JP4800264B2 - 改装サッシ - Google Patents
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Description
特許文献2には、既設下枠の室外側下部に取付けた下枠取付部材(ブラケット)を既設下枠よりも室外側に突設させて新設下枠を取付け、新設下枠を見込み幅の略中央で基礎面に載置した下枠支持部材(高さ調整ボルト)で高さ調整自在に支持することが開示されている。
特許文献2では、既設下枠の室外側に新設下枠を設けているので、改装サッシの見込み幅が大きくなるという問題がある。また、下枠支持部材は新設下枠の見込み幅の略中央に取付けているので、施工時には室外側から新設下枠の下に手を入れて取付けたり、高さ調整したりする必要があるので、施工し難いという問題がある。
カバー部材は、新設下枠の被連結部と下枠取付部材の新設下枠連結部とを止めているねじと、下枠支持部材が下枠支持部材係合部から上方に突出した部分とを遮蔽しているので、室外側斜め上方から新設下枠を見たときに、これらが見えることがなく外観が良い。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏すると共に、いわゆるバリアフリーに優れる。
第1実施の形態に係る改装サッシ1は、躯体開口部に取付けてある既設サッシ3を残したまま、既設サッシ3の内周に取付けるものである。既設サッシ3は、引き違いサッシであり、既設下枠5と、既設上枠7と、左右の既設竪枠9、9とを枠組にして構成されている。
改装サッシ1は、引き違いサッシであり、新設下枠11と、新設上枠13と、左右の新設竪枠15、15とを備えており、各々対応する既設枠5、7、9の内周側に取付けている。
新設下枠11の取付け部には、新設下枠11の他に、下枠係止部材17と、下枠取付部材19と、下枠支持部材21と、カバー材23とが設けてある。
下枠係止部材17は、室内側端部17aを既設下枠5の室内側端部25と下額縁材27に上から止めるねじ29で固定すると共に、室内側端部17aよりも室外側で既設下枠5の室内側壁31と下額縁材27の室外側端面に室外側から止めるねじ33で固定してある。下枠係止部17には、新設下枠11に係止する新設下枠係止部35が室外側に向けて突設している。
尚、下枠係止部材17の上面17bは下枠の上面11aと略同一面にしてあるが、本実施の形態では、下枠係止部材17の上面には補助材18を取付けて面一度を高めている。
下枠取付部材19は、縦断面が略L字状を成しており、室内側端部19aを既設下枠5の室外側部にねじ37で取付けてあり、既設下枠5よりも室外側の位置で上方に突設して新設下枠11に連結する新設下枠連結部19bを有している。
新設下枠11は、上面11aが略フラットであり、室内側壁11bに設けた被係止部41と、室外側壁11bの室外側面に設けて下枠支持部材21と係合する下枠支持部材係合部43と、下枠取付部材の新設下枠連結部19bに連結する被連結部45とを有している。
新設下枠11の上面11aには、スライド溝47が形成されており、引戸障子48の垂下片46を案内するようになっている。新設下枠の11の被係止部41は、縦断面が下向きに開口したコ字又はU字形状を成しており、被係止部41は下枠係止部材17の新設下枠係止部35に上方から被係止部41に嵌め入れて係止している。
被連結部45は、新設下枠11の室外側壁11bの下部に設けてあり、下枠取付部材19の新設下枠連結部19bの室外側に重ねて配置し、室外側から止めるねじ49で固定している。
下枠支持部材係合部43は被連結部45よりも室外側に突設して設けてあり、本実施の形態では、下枠支持部材係合部43は、溝部であり、下枠支持部材21に螺合するナット51が溝に沿って移動自在になっている。
下枠支持部材21は、新設下枠11の高さを調整するものであり、下端(頭)21aを下にして基礎面Sに配置して、上下方向中間部21bにねじを形成してあるボルトであり、既設下枠5よりも室外側で基礎面Sに配置して新設下枠11の下枠支持部材係合部43に設けたナット51に係合している。下枠支持部材21はナット51と共に下枠支持部材係合部43をスライド自在であり、新設下枠連結部19bと被連結部45とを止めるねじ49を避けて配置できるようなっている。
カバー材23は、上部に新設下枠11の室外側端11cに係合する係合部23aが設けてあり、下部に基礎面Sに当接する当接部材53の取付部23bが設けてある。新設下枠11の室外側壁11bの上端11cは下に向けて突設しており、カバー材23の係合部23aは上方が開口した溝状であり、溝内に新設下枠11の室外側壁の上端11cを下から嵌め込んでいる。当接部材53の取付部23bと係合部23aとの間には、新設下枠11の下枠支持部材係合部43から室外側に突設した室外側突設部57に、上から係止する係止部23cが設けてある。
このカバー部材23は、新設下枠11の被連結部45と下枠取付部材19の新設下枠連結部19bとを止めているねじ49と、下枠支持部材21が下枠支持部材係合部43から上方に突出した部分21cとを室外側から遮蔽している。
本実施の形態では、下枠係止部材17の上面17bと、新設下枠11の上面11aと、カバー材23の上面23dは略同一面になっている。
新設上枠13は、補助部材61、62を介在して既設上枠7の内周側に配置して、内周側からねじ63、64で固定すると共に、室内側にブラケット65を取付けて、ブラケットに室内側カバー材67を係止して、室内側カバー材67で既設上枠7と新設下枠13との取付部やねじ止め部を室内側から遮蔽している。
同様に、図2に示すように、左右の新設竪枠15、15においても、補助部材61、62を介在して既設竪枠9、9の内周側に配置して、内周側からねじ63、64で固定すると共に、室内側にブラケット65を取付けて、ブラケット65に室内側カバー材67を係止して、室内側カバー材67で既設竪枠9、9と新設竪枠13、13との取付部やねじ止め部を室内側から遮蔽している。
改装サッシ1の施工は、既設サッシ3をそのままにして既設サッシ3の内周側に新設サッシ3を取付ける。新設下枠11の取付は、既設下枠5の室内側端部25に下枠係止部材17の室内側端部17aをねじ29で固定し、既設下枠5の室外側部に下枠取付部材19の室内側端部19aをねじ37で固定する。次に、新設下枠11の被係止部41を下枠係止部17の新設下枠係止部35に上から嵌め入れるようにして係止し、新設下枠11の被連結部45を下枠取付部材19の新設下枠連結部19bの室外側に重ねて、新設下枠11の水平を調整した後、新設下枠の被連結部45と下枠取付部材の新設下枠連結部19bとを室外側からねじ49で固定する。
下枠支持部材21は、予め、新設下枠11の係合溝43に係合したナット51に螺合してねじ49の邪魔にならない位置にスライドさせておき、ねじ49を固定した後に下枠支持部材21を回して新設下枠11を支持する高さの調整をする。
その後、カバー部材23を新設下枠11に取付けるが、カバー材23の取付けは、係合部23aを新設下枠11の室外側壁11bの上端11cに下から嵌め入れて、係止部23cを新設下枠11の室外側突設部57に上から係止して取付ける。そして、当接部材53をカバー部材の当接部材取付部23bに装着する。
尚、新設上枠13は、補助部材61、62を介在して既設上枠7の内周側に配置して、内周側からねじ63、64で固定すると共に、室内側に取付けたブラケット65に室内側カバー材67を係止する。左右の新設縦枠15、15においても、補助部材61、62を介在して既設竪枠9、9の内周側に配置して、内周側からねじ63、64で固定すると共に、室内側に取付けたブラケット65に室内側カバー材67を係止する。
本実施の形態によれば、新設下枠11は既設下枠5の上に取付けるので、既設サッシ3に対する改装サッシ1の見込み寸法を大きく変更することがない。
下枠支持部材21は、既設下枠5の室外側に設けるので、既設下枠5が邪魔にならずに取付けできると共に、下枠支持部材21が係合する下枠支持部材係合部43は新設下枠11の室外側壁11bの室外側面に設けているので、下枠支持部材21の取付けや支持高さの調整が室外側から容易にでき、施工しやすい。
カバー部材23は、新設下枠11の被連結部45と下枠取付部材19の新設下枠連結部19bとを止めているねじ49と、下枠支持部材21が下枠支持部材係合部43から上方に突出した部分21cとを室外側から遮蔽しているので、室外側斜め上方から新設下枠を見たときに、これらが見えることがない。
下枠係止部材17の上面17bと、新設下枠11の上面11aと、カバー材23の上面23aは略同一面としてあるので、バリアフリーに優れる。
第2実施の形態では、新設サッシ1の室外側にバルコニーのデッキ71が設けてあり、カバー材23は、デッキ71と新設下枠11との間に配置したグレーチングである。カバー材23には、第1実施の形態と異なり、新設下枠との係合部23a、当接部材取付部23b、及び係止部23cがなく、固定部23eを設けてあり、固定部23eを新設下枠11の被連結部45と下枠取付部材19の新設下枠連結部19bを固定するねじ49で新設下枠19の被連結部45に一緒に固定している。
カバー材23は、図4に示すように、左右端に切除部73を設けてあり、切除部73から下枠支持部材21を操作するようになっている。
また、下枠係止部材17の上面17bと、新設下枠11の上面11aと、カバー材23の上面23aと、デッキ71の上面71aとは略同一面としてある。
この第2実施の形態によれば、第1実施の形態と同様な作用効果を奏すると共に、改装サッシ1の室外側にバルコニーのデッキ71がある場合にも、施工できる。
デッキ71の上面71aと、下枠係止部材17の上面17bと、新設下枠11の上面11aと、カバー材23の上面23aとを略同一面にしているので、デッキ71に対してもバリアフリーにすることができる。
また、第2実施の形態では、人がデッキ71に立って室外側斜め上方から新設下枠11を見たときに、新設下枠11の被連結部45と下枠取付部材19の新設下枠連結部19bとを止めているねじ49と、下枠支持部材21が下枠支持部材係合部43から上方に突出した部分21cとを、カバー材23が遮蔽するので、外観が良い。
例えば、図5に示すように、新設下枠11の取付けは、既設下枠5のレール5aを切除して、既設下枠5の上に取付けるものであっても良い。
改装サッシは、引き違いサッシに限らず、開きドアであっても良い。
新設下枠11に設けた下枠支持部材係合部43は、溝部に限らず、新設下枠11から室外側に突設した突部であって突部に形成した穴に下枠支持部材21を係合するものであってもよい。
3 既設サッシ
5 既設下枠
11 新設下枠
11a 新設下枠の上面
11b 新設下枠の室外側壁
17 下枠係止部材
17b 下枠係止部材の上面
19 下枠取付部材
19b 新設下枠連結部
21 下枠支持部材
23 カバー材
23d カバー材の上面
35 新設下枠係止部
41 被係止部
43 下枠支持部材係合部
45 被連結部
49 ねじ
S 基礎面
Claims (2)
- 下枠係止部材と、下枠取付部材と、新設下枠と、下枠支持部材と、カバー材とを備え、下枠係止部材は、既設下枠の室内側上部に取付けてあり、新設下枠係止部を有し、下枠取付部材は、既設下枠の室外側上面に取付けてあると共に既設下枠よりも室外側の位置で上方に突出する新設下枠連結部を有し、新設下枠は、上面が略フラットであり、室内側に下枠係止部材の新設下枠係止部に係止する被係止部を有し、室外側に下枠取付部材の新設下枠連結部に連結する被連結部と下枠支持部材係合部とを有し、被係止部を新設下枠係止部に上方から係止しており、被連結部を新設下枠連結部に室外側からねじ止めしてあり、下枠支持部材は、新設下枠の支持高さを調整するものであり、下端を基礎面に載置してあると共に上下方向中間部を新設下枠の下枠支持部材係合部に係合してあり、カバー材は、新設下枠に取付けてあり、新設下枠の被連結部と下枠取付部材の新設下枠連結部とを止めているねじと、下枠支持部材が下枠支持部材係合部から上方に突出した部分とを遮蔽していることを特徴とする改装サッシ。
- 下枠係止部材の上面と、新設下枠の上面と、カバー材の上面とは略同一面にしてあることを特徴とする請求項1に記載の改装サッシ。
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