JP4798550B2 - スパッタリング装置及び透明導電膜形成方法並びに有機電界発光素子の製造方法 - Google Patents

スパッタリング装置及び透明導電膜形成方法並びに有機電界発光素子の製造方法 Download PDF

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本発明は、対向ターゲット式スパッタリング法を用いたスパッタリング装置及びこれを用いた透明導電膜形成方法並びに有機電界発光素子の製造方法に関する。
透明導電膜は、光通信、半導体レーザー、各種ディスプレイ、記録メディア、民生用機器(デジタルカメラ、プロジェクター、携帯電話、レンズ、ミラー、ランプ等)などの多種多様な分野に応用されてきており、そして、透明導電膜の製造技術においては、歩留まり向上などの量産時の安定性、または多層膜形成時の膜性能が重要な要求項目となってきている。
有機電界発光素子は、2つの電極間に有機発光層が挟持された構造を備え、電極間に電流を流すことにより有機発光層を発光させるものである。そして、この有機電界発光素子で発光した光を取り出すためには、どちらか一方の電極を透明にしている。また、透明電極として、インジウム・錫酸化物(ITO)からなる透明導電膜等を用いる技術思想が知られている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
上部光取り出し(トップエミッション)型の有機電界発光素子は、基材と反対の側にある電極を透明電極とするものである。この場合、金属薄膜上に透明導電膜を形成することによって、陰極の保護と配線抵抗の低抵抗化を図ることが提案されている。
また、透明導電膜を陰極とするために下地の有機発光層の保護や電子注入障壁の低減を目的として、有機発光層と透明導電膜の間にバッファー層を設けることが知られている。
このような透明導電膜の形成には、従来から行われている蒸着法並びに近年光通信関連で利用されているプラズマやイオンビームによるアシスト蒸着法やイオンプレーティング法、イオンビームスパッタ法などが主に採用されており、また、その他の方法としてsol/gel法やスプレー法などの湿式法を用いる場合もある。
一方、半導体やフラットパネルディスプレイ、電子部品などの薄膜製造工程における量産装置に使用されている方式としてはスパッタリング法がある。このスパッタリング法は成膜速度や膜組成などが安定しており、また大面積基板への均一な成膜が可能であることから、量産化に適した方式として広く利用されている。更に膜厚及び導電性・透明性の均一性が高く、微細エッチング特性にも優れることから、主流ともなっている。
特開2003−901158号公報 特開2001−250678号公報 特許第2850906号公報 特開2005−68501号公報 特開2006−188733号公報 「色変換方式有機ELによるフルカラー化の実現」 工業材料Vol.52 No.4(2004.4) 「透明導電膜の技術」 日本学術振興会 オーム社(1999.3)
蒸着法により基板上に導電膜をパターン形成する場合、熱的なエネルギーのみで基板に粒子を堆積させて導電膜を蒸着するものであるため、基板に入射する粒子のエネルギーは0.1eV程度である。これに対し、スパッタリング法により基板上に透明導電膜をパターン形成する場合、基板に入射する粒子のエネルギーは600eV程度と非常に高い。
一般的に基板に入射する粒子のエネルギーが50eV程度以上になると、粒子が基板内に入り込んだり、基板を構成する原子が叩き出されたり、あるいは基板に欠陥を発生させるという問題がある。
基板上に薄膜を形成するスパッタリング法には種々あり、その一例としてマグネトロンスパッタリング法を挙げることができる。
マグネトロンスパッタリング法にて、有機薄膜上に透明導電膜を成膜した場合、高エネルギー粒子である反跳Arプラズマ、γ電子、ターゲット粒子などの飛散・衝突により有機薄膜の分子構造が破壊(結合断裂)され、有機発光材料本来の発光ポテンシャルが低下するという問題があった(非特許文献1、2参照)。
この点では、プラズマを一対のターゲット間に形成した磁場空間に閉じ込めることによって、基板がプラズマの影響をほとんど受けない状態、いわゆるプラズマフリーな状態で成膜できる対向ターゲット式スパッタリング法がより好ましいということになる。
しかし、この対向ターゲット式スパッタリング法でも、基板の被成膜面に向かって飛んでくるプラズマ荷電粒子を完全に防ぐことはできない(特許文献5参照)。
本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、請求項1の発明は、スパッタリングチャンバと、前記スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段とを備え、前記ターゲットでのスパッタ現象を利用して前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置された基板に成膜するスパッタリング装置において、前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制するための突部を互いに接近する方向にそれぞれ突出形成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のスパッタリング装置において、前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載のスパッタリング装置において、前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のスパッタリング装置において、前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする。
請求項5の発明は、基板上にマスクを介して対向ターゲット式スパッタリング法により透明導電膜をパターン形成する透明導電膜形成方法であって、スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段を有するスパッタリング装置とを備え、前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制する突部が互いに接近する方向にそれぞれ突出形成され、前記基板は前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置され、前記一対のターゲット間にミラー磁場を発生させた後、前記ターゲットでのスパッタ現象を利用して前記基板に透明導電膜をパターン形成することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5記載の透明導電膜形成方法において、前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載の透明導電膜形成方法において、前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられていることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5乃至7の何れか1項に記載の透明導電膜形成方法において、前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする。
請求項9の発明は、基板と、前記基材上に順に形成された第一電極と有機発光層と第二電極を少なくとも備え、前記第一電極と第二電極間に電流を流すことにより有機発光層を発光させる有機電界発光素子の製造方法において、スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段を有するスパッタリング装置とを備え、前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制する突部が互いに接近する方向にそれぞれ突出形成され、前記基板は前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置され、前記一対のターゲット間にミラー磁場を発生させた後、前記一対のターゲットでのスパッタ現象を利用して前記基板に前記第一電極もしくは第二電極の少なくとも一方をパターン形成することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項9乃至11の何れか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記第一電極と第二電極との間に電流を供給すことにより前記有機発光層を発光させるトップエミッション型有機電界発光素子であることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記有機発光層の形成材料を溶媒に溶解または分散させてインキとする工程と、前記インキを用いて凸版印刷(レリーフ印刷)法により前記基材上に有機発光層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項14記載の有機電界発光素子の製造方法において、前記有機発光層及び前記電極を形成した前記基材上に、ガラスにCaOを形成した基材を封止基材として、両者を貼り合わせすることを特徴とする。
トップエミッション型有機電界発光素子の作製において、上部透明電極は有機電界発光素子で一般的に使用される蒸着法では成膜できず、スパッタリング法で成膜される。スパッタリング法は蒸着法と比較して、堆積される粒子の運動エネルギーが大きいこと(数十倍〜数百倍)やプラズマ(O、Ar)が発生するため、基板へ形成されている有機電界発光層にダメージが入りやすい。ダメージが入った有機電界発光素子は駆動電圧が増加し、発光効率の低下、低寿命など様々な問題を引き起こす。そのため、トップエミッション型有機電界発光素子では、いかに有機電界発光層にダメージを与えず透明導電膜を作製するかが一つの技術課題となっている。
また、トップエミッション型有機電界発光素子は、有機層成膜前に反射電極(陽極)を形成しなければならない。そのため反射電極は反射率が大きいだけではなく、表面平坦性の確保が重要課題になる。
一般的なトップエミッション型有機電界発光素子は、反射電極(陽極)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/透明陰極の順に積層されている。この構造は、発光層と反射電極間に正孔注入層と正孔輸送層があるため、ボトムエミッション型有機電界発光素子と比べて発光層と反射電極間の距離が大きくなる。発光層と反射層との光学距離が発光波長(励起光)460nm(青緑)の半波長程度になると、光学的な干渉を強く受けるため、各層の膜厚を最適化しないと発光特性(スペクトルや効率)を制御できない。そのため、光学設計も非常に重要になる。
上部透明電極の作製にあたり有機膜のダメージ部分の分析を行ったところ、スパッタ中の高エネルギー粒子の衝突、プラズマや紫外線の基板への照射などがダメージ原因と判明した。ArイオンをAlq3表面に照射すると、C1s結合エネルギーは変化しないが、N1s、O1s、Al2pの結合エネルギーが変化することを確認した。
従って、Arイオン照射はAlq3(キノリノールAl錯体)中のAl−O結合とAl−N結合にダメージを与えてしまうことが判明した。Alq3表面を400WのArとO2プラズマで10秒間晒した後に大気中光電子分光法で表面を測定した。O2プラズマ照射後の電子分光信号の傾きは小さくなり、更に仕事関数の変化が見られた。これらのことはAlq3表面の酸化に起因していると推定している。ArよりO2プラズマの方がAlq3に対してよりダメージを与えることも分かった(以上、参考文献1)。
超薄膜を多層積層・加工して製品化されるデバイスを大量生産する産業技術は情報、エネルギー、環境といった情報化社会のインフラとなっている。特に、従来の蒸着法では実現できない密着性に優れた薄膜形成や薄膜の組成制御が容易に、しかも大量生産できるマグネトロン式スパッタの出現(1974年)は、磁気・光の記録分野、半導体分野、ディスプレイ分野といったIT革命の推進に大きく貢献している。
ターゲット表面と基板表面とが対向するPVD技術を用いた場合には、基板面に成長する薄膜組織はガス圧や基板表面温度、バイアス電圧といったスパッタ条件で大きく変化する。すなわち、Thornton modelと呼ばれるスパッタガス圧と材料融点と基板温度に対して材料の種類に関係なく、一様なモフォロジー(morphology:形態(学))変化を示すことが明らかになっている。このThornton modelに示される微細組織では初期層を含めて粒界に空孔といった結晶格子配列を不連続な状態にする格子欠陥を多数含むことが指摘されている。
なお、粒界における結晶配列の乱れの幅δとスパッタ粒子表面での拡散速度Dとの関係を調べるとδとDの積はほぼ一定である(最小δ〜5Å)。すなわち、粒界に格子欠陥領域を発生することで生じる物性の劣化が従来のスパッタによる薄膜作製では存在することになる。このためアモルファス太陽電池やTFT液晶ディスプレイ等で使用されるシリコン薄膜などの各種機能性膜作製には原料ガスをプラズマ分解して薄膜を堆積するCVD方式がPVD方式に代わって1980年代初期には実用化された。
CVD方式による薄膜形成では原料ガスを均一に分解し基板に輸送し、基板温度や基板バイアスにより選択的に所望の原子を堆積する。このプロセスでは膜にダメージを与えるような素過程がないため、PVD方式に観察される粒界欠陥がなく、アモルファス状態の格子結合した薄膜が成長する。しかし、CVD方式では生命に危険なガスを使用する場合が多く、かつガス分解した有機物が薄膜形成プロセス中に必要な真空容器や配管系統へ付着するため環境安全性や保守を考慮した広いスペースや高額な設備投資を余儀なくされている。
1977年東京工業大学の研究グループにより対向ターゲット式スパッタ(以下FTS)法が提唱された。このFTS装置で形成した薄膜のモフォロジーはPVD方式でありながらThornton modelと異なり、粒界欠陥のない緻密な構造の膜が形成できることが明らかになった。
FTS法には、ターゲット面を対向させ、ターゲット間に挟まれた空間に高密度プラズマを拘束しマグネトロンスパッタのプラズマ拘束に遜色のない高真空・低電圧放電によりスパッタ粒子発生を実現、プラズマ空間への磁場形成によりプラズマを拘束することで堆積基板表面をプラズマ衝撃から分離できるといったスパッタプラズマの制御を可能にする原理的特長がある。
FTSはプラズマを対向するターゲット面間に挟まれた空間に発生させており、磁力線で高エネルギー電子を拘束(ミラー磁場形成)することにより、基板表面近傍空間からプラズマを分離する構造になっている。
FTSでは磁力線発生源である磁石をターゲットの背面に設置しているため、磁力線の分布はターゲット材質や形状及び対向するターゲット面間隔により影響を受ける。従って、プラズマ空間に発生する高密度電子ドリフトを拘束する磁場設計の最適化が重要である。また、マグネトロンスパッタ式では一様な磁力線を印加できないため、プラズマやγ電子から成膜中の基板を完全に守ることができなかったが、FTSでは完全なダメージフリーの成膜が可能である。また、マグネトロンスパッタ構造の場合、スパッタガスなどから生じる負イオンはクーロン力により基板方向に加速されダメージを与えるが、FTSの場合、磁界・電界はターゲットに平行となるため、基板は負イオンからの衝突から守られる。更にターゲットに強磁性体を使うことも全く問題がない。
プラズマ中に存在する粒子の運動は、ターゲット表面から放出された二次電子(γ電子)や放電中に生成された電子はローレンツ力によって、プラズマ収束磁界に沿って運動し、ターゲット間を往復して気体原子(分子)と衝突を繰り返し、電離を促進する。
陽イオンは主にターゲット間に閉じ込められたγ電子による電離で生成され、陰極降下電圧によって加速されてターゲット表面に入射し、スパッタリングを起こす。中性原子(分子)は収束磁化にとらわれることなく運動する。これにより、プラズマは両ターゲット間の狭い領域に柱状・高密度に形成される。このことは電力の向上、低ガス圧での放電、基板がプラズマにさらされない(プラズマフリー)、高速膜形成といった利点を実現する。
以上より、FTS法はプラズマ発生空間と基板表面とを空間的に分離することのできる薄膜堆積技術であり、粒界に格子欠陥を生じにくい膜形成や負イオンの高エネルギー粒子を堆積表面に衝撃させないため、均質性に優れた超薄膜形成を再現性良く実現できる。
FTSにおけるプラズマ閉じ込め原理は、相対向している各ターゲットの対向面と反対の背面に設けたカソードマグネットにより、両端で磁場を強くした紡錘型の磁場配位のミラー磁場を分布させる。磁力線が漏斗状に収束する領域をミラーといい、磁場はここで強くなる。イオンがターゲット表面に衝突すると、表面から受け取った電子と再結合し、イオンが消滅する。また負電荷を持った電子が正電荷を持ったイオンからクーロン引力を受け、ビームとして引き出されるイオンとともにプラズマ生成部から引き出される。したがって、プラズマを回転軸方向、回転半径方向に閉じ込める必要がある。電子を閉じ込めることによって、以下に示すプラズマ拡散の持つ性質を利用し、プラズマを閉じ込めることができる。
電子はイオンより質量が極めて小さく、プラズマ中での熱運動の速度はイオンに比べて圧倒的に大きい。このため、電子がまず先に拡散しようとする。そうすると荷電分離が起こってプラズマの中性状態が崩れるが、同時に電子集団とイオン集団の間に引き合うクーロン力が働くので、電子拡散が抑えられるとともにイオン拡散の方は加速される。こうして、結局プラズマは中性を保ちながら、電子はイオンと同一速度で拡散することになる。従って、電子を閉じ込めればプラズマを閉じ込めることができる。
ミラー磁場とは、2個のコイルを並べ同方向に電流を流すと、コイル近くでは強く(磁束密度増加)、コイル間では弱くなる(磁束密度減少)磁場配位が形成され、これを単純ミラー磁場と呼ぶ。プラズマ中の荷電粒子は磁力線に巻き付きながら運動し、この巻き付き方がしっかりしていると磁場の強いところで、まるで鏡があるかのように跳ね返されるので粒子は閉じ込められる。これがミラー磁場によるプラズマ閉じ込め原理である。
しかし、中には巻き付き方が緩やかな粒子もあって、これは磁場で跳ね返されずに端から逃げ出してしまいプラズマの端損失が生じる。また、FTSのような単純ミラー磁場では中心から半径方向外側に向かって磁場が弱くなっているので、プラズマが塊として外側へ逃げやすく安定に閉じ込めることが難しくなる。これをプラズマの巨視的(MHD)不安定性と呼ぶ。
従来技術では、ミラー磁場形成によるプラズマ荷電粒子の端損失を完全に回避することは不可能であったが、本発明における一対のスパッタリングターゲットは、基板が対向される部位に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制するための突部を互いに接近する方向に突出して形成したので、漏斗形状のプラズマ雲端部から漏れ出たプラズマ荷電粒子を基板に入射させることなく、ターゲット内壁の隅部で遮蔽することが可能になる。
また、本発明においては、対向配置された一対のスパッタリングターゲットが互いに接近する方向に突出形成された突部を有し、さらに、各ターゲットの相対向する面と反対の背面だけでなく、突部の基板と対向する面にもカソードマグネットを設けるようにしたので、このカソードマグネットにより形成された磁力線に電子を捕捉するとともに、ターゲット内壁隅部に静電誘導によりArイオンも効率よく入射させることが可能になる。
また、ターゲットの内壁隅部にArイオンが入射することで放出されたターゲット粒子は、基板方向へ入射するターゲット粒子と互いに干渉せず、スパッタリングチャンバ底部方向に指向性を有しているため、形成膜の膜厚分布に影響を及ぼさない。
また、各突部の基板と対向する面に設けたカソードマグネットの磁力を強化させることで、漏れ出たプラズマ荷電粒子の捕捉能を向上させることができる。
相対向して配置された一対のターゲットの突部間にプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを設け、このトラップの成形材料を図7に示す材質のものから構成する。各材質は低熱膨張率材料であり、スパッタリング輻射熱によるトラップ膨張収縮による付着ターゲット粒子の滑落(パーティクル発生)を低下させることが可能になる。トラップの形状としては、例えば、メッシュ状のものを用いることができる。
レリーフ印刷法は、シンプルで経済性に優れた印刷法である。レリーフ印刷法の仕組みは、レリーフ刷版(樹脂版)表面に、アニロックスロールと呼ばれるローラーでインキをつけ、更にその版を被印刷基材に押し付けて転写する印刷方式である。アニロックスロール表面につき過ぎたインキはドクターブレードにより掻き落され、常に安定した量のインキが版表面に供給される。
また、有機電界発光素子の製造方法において、本発明の有機発光層及び電極を形成した基材上に、ガラスにCaOを形成した基材を封止基材として、両者を貼り合わせすることにより、乾燥剤を挿入せず封止を行うことが可能になった。また、ガラスを直接、基材上部に貼り合わせすることから、封止基材での光吸収やキャップ構造のガラスを用いた場合に生じる光路長の変化等の光学損失を軽減させ、光取り出し効率を向上させることができた。
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明に用いられる透明導電膜の用途は多岐にわたる。中でもオプトエレクトロニクスデバイス用の電極として使用する場合、種々のデバイスの使用条件に応じた要求を満たさなければならない。特に、透明導電膜形成材料は電気的特性と可視光領域の光学的特性の両方を最低限満足する材料でなければならない。
本発明における透明導電膜の形成材料としては、酸化インジウム系のITO(InにSnをドーパントとして添加)、その他には酸化スズ系ではSnO(ドーパント添加)、酸化亜鉛系ではAZO(ZnOにAlをドーパントとして添加)、GZO(ZnOにGaをドーパントとして添加)、IZO(ZnOにInをドーパントとして添加)などを用いることができる。
また、これらの他にCdO系、酸化ガリウム系の材料を用いることが可能である。しかし、CdO系に関しては、Cdが毒性を有するために実用化は困難である。また、酸化ガリウム系の透明導電膜もワイドバンドギャップを持つなど数々の特徴を有するが、Inと同様、Gaは資源の観点からは豊富な材料とは言い難い。このように透明導電膜形成材料は材料設計の指針として環境面を最優先しなければならない社会的背景がある。
ITOはIndium Tin Oxideと呼ばれているが、その母結晶はInである。Snを酸化物換算で5〜10wt%添加した組成のITO(In:Sn)は絶縁体のように透明でありながら、導電性が高く(10e+3S/cm)、吸収も少ない。透明性と導電性は互いに関係があるが、1対1の対応があるわけではない。透明性はIn結晶の構造的な完全性が高く、バンドギャップ内の電子捕獲準位が非常に少ないということであるが、それは結晶内の原子が結晶系の座標点(格子点位置)に正しく、過不足なく位置しているか否かで決まることである。In試薬は黄白色であり、酸素をわずかに含む(分圧で10e−1Pa以下)雰囲気中で蒸着またはスパッタ成膜すれば透明導電膜を得る。しかし、化合物としては酸素を手放しやすく、真空中加熱や数%の水素を含むような還元雰囲気中での加熱によって容易に還元され、還元が進めば青黒から黒、更に茶褐色にまで変色していく。導電性は母結晶のIn原子やSn原子で置換してやるか、酸素原子を必要十分に与えない条件の下で成膜することで発現する。
ITOの透明性の物理的意味は半導体としてのバンドギャップが可視域の短波長限界400nm付近にあることに帰せられる。しかし、これだけでは不十分で、高い透明性を確保するにはバンドギャップ内に常温で電子が常駐するような準位が少ないか無視できるということである。このようなバンドギャップ内準位は、酸素空孔やIn位置に置換したSn原子以外のIn、Sn原子または原子集団(クラスター)による格子欠陥に由来するものであり、母結晶自体が良質の結晶格子を形成しやすいものでなくてはならない。酸化性が極度に弱い雰囲気で成膜しない限り、Inはこの要件を満たす。実際、Inはガラス基板温度を300℃程度にしておけば、酸素がやや不足した雰囲気条件であっても、厚さ数十nmの段階から半値幅の狭い良く整ったX線回折パターンを示す。この結晶化しやすい特徴はSnを添加していっても、数十%程度までは失われない。SnO膜やZnO膜とは大きく異なる特徴である。
次に、本発明の透明導電膜形成方法について示す。
本発明は、スパッタリング法により基板上に透明電極を形成するものであり、スパッタリング法としては、イオンビームスパッタリング法、直流スパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、対向ターゲット式スパッタリング法等を用いることが可能である。
対向ターゲット式スパッタリング法の特長は、基板へのプラズマ荷電粒子入射を大きく抑制できるので、堆積膜が再スパッタリングの影響も受けず、ターゲット組成とほぼ同等な膜を得ることができ、膜はほとんど損傷を受けないので結晶配向性に変化はない。
一方、対向ターゲット式スパッタリング法でも、基板の被成膜面に向かって飛んでくるプラズマ荷電粒子を完全に防ぐことはできない。
本発明では、対向ターゲット式スパッタリング法の原理由来であるミラー磁場形成によるプラズマ荷電粒子の端損失を完全に回避することは不可能であったが、相対向配置された一対のスパッタリングターゲットは互いに接近する方向に突出する突部を備える構成にすることで、漏斗形状のプラズマ雲端部から漏れ出たプラズマ荷電粒子を基板に入射させることなく、ターゲット内壁の隅部で遮蔽することができる。
本発明の透明導電膜形成に用いる対向ターゲット式スパッタリング装置の模式図を図1に示した。
図1において、対向ターゲット式スパッタリング装置は、真空のスパッタリングチャンバ13と、このスパッタリングチャンバ13内に間隔をおいて相対向して配置された一対のスパッタリングターゲット6と、この一対のスパッタリングターゲット6の相対向する面と反対の背面にそれぞれバッキングプレート(OFC)5aを介して配設された複数の第1カソードマグネット4aと、一対のスパッタリングターゲット6の相対向する面で基板2寄りの箇所に互いに接近する方向にそれぞれ突出して形成された、リークプラズマ荷電粒子9の基板2への入射を抑制するための突部6Aと、上記両突部6Aを含めた一対のスパッタリングターゲット6の上端面に設けられた別のバッキングプレート(OFC)5bと、この別のバッキングプレート5bを介して突部6Aの基板2と対向する面に設けられた第2カソードマグネット4bと、両突部6A間に臨ませて該両者間に差し渡し状態に配設されたプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップ3とを備えて構成されている。
なお、第1、第2カソードマグネット4a、4bとしては、ネオジム系合金等、公知の永久磁石を用いることができる。
上記第1カソードマグネット4a及び第2カソードマグネット4bと、これらに電力を供給するスパッタ用電源41は、一対のターゲット間に磁力線(ミラー磁場)8を形成して高密度のプラズマ7を発生する磁場形成手段を構成するものであり、これら第1カソードマグネット4aと第2カソードマグネット4bはスパッタ用電源41の負極にリード線18を介して接続され、スパッタ用電源41の正極は基板2のマスク15にリード線を介して接続されている。
上記トラップ3は、基板2被成膜面へのプラズマ荷電粒子の入射頻度を低下させることができ、キャリアトラップ機構として作用する。なお、スパッタリングチャンバ13内は成膜時には真空状態となる。
図1において、符号12はスパッタ用電源41の正極からマスク15への電源導入端子用フランジであり、符号11はスパッタリングチャンバ13に設けたプラズマ着火確認用の覗き窓である。
透明導電膜形成において、従来技術では、ミラー磁場形成によるプラズマ荷電粒子の端損失を完全に回避することは不可能であったが、本実施の形態における一対のスパッタリングターゲット6の上端側部位には、互いに接近する方向にそれぞれ突出する突部6Aが設けられているので、漏斗形状のプラズマ雲端部から漏れ出たプラズマ荷電粒子(Arイオン)9を基板2に入射させることなく、突部6Aで形成されるターゲット内壁の隅部Aで遮蔽することが可能になる。
また、本実施の形態においては、スパッタリングターゲット6の相対向する面と反対の背面にカソードマグネット4aを設けるだけでなく、突部6Aの基板2と対向する面にもカソードマグネット4bを設けたので、これらカソードマグネットにより形成された磁力線に電子を捕捉するとともに、ターゲット内壁の隅部61に静電誘導によりArイオンも効率よく入射させることが可能になる。
ターゲットの内壁隅部61にArイオンが入射することで放出されたターゲット粒子は、基板方向へ入射するターゲット粒子と互いに干渉せず、スパッタリングチャンバ底部方向に指向性を有しているため、形成膜の膜厚分布に影響を及ぼさない。また、各ターゲットの突部6Aに設けたカソードマグネット4bの磁力を強化させることで、漏れ出たプラズマ荷電粒子9の捕捉能を向上させることができる。
本実施の形態における磁力線8は、各対向ターゲット間に形成された漏斗形状のプラズマ雲内部のミラー磁場内の磁力線であり、基板面と平行に形成される。
本実施の形態におけるプラズマ7は、気体を構成している原子や分子は原子核の周りに電子が捕まえられた準中性状態であり、このような気体中では放電などにより外部からエネルギーを与えてやると電子は原子核の引力を振り切り自由になり、気体は電子と原子核(正イオン)がバラバラになった状態になる。これがプラズマ7である。また、プラズマ7は固体、液体、気体に並ぶ物質の第4状態といわれる。
本実施の形態におけるArイオン9は、準中性状態のAr気体を放電などによりプラズマ化させたときに形成される正イオンである。
二次電子であるγ電子はプラズマ電子がAr気体やターゲット粒子に衝突した際に放出される高エネルギーな電子である。
図2は、本発明の透明導電膜形成方法における基板周辺部の説明用構成図である。
この図2において、基板2はマスク15及びマスクフレーム17とマグネットホルダー1によって挟まれ、密着した構造となっている。この基板2は、マスク15と密着した面に透明導電膜がマスク15の開口15a形状に応じてパターニングされる。
本発明の透明導電膜形成方法にあっては、透明導電膜形成中に基板2がペルチェ素子14によって冷却されている。このペルチェ素子14はマグネットホルダー1上に設けられる。
ペルチェ素子14、真空下で密着基板2上部に据付けることで容易に基板2及びマスク15の冷却が可能となる半導体素子である。このペルチェ素子14を設けるに際しては、装置の大幅改造が不必要であり、簡単に基板2及びマスク15を冷却することができる。
また、物質の両端に温度差を与えると、超伝導体以外なら必ず起電力が生じる。この現象をゼーベック(Seebeck)効果と呼び、これらを身近に利用しているのが温度測定に用いられる熱電対(Thermocouple)である。物質の高温端と低温端に外部回路を接続すれば、この熱起電力により電流が発生し、電力として取り出すことができる。これとは逆に二種の物質を接合して電流を流すと接合点で電流の向きに応じて可逆的に熱が発生または吸収される。これをペルチェ(Peltier)効果と呼び、前述のゼーベック効果とは表裏一体の熱電現象である。電流を反転させるだけで可逆的に加熱と冷却が可能で、応答速度も極めて遅いので、熱電冷却や電子冷熱として、半導体レーザーや高感度の赤外線検出器やCCDなどの冷却、更に半導体製造プロセスや医療機器など精密な温度制御や局所的な急速冷却が要求される分野に広く利用される。ゼーベック効果及びペルチェ効果の二つの熱−電気の変換過程を総称し熱電変換(Thermoelectric conversion)と呼ぶ。
ペルチェ素子14は、P型半導体とN型半導体を用いると、P型の熱電能はプラス、N型の熱電能はマイナスの符号を持ち、その相対熱電能は非常に大きいので、大きな熱電効果が得られる。
図3にペルチェ素子の説明用断面図を示した。この図3に示すように、ペルチェ素子14はセラミック基板19間にP型半導体21a、N型半導体21bを金属電極20を介して交互にΠ型に配列することにより、冷却または吸熱の能力をもつ素子となる。この素子は電流を流して温度差を起こさせるペルチェ効果を活用しており、ペルチェ素子と呼ばれる。
次に、本発明の有機電界発光素子の製造方法について述べる。
本発明の有機電界発光素子においては、基材上に第一電極、有機発光層、第二電極がこの順に設けられている。また、第一電極と第二電極間には発光補助層として、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層、電荷発生層等が必要に応じて設けられる。また、基材上に設けられた第一電極、有機発光層、第二電極は、両電極及び有機発光層等を環境中の水分等から保護することを目的として、封止される。封止としては、ガラスキャップ、金属キャップを基材と貼り合わせる方法や、第一電極、有機発光層、第二電極が設けられた基材を、バリア層等により被覆する方法を用いることができる。
また、第一電極及び第二電極の一方は陽極であり、もう一方が陰極となる。有機電界発光素子とは、電極間に電流を流すことにより有機発光層を発光させるものであるが、発光した光を基材側から取り出す方式をボトムエミッション方式、基材と反対側から取り出す方式をトップエミッション方式という。ボトムエミッション方式においては、有機発光層を基準として基材側の層は有機発光層で発光した光を透過させるために透明とする必要がある。すなわち、基材及び第一電極は透明性を有する必要がある。
一方、トップエミッション方式の有機電界発光素子においては、有機発光層を基準として基材と反対側の層は有機発光層で発光した光を透過させるために透明とする必要がある。すなわち、第二電極は透明性を有する必要があり、また、封止によって光が遮断されないようにする必要がある。
図4にトップエミッション方式の有機電界発光素子の説明用断面図を示した。
この図4において、基材23上には、第一電極として反射電極24がパターン形成され、反射電極24間には隔壁25が形成され、反射電極24上に正孔輸送層26、有機発光層27a、27b、27cがこの順で設けられ、更に有機発光層27a、27b、27c上に電子注入性保護層30、第二電極として透明電極31が設けられている。そして、反射電極24、隔壁25、正孔輸送層26、有機発光層27a、27b、27c、電子注入性保護層30、透明電極31が設けられた基材23は、バリア層32、樹脂層33、封止基材34で封止されている。また、反射電極、隔壁、正孔輸送層、有機発光層、電子注入性保護層、透明電極が設けられた基材を、乾燥剤としてCaOを成膜したガラス基板と直接貼り合わせ、封止しても良い。
本発明の実施の形態におけるトップエミッション型有機電界発光素子において、基材23には、ガラス基材やプラスチック製のフィルムまたはシートを用いることができる。プラスチックフィルムを用いれば、巻き取りにより有機電界発光素子の製造が可能となり、安価に素子を提供できる。
この場合のプラスチックフィルム材料には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等を用いることができる。
また、電極を成膜しない側にセラミック蒸着フィルムやポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物等の他のガスバリア性フィルムを積層しても良い。また、有機電界発光素子をアクティブマトリクス方式の有機電界発光素子とする場合、基板は薄膜トランジスタ(TFT)を備えたTFT基材を用いる必要がある。
有機電界発光素子の駆動方法としては、パッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式があるが、本発明の有機電界発光素子はパッシブマトリクス方式の有機電界発光素子、アクティブマトリクス方式の有機電界発光素子のどちらにも適用可能である。
パッシブマトリクス方式とはストライプ状の電極を有機発光層を挟んで直交させるように対向させ、その交点を発光させる方式であるのに対し、アクティブマトリクス方式は画素毎にトランジスタを形成した、いわゆる薄膜トランジスタ基板を用いることにより、画素毎に独立して光Lを発光する方式である。
パッシブマトリクス方式の有機電界発光素子では、走査するストライプ状の電極数が大きくなるほど各画素における点灯時間は短くなるため、ON状態では瞬間発光輝度を大きくする必要がある。瞬間発光輝度を大きくした場合には素子寿命が低下するので、走査するストライプ上の電極数が数百〜千数百本も必要な大容量ディスプレイには適さない。
パッシブマトリクス方式の表示エリアは、陽極と陰極による単純マトリクスで構成されており、陰極と陽極が交差した部分で発光可能である。Rowラインすなわち陰極が選択された時のみ点灯するデューティ駆動であり、また駆動用ドライバICは外付け実装する必要がある。有機電界発光素子は応答性が速く、残光特性がないため、パッシブ型のようなデューティ駆動が可能になる。
アクティブマトリクス方式の有機電界発光素子では、画素毎にスイッチング素子とメモリ素子(アクティブ素子)を設けているため、1回の走査周期の間動作状態を保持することができるため、ディスプレイを大型化しても瞬間発光輝度は小さくても良く、耐久性にも優れる。また、パッシブマトリクス方式に比べ、低電圧駆動なので、消費電力も小さくすることができる。従って、ディスプレイの大面積化や高精細化にはアクティブマトリクス方式の方が優れているといえる。
有機電界発光素子は電流駆動であるため、比較的大きな電流を流すことができるTFTが必要である。このため、アクティブマトリクス方式には、移動度が高い低温p−Si TFT基板が採用されている。低温p−Si TFTは安価なガラス基板を用いて製造でき、また周辺ドライバ回路を内蔵することができるため、コンパクトなディスプレイ作製が可能である。
アクティブマトリクス方式有機電界発光ディスプレイの応用分野は、TFTを用いたアクティブマトリクス型液晶ディスプレイの応用分野と重なっている。従って、市場規模は巨大であり、将来的に液晶ディスプレイの置き換えや有機電界発光素子特有の新しい市場開拓ができ、その成長性が大いに期待されている。
第一電極である反射電極24は、陽極として、Mg、Al、Cr等の金属材料を蒸着法やスパッタリング法といった真空成膜法により形成することができる。また、反射電極としては、Mg、Al、Cr等の反射電極とITO等の透明電極との2層構成としても良い。このとき、ITOは陽極界面層として設けられる。
反射電極24の形成後は、反射電極縁部を覆うようにして反射電極間に隔壁25が形成される。隔壁は絶縁性を有する必要があり、感光性材料等を用いることができる。感光性材料としてはポジ型であってもネガ型であっても良く、ノボラック樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができ、フォトリソグラフィー法により露光工程、現像工程を経て、隔壁は形成される。
そして、反射電極24上には、正孔輸送層26が設けられる。正孔輸送層形成材料としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)等を用いることができる。PEDOT/PSSは水に溶解させ塗工液とし、スピンコート法等により基板上に塗工され、乾燥される。
正孔輸送層26上には、有機発光層27a、27b、27cが設けられる。有機電界発光素子をフルカラー表示させる場合には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、それぞれの発光色を有する有機発光層を画素毎にパターニングする必要があり、図5においては、赤色有機発光層27a、緑色有機発光層27b、青色有機発光層27cを有している。有機発光層形成材料としてはポリパラフェニレンビニレン(PPV)やポリフルオレン(PF)等を用いることができる。これらの有機発光材料は、トルエン等の芳香族系有機溶媒に溶解させインキとし、印刷法を用いることにより、3色にパターニングされる。
印刷方法としては、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、レリーフ印刷法等を用いることが可能であるが、中でもレリーフ印刷法を好適に使用することができる。図6にレリーフ印刷法における印刷工程の模式図を示した。
図6(a)において、圧胴37に設けたレリーフ刷版38の表面に、アニロックスロール36により、有機発光層の形成材料を溶媒に溶解または分散させてなるインキを付け、更にそのレリーフ刷版38を圧胴37を介して、図6(b)に示すように被転写基板39に押し付ける。アニロックスロール36の表面に付き過ぎたインキはドクターブレード35により掻き落され、常に安定した量のインキがレリーフ刷版38の表面に供給される。
レリーフ印刷はアニロックスロール36で厚みのある高弾性の樹脂凸版に水性インキまたはUVインキを付け、直接、被印刷体に印刷する。そのため、フレキソ印刷は平滑性の悪い面やフィルム、布等、フレキシブル基材にも対応する。また、非常に薄く均一なベタ印刷を得意とし、様々な樹脂や薬品を塗り重ねることにより、更に精度を高めることも可能である。近年、レリーフ印刷の技術革新により、高精緻で精巧な多色表現が可能となっている。また、水性インキがレリーフ印刷に適応していることから、環境性が高いとされ、特に食品、医薬品のパッケージ分野において広く利用されている。更にインキの塗布量が少ないことから、残留溶剤も少ない。
次に、有機発光層27a、27b、27c上に電子注入性保護層30を設ける。電子注入性保護層形成材料としては、CaやBa等の低仕事関数である希土類元素を用いることができ、これらの希土類元素を真空蒸着法により成膜し、電子注入性保護層を形成する。
次に、電子注入性保護層30上に陰極として透明電極31を設ける。透明電極の形成にあっては、前述した本発明の透明導電膜形成方法を用いることができる。
トップエミッション型の有機電界発光素子においては、透明電極を形成する際に本発明の透明導電膜形成方法を好適に用いることができる。本発明の透明導電膜形成方法は、スパッタリング法で成膜する際に、有機発光層といった有機薄膜へのダメージを低減させることができるため、発光特性の優れた有機電界発光素子を得ることができる。また、本発明の透明導電膜形成方法は成膜中のパターニング用マスクの温度上昇を抑えることができる。従って、マスクの熱膨張や熱変形を抑えることができ、透明電極を正確にパターニングすることも可能となる。なお、本発明の有機電界発光素子は、反射電極を陰極、透明電極を陽極としても良い。
次に、反射電極24、隔壁25、正孔輸送層26、有機発光層27a、27b、27c、電子注入性保護層30、透明電極31が形成された基材23に対し、封止を行う。まず、基材23全体にバリア層32を形成する。
バリア層32としては、窒化珪素膜、酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜等を用いることができる。バリア膜はCVD法により形成される。CVD法は膜にしたい元素を含む気化させた化合物(ソースガス)をそのまま、あるいは水素・窒素などのキャリアガスと混ぜ、高温加熱した基板表面にできるだけ均一になるように送り込み、基板表面で分解、還元、酸化、置換などの化学反応を起こさせ、基材上に薄膜を作る方法である。
更に、バリア層32が設けられた基材23は、樹脂層33を介して封止基材34と貼り合わされる。封止基材34としては、透明性を有していれば良く、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラスやプラスチック材料を用いることができる。または、上記ガラスにCaOを形成した基材を封止基材34として、両者を貼り合わせしても良い。これにより、乾燥剤を挿入せず封止を行うことが可能である。また、ガラスを直接、基材上部に貼り合わせすることから、封止基材での光吸収やキャップ構造のガラスを用いた場合に生じる光路長の変化が起きず、光取り出し効率を向上させることもできる。
樹脂層33としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることもできる。
貼り合わせ方法については、加熱したロールによる圧着による方法を用いることができる。また、樹脂層として光硬化型接着性樹脂を用いた場合には、紫外光等を照射することにより貼り合わせることができる。
また、本発明の有機電界発光素子においては、基材及び封止基材に可撓性のあるプラスチック基材を用いることにより、フレキシブル有機電界発光素子とすることができる。
また、本願発明の有機電界発光素子においては、両電極を透明電極とし、基材を透明基材とし、封止を透明材料により行うことにより、透明有機電界発光素子とすることができる。
図5に透明有機電界発光素子の説明用断面図を示した。
この図5では、透明基材23上に第一電極として透明電極24が形成され、更に図4に示す場合と同様に、隔壁25、正孔輸送層26、有機発光層27a、27b、27c、電子注入性保護層30、透明電極31が形成されている。更に、透明性を有するバリア層32、樹脂層33、封止基材34によって封止されている。透明有機電界発光素子においては、基材側、基材と反対側の両面から画像を表示することが可能となる。
基板としてガラス基板を用い、基板上に陽極である反射電極としてCr、陽極界面層としてITOをスパッタリング法により積層形成した。得られた基板上のCr及びITOの積層膜はフォトリソ法によりパターニングを行い、ストライプパターンとした。次に、ストライプ状のCrの端部を覆うように、ポリイミド材料を用い、フォトリソ法により隔壁を形成した。次に、正孔輸送材料としてPEDOT/PSSを用い、これを水に溶解し塗工液とし、スピンコート法により正孔輸送層を形成した。
次に、ポリフルオレン(PF)からなる緑色有機発光材料を用い、この緑色有機発光材料をトルエンに溶解しインキとし、レリーフ印刷法によりストライプ状に有機発光層を形成した。次に、蒸着法により有機発光層上にBa、Alからなる電子注入性保護層を、陽極のCrストライプパターンと直交するようにマスクを用いて成膜した。
次に、本発明の対向ターゲット式スパッタ装置を用いて透明電極を形成した。また、対向配置された各ターゲットの短辺側段差間にプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを設けた。更に基板上と接触するようにマスクを設け、マスクはマグネットホルダーにより固定した。基板の透明電極成膜面と反対側にはペルチェ素子を設けた。
本発明の対向ターゲット式スパッタ装置のスパッタリング条件を図8に示す。
次に、有機電界発光素子の発光領域全面にCVD法により酸化珪素膜を設け、更にCaO膜を介してガラス基板と貼り合わせることにより封止を行い、トップエミッション型有機電界発光素子を得た。
得られた有機電界発光素子の素子特性は、最高輝度が5000cdm−2、最大電流効率は2.6cdA−1である。
(比較例)
実施例と同様に反射電極、隔壁、正孔輸送層、有機発光層、電子注入性保護層を形成したガラス基板に対し、実施例と同様に対向ターゲット式スパッタリング装置を用い、透明電極の成膜を行った。但し、対向ターゲット式スパッタリング装置において、段差形状の対向スパッタリングターゲットを用いず、対向配置された各ターゲットの短辺側段差間にプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを設けなかった。更に、基板に対してペルチェ素子も設けなかった。なお、スパッタリングに際し、この他のスパッタリング条件は表2と同じである。
このとき、スパッタリング中のマスク温度は60℃であり、実施例と比較して10℃程度高い結果となった。また、透明電極が形成された基板に対し、実施例と同様に封止を行い、有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の最高輝度は100cdm−2、であり、最大電流効率は0.05cdA−1であった。
本発明の透明導電膜形成に用いる対向ターゲット式スパッタ装置の模式図である。 本発明の透明導電膜形成方法における基板周辺部の説明図である。 ペルチェ素子の説明用断面図である。 トップエミッション型有機電界発光素子の説明用断面図である。 透明有機電界発光素子の説明用断面図である。 本発明の凸版印刷(レリーフ印刷)法による印刷工程の模式図である。 本発明の一対のターゲットの突部間に臨むように配置されたプラズマ荷電粒子捕捉用トラップの成形材料を示す図である。 本発明の対向ターゲット式スパッタ装置のスパッタリング条件を示す図である。
符号の説明
1……マグネットホルダー、2……ガラス基板、3……スパッタリング用トラップ、4a……第1カソードマグネット、4a……第2カソードマグネット、5a,5b……バッキングプレート、6……スパッタリングターゲット、6A……突部、7……プラズマ、8……磁力線(ミラー磁場)、9……漏れプラズマ荷電粒子、10……ターゲット粒子、11……覗き窓、12……電源導入端子用フランジ、13……スパッタリングチャンバ、14……ペルチェ素子、15……マスク、15a……マスクの開口部、17……マスクフレーム、18……リード線、19……セラミック基板、20……金属電極、21a……P型半導体、21b……N型半導体、23……基材、24……反射電極(第一電極)、25……隔壁、26……正孔輸送層、27a……赤色(R)有機発光層、27b……緑色(G)有機発光層、27c……青色(B)有機発光層、30……電子注入性保護層、31……透明電極(第二電極)、32……バリア層、33……樹脂層、34……封止基材、35……ドクターブレード、36……アニロックスロール、37……版胴、38……レリーフ刷版、39……被転写基材、L……発光。

Claims (15)

  1. スパッタリングチャンバと、前記スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段とを備え、前記一対のターゲットでのスパッタ現象を利用して前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置された基板に成膜するスパッタリング装置において、
    前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制するための突部を互いに接近する方向にそれぞれ突出形成した、
    ことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
  3. 前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられることを特徴とする請求項2記載のスパッタリング装置。
  4. 前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のスパッタリング装置。
  5. 基板上にマスクを介して対向ターゲット式スパッタリング法により透明導電膜をパターン形成する透明導電膜形成方法であって、
    スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段を有するスパッタリング装置とを備え、
    前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制する突部が互いに接近する方向にそれぞれ突出形成され、
    前記基板は前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置され、
    前記一対のターゲット間にミラー磁場を発生させた後、前記一対のターゲットでのスパッタ現象を利用して前記基板に透明導電膜をパターン形成する、
    ことを特徴とする透明導電膜形成方法。
  6. 前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする請求項5記載の透明導電膜形成方法。
  7. 前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられていることを特徴とする請求項6記載の透明導電膜形成方法。
  8. 前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の透明導電膜形成方法。
  9. 基板と、前記基材上に順に形成された第一電極と有機発光層と第二電極を少なくとも備え、前記第一電極と第二電極間に電流を流すことにより有機発光層を発光させる有機電界発光素子の製造方法において、
    スパッタリングチャンバ内に間隔をおいて相対向するように配置された一対のターゲットと、前記一対のターゲット間にミラー磁場を形成する磁場形成手段を有するスパッタリング装置とを備え、
    前記一対のターゲットの相対向する面で前記基板寄りの箇所に、リークプラズマ荷電粒子の前記基板への入射を抑制する突部が互いに接近する方向にそれぞれ突出形成され、
    前記基板は前記一対のターゲット間の側方に臨ませて配置され、
    前記一対のターゲット間にミラー磁場を発生させた後、前記一対のターゲットでのスパッタ現象を利用して前記基板に前記第一電極もしくは第二電極の少なくとも一方をパターン形成する、
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  10. 前記磁場形成手段は、前記一対のターゲットの相対向する面と反対の面に設けられた第1カソードマグネットと、前記突部の前記基板と対向する面に設けられた第2カソードマグネットとを有することを特徴とする請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法。
  11. 前記第1カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記ターゲットに設けられ、前記第2カソードマグネットはバッキングプレートを介して前記突部に設けられていることを特徴とする請求項10記載の有機電界発光素子の製造方法。
  12. 前記突部間に臨ませてプラズマ荷電粒子捕捉用のトラップを配設したことを特徴とする請求項9乃至11の何れか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法。
  13. 前記第一電極と第二電極との間に電流を供給すことにより前記有機発光層を発光させるトップエミッション型有機電界発光素子であることを特徴とする請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法。
  14. 前記有機発光層の形成材料を溶媒に溶解または分散させてインキとする工程と、前記インキを用いて凸版印刷(レリーフ印刷)法により前記基材上に有機発光層を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項9記載の有機電界発光素子の製造方法。
  15. 前記有機発光層及び前記電極を形成した前記基材上に、ガラスにCaOを形成した基材を封止基材として、両者を貼り合わせすることを特徴とする請求項14記載の有機電界発光素子の製造方法。
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