JP2004094031A - フィルム観察装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長寿命であって簡単な構成で光のちらつきがなく、正確なフィルム観察を行うことができるフィルム観察装置を提供する。
【解決手段】観察対象のフィルムを透過する光を発するフィルム観察装置1であって、フィルム支持部13を備えたケーシング3と、前記ケーシング3の少なくとも一面に設けられた照光板2と、前記ケーシング3の内部で前記照光板2と対向するよう設けられた反射面14aと、当該反射面14a上に散点状に多数配置された発光ダイオード4と、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】観察対象のフィルムを透過する光を発するフィルム観察装置1であって、フィルム支持部13を備えたケーシング3と、前記ケーシング3の少なくとも一面に設けられた照光板2と、前記ケーシング3の内部で前記照光板2と対向するよう設けられた反射面14aと、当該反射面14a上に散点状に多数配置された発光ダイオード4と、を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線写真フィルムなどを観察するための観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線写真フィルムを観察する観察装置としては、前面に白色透光板を備え、内部に蛍光灯を内蔵したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−164878号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、蛍光灯は、寿命が一般に6000H〜8000H以下であって、短い。また、蛍光灯が寿命に至らなくとも、蛍光灯の黄変化や電極部における暗黒化が進むことで、X線写真が鮮明に観察できなくなることがある。このため、従来の観察装置では、頻繁に蛍光灯を取り替える必要があった。
しかも、蛍光灯は、交流電源によって点灯するため、点滅点灯を繰り返しており、商用電源のような低周波でそのまま点灯すると、光にちらつきがあり、観察者の目がつかれて観察を阻害するという問題がある。一方、ちらつきをなくすために蛍光灯を高周波点灯しようとするとインバータが必要となり装置の複雑化・大型化を招く。
【0005】
さらに、従来の観察装置では、観察対象であるフィルムが小さい場合には、フィルムを透過する光だけでなく、フィルムの周囲から出る光が観察者の目に入り、まぶしくなってフィルムの観察を妨げるという問題があるが、特許文献1の技術では、かかる問題に対して考慮がなされていなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、長寿命であって簡単な構成で光のちらつきがなく、正確なフィルム観察を行うことができるフィルム観察装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、観察対象のフィルムを透過する光を発するフィルム観察装置であって、フィルム支持部を備えたケーシングと、前記ケーシングの少なくとも一面に設けられた照光板と、前記ケーシングの内部で前記照光板と対向するよう設けられた反射面と、当該反射面上に散点状に多数配置された発光ダイオードと、
を備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、光源として発光ダイオードを備えており、この発光ダイオードは、蛍光灯に比べて長寿命であるため交換が殆ど不要である。また発光ダイオードは直流電源によって点灯するため、蛍光灯のような光のちらつきがない。
しかも、発光ダイオードは、点状の光源であるが、反射面上に散点状に多数配置されているため、照光板上では、輝度ムラの少ないほぼ均一な照光面が得られ、正確なフィルム観察を行うことができる。また、発光ダイオードは比較的安価であるため、多数設けてもコスト高を防止できる。
【0008】
また、本発明では、前記フィルム支持部の近くに配置された発光ダイオードを点灯させた状態で、少なくとも前記フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードを消灯可能であるのが好ましい。小さいフィルムをフィルム支持部に支持させたとき、フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードの光はフィルムを透過せずに、フィルム周囲から漏れる余分な光となるが、多数の発光ダイオードのうち、少なくともフィルム支持部から離れた配置された発光ダイオードを消灯させることで、余分な光を低減することができる。
【0009】
さらに、本発明では、点灯している発光ダイオードの数を増減させることで輝度を調整可能とされているとともに、一部の発光ダイオードを消灯して輝度を低下させても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっているのが好ましい。点灯する発光ダイオードの数を増減させて、照光板上における輝度を観察しやすい輝度にすることで、フィルム観察が容易になる。しかも、輝度調整が点灯する発光ダイオードの数を変化させるものであるので、各発光ダイオードの点灯と消灯の切換をおこなうだけで、輝度を調整でき、構成が簡単になる。
【0010】
しかも、一部の発光ダイオードを消灯しても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっているため、点灯している発光ダイオードの数にかかわらず、照光板における輝度分布がほぼ均一となる。
【0011】
そして、本発明では、多数の発光ダイオードの点灯・消灯操作を行う点灯消灯スイッチと、当該点灯消灯スイッチで点灯される発光ダイオードのうちのいくつかを消灯させる部分消灯スイッチと、を備えているのが好ましい。この場合、点灯消灯スイッチによって点灯させた発光ダイオードのうち、いくつか発光ダイオードを部分消灯スイッチによって消灯させることができる。これにより、例えば不必要な範囲にある発光ダイオードを部分的に消灯させることができる。
【0012】
さらにまた、本発明では、照光板は、ヘーズ値が90〜100%、光透過率が15〜50%である高へーズ低透過率の拡散板であるのが好ましい。発光ダイオードの光は点状であることから、発光ダイオードの数が少ないと、照光板上における輝度ムラ(照光板の発光ダイオード直上位置は明るく、発光ダイオード間は暗い)が生じやすい構造となっているが、本発明者の知見により高へーズ低透過率の拡散板を用いることで、効果的に輝度ムラを抑制できた。しかも、高へーズ低透過率の拡散板によって輝度ムラを抑制できるため、各発光ダイオード間の距離を大きくとって発光ダイオードの数を少なくすることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、第1実施形態に係るX線写真フィルム用のフィルム観察装置(シャウカステン)1を示している。この観察装置1は、X線写真フィルムの裏面から光を当ててX線写真を明瞭に観察するためのものである。
観察装置1は、外部へ光が照射される照光面を形成する照光板2を有するケーシング3と、このケーシング3の内部に備わった光源としての白色発光ダイオード(LED)4とを備えている。
【0014】
ケーシング3は、内部が中空の薄型箱状に構成されており、下ケーシング6に上ケーシング7を取り付けて全体が構成されている。なお、下ケーシング6と上ケーシング7とはネジなどにより固定される。
下ケーシング6は、矩形状の底面9と、底面9の四辺から立設した側面10とを備えて、上面が開口している。上ケーシング7は、矩形枠状に形成され下ケーシング6の上部に装着されるフレーム部12を備え、このフレーム部12に前記照光板2が支持されている。
【0015】
照光板2は、乳半であり、具体的には乳半の拡散樹脂板(アクリル、ポリカーボネート等)又は拡散ガラス板が用いられている。拡散ガラス板としては、例えば、透明ガラスに拡散材を塗布したものや、ガラス内部に拡散材を練り込んだもの、磨りガラスにしたもの、表面又は全体の形状を微細な凹凸にしたものを採用できる。なお、拡散板(照光板)2の厚みは1〜3mm程度が好適である。
拡散板2の光拡散機能により、LED4からの光が拡散されて均一な照光面が得られる。本実施形態では、点状の光源であるLED4を使用しても確実に均一な照光面を得るために、高ヘーズ低透過率の拡散板2が用いられている。具体的には、ヘーズ値が90〜100%であり、透過率が15〜50%である。高ヘーズ低透過率の拡散板2を用いることで、LED4による散点状の光が輝度ムラの少ない面状の光に変換され、LED4を光源として用いても発光品位を良好に保つことができる。
【0016】
また、フレーム部12の一辺部12aには、拡散板2に臨むようにフィルム支持部13が設けられている。このフィルム支持部13は、フレーム一辺部12aと略同等の長さを有している。フィルム支持部13にX線写真フィルムを差し込むことで、X線写真フィルムは、その背後に拡散板2が位置した状態でシャウカステンに固定される。
【0017】
拡散板2は、横長矩形状に形成されており、具体的には、半切サイズ(356×432mm)のX線写真フィルムを縦長にして横方向に3枚(複数枚)並べたときの大きさに略対応する大きさに形成されている。したがって、フィルム支持部13には3枚のX線写真フィルムを並べて装着させ、3枚のX線写真フィルムを観察することができる。
【0018】
ケーシング3内には、LED4の取付基板(電気回路基板)14が配置されている。この取付基板14は、照光板2と対向するように、下ケーシング6の底面9に配置されており、実質的にケーシング3の底面となっている。取付基板14の上面14aは、白色に塗装されるか又は白色シート材等などを取り付けてなる白色表面層14aを備えており、この白色表面層14aがLED4からの光を照光板2側に反射する反射面を形成している。すなわち、LEDの取付基板14が反射材としても機能している。なお、下ケーシング6の側面10の内側も白色の反射面とされている。
【0019】
LED4は、ケーシング3の底面となる取付基板14から拡散板2側へ向けて突出するように前記取付基板14に取り付けられている。LED4は、取付基板14上に散点状に多数配置されている。具体的には、図1に示すように、縦横に所定間隔をおいて規則的に配列されている。照光面2において輝度ムラが生じないように、各LED4間の間隔(横方向間隔及び縦方向間隔)はすべて一定に設定されている。LED4は、照光面2の全体が均一に発光するように、照光面2に対応する背後範囲全体にわたって設けられている。
【0020】
観察装置1は、ケーシング3に設けられた図示しない電源装置を備えており、電源装置は、商用交流電源から供給される交流電力を5V程度の直流電力に変換する。それぞれのLED4は、電源装置から供給される電力によって点灯する。図1に示すものでは、LED4の点灯・消灯は電源スイッチ16のON/OFF操作によって行われ、電源スイッチ16をONすると電源装置から全てのLEDに電力供給が行われて全LED4が点灯し照光面2全体が発光する。また、電源スイッチ16をOFFすると電源装置からの電力供給が停止して全LED4が消灯し、照光面2全体が発光しなくなる。
【0021】
図3及び図4は、第2実施形態に係る観察装置1を示している。第2実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、照光面2を部分的に点灯させることができる点が第1実施形態との主要な相違点である。すなわち、照光面2には、3枚(複数枚)のX線写真フィルム(半切サイズ)を並べることができることに対応して、照光面2は、照光面2を長手方向(横方向)に3つ(複数)に分割した分割領域21,22,23ごとに点灯・消灯可能になっている。各分割領域21,22,23の点灯・消灯は、各分割領域21,22,23に対応する点灯消灯スイッチ161,162,163によって行われる。第1点灯消灯スイッチ161は、第1分割領域21の背後にあって第1分割領域21を発光させるLED群の点灯消灯が行えるように設けられており、同様に第2点灯消灯スイッチ162は第2分割領域22の、第3点灯消灯スイッチ162は第3分割領域23の背後にあるLED群の点灯消灯が行えるように設けられている。
【0022】
点灯消灯スイッチ161,162,163を操作して、X線写真フィルムのある分割領域だけを点灯させることで、X線写真フィルムのない分割領域からの光が観察者の目に入って眩しくなり読影阻害が起こるのを防止できる。また、必要に応じて部分的に消灯できるので省電力にもなる。なお、点灯消灯スイッチ161,162,163は、ケーシング3(のフレーム部12)の前面に配置されており、各分割領域21,22,23に対応した位置に配されている。
【0023】
さらに、第2実施形態の観察装置1には、各分割領域21,22,23の一部を消灯するための部分消灯スイッチ18を備えている。この部分消灯スイッチ18は、照光面2のフィルム支持部13側を上にした場合において、照光面2の下部領域25(図4の網掛範囲;フィルム支持部13から離れた領域)が点灯しないようにするためのものである。この部分消灯スイッチ18は、下部領域25の背後にあるLED群が点灯消灯スイッチ161,162,163の状態にかかわらず点灯しないように設けられている。したがって、部分消灯スイッチ18を操作すると、点灯消灯スイッチ161,162,163によって点灯している上部領域26(フィルム支持部13に近い領域)が点灯したまま、下部領域25が消灯する。
【0024】
図3に示すように、大陸サイズ(279×356mm)などの半切サイズよりも小さいX線写真フィルムFを支持部13に支持させた場合、照光面2の下部領域25が余り、この領域25が発光していると光が目に入って眩しく読影を阻害するが、部分消灯スイッチ18を操作して下部領域25を消灯しておくことで、フィルム左右外方からの光が残るものの眩しさをかなり低減できる。なお、半切サイズよりも小さいサイズとしては大角サイズ(356×356mm)があり、大角サイズの場合、下部領域25を消灯しておくことでフィルム左右外方向からの光もほとんどなく眩しさを大きく低減できる。
このように、図3及び図4の観察装置1では、異なるサイズのX線写真フィルム(半切、大陸、大角)を適切に観察することができる。
【0025】
なお、図3及び図4では、一つの部分消灯スイッチ18によって複数の分割領域21,22,23のそれぞれの下部領域25を一括して消灯するように構成されているが、部分消灯スイッチ18を各分割領域21,22,23に対応して設けて、それぞれの分割領域21,22,23ごとに下部領域25を消灯できるようにしてもよい。
【0026】
図5は、第3実施形態に係る観察装置1を示している。この第3実施形態において特に説明しない点は、第1及び第2実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、部分消灯スイッチ18によって消灯される領域に下部領域25だけでなく、各分割領域21,22,23の左右側部領域27,28も含まれている(図5の網掛範囲)。第3実施形態の観察装置1によると、大陸サイズのX線写真フィルムの場合でもフィルム左右からの余分な光が少ないため、第2実施形態に比べて、大陸サイズのX線写真フィルムをより適切に観察することができる。
【0027】
図6は、第4実施形態に係る観察装置1を示している。この第4実施形態において特に説明しない点は、第1及び第2実施形態と同様であるが、この第4実施形態では、消灯する範囲の異なる複数の部分消灯スイッチ181,182,183を備えている。第1部分消灯スイッチ181を操作すると、図7(a)の網掛範囲31が消灯し大陸サイズに対応する。また、第2部分消灯スイッチ182を操作すると図7(b)の網掛範囲32が消灯し大角サイズに対応する。さらにまた、第3部分消灯スイッチ183を操作すると図7(c)の網掛範囲33が消灯し四切サイズ(252×303mmサイズ)に対応する。したがって、第4実施形態では、異なる大きさのX線写真フィルムを適切に観察することができる。
【0028】
図8及び図9は、第5実施形態に係る観察装置1を示している。この第5実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様である。第5実施形態では、照光面2における輝度が調整可能になっている。輝度調整はLED4に供給される電流の値を可変することでも行えるが、多数のLED4を備えている点を利用して、この第5実施形態では、点灯するLED4の数を変えることで輝度を調整している。
【0029】
図8及び図9は輝度調整の際のLEDの点灯の仕方を示している。ここでは、図9に示すように、9個(複数個)のLED4を一つのグループ(グループA又はグループB)として取り扱い、図8に示すように、観察装置1全体では、グループ(グループA又はグループB)が升目状に集合した状態となるように多数のLED4が配置されている。ここで、グループAとグループBとは縦方向及び横方向にそれぞれ交互に配置されている。
【0030】
輝度を大きくするには、点灯しているLED4を多くし、輝度を小さくするには、点灯しているLED4を少なくする。例えば、点灯しているLEDを半分にするには、図9(a)に示すようにグループAに属するLEDのうち、白丸で示す5個のLEDを点灯させ、図9(b)に示すようにグループBに属するLEDのうち、白丸で示す4個のLEDを点灯させることで、全体では点灯しているLED4の数が半分になる。
【0031】
また、点灯しているLEDを1/3にするには、図9(c)(d)に示すようにグループA又はグループBに属するLEDのうち、白丸で示す3個のLEDを点灯させることで、全体では点灯しているLED4の数が1/3になる。
【0032】
点灯しているLED4の数を少なくする際には、グループAとグループBとでは、点灯するLEDの位置が異なっており、グループAとグループBとが交互に配置されていることと相まって、全体では、点灯しているLED4の分布がほぼ均等となっている。したがって、照光面2における発光ムラが少ない。
輝度の調整には、図示しないスイッチ(輝度調整スイッチ;部分消灯スイッチ)を操作することにより行える。例えば、図9(a)(b)のパターンや、図9(c)(d)のパターンでLED4を点灯・消灯させることで、輝度を段階的に調整できる。しかも、LED4への電流調整と組合せることが可能であり、組合せることにより電流調整だけの輝度調整よりも広範囲で輝度調整が行えるようになる。
【0033】
図10は、第6実施形態に係る観察装置1を示している。この第3実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様である。この第6実施形態では、発光色の異なる複数のLED4r,4g,4bが近接配置されて一つのLED群40を構成しており、LED群40が散点状に多数配置されている。LED群40は、縦横に所定間隔をおいて規則的に配列されている。また、各LED群40間の間隔(横方向間隔及び縦方向間隔)はすべて一定に設定されているLED群40を構成するLEDは、赤色LED4r、緑色LED4g、青色LED4gであり、3つのLEDの合成によって白色光が得られる。各LED4r,4g,4bに流れる電流は、色調整ボリューム41によって調整可能となっており、各LED4r,4g,4bの発光バランスを変化させて、色を変化させることができる。したがって、青みがかった白色や赤みがかかった白色などの観察者の好みに応じた色の光が得られる。なお、LED群40を構成するLED数は2つでもよく、例えば青と白、橙と青の組合せなどが採用できる。また、LED群40を構成するLED数は4つ以上でもよい。
【0034】
各実施形態に示すように、一つ一つが小さい点状であるLED4を多数散点配置して、観察装置1の光源としたため、照光面2における発光範囲を自由に変化させてフィルムの大きさに柔軟に対応したり、光の輝度や色を自在に変化することが容易となっている。
【0035】
【発明の効果】
本発明によると、フィルム観察装置を長寿命にでき、しかも簡単な構成で光のちらつきがなく、正確なフィルム観察を行うことができるようになる。
また、フィルム支持部の近くに配置された発光ダイオードを点灯させたまま、少なくとも前記フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードを消灯可能とした場合には、小さいフィルムの周囲から漏れる余分な光を低減することができる。
さらに、点灯する発光ダイオードの数を増減させることで輝度を調整可能とされているとともに、一部の発光ダイオードを消灯して輝度を低下させても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっている場合には、輝度ムラを生じることなく簡単に輝度を調整することができる。
【0036】
そして、多数の発光ダイオード全体の点灯・消灯操作を行える全点灯消灯スイッチと、当該全点灯消灯スイッチで点灯される発光ダイオードのうちのいくつかを消灯させる部分消灯スイッチと、を備えている場合には、全点灯消灯スイッチによって点灯させた発光ダイオードのうち、いくつか発光ダイオードを部分消灯スイッチによって消灯させることができる。
さらにまた、照光板が、ヘーズ値が90〜100%、光透過率が15〜50%である高へーズ低透過率の拡散板である場合には、効果的に輝度ムラを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る観察装置の分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る観察装置の断面図である。
【図3】第2実施形態に係る観察装置の平面図である。
【図4】第2実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図5】第3実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図6】第4実施形態に係る観察装置の平面図である。
【図7】第4実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図8】第5実施形態に係る観察装置におけるLEDのグループの配置を示す図である。
【図9】グループA及びグループBの発光の仕方を示す図である。
【図10】第6実施形態に係る観察装置の内部平面図である。
【符号の説明】
1 フィルム観察装置(シャウカステン)
2 照光板(拡散板)
3 ケーシング
4 発光ダイオード
13 フィルム支持部
14 取付基板
14a 反射面
18 部分消灯スイッチ
161 点灯消灯スイッチ
162 点灯消灯スイッチ
163 点灯消灯スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線写真フィルムなどを観察するための観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線写真フィルムを観察する観察装置としては、前面に白色透光板を備え、内部に蛍光灯を内蔵したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−164878号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、蛍光灯は、寿命が一般に6000H〜8000H以下であって、短い。また、蛍光灯が寿命に至らなくとも、蛍光灯の黄変化や電極部における暗黒化が進むことで、X線写真が鮮明に観察できなくなることがある。このため、従来の観察装置では、頻繁に蛍光灯を取り替える必要があった。
しかも、蛍光灯は、交流電源によって点灯するため、点滅点灯を繰り返しており、商用電源のような低周波でそのまま点灯すると、光にちらつきがあり、観察者の目がつかれて観察を阻害するという問題がある。一方、ちらつきをなくすために蛍光灯を高周波点灯しようとするとインバータが必要となり装置の複雑化・大型化を招く。
【0005】
さらに、従来の観察装置では、観察対象であるフィルムが小さい場合には、フィルムを透過する光だけでなく、フィルムの周囲から出る光が観察者の目に入り、まぶしくなってフィルムの観察を妨げるという問題があるが、特許文献1の技術では、かかる問題に対して考慮がなされていなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、長寿命であって簡単な構成で光のちらつきがなく、正確なフィルム観察を行うことができるフィルム観察装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、観察対象のフィルムを透過する光を発するフィルム観察装置であって、フィルム支持部を備えたケーシングと、前記ケーシングの少なくとも一面に設けられた照光板と、前記ケーシングの内部で前記照光板と対向するよう設けられた反射面と、当該反射面上に散点状に多数配置された発光ダイオードと、
を備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、光源として発光ダイオードを備えており、この発光ダイオードは、蛍光灯に比べて長寿命であるため交換が殆ど不要である。また発光ダイオードは直流電源によって点灯するため、蛍光灯のような光のちらつきがない。
しかも、発光ダイオードは、点状の光源であるが、反射面上に散点状に多数配置されているため、照光板上では、輝度ムラの少ないほぼ均一な照光面が得られ、正確なフィルム観察を行うことができる。また、発光ダイオードは比較的安価であるため、多数設けてもコスト高を防止できる。
【0008】
また、本発明では、前記フィルム支持部の近くに配置された発光ダイオードを点灯させた状態で、少なくとも前記フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードを消灯可能であるのが好ましい。小さいフィルムをフィルム支持部に支持させたとき、フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードの光はフィルムを透過せずに、フィルム周囲から漏れる余分な光となるが、多数の発光ダイオードのうち、少なくともフィルム支持部から離れた配置された発光ダイオードを消灯させることで、余分な光を低減することができる。
【0009】
さらに、本発明では、点灯している発光ダイオードの数を増減させることで輝度を調整可能とされているとともに、一部の発光ダイオードを消灯して輝度を低下させても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっているのが好ましい。点灯する発光ダイオードの数を増減させて、照光板上における輝度を観察しやすい輝度にすることで、フィルム観察が容易になる。しかも、輝度調整が点灯する発光ダイオードの数を変化させるものであるので、各発光ダイオードの点灯と消灯の切換をおこなうだけで、輝度を調整でき、構成が簡単になる。
【0010】
しかも、一部の発光ダイオードを消灯しても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっているため、点灯している発光ダイオードの数にかかわらず、照光板における輝度分布がほぼ均一となる。
【0011】
そして、本発明では、多数の発光ダイオードの点灯・消灯操作を行う点灯消灯スイッチと、当該点灯消灯スイッチで点灯される発光ダイオードのうちのいくつかを消灯させる部分消灯スイッチと、を備えているのが好ましい。この場合、点灯消灯スイッチによって点灯させた発光ダイオードのうち、いくつか発光ダイオードを部分消灯スイッチによって消灯させることができる。これにより、例えば不必要な範囲にある発光ダイオードを部分的に消灯させることができる。
【0012】
さらにまた、本発明では、照光板は、ヘーズ値が90〜100%、光透過率が15〜50%である高へーズ低透過率の拡散板であるのが好ましい。発光ダイオードの光は点状であることから、発光ダイオードの数が少ないと、照光板上における輝度ムラ(照光板の発光ダイオード直上位置は明るく、発光ダイオード間は暗い)が生じやすい構造となっているが、本発明者の知見により高へーズ低透過率の拡散板を用いることで、効果的に輝度ムラを抑制できた。しかも、高へーズ低透過率の拡散板によって輝度ムラを抑制できるため、各発光ダイオード間の距離を大きくとって発光ダイオードの数を少なくすることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は、第1実施形態に係るX線写真フィルム用のフィルム観察装置(シャウカステン)1を示している。この観察装置1は、X線写真フィルムの裏面から光を当ててX線写真を明瞭に観察するためのものである。
観察装置1は、外部へ光が照射される照光面を形成する照光板2を有するケーシング3と、このケーシング3の内部に備わった光源としての白色発光ダイオード(LED)4とを備えている。
【0014】
ケーシング3は、内部が中空の薄型箱状に構成されており、下ケーシング6に上ケーシング7を取り付けて全体が構成されている。なお、下ケーシング6と上ケーシング7とはネジなどにより固定される。
下ケーシング6は、矩形状の底面9と、底面9の四辺から立設した側面10とを備えて、上面が開口している。上ケーシング7は、矩形枠状に形成され下ケーシング6の上部に装着されるフレーム部12を備え、このフレーム部12に前記照光板2が支持されている。
【0015】
照光板2は、乳半であり、具体的には乳半の拡散樹脂板(アクリル、ポリカーボネート等)又は拡散ガラス板が用いられている。拡散ガラス板としては、例えば、透明ガラスに拡散材を塗布したものや、ガラス内部に拡散材を練り込んだもの、磨りガラスにしたもの、表面又は全体の形状を微細な凹凸にしたものを採用できる。なお、拡散板(照光板)2の厚みは1〜3mm程度が好適である。
拡散板2の光拡散機能により、LED4からの光が拡散されて均一な照光面が得られる。本実施形態では、点状の光源であるLED4を使用しても確実に均一な照光面を得るために、高ヘーズ低透過率の拡散板2が用いられている。具体的には、ヘーズ値が90〜100%であり、透過率が15〜50%である。高ヘーズ低透過率の拡散板2を用いることで、LED4による散点状の光が輝度ムラの少ない面状の光に変換され、LED4を光源として用いても発光品位を良好に保つことができる。
【0016】
また、フレーム部12の一辺部12aには、拡散板2に臨むようにフィルム支持部13が設けられている。このフィルム支持部13は、フレーム一辺部12aと略同等の長さを有している。フィルム支持部13にX線写真フィルムを差し込むことで、X線写真フィルムは、その背後に拡散板2が位置した状態でシャウカステンに固定される。
【0017】
拡散板2は、横長矩形状に形成されており、具体的には、半切サイズ(356×432mm)のX線写真フィルムを縦長にして横方向に3枚(複数枚)並べたときの大きさに略対応する大きさに形成されている。したがって、フィルム支持部13には3枚のX線写真フィルムを並べて装着させ、3枚のX線写真フィルムを観察することができる。
【0018】
ケーシング3内には、LED4の取付基板(電気回路基板)14が配置されている。この取付基板14は、照光板2と対向するように、下ケーシング6の底面9に配置されており、実質的にケーシング3の底面となっている。取付基板14の上面14aは、白色に塗装されるか又は白色シート材等などを取り付けてなる白色表面層14aを備えており、この白色表面層14aがLED4からの光を照光板2側に反射する反射面を形成している。すなわち、LEDの取付基板14が反射材としても機能している。なお、下ケーシング6の側面10の内側も白色の反射面とされている。
【0019】
LED4は、ケーシング3の底面となる取付基板14から拡散板2側へ向けて突出するように前記取付基板14に取り付けられている。LED4は、取付基板14上に散点状に多数配置されている。具体的には、図1に示すように、縦横に所定間隔をおいて規則的に配列されている。照光面2において輝度ムラが生じないように、各LED4間の間隔(横方向間隔及び縦方向間隔)はすべて一定に設定されている。LED4は、照光面2の全体が均一に発光するように、照光面2に対応する背後範囲全体にわたって設けられている。
【0020】
観察装置1は、ケーシング3に設けられた図示しない電源装置を備えており、電源装置は、商用交流電源から供給される交流電力を5V程度の直流電力に変換する。それぞれのLED4は、電源装置から供給される電力によって点灯する。図1に示すものでは、LED4の点灯・消灯は電源スイッチ16のON/OFF操作によって行われ、電源スイッチ16をONすると電源装置から全てのLEDに電力供給が行われて全LED4が点灯し照光面2全体が発光する。また、電源スイッチ16をOFFすると電源装置からの電力供給が停止して全LED4が消灯し、照光面2全体が発光しなくなる。
【0021】
図3及び図4は、第2実施形態に係る観察装置1を示している。第2実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、照光面2を部分的に点灯させることができる点が第1実施形態との主要な相違点である。すなわち、照光面2には、3枚(複数枚)のX線写真フィルム(半切サイズ)を並べることができることに対応して、照光面2は、照光面2を長手方向(横方向)に3つ(複数)に分割した分割領域21,22,23ごとに点灯・消灯可能になっている。各分割領域21,22,23の点灯・消灯は、各分割領域21,22,23に対応する点灯消灯スイッチ161,162,163によって行われる。第1点灯消灯スイッチ161は、第1分割領域21の背後にあって第1分割領域21を発光させるLED群の点灯消灯が行えるように設けられており、同様に第2点灯消灯スイッチ162は第2分割領域22の、第3点灯消灯スイッチ162は第3分割領域23の背後にあるLED群の点灯消灯が行えるように設けられている。
【0022】
点灯消灯スイッチ161,162,163を操作して、X線写真フィルムのある分割領域だけを点灯させることで、X線写真フィルムのない分割領域からの光が観察者の目に入って眩しくなり読影阻害が起こるのを防止できる。また、必要に応じて部分的に消灯できるので省電力にもなる。なお、点灯消灯スイッチ161,162,163は、ケーシング3(のフレーム部12)の前面に配置されており、各分割領域21,22,23に対応した位置に配されている。
【0023】
さらに、第2実施形態の観察装置1には、各分割領域21,22,23の一部を消灯するための部分消灯スイッチ18を備えている。この部分消灯スイッチ18は、照光面2のフィルム支持部13側を上にした場合において、照光面2の下部領域25(図4の網掛範囲;フィルム支持部13から離れた領域)が点灯しないようにするためのものである。この部分消灯スイッチ18は、下部領域25の背後にあるLED群が点灯消灯スイッチ161,162,163の状態にかかわらず点灯しないように設けられている。したがって、部分消灯スイッチ18を操作すると、点灯消灯スイッチ161,162,163によって点灯している上部領域26(フィルム支持部13に近い領域)が点灯したまま、下部領域25が消灯する。
【0024】
図3に示すように、大陸サイズ(279×356mm)などの半切サイズよりも小さいX線写真フィルムFを支持部13に支持させた場合、照光面2の下部領域25が余り、この領域25が発光していると光が目に入って眩しく読影を阻害するが、部分消灯スイッチ18を操作して下部領域25を消灯しておくことで、フィルム左右外方からの光が残るものの眩しさをかなり低減できる。なお、半切サイズよりも小さいサイズとしては大角サイズ(356×356mm)があり、大角サイズの場合、下部領域25を消灯しておくことでフィルム左右外方向からの光もほとんどなく眩しさを大きく低減できる。
このように、図3及び図4の観察装置1では、異なるサイズのX線写真フィルム(半切、大陸、大角)を適切に観察することができる。
【0025】
なお、図3及び図4では、一つの部分消灯スイッチ18によって複数の分割領域21,22,23のそれぞれの下部領域25を一括して消灯するように構成されているが、部分消灯スイッチ18を各分割領域21,22,23に対応して設けて、それぞれの分割領域21,22,23ごとに下部領域25を消灯できるようにしてもよい。
【0026】
図5は、第3実施形態に係る観察装置1を示している。この第3実施形態において特に説明しない点は、第1及び第2実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、部分消灯スイッチ18によって消灯される領域に下部領域25だけでなく、各分割領域21,22,23の左右側部領域27,28も含まれている(図5の網掛範囲)。第3実施形態の観察装置1によると、大陸サイズのX線写真フィルムの場合でもフィルム左右からの余分な光が少ないため、第2実施形態に比べて、大陸サイズのX線写真フィルムをより適切に観察することができる。
【0027】
図6は、第4実施形態に係る観察装置1を示している。この第4実施形態において特に説明しない点は、第1及び第2実施形態と同様であるが、この第4実施形態では、消灯する範囲の異なる複数の部分消灯スイッチ181,182,183を備えている。第1部分消灯スイッチ181を操作すると、図7(a)の網掛範囲31が消灯し大陸サイズに対応する。また、第2部分消灯スイッチ182を操作すると図7(b)の網掛範囲32が消灯し大角サイズに対応する。さらにまた、第3部分消灯スイッチ183を操作すると図7(c)の網掛範囲33が消灯し四切サイズ(252×303mmサイズ)に対応する。したがって、第4実施形態では、異なる大きさのX線写真フィルムを適切に観察することができる。
【0028】
図8及び図9は、第5実施形態に係る観察装置1を示している。この第5実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様である。第5実施形態では、照光面2における輝度が調整可能になっている。輝度調整はLED4に供給される電流の値を可変することでも行えるが、多数のLED4を備えている点を利用して、この第5実施形態では、点灯するLED4の数を変えることで輝度を調整している。
【0029】
図8及び図9は輝度調整の際のLEDの点灯の仕方を示している。ここでは、図9に示すように、9個(複数個)のLED4を一つのグループ(グループA又はグループB)として取り扱い、図8に示すように、観察装置1全体では、グループ(グループA又はグループB)が升目状に集合した状態となるように多数のLED4が配置されている。ここで、グループAとグループBとは縦方向及び横方向にそれぞれ交互に配置されている。
【0030】
輝度を大きくするには、点灯しているLED4を多くし、輝度を小さくするには、点灯しているLED4を少なくする。例えば、点灯しているLEDを半分にするには、図9(a)に示すようにグループAに属するLEDのうち、白丸で示す5個のLEDを点灯させ、図9(b)に示すようにグループBに属するLEDのうち、白丸で示す4個のLEDを点灯させることで、全体では点灯しているLED4の数が半分になる。
【0031】
また、点灯しているLEDを1/3にするには、図9(c)(d)に示すようにグループA又はグループBに属するLEDのうち、白丸で示す3個のLEDを点灯させることで、全体では点灯しているLED4の数が1/3になる。
【0032】
点灯しているLED4の数を少なくする際には、グループAとグループBとでは、点灯するLEDの位置が異なっており、グループAとグループBとが交互に配置されていることと相まって、全体では、点灯しているLED4の分布がほぼ均等となっている。したがって、照光面2における発光ムラが少ない。
輝度の調整には、図示しないスイッチ(輝度調整スイッチ;部分消灯スイッチ)を操作することにより行える。例えば、図9(a)(b)のパターンや、図9(c)(d)のパターンでLED4を点灯・消灯させることで、輝度を段階的に調整できる。しかも、LED4への電流調整と組合せることが可能であり、組合せることにより電流調整だけの輝度調整よりも広範囲で輝度調整が行えるようになる。
【0033】
図10は、第6実施形態に係る観察装置1を示している。この第3実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態と同様である。この第6実施形態では、発光色の異なる複数のLED4r,4g,4bが近接配置されて一つのLED群40を構成しており、LED群40が散点状に多数配置されている。LED群40は、縦横に所定間隔をおいて規則的に配列されている。また、各LED群40間の間隔(横方向間隔及び縦方向間隔)はすべて一定に設定されているLED群40を構成するLEDは、赤色LED4r、緑色LED4g、青色LED4gであり、3つのLEDの合成によって白色光が得られる。各LED4r,4g,4bに流れる電流は、色調整ボリューム41によって調整可能となっており、各LED4r,4g,4bの発光バランスを変化させて、色を変化させることができる。したがって、青みがかった白色や赤みがかかった白色などの観察者の好みに応じた色の光が得られる。なお、LED群40を構成するLED数は2つでもよく、例えば青と白、橙と青の組合せなどが採用できる。また、LED群40を構成するLED数は4つ以上でもよい。
【0034】
各実施形態に示すように、一つ一つが小さい点状であるLED4を多数散点配置して、観察装置1の光源としたため、照光面2における発光範囲を自由に変化させてフィルムの大きさに柔軟に対応したり、光の輝度や色を自在に変化することが容易となっている。
【0035】
【発明の効果】
本発明によると、フィルム観察装置を長寿命にでき、しかも簡単な構成で光のちらつきがなく、正確なフィルム観察を行うことができるようになる。
また、フィルム支持部の近くに配置された発光ダイオードを点灯させたまま、少なくとも前記フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードを消灯可能とした場合には、小さいフィルムの周囲から漏れる余分な光を低減することができる。
さらに、点灯する発光ダイオードの数を増減させることで輝度を調整可能とされているとともに、一部の発光ダイオードを消灯して輝度を低下させても、点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっている場合には、輝度ムラを生じることなく簡単に輝度を調整することができる。
【0036】
そして、多数の発光ダイオード全体の点灯・消灯操作を行える全点灯消灯スイッチと、当該全点灯消灯スイッチで点灯される発光ダイオードのうちのいくつかを消灯させる部分消灯スイッチと、を備えている場合には、全点灯消灯スイッチによって点灯させた発光ダイオードのうち、いくつか発光ダイオードを部分消灯スイッチによって消灯させることができる。
さらにまた、照光板が、ヘーズ値が90〜100%、光透過率が15〜50%である高へーズ低透過率の拡散板である場合には、効果的に輝度ムラを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る観察装置の分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る観察装置の断面図である。
【図3】第2実施形態に係る観察装置の平面図である。
【図4】第2実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図5】第3実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図6】第4実施形態に係る観察装置の平面図である。
【図7】第4実施形態に係る観察装置における照光面発光状態の概念図である。
【図8】第5実施形態に係る観察装置におけるLEDのグループの配置を示す図である。
【図9】グループA及びグループBの発光の仕方を示す図である。
【図10】第6実施形態に係る観察装置の内部平面図である。
【符号の説明】
1 フィルム観察装置(シャウカステン)
2 照光板(拡散板)
3 ケーシング
4 発光ダイオード
13 フィルム支持部
14 取付基板
14a 反射面
18 部分消灯スイッチ
161 点灯消灯スイッチ
162 点灯消灯スイッチ
163 点灯消灯スイッチ
Claims (5)
- 観察対象のフィルムを透過する光を発するフィルム観察装置であって、
フィルム支持部を備えたケーシングと、
前記ケーシングの少なくとも一面に設けられた照光板と、
前記ケーシングの内部で前記照光板と対向するよう設けられた反射面と、
当該反射面上に散点状に多数配置された発光ダイオードと、
を備えていることを特徴とするフィルム観察装置。 - 前記フィルム支持部の近くに配置された発光ダイオードを点灯させた状態で、少なくとも前記フィルム支持部から離れて配置された発光ダイオードを消灯可能であることを特徴とする請求項1記載のフィルム観察装置。
- 点灯している発光ダイオードの数を増減させることで輝度を調整可能とされているとともに、一部の発光ダイオードを消灯して輝度を低下させても点灯している発光ダイオードがほぼ均等分布となっていることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルム観察装置。
- 多数の発光ダイオードの点灯・消灯操作を行う点灯消灯スイッチと、当該点灯消灯スイッチで点灯される発光ダイオードのうちのいくつかを消灯させる部分消灯スイッチと、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム観察装置。
- 前記照光板は、ヘーズ値が90〜100%、光透過率が15〜50%である高へーズ低透過率の拡散板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム観察装置。
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