JP4800329B2 - 吊具 - Google Patents

吊具 Download PDF

Info

Publication number
JP4800329B2
JP4800329B2 JP2008003981A JP2008003981A JP4800329B2 JP 4800329 B2 JP4800329 B2 JP 4800329B2 JP 2008003981 A JP2008003981 A JP 2008003981A JP 2008003981 A JP2008003981 A JP 2008003981A JP 4800329 B2 JP4800329 B2 JP 4800329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
suspended
holding
rod
holding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008003981A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009166911A (ja
Inventor
正明 湯
悦二 田中
真生 潮見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
ING Co Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
ING Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd, ING Co Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP2008003981A priority Critical patent/JP4800329B2/ja
Publication of JP2009166911A publication Critical patent/JP2009166911A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4800329B2 publication Critical patent/JP4800329B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Description

この発明は、クレーン等の吊上げ装置に取付けられ被吊上部材を運搬するための吊具に関する。
住宅の建設に使用される梁等の長尺部材をクレーンで吊上げて運搬する際には、一般的に、ナイロンスリングを該長尺部材にくくり付ける等して運搬している。しかし、ナイロンスリングを使用して長尺部材を運搬した場合には、該ナイロンスリングを取外す際に手間がかかるという問題がある。そればかりか、長尺部材が屋根の施工に使用される登り梁である場合には、クレーンで吊上げられた該登り梁を屋根の上に待機している作業者が不安定な足場の上で、該登り梁にくくり付けられたナイロンスリングを解く作業を行わなければならず、時間がかかると共に、危険を伴う作業となる。また、地上にいる作業者が登り梁にナイロンスリングをくくり付ける作業を行う際にも、運搬中に脱落しないように強固にくくり付ける必要があるため、時間がかかるという問題も生じる。これらの問題を解決するため、以下のような吊具が考案されている。
この吊具は、図17に示すように、ビーム101の両端に、下側を開いたコの字状に取り付けられた2本の固定フィンガ102a、102bと、一方の固定フィンガ102aの先端に設けられた支点にその中心付近を回転自在に取り付けられた略半円弧状のクランプアーム103と、固定フィンガ102bの中間位置を支点として開閉自在に取り付けられ、先端部分にクランプアーム103と係合する爪部104を有する可動フィンガ105と、これを開く状態に固定するストッパ106と、閉じた状態に復帰させる可動フィンガ復帰ばね107と、クランプアーム103の回転位置に対応してこのストッパ106を開放するストッパ開放機構108、109、110、111、112により構成され、長尺部材113を保持するものである(例えば、特許文献1)。
特開平7−172755号公報
しかし、クランプアーム103や固定フィンガ102a、102bが形成する空間部分で長尺部材113が保持されるものの、該クランプアーム103や該固定フィンガ102a、102bは長尺部材113の周囲を囲んでいるだけである。そのため、長尺部材113の長手方向に力が作用した場合等には、該長尺部材113が落下する可能性があり大変危険である。
この発明は上記のような種々の課題を解決することを目的としてなされたものであって、被吊上部材への着脱が容易であり、さらに、該被吊上部材を運搬中に確実に保持することのできる吊具に関する。
上記目的を達成するために、請求項1記載の具は、吊上げ装置によって昇降自在な吊上具に着脱自在な連結具と、該連結具に一端側が連結され、該一端側と他端側の間に設けられた開口部から挿入した被吊上部材を支持する支持腕を他端側に具備する吊上枠体と、前記支持腕に回転自在に取付けられ、前記吊上枠体の前記開口部を開閉自在な遮閉杆と、該遮閉杆と前記吊上枠体とが形成する保持空間部内に収納した前記被吊上部材を載置する載置杆と、が一体的に設けられた保持部材と、を具備し、前記保持部材は前記保持空間部の幅を拡大方向に付勢されると共に、前記載置杆に前記被吊上部材を載置した際に前記付勢力に抗して前記保持空間部の幅を縮小方向にスライド自在に設けられ、前記連結具が前記吊上枠体に回転自在に取付けられ、前記連結具と連動して回転自在な係止杆が設けられると共に、前記係止杆は、前記連結具が鉛直方向から前記開口部と反対側に回転した状態の時のみ前記遮閉杆の開方向への移動を阻止することを特徴としている。
請求項2記載の吊具は、前記吊上枠体の支持腕にスライド溝が形成されると共に、該スライド溝に移動自在にガイドされるように設けられた移動軸に、前記保持部材が回転自在に設けられていることを特徴としている。
請求項3記載の吊具は、前記保持部材は、該保持部材を形成する前記遮閉杆が弾性体を介して前記開口部を閉鎖する方向に回転付勢されていることを特徴としている。
請求項記載の吊具は、前記吊上枠体の開口部と反対側の位置にロープ連結係止具を設けたことを特徴としている。
請求項記載の吊具は、前記支持腕に前記保持部材の遮閉杆の前記開口部を閉鎖する方向への回転を所定位置で止めるためのストッパーを設けたことを特徴としている。
請求項記載の吊具は、前記弾性体が、さらに、前記保持部材を前記保持空間部の幅を拡大する方向に付勢することを特徴としている。
請求項1記載の吊具によれば、遮閉杆は吊上枠体の支持腕に回転自在に設けられ、吊上枠体の開口部を開閉自在であるので、吊上枠体に設けられた開口部に被吊上部材を挿入する際にも容易に挿入することができる。さらに、遮閉杆と吊上枠体が保持空間部を形成するので、被吊上部材を運搬する際にその周囲を囲むように収納することができ、該被吊上部材を確実に保持することができる。
保持部材は、載置杆に被吊上部材を載置した際に保持空間部の幅を縮小方向にスライド自在に設けられている。これにより、遮閉杆と吊上枠体とが形成する保持空間部に被吊上部材を収納し該被吊上部材が載置杆に載置された際には、該被吊上部材の荷重が載置杆に作用し、保持部材が該保持空間部の幅を縮小する方向にスライドする。従って、保持空間部に収納された被吊上部材が遮閉杆と吊上枠体とで挟持されるので、該被吊上部材を確実に保持することができ、運搬中に脱落する危険性がない。そして、遮閉杆と載置杆とが一体的に形成され吊上枠体を形成しているので、保持空間部に収納された被吊上部材が載置杆に載置されている時には、該載置杆に被吊上部材の荷重が作用するので該遮閉杆が吊上枠体の開口部を開放することがなく、被吊上部材の運搬中に該被吊上部材が脱落する危険性がない。
さらに、保持部材は保持空間部の幅を拡大方向に付勢されている。そのため、載置杆に被吊上部材を載置する際に、該載置杆に該被吊上部材の荷重が作用していない時には、保持空間部の幅が広くなっているため、開口部から被吊上部材を容易に挿入することができ、被吊上部材を収納した後には、前述のように保持空間部の幅が減少し被吊上部材が挟持されるので作業性がよく、また、確実に被吊上部材を保持できる。そして、保持空間部に収納された被吊上部材の荷重を載置杆から取除けば該保持空間部の幅が付勢力に従って自発的に拡大方向にスライドするので、被吊上部材を容易に取外すことができる。また、前記連結具が前記吊上枠体に回転自在に取付けられ、前記連結具と連動して回転自在な係止杆が設けられると共に、前記係止杆は、前記連結具が鉛直方向から前記開口部と反対側に回転した状態の時のみ前記遮閉杆の開方向への移動を阻止する。これにより、被吊上部材を運搬中等に作業者の意に反して遮閉杆が開方向へ移動して開口部が開放されることがないので、該被吊上部材の運搬作業を安全に行うことができる。
請求項2記載の吊具によれば、前記吊上枠体の支持腕にスライド溝が形成されると共に、該スライド溝に移動自在にガイドされるように設けられた移動軸に、前記保持部材が回転自在に設けられている。これにより、移動軸がスライド溝をスライドすることにより、保持部材が吊上枠体の支持腕をスライド自在となり、保持空間部の幅を拡大、若しくは、縮小することができる。
請求項3記載の吊具によれば、前記保持部材は、該保持部材を形成する前記遮閉杆が弾性体を介して前記開口部を閉鎖する方向に回転付勢されている。これにより、弾性体の付勢力に抗して遮閉杆を回転させ、吊上枠体の開口部から被吊上部材を挿入すれば、遮閉杆は付勢力で自発的に該開口部を閉鎖しようとするので、本発明に係る吊具を被吊上部材に取付ける作業を容易に行うことができる。また、保持空間部の内側から多少の力が作用したとしても開口部が開放されることがないという利点もある。
請求項記載の吊具によれば、前記吊体の上枠開口部と反対側の位置にロープ連結係止具を設けている。これにより、例えば被吊上部材が吊上げ装置によって高所に吊上げられ、該被吊上部材が既設構造体等に設置され載置杆への荷重が取除かれた後に吊具を取外す際には、ロープ連結係止部にロープを連結し、該ロープを地上から引っ張ることによって、地上から容易に該吊具を取外すことができる。すなわち、地上からロープを引っ張ることによって、保持空間部に収納された被吊上部材が該保持空間部の内側から遮閉杆を押圧して該遮閉杆を開口部の開方向へ移動させ、該被吊上部材が開口部から保持空間部外へ抜け出るようにして、吊具が該被吊上部材から取外される。
請求項記載の吊具によれば、前記支持腕に前記保持部材の遮閉杆の前記開口部を閉鎖する方向への回転を所定位置で止めるためのストッパーを設けている。これにより、遮閉杆が開口部を閉鎖する方向へ付勢されつつ、その回転が所定位置で止められているので、保持空間部に被吊上部材を収納する作業が容易となる。
請求項記載の吊具によれば、前記弾性体が、さらに、前記保持部材を前記保持空間部の幅を拡大する方向に付勢している。これにより、弾性体は、遮閉杆を回転付勢し、さらに、保持空間部の幅を拡大する方向に保持部材を付勢している。そのため、2箇所の付勢を1つの弾性体が行っているので、本発明に係る吊具を作成する際の製造工程を効率化することができると共に、部品数を減らすことができ、生産コストの削減にも貢献することができる。
この発明における配線具の最良の実施形態について、以下に説明する。本発明に係る吊具1は、図10に示すように、前記吊上げ装置によって昇降自在な吊上具2に着脱自在な連結具3と、該連結具3に連結された一端側4aと他端側4bの間に設けられた開口部41から挿入した被吊上部材5を支持する支持腕42を他端側4bに具備する吊上枠体4と、図9に示すように、前記支持腕42に回転自在に取付けられ、前記吊上枠体4の前記開口部41を開閉自在な遮閉杆61と、該遮閉杆61と前記吊上枠体4とが形成する保持空間部7内に収納した前記被吊上部材5を載置する載置杆62と、が一体的に設けられた略鉤形状の保持部材6と、を具備する。そして、前記保持部材6は前記保持空間部7の幅を拡大方向に付勢されると共に、前記載置杆62に前記被吊上部材5を載置した際に前記付勢力に抗して前記保持空間部7の幅を縮小方向にスライド自在に設けられている。
前記連結具3は、図10、図16に示すように、クレーン等の吊上げ装置によって昇降自在な吊上具2と着脱自在となっている。また、吊上具2は、図外の吊上げ装置のフック2a、該フック2aに係止されたナイロンスリング2b、該ナイロンスリング2bの下方端部に取付けられたカラビナ2c等であり、連結具3と吊上げ装置との間に介在される部材である。そして、連結具3は、本実施形態では図13に示すように、シャックル等を好適に使用することができる。具体的には、略U字型に形成されると共に、一方端に挿通孔31aが形成され、他方端にはネジ孔31bを具備する連結部材31と、該挿通孔31aからネジ孔31bへ挿通可能で、一端側にはつまみ部32aが形成されたネジ部材32と、から構成されている。そして、連結具3を吊上枠体4の一端側4aと連結する際には、図13に示すように、連結部材31の間に吊上枠体4の一端側4aを介在させ、ネジ部材32を該連結部材31の挿通孔31aから挿入し、予め吊上枠体4の一端側4aに形成された挿入孔4cを経て、該連結部材31のネジ孔31bにねじ込まれているので、連結具3は吊上枠体4に回転自在となっている。また、本実施形態のように連結具3を回転自在としたほうが、該連結具3に連結される吊上枠体4の方向を容易に変えることができ好ましいが、回転自在とせずとも該連結具3はカラビナ2cや、可撓性のナイロンスリング2b等に連結されるので、吊上枠体4の方向を適宜変えることが可能である。
ネジ部材32を連結部材31のネジ孔31bにねじ込む際には、該ネジ部材32のつまみ部32aをプライヤー等で把持してねじ込んでもよいが、該つまみ部32aにはネジ部材32と略垂直方向に孔32bが形成されており、該孔32bに棒状の部材を挿入してねじ込んでもよい。これにより、連結具3と吊上枠体4とが強固に連結され、被吊上部材5を運搬中に該連結具3が該吊上枠体4から容易に離脱することがない。また、連結部材31の挿入孔31aと吊上枠体4との間、及び連結部材31のネジ孔31bと吊上枠体4との間には適宜ワッシャー8等を介在させてもよい。さらに、本実施形態においては、図13に示すように、連結部材31の挿入孔31aと吊上枠体4との間に連結具3と連動して回転自在となる係止杆9を介在させている。
係止杆9は、図13に示すように、略楕円形の係止片91から略垂直方向に所定間隔をあけて突出した2本の鉤部92が設けられており、該2本の鉤部92の間を連結部材31が通るように、該連結部材31の挿入孔31aと吊上枠体4との間に介在され、図2に示すように、吊上枠体4に取付けられた保持部材6と同側面に取付けられる。また、係止杆9を連結部材31等と共に吊上枠体4の一端側4aに取付ける際には、係止片91が連結部材31に対して略垂直方向に膨出するように、該係止片91に予め偏心して設けられた挿入孔9aに連結具3のネジ部材32が挿入される。そのため、図7に示すように、連結具3を吊上枠体4の開口部41と反対方向に90度程度回転させた際には、該係止片91が吊上枠体4の内側に迫出して、保持部材6の遮閉杆61の開方向への移動を阻止することができる。また、本実施形態においては、図13に示すように連結具3と係止杆9とを別部材としたが、これらを一体に成形したものを使用してもよい。
前記吊上枠体4は、図1に示すように、薄板状の部材で略鉤形状に形成されると共に、前述のように一端側4aは連結具3と回転自在に連結され、該一端側4aと他端側4bの間に設けられた開口部41から挿入した被吊上部材5を支持する支持腕42を他端側4bに具備している。また、本実施形態では被吊上部材5を、図14に示すように、断面C字型の長尺の鋼材が連結片5aによって連結された断面形状が略矩形の登り梁としたので、支持腕42の内側には略水平な直線部42aと該直線部42aの両側から所定距離だけ略垂直に立上がる垂直部42bとが形成されており、該被吊上部材5を支持し易いようにしている。そして、図11に示すように、吊上枠体4の一端側4aから他端側4bの支持腕42までは湾曲して曲線状に形成されているので、吊具1から被吊上部材5を取外す際に、該被吊上部材5が曲線状に形成された吊上枠体4の内側を摺動しながら移動することができる。また、図4に示すように、支持腕42の先端は上方に膨出するように形成され、該先端には吊上枠体4の内側斜め下方方向にスライド溝10が形成されている。そして、図12に示すように、スライド溝10に移動自在にガイドされる移動軸15が設けられ、保持部材6が該移動軸15に回転自在に設けられているので、スライド溝10に沿って保持部材6がスライド自在となっている。スライド溝10の長さや勾配を変化させることで、載置杆62に被吊上部材5を載置した際に、保持空間部7の幅を縮小することができる範囲を変化させることができる。
そして、吊上枠体4の開口部41と反対側の位置には、図9に示すように、吊具1から被吊上部材5を取外す際に使用されるロープ11を連結係止するためのロープ連結係止具12が形成されている。また、ロープ連結係止具12は、本実施形態のように、吊上枠体4の肉厚を貫通するように設けられていてもよいが、該吊上枠体4に別途取付けられていてもよい。そして、吊具1を複数連結することができるように吊上枠体4の支持腕42には連結孔13が形成されおり、図15に示すように、適宜ボルト14aを該連結孔13に挿通させ、ナット14b等を用いて吊具1同士を連結することができる。これにより、被吊上部材5の重量が重く、1つの吊具1では耐力が十分でないような場合にも、複数の吊具1を連結して使用することでこれらの被吊上部材5の吊上げも可能となる。また、本実施形態においては、図15に示すように、2つの吊具1を連結しているが、それ以上の吊具1を連結することができるのは勿論である。通常、登り梁等の長尺な部材を吊上げる際には、図16に示すように、2つの吊具1を使用するが、それ以上の吊具1を所定間隔あけて使用してもよく、さらには、1つの吊具1で被吊上部材5を吊上げてもよい。
前記保持部材6は、図2に示すように、薄板状の部材で略L字型に形成され、吊上枠体4の支持腕42に、移動軸15を介して該保持部材6の内側と吊上枠体4の内側とが相対向するように回転自在に取付けられている。また、前述のように保持部材6は、移動軸15によって吊上枠体4に形成されたスライド溝10をスライド自在となっている。そして、保持部材6は、吊上枠体4の開口部41を開閉自在な遮閉杆61と、該遮閉杆61と吊上枠体4とが形成する保持空間部7内に収納した被吊上部材5を載置する載置杆62と、が一体的に設けられるようにして形成されている。また、本実施形態では被吊上部材5を断面形状が略矩形の登り梁としたので、遮閉杆61と吊上枠体4とで形成される保持空間部7が、該被吊上部材5を収納し易いように保持部材6の遮閉杆61と載置杆62は、図9に示すように、略直角となるように形成されている。
以上のように形成される吊上枠体4と保持部材6の形状は、本実施形態ではこれらが形成する保持空間部7に収納される被吊上部材5を、断面形状が略矩形の登り梁としたので前述のような形状としたが、これらの形状は前述のものに限定されるものではなく、被吊上部材5の形状に応じて適宜変更することができる。
吊上枠体4と保持部材6とを連結する際には、図12に示すように、これらを重なり合うように配置して、保持部材6が吊上枠体4に移動軸15を介して設けられている。移動軸15は、図12に示すように、少なくともスライド溝10の幅よりも大径に形成された円盤部15aと、該円盤部15aからスライド溝10と略同様の幅で突出して、該スライド溝10をスライド自在な挿入部15bと、該挿入部15bの先端に形成された雄ネジ15cと、を具備している。そして、移動軸15の雄ネジ15cを吊上枠体4のスライド溝10から挿入し、予め保持部材6の載置杆62と遮閉杆61との間の折曲部分に形成された挿入孔6aを経てナット16にねじ込まれている。
そして、移動軸15の円盤部15aと吊上枠体4との間には弾性体としてコイルバネ17が介在され、該コイルバネ17はその中心孔17aに該移動軸15が挿入されるようにして該吊上枠体4に取付けられている。また、移動軸15の円盤部15aの径はコイルバネ17の中心孔17aの径よりも大径となるように形成されているので、図12に示すように、移動軸15の円盤部15aと吊上枠体4との間に介在されたコイルバネ17が外れることがない。また、コイルバネ17の一端側は、略U字型に折曲されており、吊上枠体4の支持腕42に形成された係止具18に引掛けられるように係止されている。そして、コイルバネ17の他端側は、図3に示すように、吊上枠体4の厚み方向に折曲され、さらに、保持部材6の外側にその厚み方向に渡って引掛けることができるように略U字型に形成されている。これにより、該保持部材6の遮閉杆61を、コイルバネ17のトルクによって吊上枠体4の開口部41を閉じる方向に回転付勢し、さらに、移動軸15を、スライド溝10の最上端側に付勢すると共に、保持空間部7の幅を拡大方向に付勢している。
また、回転付勢された保持部材6の遮閉杆61が、開口部41を閉鎖する方向への回転を、該保持部材6の載置杆62の先端下方部分と当接して所定位置で止めるためのストッパー19が吊上枠体4の支持腕42に設けられている。そして、図1に示すように、載置杆62に被吊上部材5の荷重が作用していない時には、該載置杆62は移動軸15からストッパー19まで斜め下方に傾斜し、支持腕42の直線部42aよりも載置杆62の方が上方となるように、吊上枠体4に保持部材6が取付けられている。これにより、図9、図10に示すように、保持空間部7に被吊上部材5を収納し、該被吊上部材5の荷重が保持部材6の載置杆62に作用した際には、該保持部材6はコイルバネ17の付勢力に抗して保持空間部7の幅を縮小方向にスライド溝10をスライドし、被吊上部材5を挟持する。また、ストッパー19は、本実施形態においては、ネジ等を吊上枠体4の肉厚方向へねじ込むようにして取付けられているが、その他にも溶接等によってストッパー19が設けられていてもよい。
また、図12に示すように、ナット16と保持部材6との間等には適宜ワッシャー20等を介在させることができ、また、保持部材6を吊上枠体4に対して回転させた際に、容易に該ナット16が緩むことがないように2つのナット16が使用されることが好ましい。そして、本実施形態では吊上枠体4の支持腕42にスライド溝10が形成されているが、保持部材6に該スライド溝10が形成されていてもよい。尚、吊上枠体4に保持部材6を回転自在、且つ、スライド自在として取付ける構成、及び、保持部材6の回転付勢の方法、保持空間部7の幅を拡大方向に付勢する方法は本実施形態のものに限定されるものではなく目的に応じて適宜変更することができる。
以上のように形成される連結具3と吊上枠体4と保持部材6とを具備する吊具1の使用方法について以下に示す。
クレーン等の吊上げ装置に連結された吊上具2に連結具3が連結され、被吊上部材5を開口部41から挿入するために、図5に示すように、該開口部41が下方を向くようにして作業者が吊上枠体4等を把持し、開口部41を閉鎖する方向に回転付勢された保持部材6を90度程度、付勢力に抗して該保持部材6の遮閉杆61を開口部41が開放する方向へ回転させる。そして、連結片5aを下向きに地面21に載置された被吊上部材5に対して、遮閉杆61の先端を地面21と該被吊上部材5との間に挿入する。その後、図6に示すように、作業者が被吊上部材5を傾け、保持部材6の遮閉杆61と載置杆62の内側を被吊上部材5の表面に当接させ、付勢力に従って保持部材6の遮閉杆61が開口部41を閉鎖する方向へ該保持部材6を回転させる。
次に、保持部材6を、図7に示すように、該保持部材6の載置杆62がストッパー19と当接するまで該保持部材6を回転させる。これにより、遮閉杆61と吊上枠体4とが形成する保持空間部7に被吊上部材5を収納することができる。また、係止杆9は連結具3と連動して回転自在に設けられているので、作業者が保持空間部7に被吊上部材5を収納した状態で、連結具3を略鉛直上向きに回転させることにより、該連結具3と連動して該係止杆9が回転すると共に、係止杆9の係止片91が吊上枠体4の内側に迫出し、遮閉杆61の開方向への移動を阻止する。この際には、遮閉杆61が被吊上部材5の荷重で開方向に移動しないよいうに、作業者が適宜被吊上部材5を支えながら連結具3を回転させる。
一方、被吊上部材5が非常に重く、上述のように作業者が該被吊上部材5を傾けるたり、その荷重を支えることができない場合には、図8に示すように被吊上部材5を所定高さの載置台Xの上に置いておく。そして、保持部材6を付勢力に抗して略90度程度、開口部4を開放する方向へ回転させ、地面21と被吊上部材5との間から被吊上部材5の下方に保持部材6を挿入し、該保持部材6の載置杆62、遮閉杆61の内側をそれぞれ被吊上部材5の表面に当接させる。そして、保持部材6を被吊上部材5に押圧した状態で付勢力に従って吊上枠体4を回転させることにより、保持空間部7に該被吊上部材5を収納するようにしてもよい。そして、前述のように、作業者が連結具3を回転させ係止杆9にて遮閉杆61の開方向への移動を阻止する。
このように、連結具3を回転させることで、保持空間部7に収納された被吊上部材5の荷重が遮閉杆61の開口部41を開放する方向への移動を阻止することができる。また、本使用例では、被吊上部材5として長尺の部材を使用しているので、2つの吊具1を前述のようにして所定間隔あけて該被吊上部材5に取付けている。そして、図9、図10に示すように、保持空間部7に収納された被吊上部材5が地面21から離れた際には、連結具3は、図7に示す状態から略90度回転するので、これと連動して係止杆9も略90度回転し遮閉杆61の開方向への移動を開放する。これにより、吊具1から被吊上部材5を取外す作業が容易になる。また、この状態では保持部材6の載置杆62に被吊上部材5の荷重が作用するので、保持部材6は吊上枠体4の支持腕42に形成されたスライド溝10に従ってスライドする。
この際には、保持部材6は上述のように保持空間部7の幅は縮小する方向にスライドするので、保持空間部7に収納された被吊上部材5は挟持され、該被吊上部材5が脱落することがない。また、被吊上部材5の重心軸が連結具3を通る鉛直軸と一致せず、該重心軸の方が開口部41から遠い位置にあるので、該被吊上部材5が保持空間部7に収納されている際には遮閉杆61を開方向へ移動させる力が生じにくい。さらに、被吊上部材5が載置杆62に載置されることで該被吊上部材5は挟持されると共に、その重心が下方に移動し、開口部41側の支持腕42の高さと比較してより低くなるので、遮閉杆61を開方向へ移動させる力が生じにくい。
そして、図14に示すように吊上げられた被吊上部材5は、図16に示すように、例えば屋根の上等に取付けられるが、その際には、既設の構造躯体22にその荷重を預け、吊上具2と吊具1との間に張力が作用していない状態となる。この状態において吊具1から被吊上部材5を取外す時には、ロープ連結係止具12に連結係止されたロープ11を地上にいる作業者が下方に引張る。ここで、被吊上部材5は前述のように既に構造躯体22取付けられているので、ロープ11を作業者が下方に引張った際には、まず、保持部材6はほとんど動くことなく、吊上枠体4の曲線状に形成された箇所の内側が被吊上部材5の角部と摺動するように、移動軸15を中心として吊上枠体4が保持部材6の周囲を回転する。そして、さらにロープ11を下方に引張ることで開口部41から被吊上部材5が抜け出るようにして吊具1から該被吊上部材5が取外される。そして、保持部材6は付勢力によって、該保持部材6の遮閉杆61が自発的に開口部41を閉鎖する方向へ移動し、該保持部材6の載置杆62がストッパー19に当接し、該開口部41が閉鎖された状態で該保持部材6の回転は停止する。
以上のように、吊具1を使用することで、被吊上部材5への着脱が容易になると共に、被吊上部材5を運搬中に確実に保持することができる。
本発明に係る吊具1は、登り梁等の建築分野に使用される長尺の部材だけでなく、農業、鉄鋼業等のほかの分野においても使用することができ、また、被吊上部材の長さに関係なく使用することができる。
本実施形態に係る吊具の正面図 本実施形態に係る吊具の背面図 本実施形態に係る吊具の左側面図 図3のA−A断面図 載置された被吊上部材を保持空間部へ収納する状態を示す図 被吊上部材が保持空間部へ収納される状態を示す図 係止杆が遮閉杆の開方向への移動を阻止する状態を示す図 被吊上部材を保持空間部へ収納する他の方法を示す図 被吊上部材が挟持される状態を示す背面図 被吊上部材が挟持される状態を示す正面図 被吊上部材から吊具を取外す状態を示す図 吊上枠体と保持部材とが連結される箇所の分解斜視図 連結具と吊上枠体の一端側が連結される箇所の分解斜視図 吊具に吊上げられ運搬される被吊上部材の状態を示す斜視図 2つの吊具が連結されて使用される状態を示す斜視図 被吊上部材が既設の屋根構造躯体に取付けられる状態を示す斜視図 従来技術を示す断面図
符号の説明
1 吊具
2 吊上具
3 連結具
4 吊上枠体
41 開口部
42 支持腕
5 被吊上部材
6 保持部材
61 遮閉杆
62 載置杆
7 保持空間部
9 係止杆
10 スライド溝
12 ロープ連結係止具
15 移動軸
17 コイルバネ(弾性体)
19 ストッパー

Claims (6)

  1. 吊上げ装置によって昇降自在な吊上具に着脱自在な連結具と、
    該連結具に一端側が連結され、該一端側と他端側の間に設けられた開口部から挿入した被吊上部材を支持する支持腕を他端側に具備する吊上枠体と、
    前記支持腕に回転自在に取付けられ、前記吊上枠体の前記開口部を開閉自在な遮閉杆と、該遮閉杆と前記吊上枠体とが形成する保持空間部内に収納した前記被吊上部材を載置する載置杆と、が一体的に設けられた保持部材と、を具備し、
    前記保持部材は前記保持空間部の幅を拡大方向に付勢されると共に、前記載置杆に前記被吊上部材を載置した際に前記付勢力に抗して前記保持空間部の幅を縮小方向にスライド自在に設けられ
    前記連結具が前記吊上枠体に回転自在に取付けられ、前記連結具と連動して回転自在な係止杆が設けられると共に、前記係止杆は、前記連結具が鉛直方向から前記開口部と反対側に回転した状態の時のみ前記遮閉杆の開方向への移動を阻止することを特徴とする吊具。
  2. 前記吊上枠体の支持腕にスライド溝が形成されると共に、該スライド溝に移動自在にガイドされるように設けられた移動軸に、前記保持部材が回転自在に設けられていることを特徴とする請求項1記載の吊具。
  3. 前記保持部材は、該保持部材を形成する前記遮閉杆が弾性体を介して前記開口部を閉鎖する方向に回転付勢されていることを特徴とする請求項1又は2記載の吊具。
  4. 前記吊上枠体の開口部と反対側の位置にロープ連結係止具を設けたことを特徴とする請求項1乃至いずれか記載の吊具。
  5. 前記支持腕に前記保持部材の遮閉杆の前記開口部を閉鎖する方向への回転を所定位置で止めるためのストッパーを設けたことを特徴とする請求項1乃至いずれか記載の吊具。
  6. 前記弾性体が、さらに、前記保持部材を前記保持空間部の幅を拡大する方向に付勢することを特徴とする請求項3乃至いずれか記載の吊具。
JP2008003981A 2008-01-11 2008-01-11 吊具 Active JP4800329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008003981A JP4800329B2 (ja) 2008-01-11 2008-01-11 吊具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008003981A JP4800329B2 (ja) 2008-01-11 2008-01-11 吊具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009166911A JP2009166911A (ja) 2009-07-30
JP4800329B2 true JP4800329B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=40968572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008003981A Active JP4800329B2 (ja) 2008-01-11 2008-01-11 吊具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4800329B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101505561B1 (ko) * 2013-05-02 2015-03-24 삼성중공업 주식회사 슬링로프용 리프팅지그

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5154199Y2 (ja) * 1972-07-04 1976-12-24
JPH0196484U (ja) * 1987-12-16 1989-06-27
JPH0479882U (ja) * 1990-11-22 1992-07-13
JP2842780B2 (ja) * 1993-12-22 1999-01-06 川崎製鉄株式会社 円筒形重量物の吊具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101505561B1 (ko) * 2013-05-02 2015-03-24 삼성중공업 주식회사 슬링로프용 리프팅지그

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009166911A (ja) 2009-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9382759B2 (en) Cable hook attachment for ladders
TWI818015B (zh) 絕緣礙子分離工法以及該工法所使用之柱上起吊裝置、絕緣礙子支撐工具、對電線桿固定用工具、及吊掛工具
KR200477884Y1 (ko) 중장비용 고리의 안전장치
KR102245409B1 (ko) 지중 배전용 케이블 지지장치
JP4800329B2 (ja) 吊具
JP2010064872A (ja) C形フックのコイル落下防止装置
JP6270524B2 (ja) 吊り具
EP2513494B1 (en) A clamping device
JP2012197609A (ja) 先行手摺り
EP1165919B1 (en) Garage door safety bracket
JP5437413B2 (ja) 管体把持金具及び管体把持装置
KR20180097045A (ko) 비계용 발판 걸이 장치
JP2008280814A (ja) マンホール金蓋開閉器
KR101342322B1 (ko) 갱폼 인양용 반자동 샤클
JP5535255B2 (ja) 管体固定装置及び管体固定金具
JP6359591B2 (ja) 親綱フック着脱装置
JP6917048B2 (ja) 介錯アーム、および介錯アームを備えたクレーンアーム
JP6817369B2 (ja) 緊結式足場における安全手摺
KR200442062Y1 (ko) 통신기기 랙의 케이지너트 공구
JP2893171B2 (ja) 建築物工事用安全ネット吊り具並びに建築物工事用安全ネット付設具
JPH11349276A (ja) 缶用吊具
JP4641930B2 (ja) 脱落防止用安全帯のフック保持装置
JP2010169117A (ja) 架線用吊金具
JP7279945B2 (ja) 機器取付金具
JP2012161199A (ja) 脱落防止機能付き高圧引下線引留装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110803

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4800329

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250