JP4796515B2 - 通電加圧焼結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末体に加圧・通電を行うことによって粉末体同士を凝着させて焼結させる通電加圧焼結装置に関する。
通電加圧焼結法とは、金属やセラミックス等の粉末を加圧しながら大電流を通電することにより、粉末間にジュール熱や放電プラズマを発生させ、粉末を焼結する方法であり、通常の焼結よりも短時間で焼結できるため、種々の通電加工焼結装置が考えられている。例えば、従来の通電加圧焼結装置としては、テーブルに固定された円筒状の焼結型(ダイ)の中空内に粉末体を収容し、焼結型の両開口端から上下パンチによって粉末体を加圧しながらパルス状の大電流を通電させ、粉末体同士の間に発生させた放電プラズマによって、粉末体同士の溶解と高速拡散を生じさせて、焼結させる技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。一方、複数の割型からなる焼結型をホルダ(モールド体)によって周囲を保持させ、その焼結型と上下パンチとの中空内に金属塊の材料を収容し、金属塊の材料を加圧・プラズマ焼結させて、所定形状の熱電変換材料を製造する製造装置についての技術も知られている(特許文献3参照)。
特開2004−244660号公報(段落0009、図5等参照) 特開2004−244662号公報(段落0011、図4等参照) 特許第3619872号公報(段落0017、図1,2等参照)
ところで、通電加圧焼結は、通常の焼結法よりも焼結時間は短いが、焼結される粉末に大電流を均一に流す必要があるため、大きなものは焼結することが難しいとの問題がある。さらに、特許文献1,2に示すような技術では、高温で粉末体を焼結する場合、焼結型やパンチには、耐摩耗性や耐熱性や熱伝導性がよいこと、また、設計通りに焼結体(ワーク)を焼結するためにも熱膨張性が低いこと、さらに、粉末体と反応しないことなどが要求される。そのために、焼結型やパンチには、それらの要求を満たすグラファイトが一般に用いられている。また、モールド体も焼結時には高温になるので、焼結型熱膨張量が同じになるように焼結型と同じグラファイトによって作られていた。
しかし、粉末体が多く大型の焼結体として焼結させる場合には、焼結型とモールド体は各割型からの高圧力に耐えなければならないから、幅の厚いものが必要になる。そのため、所定寸法の固定台に焼結型をセットする場合、モールド体の最大外形寸法も決まってしまうため、焼結型やモールド体の幅を厚くすると、粉末体を収容する焼結空間が狭くなり、設計・製造上の制約を与えてしまう。
また、一般に、焼結型やモールド体は耐熱性や耐摩耗性が高くても焼結を重ねていくと次第に消耗し、交換しなければならない。特に、グラファイトは高価であるため、焼結型やモールド体の幅が厚くなると、ランニングコストが高くなり、経済的負担が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、ランニングコストが安価であり、所定寸法の固定台にモールド体をセットして焼結する場合には可能な限り大型のワークを製造するのに適した、通電加圧焼結装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、対向する両端を開口させた筒状の焼結型と、前記焼結型の内壁面に沿って挿抜自在な2個のパンチと、前記焼結型の周りを囲むモールド体とを備え、前記焼結型と2個の前記パンチとで囲まれる空間に粉末体を収容し、前記パンチによって前記粉末体を加圧するとともに、前記パンチの間に通電を行って、前記粉末体同士を凝着させて焼結させる通電加圧焼結装置であって、前記焼結型及び前記パンチがグラファイト材によって成形されており、前記モールド体が鋼材によって成形されており、前記焼結型及び前記モールド体の間に断熱特性を有する帯状の緩衝体が配置されており、前記緩衝体は、前記焼結型を囲んで配置され、前記モールド体と前記緩衝体との間、または前記緩衝体と前記焼結型との間にクリアランスが形成されている構成とした。
この構成によれば、焼結時にもっとも力の掛かるモールド体が安価な金属の鋼材によって成形されているためランニングコストが安価になり、さらにグラファイト材に比べて強度が高いものとなるためモールド体の薄肉化を図ることが可能となり、大型のワークの設計・製造を行うことができるようになる。また、緩衝体が、断熱特性を有しているため、モールド体の温度上昇が抑えられる。そのため、熱がモールド体に逃げないため効率よく粉末体を加熱させることができ、また、焼結後の冷却時間がグラファイト材に比べて短くて済むため効率よく次の作業を行うことができるようになる。また、緩衝体によって断熱されているため、モールド体の熱膨張も小さく、冷却時のモールド体の収縮率が小さい。そのため、冷却時に、モールド体が焼結型を締め付け過ぎてしまうのを抑えることができる。なお、ここでの粉末体とは、粉末状のもののみに限定されるのではなく、冷間静水圧成形や振動プレス成形等によって、粉末を成形体としたものも含まれる。
また、前記緩衝体が、前記断熱特性とともに絶縁特性を有しているように構成してもよい。
この構成によれば、緩衝体が絶縁特性を有しているため、金属であるモールド体への電流の流出やモールド体の温度上昇を防ぐことができる。
また、前記緩衝体が、断熱体及び絶縁体を重ね合わせた構造体として構成されてもよい。
この構成によれば、所望の断熱特性の断熱体と所望の絶縁特性の絶縁体とを別々に揃えればよいため、既製品から選択することができる幅が増え、緩衝体を特注する必要がなく、ランニングコストの上昇を抑えることができる。
また、前記緩衝体が、断熱層及び絶縁層を接合した接合体として構成されてもよい。
この構成によれば、断熱層と絶縁層とが接合されているため、焼結型とモールド体との間への緩衝体のセッティング作業を容易に行わせることができる。
また、前記焼結型は、円柱に正方形の孔を有して構成されるとともに、少なくとも2分割された割型を周方向に配置して構成されており、前記割型同士の接触面は、前記正方形の頂点部分から前記円柱の径方向に延在して構成されるようにしてもよい。
この構成によれば、焼結型を複数の割型とし、モールド体内に配置させ、焼結型に掛かる力を各割型へ分散させることができる。また割型の一つが破損しても、割型の全てを交換する必要は無く、破損した割型だけを交換すれば良いので、経済的である。
したがって、本発明によれば、ランニングコストが安価であり、所定寸法の固定台にモールド体をセットして焼結する場合には可能な限り大型のワークを製造するのに適した、通電加圧焼結装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態の通電加圧焼結装置について図面を参照して説明する。この通電加圧焼結装置は、金属やセラミックスや各種複合材料等の粉末体を加圧しパルス電流を流すことによって、粉末体にプラズマ放電を生じさせて、粉末体を焼結させる放電プラズマ焼結法(SPS法:Spark Plasma Sintering)を実現する装置である。但し、本発明の通電加圧焼結装置は、放電プラズマ焼結装置に限定されるものではなく、プラズマ放電を伴わず、ジュール熱により、焼結させる通電加圧焼結装置も含まれるが、放電プラズマ焼結装置と同様に構成できるため、説明を省略する。
まず、図1の断面図を参照して、通電加圧焼結装置1の要部構成の概略について説明する。通電加圧焼結装置1は、図示しない枠体に固定された固定台2と、この固定台2上にセットされる焼結組立体3と、焼結組立体3の上部側を加圧する加圧部材10とを主に備えている。なお、固定台2及び加圧部材10は、金属材料によって成形され、図示しない電極が接続されている。
焼結組立体3は、下パンチ4a及び型受部4bが形成されている下パンチ台4と、下パンチ4aとの間に圧力を加える上パンチ8と、下パンチ4a及び上パンチ8を挿入可能なように配置された筒体9とを組み立てて構成されている。また、筒体9は、図1において上下に対向する両端を開口した筒状の焼結型5と、この焼結型5の周りを囲うモールド体6と、焼結型5及びモールド体6の間に挟み込まれた高い断熱特性を有する緩衝体7とを組み立てて構成されている。なお、焼結型5は、後記するように、割型5a〜5d(図6等参照)に分割されていることとする。
なお、緩衝体7としては、高い断熱特性を備えるものであれば、いずれのものであってもよいが、特に、けい酸カルシウムを主材として含むものが好ましい。例えば、ゾノライト系けい酸カルシウムを主材とした、ニチアス株式会社の商品名「ルミボードL14Z」を用いることができる。
そして、この通電加圧焼結装置1では、焼結型5と下パンチ4aと上パンチ8とで囲まれる空間に粉末体Xが収容される。なお、下パンチ台4、焼結型5及び上パンチ8は、グラファイト材によって成形されている。モールド体6は、鋼材によって成形されている。また、型受部4bの筒体9に接触する面には、高い断熱特性や高い絶縁特性を有する図示しない緩衝体を配置することが好ましい。
以上の構成の通電加圧焼結装置1では、加圧部材10によって上パンチ8に圧力を加えて、粉末体Xに圧力を加えるとともに、固定台2及び加圧部材10の図示しない各電極を介して粉末体Xに電流を流すことによって、粉末体X間にプラズマ放電が起こり、粉末体Xが凝着して、図2の断面図に示すように、加圧され、焼結体(ワーク)Yが焼結する。このとき、筒体9では、焼結体Yの内部の圧力が高くなり、温度も上昇しているため、焼結体Yが、周方向に広がろうとするが、焼結型5とモールド体6によって、その広がりが抑えられている。
また、筒体9では、緩衝体7によって、焼結体Yの内部の熱が熱伝導性の高い鋼材のモールド体6に伝播することを抑えているため、焼結体Yの熱がモールド体6に逃げず、効率よく粉末体Xを加熱させることができる。
以下、図3〜図9を参照して、下パンチ台4、上パンチ8及び筒体9の構造について、さらに詳細に説明する。まず、下パンチ台4について説明する。
図3の平面図及び図4の斜視図に示すように、下パンチ台4には、円柱状の台座部分の円形状表面に、下パンチ4aと型受部4bとが形成されている。下パンチ4aは、ここでは、正方形状に粉末体Xを焼結させるため、正方形面を有する直方体形状に成形されている。また、型受部4bは、下パンチ4aよりも低い高さの立方体形状に成形され、下パンチ4a周りに均等に四個配置されている。なお、図1に示した下パンチ台4は、図3及び図4のA−A断面に相当する。
次に、図5の斜視図を参照して、上パンチ8について説明する。この上パンチ8は、ここでは、下パンチ4aと同じ正方形面を有する直方体形状に成形されている。なお、上パンチ8は、加圧部材10の一部として加圧部材10に一体に設けられていてもよい。
なお、ここでは、上パンチ8、下パンチ4a及び焼結型5は、板状のワークを成形する型とする。この場合、板状に焼結されたワークは、圧延等の処理が施されて、所望の厚さ・幅の板材や所望の太さの線材等に加工される。一方、所望の形状を直接焼結させる場合には、上パンチ8、下パンチ4a及び焼結型5の形状をその形状に成形したものを使用すればよい。また、ここでは、下パンチ4aは、下パンチ台4の一部として成形されている場合を示しているが、上パンチ8と同様に別体のものを使用してもよい。
次に、図6の平面図、図7の断面図、図8の斜視図及び図9の筒体の分解斜視図を参照して、筒体9の構造について説明する。なお、図7は、図6のB−B断面を示している。この筒体9では、図6、図8及び図9に示すように、同じ形状に成形された四個の割型5a,5b,5c,5d(以下、まとめて「割型5a等」と呼ぶ。)によって、緩衝体7を介してモールド体6によって覆われた焼結型5が構成されている。
割型5a等は、図6に示すように、平面視、扇形から二等辺三角形を削除した形状に形成されている。そのため、図9に示すように、円筒の一部をなす曲面を形成する側面51と、割型5a等同士を接触させる合せ面52と、割型5a等同士が向き合って孔9a(図6、図8参照)を形成する焼結面53とが成形されている。なお、孔9aの一辺は、下パンチ4aや上パンチ8の正方形面の1辺の長さ以上の長さに成形されている。
また、図6〜図8、特に図8に示すように、例えば、割型5aと割型5dとが接触する周方向の厚み部分が、割型5cの周方向の厚み部分よりも薄くなっている。そのため、ここでは、孔9aの正方形の頂点部分が割型5a等の接触部分に位置するように形成されている。このように形成すると、粉末体Xが直方体形状の焼結体Y(図2参照)に焼結されてきた場合に、その直方体の側面からの大きな圧力は割型5a等の焼結面53(図9参照)に加えられ、各割型5a等の接触部分への圧力は小さくすることができる。そのため、焼結体Yとして焼結されたときの内部圧力は、割型51a等の焼結面53(図9参照)に効率よく加わるため、割型51a等を変形させて、焼結体Yを歪ませることを防ぐことができる。
次に、図9を参照して、筒体9の組み合わせ手順を説明する。まず、割型51a等の焼結面53同士が互いに内側に向くようにして、割型5a等の合せ面52同士を合わせて筒状に配置することで、焼結型5を形成する。次に、その焼結型5の周囲の側面51に、帯状の緩衝体7を巻き付け、その内周面7cを側面51に接触させる。ここでは、緩衝体7の端面7a及び端面7b同士が合わせられることとする。
なお、緩衝体7は、端面7aと端面7bとの間に隙間が空くような長さであってもよいが、端同士が重なり合わないような長さに形成されている必要がある。緩衝体7が重なり合ってしまうと、周方向の厚みが不均一になって焼結型5(割型5a同士の間)に圧力差が生じ、焼結体Y(図2参照)を歪ませるなどの不具合が生じやすくなるからである。
次に、緩衝体7を巻き付けた焼結型5は、モールド体6の内側に挿入され、筒体9(図6、図8等参照)が形成される。このようにして、焼結型5とモールド体6との間に緩衝体7が配置される。そのため、前記したように、焼結型5とモールド体6との間は、緩衝体7によって断熱される。
なお、このとき、割型5a等の側面51と緩衝体7の内周面7cとが密着している場合には、モールド体6の内周面6aと緩衝体7の外周面7dとの間に多少のクリアランスが形成してあってもよい。また、モールド体6の内周面6aと割型51a等の側面51とが密着している場合には、緩衝体7の内周面7cと割型5a等の側面51との間に多少のクリアランスが形成してあってもよい。つまり、緩衝体7の厚みが、割型5a等の側面51と、モールド体6の内周面6aとによって形成される円筒状空間の隙間の幅よりも短く、形成してあってもよい。このような構造では、モールド体6内に割型5a等を並べた後に、モールド体6の内周面6aと割型5a等の側面51との間の円筒状空間に緩衝体7を挿入しやすい。
なお、ここでは、焼結型5に緩衝体7を巻き付けることとして説明したが、モールド体6の内周面6aに緩衝体7を貼り付けるようにしてから焼結型5を配置させるようにしてもよい。また、モールド体6の内部に焼結型5を挿入してから、モールド体6と焼結型5との間に緩衝体7を挿入させて組み立てるようにしてもよい。
したがって、以上説明した通電加圧焼結装置1によれば、焼結時にもっとも力の掛かるモールド体6が安価な金属の鋼材によって成形されているためランニングコストが安価になり、さらにグラファイト材に比べて強度が高いものとなるためモールド体6の薄肉化を図ることが可能となり、大型のワークの設計・製造を行うことができるようになる。また、緩衝体7が、断熱特性を有しているため、モールド体の温度上昇が抑えられる。そのため、熱がモールド体に逃げないため効率よく粉末体を加熱させることができ、また、焼結後の冷却時間がグラファイト材に比べて短くて済むため効率よく次の作業を行うことができるようになる。また、緩衝体7によって断熱されているため、モールド体6の熱膨張も小さく、冷却時のモールド体6の収縮率が小さい。そのため、冷却時に、モールド体6が焼結型5を締め付け過ぎてしまうのを抑えることができる。
さらに、緩衝体7よってモールド体6の温度上昇が低く抑えられているため、粉末体Xを焼結体Yとして焼結させた後に、焼結組立体3を外部に取り出す作業の待ち時間が従来に比べて短くなる。
また、モールド体6と緩衝体7との間の互いの接触面、及び、緩衝体7と焼結型5との間の互いの接触面が、円筒面形状に成形してある。そのため、焼結型5やモールド体6や緩衝体7が軸方向にずれることなく幅方向に熱膨張し、焼結後は元に戻るように収縮するだけなので、焼結型5やモールド体6に与える、ずれによる負荷が小さい。また、緩衝体7によって断熱しているため、モールド体6の熱膨張も小さく、冷却時のモールド体6の収縮率が小さい。そのため、モールド体6が、熱膨張係数や熱伝導率の相違に伴う冷却時の焼結型5等に与える、締め付け等の負荷を抑えることができる。
次に、図10〜図16を参照して、筒体9のいくつかの変形例について説明する。なお、いずれの変形例であっても、前記通電加圧焼結装置1と同じ効果を奏し、さらに、以下に示す特有の構成によって、顕著な効果を有している。
[変形例1]
まず、図10の斜視図と図11の断面図と図12の緩衝体の模式図を参照して、焼結型5とモールド体6とが、断熱されるとともに、電気的に絶縁される構造について説明する。なお、図11は図10のC−C断面を表している。
この筒体9Aは、焼結型5の周囲に帯状の断熱体71を巻き付け、その外側に帯状の絶縁体72を巻き付けて、断熱体71及び絶縁体72からなる緩衝体7Aを配置して、モールド体6で周りを囲った構造になっている。これによって、焼結型5とモールド体6とは、緩衝体7Aによって、断熱されるとともに絶縁される。したがって、図12に示すように、緩衝体7Aは、帯状の断熱体71aと、帯状の絶縁体72aとからなっている。一般に、高い断熱特性の断熱体71aとして製品化され、高い絶縁特性の絶縁体72aとして製品化されていることが多く、さまざまな特性のものも製品化されていることが多いため、緩衝体7Aとして汎用の製品を用いることができる。
[変形例2]
なお、図13の模式図に示すように、断熱層71bと絶縁層72bとを貼り合わせた一枚の帯状の緩衝体7Bとしてもよい。この場合、単に、図12に示した断熱体71aと絶縁体72aとを接着剤によって貼り合わせたものであってもよい。このようにすると、緩衝体7Bが一枚の帯状体であるため、焼結型5への巻き付け作業を緩衝体7Aよりも容易に行うことができる。
なお、ここでは、図12に示すように、断熱体71aと絶縁体72とがそれぞれ一枚の帯状のものを示しているが、それぞれ複数積層されたものであってもよい。また、図13に示した、断熱層71b及び絶縁層72bについても同様である。
また、断熱体71a及び絶縁体72aの積層順は、焼結型5側に断熱体71aを配置し、モールド体6側に絶縁体72bを配置することが好ましい。このようにすると、焼結型5の熱が周囲に逃げにくくなるからである。
なお、断熱体71aや断熱層71bとしては、例えば、前記けい酸カルシウムを主材として含むものが好ましい。また、絶縁体72bや絶縁層72bとしては、必要とする絶縁特性を有するものであれば、いずれのものであってもよいが、特に、無機複合材料であることが好ましい。例えば、無機複合材料である化学結合セラミックで成形された、ニチアス株式会社の商品名「ネオアーク(登録商標)」を用いることができる。なお、このネオアーク(登録商標)は、高い絶縁特性とともに、高い断熱特性も有している。そのため、このネオアーク(登録商標)のみで、必要とする断熱特性と共に絶縁特性を得ることも可能である。
[変形例3]
次に、図14の平面図及び図15の斜視図に示すように、筒体9Bは、高い断熱特性を有する複数の板状緩衝体73を、焼結型5とモールド体6との間の円筒状空間に周方向に沿って配置させている。この場合、板状緩衝体73は、その円筒状空間内に、できる限り周方向に沿って均等に配置させることが好ましい。また、板状緩衝体73は、帯状に比べて物質量が少ないため、経済的である。なお、この場合の板状緩衝体73は、図12,13に示した帯状の緩衝体7A,7Bと同様に、絶縁特性を有するようにしてもよい。
[その他変形例]
なお、この実施形態では、焼結型5が、割型5a〜5dに四分割されている場合を説明したが、その分割数はこれに限らず、二分割や三分割でも、五分割以上であってもよい。また、分割されていない場合であってもよい。
また、この実施形態では、モールド体6の内周面6a、緩衝体7の外周面7d及び内周面7c、焼結型5の割型5a等の側面51による形成面は、円筒面形状として説明したが、その形状はこれに限らない。例えば、各面が円錐台側面形状(断面テーパ形状)や立方体形状になるように形成されていてもよい。
また、モールド体6には、筒体9の組立時に、割型5a等や緩衝体7の落下を防止するための図示しない突き当て部を、下パンチ台4の型受部4bに接触する下部面に、形成しておくことが好ましい。その図示しない突き当て部は、例えば、孔9aと同一形状の図示しない孔を形成したドーナツ円板状の外周面をモールド体6の端面に沿って接続した構造やモールド体6の端面から片持ち接続した図示しない棒状体(又は板状体)の構造であってもよい。
本発明の実施形態の通電加圧焼結装置の要部を示す断面図である。 図1に示した通電加圧焼結装置の焼結作業後の状態を示す断面図である。 図1に示した下パンチ台の平面図である。 図1に示した下パンチ台の斜視図である。 図1に示した上パンチの斜視図である。 図1に示した筒体の平面図である。 図6のB−B断面図である。 図1に示した筒体の斜視図である。 図1に示した筒体の分解斜視図である。 筒体の一の変形例を示す斜視図である。 図10のC−C断面図である。 図10に示した緩衝体の模式図である。 緩衝体の変形例を示す模式図である。 筒体の他の変形例を示す斜視図である。 図14に示す板状環状体を示す斜視図である。
符号の説明
1 通電加圧焼結装置
2 固定台
3 焼結組立体
4 下パンチ台
4a 下パンチ
4b 型受部
5 焼結型
5a 割型
5b 割型
5c 割型
5d 割型
6 モールド体
6a 内周面
7 緩衝体
7A 緩衝体
7B 緩衝体
7a 端面
7b 端面
7c 内周面
7d 外周面
8 上パンチ
9 筒体
9A 筒体
9B 筒体
10 加圧部材
51 側面
52 合せ面
53 焼結面
71 断熱体
71a 断熱体
71b 断熱層
72 絶縁体
72a 絶縁体
72b 絶縁層
73 板状緩衝体
74 スリット

Claims (5)

  1. 対向する両端を開口させた筒状の焼結型と、前記焼結型の内壁面に沿って挿抜自在な2個のパンチと、前記焼結型の周りを囲むモールド体とを備え、前記焼結型と2個の前記パンチとで囲まれる空間に粉末体を収容し、前記パンチによって前記粉末体を加圧するとともに、前記パンチの間に通電を行って、前記粉末体同士を凝着させて焼結させる通電加圧焼結装置であって、
    前記焼結型及び前記パンチがグラファイト材によって成形されており、
    前記モールド体が鋼材によって成形されており、
    前記焼結型及び前記モールド体の間に断熱特性を有する帯状の緩衝体が配置されており、
    前記緩衝体は、前記焼結型を囲んで配置され、
    前記モールド体と前記緩衝体との間、または前記緩衝体と前記焼結型との間にクリアランスが形成されていること
    を特徴とする通電加圧焼結装置。
  2. 前記緩衝体が、前記断熱特性とともに絶縁特性を有していること、
    を特徴とする請求項1に記載の通電加圧焼結装置。
  3. 前記緩衝体が、断熱体及び絶縁体を重ね合わせた構造体として構成されたこと、
    を特徴とする請求項2に記載の通電加圧焼結装置。
  4. 前記緩衝体が、断熱層及び絶縁層を接合した接合体としたこと、
    を特徴とする請求項2に記載の通電加圧焼結装置。
  5. 前記焼結型は、円柱に正方形の孔を有して構成されるとともに、少なくとも2分割された割型を周方向に配置して構成されており、
    前記割型同士の接触面は、前記正方形の頂点部分から前記円柱の径方向に延在していること、
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の通電加圧焼結装置。
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