JP4795348B2 - 13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成 - Google Patents

13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成 Download PDF

Info

Publication number
JP4795348B2
JP4795348B2 JP2007526579A JP2007526579A JP4795348B2 JP 4795348 B2 JP4795348 B2 JP 4795348B2 JP 2007526579 A JP2007526579 A JP 2007526579A JP 2007526579 A JP2007526579 A JP 2007526579A JP 4795348 B2 JP4795348 B2 JP 4795348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
butyl
mmol
trideca
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007526579A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008510694A (ja
Inventor
キーン,ステフアン・フイリツプ
オリバー,ステイーブン・フレーザー
スチユアート,ギヤビン・ウイリアム
Original Assignee
メルク シャープ エンド ドーム リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by メルク シャープ エンド ドーム リミテッド filed Critical メルク シャープ エンド ドーム リミテッド
Publication of JP2008510694A publication Critical patent/JP2008510694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4795348B2 publication Critical patent/JP4795348B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/317Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by splitting-off hydrogen or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups
    • C07C67/327Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by splitting-off hydrogen or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups by elimination of functional groups containing oxygen only in singly bound form
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2603/00Systems containing at least three condensed rings
    • C07C2603/56Ring systems containing bridged rings
    • C07C2603/58Ring systems containing bridged rings containing three rings
    • C07C2603/76Ring systems containing bridged rings containing three rings containing at least one ring with more than six ring members
    • C07C2603/80Ring systems containing bridged rings containing three rings containing at least one ring with more than six ring members containing eight-membered rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

本発明は、合成有機化学の分野に関する。特に、13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成を提供する。このような化合物は、γセクレターゼによるアミロイド前駆体タンパク質の処理を阻害し、したがって、アルツハイマー病の治療または予防に有用である可能性を有する、さらなる化合物の合成において重要な中間体である。
WO01/70677、WO02/36555、WO03/093252、WO03/093264、WO03/093251、WO2004/039800、WO2004/039370およびWO2005/030731は、γセクレターゼ阻害剤として、種々のスルホンアミドおよびスルファミド誘導体を開示している。好ましい例は、式(1):
Figure 0004795348
に従っており、
式中、Rは種々の官能基を表し、Rは種々のスルホンアミドおよび(例えば、WO02/36555、WO03/093252、WO03/093264およびWO03/093251において開示されている)スピロ結合された1,1−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−チアジアゾール環の形態のスルファミド部分を含む、スルファミド部分を完成する。式(2a):
Figure 0004795348
[式中、Rはメチル、エチルなどを表す。]の(1R,10S)−13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸アルキルエステルは、このような化合物の合成における有用な中間体を表す。しかし、前述のPCT公報において開示されたものなどの、エステル(2a)を得る従来の経路は、必然的に、エステル(2a)とこれらのエナンチオマー(2b):
Figure 0004795348
とのラセミ混合物を生じさせる。これらのラセミ混合物はうまく分割できるが、出発物質の50%が不要な異性体の製造に消費され、したがって、この方法の全体的な効率は低い。
したがって、式(2a)の化合物などの、(1R,10S)−13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸アルキルエステルのエナンチオ選択的な合成が必要である。
Evansらは、キラルなビス(オキサゾリン)銅(II)錯体(J.Am.Chem.Soc.、1999、121、7559〜73)およびキラルなビス(イミン)銅(II)錯体(Tetrahedron Lett.、1993、34、2027〜2030)をエナンチオ選択的なディールス−アルダー反応における触媒として使用することを記載しているが、トリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン系を構成する際に使用することを開示または示唆したものはない。
本発明によれば、式Iの化合物を調製するための、
Figure 0004795348
(a)式IIの化合物と
Figure 0004795348
式IIIの化合物を
Figure 0004795348
Figure 0004795348
から選択された触媒の存在下において反応させて、式IVの化合物を形成させるステップと、
Figure 0004795348
(b)前記式IVの化合物をRによって処理して、式Vの化合物を形成させるステップと、
Figure 0004795348
(c)前記式Vの化合物を脱水して、式Iの化合物を形成させるステップと
[式中、RはHまたはC1〜4アルキルであり;
はH、C1〜4アルキル、フェニルまたはClであり;
はC1〜4アルキルまたはベンジルであり;
ZはOまたはSであり;
Mはアルカリ金属であり;
XはSbF 、BF 、PF またはCFSO であり;
各Yは、t−ブチル、i−プロピル、フェニルまたは1−ナフチルであり;
各Yは、t−ブチル、フェニル、4−シアノフェニル、2−クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニルまたは2,6−ジフルオロフェニルであり;
Tfはトリフルオロメチルスルホニルを表す。]
を含むエナンチオ選択的な方法が提案される。
以下では、記述[Cu((S,S)−Y−box)]Xを用いて、構造Aの触媒を表す。
式I〜Vにおいて、Rは、Hまたはメチル、エチルもしくはプロピルなどのC1〜4アルキルである。通常、RはHまたはメチルであり、好ましくはRはHである。
は、H、C1〜4アルキル、フェニルまたはClを表す。通常、RはHまたはメチルを表すが、好ましくはHを表す。
は、ベンジルまたはC1〜4アルキル、特にメチルまたはエチル、および最も好ましくは、メチルを表す。
Zは、OまたはSを表す。好ましい実施形態において、ZはOを表す。
Mは、NaまたはKなどのアルカリ金属、好ましくはNaを表す。
Xは、SbF 、BF 、PF またはCFSO を表す。好ましい実施形態において、XはSbF を表す。
2つのY基は、同一であり、t−ブチル、i−プロピル、フェニルおよび1−ナフチルから選択され、この中ではt−ブチルが好ましい。
同様に、2つのY基は、同一であり、t−ブチル、フェニル、4−シアノフェニル、2−クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニルおよび2,6−ジフルオロフェニルから選択され、この中ではt−ブチルが好ましい。
本発明の方法のステップ(a)において、式IIの化合物と式IIIの化合物との反応は、通常、非プロトン性溶媒中で、低温で、不活性雰囲気(例えば窒素)下において実行される。反応は、好ましくは−50℃より低い温度で、最も好ましくは約−78℃において実行される。溶媒は、好ましくは塩素化炭化水素、最も好ましくはジクロロメタンである。しかし、触媒が式Bである場合は、より高い温度(例えば、0℃まで)および別の溶媒(例えば、アセトニトリル)が使用できる。好ましくは、式IIIの化合物は、式IIの化合物よりも過剰に(例えば、2倍のモル過剰量で)存在する。典型的な手順において、式IIおよびIIIの化合物は、ジクロロメタンに溶解させ、窒素雰囲気下に置き、−78℃まで冷却し、次いで、ジクロロメタンに溶解された触媒溶液によって処理する。触媒の適切な充填は、式IIの化合物を基準にして約10mol%である。
触媒Aの溶液は、AgXの.過剰量(例えば2倍)をジクロロメタン溶液中で[Cu((S,S)−Y−box)]Cl.CHClと混合し、得られた混合物を濾過することによって調製できる(Evansら、前掲、を参照されたい。)。
ビス(イミン)触媒溶液は、Cu(OTf)を適切なシクロヘキサンジイミン、例えば(1S,2S)−N,N’−ビス(2,2−ジメチルプロピリデン)シクロヘキサン−1,2−ジアミン、の若干の過剰量(例えば1.1倍)と、選択した反応溶媒(好ましくはジクロロメタンまたはアセトニトリル)中で、周囲温度で混合することによって調製できる。
触媒を添加した後、混合物は、反応が完了するまで撹拌される。反応の完了は、式IIの化合物が消失することによって証明され、この化合物の消失は通常の技法、例えばHPLCによって監視できる。一般的に言えば、この反応は、−78℃で20時間、または0℃で3時間撹拌した後に完了する。
得られた式IVのディールス−アンダー付加物は、任意の適切な方法によって単離できるが、好ましい方法は、水性アルカリ(例えば、濃NHOH)により反応をクエンチすること、周囲温度に加温すること、水(約1体積)による希釈、次いで、ジクロロメタンによる従来の抽出後処理を含む。合わせた抽出物を蒸発させ、酢酸エチル/ヘプタン1:2からの残渣を晶出することにより、次のステップにおいて使用するのに十分な純度を有する、式IVの化合物を得る。
本発明の方法のステップ(b)において、式IVの付加物をRによって処理して、エステルVを形成する。これは、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタンなど)中に付加物が溶解した溶液に、ROII中にアルコキシドRが溶解した溶液(例えば、メタノール中にナトリウムメトキシドが溶解した0.5M溶液)を添加することによって、実行できる。通常、アルコキシドの2倍のモル過剰量を使用する。添加は、好ましくは、低温、例えば、約−60℃で実行し、続いて、数時間かけて0℃に加温する。その後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液のほぼ等しい体積でクエンチし、続いて、ジクロロメタンを使用して従来の抽出後処理を行うことにより、エステルVを単離できる。乾燥した有機抽出物を蒸発させることにより、次のステップにおいて使用するのに十分な純度を有するエステルを得る。
本発明の方法のステップ(c)において、式Vの化合物を脱水(したがって、芳香族化)するために種々の試薬を使用できる。適切な試薬には、三ハロゲン化ホウ素、無水酢酸中に溶解した塩化第2鉄および無水スルホン酸トリフルオロメタンがあり、このうち、三ハロゲン化ホウ素(特に、BCl)またはFeCl/AcOが好ましい。典型的な手順において、式Vの化合物をジクロロメタン溶液中の過剰な(例えば、2倍のモル過剰量)BClと、低温(例えば、約−40℃)で反応させる。周囲温度に加温し、水によりクエンチし、有機層を分離および蒸発させた後、残渣をアセトニトリル中で約18時間還流して、式Iの化合物への変換を完了する。生成物は、晶出またはクロマトグラフィーなどの常套手段により精製できる。
本発明の方法の3ステップすべては、高収量を示す。さらに、ステップ(a)は、高度の立体選択性をもって進行し、99%を超えるジアステレオマーおよびエナンチオマー過剰の、所望のディールス−アルダー付加物をもたらす。したがって、望ましくない(1S,10R)異性体を本質的に含まない式Iの化合物が、最終的に得られる。
上記で定義される、式II、式IVおよび式Vの化合物は、新規であり、本発明のさらなる態様を別々に構成すると考えられる。
式IIの化合物は、ビシクロ[4.2.1]ノナ−3−エン−9−オン環系を構成するための、公表された手段(例えば、Iddonら、J.Chem.Soc.Perkins Trans.I、1990、1083〜90;Belangerら、J.Org.Chem.、1982、47、4329〜34)と類似の手段によって得られる。したがって、ビス(ハロメチル)フラン(VI)は、塩基の存在下でエナミンVII:
Figure 0004795348
と共に、アセトニトリル中で還流させ、式中、HalはBrまたはClを表し、R基は複素環を完成させ、Rは前と同じ意味を有する。HalがClである場合、ヨウ化ナトリウムを触媒作用を発揮する分量で添加することには利点がある。得られたイミニウム塩を加水分解すると、所望の三環式のフランIIが提供される。塩基は、適切には、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミンであり、R基は、通常、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリンなどの、5または6員環を完成させる。
詳細な手順は、本明細書における実施例の項において提供される。
式Iの化合物は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、WO01/70677、WO02/36555、WO03/093252、WO03/093264、WO03/093251、WO2004/039800、WO2004/039370およびWO2005/030731に記載されている通り、γセクレターゼの阻害剤としての活性を有するスルホンアミドおよびスルファミドを合成するための、汎用性のある中間体である。式Iの化合物におけるケトン基は、上に掲げた公表された出願において記載されているように、WO02/36555、WO03/093252、WO03/093264、WO03/093251、WO2004/039800およびWO2005/030731に記載されたようなスピロ結合された環式スルファミド部分を含む、種々のスルホンアミドおよびスルファミド官能基へ変換してもよい。同様に、式Iの化合物におけるエステル基−COは、上に掲げた公表された出願において開示されているように、種々の異なる官能基に変換できる。特にエステル基は、WO03/093252において開示されているように、種々の5員ヘテロアリール置換基、とりわけ5−アリール−1−アルキルピラゾール−3−イル置換基の前駆体の役割を果たす。
最も好ましくは、ケトン基は、さらに、3,3−スピロ結合された5−置換−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−チアジアゾール−1,1−ジオキシド環[ここで5−置換基は、3個までハロゲン原子により場合により置換された、C1〜6アルキルまたはC2〜6アルケニル、特に2,2,2−トリフルオロエチルである。]に合成する。最も好ましくは、エステル基COは、さらに、5−アリール−1−メチルピラゾール−3−イル置換基に合成する[ここで、「アリール」は、モノ−、ジ−、またはトリハロフェニル、特に4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジフルオロフェニルまたは3,4−ジクロロフェニル、好ましくは4−フルオロフェニルを指す。]。これらの変換のための適切な手順は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、WO03/093252において開示されている。
本発明を以下の実施例により説明する。
実施例
5−オキサトリシクロ[7.2.1.03,7]ドデカ−3,6−ジエン−12−オン(II,R=II)
アセトニトリル(120mL)中の4−(1−シクロペンテン−1−イル)モルホリン(10.5g、68.8mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.0mL、69.0mmol)の撹拌溶液に、固体の3,4−ビス(ブロモメチル)フラン(17.3g、68.1mmol)を添加した。得られた溶液を黄色のスラリーが形成される時点まで、室温で15時間撹拌した。スラリーを濾過し、湿ったケーキをアセトニトリル(2×5mL)で洗浄し、次いで、得られた固形物をアセトニトリル(100mL)中に懸濁させ、加熱して還流させ、反応混合物をこの温度で31時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、得られたスラリーを濾過し、イミニウム塩:
Figure 0004795348
をベージュ色の固体(9.21g、41%)として得た。
この塩(6.00g、18.4mmol)を水(30mL)中で部分的に溶解し、得られた混合物を周囲温度で25時間撹拌した。このスラリーを濾過し、湿ったケーキを水(2×5mL)で洗浄し、得られた固形物を真空下で乾燥し、表題の化合物(2.97g、92%)をベージュ色の固体として得た。必要な場合は、この物質をメタノール−水(それぞれ、6および12mL/g)から再晶出させることにより、86%の回収率で精製できる:H NMR(250MHz,CDCl)δ7.31〜7.28(m,2H)、2.75(dd,J=14.8,5.7Hz,2H)、2.61〜2.48(m,2H)、2.47(d,J=15.1Hz,2H)、2.10〜1.85(m,2H)、1.55〜1.41(m,2H);13C NMR(63MHz,CDCl)δ225.0、141.8、121.8、45.9、27.8、23.6。
5−オキサトリシクロ[7.2.1.03,7]ドデカ−3,6−ジエン−12−オンのディールス−アルダー反応
[Cu((S,S)−tert−Bu−box)]Cl・CHCl(0.43g、0.83mmol)、ヘキサフルオロアンチモン酸銀(0.56g、1.63mmol)およびジクロロメタン(DCM)(15mL)を窒素雰囲気下で混合し、暗闇で4時間撹拌した。
固体の5−オキサトリシクロ[7.2.1.03,7]ドデカ−3,6−ジエン−12−オン(実施例1)(2.91g、16.5mmol)と3−アクリロイルオキサゾリジン−2−オン(4.66g、33.0mmol)をオーブンで乾燥したフラスコへ投入した。フラスコを脱ガスし、窒素雰囲気下に置き、次いで、DCM(25mL)を添加し、撹拌した反応混合物を−78℃まで冷却した。次いで、上記で調製した緑色の触媒溶液を0.45μmのフィルターを通して約15分かけて反応混合物中に入れ、DCM(5mL)をフィルターに通してフィルターを洗浄した。次いで、得られたバッチを−78℃で20時間撹拌した。濃NHOH(5mL)を添加して反応をクエンチし、周囲温度まで加温した。得られた2相混合物を水(50mL)で希釈し、次いで、DCM(3×50mL)により抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄、乾燥(NaSO)し、次いで、真空濃縮した。得られた半固形残渣をEtOAc(50mL)に溶解させ、得られた撹拌したスラリーにヘプタン(100mL)をゆっくりと添加した。室温で2時間放置した後、固体を濾過して収集し、3:1のヘプタン−EtOAc(20mL)により洗浄した。真空下で乾燥した後、ディールス−アルダー付加物IV(R=R=H、Z=O)を灰色がかった白色の固体として単離した(4.74g、90%、>99%ee)。H NMR(250MHz,CDCl)δ4.99(d,J=4.5Hz,1H)、4.73(d,J=4.5Hz,1H)、4.39(t,J=8.0Hz,2H)、4.05(ほぼdt,J=8.7,4.3Hz,1H)、3.99〜3.82(m,2H)、2.60〜2.39(m,2H)、2.37〜2.02(m,5H)、1.95(dddd,J=11.1,8.8,4.5,1.0Hz,1H)、1.83〜1.60(m,4H);13C NMR(63MHz,CDCl)δ222.4、171.3、154.0、141.7、135.7、85.1、84.9、62.9、45.6、45.5、45.4、43.3、31.8、30.2、29.2、26.9、26.3。
代替手順
CHCl(20mL)に溶解した(+)−1,2−trans−ジアミノシクロヘキサン(250mg、2.18mmol)をNaSO(923mg、6.50mmol)およびトリメチルアセトアルデヒド(473μL、4.35mmol)により処理した。混合物を周囲温度、N雰囲気下で0.5時間撹拌し、次いで濾過した。フィルターをCHCl(5mL)で洗浄し、合わせた有機物を蒸発させ、N,N’−ビス−(2,2−ジメチルプロピリデン)−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(610mg、98%)を灰色がかった白色の半固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ7.45(s,2H)、3.07(m,2H)、1.74(m,2H)、1.59(m,4H)、1.37(m,2H)、1.00(s,18H):13C NMR(100MHz,CDCl)δ170.5、73.7、35.7、33.2、26.9、24.5。
N,N’−ビス−(2,2−ジメチルプロピリデン)−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(78mg、0.312mmol)およびCu(OTf)(103mg、0.284mmol)を周囲温度で、窒素雰囲気下において無水アセトニトリル(1.5mL)中で0.5時間混合した。得られた濃い緑色の溶液を0℃まで冷却し、アセトニトリル(3mL)中の5−オキサトリシクロ[7.2.1.03,7]ドデカ−3,6−ジエン−12−オン(500mg、2.84mmol)と3−アクリロイルオキサゾリジン−2−オン(801mg、5.68mmol)との混合物を3分間にわたって滴下して処理した。得られた濃い青色の溶液を0℃で2.5時間放置し、次いで、濃水酸化アンモニウムにより処理し、0℃で10分間放置した。混合物をCHCl(10mL)およびHO(10mL)によって希釈し、層を分離した。水相をCHCl(2×10mL)により抽出し、合わせた有機物を乾燥し(NaSO)、蒸発させて乾燥した。残渣のLC分析によれば、試金収量は85%、エンド:エキソ比率は20:1、およびエンドeeは86%であった。次いで、ディールス−アルダー付加物の単離を前述の通りに実行した。
(1R,10S)−13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸メチルエステル(I、R=R=H、R=Me)
DCM(200mL)中の実施例2の生成物(4.15g、13.1mmol)の撹拌溶液を、窒素雰囲気下で−60℃まで冷却した。メタノール(52mL、26mmol)中にナトリウムメトキシドを溶解した0.5M溶液を30分間にわたってゆっくりと添加し、次いで、反応混合物を4時間にわたって0℃まで加温した。この時点で、HPLC分析は反応が完了した(<1%の出発物質が残っていた。)ことを示した。冷却浴を除去し、得られた溶液が周囲温度まで温まるようにした。反応をNHClの飽和水溶液(200mL)を添加することによりクエンチし、2つの層を分離した。水相をDCM(150mL)によって抽出し、合わせた有機層を半飽和食塩水(2×100mL)により洗浄し、次いで乾燥した(NaSO)。真空濃縮することにより、メチルエステルV(R=R=H、R=Me)をベージュ色の固体(3.15g、92%)として得た:H NMR(250MHz,CDCl)δ4.81(d,J=4.7Hz,1H)、4.68(d,J=4.6Hz,1H)、3.59(s,3H)、3.07(ほぼdt,J=9.0,4.5Hz,1H)、2.59〜2.44(m,2H)、2.41〜1.84(m,7H)、1.73〜1.63(m,2H)、1.56(dd,J=11.4,4.0Hz,1H)。
DCM(10mL)中のこの中間体(94mg、0.36mmol)の撹拌溶液を−40℃まで冷却し、DCM(0.72mL、0.72mmol)中の三塩化ホウ素の1M溶液を滴下した。得られた混合物を4時間かけて周囲温度まで加温させ、次いでさらに1時間放置した。HPLC分析によれば、出発物質は、この時点までに完全に消費されていた。したがって、反応を水(10mL)を添加することによってクエンチし、2つの層を分離した。有機層を乾燥(NaSO)し、次いで真空濃縮した。得られた残渣をアセトニトリル(10mL)に溶解させ、得られた溶液を80℃に加熱した。この温度で18時間撹拌した後、溶液を周囲温度まで冷却し、次いで、濃縮して乾燥させた。この粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(3:1ヘキサン/MTBE)により精製し、表題の化合物を白色の固体(68mg、78%、99%ee)として得た。H NMR(250MHz,CDCl)δ7.88(s,1H)、7.84(dd,J=8.1,1.5Hz,1H)、7.30(d,J=7.6Hz,1H)、3.88(s,3H)、3.06(ddd,J=15.5,7.9,2.1Hz,2H)、2.87(d,J=15.4Hz,2H)、2.62〜2.52(m,2H)、1.93〜1.82(m,2H)、1.32〜1.15(m,2H)。

Claims (11)

  1. 式Iの化合物を調製するためのエナンチオ選択的方法であって、
    Figure 0004795348
    (a)式IIの化合物と
    Figure 0004795348
    式IIIの化合物を
    Figure 0004795348
    Figure 0004795348
    から選択された触媒の存在下において反応させて、式IVの化合物を形成させるステップと、
    Figure 0004795348
    (b)前記式IVの化合物をRによって処理して、式Vの化合物を形成させるステップと、
    Figure 0004795348
    および
    (c)前記式Vの化合物を脱水して、式Iの化合物を形成させるステップと
    [式中、RはHまたはC1〜4アルキルであり;
    はH、C1〜4アルキル、フェニルまたはClであり;
    はC1〜4アルキルまたはベンジルであり;
    ZはOまたはSであり;
    Mはアルカリ金属であり;
    XはSbF 、BF 、PF またはCFSO であり;
    各Yは、t−ブチル、i−プロピル、フェニルまたは1−ナフチルであり;
    各Yは、t−ブチル、フェニル、4−シアノフェニル、2−クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニルまたは2,6−ジフルオロフェニルであり;および
    Tfはトリフルオロメチルスルホニルを表す。]
    を含む方法。
  2. ステップ(a)における触媒が式Aを有する、請求項1に記載の方法。
  3. がt−ブチルを表し、およびXがSbF を表す、請求項2に記載の方法。
  4. ステップ(a)における触媒が式Bを有し、およびYがt−ブチルを表す、請求項1に記載の方法。
  5. ステップ(a)が、アセトニトリル中において0℃またはそれ以下で実行される、請求項4に記載の方法。
  6. およびRが、両方ともHである、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. ZがOである、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. ステップ(c)における脱水が、BClを使用するか塩化第2鉄および無水酢酸を使用して実行される、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 式IIの化合物
    Figure 0004795348
    [式中、Rは請求項1において定義された通りである。]。
  10. 式IVの化合物
    Figure 0004795348
    [式中、Z、RおよびRは請求項1において定義された通りである。]。
  11. 式Vの化合物
    Figure 0004795348
    [式中、R、RおよびRは請求項1において定義された通りである。]。
JP2007526579A 2004-08-20 2005-08-17 13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成 Expired - Fee Related JP4795348B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0418579.9A GB0418579D0 (en) 2004-08-20 2004-08-20 Chemical process
GB0418579.9 2004-08-20
PCT/GB2005/050132 WO2006018663A1 (en) 2004-08-20 2005-08-17 Enantioselective synthesis of 13-oxotricyclo[8.2.1.0 3,8]trideca-3(8),4,6-triene-5-carboxylates

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008510694A JP2008510694A (ja) 2008-04-10
JP4795348B2 true JP4795348B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=33042362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007526579A Expired - Fee Related JP4795348B2 (ja) 2004-08-20 2005-08-17 13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7759492B2 (ja)
EP (1) EP1781591A1 (ja)
JP (1) JP4795348B2 (ja)
CN (1) CN101006043A (ja)
AU (1) AU2005273649B2 (ja)
CA (1) CA2576645A1 (ja)
GB (1) GB0418579D0 (ja)
WO (1) WO2006018663A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003093264A1 (en) * 2002-05-01 2003-11-13 Merck Sharp & Dohme Limited Oxadiazole derivatives for inhibition of gamma secretase

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003093264A1 (en) * 2002-05-01 2003-11-13 Merck Sharp & Dohme Limited Oxadiazole derivatives for inhibition of gamma secretase

Also Published As

Publication number Publication date
CN101006043A (zh) 2007-07-25
WO2006018663A1 (en) 2006-02-23
AU2005273649B2 (en) 2011-03-31
GB0418579D0 (en) 2004-09-22
EP1781591A1 (en) 2007-05-09
CA2576645A1 (en) 2006-02-23
AU2005273649A1 (en) 2006-02-23
US7759492B2 (en) 2010-07-20
US20070244329A1 (en) 2007-10-18
JP2008510694A (ja) 2008-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5284269B2 (ja) ルテニウムを主成分とした触媒錯体、およびオレフィンメタセシスのための前記錯体の使用
Souris et al. An atom-economical and stereoselective domino synthesis of functionalised dienes
JP2007230963A (ja) 2,4−ジ置換ピリジンの製造法
JP4795348B2 (ja) 13−オキソトリシクロ[8.2.1.03,8]トリデカ−3(8),4,6−トリエン−5−カルボン酸エステルのエナンチオ選択的な合成
KR20190103944A (ko) 입체 선택성이 우수한 이 작용성 유기 키랄 촉매 화합물을 이용한 나이트로 화합물로부터의 감마 락탐 유도체의 제조 방법
KR20070002020A (ko) 광학 활성 알파-할로-카르보닐 화합물의 접촉식 비대칭합성
JP3855295B2 (ja) ビスオキサゾリン類の製造方法
JP2006520351A (ja) シアノイソベンゾフランの製造方法
RU2806043C1 (ru) Способ получения 1-метил-N-арил-3-оксо-8-фенил-2-окса-6-тиабицикло[2.2.2]октан-5-карбоксамидов
JP5208928B2 (ja) C2−対称の面性キラリティーだけをもつルテノセンビスホスフィン配位子及びその合成方法
JP4586116B2 (ja) ヒドロキシメチル化化合物の製法
CN110981808B (zh) 银与碱协同催化合成非对映2-咪唑啉酮类化合物的方法
JP3017338B2 (ja) インドールアルカロイド誘導体製造用の新規中間体化合物
JPH07188092A (ja) 光学活性ノルボルネン誘導体の製造方法
KR101881918B1 (ko) 아실설폰아마이드 유도체의 새로운 제조방법
JP4258031B2 (ja) 新規β−ジケトン型化合物、および金属配位β−ジケトン型化合物
JPH11279159A (ja) 光学活性なピペラジンカルボン酸エステルの製造方法
JP2001252569A (ja) 高分子固定化キラルジルコニウム触媒
CN118084831A (zh) 四取代呋喃类化合物及其制备方法
CN117105838A (zh) 一种β-内酰胺的合成方法
KR0173036B1 (ko) 2-술파닐티아졸 카르복사미드 유도체 및 그의 제조방법
Chen Functionalization of olefins and asymmetric halo aldol reaction
JP2003527354A (ja) 3,3−ジフェニル−2,3−エポキシプロピオン酸エステルのエナンチオ選択的製造方法
JPS6220986B2 (ja)
JP2005068077A (ja) (メタ)アクリル酸エステル類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080710

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees