JP4794679B1 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外線および可視光線を透過させる赤外線センサ検知範囲部6を一部に形成したトッププレート4と、トッププレート4の下方に設けられ、トッププレート4に載置された調理容器2を誘導加熱する加熱コイル1と、トッププレート4の赤外線センサ検知範囲部6の下方に設けられ、調理容器2から放射された赤外線を検知する赤外線センサ5と、トッププレート4の下方に配置され、加熱コイル1を反射してトッププレート4の透過部を介して外部に向かう可視光の少なくとも一部を遮蔽するコイル遮蔽板7とを備えた。
【選択図】図1
Description
また、透過部から視認される加熱コイルの上部を、誘目性の低い色のフェルト等で覆うことで外観を損なわないようにする場合、加熱コイルを冷却するための冷却風が遮られてしまい加熱コイルの冷却が十分でなくなるという問題点があった。
また、赤外線センサによる温度検知精度を向上することができる誘導加熱調理器を得るものである。
このため、天板の透過部から加熱コイルが視認されることを防止することができる。
図1は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の概略断面図である。
図2は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器に設けられた加熱コイルの上面図である。
図1および図2に示すように、誘導加熱調理器は、調理容器2が載置されるトッププレート4と、トッププレート4の下方に設けられ、トッププレート4に載置された調理容器2を誘導加熱する加熱コイル1と、加熱コイル1を支持するコイルベース13と、調理容器2から放射された赤外線を検知する赤外線センサ5と、赤外線センサ5を位置決め固定する赤外線センサケース11と、赤外線センサケース11の上面に設けられ、赤外線センサ5に対するノイズの影響を低減するための防磁板12と、赤外線センサ5の出力から調理容器2の温度を求める温度算出手段9と、温度算出手段9からの出力に応じて加熱コイル1からの加熱出力を制御する制御手段10と、加熱コイル1の周方向に延在するように板状に形成され、加熱コイル1と赤外線センサ5との間に配置されたコイル遮蔽板7とを備えている。つまり、コイル遮蔽板7は加熱コイル1の周方向に配置されている。
なお、「トッププレート4」は、本発明における「天板」に相当する。
なお、「コイル遮蔽板7」は、本発明における「板状部材」に相当する。
なお、「コイルベース13」は、本発明における「コイル支持台」に相当する。
なお、「赤外線センサ検知範囲部6」は、本発明における「透過部」に相当する。
図3においては、加熱コイル1により調理容器2(鍋)の加熱を行った場合の赤外線センサ5による検知温度の時間経過を示している。また、図3においては、本実施の形態1のコイル遮蔽板7を設けた場合での検知温度と、コイル遮蔽板7を設けていない従来技術での検知温度とを示している。
図3に示すように、本実施の形態での検知温度は、コイル遮蔽板7を設けていない従来技術での検知温度と比較して、実際の鍋温度との検知誤差が軽減している。この誤差軽減は温度が上昇するほど顕著である。
このように本実施の形態では、コイル遮蔽板7を設けることにより、加熱コイル1からの輻射熱を遮り赤外線センサ5周辺の雰囲気温度を安定させ、赤外線センサ5自体の発熱を低減することで、温度検知誤差を低減することができる。よって、安定した加熱制御ができる。
一方、例えば、赤外線センサ5全体を筒で覆うような構造とした場合、赤外線センサ5上に埃が入ってしまった場合には周囲を筒で覆われているため埃等の逃げ場がなく、赤外線センサの検知精度を悪化させることとなる。
特に本実施の形態の構造と筒形状との違いが現れるのは、組み立て時に赤外線センサ5の検知範囲内に付着した埃を取る際に空気を吹き付ける工程(以下「エアーブロー」という。)時で、これは、組み立てた後よりも組み立て時のほうが埃が付着する可能性が高いためである。
全体を筒で覆うような構造の場合では、筒を取り付ける前にエアーブローをしなければ赤外線センサ5の視野範囲上の埃をとることができない。
しかしながら本実施の形態のコイル遮蔽板7を用いた場合では、コイル遮蔽板7を取り付けた後でも、さらに後述するコイルベース13とコイル遮蔽板7が一体成形されている場合でもトッププレート4を取り付ける前ならばエアーブローにより赤外線センサ5の視野範囲上の埃を取ることができる。組み立ての後工程になればなるほどエアーブローの効果が高いため、筒形状に比べてエアーブローの効果が高いことは明白である。
このため、トッププレート4に透明性を有する赤外線センサ検知範囲部6を設けた場合であっても、赤外線センサ検知範囲部6から加熱コイル1が視認されることを防止することができる。言い換えると、トッププレート4の下方に配置されたコイル遮蔽板7は加熱コイル1を反射してトッププレート4の赤外線センサ検知範囲部6を介して外部に向かう可視光の少なくとも一部を遮蔽する。よって、使用者が赤外線センサ検知範囲部6の斜め方向からトッププレート4を見たとき、誘導加熱調理器の内部が視認されても、外観を損なうことがない。
また、コイル遮蔽板7は、板状に形成しているため、加熱コイル1に供給された冷却風を赤外線センサ5周辺に通風させることができる。よって、赤外線センサ5自体の発熱を低減することができる。また、赤外線センサ5上に付着した埃等を風によって吹き飛ばすことができる。したがって、赤外線センサ5による温度検知精度を向上することができる。
このため、加熱コイル1等からの輻射熱が赤外線センサ5およびその周辺に伝わることを軽減することができる。よって、赤外線センサ5周辺の雰囲気温度の変動を低減し、赤外線センサ5自体の発熱を低減することができる。したがって、赤外線センサ5による温度検知精度を向上することができる。
このため、赤外線センサ5が複数のコイル間に配置される場合であっても、加熱コイル1からの輻射熱をコイル遮蔽板7により遮蔽して赤外線センサ5周辺の雰囲気温度の変動を低減し、赤外線センサ5自体の発熱を低減することができる。また、対向するコイル遮蔽板7間に加熱コイル1に供給された冷却風を通風させることができる。よって、赤外線センサ5自体の発熱を低減することができる。また、赤外線センサ5上に付着した埃等を風によって吹き飛ばすことができる。したがって、赤外線センサ5による温度検知精度を向上することができる。
例えば図4(a)に示すように、中心側のコイルの内側の中心から偏った位置に赤外線センサ5を設置する場合においては、赤外線センサ5に近接する加熱コイル1の近傍にコイル遮蔽板7を1枚のみ設けるようにしても良い。
また図4(b)に示すように、外側のコイルの外側に赤外線センサ5を設置する場合においては、赤外線センサ5に近接する加熱コイル1の近傍にコイル遮蔽板7を1枚のみ設けるようにしても良い。
このような鏡面塗装によって、赤外線センサ検知範囲部6を斜めから見たときに赤外線センサ5のみが目立つ構成になり、使用者は赤外線センサ検知範囲部6の下にある赤外線センサ5の存在、および赤外線センサ検知範囲部6が調理容器2で覆うべき領域であることを容易に認識することができる。
このような鏡面塗装によって、加熱コイル1からの輻射熱を反射し、かつ、コイル遮蔽板7に対してより均一に熱が伝わり、赤外線センサ5周辺の雰囲気温度をより安定させることができる。よって、より正確な温度検知ができ、安定した加熱制御ができる。
これにより、コイル遮蔽板7の上端が加熱コイル1の上面より著しく上となった場合にもトッププレート4の破損を防ぐことができる。また、使用時にトッププレート4が歪み圧力を受けるような場合にもの衝撃を吸収することができる。
これにより、部品点数が少なくなり、組立性がより向上する効果が得られる。
これにより、部品点数が少なくなり、組立性がより向上する効果が得られる。
図8は本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の概略断面図である。
本実施の形態2においては、実施の形態1で設けたコイル遮蔽板7を第一のコイル遮蔽板21と称する。その他、実施の形態1と同一部分には同じ符号を付して、その説明は省略する。
なお、「第一のコイル遮蔽板21」は、本発明における「板状部材」に相当する。
なお、「第二のコイル遮蔽板22」は、本発明における「第二の板状部材」に相当する。
このような鏡面塗装によって、加熱コイル1からの輻射熱を第二のコイル遮蔽板22が反射し、かつ、第一のコイル遮蔽板21に対してより均一に熱が伝わり、赤外線センサ5周辺の雰囲気温度をより一層安定させることができる。よって、より正確な温度検知ができ、安定した加熱制御ができる。
これにより、部品点数が少なくなり、組立性がより向上する効果が得られる。
これにより、部品点数が少なくなり、組立性がより向上する効果が得られる。
図10は本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器に設けられた加熱コイルの上面図である。
なお、この実施の形態3においては、実施の形態1および2と同一部分には同じ符号を付して、その説明は省略する。
なお、「コイル遮蔽板31」は、本発明における「板状部材」に相当する。
また、湾曲形状とすることで遮蔽領域が大きくなり、加熱コイル1からの輻射熱がより赤外線センサ5に伝わりにくくすることができる。よって、赤外線センサ5周辺の雰囲気温度の変動を低減し、赤外線センサ5自体の発熱を低減することができる。したがって、赤外線センサ5による温度検知精度を向上することができる。
図11は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の概略断面図である。
なお。この実施の形態4においては、実施の形態1〜3と同一部分には同じ符号を付して、その説明は省略する。
Claims (13)
- 赤外線および可視光線を透過させる透過部を一部に形成した天板と、
前記天板の下方に設けられ、前記天板に載置された調理容器を誘導加熱する加熱コイルと、
前記天板の透過部の下方に設けられ、前記調理容器から放射された赤外線を検知する赤外線センサと、
前記天板の下方に前記赤外線センサを挟んで互いに対向配置され、前記加熱コイルに反射して前記天板の透過部を介して外部に向かう可視光の少なくとも一部を遮蔽する、一対の板状部材と
を備え、
前記一対の板状部材の少なくとも一方は、平面視において前記加熱コイルと前記赤外線センサとの間に配置され、
前記板状部材の下端を前記赤外線センサの近傍に形成し、
前記一対の板状部材の間に冷却風が通風可能となっている
ことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記板状部材は、
上端を前記加熱コイルの上面より上方に形成した
ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。 - 前記加熱コイルは、同心状に配置された複数のコイルを有し、
前記赤外線センサは、前記複数のコイルのうち隣り合うコイル間に配置され、
前記赤外線センサより中心側の前記コイルと前記赤外線センサとの間に配置された前記板状部材と、前記赤外線センサより外側の前記コイルと前記赤外線センサとの間に配置された前記板状部材とが対向するように配置された
ことを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。 - 前記板状部材は、
前記加熱コイルと対向する面、および、前記赤外線センサの視野中心線と対向する面の少なくとも一方が鏡面塗装された
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記板状部材は、
前記加熱コイルの周方向に沿うように湾曲形状に形成された
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記板状部材の下端と前記赤外線センサの視野中心線との距離よりも、前記板状部材の上端と前記赤外線センサの視野中心線との距離が長くなるように、前記板状部材を傾斜して配置した
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記板状部材の上端と前記天板の下面との間に緩衝部材を設けた
ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記加熱コイルを支持するコイル支持台を備え、
前記板状部材は、前記コイル支持台と一体成形された
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記赤外線センサを位置決め固定する赤外線センサケースを備え、
前記板状部材は、前記赤外線センサケースと一体成形された
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記板状部材と前記加熱コイルとの間に、前記板状部材と間隔を設けて配置された第二の板状部材を備えた
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記第二の板状部材は、
前記加熱コイルと対向する面が鏡面塗装された
ことを特徴とする請求項10記載の誘導加熱調理器。 - 前記加熱コイルを支持するコイル支持台を備え、
前記第二の板状部材は、前記コイル支持台と一体成形された
ことを特徴とする請求項10または11記載の誘導加熱調理器。 - 前記赤外線センサを位置決め固定する赤外線センサケースを備え、
前記第二の板状部材は、前記赤外線センサケースと一体成形された
ことを特徴とする請求項10または11記載の誘導加熱調理器。
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