JP4795840B2 - 小胞体反応チップ、小胞体収納方法、反応液回収方法、及び、小胞体回収方法 - Google Patents
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Description
図9参照
図9は、従来の細胞反応チップの要部断面図であり、透明基板51に複数の細胞培養槽52を設けるとともに、複数の細胞培養槽52に共通な窪み部53を設けたものであり、各細胞培養槽52に培養液55とともに細胞54を収容して細胞54の培養を行う。
また、シール部材を介して培養液55の交換が可能になっている。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、小胞体反応チップにおいて、透明基板1上に短径或いは最短対角線の長さが収納する小胞体7の平均直径の1.1倍以上で深さが小胞体7の平均直径の0.5〜0.9倍の筒状収納槽3を設けた収納槽形成層2と、収納槽形成層2上に、筒状収納槽3を投影的に包含する窪み状槽5であって深さが小胞体7の平均直径の0.5倍以下の窪み状槽5を設けた窪み状槽形成層4を順次積層した構造を有することを特徴とする。
なお、本発明における小胞体7とは細胞、微生物、マイクロカプセル等の総称である。
なお、筒状収納槽3の深さが0.5倍未満であると浅すぎて小胞体7が飛び出す虞があり、また、0.9倍を超えると一つの筒状収納槽3に複数の小胞体7が収納される可能性が増す。
また、窪み状槽5の深さが小胞体7の平均直径の0.5倍を超えると、小胞体7が窪み状槽5に止まる虞がある。
なお、本発明における反応液8とは、培養液、培養液以外の反応液8、及び、その混合液を意味するものである。
なお、本発明における微少溶液吸引部材とは、マイクロピペット、シリンジ、或いは、キャピラリ等の総称である。
図2参照
まず、厚さが、例えば、1.0mmの透明なガラス基板11上にフォトレジストSU8(MicroChem社製商品名)からなるフォトレジスト12を硬化後の厚さが細胞の平均直径の0.5〜0.9倍、例えば4μmになるように塗布したのち、直径が10〜20μm、例え場、15μmのマスク13を用いて紫外線を照射したのち加熱して、照射領域14を硬化させる。
図3は、本発明の細胞反応チップの概念的平面図であり、窪み状槽21及び円筒収納槽22の2段構造の細胞収納槽20が二次元マトリクス状に整列配置された構成となる。
なお、ここでは、10個×10個として図示しているが、実際には、26mm×76mmサイズのガラス基板11に1000〜40000個/cm2 、例えば、13000個/cm2 の密度で形成する。
図4参照
まず、反応細胞チップ10の細胞収納槽20が整列している整列領域23に細胞懸濁液24を滴下して放置した後、反応細胞チップ10の上面をガラス板27ですりきることで、細胞25を培養液26とともに、細胞収納槽20の円筒収納槽22に収納する。
次いで、基質溶液からなる反応液29及びシリコンオイルからなる非揮発性の保護液30をそれぞれ吐出するピエゾ駆動のインクジェットヘッド28を備えたケミカルプリンタにより、反応細胞チップ10にマトリクス配置された細胞収納槽20のXYピッチおきに反応液29および保護液30を順次滴下する。
図6参照
図6は、本発明の実施例1に用いる回収装置の概念的構成図であり、内部に対物レンズを上下移動させるフォーカス手段を持つ同軸照明付きの倒立型高倍率顕微鏡32を収容した基台31上にコントローラ付きのXYステージ33を支持・固定し、このXYステージ33によって1つ以上の細胞反応チップ10を保持し、各細胞収納槽20を観察位置まで移動する。
なお、XYAステージ37のA軸はキャピラリ36の軸方向である。
また、キャピラリ36には空圧吐出機42が接続されており、また、マイクロピペット38には流体インジェクタ43が接続されている。
図6に示した回収装置を用いて回収する場合には、まず、倒立型高倍率顕微鏡32により標識が発現した細胞25を識別したのち、正立型高倍率顕微鏡34の視野下において、XYAステージ37を駆動してキャピラリ36を細胞収納槽20の窪み状槽21に移動させて、保護液30を少量、例えば、1/2以下、好適には1/3だけ毛細管現象により吸引する。
なお、この時、反応液29と混合している培養液も反応液29と同時に吸引される。
最後に、キャピラリ36の先端部にキャップを取り付けてアンプル試料とする。
次いで、XYYステージ39を駆動してPBS(燐酸緩衝食塩水)等の緩衝液44が充填されたマイクロピペット38を細胞収納槽20に接近させ、緩衝液44を微少量吐出した後に、細胞25を緩衝液44毎吸引することによって、細胞25を回収する。
再び、図1参照
(付記1) 透明基板1上に短径或いは最短対角線の長さが収納する小胞体7の平均直径の1.1倍以上で深さが前記小胞体7の平均直径の0.5〜0.9倍の筒状収納槽3を設けた収納部形成層2と、前記収納部形成層2上に、前記筒状収納槽3を投影的に包含する窪み状槽5であって深さが前記小胞体7の平均直径の0.5倍以下の窪み状槽5を設けた窪み状槽形成層4を順次積層した構造を有することを特徴とする小胞体反応チップ。
(付記2) 上記筒状収納槽3の短径或いは最短対角線の長さが10〜20μmであり、また、上記窪み状槽5の深さが2〜3μmで且つ前記窪み状槽5の短径或いは最短対角線の長さが50〜150μmであるとともに、前記筒状収納槽3が1000〜40000個/cm2 の密度で整列配置されていることを特徴とする付記1記載の小胞体反応チップ。
(付記3) 上記筒状収納槽3の平面形状が円形であり、上記窪み状槽5の平面形状が前記筒状収納槽3と同心の円形であることを特徴とする付記1または2に記載の小胞体反応チップ。
(付記4) 上記透明基板1がガラス或いはプラスチックのいずれかからなり、且つ、上記収納部形成層2と窪み状槽形成層4とがエポキシ系フォトレジスト或いはシリコン系樹脂のいずれかからなることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載の小胞体反応チップ。
(付記5) 付記1乃至4のいずれか1に記載の小胞体反応チップにおける筒状収納槽3の整列領域6に小胞体懸濁液を滴下して放置した後、前記小胞体反応チップの上面を板状部材ですりきることによって前記小胞体懸濁液中の小胞体7を各筒状収納槽3に収納することを特徴とする小胞体収納方法。
(付記6) 上記各筒状収納槽3に小胞体7を収納したのち、前記小胞体7を含有するようにドーム状に反応液8を滴下し、次いで、前記反応液8より比重が軽くかつ非揮発性の保護液9を前記ドーム状の反応液8を完全に被覆し、且つ、上記窪み状槽5に収まる量だけ滴下することを特徴とする付記5記載の小胞体収納方法。
(付記7) 上記保護液9が、シリコンオイル或いは流動パラフィンのいずれかであることを特徴とする付記6記載の小胞体収納方法。
(付記8) 付記6または7に記載の小胞体収納方法によって、上記小胞体7を上記筒状収納槽3に収納して上記反応液8と反応させたのち、尖頭部を有する微小溶液吸引部材を上記窪み状槽5内に移動させて上記保護液9を少量吸引し、次いで、前記微小溶液吸引部材を前記筒状収納槽3内に移動させて前記反応液8と前記保護液9とを順に毛細管現象による吸引で前記微小溶液吸引部材の内部に採集し、次いで、前記微小溶液吸引部材の尖頭部にキャップを取り付けてアンプル試料とすることを特徴とする反応液8回収方法。
(付記9) 付記8に記載の反応液8回収方法によって、上記反応液8を回収したのち、筒状回収部材を用いて上記筒状収納槽3に緩衝液を滴下し、次いで、前記筒状収納槽3に残存している反応後の小胞体7を前記緩衝液毎、前記筒状回収部材により回収することを特徴とする小胞体回収方法。
2 収納部形成層
3 筒状収納槽
4 窪み状槽形成層
5 窪み状槽
6 整列領域
7 小胞体
8 反応液
9 保護液
11 ガラス基板
12 フォトレジスト
13 マスク
14 照射領域
15 非照射領域
16 フォトレジスト
17 マスク
18 照射領域
19 非照射領域
20 細胞収納槽
21 窪み状槽
22 円筒収納槽
23 整列領域
24 細胞懸濁液
25 細胞
26 培養液
27 ガラス板
28 インクジェットヘッド
29 反応液
30 保護液
31 基台
32 倒立型高倍率顕微鏡
33 XYステージ
34 正立型高倍率顕微鏡
35 CCDカメラ
36 キャピラリ
37 XYAステージ
38 マイクロピペット
39 XYZステージ
40 蛍光照明光源
41 蛍光CCDカメラ
42 空圧吐出機
43 流体インジェクタ
44 緩衝液
51 透明基板
52 細胞培養槽
53 窪み部
54 細胞
55 培養液
Claims (5)
- 透明基板上に短径或いは最短対角線の長さが収納する小胞体の平均直径の1.1倍以上で深さが前記小胞体の平均直径の0.5〜0.9倍の筒状収納槽を設けた収納槽形成層と、前記収納槽形成層上に、前記筒状収納槽を投影的に包含する窪み状槽であって深さが前記小胞体の平均直径の0.5倍以下の窪み状槽を設けた窪み状槽形成層を順次積層した構造を有することを特徴とする小胞体反応チップ。
- 請求項1記載の小胞体反応チップにおける筒状収納槽の整列領域に小胞体懸濁液を滴下して放置した後、前記小胞体反応チップの上面を板状部材ですりきることによって前記小胞体懸濁液中の小胞体を各筒状収納槽に収納することを特徴とする小胞体収納方法。
- 上記各筒状収納槽に小胞体を収納したのち、前記小胞体を含有するようにドーム状に反応液を滴下し、次いで、前記反応液より比重が軽くかつ非揮発性の保護液を前記ドーム状の反応液を完全に被覆し、且つ、上記窪み状槽に収まる量だけ滴下することを特徴とする請求項2記載の小胞体収納方法。
- 請求項3に記載の小胞体収納方法によって、上記小胞体を上記筒状収納槽に収納して上記反応液と反応させたのち、尖頭部を有する微小溶液吸引部材を上記窪み状槽内に移動させて上記保護液を少量吸引し、次いで、前記微小溶液吸引部材を前記筒状収納槽内に移動させて前記反応液と前記保護液とを順に毛細管現象による吸引で前記微小溶液吸引部材の内部に採集し、次いで、前記微小溶液吸引部材の尖頭部にキャップを取り付けてアンプル試料とすることを特徴とする反応液回収方法。
- 請求項4に記載の反応液回収方法によって、上記反応液を回収したのち、中空の筒状回収部材を用いて上記筒状収納槽に緩衝液を滴下し、次いで、前記筒状収納槽に残存している反応後の小胞体を前記緩衝液毎、前記筒状回収部材により回収することを特徴とする小胞体回収方法。
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