示しない自動車に搭載されておりかつ燃料を貯蔵する燃料タンク62内に配置された燃料ポンプ10、調圧弁64、弁装置66等を備えて構成されている。以下、順に説明する。
燃料ポンプ10を説明する。燃料ポンプ10は、前記実施例1に記載の燃料ポンプ10(図1参照)である。燃料ポンプ10の吐出口38には、燃料供給通路68の上流側の端部が接続されている。なお、図示しないが、燃料供給通路68の下流側の端部は、エンジン、詳しくは各燃焼室に対応するインジェクタ(燃料噴射弁)を備えるデリバリパイプに接続されている。したがって、燃料ポンプ10の吐出口38から吐出された加圧燃料は、燃料供給通路68を介してデリバリパイプに供給された後、各インジェクタによりエンジンの各燃焼室内に噴射される。
次に、調圧弁64を説明する。調圧弁64は、前記燃料ポンプ10により前記燃料供給通路68に供給される燃料圧力いわゆる燃圧を調整するものである。なお、図9は調圧弁を示す断面図である。
図9に示すように、調圧弁64は、ケーシング70、ダイヤフラム71、弁体72、バルブスプリング73等を備えて構成されている。ケーシング70は、下面開口状をなす上側のケース部70aと、その上側のケース部70aの下面側に接合された上面開口状をなす下側のケース部70bとからなる。上側のケース部70aの上壁部には連通口75が設けられている。また、下側のケース部70bは、その側壁部に設けられた燃料導入管76と、その底壁部に設けられた燃料排出管77とを有している。燃料導入管76には、前記燃料タンク62内で前記燃料供給通路68から分岐された加圧燃料導入通路78が連通されている(図8参照)。このため、下側のケース部70b内には、燃料供給通路68内を流れる加圧燃料の一部が導入され、その燃圧が作用する。
図9に示すように、前記ダイヤフラム71は、前記ケーシング70の両ケース部70a,70bの相互間に挟持されており、該ケーシング70内を上側の背圧室80と下側の調圧室82とに区画している。ダイヤフラム71は、ゴム状弾性材により形成されており、可撓性を有している。なお、ダイヤフラム71は、本明細書でいう「可動隔壁」に相当する。
また、前記弁体72は、ダイヤフラム71の中央部に設けられており、該ダイヤフラム71の撓み変形により前記燃料排出管77の上端面を弁座として開閉する。
また、前記バルブスプリング73は、上側のケース部70aと弁体72との対向面間に介装されており、常に弁体72を閉じる方向に付勢している。
次に、弁装置66を説明する。図8に示すように、弁装置66は、電磁式三方切替弁からなるもので、第1〜第3の計3つの接続口66a,66b,66cを備えている。第1の接続口66aは、前記燃料ポンプ10の燃料取出口52に対して背圧燃料通路84を介して連通されている。また、第2の接続口66bは、前記調圧弁64の連通口75すなわち背圧室80に対して連絡通路85を介して連通されている。また、第3の接続口66cには、燃料タンク62内に開放する開放通路86が連通されている。また、弁装置66は、電子制御装置(「ECU」という。)ECU88から出力される制御信号に基づいてオン(ON)、オフ(OFF)されるようになっている。この弁装置66がオンされたときには、第1の接続口66aと第2の接続口66bが連通されて第3の接続口66cが遮断されることにより、背圧燃料通路84内に付与される加圧燃料圧(背圧)が調圧弁64の背圧室80内に作用する。また、弁装置66がオフされたときには、第1の接続口66aが遮断されて第2の接続口66bと第3の接続口66cが連通されることにより、調圧弁64の背圧室80内が連絡通路85及び開放通路86を介して大気すなわち燃料タンク62内に開放される。なお、弁装置66の他、前記した燃料ポンプ10及び調圧弁64は、前記燃料タンク62内に固定的に配置されている。
前記ECU88は、マイクロコンピュータ等によって構成されたコントロールユニットで、入力側には例えばエンジンのイグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチ等の検出装置が接続されており、出力側にはインジェクタ等が接続されている。また、ECU88は、エンジンの運転状態に応じて、前記弁装置66のオン・オフ制御を行なうもので、例えばエンジンの始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのオン)から始動完了後の所定時間経過後までは弁装置66をオンし、その所定時間経過後以降はその弁装置66をオフするように設定されている。なお、ECU88は、本明細書でいう「制御装置」に相当する。
次に、前記燃料供給装置60の作動を説明する。燃料ポンプ10が駆動されると、燃料タンク62内の燃料が吸入口32から吸入されて昇圧された後、吐出口38から吐出される。その吐出口38から吐出された加圧燃料は、燃料供給通路68を通ってエンジンへ供給される。また、燃料ポンプ10からエンジンへ供給される加圧燃料の圧力は調圧弁64によって調整される。その調整により余剰となった余剰燃料(リターン燃料)は、調圧弁64の燃料排出管77から燃料タンク62内に排出される。
ところで、エンジンが始動を開始すると、ECU88から出力される制御信号により弁装置66がオンされる。すると、弁装置66の第1の接続口66aと第2の接続口66bが連通されるため、背圧燃料通路84内に付与される加圧燃料圧が調圧弁64の背圧室80内に作用する。また、弁装置66の第3の接続口66cが遮断されるため、背圧室80内の燃料の流出が制限される。
前記調圧弁64(図9参照)の背圧室80内に加圧燃料圧が作用すると、背圧室80内の燃圧が上昇されることにより、ダイヤフラム71が調圧室82側へ撓み変形し、弁体72が閉じられるにともない、調圧室82内の燃料の排出が制限されるため、調圧室82内の燃圧が一層上昇する。そして、調圧室82内の燃圧が、背圧室80の燃圧とバルブスプリング73の弾性力との合計値よりも大きくなると、ダイヤフラム71が背圧室80側へ撓み変形し、弁体72が開かれることにより、調圧室82内の燃料が余剰燃料として排出される。そして、調圧室82内の燃圧が再び低下すると、ダイヤフラム71が調圧室82側へ撓み変形し、弁体72が閉じられる。このようにして、調圧室82内の燃圧すなわちエンジンへ供給される燃圧が、定常圧値よりも高い燃圧、例えば約600kPa程度に調整される。これにより、インジェクタの噴射燃料の微粒化を促進し、エンジンの始動性を向上し、又、エミッションを低減することができる。なお、弁装置66のオン状態は、エンジンの始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのオンから始動完了後の所定時間経過後までのエンジン始動時の間において継続される。
また、エンジンの始動完了後の所定時間経過後においては、ECU88から出力される制御信号により弁装置66がオフされる。すると、弁装置66の第1の接続口66aが遮断されるため、加圧燃料圧が調圧弁64の背圧室80内へ作用しない。また、弁装置66の第2の接続口66bと第3の接続口66cが連通されるため、背圧室80が連絡通路85及び開放通路86を介して大気すなわち燃料タンク62内に開放される。したがって、背圧室80内でダイヤフラム71に作用する力はバルブスプリング73の弾性力のみとなり、調圧室82内の燃圧すなわちエンジンへ供給される燃圧が定常圧、例えば約400kPa程度に調整される。これにより、燃料ポンプ10等にかかる負荷を低減することができる。なお、弁装置66のオン状態は本明細書でいう「高圧状態」に相当し、また、弁装置66のオフ状態は本明細書でいう「定常圧状態」に相当する。
前記燃料供給装置60(図8参照)によると、燃料ポンプ10からエンジンへ供給される吐出燃料が調圧弁64により所定の燃圧に調整される。ところで、調圧弁64は、燃料ポンプ10からエンジンへ供給される加圧燃料を調圧室82に導入し、燃料ポンプ10の燃料取出口52から吐出された加圧燃料を背圧室80に導入することにより、背圧室80内の圧力に応じて、調圧室82内の燃圧(すなわち、エンジンへ供給される吐出燃料の燃圧)を調整する。したがって、燃料ポンプ10の燃料取出口52を通じて吐出される加圧燃料を、補機としての調圧弁64に利用することができる。
また、燃料ポンプ10の燃料取出口52を通じて吐出されかつ調圧弁64に利用される加圧燃料には、ベーパがない又は少ない。このため、ベーパによる調圧弁64の調圧性能の応答性及び安定性を向上することができる。
また、調圧弁64がECU88により制御されることで、背圧室80内への燃料の導入と大気の導入とを選択的に切替えることにより、エンジンへ供給される燃圧を可変する弁装置66を備えたものである。したがって、ECU88により弁装置66が制御され、調圧弁64の背圧室80内への燃料の導入と大気の導入とが選択的に切替えられる。すなわち、弁装置66は、調圧弁64の背圧室80へ大気を導入するとき(前記定常圧状態)は該背圧室80への燃料の導入を遮断し、また、調圧弁64の背圧室80へ燃料を導入するとき(高圧状態)は該背圧室80への大気の導入を遮断する。したがって、調圧弁64の調圧室82内の燃圧すなわちエンジンへ供給される燃圧を可変することができる。
ところで、調圧弁64の背圧室80へ燃料を導入するとき(前記定常圧状態)は、弁装置66により該背圧室80内への大気の導入が遮断される。したがって、背圧室80への燃料の導入により背圧室80内のダイヤフラム71(図9参照)に対する圧力が昇圧される際には、該背圧室80内の燃料の大気側への流出が制限される。このため、昇圧時における背圧室80内の燃料の流量損失を抑制し、ポンプ効率を向上することができる。
また、弁装置66が三方切替弁であるので、1つの弁装置66で、調圧弁64の背圧室80内への燃料の導入と大気の導入とを選択的に切替えることができる。したがって、複数の弁装置を使用する場合と比べて、装置構成を簡素化することができる。なお、前記実施例4における弁装置66及び連絡通路85を省略し、背圧燃料通路84及び開放通路86を調圧弁64の背圧室80に個別に連通するとともに、背圧燃料通路84及び開放通路86に電磁式の開閉弁等からなる弁装置をそれぞれ設け、各弁装置をECU88により開閉制御することによっても、調圧弁64の背圧室80内への燃料の導入と大気の導入とを選択的に切替えることができる。
[実施例5]
本発明の実施例5を説明する。本実施例は、前記実施例1の燃料ポンプ10を備えた燃料供給装置に係るものである。なお、図10は燃料供給装置を示す構成図である。
図10に示すように、燃料供給装置90は、図示しない自動車に搭載されておりかつ燃料を貯蔵する燃料タンク92内に配置されたリザーバカップ94、燃料ポンプ10、燃料フィルタ96、調圧弁98、ジェットポンプ100等を備えて構成されている。以下、順に説明する。
リザーバカップ94を説明する。リザーバカップ94は、リザーブ容器、サブタンク等とも呼ばれるもので、前記燃料タンク92内の底面上又は底面上付近に配置されている。リザーバカップ94は、筒状の側壁部94aと、その側壁部94aの下面を閉鎖する底壁部94bとを有するカップ状に形成されている。なお、底壁部94bには、弁孔102が形成されているとともに、その弁孔102をリザーバカップ94内外の圧力差によって開閉する逆止弁103が設けられている。逆止弁103は、リザーバカップ94外の燃料圧がそのカップ94内に比べて大きいときは、その燃料圧で開かれることによりカップ94外の燃料をそのカップ94内へ流入させ、また、リザーバカップ94外よりカップ94内の燃料圧が大きいときは、その燃料圧で閉じられることによりリザーバカップ94内からカップ94外への燃料の逆流を阻止する。
次に、燃料ポンプ10を説明する。燃料ポンプ10は、前記実施例1に記載の燃料ポンプ10(図1参照)である。燃料ポンプ10の吸入口32には、燃料を濾過する吸入フィルタ105が接続されている。
次に、燃料フィルタ96を説明する。燃料フィルタ96は、前記燃料ポンプ10の周りを取り囲む円形、D字形、C字形等の筒型のフィルタケース107内にフィルタエレメント(図示省略)が収容されている。フィルタケース107の上面側には燃料入口及び燃料出口(符号省略)が設けられている。燃料フィルタ96の燃料入口と前記燃料ポンプ10の吐出口38とが配管部材108により接続されている。また、燃料フィルタ96の燃料出口には、燃料供給通路110の上流側の端部が接続されている。なお、図示しないが、燃料供給通路110の下流側の端部は、前記実施例4における燃料供給装置60と同様、エンジン、詳しくは各燃焼室に対応するインジェクタ(燃料噴射弁)を備えるデリバリパイプに接続されている。したがって、燃料ポンプ10から吐出された加圧燃料は、燃料供給通路110を介してデリバリパイプに供給された後、各インジェクタによりエンジンの各燃焼室内に噴射される。
次に、調圧弁98を説明する。調圧弁98は、前記燃料ポンプ10により前記燃料供給通路110に供給される燃料の圧力いわゆる燃圧を調整するもので、前記燃料フィルタ96のフィルタケース107の下面側に付設されている。また、調圧弁98は、燃圧の調整により余剰となった余剰燃料(リターン燃料)をリザーバカップ94内に排出するようになっている。なお、調圧弁98は、前記実施例4における調圧弁64(図9参照)と同一構成のものであるからその説明を省略する。調圧弁64(図9参照)において、燃料導入管76はフィルタケース107内のクリーン側燃料室に連通され、連通口75及び燃料排出管77は大気すなわちリザーバカップ94内に開放されている。
次に、ジェットポンプ100を説明する。図10に示すように、ジェットポンプ100は、前記リザーバカップ94内の底面近くに配置されている。ジェットポンプ100は、横倒し状をなす円筒状の筒状部112と、その筒状部112内に設けられた先細り状をなすノズル113とを有している。筒状部112の下側部には、ノズル113の先端部に対応する吸込口114が形成されている。また、リザーバカップ94の底壁部94bには、吸込口114に整合する吸込孔115が形成されている。筒状部112の基端部は駆動用燃料の導入口となっており、その導入口には前記燃料ポンプ10の燃料取出口52がジェットポンプ用燃料通路117を介して接続されている。したがって、燃料ポンプ10の燃料取出口52から吐出された燃料(駆動用燃料)が、ジェットポンプ用燃料通路117を通じてノズル113から吐出されると、その燃料の流れを駆動流として、リザーバカップ94外の燃料が吸込孔115から吸込口114を通じて筒状部112内に吸引され、筒状部112の先端部から吐出される燃料とともにカップ94内に移送される。
次に、前記燃料供給装置90の作動を説明する。燃料ポンプ10が駆動されると、リザーバカップ94内の燃料が吸入フィルタ105を通じて吸込まれる。燃料ポンプ10の吐出口38から吐出された燃料は、配管部材108を通じて燃料フィルタ96内へ供給される。そして、燃料フィルタ96を通ることによりろ過された燃料は、燃料供給通路110を通ってエンジンへ供給される。また、燃料ポンプ10からエンジンへ供給される加圧燃料の圧力は調圧弁98によって調整される。その調整により余剰となった余剰燃料(リターン燃料)は、調圧弁98からリザーバカップ94内に排出される。また、燃料ポンプ10の燃料取出口52から吐出された燃料は、ジェットポンプ用燃料通路117を通じてジェットポンプ100へ供給される。そして、ジェットポンプ100は、燃料ポンプ10の燃料取出口52から吐出された加圧燃料の流れを駆動流としてリザーバカップ94外の燃料をカップ94内に移送する。
前記燃料供給装置90(図10参照)によると、ジェットポンプ100は、燃料ポンプ10の燃料取出口52から吐出された加圧燃料の流れを駆動流として燃料を移送することができる。したがって、燃料ポンプ10の燃料取出口52を通じて吐出される加圧燃料を、補機としてのジェットポンプ100に利用することができる。
また、燃料ポンプ10の燃料取出口52を通じて吐出されかつジェットポンプ100に利用される加圧燃料には、ベーパがない又は少ない。このため、ベーパによるジェットポンプ100の汲み上げ性能向上することができる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、燃料ポンプ10のベーパジェット51は、ポンプボデー25の流路溝30の第1の溝部30aの内周側に配置することが望ましいが、その溝部30aの外周側あるいは径方向の中央部に配置することもできる。また、燃料ポンプ10のベーパジェット51は、ポンプボデー25に対して、1個に限らず、複数個設けることもできる。また、燃料ポンプ10の燃料取出口52は、ポンプボデー25に対して、1個に限らず、複数個設けることもできる。また、弁装置66、リザーバカップ94、燃料フィルタ96、吸入フィルタ105は、必要に応じて設けられるものであるから省略することもできる。また、ジェットポンプ100は、リザーバカップ94外の燃料をそのカップ94内に移送することに用いる他、リザーバカップ94とは離れた位置関係にあるタンク部内に貯留された燃料をリザーバカップ94内に移送することに用いたり、主タンク部と副タンク部とを備える鞍型タンクにおける副タンク部内の燃料を主タンク部内に移送することに用いたりすることができる。
実施例1に係る燃料ポンプを示す断面図である。 インペラを示す表面図である。 ポンプボデーのインペラ側を示す端面図である。 ポンプ通路を示す断面図である。 実施例2に係るポンプボデーのインペラ側を示す端面図である。 実施例3に係るポンプボデーのインペラ側を示す端面図である。 ポンプ通路を示す断面図である。 実施例4に係る燃料供給装置を示す構成図である。 調圧弁を示す断面図である。 実施例5に係る燃料供給装置を示す構成図である。
符号の説明
10 燃料ポンプ
19 ポンプカバー
25 ポンプボデー
26 インペラ
27 ポンプケーシング
30 流路溝
34 流路溝
40 ポンプ通路
41 主通路部
41a 第1の通路部
41b 第2の通路部
41c 第3の通路部
51 第1の分流口(ベーパジェット)
52 第2の分流口(燃料取出口)
60 燃料供給装置
64 調圧弁
71 ダイヤフラム(可動隔壁)
80 背圧室
82 調圧室
98 調圧弁
90 燃料供給装置
100 ジェットポンプ

Claims (5)

  1. ポンプケーシング内に設けられたインペラの回転によりポンプ通路に導入された燃料が該ポンプ通路を流れる過程で昇圧される燃料ポンプであって、
    前記ポンプケーシングに、前記ポンプ通路の流れ方向に離れた位置関係をもって配置されかつ該ポンプ通路から昇圧途中の加圧燃料を分流する第1の分流口及び第2の分流口が設けられ、
    前記第1の分流口及び前記第2の分流口のうち、上流側に配置される分流口をベーパジェットとし、また、下流側に配置される分流口を補機用の燃料取出口として補機と接続し、前記ベーパジェットからベーパが排出された後の加圧燃料を前記燃料取出口から補機に吐出させる構成とし、
    前記燃料取出口が、前記ポンプ通路における径方向の外周側に配置されている
    ことを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 請求項に記載の燃料ポンプであって、
    前記ポンプ通路における前記燃料取出口を境にして、上流側となる通路部の通路断面積と比べて、下流側となる通路部の通路断面積が小さいことを特徴とする燃料ポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料ポンプであって、
    前記ポンプ通路における前記ベーパジェットを境にして、上流側となる通路部の通路断面積と比べて、下流側となる通路部の通路断面積が小さいことを特徴とする燃料ポンプ。
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の燃料ポンプと、
    可動隔壁により画成された調圧室及び背圧室を有し、背圧室内の圧力に応じて調圧室内の燃圧を調整する前記補機としての調圧弁と
    を備え、
    前記燃料ポンプからエンジンへ供給される加圧燃料を前記調圧弁の調圧室に導入し、前記燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料を前記調圧弁の背圧室に導入する構成とした
    ことを特徴とする燃料供給装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの燃料取出口から吐出された加圧燃料の流れを駆動流として燃料を移送する前記補機としてのジェットポンプと
    を備えることを特徴とする燃料供給装置。
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