JP4797340B2 - 照明システム、および照明調整方法 - Google Patents

照明システム、および照明調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像表示装置が設置されている室内の照明システム、および照明調整方法に関するものである。
テレビジョン受像機等の画像表示装置の視認性(見やすさ)の向上を目的として、画像表示装置の表示面輝度と、表示面の左右方向のある限定された領域の輝度(側方輝度)との比率を規定した照明装置がある。(例えば、特許文献1参照)
特開2002−134285号公報(段落番号[0021]、図1)
上記従来技術では、表示面の見やすさには注目しているが、空間の臨場感については考慮されていない。一般に、映画、スポーツ競技、音楽コンサート等のように画像観察者(画像の鑑賞者)の嗜好性がより反映される画像を見る場合は、視認性だけでなく、その画像情報にのめり込むような臨場感が要求される。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像表示装置が設置されている空間の臨場感を高めることが可能な照明システム、および照明調整方法を提供することにある。
請求項1の発明は、壁面の前方に設置された画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の第1の鉛直面照度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の第2の鉛直面照度との平均値で表される壁面照度を、画像表示装置と画像観察者の視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面の水平面照度で除した値が0.5以上となり、画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m 以上の領域を略0.003%未満とし、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値を0.1以上とする照明器具を備えることを特徴とする。
この発明によれば、画像観察者は、画像表示装置の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い臨場感を得ることができる。さらに、画像観察者は、画像表示装置の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記照明器具は前記床面の水平面照度を調整可能であり、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5未満から0.5以上の間で可変となることを特徴とする。
この発明によれば、画像を見ない時にも適切な照明環境とすることができる。
請求項3の発明は、請求項1において、前記照明器具は、前記壁面の第1の鉛直面照度と、前記壁面の第2の鉛直面照度と、前記床面の水平面照度とを同時に調整可能であり、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5未満から0.5以上の間で可変となって、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5以上の時は、画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m以上の領域が略0.003%未満であり、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値が0.1以上となることを特徴とする。
この発明によれば、画像を見ない時にも適切な照明環境としながら、画像観察者は、空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる。
請求項4の発明は、壁面の前方に設置された画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の鉛直面照度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の鉛直面照度との平均値で表される壁面照度を、画像表示装置と画像観察者の視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面の水平面照度で除した値が0.5以上となるように調整し、画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m 以上の領域が略0.003%未満であり、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値が0.1以上となるように調整することを特徴とする。
この発明によれば、画像観察者は、画像表示装置の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い臨場感を得ることができる。さらに、画像観察者は、画像表示装置の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる。
以上説明したように、本発明では、画像表示装置が設置されている空間の臨場感を高めることができ、さらに、画像観察者は、画像表示装置の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる照明システム、および照明調整方法を提供することができるという効果がある。
まず、本発明の技術根拠となる実験結果について図面に基づいて説明する。
一般の家庭用テレビに比べて大きな画像表示装置を用いて空間の臨場感と画像の視認性(見やすさ)とについて主観評価実験を行った。この主観評価実験の流れを以下に示す。1.画像観察者(被験者)は暗室環境に5分間順応する。2.実験を行う者は評価する照明環境に設定する。3.画像観察者は設定された照明環境に1分間順応する。4.画像観察者は画像表示装置の画像を約2分間観察する。5.画像観察者は空間の印象や観察した画像の見やすさについて主観評価を行う。6.上記手順2〜5を実験を行う全ての照明環境について繰り返す。
実際に使用した環境を図10、図11に示す。照明環境の変更は使用する照明器具、およびその照明器具の調光レベルを変化させることで対応した。実験環境は、一般家庭のリビング空間Lを用い、リビング空間Lは略直方体状の空間であり、リビング空間Lの後壁W1側にはローボード100が後壁W1に沿って床面F上に配置され、ローボード100上には画像表示装置1が載置されている。そして、画像表示装置1の前方には後壁W1に対向した前壁W2があり、この前壁W2側には画像観察者Aが位置する。画像観察者Aから画像表示装置1方向を見て右側には側壁W3と遮光カーテン101とが設けられ、左側にはダイニングキッチン空間DKが存在する。ここで、リビング空間Lの左右方向の幅は3000mmであり、後壁W1から画像観察者Aまでの前後方向の観測距離は3500mmである。
リビング空間Lの天井面W4は床面Fから2400mmの高さがあり、この天井面W4には、画像表示装置1の左右方向両側に1つづつ設けられて画像表示装置1の前方近傍を照らす一対のダウンライト10aおよび一対のダウンライト10bと、画像表示装置1の左右方向の幅と略同一幅に形成されて画像表示装置1の前方近傍を照らす間接光ライト11と、画像表示装置1の左右方向両側に1つづつ設けられて後壁W1を照らすスポットライト12と、リビング空間Lの略中央に設置されてリビング空間L全体を照らすシーリングライト13とが取り付けられる。ここで、ダウンライト10a,10bおよびスポットライト12は、後壁W1から前方向に600mm離れた位置に取り付けられ、間接光ライト11は、後壁W1から前方向に800mm離れた位置に取り付けられ、シーリングライト13は、画像表示装置1の前面から前方向に1850mm離れ、且つ側壁W3から左方向に1600mm離れた位置に取り付けられる。また、画像表示装置1の左右に設けられた一対のダウンライト10aの間隔は1200mmに設定される。なお、1対のダウンライト10aの中央に画像表示装置1は配置されるが、今回用いた実験室の制約上、1対のダウンライト10bは、画像表示装置1に対して右にずれた位置に設けられており、ダウンライト10aとダウンライト10bとは照明環境に応じていずれか一方のみが点灯する。
さらに、画像表示装置1の後側のローボード100上には、画像表示装置1の左右方向の幅と略同一幅に形成されて後壁W1を下方から照らすホリゾントライト14が配置されている。
また、後壁W1の高さ1800mmの位置には、画像表示装置1を挟んでブラケット15が1700mm間隔で取り付けられ、後壁W1を上方から照らしている。
なお、画像表示装置1は画面サイズ42インチのプラズマディスプレイを用い、評価画像はある映画の1シーン(約2分間)を用いた。画像観察者Aは照明環境の雰囲気を判断することができる男女14名(年齢27〜38歳)とした。
本実験では、画像表示装置1の後方にある後壁W1の明るさを代表する位置として、図12に示すように画像表示装置1の表示面1aの左右側端部から左右方向に距離X1=310mm離れ、且つ表示面1aの上下方向の中心高さに位置する測定点P1,P2を採用した。さらに、表示面1aが大きくなると観測距離が長くなり、表示面1aの周囲(特に上部)が画像の視認性に影響することが予想された。そこで、表示面1aの上端部から上方向に距離X1=310mm離れ、且つ表示面1aの左右方向の中心に位置する測定点P3も後壁W1の明るさを代表する位置として採用した。
このような環境において、まず空間の臨場感について実験を行い、各ランプを調光制御することで、後壁W1の測定点P1,P2(第1の鉛直面照度)およびP3(第2の鉛直面照度)における各鉛直面照度の平均値(壁面照度)を、画像表示装置1と画像観察者Aの視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面Fの水平面照度(床面照度)で除した値(壁面照度/床面照度)を変化させて、画像観察者Aが各実験条件での空間の臨場感を評価した。ここで、臨場感の評価は、1(非常に臨場感がない)〜7(非常に臨場感がある)の7段階で行った。図13はその評価結果をグラフに表したもので、横軸は(壁面照度/床面照度)、縦軸が臨場感の評価値を示し、(壁面照度/床面照度)が大きいほど、臨場感が増している。
次に、画像の見やすさについて実験を行った。これは、各ランプを調光制御することで、後壁W1の測定点P1〜P3における各輝度の平均値(壁面輝度)を、画像表示装置1の表示面1aの略中央の平均輝度(表示面輝度)で除した値(壁面輝度/表示面輝度)を変化させて、画像観察者Aが各条件での画像の見やすさを評価した。ここで、評価用の画像は動画像を用いたため、表示面輝度は表示面1a略中央の逐次輝度の平均値とし、見やすさの評価は、1(非常に見にくい)〜7(非常に見やすい)の7段階で行った。この実験の結果、画像観察者Aの視野内にグレアが有る場合と、グレアが無い場合とで評価結果の傾向が異なることがわかった。そこで、各実験条件で画像観察者Aからみた輝度分布測定を行い、画像観察者Aの位置から画像表示装置1を中心に略30°の視野領域内において、一般的に光源であると知覚される輝度1000cd/m以上の領域が0.003%未満の照明環境をグレア無し、0.003%以上の照明環境をグレア有りとして解析を行った。図14は、14個の実験条件について、輝度1000cd/m以上の領域比率、グレア有無の分類の各結果を示す。そして、図15はグレア無し時の評価結果、図16はグレア有り時の評価結果をグラフに各々表したもので、横軸は(壁面輝度/表示面輝度)、縦軸が見やすさの評価値を示す。グレア無し時においては、(壁面輝度/表示面輝度)が1に近付くほど、見やすさが向上する。グレア有り時においては、(壁面輝度/表示面輝度)が大きくなると見やすさが低下することがわかった。
なお本実験では、表示面1aの端部から各測定点P1〜P3までの距離X1(図12参照)を310mmとしたが、距離X1は略300mmであれば、本実験の上記結果を得ることができ、後述する各実施形態において距離X1は略300mmであればよい。
上記実験結果を技術根拠として、以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図13に示す臨場感の評価実験から、後壁W1の測定点P1〜P3(図12参照)における各鉛直面照度の平均値(壁面照度)を、画像表示装置1と画像観察者Aの視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面Fの水平面照度(床面照度)で除した値(壁面照度/床面照度)を0.5以上とすると、臨場感の評価値が中間値である4を超え、一般の照明環境と比較して空間の臨場感が向上する。
そこで本実施形態は、(壁面照度/床面照度)を0.5以上にしたもので、その構成を図1に示す。リビング空間Lの構成、およびローボード100上の画像表示装置1と画像観察者Aとの位置関係は図10、図11と略同様である。なお本実施形態では、図12における画像表示装置1の表示面1aの端部と各測定点P1〜P3との距離X1=300mmとした。
本実施形態の照明システムでは、画像表示装置1の後側のローボード100上に、後壁W1を下方から照らすように光軸を調整した照明器具2(例えばホリゾントライト)が配置されている。照明器具2は、図2に示すように、断面略U字状の反射板2a内に光源2bが収納され、反射板2aに取着した台座2cを介してローボード100上に載置されている。反射板2aの開口は後壁W1を下方から照らすように斜め上方向に調整されて、後壁W1を重点的に照らすような配光としている。光源2bは蛍光灯、電球、LED等であり、その種類は限定されない。なお、光源2bを点灯させるための安定器や電源ユニット等の本発明とは直接関係のない部分は省略している。
このように、後壁W1を重点的に照らす照明器具2を画像表示装置1の後側に配置することで、(壁面照度/床面照度)を0.5以上にすることができ、その結果、画像観察者Aは、画像表示装置1の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い臨場感を得ることができる。
なお、表示面1aの端部から各測定点P1〜P3までの距離X1(図12参照)は300mmに限定されるものではなく、距離X1は略300mmであれば同様の効果を得ることができる。
(実施形態2)
本実施形態の照明システムでは、図3に示すように、後壁W1を上方から照らすように光軸を調整した照明器具3を、画像表示装置1の上方の天井面W4に取り付けている。
照明器具3は、図4に示すように、断面略U字状の反射板3a内に光源3bが収納され、反射板3aに取着した台座3cを介して天井面W4に取り付けられている。反射板3aの開口は後壁W1を上方から照らすように斜め下方向に調整されて、後壁W1を重点的に照らすような配光としている。光源3bは蛍光灯、電球、LED等であり、その種類は限定されない。なお、光源3bを点灯させるための安定器や電源ユニット等の本発明とは直接関係のない部分は省略している。
このように、後壁W1を重点的に照らす照明器具3を天井面W4に取り付けることで、(壁面照度/床面照度)を0.5以上にすることができ、その結果、画像観察者Aは、画像表示装置1の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い臨場感を得ることができる。
また最近、家庭用画像表示装置の表示面サイズが大型化および横長化(ワイド化)してきているため、観測距離が従来よりも長くなり、結果として、観察する視野内において画像表示装置1と観察者Aとの間の床面Fや天井面W4等の画像表示面以外の領域が大きくなってきている。したがって、従来例のように画像表示面の側方輝度の影響だけを考慮したとしても、見やすさを最適に確保することが難しくなっている。
したがって、図15に示す見やすさの評価実験から、グレアが無い照明環境(画像観察者Aの位置から画像表示装置1を中心に略30°の視野領域内において、一般的に光源であると知覚される輝度1000cd/m以上の領域が0.003%未満)の場合、後壁W1の測定点P1〜P3(図12参照)における各輝度の平均値(壁面輝度)を、画像表示装置1の表示面1aの略中央の平均輝度で除した値(壁面輝度/表示面輝度)を0.1以上とすると、見やすさの評価値が5.5以上となり、一般の照明環境と比較して見やすさが向上する。ここで評価値の基準を5.5以上としたのは、画像表示装置1の見やすさは、グレアを感じる等の非常に劣悪な照明環境以外では、見にくいと判断されることはなく、見やすさの評価は4〜7に集中するので、評価値4〜7までを正規化し、その平均値である評価値5.5以上であれば平均よりも見やすいといえるからである。なお、本実施形態では表示面1aの端部から各測定点P1〜P3までの距離X1(図12参照)を300mmとしているが、距離X1は略300mmであれば同様の効果を得ることができる。
そこで本実施形態の照明器具3は、画像表示装置1後方の後壁W1を照らし、且つ画像表示装置1前方に位置する画像観察者Aの視線に光源や反射光が入らないように配光を調整しており、画像観察者Aにグレアを感じさせないようにして、画像表示装置1後方の後壁W1を照らしている。したがって、グレアが無い状態で後壁W1を効率よく明るくして、(壁面輝度/表示面輝度)を0.1以上にすることができ、その結果、画像観察者Aは、画像表示装置1の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、見やすい画像となる。
このように、本実施形態では空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる。
なお参考例として、画像の見やすさのみを得る場合には、図5に示すように、画像表示装置1の上方の天井面W4に取り付けられた照明器具9を用いればよい。
照明器具9は、図6に示すように、断面略U字状の反射板9a内に光源9bが収納され、反射板9aを収納したハウジング9cを天井面W4に埋め込んでいる。反射板9aの開口は画像表示装置1を上方から照らすように下方向に形成される。
そして、画像観察者Aの視線に光源や反射光が入らないように、ハウジング9cの下端前辺から下方に遮光板9dを設けている。遮光板9dの大きさは、リビング空間Lや照明器具9の大きさによって異なるが、図10、図11に示すような一般的なリビングでは、反射板9aの開口に対して略0.6倍(tan30°)の高さの遮光板9dが適切である。画像観察者Aから見えない遮光板9dの後面には、後壁W1を効率的に照らすために反射材9eを用いている。反射材9eは拡散、鏡面は問わない。
したがって、グレアが無い状態で後壁W1を効率よく明るくして、(壁面輝度/表示面輝度)を0.1以上にすることができ、その結果、画像観察者Aは、画像表示装置1の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、見やすい画像となる。
(実施形態3)
一般的な居住空間では画像を見ることだけが目的ではなく、食事や団欒等の様々な行為が行われている。そこで本実施形態の照明システムは、図7に示すように、画像を見ない時は一般的な照明空間と同様に部屋全体を照明し、画像を見る時には実施形態1,2と同様に高い臨場感を得ることができる照明器具4を備えている。
本実施形態の照明器具4は、実施形態1、2と同様のリビング空間Lの天井面W4に取り付けられるもので、下方向を照らす下方照明部41と、側方を照らす側方照明部42とから構成される。下方照明部41は、環形の蛍光灯4bを椀型のカバー4a内に収納して構成され、側方照明部42は、カバー4aの上側に断面略U字状の環形の反射板4cを設けて反射板4c内に環形の蛍光灯4dを収納して構成される。ここで、蛍光灯4dは蛍光灯4bより径が小さく、反射板4cの開口は側方に形成されており、蛍光灯4dは、その全周から側方を照明し、下方向を照明しないように遮光されている。また、照明器具4はカバー4aの略中央から上方に突設した取付部4eを介して天井面W4に取り付けられる。
この照明器具4は、下方照明部41および側方照明部42の点灯制御、調光制御によって、後壁W1の測定点P1〜P3における各鉛直面照度と、画像表示装置1と画像観察者Aの視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面Fの水平面照度(床面照度)とを同時に調整可能であり、測定点P1〜P3における各鉛直面照度の平均値(壁面照度)を上記床面Fの水平面照度で除した値(壁面照度/床面照度)が、0.5未満から0.5以上の間で可変となる。あるいは、上記床面Fの水平面照度のみを調整可能として、(壁面照度/床面照度)を0.5未満から0.5以上の間で可変としてもよい。
そして、画像表示装置1の画像を見ない時は、下方照明部41のみの点灯、または下方照明部41と側方照明部42両方の点灯によって、(壁面照度/床面照度)を0.5未満としてリビング空間L全体を明るく照らすことができ、画像を見ない時にも適切な照明環境となる。
一方、画像表示装置1の画像を見る時は、側方照明部42のみの点灯、または下方照明部41と側方照明部42両方を調光制御することで、実施形態1,2と同様に(壁面照度/床面照度)を0.5以上とし、従来の照明環境に比べて高い臨場感を得ることができる。さらには、画像表示装置1前方に位置する画像観察者Aの視線に光源や反射光が入らないようにしており、画像観察者Aにグレアを感じさせないようにして、画像表示装置1後方の後壁W1を照らしている。したがって、グレアが無い状態で後壁W1を効率よく明るくして、(壁面輝度/表示面輝度)を0.1以上にすることができ、その結果、画像観察者Aは、画像表示装置1の画像に対して、従来の照明環境に比べて高い視認性を得ることができ、見やすい画像となる。
このように、本実施形態では、画像を見ない時にも適切な照明環境としながら、空間の臨場感と画像の見やすさとの両方を得ることができる。
(実施形態4)
図8は本実施形態の照明器具4を示し、実施形態3とは側方照明部42の構成が異なるもので、側方照明部42は、環形の反射板4c内に半周毎に互いに独立して調光可能な光源4g,4hを設けている。一般的な画像観察状態を考えると、画像観察者Aと画像表示装置1との間(中央に限らない)に照明器具4が設置される。よって、画像表示装置1の画像を見る時は、画像観察者A方向への照明は不要であり、側方照明部42は全周に亘って360°方向を照らす必要はない。したがって、側方照明部42の光源4gを後壁W1側、光源4hを画像観察者A側に向け、画像表示装置1の画像を見ない時は光源4g,4hともに点灯させ、画像表示装置1の画像を見る時は光源4gを点灯させ且つ光源4hを消灯させることで、空間の臨場感をより向上させることができ、さらには省エネルギー化を実現することができる。
(実施形態5)
図9は本実施形態の照明器具4を示し、実施形態4の画像観察者A側の光源4hを削除したもので、半環形の反射板4f内に光源4gを設けている。したがって、実施形態4と同様に空間の臨場感の向上、省エネルギー化を実現できるとともに、実施形態4に比べて光源の調光制御ブロックを簡素化でき、コスト低減を実現できる。
本発明の実施形態1の照明システムの構成を示す側面図である。 同上の照明器具の構成を示す側面断面図である。 本発明の実施形態2の照明システムの構成を示す側面図である。 同上の照明器具の構成を示す側面断面図である。 同上の照明システムの参考例を示す側面図である。 同上の照明器具の参考例を示す側面断面図である。 本発明の実施形態3の照明器具の構成を示す側面断面図である。 本発明の実施形態4の照明器具の構成を示す側面断面図である。 本発明の実施形態5の照明器具の構成を示す側面断面図である。 本発明の実験環境を示す上面図である。 同上を示す側面図である。 同上の照度測定位置を示す平面図である。 同上の空間の臨場感の実験結果を示す図である。 同上の実験条件毎におけるグレア有無の分類結果を示す図である。 同上のグレア無し時における画像の見やすさの実験結果を示す図である。 同上のグレア有り時における画像の見やすさの実験結果を示す図である。
1 画像表示装置
2 照明器具
100 ローボード
A 画像観察者
L リビング空間
F 床面
W1 後壁
W4 天井面

Claims (4)

  1. 壁面の前方に設置された画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の第1の鉛直面照度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の第2の鉛直面照度との平均値で表される壁面照度を、画像表示装置と画像観察者の視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面の水平面照度で除した値が0.5以上となり、画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m 以上の領域を略0.003%未満とし、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値を0.1以上とする照明器具を備えることを特徴とする照明システム。
  2. 前記照明器具は前記床面の水平面照度を調整可能であり、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5未満から0.5以上の間で可変となることを特徴とする請求項1記載の照明システム。
  3. 前記照明器具は、前記壁面の第1の鉛直面照度と、前記壁面の第2の鉛直面照度と、前記床面の水平面照度とを同時に調整可能であり、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5未満から0.5以上の間で可変となって、前記壁面照度を前記床面の水平面照度で除した値が0.5以上の時は、画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m 以上の領域が略0.003%未満であり、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値が0.1以上となることを特徴とする請求項1記載の照明システム。
  4. 壁面の前方に設置された画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の鉛直面照度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の鉛直面照度との平均値で表される壁面照度を、画像表示装置と画像観察者の視点位置とを結ぶ空間の略中央に位置する床面の水平面照度で除した値が0.5以上となるように調整し、
    画像観察者の位置から画像表示装置を中心に略30°の視野領域内において輝度1000cd/m 以上の領域が略0.003%未満であり、画像表示装置の表示面の左右側端部から左右方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の上下方向の中心高さに位置する前記壁面の輝度と、画像表示装置の表示面上端部から上方向に略300mm離れ、且つ画像表示装置の表示面の左右方向の中心に位置する前記壁面の輝度との平均値で表される壁面輝度を、画像表示装置の表示面の略中央の平均輝度で除した値が0.1以上となるように調整する
    ことを特徴とする照明調整方法。
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