JP4798777B2 - ボールペン - Google Patents

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Description

本発明は、ボールペンに関し、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダー内に、先端ボールを押圧するようにスプリングを収容したボールペンに関する。
一般的なボールペンでは、筆記部であるボールの周辺は筆記に必要なインクが流れ出るための隙間が適宜設けられている。そのため、その隙間からのインクの蒸発、輸送中の振動、落下、長期放置によるインクの空気酸化劣化、インクの洩れ出し等が発生する。また、店頭でのペン立てで長期間、筆記部を軸方向上方へ向けて保存することで、インクが軸方向後方へ落ちてしまうインクドロップなどの事故がしばしば見られる。
この問題を解決するために、本願出願人は、特許文献1に示すように、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部を先端ボールに当接させると共に、前記スプリングの後端部を前記ホルダーの後端部に形成されたかしめ部に係止させたボールペンを提案している。
これを図7に基づいて説明する。尚、図7は、ボールペンの筆記先端部であるホルダー及びその内部を示した断面図である。
図7の符号50は、ボールペンの筆記先端部であるホルダーであって、このホルダー50の先端部には、筆記部である先端ボール51がカシメ部50aとインクの導通を確保しつつ先端ボール51を受ける受け内面50bとの間に遊嵌されている。
また、前記ホルダー50の内部には、先端部が先端ボール51に接し、後端部がホルダー50の後端面のカシメ部50cに係止されたスプリング52が設けられている。このスプリング52は、ホルダー50内に挿入した後、スプリング52の後端側をホルダー50内に押しながら、ホルダー50の後端面をカシメ等により塑性変形させることによって収容されている。尚、このホルダー50の後端部は、インク収容管53あるいはインク収容管が他端に連結された継ぎ手が連結される。
このボールペンにあっては、筆記時には筆記部であるボール51がホルダー50内に保持されたスプリング52を押圧して、ボール51が移動することにより、いわゆる弁が開いた状態と同じ状態になり、通常のボールペンと同様にインクが流れ出し、筆記が可能となる。そしてまた、非筆記時には、筆記部であるボール51がスプリング52の反発力によって、カシメ部50aに当接し、弁が閉じた状態と同じ状態になる。
このように、非筆記時には弁が閉じた状態と同じ状態になるため、インクの蒸発を抑制でき、輸送中の振動、落下、長期放置によるインクの空気酸化劣化、インクの洩れ出し等を抑制することができる。
特開平8−20184号公報
ところで、前記スプリング52は、その後端部を前記ホルダー50の後端部に形成されたかしめ部50cに係止することによって、ホルダー50内に収容されている。
しかしながら、ホルダーの後端部をかしめた際、ホルダーの外形形状が大きく変形する場合がある。即ち、図8に示すように、円形形状のホルダー50の外形形状は、波状に変形し、ホルダー50の後端部に接続されるインク収容管53(あるいは継ぎ手)との間に隙間(図8の斜線部)が生じる。そして、この隙間から前記ホルダー50とインク収容管53(あるいは継ぎ手)との接続部内部にインクが侵入し、インク洩れの原因となっていた。
特に、製造工程において、ホルダー50にインク収容管53を直接、あるいは継ぎ手を介してインク収容管を取り付けた後に、遠心力を用いて強制的にインク中の空気を脱泡している。この工程では、前記したように遠心力が筆記先端部に作用するため、インクの洩れが生じやすかった。
また、前記ホルダーとインク収容管(あるいは継ぎ手)との接続部内部に、インクが侵入すると、ホルダーとインク収容管(あるいは継ぎ手)とが抜け易くなるという問題があった。
これを解決する方法として、ホルダーの外周面にポンチを当てて、ホルダー内周面に内方に突出する凸部を形成し、前記凸部にスプリングの後端部を係止することによって、ホルダー内にスプリングを収容することが考えられる。
しかしながら、このポンチによる方法であっても、そのホルダーの外周面に当てるポンチによっては、ホルダーの外形形状が大きく変形し、前記かしめの場合と同様な課題が生じる。
また、ホルダーの外周面に当てたポンチが凸部形成後、ホルダーから離れなくなり、生産効率が悪化するという弊害、更にはポンチの先端が破損することにより、製造コストが嵩むという弊害が生じる。
本願発明者等は、前記弊害の防止を考慮しつつ、ホルダーの外周面にポンチを当てて、ホルダー内周面に内方に突出する凸部を形成し、ホルダー内部にスプリング収容する方法について鋭意研究を重ね、ホルダーの外形形状を変形させることなく、ホルダー内周面部に凸部を形成したボールペンを想到するに至った。
本願発明は、生産効率が良く、しかも安価に製造でき、またホルダーの外形形状を変形させることなく、ホルダーの内周面に凸部を形成したボールペンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本願発明にかかるボールペンは、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、かつ、前記ホルダー外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の直径は、前記ホルダーの外形直径の0.20倍以上0.32倍以下であることを特徴としている。
本発明にあっては、ホルダーの内周面の凸部は、ポンチ等の手段によってホルダーの外周面に凹部を形成することによって形成される。特に、本発明にあっては、この凹部が、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状であることが顕著な特徴である。
このように、前記円柱状凹部がホルダーの外周面側に配置されているため、外周面における凹部の開口面積を円錐台形状の凹部のみで形成した場合に比べて、より小さくすることができ、ホルダーの外形形状の変形を極力小さなものとすることができる。
その結果、ホルダーとインク収容管(あるいは継ぎ手)との接続部内部へのインクの侵入を抑制でき、インクの洩れ等を抑制できる。
のように、ホルダー外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れているため、ホルダーの外形形状が変形したとしても、その変形の影響はホルダーの後端部まで及ばない。
その結果、ホルダーの後端部の外形形状は円形形状に維持されるため、インク収容管(あるいは継ぎ手)との接続部内部へのインクの侵入を抑制でき、インクの洩れ等を抑制できる。
記ホルダー外周面に形成された円柱状凹部の直径が、ホルダーの外形直径の0.20倍未満である場合、所定寸法の凸部を内周面に突出させることができないため、好ましくない。一方、ホルダー外周面に形成された円柱状凹部の直径が、ホルダーの外形直径の0.32倍を超える場合には、ホルダーの外形形状が変形するため、好ましくない。
したがって、ホルダーの外形形状を変形させることなく、所定寸法の凸部を形成するには、ホルダー外周面に形成された円柱状凹部の直径は、前記ホルダーの外形直径の0.20倍以上0.32倍以下であることが望ましい。
また、本願発明にかかるボールペンは、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、かつ、前記ホルダーの外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、前記凹部の底面の直径は、0.03mm乃至0.07mmであって、円錐台形状の凹部側面の傾斜角度が30度乃至50度であることを特徴としている。
前記凹部の底面の直径を0.03mm未満に形成することは、ポンチ等の加工具が破損し易く好ましくない。前記凹部の底面の直径が0.07mmを超える場合には、ホルダーの外周面に形成される円柱状の凹部開口部の面積が大きくなり好ましくない。
また、円錐台形状の凹部側面の傾斜角度が30度未満の場合には、ポンチ等の加工具が加工後ホルダーから離脱しない場合があり、製造効率上好ましくない。一方、円錐台形状の凹部側面の傾斜角度が50度を超える場合には、ホルダーの外周面に形成される円柱状凹部の開口部の面積が大きくなり好ましくない。
更に、本願発明にかかるボールペンは、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、かつ、前記ホルダーの外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、前記円柱状凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.1倍以上0.6倍以下であり、前記円錐台形状の凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.6倍以上1倍以下であり、かつ、前記円柱状及び円錐台形状の凹部深さの合計が、ホルダーの肉厚に対して、0.8倍以上1.4倍以下であることを特徴としている。
以上のように本発明によれば、生産効率が良く、しかも安価に製造でき、またホルダーの外形形状を変形させることなく、ホルダーの内周面に凸部を形成したボールペンを得ることができる。また、このボールペンによれば、ホルダーとインク収容管(あるいは継ぎ手)との接続部内部へのインクの侵入を抑制でき、接続部からのインクの洩れを抑制できる。その結果、インクの蒸発を抑制でき、輸送中の振動、落下、長期放置によるインクの空気酸化劣化や洩れ出し等を抑制することができる。
本発明にかかるボールペンの一実施形態について、図1乃至図5に基づいて説明する。尚、図1はボールペンの概略構成を示す図、図2は、ボールペンの筆記先端部であるホルダー及びその内部を示す断面図、図3は、図2に示されたホルダーの側面図、図4は、図2に示した矢視図、図5は図2に示したI−I断面図である。
図1に示すように、このボールペン1は、先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダー2と、インク3aを収容したインク収容管3と、前記ホルダー2とインク収容管3とを連結する継ぎ手4とを備え、これらが図示しない軸筒内に収容されている。
尚、図1中、符号3bは、インク収容管3の内部のインク3aの揮発防止と流れ出し防止のためのフォロアである。また、符号4aは、継ぎ手4の内部に移動可能に設けられた弁体としてのボール弁である。このボール弁4aは、図1に示す状態において、インク3aの流通を遮断する閉弁状態にある。そしてまた、前記ボール弁4aがホルダー2側に移動することにより、インク3aが流通する開弁状態になる。また、図1中、符号4bは板状部品であり、ペン先を下向きにしたときにボール弁4aによってホルダー2の後端が塞がれないようにする役目をする。
そして、図2に示すように、前記ホルダー2の先端部には、筆記部である先端ボール5がカシメ部2aとインクの導通を確保しつつ先端ボール5を受ける受け内面2bとの間に遊嵌されている。
また、前記ホルダー2の内部には、先端部が先端ボール5に接し、後端部がホルダー2の後端部の凸部2cに係止されたスプリング6が設けられている。この凸部2cは、ホルダー2の後端部の外周面をポンチ等の加工具を用いて径方向に塑性変形させることによって、ホルダー2の内周面に形成される。またこの凸部2cはホルダー2の周方向に、等間隔(120度間隔)に3個形成されている。
前記スプリング6は、ホルダー2内に挿入した後、スプリング6の後端側をホルダー2内に押しながら、ホルダー2の後端部の外周面をポンチ等の加工具を用いてホルダー2の内部に凸部を形成し、この凸部2cにスプリング6の後端部を係止させている。
更に、前記凸部2cについて、図3乃至図5に基づいて説明する。
このホルダー2の内周面に形成された凸部2cは、前記したように、前記ホルダー2の外周面にポンチ等の加工具を用いて凹部2dを形成することにより形成される。
この凹部2dは、図5に示すように、ホルダー2の外周面から内方に形成された円柱状の凹部2d1と、前記円柱状凹部2d1の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部2d2とが組み合わせられた形状を有している。
この円柱状凹部2d1と円錐台形状の凹部2d2は同一の中心軸線上に形成され、かる円柱状凹部の直径と円錐台形状の凹部の底面(円柱状凹部との接続面)の直径は、同一寸法に形成されている。
特に、この凹部2dの外周面側には、円柱状凹部2d1が配置されているため、外周面における凹部2d(円柱状凹部2d1)の開口面積Sを、円錐台形状の凹部2d2のみ(円錐台形状の傾斜面)で形成した場合に比べて、より小さくすることができる。この開口面積Sは、(円柱状凹部2d1の直径)2×π/4で定義される。
即ち、ホルダー2の外周面の凹部の開口面積Sを大きくすることは、ポンチによる外力がホルダー2に対してより大きな領域に及ぶことを意味し、円形のホルダーの外形形状が変形する度合いが高い。
一方、前記した場合のように、前記凹部2dの外周面側に円柱状凹部2d1を設けることにより、ポンチによる外力の及ぶ領域をより小さくでき、ホルダーの外形形状の変形を極力小さなものとすることができる。
また、図3に示すように、ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの中心線は、前記ホルダー2の後端部から前記円柱状凹部の直径D1以上の距離L,離れて形成されている。
ここで、前記ホルダー2の後端部とは、図3に示すように継ぎ手4に挿入し易くするために形成されたテーパ面2e部分は除かれる。即ち、テーパ面2eが終了した位置から前記円柱状凹部の直径D1以上の距離L、離れた位置に中心線を有する凹部2dが形成されている。
このように、ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの中心線が、前記ホルダー2の後端部から前記円柱状凹部の直径D1以上の距離L離れているため、仮にホルダー2の外形形状が変形したとしても、その変形の影響はホルダーの後端部のテーパ面2eまで及ばない。
また、前記ホルダー2の外周面に形成された凹部の直径D1は、図4、図5に示すように、前記ホルダー2の外形直径D2の0.20倍以上0.32以下に形成されている。
前記ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの直径D1が、ホルダー2の外形直径D2の0.20倍未満である場合、所定寸法の凸部2cを内周面に突出させることができないため、スプリングを係止めることができない。
一方、ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの直径D1が、ホルダー2の外形直径D2の0.32倍を超える場合には、ホルダー2の外形形状が変形するため、好ましくない。
また、前記凹部2dの底面の直径d1は、0.03mm乃至0.07mmであって、円錐台形状の凹部2d2の側面の傾斜角度θ1が30度乃至50度に形成されている。
前記凹部2dの底面の直径d1を0.03mm未満に形成すると、ポンチ等の加工具が破損し易く好ましくない。前記凹部2dの底面の直径d1が0.07mmを超える場合には、ホルダー2の外周面に形成される凹部の開口面積Sが大きくなり好ましくない。
また、円錐台形状の凹部2d2の側面の傾斜角度θ1が30度未満の場合には、ポンチ等の加工具が加工後、ポンチがホルダー2から離脱しない場合があり、製造効率上好ましくない。一方、円錐台形状の凹部2d2の側面の傾斜角度θ1が50度を超える場合には、ホルダー2の外周面に形成される凹部開口部Sの面積が大きくなり好ましくない。
更に、前記円柱状凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.1倍以上0.6倍以下であり、前記円錐台形状の凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.6倍以上1倍以下であり、かつ、前記円柱状及び円錐台形状の凹部深さの合計が、ホルダーの肉厚に対して、0.8倍以上1.4倍以下であることが望ましい。
前記円柱状及び円錐台形状の凹部深さの合計が、ホルダーの肉厚に対して、0.8倍未満の場合には、スプリング6を確実に係止させるのに必要な凸部2cを得ることができず、またホルダーの肉厚に対して1.4倍を超える場合には、凹部が貫通してしまい、凸部2cを形成することができないためである。
また、前記円柱状凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.1倍未満の場合には、相対的に円錐台形状の凹部の深さ寸法が大きくなり、その結果、ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの直径D1が大きくなり、ホルダー2の外形形状が変形するため、好ましくない。一方、前記円柱状凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.6倍を超える場合には、相対的に円錐台形状の凹部の深さ寸法が小さくなり、その結果、凹部が貫通してしまい、凸部2cを形成することができないため、好ましくない。
更に、前記円錐台形状の凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.6倍未満の場合には、凸部2cを形成することができないため、好ましくない。一方、前記円錐台形状の凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して1倍を超える場合には、ホルダー2の外周面に形成された凹部2dの直径D1が大きくなり、ホルダー2の外形形状が変形するため、好ましくない。
このように構成されたこのボールペンにあっては、筆記時には筆記部であるボール5がホルダー2内に保持されたスプリング3を押圧し、通常のボールペンと同様にインクが流れ出し、筆記が可能となる。
そしてまた、非筆記時には筆記部であるボール5がスプリング6の反発力によって、カシメ部2aに当接し、弁が閉じた状態と同じ状態になる。
しかも、ホルダー2の外形形状に変形を与えることなく、ホルダー2の内部に凸部2cが形成されているため、ホルダー2と継ぎ手4との接続部内部へのインクの侵入を抑制でき、継ぎ手との接続部からのインクの洩れを抑制できる。
その結果、インクの蒸発を抑制でき、輸送中の振動、落下、長期放置によるインクの空気酸化劣化や洩れ出し等を抑制することができる。
(実験1)
ホルダーの外周面に、図6に示すように、ポンチPを当てて、ホルダー2の内周面に凸部を形成する実験を行なった。この実験は、前記ホルダー2の材質としてSUS430系材料を用い、外形直径を1.9mm、内径直径1.3mmとし、ホルダーの外側から120°間隔でポンチPを押し当て、内方に0.3mm押し込む加工(凸部の頂点に接する最大内接円を1mmとする加工)を行なった。
前記実験において、ポンチの工具径d2、先端角度θ2を表1に示すように変え、ホルダー2とポンチPとの離れ度合い(工具食いつき)、ポンチの耐久性、ホルダーの変形度合いについて検証を行なった。
ここで、ホルダーとポンチとの離れ度合い(工具食いつき)は、ポンチがホルダーと離れず、ポンチの移動にともなってホルダーが所定位置から移動するか否かを検証した。
加工回数は、夫々のポンチを用いて各10000回行い、ホルダーの移動が一度もない場合を表1中○で表示し、1回発生した場合を△で表示し、2回以上発生した場合を×で表示した。
また、ポンチの耐久性は、ポンチの先端に破損、欠け等が発生したか否かを検証した。
加工回数は、夫々のポンチを用いて各10000回行い、破損や欠けが全く発生しない場合を表1中○で表示し、微少な欠けが発生した場合を△で表示し、破損が発生した場合を×で表示した。
更に、ホルダーの変形度合いは、円形のホルダーの外形形状の変形度合いを検証した。加工回数は、夫々のポンチを用いて各10000回行い、ホルダーの外形寸法(直径)1.9mmからの変化が5μm以下の場合を表1中○で表示し、10μm以下の場合を△で表示し、10μmを超えた場合を×で表示した。
また、表1中、ポンチの先端半径は、図7に示すように、円錐台形状の凹部の底面の直径に相当し、ポンチの先端角度θ2の1/2の角度が円錐台形状凹部の傾斜角度θ1に相当するものである。






Figure 0004798777
上記表1から明らかなように、ホルダーの変形抑制の観点からは、ポンチの先端径d2が0.03mm〜0.07mmであることが好ましいことが認められた。このポンチの先端径d2は、前記したように円錐台形状の凹部の底面を形成するものであり、このポンチの先端径は底面の直径d1に相当する。したがって、円錐台形状の凹部底面の直径d1は0.03mm〜0.07mmであることが好ましい。
また、前記ポンチの先端径d2が0.03mm〜0.07mmにおいて、ポンチの食いつき抑制、耐久性の観点から、ポンチの先端角度θ2は60度〜100度が好ましいことが認められた。
このポンチの先端角度θ2は、前記したように、円錐台形状の凹部の側面の傾斜角度θ1の2倍に相当する。したがって、円錐台形状の凹部の側面の傾斜角度は、30度〜50度が好ましい。
(実験2)
更に、前記ホルダー2はSUS430系材料を用い、外形直径を1.9mm、内径直径1.3mmとし、ホルダーの外側から120°間隔でポンチPを押し当て、内方に0.4mm押し込む加工(凸部の頂点に接する最大内接円を0.9mmとする加工)を行なった。この実験2では、ポンチPの先端径d2を0.03mm、0.05mm、0.07mmとし、夫々について先端角度θ2が80度、100度のポンチを用いて、ポンチの耐久性及びホルダーの変形度合いについて検証を行なった。
なお、加工回数、ポンチの耐久性及びホルダーの変形度合いの評価基準は、表1に示した基準と同一である。また、表1中、工具径D3は、円柱状凹部の直径D1に相当するものである。




































Figure 0004798777
表2から明らかなように、工具径D3は円柱状凹部の直径D1に相当するものであり、ホルダーの外形直径D2に対する円柱状凹部の直径D1の比が、0.2倍以上0.32以下に形成されていることが、ポンチの耐久性及びホルダーの円形を抑制する点からも好ましいことが認められた。
本発明は、ボールペンの分野において好適に用いることができる。
図1はボールペンの概略構成を示す図である。 図2は、ボールペンの筆記先端部であるホルダー及びその内部を示す断面図である。 図3は、図2に示されたホルダーの側面図である。 図4は、図2に示した矢視図である。 図5は、図2に示したI−I断面図である。 図6は、ポンチによる凹部形成の状態を説明する断面図である。 図7は、従来のボールペンに用いられているホルダーの断面図である。 図8は、図7に示した矢視図である。
符号の説明
1 ボールペン
2 ホルダー
2c 凸部
2d1 円柱状凹部
2d2 円錐台形状凹部
3 インク収容管
4 継ぎ手
5 先端ボール
6 スプリング
d1 凹部(円錐台形状凹部の底面直径)
d2 ポンチの先端径
θ1 円錐台形状凹部の側面の傾斜角度
θ2 ポンチの先端角度
D1 円柱状凹部の直径
D2 ホルダーの外形直径
D3 ポンチの工具径
P ポンチ
S ホルダー外周面の凹部の開口面積(円柱状凹部の開口面積)

Claims (3)

  1. 先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、
    前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、
    かつ、前記ホルダーの外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、
    前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、
    前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の直径は、前記ホルダーの外形直径の0.20倍以上0.32倍以下であることを特徴とするボールペン。
  2. 先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、
    前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、
    かつ、前記ホルダーの外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、
    前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、
    前記凹部の底面の直径は、0.03mm乃至0.07mmであって、円錐台形状の凹部側面の傾斜角度が30度乃至50度であることを特徴とするボールペン
  3. 先端に筆記部となる先端ボールを抱持したホルダーと、そのホルダー内に先端ボールを押圧するように収容されたスプリングとを有し、前記スプリングの筆記部側先端部が先端ボールに当接すると共に、前記スプリングの後端部が前記ホルダーの内周面に形成された凸部に係止されたボールペンにおいて、
    前記内周面に形成された凸部は、前記ホルダーの外周面に凹部を形成することにより形成され、
    かつ、前記ホルダーの外周面に形成された凹部は、外周面から内方に形成された円柱状の凹部と、前記円柱状の凹部の更に内方に形成された、底面方向に先細りした円錐台形状の凹部とが組み合わされた形状を有し、
    前記ホルダーの外周面に形成された円柱状凹部の中心線が、前記ホルダーの後端部から前記円柱状凹部の直径以上の距離、離れた位置に設けられ、
    前記円柱状凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.1倍以上0.6倍以下であり、前記円錐台形状の凹部の深さが、ホルダーの肉厚に対して、0.6倍以上1倍以下であり、かつ、前記円柱状及び円錐台形状の凹部深さの合計が、ホルダーの肉厚に対して、0.8倍以上1.4倍以下であることを特徴とするボールペン。
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