JP4796476B2 - 熱処理板の温度設定方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び熱処理板の温度設定装置 - Google Patents

熱処理板の温度設定方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び熱処理板の温度設定装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱処理板の温度設定方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び熱処理板の温度設定装置に関する。
例えば半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィー工程では、例えばウェハ上にレジスト液を塗布しレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光後にレジスト膜内の化学反応を促進させる加熱処理(ポストエクスポージャーベーキング)、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、この一連のウェハ処理によりウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。
例えば上述のポストエクスポージャーベーキングなどの加熱処理は、通常加熱処理装置で行われている。加熱処理装置は、ウェハを載置して加熱する熱板を備えている。熱板には、例えば給電により発熱するヒータが内蔵されており、このヒータによる発熱により熱板は所定温度に調整されている。
例えば上述の加熱処理における熱処理温度は、最終的にウェハ上に形成されるレジストパターンの線幅に大きな影響を与える。そこで、加熱時のウェハ面内の温度を厳格に制御するために、上述の加熱処理装置の熱板は、複数の領域に区画され、その各領域毎に独立したヒータが内蔵され、各領域毎に温度調整されている。
また、上記熱板の各領域の温度調整を、総て同じ設定温度で行うと、例えば各領域の熱抵抗などの相違により、熱板上のウェハ面内の温度がばらつき、この結果、最終的にレジストパターンの線幅がばらつくことが知られている。このため、熱板の各領域毎に、温度補正値(温度オフセット値)が設定され、熱板の面内温度を微調整していた(特許文献1参照)。
上記温度補正値を設定する際には、通常、先ず現状のウェハ面内の線幅を測定し、その測定結果を見て作業員が経験や知識を基に適当な温度補正値を設定する。その後、再度ウェハ面内の線幅を測定し、その線幅測定結果を見て作業員が温度補正値を変更する。この線幅測定と温度補正値の変更の作業を試行錯誤的に繰り返して、作業員が適正な線幅になったと判断した時点で、温度補正値の設定を終了していた。
特開2001-143850号公報
しかしながら、上述の温度設定では、最終的に到達する線幅が正確に分かっていないので、温度設定作業の途中で、その時点の温度設定の線幅が最適なものになっているか否かを判断することは難しく、通常は作業員の主観で線幅が最適になったと判断した時点で温度設定作業を終わらせていた。このため、結果的に最適な温度設定になっていない場合があり、作業員相互間で温度設定後のウェハ面内の線幅にばらつきが生じることがあった。また、最終的な最適線幅が分からないと、試行錯誤的に何度も温度設定の変更を行う場合があり、温度設定作業に長時間を要することがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、熱板などの熱処理板の温度設定において、温度設定変更後のウェハなどの基板の処理状態を正確に予測し、熱処理板の温度設定を短時間でなおかつ適正に行うことをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、基板を載置して熱処理する熱処理板の温度設定方法であって、前記熱処理板は、複数の領域に区画され、当該領域毎に温度設定可能であり、さらに前記熱処理板の各領域毎に、熱処理板の面内温度を調整するための温度補正値が設定可能であり、前記熱処理を含む一連の基板処理が終了した基板について基板の処理状態を測定し、その測定された基板の処理状態から、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善させる改善成分を引き算することによって、熱処理板の温度補正値の変更後の基板の処理状態を算出し、前記改善成分は、Za=−1×α×F(T)(Za:改善成分、α:基板面内の温度変動量と基板の処理状態との変換係数、F(T):熱処理板の各領域の温度補正値と基板面内の温度変動量との関数、T:熱処理板の各領域の温度補正値)で示される式により求められ、前記基板の処理状態や前記改善成分は、ゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分に分解されて表されることを特徴とする。
本発明によれば、現状の基板の処理状態のうちの、熱処理板の温度設定の変更により改善させる改善成分を所定の式を用いて求め、現状の基板の処理状態からその改善成分を引き算することによって、温度設定変更後の基板の処理状態を算出している。このため、例えば作業員の熟練度によらず、温度設定変更後の基板の処理状態を正確に推定できる。この結果、試行錯誤的に温度設定変更を繰り返す必要がないので、熱処理板の温度設定を短時間でなおかつ適正に行うことができる。
前記熱処理板の各領域の温度補正値Tは、近似値であり、前記測定された基板の処理状態から、複数の面内傾向成分を算出し、その複数の面内傾向成分のうちの、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善可能な面内傾向成分が零になるような温度補正値を近似計算することによって求められてもよい。
前記一連の基板処理は、フォトリソグラフィー工程において基板上にレジストパターンを形成する処理であってもよい。
前記基板面内の処理状態は、レジストパターンの線幅であってもよい。
前記熱処理は、露光処理後で現像処理前に行われる加熱処理であってもよい。
別の観点による本発明によれば、上記の熱処理板の温度設定方法を、コンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
また、別の観点による本発明によれば、上記の熱処理板の温度設定方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
別の観点による本発明は、基板を載置して熱処理する熱処理板の温度設定装置であって、前記熱処理板は、複数の領域に区画され、当該領域毎に温度設定可能であり、さらに前記熱処理板の各領域毎に、熱処理板の面内温度を調整するための温度補正値が設定可能であり、前記熱処理を含む一連の基板処理が終了した基板について基板の処理状態を測定し、その測定された基板の処理状態から、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善させる改善成分を引き算することによって、熱処理板の温度補正値の変更後の基板の処理状態を算出する機能を有し、前記改善成分は、Za=−1×α×F(T)(Za:改善成分、α:基板面内の温度変動量と基板の処理状態との変換係数、F(T):熱処理板の各領域の温度補正値と基板面内の温度変動量との関数、T:熱処理板の各領域の温度補正値)で示される式により求められ、前記基板の処理状態や前記改善成分は、ゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分に分解されて表されることを特徴とする。
上記熱処理板の温度設定装置において、前記熱処理板の各領域の温度補正値Tは、近似値であり、前記測定された基板の処理状態から、複数の面内傾向成分を算出し、その複数の面内傾向成分のうちの、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善可能な面内傾向成分が零になるような温度補正値を近似計算することによって求められるようにしてもよい。
前記一連の基板処理は、フォトリソグラフィー工程において基板上にレジストパターンを形成する処理であってもよい。また前記基板面内の処理状態は、レジストパターンの線幅であってもよい。
前記熱処理は、露光処理後で現像処理前に行われる加熱処理であってもよい。
本発明によれば、熱処理板の温度設定変更後の基板の処理状態を正確に推定できるので、熱処理板の温度設定を短時間でなおかつ適正に行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる熱処理板の温度設定装置が備えられた塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり、図2は、塗布現像処理システム1の正面図であり、図3は、塗布現像処理システム1の背面図である。
塗布現像処理システム1は、図1に示すように例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり、カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と、フォトリソグラフィー工程の中で枚葉式に所定の処理を施す複数の各種処理装置を多段に配置している処理ステーション3と、この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイスステーション4とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2には、カセット載置台5が設けられ、当該カセット載置台5は、複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在になっている。カセットステーション2には、搬送路6上をX方向に向かって移動可能なウェハ搬送体7が設けられている。ウェハ搬送体7は、カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)にも移動自在であり、X方向に配列された各カセットC内のウェハWに対して選択的にアクセスできる。
ウェハ搬送体7は、Z軸周りのθ方向に回転可能であり、後述する処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属する温調装置60やトランジション装置61に対してもアクセスできる。
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3は、複数の処理装置が多段に配置された、例えば5つの処理装置群G1〜G5を備えている。処理ステーション3のX方向負方向(図1中の下方向)側には、カセットステーション2側から第1の処理装置群G1、第2の処理装置群G2が順に配置されている。処理ステーション3のX方向正方向(図1中の上方向)側には、カセットステーション2側から第3の処理装置群G3、第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5が順に配置されている。第3の処理装置群G3と第4の処理装置群G4の間には、第1の搬送装置10が設けられている。第1の搬送装置10は、第1の処理装置群G1、第3の処理装置群G3及び第4の処理装置群G4内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。第4の処理装置群G4と第5の処理装置群G5の間には、第2の搬送装置11が設けられている。第2の搬送装置11は、第2の処理装置群G2、第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。
図2に示すように第1の処理装置群G1には、ウェハWに所定の液体を供給して処理を行う液処理装置、例えばウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置20、21、22、露光処理時の光の反射を防止する反射防止膜を形成するボトムコーティング装置23、24が下から順に5段に重ねられている。第2の処理装置群G2には、液処理装置、例えばウェハWに現像液を供給して現像処理する現像処理装置30〜34が下から順に5段に重ねられている。また、第1の処理装置群G1及び第2の処理装置群G2の最下段には、各処理装置群G1、G2内の液処理装置に各種処理液を供給するためのケミカル室40、41がそれぞれ設けられている。
例えば図3に示すように第3の処理装置群G3には、温調装置60、ウェハWの受け渡しを行うためのトランジション装置61、精度の高い温度管理下でウェハWを温度調節する高精度温調装置62〜64及びウェハWを高温で加熱処理する高温度熱処理装置65〜68が下から順に9段に重ねられている。
第4の処理装置群G4では、例えば高精度温調装置70、レジスト塗布処理後のウェハWを加熱処理するプリベーキング装置71〜74及び現像処理後のウェハWを加熱処理するポストベーキング装置75〜79が下から順に10段に重ねられている。
第5の処理装置群G5では、ウェハWを熱処理する複数の熱処理装置、例えば高精度温調装置80〜83、露光後で現像前のウェハWの加熱処理を行う複数のポストエクスポージャーベーキング装置(以下「PEB装置」とする。)84〜89が下から順に10段に重ねられている。
PEB装置84〜89は、図4に示すような例えばウェハWを載置して加熱する熱処理板としての熱板90を備えている。熱板90は、厚みのある略円盤形状を有している。熱板90は、複数、例えば5つの熱板領域R、R、R、R、Rに区画されている。熱板90は、例えば平面から見て中心部に位置して円形の熱板領域Rと、その周囲を円弧状に4等分した熱板領域R〜Rに区画されている。
熱板90の各熱板領域R〜Rには、給電により発熱するヒータ91が個別に内蔵され、各熱板領域R〜R毎に加熱できる。各熱板領域R〜Rのヒータ91の発熱量は、例えば温度制御装置92により調整されている。温度制御装置92は、各ヒータ91の発熱量を調整して、各熱板領域R〜Rの温度を所定の設定温度に制御できる。温度制御装置92における温度設定は、例えば後述する温度設定装置150により行われる。
図1に示すように第1の搬送装置10のX方向正方向側には、複数の処理装置が配置されており、例えば図3に示すようにウェハWを疎水化処理するためのアドヒージョン装置100、101が下から順に2段に重ねられている。図1に示すように第2の搬送装置11のX方向正方向側には、例えばウェハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置102が配置されている。
インターフェイスステーション4には、例えば図1に示すようにX方向に向けて延びる搬送路110上を移動するウェハ搬送体111と、バッファカセット112が設けられている。ウェハ搬送体111は、上下移動可能でかつθ方向にも回転可能であり、インターフェイスステーション4に隣接した図示しない露光装置と、バッファカセット112及び第5の処理装置群G5に対してアクセスしてウェハWを搬送できる。
以上のように構成された塗布現像処理システム1では、例えば次のようなフォトリソグラフィー工程の一連のウェハ処理が行われる。先ず、カセット載置台5上のカセットCから未処理のウェハWがウェハ搬送体7によって一枚ずつ取り出され、第3の処理装置群G3の温調装置60に順次搬送される。温調装置60に搬送されたウェハWは、所定温度に温度調節され、その後第1の搬送装置10によってボトムコーティング装置23に搬送され、反射防止膜が形成される。反射防止膜が形成されたウェハWは、第1の搬送装置10によって高温度熱処理装置65、高精度温調装置70に順次搬送され、各装置で所定の処理が施される。その後ウェハWは、レジスト塗布装置20に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される。その後ウェハWは、第1の搬送装置10によってプリベーキング装置71に搬送されプリベーキングが行われる。続いてウェハWは、第2の搬送装置11によって周辺露光装置102、高精度温調装置83に順次搬送されて、各装置において所定の処理が施される。その後、ウェハWは、インターフェイスステーション4のウェハ搬送体111によって図示しない露光装置に搬送され、露光される。露光処理の終了したウェハWは、ウェハ搬送体111によって例えばPEB装置84に搬送される。
PEB装置84では、予め各熱板領域R〜R毎に所定温度に設定された熱板90上にウェハWが載置されて、ポストエクスポージャーベーキングが行われる。
ポストエクスポージャーベーキングが終了したウェハWは、第2の搬送装置11によって高精度温調装置81に搬送されて温度調節される。その後、現像処理装置30に搬送され、ウェハW上のレジスト膜が現像される。その後ウェハWは、第2の搬送装置11によってポストベーキング装置75に搬送されポストベーキングが施される。その後、ウェハWは、高精度温調装置63に搬送され温度調節される。そしてウェハWは、第1の搬送装置10によってトランジション装置61に搬送され、ウェハ搬送体7によってカセットCに戻されて、一連のウェハ処理であるフォトリソグラフィー工程が終了する。
ところで、前述した塗布現像処理システム1には、図1に示すように基板の処理状態としてのレジストパターンの線幅を測定する線幅測定装置120が設けられている。線幅測定装置120は、例えばカセットステーション2に設けられている。線幅測定装置120は、例えば図5に示すようにウェハWを水平に載置する載置台121と、光学式表面形状測定計122を備えている。載置台121は、例えばX−Yステージになっており、水平方向の2次元方向に移動できる。光学式表面形状測定計122は、例えばウェハWに対して斜方向から光を照射する光照射部123と、光照射部123から照射されウェハWで反射した光を検出する光検出部124と、当該光検出部124の受光情報に基づいてウェハW上のレジストパターンの線幅を算出する算出部125を備えている。本実施の形態にかかる線幅測定装置120は、例えばスキャトロメトリ(Scatterometry)法を用いてレジストパターンの線幅を測定するものであり、算出部125において、光検出部124により検出されたウェハ面内の光強度分布と、予め記憶されている仮想の光強度分布とを照合し、その照合された仮想の光強度分布に対応するレジストパターンの線幅を求めることにより、レジストパターンの線幅を測定できる。
また、線幅測定装置120は、光照射部123及び光検出部124に対してウェハWを相対的に水平移動させることによって、ウェハ面内の複数個所の線幅を測定することができる。線幅測定装置120の測定結果は、例えば算出部125から後述する温度設定装置150に出力できる。
次に、上記PEB装置84〜89の熱板90の温度設定を行う温度設定装置150の構成について説明する。例えば温度設定装置150は、例えばCPUやメモリなどを備えた汎用コンピュータにより構成されている。温度設定装置150は、例えば図4や図5に示したように熱板90の温度制御装置92と線幅測定装置120に接続されている。
温度設定装置150は、例えば図6に示すように各種プログラムを実行する演算部160と、例えば熱板90の温度設定のための各種情報を入力する入力部161と、熱板90の温度設定のための各種情報を格納するデータ格納部162と、熱板90の温度設定のための各種プログラムを格納するプログラム格納部163と、熱板90の温度設定のための各種情報を温度制御装置92や線幅測定装置120との間で通信する通信部164などを備えている。
プログラム格納部163には、図7に示すように基板の処理状態であるウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zから、後述する式によって求められる改善成分としての改善面内傾向Zaを引き算して、各熱板領域R〜Rの温度補正値の設定変更後(改善後)のウェハ面内の線幅の面内傾向Zbを推定するプログラムP1が格納されている。この改善面内傾向Zaは、各熱板領域R〜Rの温度補正値の設定変更によって改善させる線幅の面内傾向である。
例えばウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zや改善面内傾向Zaは、図8に示すようにゼルニケ(Zernike)多項式を用いて分解された複数の面内傾向成分Z(i=1〜n、nは1以上の整数)を用いて表される。
ここでゼルニケ多項式について説明を加えると、ゼルニケ多項式は、光学分野でよく使われる半径が1の単位円上の複素関数であり(実用的には実数関数として使用されている)、極座標の引数(r、θ)を有する。このゼルニケ多項式は、光学分野では主としてレンズの収差成分を解析するために使用されており、波面収差をゼルニケ多項式を用いて近似して分解することで、各々独立した波面、例えば山型、鞍型等の形状に基づく収差成分を知ることができる。
本実施の形態においては、例えばウェハ面内の線幅の面内傾向Z、Zaをウェハ面上の高さ方向に示して、ウェハ面内の上下にうねる波面として捉える。上述の面内傾向Z、Zaは、ゼルニケ多項式を用いて分解された、例えば上下方向のZ方向のずれ成分、X方向傾き成分、Y方向傾き成分、凸状或いは凹状に湾曲する湾曲成分などの複数の面内傾向成分Zによって表される。各面内傾向成分Zの大きさは、ゼルニケ係数により表すことができる。
各面内傾向成分Zを表すゼルニケ係数は、具体的に極座標の引数(r、θ)を用いて以下の式により表せられる。
Z1(1)
Z2(r・cosθ)
Z3(r・sinθ)
Z4(2r−1)
Z5(r・cos2θ)
Z6(r・sin2θ)
Z7((3r−2r)・cosθ)
Z8((3r−2r)・sinθ)
Z9(6r−6r+1)

本実施の形態において、例えばゼルニケ係数Z1はウェハ面内の線幅平均値(Z方向ずれ成分)、ゼルニケ係数Z2はX方向傾き成分、ゼルニケ係数Z3はY方向の傾き成分、ゼルニケ係数Z4、Z9は湾曲成分を示す。
また、プログラム格納部163には、次の式(1)を用いて上述の改善面内傾向Zaを算出するプログラムP2が格納されている。
Za=−1×α×MT (1)
式(1)のαは、ウェハ面内の温度変動量とウェハの線幅との変換係数であるレジスト熱感度であり、Mは、各熱板領域R〜Rの温度補正値とウェハ面内の温度変動量の関数F(T)としての算出モデルである。Tは、各熱板領域R〜Rの温度補正値である。
式(1)の算出モデルMは、例えばウェハ面内の温度変動量と温度補正値Tとの相関を示す相関行列である。式(1)により算出される改善面内傾向Zaは、上述したようにゼルニケ多項式により分解された複数の面内傾向成分Zを用いて表すので、算出モデルMは、例えば図9に示すように特定条件のゼルニケ係数を用いて表されたn(面内傾向成分数)行×m(熱板領域数)列の行列式になる。
算出モデルMは、例えば熱板領域R〜Rの各々の温度を順に1℃上昇させ、その各場合のウェハ面内の多数点の温度変動量を測定し、その多数点の温度変動量から、各面内傾向成分Z(ゼルニケ係数)に対応するウェハ面内の温度変動量を算出し、それらの熱板領域R〜Rの単位温度変動あたりの温度変動量を行列式の各要素Mi、j(1≦i≦n、1≦j≦m(本実施の形態では熱板領域数であるm=5)として表したものである。
また、プログラム格納部163には、各熱板領域R〜Rの温度補正値Tを算出するためのプログラムP3が格納されている。
各熱板領域R〜Rの温度補正値Tは、例えば次の式(2)を用いて算出される。
T≒−1×1/α×M−1’Z (2)
式(2)のM−1’は、算出モデルMの近似的な逆関数である擬似逆行列であり、Zは、ウェハ面内の測定線幅の面内傾向である。Tは、式(2)によって近似値として算出された各熱板領域R〜Rの温度補正値である。
なお、温度設定装置150による温度設定プロセスを実現するための上述の各種プログラムは、コンピュータ読み取り可能なCDなどの記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から温度設定装置150にインストールされたものであってもよい。
次に、以上のように構成された温度設定装置150による温度設定プロセスについて説明する。図10は、かかる温度設定プロセスの一例を示すフロー図である。
例えば塗布現像処理システム1において例えば上述の一連のウェハ処理が終了したウェハWがカセットステーション2の線幅測定装置120に搬送され、ウェハ面内のレジストパターンの線幅が測定される(図10の工程S1)。この際、図11に示すようにウェハ面内の複数の測定点Qの線幅が測定され、少なくとも熱板90の各熱板領域R〜Rに対応する各ウェハ領域W、W、W、W、Wの線幅が測定される。
ウェハ面内の線幅の測定結果は、温度設定装置150に出力される。温度設定装置150では、例えばウェハ領域W〜Wの複数の測定点Qの線幅測定値からウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zが算出され、その面内傾向Zから、図8に示したようにゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分Z(i=1〜n)が算出される(図10の工程S2)。
次に、式(2)を用いて熱板90の各熱板領域R〜Rの温度補正値Tが算出される。このとき、式(2)のZの項に、図12に示すように上述のウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zの各面内傾向成分Z(i=1〜n)が代入される。測定線幅の複数の面内傾向成分Zは、例えば温度設定の変更により改善可能な面内傾向成分、例えばZ1、Z2、Z3、Z4、Z9などと、それ以外の改善不能な面内傾向成分に分けることができ、式(2)により擬似逆行列の算出モデルM−1’を用いて近似計算することにより、複数の面内傾向成分Zのうちの、改善可能な面内傾向成分を零にするような近似値である各熱板領域R〜Rの温度補正値T、T、T、T、Tが算出される。(図10の工程S3)。
次に、式(1)を用いて改善面内傾向Zaが算出される。このとき、式(1)のTの項に、図13に示すように上述の温度補正値T〜Tが代入される。この式(1)により、各面内傾向成分Zが求められ、改善面内傾向Zaが算出される(図10の工程S4)。なお、このときの面内傾向成分Zのうちの零でないものが、温度補正値T〜Tの設定により改善する面内傾向成分となる。
続いて、図7に示すように上述の測定線幅の面内傾向Zから、改善面内傾向Zaが引き算されて、温度設定変更後の線幅の面内傾向Zbが算出される(図10の工程S5)。その後、この温度設定変更後の線幅の面内傾向Zbを考慮して、各熱板領域R〜Rの温度補正値の設定変更が行われる。
以上の実施の形態によれば、現状のウェハ面内の線幅測定結果から式(1)を用いて改善面内傾向Zaを算出し、現状のウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zからその改善面内傾向Zaを引いて、温度設定変更後の線幅の面内傾向Zbを推定している。これにより、従来のように作業員の知識や経験に頼ることなく、温度設定変更後の線幅の面内傾向Zbを正確に算出することができるので、従来のように温度補正値の設定変更を何度もやり直す必要がなく、熱板90の温度設定を短時間で適正に行うことができる。
ところで、温度設定変更後の線幅の面内傾向Zbを推定する場合、例えば図14に示すようにウェハ面内の測定値から得られたウェハ面内の線幅の面内傾向Zを、理論的に改善可能な面内傾向Zcと改善不能な面内傾向Zdに分割し、そのウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zから改善可能な面内傾向Zcを引き算することによって、直接的に温度設定変更後の面内傾向Zbを求めることも考えられる。これは、温度補正値の設定変更によって理論的に改善可能な面内傾向Zcが完全に零になることを前提にしているが、現実的には、改善可能な面内傾向Zcを零にするような温度補正値を求めて設定することはできない。例えばその改善可能な面内傾向Zcを零にするための各熱板領域の温度補正値Tは、上述したように式(2)により求められて、近似値になる。つまり、通常は、線幅の面内傾向Zの面内傾向成分Ziの数と熱板領域の温度補正値との数が異なるため、線幅の面内傾向成分Ziと各熱板領域の温度変動との相関である算出モデルMの逆関数が存在しない。そして、算出モデルMの逆関数の代わりに式(2)のように擬似逆行列M−1’が用いられるため、各熱板領域の温度補正値Tは近似値になる。このように温度補正値Tは、近似値であるので、実際にこの温度補正値Tを設定しても、理論的に改善可能な面内傾向Zcを完全に零にすることはできない。したがって、図14に示したように改善可能な面内傾向Zcが完全に零になると仮定して、温度設定変更後の面内傾向Zbを推定すると、その精度が低くなる。
これに対して本実施の形態では、実際に入力される温度補正値Tから、式(1)を用いて実際に改善させる改善面内傾向Zaが求められ、その改善面内傾向Zaをウェハ面内の測定線幅の面内傾向Zから引き算することにより、改善できない面内傾向、つまり温度設定変更後の面内傾向Zbを算出できる。つまり、現実的に改善させる改善面内傾向Zaに基づいて温度設定変更後の面内傾向Zbを算出するので、より正確に温度設定変更後の面内傾向の状態を推定できる。
さらに、実際に熱板90の温度制御装置92に入力される温度補正値Tは、熱板90の温度制御装置の仕様に合わせた特定の桁数の数値であり、式(2)から求められた計算値をさらに端数処理したものである。したがって、理論的に改善可能な面内傾向を零にする温度補正値と、実際に入力される温度補正値との差はさらに大きい。したがって、この点からも、本実施の形態のように、実施に入力される温度補正値から式(1)を用いて改善面内傾向Zaを算出し、その改善面内傾向Zaから温度設定変更後の面内傾向Zbを算出することにより、温度設定変更後の面内傾向Zbを正確に推定できる。
なお、以上の実施の形態では、式(1)において、各熱板領域の温度補正値とウェハ面内の温度変動量との関数として算出モデルMを用いていたが、非線形関数などの他の関数F(T)を用いてもよい。
以上の実施の形態では、ウェハ面内の線幅の面内傾向が、ゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分Zに分解されて表されていたが、他の方法によって表されてもよい。
例えば図15に示すようにウェハ面内の複数の測定点Qの線幅測定値Dをウェハ面上の高さ方向に表すことにより、ウェハ面内の測定線幅の面内傾向が示される。そして、その複数の測定点Qの線幅測定値Dが例えば図16に示すようにX軸を含む垂直面に投射され、その線幅測定値Dの分布から、最小二乗法を用いて、一つの面内傾向成分となるX方向の傾き成分Fxが算出される。また、複数の測定点Qの線幅測定値Dが図17に示すようにY軸を含む垂直面に投射され、その線幅測定値Dの分布から、最小二乗法を用いて、一つの面内傾向成分となるY方向の傾き成分Fyが算出される。さらに、線幅測定値Dの全体の面内傾向から、X方向の傾き成分FxとY方向の傾き成分Fyを除くことにより、図18に示すように一つの面内傾向成分である凸状の湾曲成分Fzが算出される。こうすることによって、ウェハ面内の線幅の面内傾向Zや改善面内傾向Zaを、面内傾向成分Fx、Fy、Fzに分解して表することができる。
ところで、熱板90の温度設定の変更は、例えば改善面内傾向Zaの大きさ(ばらつき具合)が、予め定められている閾値を超えた場合にのみ行うようにしてもよい。
この場合、例えば塗布現像処理システム1において連続的に処理されているウェハWが所定枚数置きに定期的に線幅測定される。そして線幅測定により得られたウェハ面内の測定線幅結果から、上述したように式(1)、式(2)を用いて改善面内傾向Zaが求められ、その改善面内傾向Zaの大きさを示す例えば3σの値が、予め設定されている閾値を超えているか否か判定される。
そして、図19(a)に示すように改善面内傾向Zaの3σが閾値L以下の場合には、熱板領域R〜Rの温度補正値Tの変更が行われず、図19(b)に示すように改善面内傾向Zaの3σが閾値Lを超えている場合には、熱板90の各熱板領域R〜Rの温度補正値Tが変更される。
この例によれば、ウェハ面内の測定線幅の面内傾向のうちの改善面内傾向Zaの3σが、予め設定されている閾値Lを超えているか否かを判断し、超えている場合に、熱板90の各熱板領域R〜Rの温度補正値Tが変更されるので、例えば作業員の経験や知識に左右されることなく、温度補正値Tの設定変更のタイミングを安定化できる。また、改善面内傾向Zaが大きくなった場合にのみ温度補正値Tの変更を行うので、余計な場合に温度補正値Tが変更されることなく、温度補正値Tの設定変更のタイミングを適正化できる。
なお、この例において、改善面内傾向Zaの3σが閾値Lを超えているか否かで温度設定変更の有無を判定していたが、改善面内傾向Zaの大きさを、ウェハ面内の最大値と最小値の差で表しそれをその閾値と比較して、温度設定変更の有無を判定してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施の形態において、温度設定される熱板90は、5つの領域に区画されていたが、その数は任意に選択できる。また、熱板90の区画領域の形状も任意に選択できる。上記実施の形態では、ウェハ面内の線幅に基づいて、PEB装置84の熱板90の温度設定を行う例であったが、プリベーキング装置やポストベーキング装置などにある他の熱処理を行う熱板の温度設定や、ウェハWを冷却する冷却処理装置の冷却板の温度設定を行う場合にも本発明は適用できる。また、以上の実施の形態では、ウェハ面内の線幅に基づいて熱板の温度設定を行っていたが、ウェハ面内の線幅以外の他の処理状態、例えばレジストパターンの溝の側壁の角度(サイドウォールアングル)やレジストパターンの膜厚に基づいてPEB装置、プリベーキング装置、ポストベーキング装置などの熱処理板の温度設定を行うようにしてもよい。さらに、以上の実施の形態では、フォトリソグラフィー工程後であって、エッチング工程前のレジストパターンの線幅に基づいて熱板の温度設定を行っていたが、エッチング工程後のパターンの線幅やサイドウォールアングルに基づいて熱処理板の温度設定を行ってもよい。さらに、本発明は、ウェハ以外の例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板を熱処理する熱処理板の温度設定にも適用できる。
本発明は、基板を載置して熱処理する熱処理板の温度設定を行う際に有用である。
塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。 図1の塗布現像処理システムの正面図である。 図1の塗布現像処理システムの背面図である。 PEB装置の熱板の構成を示す平面図である。 線幅測定装置の構成の概略を示す説明図である。 温度設定装置の構成を示すブロック図である。 現状のウェハ面内の測定線幅の面内傾向から改善面内傾向を引き算することにより温度設定変更後の面内傾向を算出する内容を示す説明図である。 ウェハ面内の線幅の面内傾向をゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分に分解した状態を示す説明図である。 算出モデルの一例を示す行列式である。 温度設定プロセスを示すフロー図である。 ウェハ面内の線幅の測定点を示す説明図である。 測定線幅の面内傾向成分を代入して温度補正値を算出する式(2)を示す。 温度補正値を代入して改善面内傾向を算出する式(1)を示す。 現状のウェハ面内の測定線幅の面内傾向を、改善可能な面内傾向と改善不能な面内傾向に分ける内容を示す説明図である。 線幅測定値のばらつき傾向を示す説明図である。 線幅測定値のばらつき傾向のX方向の傾き成分を示す説明図である。 線幅測定値のばらつき傾向のY方向の傾き成分を示す説明図である。 線幅測定値のばらつき傾向の湾曲成分を示す説明図である。 改善面内傾向の3σが閾値を超える場合と超えない場合を示すグラフである。
符号の説明
1 塗布現像処理システム
84 PEB装置
90 熱板
120 線幅測定装置
150 温度設定装置
〜R 熱板領域
〜W ウェハ領域
M 算出モデル
Z 面内傾向
Za 改善面内傾向
Zb 温度設定変更後の面内傾向
W ウェハ

Claims (12)

  1. 基板を載置して熱処理する熱処理板の温度設定方法であって、
    前記熱処理板は、複数の領域に区画され、当該領域毎に温度設定可能であり、
    さらに前記熱処理板の各領域毎に、熱処理板の面内温度を調整するための温度補正値が設定可能であり、
    前記熱処理を含む一連の基板処理が終了した基板について基板の処理状態を測定し、その測定された基板の処理状態から、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善させる改善成分を引き算することによって、熱処理板の温度補正値の変更後の基板の処理状態を算出し、
    前記改善成分は、
    Za=−1×α×F(T)
    (Za:改善成分、α:基板面内の温度変動量と基板の処理状態との変換係数、F(T):熱処理板の各領域の温度補正値と基板面内の温度変動量との関数、T:熱処理板の各領域の温度補正値)
    で示される式により求められ
    前記基板の処理状態や前記改善成分は、ゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分に分解されて表されることを特徴とする、熱処理板の温度設定方法。
  2. 前記熱処理板の各領域の温度補正値Tは、近似値であり、前記測定された基板の処理状態から、複数の面内傾向成分を算出し、その複数の面内傾向成分のうちの、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善可能な面内傾向成分が零になるような温度補正値を近似計算することによって求められることを特徴とする、請求項1に記載の熱処理板の温度設定方法。
  3. 前記一連の基板処理は、フォトリソグラフィー工程において基板上にレジストパターンを形成する処理であることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の熱処理板の温度設定方法。
  4. 前記基板の処理状態は、レジストパターンの線幅であることを特徴とする、請求項3に記載の熱処理板の温度設定方法。
  5. 前記熱処理は、露光処理後で現像処理前に行われる加熱処理であることを特徴とする、請求項3又は4のいずれかに記載の熱処理板の温度設定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱処理板の温度設定方法を、コンピュータに実現させるためのプログラム。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱処理板の温度設定方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 基板を載置して熱処理する熱処理板の温度設定装置であって、
    前記熱処理板は、複数の領域に区画され、当該領域毎に温度設定可能であり、
    さらに前記熱処理板の各領域毎に、熱処理板の面内温度を調整するための温度補正値が設定可能であり、
    前記熱処理を含む一連の基板処理が終了した基板について基板の処理状態を測定し、その測定された基板の処理状態から、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善させる改善成分を引き算することによって、熱処理板の温度補正値の変更後の基板の処理状態を算出する機能を有し、
    前記改善成分は、
    Za=−1×α×F(T)
    (Za:改善成分、α:基板面内の温度変動量と基板の処理状態との変換係数、F(T):熱処理板の各領域の温度補正値と基板面内の温度変動量との関数、T:熱処理板の各領域の温度補正値)
    で示される式により求められ、
    前記基板の処理状態や前記改善成分は、ゼルニケ多項式を用いて複数の面内傾向成分に分解されて表されることを特徴とする、熱処理板の温度設定装置。
  9. 前記熱処理板の各領域の温度補正値Tは、近似値であり、前記測定された基板の処理状態から、複数の面内傾向成分を算出し、その複数の面内傾向成分のうちの、熱処理板の各領域の温度補正値の変更により改善可能な面内傾向成分が零になるような温度補正値を近似計算することによって求められることを特徴とする、請求項8に記載の熱処理板の温度設定装置。
  10. 前記一連の基板処理は、フォトリソグラフィー工程において基板上にレジストパターンを形成する処理であることを特徴とする、請求項8または9のいずれかに記載の熱処理板の温度設定装置。
  11. 前記基板の処理状態は、レジストパターンの線幅であることを特徴とする、請求項10に記載の熱処理板の温度設定装置。
  12. 前記熱処理は、露光処理後で現像処理前に行われる加熱処理であることを特徴とする、請求項10又は11のいずれかに記載の熱処理板の温度設定装置。
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