JP4796068B2 - カミソリ - Google Patents

Description

本発明は、カミソリに関し、とりわけ電動モータを含む安全カミソリに関する。

安全カミソリは一般にハンドルを備えており、それによって、カミソリのシェービングストロークが行われる時に、鋭利な刃先を持つ１つ以上のブレードが皮膚の表面を横切って動く。例えば、米国特許出願ＵＳ−Ａ−５２９９３５４で記載されているように、使用時にカミソリを振動させる、例えば振動機構、例えば偏心重りを駆動するために、又は欧州特許出願ＥＰ−Ａ−０９０６８１４（オルロフ（Orloff））、ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ−Ａ−９６／２５２７６（アビドール（Avidor））（図１２〜１５）及びＰＣＴ国際公開特許ＷＯ−Ａ−２００４／０１８１６５（ゾイデルバート（Zuidervaart））で記載されているように、カミソリハンドルに取付けられているブレードユニットの構成要素を動かすために、電動モータを安全カミソリの中に含む多くの提案がなされてきた。従来技術の構成において、電動モータはカミソリハンドルの中に収納され、モータの出力軸と駆動される装置とを連結させるために、伝達配置が一般に必要とされる。モータ駆動装置がカミソリのヘッドに配置され、ハンドルから離れているとき、伝動はブレードユニットの構成要素が往復運動で駆動される場合において特に複雑になり得る。近年は、ブレードユニットが皮膚の表面を横切って動くと、皮膚の輪郭に沿ってカミソリハンドルに対して枢動動作をするように取付けられているブレードユニットが、安全カミソリに設けられていることが一般的になってきた。カミソリハンドルに収納されたモータから枢動可能なブレードユニットの構成要素に運動を伝えることは、伝動系に複雑さを増し、刃先が有効なシェービングに必要な鋭さを失ったときに廃棄されることが意図される、ブレードユニット内に歯車コンポーネントなどを含むことは、経済的に実行可能な解決法ではない。

安全カミソリとは対照的に、電気乾式カミソリが米国特許出願ＵＳ−Ａ−３７９７１０９（ヤマダ（Yamada））及び欧州特許出願ＥＰ−Ａ−１３７５０８９（シバ（Shiba））から既知であり、それは、箔、箔と協働するアンダーカッター、及びアンダーカッターを駆動するモータを含むアセンブリーが、ボディを保持するためにボディ構造体上に枢動調整されて取付けられている。

本発明によると、安全カミソリは、
ハンドル；
ハンドルに枢動可能に接続し、カミソリの使用時にハンドルに対して枢動可能であるヘッド構造体；
モータ駆動装置；及び
モータ駆動装置を作動し、ヘッド構造体内に配置されるモータ、
を含んで提供される。

モータを枢動ヘッド構造体内に収納することにより、カミソリヘッドに配置されたモータとモータ駆動装置との間の伝達を簡単にしておくことができ、その結果、経済的に製造することができる。

好ましい実施形態において、ハンドルは対向する上端部と下端部を有し、ヘッド構造体は、ハンドルの全長部に対して横方向にある軸線を中心として枢動するように、上端部に枢動可能に接続されている。モータは、ヘッド構造体のボディ内に形成された密閉チャンバに収納され、モータの出力駆動部材が、チャンバの外側に配置されている駆動要素と協働するために、チャンバの端部壁を通って封止様式で延びている。シールは、都合よくは、駆動要素とチャンバ壁の間に挿入される、可撓性部材の形態をとる。モータは、都合よくは回転モータであるが、リニアモータも可能であり、有利には、モータはヘッド構造体の枢動軸線と平行の軸線を有する。ヘッド構造体は、取替可能なブレードユニットを、ヘッド構造体上に取り外し可能に取付ける、取付構造体を含む。取替可能なブレードユニットは、一般ににシェービングカートリッジと呼ばれ、シェービングの際に通常皮膚と接触する全てのカミソリ構成要素を備える。ヘッド構造体がハンドルに対して枢動可能であるので、簡単な取付構造体が可能であり、そのためカートリッジがヘッド構造体に対して固定的に位置決めされるが、それにもかかわらず更に、シェービングストロークを行うときに皮膚の輪郭に沿って、ハンドルに対して枢動することが可能である。

カミソリハンドルは、都合よくは、交換式又は充電式バッテリーを収納するバッテリー区画を含む。電気導体は、ヘッド構造体とハンドルの間の、例えば、それらの間に接続された可撓性チューブの中を通って、枢動連結を介して又はそれとは無関係にバッテリーとモータの間を通ることができる。

一つの特定の実施形態において、モータは、例えば、カミソリの可動性の皮膚接触構成要素を作動するために、回転運動を往復運動に変換する機構と連結された回転可能な駆動出力部材を有する。皮膚接触構成要素は、ブレードを含んでもよい。あるいは、皮膚接触構成要素は、別々の位置で皮膚に接触する複数の要素を有していてもよく、皮膚に向かう及び皮膚から離れる方向で往復させるよう配置されてもよい。皮膚接触構成要素は、シェービングストロークの実施の際においてブレードの刃先の前にある、皮膚と接触するガード要素であってもよいし、ブレードの後ろで皮膚と接触するキャップ要素であってもよい。別の構成によると、モータ駆動装置は、毛髪が切断される前にこの髪の毛を持ち上げる及び／又は延ばすように作動可能である、皮膚接触構成部材を作動する。別の可能性は、シェービングカートリッジのシェービング形状を変えるために、皮膚接触構成要素の相対的な位置を調整するか又は変更するように作動可能であるモータ駆動装置である。

別の実施形態において、モータ駆動装置は、ヘッド構造体を振動させる振動機構である。あるいは又は追加的に安全カミソリは、皮膚に適用するための潤滑剤及び／又は保湿液のようなシェービング促進流体を放出するための分配装置、例えばポンプ、又は毛髪トリミング装置を含んでもよく、分配装置及び／又は毛髪トリミング装置はモータによって作動可能である。

本発明、並びにその好ましい特徴及び利点のより完全な理解が、以下の「発明を実施するための最良の形態」から得られ、参照は添付図面によってなされる。

好適な実施形態の詳細説明
図１〜７に図示されているものは、ハンドル１を有する安全カミソリの実施形態であり、その上部のみが示されている。ハンドルは、その自由端に複数の枢動要素３を有する一対のヨークアーム２を画定する、二又に分かれている上端部を有する。ハンドル１の全長部に対して横方向にある枢動軸線Ａを中心とするハンドルに対する枢動運動のために、複数の枢動要素３に枢動可能に接続しているものは、カミソリヘッド構造体５である。ヘッド構造体は、複数の枢動要素３とそれぞれ連結され、モータハウジング９の対向する端部壁８ａ、８ｂと一体的に装着されている一対の末端部材７を持つ、ボディ６を含む。端部壁８ａ、８ｂは、前側及び後側ハウジング壁１０、１１及びケーブル入口開口部１６を画定する外側に突出している管状差込部１４により形成されている底壁１２により相互接続されており、モータハウジング９の上側は、前、後及び端部壁の上縁部に封止されたカバー１５で閉じられている。電動モータ１８はハウジング９により収容されているチャンバ内に密閉され、モータハウジングの端部壁８ａを通って突出し、クランクアーム２２に設けられたカム従動スロット２１と係合する偏心カム要素２０を持つ、出力駆動軸１９を有する。可撓性の環状封止部材２６は、モータハウジングの内部を水分及び他の物質の侵入を封止するため、モータハウジングの端部壁８ａと、モータ駆動軸１９及びカム要素２０の周りのクランクアーム２２との間を封止する。クランクアーム２２は、モータハウジングの端部壁８ａ、８ｂの上方に突出している一対の突起２７の回転のために軸支されるロッド２４により、回転的に固定される。ロッド２４に沿って中央の位置に、レバーアーム２８がロッドで固定され、それによって、このアーム２８の自由端は、電動モータ１８のスイッチが入ると上下に振動させられる。レバーアーム２８の自由端は、カミソリヘッド構造体５に取替可能に取付けられているシェービングカートリッジ３０の可動性構成要素と接触するように位置づけされている。シェービングカートリッジは、鋭利な刃先を持つ複数個のブレード３２を担持するフレーム３１、直立するフィン又は、それ自体周知の他の複数の突出物を有するエラストマーストリップ（図示されず）を持つガード、及び潤滑物質のストリップを含むキャップ３３を有する。フレームの外端には、カートリッジをヘッド構造体５の上で後ろから滑動させて図面に図示されている作動位置を取り、カートリッジを取替えるときにヘッド構造体から後ろ向きの方向で滑動させて外すことを可能にする、末端部材７の内面上に設けられている相補レール３６と協働するための、溝３５が設けられている。作動位置に正確に取付けられると、カートリッジ３０は、軸線Ａを中心とするハンドル１に対する枢動動作を持って、ヘッド構造体の上の位置に固定される。カートリッジは、シェービングされる皮膚の表面を横切って動く時に、シェービング中ブレード３２の前にある皮膚と接触するガード構成要素３８を備える。ガード構成要素３８は、その全長部に沿って間隔を置いた上向きの方向の複数の突出部３９を持つ細長いバーから構成される。ガードバー３８は、カートリッジフレーム３１内で上下移動するよう案内され、ガードバー３８の末端部は、フレームの末端部に形成されたスロット内に受入れられる。レバーアーム２８の自由端は、ガードバー３８の下側と連結され、それによって、レバーアーム２８がモータ１８ににより振動されると、ガードバー３８は、他のカートリッジ構成要素に対して上下に駆動され、それにより複数の突出部３９が、シェービングされる皮膚に向かう及び皮膚から離れるように動かされる。このように往復運動するガード構成要素は、シェービングの際の知覚される快適さのレベルを促進する可能性がある。

モータ１８に動力を供給するために電流を供給する充電式又は交換式バッテリーは、図に示されていない、カミソリハンドル１の下部に収納される。電流をモータに運ぶ電気ケーブル導体（これも図示されず）は、ハンドルの中を上部に向かって上向きに通り、ハンドルの外側の管状差込部４１を経由して形成されている開口部４０を通って、外に通じている。差込部４１は、モータハウジングの差込部１４に、可撓性チューブ４２により接続されて密閉されており、その中をケーブル導体が通り、中にあるモータ１８に接続するためにモータハウジング９に入る。密閉ケーブルダクトを形成することに加えて、可撓性チューブ４２は、カミソリヘッド構造体がカミソリハンドル上に対して特定の枢動位置になるように偏倚力をかける、戻しばねとして作用してもよい。

上記よりモータ１８を枢動ヘッド構造体５内に取付けることによって、シェービングの際にカミソリハンドルに対して枢動することができるカートリッジ３０内でモータ１８から可動性ガード構成要素３８へ運動を移す、簡単且つ容易に製造される構成要素を含む伝動系が達成されることが理解される。

本発明による安全カミソリの第２の実施形態が、図８〜１３で図示されており、上記で記載された第１の実施形態のものに対応するこの実施形態及び下記で記載される更なる実施形態のこれらの部分は、同じ参照番号により確認される。カミソリハンドル１に枢動可能に取付けられているヘッド構造体５は、底カバー１５により密閉様式で閉じられているモータハウジング９を形成するボディ６を有する。ハンドル１は、第１磁石（図示されず）を収納するソケット５１により形成される延長部５０を含み、モータハウジング９には、第２磁石を収納する同様のソケット５２が設けられ、それによって、２個の磁石が、カミソリの使用時にハンドル１に対するヘッド構造体５の枢動を制御するために協働する。ケーブルの入口開口部１６が、モータハウジングの上側壁に形成され、この実施形態において、電気ケーブルがハンドル１とヘッド構造体５の間を延びるように導くために、対応するケーブル出口開口部が、隣接するハンドルのヨークアーム２の端部に設けられていて、ハンドル内に収納されているバッテリーから、モータハウジング９により収容されているチャンバ内に収納されているモータ１８へ電流を運ぶ。この実施形態において、モータ１８は、二重ソレノイドリニアモータであり、ソレノイド５５は、それらの間で延びている電動子ロッド５６を往復して駆動するように軸方向に対向した配列で配置されている。ピン５８は、駆動ロッド５６の中央を通って垂直に延びており、ピン５８の両末端は、単一駆動構成要素により都合よく設けられているレバーアーム５９、６０のそれぞれに設けられているスロットを通って延びている。レバーアーム５９、６０は、枢動ピン６１によりモータハウジングと枢動可能に連結されている第１末端部を有し、それらの第２末端部において、駆動ピン６４を担持する。駆動ピンは、モータハウジングの上側壁の穴６５を通って上方に突出し、可撓性封止ブーツ６６が、水などの侵入に対してモータチャンバを封止するため、駆動ピン６４と上側壁との間に接続されている。モータ１８が通電されるとき、ソレノイド５５は、対向する逆極性により作動され、それによって、駆動ロッド５６は前後に往復運動して、ソレノイドの間の駆動ピン５８を共に動かし、それによりレバーアーム５９、６０を含む駆動構成要素を、枢動ピン６１の軸線を中心として振動させ、それにより駆動ピン６４を駆動して、枢動ピン６１の軸線を中心とした弓形軌道に沿った往復運動を行わせる。シェービングカートリッジ３０は、カートリッジフレーム３１の末端部の間で長手方向に摺動するように案内されるスライドバー６８、及びカートリッジの下で前方へ延びているスライドバー６８に、駆動ピン６４がそれらの間に配置されるように装着された一対の平行フォークアーム６９を有する。したがって、駆動ピン６４が、モータ１８を通電することによってその弓形軌道に沿って往復運動すると、運動がフォークアーム６９に伝わって、スライドバー６８をカートリッジ３０の長手方向に往復運動させる。フォークアーム６９の間のスロットは、それらの前方末端部が開口しているので、シェービングカートリッジとカミソリヘッド構造体５との摺動係合及び離脱は、駆動ピン６４により妨げられることがない。スライドバー６８は、シェービングの経験を促進させるために往復運動するブレードカートリッジのいずれかの皮膚接触構成要素、例えば、カートリッジのガードの構成要素、カートリッジのキャップの構成要素、又はブレード３２の１つ以上と連結されることができる。

図１４〜１７で図示される安全カミソリの第３の実施形態は、カミソリハンドル１の上端部から延びている一対のヨークアーム２に枢動可能に取付けられているヘッド構造体５を有する点については、基本的には前の２つの実施形態と同じである。この実施形態において、電気ケーブル導体をハンドルからヘッド構造体に導くために、ハンドルとヘッド構造体の間に別々の接続チューブが含まれ得るが、図示されておらず、この実施形態において、ハンドルに収納されているバッテリーから、ヘッド構造体内のモータ１８へ電流を送る電気導体は、ヘッド構造体５とヨークアーム２との間の枢動接続のうちの少なくとも１つを通って行く。ヘッド構造体５は、上側カバー１５で閉じられて密閉モータハウジング９を形成するチャンバを画定する、中空ボディ６を含む。電動モータ１８は、モータハウジング９の密閉チャンバ内に固定的に取付けられており、その回転出力軸１９は、一対の平行可撓性リンク７２により固定モータ支持構造体体に接続されている重り７０に設けられたスロットに係合されている駆動ピンを有する偏心カム要素２０を担持する。モータ１８が通電されるとき、出力駆動軸１９及びカム要素２０の回転は、重り７０を、図１７で見られるように、紙の平面に対して平行の方向及び枢動軸線Ａに対して垂直の方向で前後に振動させる。振動は、枢動ヘッド構造体に伝えられ、したがって、ガイドレール３６によってヘッド構造体５に確実に固定されているシェービングカートリッジ３０に伝えられる。シェービングカートリッジを振動させることが、シェービングの際に有益な効果を生じ得ることは、よく知られている。

重り７０が振動させられる方向は、必要な振動様式に応じて設定可能である。振動及び構造体は、所望であれば、重りを他の方向、例えば皮膚に接触するカートリッジの面に対して、垂直の方向に振動させるように、容易に変更することができる。また、ハンドルの中に振動機構が完全に配置されているそれ自体既知の従来技術のカミソリのように、偏心重りは、モータの出力駆動軸１９に直接取付けられていることができる。枢動ヘッド構造体５内に機構全体、すなわちモータ及び重りが収納されていることによって、可動部は全てハンドル１から遠く、それによって、振動効果はシェービングカートリッジの領域に集中し、振動が一般に望ましくないハンドルから離れている。また、カートリッジ３０及びヘッド構造体５がハンドル１に対して枢動するとき、変化がないので、カートリッジにおける振動効果は一定である。

図１８〜２２で図示される安全カミソリの第４の実施形態は、前の実施形態と同様に、ハンドルに対する軸線Ａを中心とする枢動動作のために、一対のヨークアーム２によりハンドル１の上端部に枢動可能に取付けられているヘッド構造体５を有する。ヘッド構造体６は、カバー１５により上側が密閉されて閉じられているモータハウジング９を含む。モータ１８は、モータハウジングにより収容されているチャンバ内にしっかりと位置づけされており、一対の一直線上に整列しているピン８１を担持するフレーム８０が、モータ１８の周りに装着されている。駆動部材８２は、モータが通電されたときにピン８１の軸線を中心として振動させるように、ピン８１に軸支され、且つモータ１８の出力駆動軸１９に連結されている。モータ駆動軸１９は、ピン８３の穴に係合している偏心カム要素を担持する。駆動部材８２は、カバー１５における弓形スロット８４を通じて突出している駆動ピン８５を含み、図示されていない可撓性シールによりカバーに封止されており、ピン８５は、モータ１８が通電されるときに、弓形軌道に沿って往復運動する。電流は、カミソリハンドル１に収納されたバッテリーからモータ１８へ、前の実施形態に関連する上記記載の構成のうちのいずれか１つにより、ハンドル１からヘッド構造体５へ導かれ得るケーブル導体によって、送られる。駆動ピン８５は、ブレード３２の刃先に対して平行の方向に往復するシェービングカートリッジ３０のガード構成要素８７に連結されているスライドプレート８６における、前の方向に開口しているスロット８８と係合する。カートリッジは、ヘッド構造体５のボディ６の固定された位置に保持され、前の実施形態のように、ヘッド構造体に滑動可能に取り付け及び取り外し可能であり、且つヘッド構造体から取り外し可能である。カートリッジが、ボディ６の末端部材７のガイドレール３６の上へ滑動するとき、ピン８５とスロット８８の係合を促進するために、スロットの側面が前の方向に分かれて漏斗を形成して、ピン８５をスロット８８中に案内する。ピン８５の弓形往復運動がプレート８６の直線往復運動、したがってガード構成要素８７の直線往復運動に移り、この往復運動が、枢動軸線Ａを中心とするカミソリハンドル１に対するカートリッジ３０の枢動動作と無関係に、容易に達成されることが理解されるであろう。

図２３〜２６において、本発明による安全カミソリの第５の実施形態が図示される。前の実施形態と共通しているが、カミソリは、カミソリハンドルの上端部から延びている一対のヨークアーム２の自由端の複数の枢動要素３に枢動可能に接続されたヘッド構造体５を含み、その上部のみが示されている。ヘッド構造体５は、複数の枢動要素３と協働するピボットジャーナル（pivot journals）を担持する末端部材７を持つボディ６を含み、これは、底カバー１５と一緒になって、電動モータ１８が配置されている密閉チャンバを収容するモータハウジング９を形成する。上記で記載された第１の実施形態のように、可撓性チューブ４２は、電気ケーブル導体がハンドル１とヘッド構造体５との間を通って、ハンドルに収納されたバッテリーから電導モータ１８へ電流を導通するため、ハンドルの差込部４１とモータハウジングの差込部１４とを相互に接続する。

ブレードユニットプラットフォーム１０１は、ジャーナル１０２により末端部材７の間に枢動可能に取り付けられており、細長いスロット１０４を持つ駆動アーム１０３が、プラットフォーム１０１から下向きに延びている。アーム１０４はモータハウジングの上側壁に形成されたスロット１０５の中を自由に通過し、そこにアーム１０４は可撓性封止ブーツ１０８で封止されている。モータの出力駆動軸１９は、スロット１０４に係合する偏心カム要素２０を担持し、その結果、モータが通電されたとき、ブレードユニットプラットフォーム１０１は、図２６の矢印１０９で示されているように、その枢動軸を中心に前後に揺すられる。プラットフォーム１０１は、プラットフォーム１０１接続されたフレーム３１上に支持されている二対の対面ブレード３２を含むブレードユニット１１０を担持し、その結果、ブレードユニット１１０が、ヘッド構造体５のボディ６に対して、プラットフォームと共に揺れる。カートリッジケーシング１１２がボディ６に嵌合されて、ブレードユニット１１０及びプラットフォーム１０１を収容し、ケーシングは、開口部１１３を有し、その中を通ってブレード３２の刃先が露出される。示されるように、カートリッジケーシング１１２には、開口部１１３の前側にエラストマーガードストリップ１１４が、開口部１１３の後側にキャップ表面を画定する潤滑ストリップ１１５が設けられる。ヘッド構造体５は、全体として、ハンドル１に対して軸線Ａを中心として枢動可能である。モータ１８が通電されるとき、プラットフォーム１０１及びその上に担持されているブレードユニット１１０は振動させられ、それによって、ブレード３２、より重要にはその刃先は、カートリッジケーシング１１２の開口部１１３内で弓形往復運動を行い、それによりブレード３２のセットが交互に作用して、シェービングストロークを実施するときにカミソリが当てられている皮膚の表面から突出している毛を切断する。ブレードユニットの弓形往復運動は、モータ１８と支持プラットフォーム１０１の間の簡単な駆動伝動により達成され、これは、シェービングカートリッジが、全体として、シェービングストロークを行う間に皮膚の輪郭に沿ってハンドル上で自由に枢動するという事実にもかかわらず、製造及び組立が経済的である。

好ましい実施形態のここまでの記述は、非限定例の目的でのみ提示されており、続く特許請求の範囲により定義される本発明の範囲から逸脱することなく、その変更及び変形が可能であることが理解されるべきである。例えば、電気導体がハンドル１と枢動可能なヘッド構造体の間で接続され得る他の方法があり、一つの可能性は、耐水性であり可撓性の印刷回路基板を使用することであり、これは平坦であるので、ハンドル及びモータハウジングに入る位置で容易に圧着され封止され得る。可撓性の印刷回路基板は、嵩高を少なくすることができ、上記で記載された実施形態の可撓性チューブ構成よりもヘッド構造体の回転に与える影響を少なくすることができる。

本発明の実施形態の安全カミソリの上部の平面図。 図１の安全カミソリの正面図。 図１で示される安全カミソリの背面図。 図１で示される安全カミソリの表面を一部切り取った側面図。 図４の線Ｖ−Ｖに沿った断面図。 図１の安全カミソリの等角図。 図５の線ＶＩＩ−ＶＩＩに沿った断面図。 本発明の第２の実施形態の等角図。 第２の実施形態の垂直断面図を示す。 第２の実施形態の平面図。 第２実施形態の背面図。 図示するために幾つかの部分を取り外した、第２の実施形態の等角図。 モータハウジングの部分を取り外してモータチャンバの内部を見せた、第２の実施形態の底面図。 本発明による安全カミソリの第３の実施形態を示す等角図。 幾つかの部分が省略されているカミソリを示す、図１４に対応する図。 図１４のカミソリの平面図。 図１５で示されたカミソリを図示する平面図。 本発明の第４の実施形態による安全カミソリの等角図。 図１８の安全カミソリの断面図。 図１８で示されたカミソリの平面図。 カートリッジとモータハウジングのカバーが取り外されている、図１８のカミソリの平面図。 図１８の安全カミソリの正面図。 本発明の第５の実施形態の等角図。 図２３で示された安全カミソリのヘッド構造体の分解図。 図２３の安全カミソリの断面図。 図２３で示されたカミソリのヘッド構造体の拡大断面図。

符号の説明

Ａ． 枢動軸線
１ カミソリハンドル
２ ヨーク
３ 複数の枢動要素
５ ヘッド構造体
６ ボディ
７ 末端部材
８ａ、８ｂ 端部壁
９ モータハウジング
１０ 前側壁
１１ 後側壁
１２ 底壁
１４ 差込部
１５ カバー
１６ ケーブル入口
１８ モータ
１９ 駆動軸
２０ カム要素
２１ カム従動スロット
２２ クランクアーム
２６ 封止部材
２７ 突起
２８ レバーアーム
３０ シェービングカートリッジ
３１ カートリッジフレーム
３２ ブレード
３３ キャップ
３５ 溝
３６ レール
３８ ガード構成要素
３９ 突出部
４０ ケーブル開口部
４１ 差込部
４２ 可撓性チューブ
５０ ハンドル延長部
５５ ソレノイド
５６ 電動子ロッド
５８ ピン
５９ レバーアーム
６０ レバーアーム
６１ 枢動ピン
６４ 駆動ピン
６５ 穴
６６ 封止ブーツ
６８ スライドバー
６９ フォークアーム
７０ 重り
７２ 可撓性リンク
８０ フレーム
８１ ピン
８２ 駆動部材
８３ ピン
８４ スロット
８５ 駆動ピン
８６ スライドプレート
８７ ガード構成要素
８８ スロット
１０１ プラットフォーム
１０２ ジャーナル
１０３ 駆動アーム
１０４ スロット
１０５ スロット
１０８ 封止ブーツ
１０９ 方向矢印
１１０ ブレードユニット
１１２ ケーシング
１１３ 開口部
１１４ ガードストリップ
１１５ 潤滑ストリップ

Claims (20)

1. ハンドル（１）と、
   該ハンドルに枢動可能に接続され、カミソリの使用時に該ハンドルに対して枢動可能であるヘッド構造体（５）と、
   モータ駆動装置と、
   該モータ駆動装置を作動するモータ（１８）とを含み、
   該モータ（１８）が該ヘッド構造体（５）内に配置されており、
   該ヘッド構造体が、密閉チャンバが中に形成されているボディ（６）を含み、該モータ（１８）が該密閉チャンバの中に収納されており、
   該モータ（１８）が、該密閉チャンバの壁（８ａ）を通って延びている出力部材を、該チャンバの外側に配置される要素（２２）と協働して駆動し、シール（２６）が、出力部材又は前記要素のいずれか一方と、前記チャンバの壁との間に設けられており、
   該モータ（１８）が軸線を有し、該モータの軸線が、該ハンドル（１）に対する該シェービングヘッド（５）の枢動動作の該軸線（Ａ）と略平行である、安全カミソリ。
2. 該ハンドル（１）が、上端部、下端部及び該上端部と下端部の間で延びている全長部を有し、該ヘッド構造体（５）が、該上端部に枢動可能に接続され、該ハンドル（１）に対して、該ハンドルの全長部に対する横方向の枢動軸線（Ａ）を中心として枢動可能である、請求項１に記載の安全カミソリ。
3. 該シールが、前記チャンバ壁（８ａ）と、前記出力部材又は前記要素（２２）との間で延びている可撓性の封止部材（２６）を含む、請求項１に記載の安全カミソリ。
4. 該モータ（１８）が回転モータである、請求項１〜３のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
5. 該モータ（１８）がリニアモータ（５５）である、請求項１〜３のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
6. 該ヘッド構造体（５）が、シェービングカートリッジ（３０）をその上に取り外し可能に取付ける取付構造体（３６）を含む、請求項１〜５のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
7. 取付構造体が、該ハンドルに対する該ヘッド構造体の枢動動作のために、該シェービングカートリッジ（３０）をその上に位置させるように配置される、請求項６に記載の安全カミソリ。
8. 該ハンドル（１）が、バッテリーを受入れる区画を含み、該バッテリーと該モータの間に電流を導通させる電気導体が、該ハンドルと該ヘッド構造体の間において枢動接続から独立して延びている、請求項１〜７のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
9. 可撓性チューブ（４２）が、該ハンドル（１）と該ヘッド構造体（５）の間で延びており、該電気導体が該可撓性チューブの中を通っている、請求項８に記載の安全カミソリ。
10. 該モータ（１８）が、該出力部材の回転運動を往復運動に変換する機構に連結された回転出力部材（２０）を有する、請求項１〜９に記載のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
11. 該モータ駆動装置が、可動性の皮膚接触構成要素（３２；３８）を作動する、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
12. 該皮膚接触構成要素が、刃先を有するブレード（３２）を含む、請求項１１に記載の安全カミソリ。
13. 該皮膚接触構成要素（３８）が、別々の位置で皮膚に接触する複数の要素（３９）を有し、該構成要素が、皮膚に向かう方向と皮膚から離れる方向に往復するように配置されている、請求項１１に記載の安全カミソリ。
14. 該皮膚接触構成要素が、シェービングストロークの実施の際に、ブレード縁部の前にある、皮膚と接触するガード要素（８７）である、請求項１１に記載の安全カミソリ。
15. 該モータ駆動装置が、該ヘッド構造体（５）を振動させる振動機構（７０、７２）を含む、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
16. 該モータ（１８）及び該振動機構（７０、７２）が、密閉モータハウジング（９）内に収容されている、請求項１５に記載の安全カミソリ。
17. 該モータ駆動装置が、ブレードユニット支持プラットフォーム（１０１）である、請求項１〜９のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
18. 該ブレードユニット支持プラットフォーム（１０１）は、該ハンドル（１）に対する該ヘッド構造体（５）の枢動動作の軸線（Ａ）と平行である軸線を中心とする、該ヘッド構造体内での枢動動作のために取付けられている、請求項１７に記載の安全カミソリ。
19. 該モータ駆動装置が、シェービング形状を変えるために皮膚接触構成要素の相対的な位置を調整するように作動可能である、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の安全カミソリ。
20. 該モータ駆動装置が、毛髪が切断される前にこの毛髪を持ち上げる及び／又は延ばすように作動可能である皮膚接触部材を作動する、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の安全カミソリ。

Images