JP4797413B2 - クロロプレンゴム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加工安定性に優れたクロロプレンゴムに関する。さらに詳しくは、従来のクロロプレンゴムよりも優れた加工安定性を有するクロロプレンゴム及びクロロプレンゴムの製造方法に関するものである。
クロロプレンゴムは、加工性、機械的強度、耐候性、耐油性、難燃性、接着性などにおいてバランスがとれているため、自動車部品をはじめとするその他工業部品の素材として幅広く用いられている。近年ゴム工業において、生産性の向上ならびに製品の性能向上に伴い加工時の発熱性の増大などが問題となり、安全な加工工程を確保することは非常に重要な課題の一つとなっている。加工安定性は、加硫速度、貯蔵安定性、流れ、加工機への粘着又は排出性、寸法安定性、表面肌など広範囲にわたるものであり、その中にはへたり、こし、だれ、まとまり性など作業者の感覚的な特性も含まれている。また、加工安定性が重要となる工程は、素練りといわれる原料ゴム練り、混練り、配合、成型加工工程と多岐に及ぶ。ここでは、狭義の加工安定性として原料ゴムの焼けに限定する。原料ゴムが焼け易いことは、ゴムの加工工程における大きな問題となっている。原料ゴムの焼けは、原料ゴムを高温で長期貯蔵して使用する場合や、過酷な素練り条件を設定した場合に発生しやすい。クロロプレンゴムは、合成ゴムの中ではスコーチしやすいといわれており、これまで、高温加硫、例えば射出成形法などの短時間加硫を行う際にスコーチし、高温加硫が不可能な場合があった。焼けが発生すると、ゴムの加工工程で配合ゴムの収縮、流動性の悪化、接着不良などの現象が起こり、最悪の場合はゴム配合物の加工が不可能となる。クロロプレンゴムを製造する際に加工安定性を向上させる方法としては、酸化防止剤をラテックスに添加する方法が取られてきた。例えば、重合直後にフェノール系又は芳香族第2級アミンを添加する方法(特許文献1)、更には耐変色性クロロプレンゴムを得るために特定のフェノール系酸化防止剤を添加する方法(特許文献2)があるが、十分な加工安定性が得られていない。また、合成ゴムを加工する際に、加工安定性を向上させる方法としては、酸化防止剤を添加する方法が取られてきた(非特許文献1及び特許文献3、4、5)が、安全衛生上の問題、加硫特性や加硫ゴムの物性への影響、作業性を考慮した上での選定が必要となり、検討時間を要していた。よって、このような配合検討が不要な加工安定性に優れたクロロプレンゴムが切望されていた。
特公昭44−1221 特表2002−501094 特開平5−311014 特開平7−62156 特許3424513 日本ゴム協会誌 第63巻,第10号 p600−602(1990)
本発明は上記の品質上の問題等に鑑みてなされたものであり、その目的は従来のクロロプレンゴムでは達成できなかった色調を損なうことなく加工安定性に優れたクロロプレンゴムを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、クロロプレンゴムに対して、特定の酸化防止剤を含有してなるクロロプレンゴムは優れた加工安定性を有することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、クロロプレンゴム100重量部に対して、フェノチアジンを0.005〜0.025重量部、並びにオクチル化ジフェニルアミン及び/又は4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンを0.02〜0.13重量部含有することを特徴とするクロロプレンゴム、並びにそのクロロプレンゴムの製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のクロロプレンゴムは、クロロプレンゴム100重量部に対して、フェノチアジンを0.005〜0.025重量部含有するものである。0.005重量部未満の場合、クロロプレンゴムの乾燥時に分子切断が起こることによってチップ色調が劣り焼けが早くなって、満足な加工安定性が得られない。また、0.025重量部を超えるとチップ色調が劣り焼けが早くなって満足な加工安定性が得られない。好ましい含有量は、0.008〜0.023重量部であり、更に好ましい含有量は、0.008〜0.018重量部である。
本発明のクロロプレンゴムは、さらに、クロロプレンゴム100重量部に対して、オクチル化ジフェニルアミン及び/又は4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンを0.02〜0.13重量部含有するものである。オクチル化ジフェニルアミンと4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンの単独又は混合した合計が0.02重量部未満の場合、クロロプレンゴムの乾燥時に分子切断が起こることによってチップ色調が劣り焼けが早くなって満足な加工安定性が得られない。また,0.13重量部を超えるとチップ色調が劣り満足な加工安定性が得られない。好ましい含有量は、0.02〜0.10重量部であり、更に好ましい含有量は、0.02〜0.07重量部である。オクチル化ジフェニルアミンや4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンは、特定の芳香族第2級アミンであり、これ以外の化合物では、満足な加工安定性が得られない。
本発明のクロロプレンゴムは、クロロプレンモノマー単独、又はクロロプレンモノマー及びこれと共重合可能なコモノマーを乳化重合することにより製造される。ここに、クロロプレンモノマーとは、2−クロロ−1,3−ブタジエンである。また、クロロプレンモノマーと共重合可能なコモノマーとは、2−クロロ−1,3−ブタジエンと共重合可能な単量体であれば特に限定するものではなく、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン等のモノビニル化合物、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン等の共役ジエン化合物、硫黄等が挙げられ、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、クロロプレンモノマーとの共重合性が高いために、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンが特に好ましい。クロロプレンモノマーと、クロロプレンモノマーと共重合可能なコモノマーとの割合は、特に限定するものではないが、クロロプレンゴムの一般的な物性を損なわないために、当該コモノマーが50重量%以下であることが好ましく、25重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の製造方法において、乳化重合に用いられる乳化剤としては、ラテックスが乳化し重合速度が制御できるものであれば特に限定するものではなく、例えば、アビエチン酸アルカリ金属塩、不均化アビエチン酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸アルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アルカリ金属塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、高級脂肪酸スルホン化物のアルカリ金属塩等のアニオン系、またはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン系いずれの界面活性剤も使用可能である。乳化剤の添加量はその種類により最適範囲は異なるが、乳化重合を安定に実施できる範囲として、仕込み全モノマー100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。
本発明の製造方法において、重合に用いられる重合開始剤としては、安定に重合開始できるものであれば特に限定するものではなく、公知のフリーラジカル生成物質を用いることができ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸化物、過酸化水素、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の無機又は有機過酸化物等が挙げられる。これらは単独又は硫酸第一鉄、ハイドロサルファイトナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、チオ硫酸塩、チオ亜硫酸塩、有機アミン等の還元性物質を併用したレドックス系で使用することができる。
重合の際には、必要に応じて他の添加剤を使用することができる。他の添加剤としては、例えば、分子量調節剤、重合調整剤、分散剤等が挙げられる。分子量調節剤は分子量を所定の範囲内に調整するために用いられ、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、キサントゲンスルフィド類、ヨウ化ベンジル、ヨードホルム等が挙げられる。重合調整剤はラテックスの重合時の乳化を安定化するために用いられ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。分散剤は中和時のラテックス安定性を保持するために用いられ、例えば、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩等が挙げられる。
本発明の製造方法において、重合を停止させる際に用いる重合停止剤としては、全単量体100重量部に対し、フェノチアジンを0.005〜0.015重量部、並びにオクチル化ジフェニルアミン及び/又は4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンを0.02〜0.08重量部使用される。
フェノチアジンの添加量が0.005重量部未満の場合、クロロプレンゴムの乾燥時に分子切断が起こることによってチップ色調が劣る。また、0.015重量部を超えるとチップ色調が劣る。好ましい添加量は0.008〜0.014重量部であり、更に好ましい添加量は、0.008〜0.011重量部である。
オクチル化ジフェニルアミンと4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンの単独又は混合した合計の添加量が0.02重量部未満の場合、
クロロプレンゴムの乾燥時に分子切断が起こることによってチップ色調が劣る。また,0.08重量部を超えるとチップ色調が劣る。好ましい添加量は、0.02〜0.06重量部であり、更に好ましい添加量は、0.02〜0.04重量部である。
なお、重合を停止させる際には、本発明の目的を損なわない限りにおいては、他の重合停止剤を追加してもよい。例えば、2,2−メチレンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等の重合停止剤が挙げられる。
本発明の製造方法において、乳化重合の温度は重合速度が制御できる範囲であれば特に限定するものではないが、ラテックスの凝集又はクロロプレンの沸点が低い(59.4℃)ために0〜60℃の温度が好ましく、重合熱の効率的な除去のために5〜50℃の温度がさらに好ましい。重合時の発熱が大きく温度の制御が困難な場合は、乳化剤水溶液に単量体混合物を少量ずつ分割又は連続で添加しながら重合することもできる。
本発明の製造方法において、重合停止転化率は所定の範囲に分子量調節ができれば特に限定するものではないが、中和、凍結凝固、水洗して乾燥可能であるラテックスの固形分とするため、50〜95%が好ましい。
本発明の製造方法において、ラテックス中の未反応モノマーはサイクロンを用いた水蒸気蒸留法により除去し、回収する。水蒸気蒸留法は液混合物に直接水蒸気を吹き込むことによって、揮発性成分をその沸点より低い温度で流出させる蒸留法である。クロロプレンモノマーは重合しやすいので、処理速度を上げるため減圧にて蒸留を行なうのが好ましい。水蒸気蒸留によって、揮発性成分の未反応モノマーはモノマー製造工程へもどされ再使用される。それ以外の成分は、冷却され一時貯蔵される。次にラテックスに添加する希酢酸により中和、凍結凝固によりポリマーを単離し、水洗、熱風乾燥を経てクロロプレンゴムを得ることができる。
本発明のクロロプレンゴムは、従来のクロロプレンゴムよりも加工安定性が優れるものである。原料ゴムの加工安定性に着目して評価を行った。加工安定性は、原料ゴムの種類、測定機器、測定条件によって適正範囲が異なる相対的な数値であるが、具体例を挙げると、例えば、小型混練械であるブラベンダープラストグラフを用いて高温でのトルク曲線の測定する評価方法(ブラベンダー素練り試験)によって、クロロプレンゴムの焼けやすさを評価できる。クロロプレンゴム83gを130℃、100rpmのブラベンダープラストグラフに投入して最大トルク及び最大トルクに達するまでの時間を測定した。表1の重合処方Aで得られたクロロプレンゴムで測定したところ、加工安定性に優れたクロロプレンゴムを得ることができた。すなわち、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上である加工安定性に優れたクロロプレンゴムを得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のクロロプレンゴムでは、従来のクロロプレンゴムでは達成できなかった色調を損なうことなく加工安定性に優れた効果を有するものである。
以下に本発明を実施例によって具体的に示すが、本発明はこれらの実施例により限定されることはない。
<重合停止効果の評価方法>
アルミ箔に重合停止剤が投入されたクロロプレン液を2g秤量し、170℃で30分間ギアオーブンで乾燥し、(1)式で固形分を算出した。さらに(2),(3),(4)式で重合転化率を算出した。重合停止剤を投入した10分後及び120分後の固形分から各々重合転化率を算出し、その差を重合停止効果として評価した。重合停止効果が1.0%以下であれば優れていると判断した。
固形分
=170℃30分間ギアオーブン放置後の重量/2 (1)
重合転化率(%)(表1の重合処方Aの場合)
=205.03×固形分−5.03 (2)
重合転化率(%)(表1の重合処方Bの場合)
=205.10×固形分−5.1 (3)
重合転化率(%)(表1の重合処方Cの場合)
=205.12×固形分−5.12 (4)
<クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価方法>
乳化重合を終えたクロロプレンラテックスをモノマー回収後、希酢酸により中和、凍結凝固によりポリマーを単離した。さらに水洗し、クロロプレン乾燥フィルム厚さを0.30mmに調整して、150℃で8分間熱風乾燥を行いクロロプレンゴムを得た。次にクロロプレンゴムのムーニー粘度を測定した。ムーニー粘度はJIS K6388のB法(2004年版)に従い、角形溝のダイを使用した。モノマーに対してフェノチアジン0.02重量部添加したクロロプレンゴムのムーニー粘度を基準品として、ムーニー粘度が同一であれば、クロロプレンゴムの乾燥工程での分子切断は起こらず優れていて、ムーニー粘度が低ければ、分子切断が起こり劣っていると判断した。
<チップの色調の評価方法>
目視によって優劣を判断した。
<原料ゴムの焼けの評価方法>
ブラベンダープラストグラフ(ブラベンダーコーポレーション製)を用いて高温でのトルク曲線の測定する評価方法(ブラベンダー素練り試験)によって、クロロプレンゴムの焼けやすさを評価した。クロロプレンゴム83g(充填率90%)を130℃、100rpmのブラベンダープラストグラフに投入して最大トルク及び最大トルクに達するまでの時間を測定した。表1の重合処方Aで得られたクロロプレンゴムでは、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上、重合処方Bで得られたクロロプレンゴムでは、最大トルクが1700g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上、重合処方Cで得られたクロロプレンゴムでは、最大トルクが1600g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上であれば加工安定性に優れていると判断した。
実施例1
表1の重合処方Aに従い、10Lの撹拌機つきオートクレーブに仕込み十分に窒素置換し乳化させた。重合器内が40℃一定となるようにジャケット温度を制御しながら0.15%過硫酸カリウム水溶液を1時間あたり0.25重量部の一定速度で滴下し重合を3.5時間行った。重合転化率が70%になった時点でフェノチアジン(精工化学製)0.01重量部及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]0.02重量部を添加し重合を停止させた。次に重合停止剤を投入した10分後、残存する未反応のモノマーを減圧スチームストリッピング法により除去しラテックスを得た。その後、凍結凝固、水洗、150℃で8分熱風乾燥し、クロロプレンゴムを得た。前述した評価方法により評価して、評価結果を表2に示した。表2からわかるように、重合停止効果、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断、チップの色調、原料ゴムの焼けのいずれの評価についても優れており、加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られた。
Figure 0004797413
Figure 0004797413
実施例2〜7
フェノチアジン(精工化学製)、及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]、AD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤について、添加量を表2として組み合わせて、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表2に示した。表2からわかるように、重合停止効果、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断、チップの色調、原料ゴムの焼けのいずれの評価についても優れており、加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られた。
実施例8〜12
表1の重合処方Bに従い、フェノチアジン(精工化学製)、及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]、AD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤について、添加量を表2として組み合わせて、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表2に示した。表2からわかるように、重合停止効果、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断、チップの色調、原料ゴムの焼けのいずれの評価についても優れており、加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られた。
実施例13〜19
表1の重合処方Cに従い、フェノチアジン(精工化学製)、及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]、AD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤について、添加量を表2として組み合わせて、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表2に示した。表2からわかるように、重合停止効果、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断、チップの色調、原料ゴムの焼けのいずれの評価についても優れており、加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られた。
比較例1〜2
CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が各々2.8%、2.3%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々8、4で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.1分、11.9分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
Figure 0004797413
比較例3〜4
AD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が各々2.5%、2.0%で、1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々6、4で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.0分、11.8分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例5〜6
DEHA(ジエチルヒドロキシルアミン:ダイセル化学製)、TBC(t−ブチルカテコール:大日本インキ化学製)の各々の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々28、10で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.6分、12.0分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例7
イルガノックス1076[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が3.7%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が14で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が12.4分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例8
フェノチアジン(精工化学製)の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.9%で、1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が6で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が11.5分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例9
フェノチアジン(精工化学製)の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下となり優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが3100g−cmであり2900g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が11.7分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例10
フェノチアジン(精工化学製)及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が12.1分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例11
フェノチアジン(精工化学製)及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上となり優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例12
フェノチアジン(精工化学製)及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が2.1%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が5で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が12.1分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例13
フェノチアジン(精工化学製)及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが3100g−cmで2900g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が12.0分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例14
フェノチアジン(精工化学製)及びAD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が12.1分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例15
フェノチアジン(精工化学製)及びAD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表3として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表3に示した。表3からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例16
フェノチアジン(精工化学製)、CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]及びAD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
Figure 0004797413
比較例17
フェノチアジン(精工化学製)、CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]及びAD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が12.1分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例18
フェノチアジン(精工化学製)及び224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが3000g−cmとなり2900g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が10.8分で、13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例19
フェノチアジン(精工化学製)及びPA(フェニル−1−ナフチルアミン:大内新興化学製)の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが2900g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が13.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例20
フェノチアジン(精工化学製)及びDEHA(ジエチルヒトロキシルアミン:ダイセル化学製)の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が6で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が11.5分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例21〜22
フェノチアジン(精工化学製)、及びイルガノックス245[エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]又はイルガノックス1076[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が各々1.5%、1.8%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々5、6で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.5分、11.8分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例23〜24
224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体:大内新興化学製)又はPA(フェニル−1−ナフチルアミン:大内新興化学製)、及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が各々2.8%、2.8%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々10、10で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.5分、12.7分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例25
DEHA(ジエチルヒトロキシルアミン:ダイセル化学製)及びCD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]の重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が8で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が11.1分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例26〜28
イルガノックス1076[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]、224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体:大内新興化学製)又はPA(フェニル−1−ナフチルアミン:大内新興化学製)を、CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]又はAD(オクチル化ジフェニルアミン:大内新興化学製)と組み合わせた重合停止剤の添加量を表4として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が各々2.2%、2.6%、2.6%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々6、10、9で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が各々11.3分、11.3分、10.9分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例29
重合停止剤を使用しないで、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表4に示した。表4からわかるように、重合停止効果が5.4%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が32で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が10.8分で13.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例30〜33
表1の重合処方Bに従い、CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]、イルガノックス1076[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]又はフェノチアジン(精工化学製)の重合停止剤の添加量を表5として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々2〜7で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
Figure 0004797413
比較例34
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例9と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下となり優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1900g−cmであり1700g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が22.4分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例35
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例10と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が2で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が22.3分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例36
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例11と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1700g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上となり優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例37
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例12と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が2.1%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が22.5分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例38
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例13と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1900g−cmで1700g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が22.3分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例39
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例16と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1700g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例40
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例17と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が2で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が22.3分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例41
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例19と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1700g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例42〜46
表1の重合処方Bに従い、その他は比較例22〜24、26、28と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3〜5で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例47
表1の重合処方Bに従い、重合停止剤を使用しないで、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表5に示した。表5からわかるように、重合停止効果が5.4%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥工程で分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が13で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が18.5分で28.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例48〜51
表1の重合処方Cに従い、CD[4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン:大内新興化学製]、イルガノックス1076[オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製]又はフェノチアジン(精工化学製)の重合停止剤の添加量を表6として、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が各々3〜9で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
Figure 0004797413
比較例52
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例9と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下となり優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1800g−cmであり1600g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が23.9分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例53
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例10と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れたが、クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が23.8分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例54
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例11と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1600g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上となり優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例55
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例12と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が2.1%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が4で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が24.0分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例56
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例13と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が、1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1800g−cmで1600g−cm以下とならず劣った。また、最大トルクに達するまでの時間が23.8分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例57
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例16と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1600g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例58
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例17と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が3で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が23.8分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例59
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例19と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下で優れた。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差がなく優れたが、チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクが1600g−cm以下及び最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上で優れた。色調が劣り目的とするクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例60〜64
表1の重合処方Cに従い、その他は比較例22〜24、26、28と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥時の分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が4〜6で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。
比較例65
表1の重合処方Cに従い、重合停止剤を使用しないで、それ以外は実施例1と同様に重合し評価した。評価結果を表6に示した。表6からわかるように、重合停止効果が5.4%で1.0%以下とならず劣った。クロロプレンゴムの乾燥工程で分子切断の評価では、基準品とムーニー粘度差が15で劣った。チップの色調は劣った。原料ゴムの焼けの評価では、最大トルクに達するまでの時間が21.7分で29.0分以上とならず劣った。加工安定性に優れたクロロプレンゴムが得られなかった。

Claims (2)

  1. クロロプレンゴム100重量部に対して、フェノチアジンを0.008〜0.023重量部、並びにオクチル化ジフェニルアミン及び/又は4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンを0.02〜0.07重量部含有することを特徴とするクロロプレンゴム。
  2. クロロプレン又はクロロプレン及びそれと共重合可能な単量体25重量%以下との混合物を水性ラジカル重合した後に、重合停止する際、全単量体100重量部に対し、フェノチアジンを0.005〜0.015重量部、並びにオクチル化ジフェニルアミン及び/又は4,4’−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンを0.02〜0.04重量部添加することを特徴とする請求項1記載のクロロプレンゴムの製造方法。
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