JP2007189916A - 細胞捕捉シャーレ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、細胞吸着用基板にあけた複数の微細孔に細胞を吸着し、吸着した細胞に微細な針を用いて物質を注入するマイクロインジェクション装置に用いる細胞捕捉チップの構造を実現する。
【解決手段】
本発明では、細胞捕捉チップ内部に光学収差を低減するためのレンズアレイ構造を配設することにより、倒立光学系を用いた観測系において収差を低減し、観察画像の解像度低下を低減する細胞捕捉チップを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、細胞吸着用基板にあけた複数の微細孔に細胞を吸着し、吸着した細胞に微細な針を用いて物質を注入するマイクロインジェクション装置に用いる細胞捕捉チップの構造に関する。
近年、細胞内に遺伝子を注入することにより細胞の性質改変を行うことは遺伝的な原因による病気を治療する方式として研究が進んでいる。この研究の成果として、遺伝子の役目を解明することができるとともに、個人の遺伝的特性にあった遺伝子治療を行うテーラーメード医療が可能となる。
遺伝子を細胞に注入する方式には、電気的な方法(エレクトロポレーション)や化学的な方法(リポフェクション)、生物的な方法(ベクター法)や機械的な方法(マイクロインジェクション)、光学的な方法(レーザーインジェクション)などが提案されている。しかし、電気的な方法は細胞にダメージが大きく、また化学的な方法は導入効率が悪い。さらに生物的な方法は全ての材料を導入できないなどの欠点がある。これらのなかでは機械的な方法が最も安全で効率が高い方法として注目がされている。
従来の機械的な方法の例として、キャピラリー(インジェクション針)を用いてマイクロインジェクションを行う方法が特許文献1に記載されている。図1を用いて、マイクロインジェクション方式の概念を説明する。この方式では、Siチップ1(Si基板ともいう)に貫通孔3をあけ、浮遊細胞FCを入れた培養液(培地ともいう)を下部から吸引している。なお、以降の説明図では、特に図示しないが、全て培養液を満たした中でインジェクション針9による物質の注入を行っている。
また、図5に、上記マイクロインジェクション方式に適用されている従来の細胞捕捉シャーレの構成例を示す。Siチップ102にあけた貫通孔103の直径は、数μmと細胞(直径10−15μm)に比べて小さいため細胞は、貫通孔103の表面に捕捉細胞TCとして留まる。そこで、貫通孔103に吸着された捕捉細胞TCに対してインジェクション針を用いて薬液を注入する。この動作を吸着された捕捉細胞TCに順次適用することにより、多数の細胞に対し物質のインジェクションを可能としている。
特許第2624719号公報
生化学分野においては、顕微鏡観察下での遺伝子注入等の手作業を容易にするために、倒立光学系からなる光学顕微鏡を用いることが一般的となっている。図5に示した細胞捕捉シャーレを使用するマイクロインジェクション装置においては、倒立光学系をベースとして構築される場合が多い。この光学系構成を用い、かつ細胞捕捉を目的として一般的に不透明とされるSi製シャーレを用いた場合であっても、Siが赤色から赤外領域の光を透過するため、薄いメンブレン越しに細胞の捕捉状態を観察することが可能であることが分かっている。
しかしながら、細胞捕捉シャーレを介して観察を行う場合は、ガラス容器越しに細胞観察する場合と比べて、光路内により多くの材質の物体が混在し、図5の従来例に示すように、光学収差が発生するために検鏡時の解像度が低下するという問題がある。対物レンズは、ガラス、液体等の存在を仮定して特別に設計されており、設計条件と異なる配置での使用はあまり考慮されていない。そのため、目的に応じた新たな設計が必要で、それにかかるコスト、期間が、細胞捕捉シャーレの構造改良に合わせた対物レンズの製作を困難にさせている。
この問題を緩和するために、対物レンズに補正環と呼ばれる焦点調整機構を付加する方法や、光学顕微鏡の倍率や焦点を逐次調整する等の方法により、細胞の観察を実現している。しかしながら、いずれの方法においても、所望の解像度を実現することは難しい現状にある。
上述した課題を解決し目的を達成するため、本発明は、細胞捕捉チップ内部に光学収差を低減するためのレンズアレイ構造を配設することにより、倒立光学系を用いた観測系において収差を低減し、観察画像の解像度低下を低減する細胞捕捉チップを提供する。
第一の発明は、細胞に中空針を用いて物質を注入し、その注入様態を観測する光学的観測手段を具備するマイクロインジェクション装置において用いられる細胞捕捉シャーレであって、前記細胞捕捉シャーレは少なくとも2層以上で構成され、基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介して片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面で捕捉する細胞捕捉層と、前記細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に前記捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正する観測補助レンズ層と、を有することを特徴とする細胞捕捉シャーレに関する。
すなわち、第一の発明によれば、細胞捕捉シャーレが、少なくとも細胞捕捉層と観測補助レンズ層とを有し、細胞捕捉層において、基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介して片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面(例えば、基板の最上部表面)で捕捉し、観測補助レンズ層において、細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に配置することで捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正する構成とすることによって、捕捉細胞に対して高精度に焦点を合わすことができ、中空針(キャピラリーまたはインジェクション針ともいう)を使って細胞に物質を注入する手作業の効率を大幅に改善することができる。
本発明の構造によって、より好ましくは、捕捉細胞を倒立型の光学系を用いて観測するのが一般的であるマイクロインジェクション装置において、捕捉細胞層より下層に観測補助レンズ層を設けることによって、細胞捕捉シャーレの構造に起因する光学収差を低減することが可能となり、被観測細胞画像の解像度を向上させることができる。これにより、細胞にキャピラリーを挿入する位置決め安定性を向上させることができ、物質注入の信頼性が向上する。
第二の発明は、前記観測補助レンズ層は、細胞を捕捉する前記貫通孔の中心と各レンズの中心軸とが観測光学系の光軸に関して同軸となるように配置されたレンズアレイ部を有することを特徴とする上記第一の発明に記載の細胞捕捉シャーレに関する。
すなわち、第二の発明によれば、観測補助レンズ層におけるレンズアレイ部が、細胞を捕捉する前記貫通孔の中心と各レンズの中心軸とが観測光学系の光軸に関して同軸となるように配置されるため、観測時における光学系の光学収差を大幅に低減できる。
第三の発明は、前記観測補助レンズ層は、ガラス材料または樹脂材料からなる支持体上にガラス材料または樹脂材料でレンズアレイ部が形成され、前記細胞捕捉層と接合することにより一体化されていることを特徴とする上記第一または第二の発明に記載の細胞捕捉シャーレに関する。
すなわち、第三の発明によれば、観測補助レンズ層が、ガラス材料または樹脂材料による工学的に透明な樹脂材料で形成し、細胞捕捉層と接着することで一体化した構造をとることによって、高精度な補正光学系を実現することができる。
第四の発明は、前記観測補助レンズ層における前記レンズアレイ部は、前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズの少なくとも一面が凸面形状であることを特徴とする上記第二または第三の発明に記載の細胞補足シャーレに関する。
すなわち、第四の発明によれば、観測補助レンズ層におけるレンズアレイは、個々のレンズの片方の面が凸レンズ構造とすることによって、被観測対象である細胞捕捉層に焦点を結ぶことができ、高精度に捕捉細胞を捉えることができる。
第五の発明は、前記観測補助レンズにおける前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズは、フレネルレンズ形状であることを特徴とする上記第二または第三の発明に記載の細胞捕捉シャーレに関する。
すなわち、第五の発明によれば、貫通孔に捕捉した細胞に焦点を合わせる個々のレンズをフレネル形状とすることによって、平面的に付着した細胞を広角に捉えることができ、かつ薄型化を図ることができる。
本発明によれば以下の効果が生じる。
(1)細胞捕捉シャーレが、少なくとも細胞捕捉層と観測補助レンズ層とを有し、細胞捕捉層において、基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介し片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面で捕捉し、観測補助レンズ層において、細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に配置することで捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正する構成とすることによって、捕捉細胞に対して高精度に焦点を合わすことができ、中空針を使って細胞に物質を注入する手作業の効率を大幅に改善することができる。
(2)観測補助レンズ層におけるレンズアレイ部が、細胞を捕捉する前記貫通孔の中心と各レンズの中心軸とが観測光学系の光軸に関して同軸となるように配置されるため、観測時における光学系の光学収差を大幅に低減できる。
(3)観測補助レンズ層を、透明な樹脂材料、またはガラス材料で形成し、細胞捕捉層と接着して一体化した構造とすることによって、高精度な補正光学系を実現することができる。
(4)観測補助レンズ層におけるレンズアレイ部は、個々のレンズの片方の面が凸レンズ構造とすることによって、被観測対象である細胞捕捉層に焦点を結ぶことができ、高精度に捕捉細胞を捉えることができる。
(5)観測補助レンズ層におけるレンズアレイ部は、貫通孔に捕捉した細胞に焦点を合わせる個々のレンズをフレネル形状とすることによって、平面的に付着した細胞を広角に捉えることができ、かつ薄型化を図ることができる。
以上、本発明の構造により、例えば倒立型の光学系を用いたマイクロインジェクション装置において、細胞捕捉シャーレの構造に起因する光学収差を低減することが可能となり、被観測細胞画像の解像度を向上させることができる。これにより、細胞に中空針(キャピラリー)を挿入する位置決め安定性を向上させることができ、注入信頼度の高いマイクロインジェクション装置が実現される。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、マイクロインジェクション装置の概略構成を示す。Si(シリコン)チップ1の上下面方向に貫通した細胞捕捉のための貫通孔3の下面から細胞の混入した液体(培養液)を負圧をかけて吸引することで、細胞をSiチップ1の貫通孔3の表面側に浮遊細胞FCを引き寄せ、固定する。捕捉された個々の細胞に対してインジェクション針9(キャピラリー)と呼ばれる物質注入用の中空針を挿入し、遺伝子や薬液を注入する。その際、Siチップ1の下面から光学顕微鏡(図示せず)を用いて、捕捉された細胞とインジェクション針9の位置関係を観測、制御する構成となっている。
図2は、本発明の実施の形態になる観測補助レンズ層を設けた細胞捕捉シャーレの構成例を示す。本発明の細胞捕捉シャーレは、Siチップ1表面に加工を施して複数の貫通孔3が設けられた細胞捕捉のための細胞捕捉層2と、この細胞捕捉層2を有するSiチップ1に接着剤または溶融接合によって一体化させた観測補助レンズ層4とから構成され、細胞を浮遊させた液体(培養液)中に漬け込まれた状態で使用される。また、観測補助レンズ層4は、マイクロインジェクション装置において具備する光学顕微鏡によって細胞捕捉シャーレによって捕捉した細胞を観測する際に、細胞捕捉シャーレ内で光学収差の補正を行うものであり、ガラス板等光学的に透明な基板上にレンズアレイ部が形成された構造となっている。
さらに、上記のように細胞捕捉層2と観測補助レンズ層4とが一体化して形成されたSiチップ1が、シャーレ(容器)6の支持台8上に固定された構造となっている。観測補助レンズ層4には、捕捉細胞TCを観測するレンズアレイ部が配設され、また、その端部に設けた吸引口5から吸引ポンプ(図示していない)等で負圧吸引することによって培養液を循環させ、培養液中の浮遊細胞FCを貫通孔3の表面にトラップさせる仕組みを実現している。
つまり、本細胞捕捉シャーレは、図5の従来の捕捉細胞TCの層に加えて、観測補助レンズ層4が導入された構成となっている。観測補助レンズ層4には、少なくとも1つ以上のレンズ構造が配設されており、このレンズ作用により、観測光路の収差を補正し、観測時の解像度を向上させるものとしている。観測補助レンズ層4のレンズは、細胞捕捉孔と同一の配置で、かつ同軸となるようにアレイ状に配置することが可能となっている。また、貫通孔3にトラップした複数の捕捉細胞TCに対して、一つのレンズで収差を補正することも可能である。さらに、細胞捕捉層2は、その端部に液体排出用の吸引口5が設けられており、この吸引口5を介して細胞吸着のための吸引を行う。但し、この吸引口5の孔位置を端部に限定する必要はない。
これに対し、従来の細胞捕捉シャーレの構造は、図5に模式図として示しているように、複数の物質が観測光路内に存在し、それらの収差要因のために、光学顕微鏡( 対物レンズのみを図示) の焦点位置がぼけてしまう。
図3は、本発明の実施の形態になる細胞捕捉シャーレにおける観測補助レンズ層の作成例(その1)を示す。Si基板を母材として、エッチングにより所望のレンズ形状の母型を作成する(プロセス(a)、(b))。その際、細胞捕捉用の貫通孔3とエッチング位置は同一配置とする。つぎに、作成した母型に光学的に透明な樹脂材料、もしくは融点が300℃程度以下の低融点ガラス材料を充填し、その上からガラス板を貼りつけて支持層とする(c)。そして、母型から剥離し(d)、上下を反転させて、細胞捕捉層2を備えるSiチップと接着、もしくは融着させて、観測補助レンズ層4として片面に凸型状のレンズアレイを形成させた細胞捕捉チップを完成させる(e)。この後、インジェクションシステムに搭載するための樹脂成型シャーレに貼りつけて、細胞捕捉シャーレが完成する( 図示せず) 。本例では、細胞捕捉貫用通孔に対応させた凸型状のレンズアレイを例にしめしたが、フレネルレンズ形状においても、同様に作成が可能である。
図5は、本発明の実施の形態になる細胞捕捉シャーレにおける観測補助レンズ層の作成例(その2)を示す。観測補助レンズ層4は、ガラス板上にレンズアレイを形成させるために、まず、ガラス板にレンズ材料となる感光性樹脂、例えば、光硬化型のレジストを予め塗布し、細胞捕捉層2と接着する(a)。その後、細胞捕捉層2(貫通孔3でない部分)が透過しない波長の光を用いて細胞捕捉用の貫通孔3を通して露光し、樹脂を光硬化させた後、現像する。細胞捕捉用の貫通孔3が細いため、貫通孔3のエッジ部で回折が発生し、露光量に分布が生じるため、現像後のレジストはレンズ形状となる((b)−(c))。以下は、前記の実施例と同様の手順により細胞捕捉シャーレが完成する。
以上は、観測補助レンズ層に配置するレンズアレイを透明なガラス板等上に形成して、細胞捕捉層を有するSiチップと接合する例で示してきたが、とくに図には示していないが、この他にも、観測補助レンズ層を、SOI (Silicon on Insulator) 基板の絶縁層、もしくは表面酸化Si基板の表面層に形成し、細胞捕捉層2と接着、もしくは接合により一体化させる構造をとることも可能である。
以上述べてきた本発明の実施の態様は、以下の付記に示す通りである。
(付記1) 細胞に中空針を用いて物質を注入し、その注入様態を観測する光学的観測手段を具備するマイクロインジェクション装置において用いられる細胞捕捉シャーレであって、
前記細胞捕捉シャーレは少なくとも2層以上で構成され、
基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介して片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面で捕捉する細胞捕捉層と、
前記細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に前記捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正する観測補助レンズ層と、
を有することを特徴とする細胞捕捉シャーレ。
(付記2) 前記観測補助レンズ層は、細胞を捕捉する前記貫通孔の中心と各レンズの中心軸とが観測光学系の光軸に関して同軸となるように配置されたレンズアレイ部を有することを特徴とする付記1に記載の細胞捕捉シャーレ。
(付記3) 前記観測補助レンズ層は、ガラス材料または樹脂材料からなる支持体上にガラス材料または樹脂材料でレンズアレイ部が形成され、前記細胞捕捉層と接合することにより一体化されていることを特徴とする付記1または2に記載の細胞捕捉シャーレ。
(付記4) 前記観測補助レンズ層における前記レンズアレイ部は、前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズの少なくとも一面が凸面形状であることを特徴とする付記2または3に記載の細胞補足シャーレ。
(付記5) 前記観測補助レンズにおける前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズは、フレネルレンズ形状であることを特徴とする付記2に記載の細胞捕捉シャーレ。
(付記6) 前記観測補助レンズ層における前記レンズアレイ部は、Si基板を含む基板上にエッチングによって前記貫通孔に対応したレンズアレイの母型を使い、該母型に樹脂材料またはガラス材料を充填したものを樹脂材料またはガラス材料からなる支持体に貼り付け、前記支持体を前記細胞補足層と接合することにより一体化させていることを特徴とする付記2乃至5のいずれかに記載の細胞補足シャーレ。
(付記7) 前記観測補助レンズ層における前記レンズアレイ部は、光硬化性のレジストが塗布され、前記貫通孔を介した紫外線を含む照射光によって露光し、その後の現像処理によってアレイ状に形成されていることを特徴とする付記2乃至5のいずれかに記載の細胞補足シャーレ。
(付記8) 前記観測補助レンズ層は、SOI基板の絶縁層、もしくは表面酸化Si基板の表面層に形成され、前記細胞捕捉層と接着、もしくは接合により一体化されていることを特徴とする付記1または2に記載の細胞捕捉シャーレ。
(付記9) 細胞に中空針を用いて物質を注入し、その注入様態を観測する光学的観測手段を具備するマイクロインジェクション装置において用いられる細胞捕捉シャーレ内で光学収差を補正する方法であって、
細胞捕捉シャーレは少なくとも細胞捕捉層と観測補助レンズ層とを有し、
前記細胞捕捉層において、基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介して片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面で捕捉するステップと、
前記観測補助レンズ層において、前記細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に配置され、前記捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正するステップと、
を有することを特徴とする細胞捕捉シャーレによる光学収差の補正方法。
マイクロインジェクション装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態になる観測補助レンズ層を設けた細胞捕捉シャーレの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態になる細胞捕捉シャーレにおける観測補助レンズ層の作成例(その1)を示す図である。 本発明の実施の形態になる細胞捕捉シャーレにおける観測補助レンズ層の作成例(その2) 従来の細胞捕捉シャーレの構成例を示す図である。
符号の説明
1 Siチップ
2 細胞捕捉層
3 貫通孔
4 観測補助レンズ層
5 吸引口
6 シャーレ
7 対物レンズ
8 支持台

Claims (5)

  1. 細胞に中空針を用いて物質を注入し、その注入様態を観測する光学的観測手段を具備するマイクロインジェクション装置において用いられる細胞捕捉シャーレであって、
    前記細胞捕捉シャーレは少なくとも2層以上で構成され、
    基板に設けられた少なくとも1つ以上の貫通孔を介して片側から負圧吸引することによって液体中に浮遊させた細胞を該基板の他方の表面で捕捉する細胞捕捉層と、
    前記細胞捕捉層に対して光学的観測手段に近接した方向に前記捕捉細胞を観測する際の光学収差を補正する観測補助レンズ層と、
    を有することを特徴とする細胞捕捉シャーレ。
  2. 前記観測補助レンズ層は、細胞を捕捉する前記貫通孔の中心と各レンズの中心軸とが観測光学系の光軸に関して同軸となるように配置されたレンズアレイ部を有することを特徴とする請求項1に記載の細胞捕捉シャーレ。
  3. 前記観測補助レンズ層は、ガラス材料または樹脂材料からなる支持体上にガラス材料または樹脂材料でレンズアレイ部が形成され、前記細胞捕捉層と接合することにより一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の細胞捕捉シャーレ。
  4. 前記観測補助レンズ層における前記レンズアレイ部は、前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズの少なくとも一面が凸面形状であることを特徴とする請求項2または3に記載の細胞補足シャーレ。
  5. 前記観測補助レンズにおける前記レンズアレイ部を構成する個々のレンズは、フレネルレンズ形状であることを特徴とする請求項2または3に記載の細胞捕捉シャーレ。
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