JP4795023B2 - ビタミンd化合物及びそれらの合成中間体の合成方法 - Google Patents

ビタミンd化合物及びそれらの合成中間体の合成方法 Download PDF

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Description

本発明は、医薬品として有用なビタミンD化合物及びそれらの合成中間体の、新規合成方法に関するものである。
ビタミンD化合物は、カルシウム代謝調節作用、腫瘍細胞などに対する増殖抑制作用や分化誘導作用、免疫調節作用など広範な生理活性を示すことが知られている。
ビタミンD化合物及びそれらの合成中間体の合成には、ウィッティッヒ−ホルナー反応(Wittig-Horner reaction)による方法が汎用されている。
ウィッティッヒ−ホルナー反応とは、一般に、ハロゲン化アルキルとトリフェニルホスファイトエステルから得られるウィッティッヒ試薬に、強塩基を作用させ、ホスホニウムイリドを生成させ、このイリドがアルデヒドやケトンに付加し、更に付加体(オキサホスフェタン)からホスフィンオキシドが離脱してオレフィンを与える反応のことである。
ウィッティッヒ−ホルナー反応には、塩基をウィッティッヒ試薬へ滴下してイリドを生成させ、次いでこのイリドへケトンまたはアルデヒドを加える方法、ウィッティッヒ試薬とケトンまたはアルデヒドとを混合した後、得られた混合物に塩基を滴下する方法(Blahr L. et al., Steroides, 66, 2001, 539)等があるが、ビタミンD化合物の合成においては、前者のみが利用されている。後者の方法では、原料となるケトンのエピメリ化や、塩基として加えたアニオン(例えば、塩基としてn-ブチルリチウムを加えた場合にはn-ブチルアニオン)のケトンもしくはアルデヒドのカルボニル基への求核反応(これによりケトンもしくはアルデヒドが消失する)が起こり、十分な収率が得られないと予想されるためである。
つまり、ビタミンD化合物の合成においては、最初にビタミンDのA環部中間体であるウィッティッヒ試薬へ、n-ブチルリチウム、フェニルリチウム、メチルリチウムまたはリチウムジイソプロピルアミドなどの強塩基を、テトラヒドロフラン中で極低温(通常−78℃)にて滴下し、イリドを生成させる。次いで、このイリドへ、ビタミンDのCD環部中間体であるケトンのテトラヒドロロフラン溶液を、極低温(通常−78℃)に保ちながら加える。その後、−78℃から室温の間で攪拌することで、ビタミンDの特徴的なトランスジエン構造を構築する。この方法は、比較的収率がよく立体選択性に優れており、様々なビタミンD化合物、およびそれらの合成中間体の合成に広く用いられている(Baggiolini E. et al., J. Am. Chem. Soc., 104,1982, 2945、Baggiolini E. et al., J. Org. Chem., 51, 1986, 3098、Zhu G. et al., Chem. Rev., 95, 1995, 1877、Norman A. et al., J. Med. Chem., 43, 14, 2000, 2719、Shiuey S. et al., J. Org. Chem., 55, 1990, 243、Sicinski, R. et al., J. Med. Chem., 41, 23, 1998, 4662、Wu Y. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 12, 12, 2002, 1633、Kutner A. et al., Bioorg.Chem., 23, 1, 1995, 22)。また、CD環部中間体として、ケトンではなく、アルデヒドを用いたビタミンD化合物やその合成中間体の合成にも、この方法が用いられている(Wu Y. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 12, 12, 2002, 1633)。
下記に、ウィッティッヒ−ホルナー反応による、ビタミンD化合物の合成方法の代表的な例を示す
Figure 0004795023
ウィッティッヒ−ホルナー反応には、いくつかの副反応が知られている。一つは反応混合物に水分が混入した場合、イリドが消失してしまう副反応である。二つ目は反応温度が上昇した場合、ケトンがエピメリ化してしまう副反応である(Baggiolini E. et al., J. Am. Chem. Soc., 104, 1982, 2945、Baggiolini E. et al., J. Org. Chem., 51, 1986, 3098、Peterson P. et al., J. Org. Chem., 51, 1986, 1948)。さらに、ケトンもしくはアルデヒドのカルボニル基への求核反応等の副反応もある。これらの副反応が生じると、ビタミンD化合物の収率が低下する。
下記にウィッティッヒ−ホルナー反応の2つの副反応を示す。
Figure 0004795023
これらの副反応を避けて、高収率で目的とするビタミンD化合物を得るため、従来のビタミンD合成方法では、反応系への水分の混入を避けるのと同時に、低温の条件で混合操作をする必要があった。生成したイリドにケトンのテトラヒドロロフラン溶液を加える過程はエピメリ化を防ぐために低温(通常−78℃)で行う必要があるが、その前に行うウィッティッヒ試薬へn-ブチルリチウム等の塩基を滴下する過程も慣習的に低温(通常−78℃)で行われており、こうした極低温操作過程において、副反応へつながる結露等による水の混入および昇温が起こりやすく、それを避けるため非常に煩雑な混合操作が必要とされた。
ビタミンD化合物の工業的な大量合成においては、水分混入の防止、極低温環境を維持するために、設備、労力、エネルギー等の多大なコストと時間を要していた。また、10〜20mg程度の少量の、所謂実験室レベルのビタミンD化合物合成においては、非常に低い収率か、あるいは全く目的物を得ることができなかった(Posner G. et al., J. Med. Chem., 35, 1992, 3280)。これは10〜20mg程度の少量の合成では、特に、その混合操作の煩雑さからシリンジ、カニューレなどを使用しても、水の混入の防止および極低温環境の維持が難しく、上記の副反応が生じやすいためである。
ウィッティッヒ試薬、およびケトンまたはアルデヒドの必要量は、反応理論的には当量の使用で収率良く目的とするビタミンD化合物が得られると考えられる。しかし、上記のように、従来の方法では副反応を十分に防ぎきれないあるいは十分に防ぐためには多大なコストと時間がかかるため、一般的に、ウィッティッヒ試薬あるいはケトンまたはアルデヒドのいずれか一方を0.5当量から1当量程度過剰に使用して、副反応による収率の低下を防いでおり、このことが製造コストをさらに上昇させていた。
原料の浪費を避けるため、未反応のウィッティッヒ試薬、ケトン、アルデヒドをシリカゲルカラム等で回収することも可能であるが(Baggiolini E. et al., J. Org. Chem., 51, 1986, 3098、Hatakeyama S. et al., Bioorg. Med. Chem. 9, 2001, 403)、回収作業はコストや時間を要する上、エピメリ化したケトンは回収出来ない場合が多い。
上述のように、従来のビタミンD化合物の合成方法によれば、十分な収率を得るために非常に煩雑な操作が必要であり、工業的規模での製造においては、高いコストと長時間を要した。研究室レベルの少量の製造においては、非常に低い収率しか期待できなかった。したがって、簡単な操作で低コストにビタミンD化合物を合成する方法が求められていた。
本発明は、上述のような従来の技術の問題点を解決するものである。
すなわち、本発明によれば、(a)ケトンまたはアルデヒドと、ウィッティッヒ試薬と、塩基とを混合する工程;または、(b)ケトンまたはアルデヒドとウィッティッヒ試薬とを混合し、得られた混合物に塩基を加える工程;を含む、ビタミンD化合物およびその合成中間体の製造方法が提供される。工程(b)をワンポットで行ってもよい。
上記製造方法において、ビタミンD化合物が一般式(I):
Figure 0004795023
(式中
1とR2は、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表し、あるいは、R1とR2とは、一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を形成する、ただし、R1とR2が同時に水素原子を表すことはない;
3は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく置換されていてもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または、1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表す)
の化合物もしくはその塩であることが好ましい。
一般式(I)において、好ましくは、R1とR2は、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜18のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、いずれも、1以上のRaで置換されていてもよく、ただし、R1とR2が同時に水素原子を表すことはなく、あるいは、R1とR2とは、一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜18のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を形成し、ここで、これらの環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、いずれも、1以上のRaで置換されていてもよい;
好ましくは、R3は、1以上の2重結合を有していてもよい炭素数3〜10の環状炭化水素を表し、1以上のRaで置換されていてもよい;
好ましくは、Raは、ヒドロキシ、またはシアノ、またはカルボニル、またはカルボキシル、またはエステル、またはアミド、またはハロゲン、またはニトロ、またはアミノ、または亜リン酸、またはリン酸、またはリン酸エステル、またはスルフォン酸、またはスルフォン酸エステル、またはスルフォン酸アミド、またはチオール、または=O、または=CH2、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらのエステル、アミド、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環はそれ自身が、1以上のRbで置換されていてもよい;
好ましくは、Rbは、ハロゲン、または=O、またはヒドロキシ、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、それ自身が、ハロゲン、=O、ヒドロキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ハロアルキルおよび炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルから選択される1つ以上で置換されていてもよい。
一般式(I)において、R1とR2とが一緒になって、1以上のRaで置換されたビシクロ[4.3.0]ノナニルまたは1以上のRaで置換されたビシクロ[4.3.0]ノネニルを形成してもよい。
一般式(I)において、R3が、1以上のRaで置換されたシクロヘキサニルまたは1以上のRaで置換されたシクロヘキセニルを表してもよい。
一般式式(I)の化合物が、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有することが好ましい。
あるいは、上記製造方法において、ビタミンD化合物が一般式(V):
Figure 0004795023
(式中
11とR12は、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく、酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく、1以上のRcで置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素を表し、ただし、R11とR12が同時に水素原子を表すことはなく;
13とR14とは、同時に水素原子を表すか、あるいはR13とR14とが一緒になって単結合を形成する;
15とR16とは、同時に水素原子を表すか、あるいはR15とR16とが一緒になって=CH2を形成する;
17はハロゲン、またはヒドロキシを表す;
18とR19とは、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく1以上のRcで置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素を表し、あるいは、R18とR19とが一緒になって=O、または=CH2、または1以上の二重結合を含んでもよく1以上のRcで置換されていてもよい炭素数3〜8のスピロ炭化水素、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよく1以上のRcで置換されていてもよい3〜15員スピロヘテロ環を形成する;
cは、ヒドロキシ、またはシアノ、またはカルボニル、またはカルボキシル、またはエステル、またはアミド、またはハロゲン、またはニトロ、またはアミノ、または亜リン酸、またはリン酸、またはリン酸エステル、またはスルフォン酸、またはスルフォン酸エステル、またはスルフォン酸アミド、またはチオール、または=O、または=CH2、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらのエステル、アミド、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環はそれ自身が、1以上のRdで置換されていてもよい;
dは、ハロゲン、または=O、またはヒドロキシ、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、それ自身が、ハロゲン、=O、ヒドロキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ハロアルキルおよび炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルから選択される1つ以上で置換されていてもよい;
20はハロゲン、またはヒドロキシを表す)
の化合物もしくはその塩であってもよい。
式(V)の化合物が、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有することが好ましい。
上記製造方法において、ビタミンD化合物が、式(VI)または(VII)で表される部分構造を有する化合物もしくはその塩であってもよい。そして、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有することが好ましい。
Figure 0004795023
本発明の方法によれば、−78℃という極低温の条件を必要とせず、例えば約−20℃以下、室温等の操作条件で、ビタミンD化合物及びそれらの合成中間体を合成できる。
本発明の方法によれば、反応をワンポットで行うことで、ビタミンD化合物及びそれらの合成中間体の製造工程における水分混入の可能性を低減でき、同時に、温度要件の緩和により結露等による水分混入防止を図ることもできる。
本発明の方法によれば、ウィッティッヒ試薬、あるいはケトンまたはアルデヒドを過剰に使用することなく、ビタミンD化合物及びそれらの合成中間体を得ることができる。
以下、本発明のより具体的な態様、並びに本発明を実施するための方法につき説明する。
本発明において、「ビタミンD化合物」とは、生体内ビタミンDレセプターに結合し、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を引き起こす化合物を意味する。「ビタミンD化合物」としては、例えば、上述の一般式(I)で表される化合物や一般式(V)で表される化合物が挙げられる。あるいは、部分構造として式(VI)、(VII)を有する化合物等が例示される。
「ビタミンD作用」とは、生体内ビタミンDレセプターに結合し、遺伝子群(例えば副甲状腺ホルモン、ビタミンD−1α位の水酸化酵素、オステオカルシン等)の発現を調節することで引き起こされる作用をいう。具体的には、抗クル病作用、カルシウム代謝調節作用、骨形成作用、細胞分化誘導作用、細胞増殖調節作用等を意味する。ビタミンD作用の確認方法としてHL−60分化誘導作用の確認、レポータージーンアッセイ等がある。
「ビタミンDに対するアンタゴニスト作用」とは、生体内ビタミンDレセプターに結合し、他の生体内ビタミンDが引き起こす上記の作用発現を阻害する作用を意味する。ビタミンDに対するアンタゴニスト作用の確認方法としてHL−60分化誘導作用の確認、レポータージーンアッセイ等がある。
一般式(I)において、R1とR2のいずれか一方が水素原子である場合には、他方は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい炭素数1〜30(特に1〜20、さらに特には8〜14)の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい炭素数3〜15(特に3〜8、さらに特には4〜7)の環状炭化水素を表すことが好ましい。これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素や環状炭化水素は、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O(オキソ)、=CH2(メチレン)、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアシルオキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等から選択される1以上の置換基を有していてもよい。ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状アルキルが、特に好ましい置換基である。
一般式(I)において、好ましくは、R1とR2が一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい炭素数3〜15(特には6〜12、さらに特にはビシクロ[4.3.0]ノナニルまたはビシクロ[4.3.0]ノネニル)の環状炭化水素を形成する。この環状炭化水素は、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。これらの置換基自身が、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、炭素数1〜6のアシルオキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、炭素数3〜6の環状炭化水素、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール、=Oで置換されていてもよく酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜8員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
一般式(I)において、好ましくは、R3は、1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい環状炭化水素、更に好ましくは、1以上の二重結合を有していてもよい置換されていてもよい炭素数3〜10の環状炭化水素(特には、シクロヘキサニルまたはシクロヘキセニル)を表す。この環状炭化水素は、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。これらの置換基自身が、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、炭素数1〜6のアシルオキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、炭素数3〜6の環状炭化水素、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール、=Oで置換されていてもよく酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜8員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。
一般式(V)における、R11とR12の定義における「1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく、酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく、炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素」としては、炭素数1〜16であるものが好ましい。
11とR12は、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等から選択される1以上の置換基を有していてもよい。これらのアシルオキシ、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環自身が、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよい。R11とR12のいずれか一方が水素原子であるときには、他方は、上記の置換基の1以上を有することが好ましく、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有することがさらに好ましい。
17はハロゲン(フッ素、ヨウ素、塩素、臭素)またはヒドロキシを表すが、ヒドロキシであることが好ましい。
18とR19の定義における「1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく1以上のRaで置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素」としては、炭素数1〜16であるものが好ましく、炭素数1〜6であるものがさらに好ましく、炭素数1〜4であるものがいっそう好ましい。この直鎖もしくは分岐状炭化水素に挿入され得る原子としては、酸素原子が好ましい。
18とR19は、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等から選択される1以上の置換基を有していてもよい。これらのアシルオキシ、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環自身が、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよい。R18とR19のいずれか一方が水素原子であるときには、他方は、上記の置換基の1以上を有することが好ましく、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有することがさらに好ましい。
18とR19は、両方が同時に水素原子であってもよく、少なくとも一方が水素原子であることが好ましい。
20は(フッ素、ヨウ素、塩素、臭素)またはヒドロキシを表すが、ヒドロキシであることが好ましい。
「ケトン」とは、一般式(II):
5COR6
(式中
5とR6は、それぞれ独立して、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表し、あるいは、R5とR6とは、一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を形成する)
の化合物又はその塩を意味する。
一般式(II)において、R5とR6とが一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素を形成することが好ましく、1以上の置換基を有するビシクロ[4.3.0]ノナニルまたは1以上の置換基を有するビシクロ[4.3.0]ノネニルを形成することがさらに好ましい。
一般式(II)における、R5とR6の置換基としては、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等が挙げられる。これらの置換基自身が、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、炭素数1〜6のアシルオキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、炭素数3〜6の環状炭化水素、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール、=Oで置換されていてもよく酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜8員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。R5とR6は、これらの置換基(保護基で保護されていてもよい)の1以上を適宜有することができる。
本発明においては、ケトンとして、オクタハイドロインデン−4-オン誘導体等が好ましく用いられる。
「アルデヒド」とは、一般式(III):
7CHO
(式中、
7は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表す)
の化合物又はその塩を意味する。
一般式(III)において、R7は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい炭素数1〜30(特には1〜20、さらに特には8〜14)の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい炭素数3〜15(特には3〜8、さらに特には4〜7)の環状炭化水素を表すことが好ましい。これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素や環状炭化水素の置換基としては、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O(オキソ)、=CH2(メチレン)、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアシルオキシ、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、ヒドロキシおよびハロゲンから選択される1以上の置換基を有していてもよく炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等が挙げられる。R7は、これらの置換基(保護基で保護されていてもよい)の1以上を適宜有することができる。
ウィッティッヒ試薬としては、ホスホニウム塩誘導体、ホスホン酸エステル誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体が挙げられる。本発明においては、ホスフィンオキサイド誘導体が好ましく、アリルホスフィンオキサイド誘導体が更に好ましい。
アリルホスフィンオキサイド誘導体は、一般式(IV):
Figure 0004795023
(R8は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の2重結合を有していてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表す)
の化合物又はその塩を意味する。
8は、1以上の2重結合を有していてもよく置換されていてもよい環状炭化水素であることが好ましく、1以上の2重結合を有していてもよく置換されていてもよい炭素数3〜10の環状炭化水素であることが更に好ましく、置換されていてもよいシクロヘキサニルまたは置換されていてもよいシクロヘキセニルであることが更にいっそう好ましい。
一般式(IV)における、R8の置換基としては、カルボニル、カルボキシル、エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル)、アミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、プロピルアミド)、ハロゲン、ニトロ、アミノ、亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、スルフォン酸、スルフォン酸エステル、スルフォン酸アミド、チオールハロゲン、ヒドロキシ、=O、=CH2、炭素数1〜6のアシルオキシ、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、炭素数6〜14のアリール、酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環等が挙げられる。これらの置換基自身が、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、炭素数1〜6のアシルオキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、炭素数3〜6の環状炭化水素、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール、=Oで置換されていてもよく酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜8員のヘテロ環等から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい。R8は、これらの置換基(保護基で保護されていてもよい)の1以上を適宜有することができる。
本発明において、「ビタミンD化合物の合成中間体」とは、上記によって定義されるビタミンD化合物の合成中間体をいい、例えば、ビタミンD化合物の各官能基に保護基がついているものなどが含まれる。例えば、一般式(I)においてR1、R2、R3および存在する場合にはその置換基のいずれかが保護基で保護されている化合物、一般式(V)においてR11、R12、R17、R18、R19、R20および存在する場合にはその置換基のいずれかが保護基で保護されている化合物などが例示される。
一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)のR1、R2、R3、R5、R6、R7、R8、R11、R12、R17、R18、R19、R20および存在する場合にはこれらの置換基における保護基としては、特に限定されないが、アシル基、置換シリル基および置換または未置換アルキル基を挙げることができ、アシル基および置換シリル基が好ましい。アシル基の例としては、アセチル基、ベンゾイル基、置換アセチル基および置換ベンゾイル基、並びにカーボネート型およびカルバメート型のものが挙げられ、アセチル基が好ましい。アセチル基およびベンゾイル基上の置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基およびアリール基が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、メチル基、フェニル基およびエチリデン基が好ましい。置換されたアセチル基の好ましい例としては、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基およびクロトノイル基が挙げられる。置換ベンゾイル基の好ましい例としては、p−フェニルベンゾイル基および2,4,6−トリメチルベンゾイル基が挙げられる。置換シリル基の例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル(TMS)基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)基およびtert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられ、トリエチルシリル(TMS)基、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)基が好ましい。置換または未置換のアルキル基の例としては、メチル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、tert−ブチルチオメチル基、ベンジルオキシメチル基、p−メトキシベンジルオキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、tert−ブチル基、アリル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、およびo−またはp−ニトロベンジル基が挙げられる。
塩基としては、例えば、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムアジド、ナトリウムアジド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムtert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム−ジメチルスルフィド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、tert-ブチルリチウム、n-ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、フェニルリチウム、トライトンB、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ヨウ化ナトリウム-1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデセ-7-エン、塩化リチウム-1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデセ-7-エンが挙げられる。好ましくは、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、n-ブチルリチウム、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムtert-ブトキシドが挙げられる。さらに好ましくは、リチウムヘキサメチルジシラジドである。
一般式(I)で表される化合物の塩、一般式(V)で表される化合物の塩、式(VI)、(VII)、(VIII)または(IX)で表される部分構造を有する化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。無機塩基としては、アルカリ金属(例、ナトリウム,カリウム等)、アルカリ土類金属(例、カルシウム、マグネシウム等)が、有機塩基としては、例えばトリメチルアミン,トリエチルアミン,ピリジン,ピコリン,N,N?ジベンジルエチレンジアミン,ジエタノールアミン等が、無機酸としては、塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,リン酸,硝酸,硫酸等が、有機酸としては、ギ酸,酢酸,トリフルオロ酢酸,シュウ酸,酒石酸,フマール酸,マレイン酸,メタンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p?トルエンスルホン酸,クエン酸等が、塩基性または酸性アミノ酸としては、例えばアルギニン、リジン、アスパラギン酸,グルタミン酸等が挙げられる。
本発明のビタミンD化合物またはその合成中間体の製造方法によれば、下記のようにして、ケトンとウィッティッヒ試薬とを混合し、得られた混合物に塩基を加えてもよい。
ケトンとウィッティッヒ試薬とを反応容器に加え、例えば室温で、混合する。ケトンやウィッティッヒ試薬をそれぞれ溶媒(同じ溶媒でも、異なる溶媒でもよい)に溶解してから混合してもよく、反応に影響を与えない溶媒が好ましく用いられる。例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、t-ブチルメチルエーテルのようなエーテル類、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。基質から共沸操作により水を除くことを可能とするため、好ましくはベンゼンまたはトルエンを用いる。
得られたケトンとウィッティッヒ試薬との混合物に、室温以下で(例えば、20℃以下、15℃以下、10℃以下、5℃以下、0℃以下、−10℃以下、−15℃以下、−20℃以下で)、塩基を加える。例えば、ケトンとウィッティッヒ試薬との混合物から溶媒留去して、残渣を別の溶媒に、好ましくは窒素雰囲気下にて、溶解し、得られた溶液を室温以下まで冷却後(−78℃から室温まで、好ましくは約−20℃から室温、さらに好ましくは約−20℃)、適当な溶媒に溶解した塩基を(好ましくは少量ずつゆっくりと)添加する。ケトンとウィッティッヒ試薬との混合物から溶媒留去して得られた残渣や塩基を溶解させる溶媒は反応に影響を与えない溶媒であることが好ましく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、t-ブチルメチルエーテルのようなエーテル類、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等が好ましく用いられる。
次いで、得られた混合物を昇温(室温から60℃まで、好ましくは50℃まで)攪拌後、溶媒を留去し、残渣をクロマトグラフィ等で精製する。
本発明のビタミンD化合物またはその合成中間体の製造方法によれば、下記のようにして、アルデヒドとウィッティッヒ試薬とを混合し、得られた混合物に塩基を加えてもよい。
アルデヒドとウィッティッヒ試薬またはウィッティッヒ試薬の溶媒溶液とを反応容器に加え、例えば室温で、混合する。ウィッティッヒ試薬を溶媒に溶解してからアルデヒドと混合してもよく、反応に影響を与えない溶媒が好ましく用いられる。例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、t-ブチルメチルエーテルのようなエーテル類、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。基質から共沸操作により水を除くことを可能とするため、好ましくはベンゼンまたはトルエンを用いる。あるいはウィッティッヒ試薬の溶媒溶液から溶媒を留去して得られた残渣を、好ましくは窒素雰囲気下にて、アルデヒドと混合してもよい。
得られたアルデヒドとウィッティッヒ試薬との混合物に、室温以下で(例えば、20℃以下、15℃以下、10℃以下、5℃以下、0℃以下、−10℃以下、−15℃以下、−20℃以下で)、塩基を加える。例えば、アルデヒドとウィッティッヒ試薬との混合物から溶媒留去して、残渣を別の溶媒に、好ましくは窒素雰囲気下にて、溶解し、得られた溶液を室温以下まで冷却後(−78℃から室温まで、好ましくは約−20℃から室温、さらに好ましくは約−20℃)、適当な溶媒に溶解した塩基を(好ましくは少量ずつゆっくりと)添加する。アルデヒドとウィッティッヒ試薬との混合物から溶媒留去して得られた残渣や塩基を溶解させる溶媒は反応に影響を与えない溶媒であることが好ましく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、t-ブチルメチルエーテルのようなエーテル類、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等が好ましく用いられる。
次いで、得られた混合物を昇温(室温から60℃まで、好ましくは50℃まで)攪拌後、溶媒を留去し、残渣をクロマトグラフィ等で精製する。
上記方法によれば、ケトンまたはアルデヒドとウィッティッヒ試薬の混合から、得られた混合物への塩基の添加までを、同一の反応容器で行うことができる。
得られた精製物のヒドロキシ基等に保護基が存在する場合には、文献記載の方法(例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)、AG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247))にしたがって脱保護を行い、目的とするビタミンD化合物を得る。
本発明のビタミンD化合物またはその合成中間体の製造方法によれば、下記のようにして、ケトン(またはアルデヒド)とウィッティッヒ試薬と塩基とを混合してもよい。
ケトン(またはアルデヒド)とウィッティッヒ試薬と塩基をそのまま、あるいはそれぞれ反応に適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等に溶解し、−78℃から室温、好ましくは−20℃から室温、さらに好ましくは−20℃に保ちながらケトン(またはアルデヒド)とウィッティッヒ試薬と塩基をそれぞれ適切な速度、例えば等量の速さで反応容器に加えることにより混合した後、得られた混合物を昇温(例えば50℃まで、室温まで)攪拌後、溶媒を留去し、残渣をクロマトグラフィ等で精製する。
上記方法によれば、ケトンまたはアルデヒドとウィッティッヒ試薬の混合から、得られた混合物への塩基の添加までを、同一の反応容器で行うことができる。
得られた精製物のヒドロキシ基等に保護基が存在する場合には、文献記載の方法(例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)、AG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247))にしたがって脱保護を行い、目的とするビタミンD化合物を得る。
上述の方法により、下記の表1〜6に示すビタミンD化合物1〜22を合成することができる。各表記載のビタミンD化合物の合成原料であるウィッティッヒ試薬、ケトン、アルデヒドは、公知化合物であり、表中に記載された文献記載の方法で合成できる。
Figure 0004795023
Figure 0004795023
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Figure 0004795023
Figure 0004795023
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なお、本出願が主張する優先権の基礎となる出願である特願2004−26291号の開示は全て引用により本明細書の中に取り込まれる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(機器分析条件)
1H NMRはJEOL製JMN−EX270型により、重水素化クロロホルム中、テトラメチルシラン(tetramethylsilane、TMS)を内部標準として測定した。NMRの記載は次の略号によった。s=singlet: d=doublet; t=triplet; m=multiplet; arom=aromatic; br=broad signal。
UVはSHIMADZU製UV−1600PC型により、エタノール中で測定した。
(実施例1)
下記の表7、8記載の0.3Mケトンのベンゼン溶液(66.6μL、20μmol)および0.22M ウィッティッヒ試薬のベンゼン溶液(100μL、22μmol)を反応容器に加え、得られた混合物からベンゼンを留去し、さらに3時間減圧下にて乾燥した。得られた残渣を、窒素雰囲気下にて室温でテトラヒドロフラン200μLに溶解し、−20℃に冷却後、1M リチウムビストリメチルシリルアミドのテトラヒドロフラン溶液を、2μLずつ1秒おきに11回加えた(合計22μL、22μmol)。次いで、反応混合物を50℃で16時間攪拌した。反応後、溶媒を留去した。ここまでの操作はすべて同一容器で行った。得られた残渣を分取用プレパラティブTLC(シリカゲル(Merk、シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、表7、8の「得られた化合物の収量、収率」欄記載の化合物A〜Fを合成した。化合物A〜Fは対応するビタミンD化合物の合成中間体である。合成原料であるウィッティッヒ試薬およびケトンは、表中に記載された文献記載の方法で合成できる。
得られた化合物A〜Fの物質データを下記に示す。
化合物Aの1H NMR: 0.55(s, 3H), 1.20(s, 6H), 2.78-2.88(m, 1H), 4.17-4.22(m, 1H), 4.37-4.42(m, 1H), 4.84(s, 1H), 5.19(s, 1H), 6.00(d, 1H, J=11.5Hz), 6.21(d, 1H, J=11.5Hz)
化合物Bの1H NMR: 0.54(s, 3H), 1.20(s, 6H), 4.34-4.42(m, 2H), 4.92(s, 1H), 4.97(s, 1H), 5.83(s, 1H, J=11.2Hz), 6.21(s, 1H, J=11.2Hz)
化合物Cの1H NMR: 0.53(s, 3H), 1.20(s, 6H), 4.15-4.22(m, 1H), 4.37-4.42(m, 1H), 4.87(s, 1H), 5.17(s, 1H), 6.01(d, 1H, J=11.4Hz), 6.23(d, 1H, J=11.4Hz)
化合物Dの1H NMR: 0.54(s, 3H), 0.93(d, 3H, J=6.1Hz), 1.20(s, 6H), 4.01-4.10(m, 2H), 5.80(d, 1H, J=11.3Hz), 6.16(d, 1H, J=11.3Hz)
化合物Eの1H NMR: 0.52(s, 3H), 1.16(d, 3H, J=5.9Hz), 1.20(s, 6H), 3.17-3.22(m,1H), 3.28-3.36(m, 1H), 3.60-3.70(m, 1H), 4.17-4.23(m, 1H), 4.35-4.40(m, 1H), 4.86(s, 1H), 5.18(s, 1H), 6.02(d, 1H, J=13.0Hz), 6.22(d, 1H, J=13.0Hz)
化合物Fの1H NMR: 0.55(s, 3H), 1.07(d, 3H, J=5.8Hz), 3.10-3.20(m, 1H), 3.20-3.30(m, 1H), 3.50-3.60(m, 1H), 4.13-4.21(m, 1H), 4.34-4.40(m, 1H), 4.86(s, 1H), 5.19(m, 1H), 6.00(d, 1H, J=11.0Hz), 6.24(d, 1H, J=11.0Hz).
化合物A(12.5mg)を室温でテトラヒドロフラン(500μL)に溶解した。得られた溶液を攪拌しつつ、室温で1M n−テトラブチルアンモニウムフルオライド テトラヒドロフラン溶液(200μL)を加え、60℃にて1時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、得られた有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をプレパラティブTLC(シリカゲル(Merk シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=10:1)で精製し、表7の右端欄記載の目的とするビタミンD化合物(4.9mg、収率68%)を得た。
化合物Aに対応するビタミンD化合物の物性データ
1H NMR: 0.54(s, 3H), 0.84(d, 3H, J=6.4Hz), 1.22(s, 6H), 2.29-2.35(m, 1H), 2.57-2.63(m, 1H), 2.78-2.85(m, 1H), 4.20-4.28(m, 1H), 4.39-4.46(m, 1H), 5.00(s, 1H), 5.32(s, 1H), 6.01(d, 1H, J=11.4Hz), 6.37(d, 1H, J=11.4Hz)
UV: λmax 266nm, λmin 229nm.
化合物B〜Fのそれぞれに対応するビタミンD化合物も、上記と同様の方法で調製できる。あるいは、他の公知の方法(例えばAG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247))により、化合物B〜Fの保護基を取り除いてもよい。
Figure 0004795023
Figure 0004795023
(実施例2)
表9記載の0.22M ウィッティッヒ試薬のベンゼン溶液(100μL、22μmol)を室温で反応容器に加え、室温でベンゼンを留去し、さらに室温で3時間減圧下にて乾燥した。得られた残渣を、室温で窒素雰囲気下にて、テトラヒドロフラン200μLに溶解し、表9記載のアルデヒドを室温で22μmol 加え、室温で撹拌混合後、−20℃に冷却した。上記の混合物の撹拌下、室温の1M リチウムビストリメチルシリルアミド テトラヒドロフラン溶液を2μLずつ1秒おきに11回加えた(合計22μL、22μmol)。次いで反応混合物を50℃で16時間攪拌した。反応後、溶媒を留去した。残渣を分取用プレパラティブTLC(シリカゲル(Merk、シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し化合物Gを得た。
化合物Gの1H NMR: 4.10(m, 1H), 4.37-4.41(m, 1H), 4.87(s, 1H), 5.19(s, 1H), 5.59(dd, 1H, J=6.5, 16.5Hz), 5.88(d, 1H, J=10.8Hz), 6.34(dd, 1H, J=10.8, 16.5Hz).
化合物Gは対応するビタミンD化合物の合成中間体であり、公知の方法、例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)やAG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247)等により、保護基を取り除いて目的とするビタミンD化合物を得ることができる。
Figure 0004795023
(実施例3)
表10記載の0.3Mケトンのベンゼン溶液(66.6μL、20μmol)および0.22M ウィッティッヒ試薬のベンゼン溶液 (100μL、22μmol)を反応容器に室温で加え、得られた混合物からベンゼンを室温で留去し、さらに3時間減圧下にて室温で乾燥した。得られた残渣を、室温で窒素雰囲気下にてテトラヒドロフラン200μLに溶解し室温にて、上記の混合物の撹拌下、室温の1M リチウムビストリメチルシリルアミド テトラヒドロフラン溶液を2μLずつ1秒おきに11回加えて(合計22μL、22μmol)撹拌混合した。次いで反応混合物を50℃で16時間攪拌した。反応後、溶媒を留去した。残渣を分取用プレパラティブTLC(シリカゲル(Merk、シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し化合物Hを得た。
化合物Hの1H NMR: 0.53(s, 3H), 1.20(s, 6H), 4.15-4.22(m, 1H), 4.37-4.42(m, 1H), 4.87(s, 1H), 5.17(s, 1H), 6.01(d, 1H, J=11.4Hz), 6.23(d, 1H, J=11.4Hz).
合成原料であるケトンは、表中に記載された文献記載の方法で合成できる。
化合物Hは対応するビタミンD化合物の合成中間体であり、公知の方法、例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)、AG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247)により、保護基を取り除いて目的とするビタミンD化合物を得ることができる。
Figure 0004795023
(実施例4)
表11記載の0.22M ウィッティッヒ試薬のベンゼン溶液 (100μL、22μmol)を室温で反応容器に加え、室温でベンゼンを留去し、さらに室温で3時間減圧下にて乾燥した。得られた残渣を、室温で窒素雰囲気下にてテトラヒドロフラン200μLに溶解し、表11記載のアルデヒドを室温で22μmol 加え、室温にて、上記の混合物の撹拌下、室温の1M リチウムビストリメチルシリルアミド テトラヒドロフラン溶液を2μLずつ1秒おきに11回加えた(合計22μL、22μmol)。次いで反応混合物を50℃で16時間攪拌した。反応後、溶媒を留去した。残渣を分取用プレパラティブTLC(シリカゲル(Merk、シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し化合物Gを得た。
化合物Gの1H NMR: 4.10(m, 1H), 4.37-4.41(m, 1H), 4.87(s, 1H), 5.19(s, 1H), 5.59(dd, 1H, J=6.5, 16.5Hz), 5.88(d, 1H, J=10.8Hz), 6.34(d, 1H, J=10.8, 16.5Hz).
化合物Gは対応するビタミンD化合物の合成中間体であり、公知の方法、例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)、AG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247)により、保護基を取り除いて目的とするビタミンD化合物を得ることができる。
Figure 0004795023
(実施例5)
表12記載の0.3Mケトンのベンゼン溶液(66.6μL、20μmol)および0.22M ウィッティッヒ試薬のベンゼン溶液(100μL、22μmol)を室温で反応容器に加え、得られた混合物からベンゼンを室温で留去し、さらに3時間減圧下にて室温で乾燥した。得られた残渣を、室温で窒素雰囲気下にてテトラヒドロフラン200μLに溶解し、−20℃に冷却した。得られた混合物を攪拌下、室温の1.58M n-ブチルリチウムのヘキサン溶液を−20℃で13.9μLを5分に渡って加えた。次いで反応混合物を−20℃で2時間攪拌後、ゆっくり室温へ昇温し、さらに室温で2時間攪拌した。反応後、溶媒を留去した。残渣を分取用プレパラティブTLC(シリカゲル(Merk、シリカゲル60)、展開溶媒として酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し化合物Hを得た。
化合物Hの1H NMR: 0.53(s, 3H), 1.20(s, 6H), 4.15-4.22(m, 1H), 4.37-4.42(m, 1H), 4.87(s, 1H), 5.17(s, 1H), 6.01(d, 1H, J=11.4Hz), 6.23(d, 1H, J=11.4Hz).
化合物Hは対応するビタミンD化合物の合成中間体であり、公知の方法、例えばテトラアンモニウムフルオライドを用いる方法(Bioorg. Med. Chem. 9 (2001) 403)、AG 50W-X4を用いる方法(Steroids, 67, 2002, 247)により、保護基を取り除いて目的とするビタミンD化合物を得ることができる。
Figure 0004795023
本願の製造方法によれば、従来の方法より単純な操作でビタミンD化合物およびその合成中間体を構成することができる。

Claims (12)

  1. 一般式(I):
    Figure 0004795023
    (式中
    1 とR 2 は、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、ホウ素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表し、あるいは、R 1 とR 2 とは、一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよく酸素、窒素、リン、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく置換されていてもよい環状炭化水素を形成する、ただし、R 1 とR 2 が同時に水素原子を表すことはない;
    3 は、1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい直鎖もしくは分岐状炭化水素、または、1以上の二重結合を含んでもよく置換されていてもよい環状炭化水素を表す)
    ビタミンD化合物の製造方法であって、一般式(II):
    Figure 0004795023
    (式中、R 5 とR 6 は、それぞれR 1 とR 2 と同じ意味を有する、ただし、R 5 とR 6 はいずれも水素原子を表すことはない)
    のケトン、または、一般式(III):
    Figure 0004795023
    (式中、R 7 は、R 1 またはR 2 と同じ意味を有する、ただし、R 7 が水素原子を表すことはない)
    のアルデヒドを、一般式(IV):
    Figure 0004795023
    (式中、R 8 は、R 3 と同じ意味を有する)
    のウィッティッヒ試薬とを混合し、得られた混合物に、塩基を加える工程を含む方法。
  2. ワンポットで行う、請求項1記載の方法。
  3. 塩基が−20℃から室温までの温度で添加される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 1とR2 によりそれぞれ独立して表される直鎖もしくは分岐状炭化水素の炭素数1〜30であり 1 とR 2 によりそれぞれ独立して表される環状炭化水素の炭素数3〜15であり、R1とR2 一緒になって形成する環状炭化水素の炭素数3〜15であり、いずれも、1以上のRaで置換されていてもよ
    3 により表される環状炭化水素の炭素数3〜10であり、1以上のRaで置換されていてもよ
    a 、ヒドロキシ、またはシアノ、またはカルボニル、またはカルボキシル、またはエステル、またはアミド、またはハロゲン、またはニトロ、またはアミノ、または亜リン酸、またはリン酸、またはリン酸エステル、またはスルフォン酸、またはスルフォン酸エステル、またはスルフォン酸アミド、またはチオール、または=O、または=CH2、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらのエステル、アミド、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環はそれ自身が、1以上のRbで置換されていてもよい;
    b 、ハロゲン、または=O、またはヒドロキシ、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、それ自身が、ハロゲン、=O、ヒドロキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ハロアルキルおよび炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルから選択される1つ以上で置換されていてもよい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 1 とR 2 が、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素を表し、ここで、環状炭化水素は、1以上のR a で置換されていてもよく、あるいは、R 1 とR 2 とが、一緒になって、1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素を形成し、ここで、環状炭化水素は、1以上のR a で置換されていてもよく;
    3 が、1以上の2重結合を有していてもよい炭素数3〜10の環状炭化水素を表し、1以上のR a で置換されていてもよく;
    a が、ヒドロキシ、またはシアノ、またはカルボニル、またはカルボキシル、またはエステル、またはアミド、またはハロゲン、またはニトロ、またはアミノ、または亜リン酸、またはリン酸、またはリン酸エステル、またはスルフォン酸、またはスルフォン酸エステル、またはスルフォン酸アミド、またはチオール、または=O、または=CH 2 、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらのエステル、アミド、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環はそれ自身が、1以上のR b で置換されていてもよく;
    b が、ハロゲン、または=O、またはヒドロキシ、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、それ自身が、ハロゲン、=O、ヒドロキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ハロアルキルおよび炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルから選択される1つ以上で置換されていてもよい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 1 とR 2 が一緒になって形成する環状炭化水素が、1以上のRaで置換されたビシクロ[4.3.0]ノナニルまたは1以上のRaで置換されたビシクロ[4.3.0]ノネニルである、請求項に記載の方法。
  7. 3が、1以上のRaで置換されたシクロヘキサニルまたは1以上のRaで置換されたシクロヘキセニルを表す、請求項またはに記載の方法。
  8. 一般式(I)の化合物が、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有する、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ビタミンD化合物が一般式(V):
    Figure 0004795023
    (式中
    11とR12は、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく、酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく、1以上のRcで置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素を表し、ただし、R11とR12が同時に水素原子を表すことはなく;
    13とR14とは、同時に水素原子を表すか、あるいはR13とR14とが一緒になって単結合を形成する;
    15とR16とは、同時に水素原子を表すか、あるいはR15とR16とが一緒になって=CH2を形成する;
    17はハロゲン、またはヒドロキシを表す;
    18とR19とは、それぞれ独立して、水素原子、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素、窒素、もしくはイオウ原子が挿入されていてもよく1以上のRcで置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐状炭化水素を表し、あるいは、R18とR19とが一緒になって=O、または=CH2、または1以上の二重結合を含んでもよく1以上のRcで置換されていてもよい炭素数3〜8のスピロ炭化水素、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよく1以上のRcで置換されていてもよい3〜15員スピロヘテロ環を形成する;
    cは、ヒドロキシ、またはシアノ、またはカルボニル、またはカルボキシル、またはエステル、またはアミド、またはハロゲン、またはニトロ、またはアミノ、または亜リン酸、またはリン酸、またはリン酸エステル、またはスルフォン酸、またはスルフォン酸エステル、またはスルフォン酸アミド、またはチオール、または=O、または=CH2、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよく酸素もしくはイオウ原子が挿入されていてもよい炭素数1〜15の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらのエステル、アミド、直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環はそれ自身が、1以上のRdで置換されていてもよい;
    dは、ハロゲン、または=O、またはヒドロキシ、または炭素数1〜6のアシルオキシ、または1以上の二重もしくは三重結合を含んでもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状炭化水素、または1以上の二重結合を含んでもよい炭素数3〜15の環状炭化水素、または炭素数6〜14のアリール、または酸素、窒素およびイオウから選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し1以上の二重結合を含んでもよい3〜15員のヘテロ環を表し、ここで、これらの直鎖もしくは分岐状炭化水素、環状炭化水素、アリール、ヘテロ環は、それ自身が、ハロゲン、=O、ヒドロキシ、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ハロアルキルおよび炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキルから選択される1つ以上で置換されていてもよい;
    20はハロゲン、またはヒドロキシを表す)
    の化合物もしくはその塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  10. 式(V)の化合物が、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有する、請求項に記載の方法。
  11. ビタミンD化合物が、式(VI)または(VII)で表される部分構造を有する化合物もしくはその塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 0004795023
  12. ビタミンD化合物が、ビタミンD作用あるいはビタミンDに対するアンタゴニスト作用を有する、請求項11に記載の方法。
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