JP4798709B2 - 脱穀装置 - Google Patents
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Description
又、前記隙間をスポンジによって埋めることも可能であるが、前記フィードチェーン装置の回動動作によって前記スポンジが摩耗してしまう。
前記脱穀機枠は、穀稈搬送方向を基準にして上流側及び下流側に位置する上流側端壁及び下流側端壁と、前記上流側端壁及び前記下流側端壁の間に延びる周壁とを有している。
前記上流側端壁は、穀稈搬送方向上流側から前記扱室内への穀稈の侵入を許容する穀稈入口用スリットと、前記スリットより下方において下端が自由端とされた下方延在面とを有している。
前記フィードチェーン装置は、本機フレームに回動可能に支持されたFCレール部材と、前記フィードチェーン装置を前記脱穀機枠の前記開口を閉塞する閉塞位置に位置させた際に穀稈搬送方向に関し前記上流側端壁と対向した状態で前記開口を閉塞するように前記FCレール部材に支持された内側カバー部材とを有している。
前記内側カバー部材には、穀稈搬送方向上流側の端部に、上端が自由端とされた上方延在面が設けられている。
前記上方延在面は、前記フィードチェーン装置を閉塞位置に位置させた状態において穀稈搬送方向に沿って視た際に、前記下方延在面との間に隙間が生じないように少なくとも一部が該下方延在面とオーバーラップした状態で該下方延在面より穀稈搬送方向上流側に位置する。
前記傾斜面部材は、外側辺が前記FCレール部材の内側面に当接された状態で前記側方カバー面より急角度で前記扱室側へ向けて下方傾斜された内方傾斜面を有し得る。
前記下流側延在プレートは、自由端部において前記扱胴の下方に配設される受網の穀稈搬送方向上流側の端辺を支持する受網支持領域と、前記フィードチェーン装置が閉塞位置に位置された際に穀稈搬送方向に沿って前記内側カバー部材と対向する外側方領域であって、自由端部が下方へ折り曲げられて前記下方延在面を形成する外側方領域とを含み得る。前記外側方領域は、穀稈搬送方向下流側へ行くに従って上方に位置するような傾斜面とされる。
図1〜図4は、それぞれ、本発明の一実施形態が適用されたコンバイン1の斜視図,側面図,正面図及び伝動模式図である。
なお、前記コンバイン1においては、前記脱穀装置30及び前記グレンタンク6は車輌前方を向いた状態を基準にして、それぞれ、車輌幅方向左側及び右側に配置されており、前記グレンタンク6の前方には運転席5が配置されている。
前記刈取部21は、引起ケース及び引起タインを含む引起機構22と、前記引起ケースの下方部から前方へ突出された分草板23と、前記引起ケースの後方に配設された刈刃24とを有している。
前記搬送部26は、上部搬送機構及び縦搬送機構を含み、刈り取られた穀稈の株元を前記脱穀装置における下記フィードチェーン装置500へ受け継ぐように構成されている。
前記脱穀装置30は、図4〜図6に示すように、前記駆動源9によって作動的に駆動される扱胴駆動軸310と、前記扱胴駆動軸310に相対回転不能に支持された扱胴320と、前記扱胴320を収容する扱室を形成する脱穀機枠400と、前記刈取装置20から受け継いだ刈取穀稈を穂先側が前記扱室に突入した状態で搬送するフィードチェーン装置500とを含んでいる。
なお、本実施の形態においては、前記フィードチェーン装置500は車輌前方側から後方側へ向かって前記刈取穀稈を搬送するように構成されている。
前記揺動選別装置は、前記扱胴320によって脱穀された被脱穀物から穀粒を比重選別すると共に、唐箕ファン55(図4参照)からの選別風によって風選別するように構成されている。
前記一番樋及び前記二番樋にはそれぞれ一番コンベア61a(図4参照)及び二番コンベア62a(図4参照)が配置されており、前記一番樋に集約された一番穀粒は一番コンベア61a及び揚穀コンベア61b(図4参照)を介して前記グレンタンク6内に搬入され、前記二番樋に集約された二番穀粒は二番コンベア62aと二番還元コンベア62b(図4参照)を含む二番還元装置とによって、前記揺動選別機構へ戻されるようになっている。
前記フィードチェーン装置500は、前記本機フレーム2に対して回動軸501回り回動可能とされている。
本実施の形態においては、図7及び図8に示すように、前記回動軸501は略垂直な方向に延びており、前記フィードチェーン装置500は水平方向に回動可能とされている。
なお、前記フィードチェーン装置500はフィードチェーンカバー590(図1〜図3参照)によって覆われている。
前記藁押さえ装置600は、前記フィードチェーン装置500によって搬送される穀稈を前記フィードチェーン530に向けて押圧するように構成されている。
具体的には、前記藁押さえ装置600は、図5及び図6に示すように、穀稈搬送方向に沿った固定レール601と、前記フィードチェーン530と対向配置される可動レール602と、前記固定レール601及び前記可動レール602の間に配置され、前記可動レール602を前記フィードチェーン530へ向けて押圧するコイルスプリング等の付勢部材603とを備えている。
なお、前記藁押さえ装置600は、前記扱室カバー405に着脱可能に装着又は回動可能に連結された藁押さえカバー610(図1〜図3参照)によって覆われている。
斯かる構成を備えることにより、平面視において前記回動軸501を前記フィードチェーン530の移動経路から車輌幅方向内方へ回避させることができ、従って、該回動軸501近傍にワラや塵等が堆積することを有効に防止できる。
なお、本実施の形態においては、図7〜図9に示すように、前記脱穀機枠400は、上方、下方及び外側方が開口とされている。
前記扱室カバー405は、前記外側方開口のうち前記フィードチェーン装置500より上方に位置する部分(即ち、前記藁押さえ装置505に対応した部分)も閉塞するように構成されており、前述の通り、前記藁押さえ装置600及び前記藁押さえカバー610を支持している。
前記扱室カバー405は、例えば、前記脱穀機枠400に回動可能に連結される。
なお、前記受網330は、前記側方下開口を介して脱着可能とされている。
具体的には、図7〜図9に示すように、前記脱穀機枠400は、穀稈搬送方向を基準にして、上流側に位置する上流側端壁410と、下流側に位置する下流側端壁450と、前記上流側端壁410及び前記下流側端壁450の間に延びる周壁460とを有している。
前記周壁460は、上方、前記フィードチェーン装置500と対向する側の車輌幅方向外方、及び、下方が開口とされている。
又、図11に、前記フィードチェーン装置500を開放位置に位置させた状態の前記脱穀機枠400の部分拡大図を示す。
さらに、図12に、前記フィードチェーン装置500を開放位置から閉塞位置へ回動させている途中の前記脱穀機枠400及び前記フィードチェーン装置500の部分斜視図を示す。
前記上流側エンドプレート420には、前記扱胴駆動軸310の穀稈搬送方向上流側の端部が挿通される前記開口411と、前記開口411の下方に設けられた前記穀稈入口用スリット412とが形成されている。
即ち、前記外側方領域432は、前記上流側エンドプレート420から穀稈搬送方向下流側へ延び、自由端部が下方へ延在されることで、前記下方延在面413を形成している。
又、図14に、前記フィードチェーン装置500を閉塞位置に位置させた状態の前記脱穀機枠400及び前記フィードチェーン装置500を外側方から視た斜視図を示す。
さらに、図15に、前記フィードチェーン装置500を閉塞位置に位置させた状態の前記下方延在面413近傍の部分拡大斜視図を示す。なお、図14及び図15においては、理解容易化の為に、前記FCレール部材510を削除した状態を示している。
前記上方延在面551は、前記フィードチェーン装置500を閉塞位置に位置させて穀稈搬送方向に沿って視た際(本実施の形態においては正面視又は背面視)に、前記下方延在面413との間に隙間が生じないように少なくとも一部が前記下方延在面413とオーバーラップした状態で該下方延在面413より穀稈搬送方向上流側に位置するように構成されており、平面視において前記内側カバー部材540及び前記上流側端壁410の間に隙間が存在しないようになっている。従って、前記扱胴320によって脱穀された被脱穀物が前記フィードチェーン装置500と前記脱穀機枠400の上流側端壁410との間からこぼれ出ることを有効に防止している。
斯かる構成においては、前記フィードチェーン装置を閉塞位置に位置させたとしても、平面視において前記内側カバー部材と前記上流側端壁との間に隙間が生じてしまい、この隙間から被脱穀物がこぼれ出る虞がある。
なお、前記隙間をスポンジ等の弾性部材によって埋めることも可能であるが、この場合には、前記フィードチェーン装置を前記回動軸線回りに回動させる毎に、前記弾性部材の摩耗が生じる。
従って、平面視において前記内側カバー部材540と前記上流側端壁410との間に隙間が生じることがなく、これにより、前記被脱穀物がこぼれ出ることを確実に防止できる。
図8,図10及び図13に示すように、前記内側カバー部材540は、前記フィードチェーン装置500を閉塞位置に位置させた際に前記受網330の外側辺を係止する受網押さえ面541と、前記FCレール部材510の内側面と前記受網押さえ面541との間に延びる側方カバー面542とを有している。
詳しくは、前記側方カバー面542は、前記扱胴によって脱穀された被脱穀物が外側方へこぼれ出ることを防止する為に、前記脱穀機枠側へ傾斜されている。
このように傾斜された前記側方カバー面542の穀稈搬送方向上流側の端部が、前記下方延在面413より下方において穀稈搬送方向上流側へ延びており、該下方延在面413より穀稈搬送方向上流側の位置で上方へ折り曲げられて前記上方延在面551を形成している。
従って、正面視及び平面視の双方において、前記内側カバー部材540と前記上流側端壁410との間に隙間が生じることが無く、これにより、被脱穀物がこぼれ出ることを有効に防止できる。
斯かる構成を備えることにより、前記下方延在面413及び前記上方延在面551によって形成される被脱穀物のストッパ面を上下方向に可及的に長大化させることができる。従って、前記扱胴320によって穀稈から脱離された被脱穀物のうち前記内側カバー部材540の前記側方カバー面542上に落下した被脱穀物が、車輌前方側へこぼれ出ることを有効に防止することができる。
特に、前記フィードチェーン装置500による穀稈の搬送経路が、搬送方向下流側へ行くに従って上方に位置するように傾斜されている場合には、前記側方カバー面542も同様に傾斜される。従って、前記側方カバー面542上に落下した被脱穀物は穀稈搬送方向上流側へ転がるが、前記構成によれば、前記下方延在面413及び前記上方延在面551によって形成されるストッパ面によって、穀稈搬送方向上流側へ転がる被脱穀物が扱室から外方へこぼれ出ることを有効に防止できる。
前記傾斜面部材560は、外側辺が前記FCレール部材510の内側面に当接された状態で前記側方カバー面542より急角度で前記扱室側へ向けて下方傾斜された内方傾斜面561を備えている。
斯かる内方傾斜面561を有する傾斜面部材560を備えることにより、前記側方カバー面542上に落下した被脱穀物を扱室側へ案内することができる。
斯かる上流側傾斜面562を備えることにより、前記側方カバー面542上に落下した被脱穀物を前記内方傾斜面561によって扱室側へ案内させつつ、被脱穀物のうち前記内方傾斜面561を越えて穀稈搬送方向上流側へ流れる被脱穀物を、前記下方延在面413及び前記上方延在面551によって画されるストッパ面と前記上流側傾斜面562との間に形成される凹部565を利用して、扱室側へ案内することができる。
このように、開放位置から閉塞位置へ向かうに従って若干上方に位置するように、前記フィードチェーン装置500の回動軌跡を外低内高とすることにより、前記フィードチェーン装置500が閉塞位置へ向けて回動される際に、前記上方延在面551は斜め下方から前記下方延在面413の穀稈搬送方向上流側に位置することになる(図12参照)。従って、前記フィードチェーン装置500を開放位置から閉塞位置へ位置させる際に、前記上方延在面551が前記下方延在面413に干渉することを有効に防止できる。
2 本機フレーム
30 脱穀装置
320 扱胴
400 脱穀機枠
410 上流側端壁
412 穀稈入口用スリット
413 下方延在面
420 上流側エンドプレート
430 下流側延在プレート
431 受網支持領域
432 外側方領域
450 下流側端壁
460 周壁
500 フィードチェーン装置
510 FCレール部材
540 内側カバー部材
541 受網押さえ面
542 側方カバー面
551 上方延在面
560 傾斜面部材
561 内方傾斜面
562 上流側傾斜面
Claims (5)
- 扱胴を収容する扱室を形成する脱穀機枠と、穀稈の穂先側が前記扱室内に突入した状態で前記扱胴の回転軸線に沿って穀稈を搬送するフィードチェーン装置とを備え、前記脱穀機枠は前記フィードチェーン装置と対向する外側方が開口とされ、前記フィードチェーン装置は前記脱穀機枠の前記開口を閉塞又は開放させ得るように回動可能とされている脱穀装置であって、
前記脱穀機枠は、穀稈搬送方向を基準にして上流側及び下流側に位置する上流側端壁及び下流側端壁と、前記上流側端壁及び前記下流側端壁の間に延びる周壁とを有し、
前記上流側端壁は、穀稈搬送方向上流側から前記扱室内への穀稈の侵入を許容する穀稈入口用スリットと、前記スリットより下方において下端が自由端とされた下方延在面とを有しており、
前記フィードチェーン装置は、本機フレームに回動可能に支持されたFCレール部材と、前記フィードチェーン装置を前記脱穀機枠の前記開口を閉塞する閉塞位置に位置させた際に穀稈搬送方向に関し前記上流側端壁と対向した状態で前記開口を閉塞するように前記FCレール部材に支持された内側カバー部材とを有し、
前記内側カバー部材には、穀稈搬送方向上流側の端部に、上端が自由端とされた上方延在面が設けられており、
前記上方延在面は、前記フィードチェーン装置を閉塞位置に位置させた状態において穀稈搬送方向に沿って視た際に、前記下方延在面との間に隙間が生じないように少なくとも一部が該下方延在面とオーバーラップした状態で該下方延在面より穀稈搬送方向上流側に位置することを特徴とする脱穀装置。 - 前記内側カバー部材は、前記フィードチェーン装置が閉塞位置に位置された際に前記扱胴の下方において前記脱穀機枠に支持された受網を係止する受網押さえ面と、前記受網押さえ面と前記FCレール部材との間に位置し、前記扱室側へ向けて下方傾斜された側方カバー面とを有しており、
前記側方カバー面の穀稈搬送方向上流側の端部が上方へ折り曲げられて前記上方延在面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。 - 前記側方カバー面のうち前記フィードチェーン装置が閉塞位置に位置された際に前記下方延在面より穀稈搬送方向下流側に位置する部分には、傾斜面部材が固着されており、
前記傾斜面部材は、外側辺が前記FCレール部材の内側面に当接された状態で前記側方カバー面より急角度で前記扱室側へ向けて下方傾斜された内方傾斜面を有していることを特徴とする請求項2に記載の脱穀装置。 - 前記傾斜面部材は、さらに、前記内方傾斜面から穀稈搬送方向上流側へ延び、前記下方延在面より穀稈搬送方向下流側において前記側方カバー面に到達するように、穀稈搬送方向上流側へ向けて下方傾斜された上流側傾斜面を有していることを特徴とする請求項3に記載の脱穀装置。
- 前記上流側端壁は、前記扱胴駆動軸と略直交する方向に延びる上流側エンドプレートであって、前記穀稈入口用スリットが形成された上流側エンドプレートと、前記穀稈入口用スリットより下方において前記上流側エンドプレートから穀稈搬送方向下流側へ延びる下流側延在プレートとを有し、
前記下流側延在プレートは、自由端部において前記扱胴の下方に配設される受網の穀稈搬送方向上流側の端辺を支持する受網支持領域と、前記フィードチェーン装置が閉塞位置に位置された際に穀稈搬送方向に沿って前記内側カバー部材と対向する外側方領域であって、自由端部が下方へ折り曲げられて前記下方延在面を形成する外側方領域とを含み、
前記外側方領域は、穀稈搬送方向下流側へ行くに従って上方に位置するような傾斜面とされていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の脱穀装置。
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