JP4792762B2 - 衝撃吸収式ステアリングコラム装置と電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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この発明は、衝突事故の際に全長を収縮して、ステアリングホイールに衝突した運転者の生命保護を図る衝撃吸収式ステアリングコラム装置と、これを使用した電動式パワーステアリング装置に関する。
自動車用操舵装置に於いて、ステアリングホイールの動きをステアリングギヤに伝達する為、図6に示す様な伝達機構を使用している。この図6に示した様に、第一のステアリングシャフト1の後端部(図6の右端部)には、ステアリングホイール2を固定している。又、ステアリングコラム3は、後部、前部両ブラケット4、5により、インスツルメントパネル6の下面等に於いて、車体に固定している。上記第一のステアリングシャフト1は、このステアリングコラム3の内側を、回転自在に挿通している。又、上記第一のステアリングシャフト1の前端部(図6の左端部)で上記ステアリングコラム3の前端開口から突出した部分は、第一の自在継手7を介して、第二のステアリングシャフト8の後端部に連結している。更に、この第二のステアリングシャフト8の前端部は、第二の自在継手9を介して、ステアリングギヤ(図示せず)に通じる第三のステアリングシャフト10に連結している。
自動車用操舵装置の伝達機構は、上述の様に構成する為、上記ステアリングホイール2の動きは、ステアリングコラム3を挿通した第一のステアリングシャフト1、第一の自在継手7、第二のステアリングシャフト8、第二の自在継手9、第三のステアリングシャフト10を介して、ステアリングギヤに伝達される。そして、このステアリングギヤが車輪に、上記ステアリングホイール2の動きに対応した舵角を付与する。
又、進路変更時にステアリングホイール2を回す為に要する力(操舵力)を軽減する為、パワーステアリング装置と呼ばれる操舵力補助装置が広く使用されている。更に、軽自動車等の小型の自動車に於いては、例えば、特許文献1に記載されている様に、パワーステアリング装置の動力源として、電動モータが一般的に利用されている。この様な電動式パワーステアリング装置は、図7に示す様に、後端にステアリングホイール2を固定する第一のステアリングシャフト1と、この第一のステアリングシャフト1を挿通自在なステアリングコラム3と、通電に伴ってこの第一のステアリングシャフト1に回転方向の力を付与する電動モータ11とを備える。操舵時にはこの電動モータ11が、ウォーム減速機等の減速機12を介して、上記第一のステアリングシャフト1に補助的なトルクを付与し、上記ステアリングホイール2を回転させる為の操舵力の軽減を図る。
ところで、上述の様に構成される自動車用操舵装置に於いて、衝突時に運転者を保護する為、ステアリングコラム3、及び各ステアリングシャフト1、8を、衝撃に伴って全長が縮まる衝撃吸収式のものとする事が、一般的に行なわれてる。このうちのステアリングコラム3の全長を、衝撃が加わった時に縮めてこの衝撃を吸収する衝撃吸収式ステアリングコラム装置として、例えば、特許文献1〜10等に記載されたものがある。これら各特許文献に記載される等により、従来から知られている衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、前述した図6に示す様に、アウターコラム13の一端部(図6の左端部)とインナーコラム14の片端部(図6の右端部)とを、テレスコープ状に嵌合させている。そして、これらアウターコラム13とインナーコラム14との間に大きな軸方向荷重が加わった場合に、これらアウターコラム13とインナーコラム14とが軸方向に亙って相対変位し、ステアリングコラム3の軸方向寸法を収縮可能としている。
上述した様な衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、上記アウターコラム13とインナーコラム14とが相対変位する際の収縮荷重(コラプス荷重)により、衝撃を吸収する構造としている為、このコラプス荷重が安定して得られる事が必要である。具体的に説明すると、上記各特許文献のうちの特許文献2に記載された構造である、図8に示す様に、ステアリングコラム3を構成するアウターコラム13の一端部内側にインナーコラム14の片端部を挿入した状態で、これらアウターコラム13とインナーコラム14とが径方向に重畳する部分を重畳部15とする。そして、この重畳部15で、円周方向等間隔位置に、それぞれが締め代を有する嵌合部16、16を設ける事により、上記ステアリングコラム3に所定の荷重が作用するまでは、上記アウターコラム13とインナーコラム14とが相対変位しない様にしている。従って、これら各アウターコラム13とインナーコラム14とを相対変位させる為に必要な荷重(即ち、コラプス荷重)の大きさは、上記重畳部15を構成する嵌合部16、16の嵌合状態(例えば、締め代の大きさ、嵌合部の数及び位置等)に影響される。
上述した様なステアリングコラム3には、衝突時には滑らかに収縮すると共に、通常走行時にはステアリングホイール2を保持する為の剛性を高くする事が要求される。即ち、上記コラプス荷重を安定して得られる様にすると共に、走行時やアイドリング時に上記ステアリングホイール2の振動を抑えるべく、アウターコラム13とインナーコラム14との嵌合部16、16の嵌合状態を、取付状態に於ける上下方向の曲げ力に対して強く(剛性を高く)する事が要求される。これら各嵌合部16、16の嵌合状態を曲げ力に対して強くする為には、これら各嵌合部16、16の締め代を大きくして嵌合強度を高くしたり、これら各嵌合部16、16の嵌合長さを長くしたりする必要がある。但し、単に、これら各嵌合部16、16の嵌合強度を高くしたり、嵌合長さを長くしたりすれば、ステアリングコラム3のコラプス荷重が上昇して、安定したコラプス荷重を得る事が難しくなる。この様に、上記各嵌合部16、16の嵌合状態を曲げ力に対して強くすると共に、上記コラプス荷重の安定化を図る事は難しい。
特に、前述の図7に示した様な、コラムタイプの電動式パワーステアリング装置の場合、ステアリングコラム3の一部に電動モータ11や減速機12等の部品を設置する為、このステアリングコラム3の軸方向寸法が短くなり、嵌合部16、16の嵌合長さを確保しにくい。この為、コラムタイプの電動式パワーステアリング装置の場合、嵌合部16、16の嵌合状態を曲げ力に対して強くしにくい(曲げ剛性を高くしにくい)。又、上述の様に、上記ステアリングコラム3の軸方向寸法が短いと、衝突時に収縮する長さ(コラプスストローク)を確保しにくい。又、上記ステアリングコラム3は、取付状態で、図6、7に示す様に、上下方向に傾いた状態で設置される。この為、衝突時には、ステアリングホイール2に上方向の曲げ力が作用しながら収縮する。従って、特に上方向の曲げ力に対する強さ(曲げ剛性)が十分でなければ、衝突時に上記各嵌合部16、16部分でこじれて、上記ステアリングコラム3の、上記曲げ力が作用しながらの収縮を安定して(円滑に)行わせる事ができない可能性がある。
これに対して、ステアリングコラム3の軸方向寸法を確保する事なく、嵌合部16、16の曲げに対する強さを確保する為に、アウターコラム13及びインナーコラム14の肉厚を大きくする事が考えられる。但し、この様に肉厚を大きくした場合には、嵌合部16、16の締め代の変化に対してコラプス荷重の変化が敏感になる。即ち、上記各コラム13、14の肉厚を大きくした場合には、締め代の変化に対してこれら各コラム13、14が弾性変形しにくく、締め代の変化を吸収しにくい。この為、この締め代の変化に対してコラプス荷重の変化が敏感になり、適正なコラプス荷重を得にくくなる。
又、ステアリングコラム3の曲げ力に対する強さの向上とコラプス荷重の安定化とを両立させるべく、アウターコラム13の内周面或はインナーコラム14の外周面に、金属石鹸処理等の低摩擦表面処理を施す技術が知られている。即ち、これら各周面のうちの何れかの周面に表面処理を施して、これら各周面同士の摩擦を小さくすれば、嵌合部16、16の嵌合強度を高くしたり嵌合長さを長くしても、コラプス荷重の増大を抑える事ができる。しかし、この様に、表面処理を施した場合には、衝撃吸収式ステアリングコラム装置の製造コストが高くなる。
又、例えば特許文献10に記載されている図9に示す様に、嵌合部16、16を円周方向等間隔に配置すると共に、これら各嵌合部16、16を4箇所以上(図示の例の場合は8箇所)とした場合には、次の様な理由により、曲げ力に対する強さを十分に確保できず、振動を十分に防止できない可能性がある。即ち、上記各嵌合部16、16の数が多いと、インナーコラム14(インナーコラム14を変形させてアウターコラム13に嵌合させる場合にはアウターコラム13)の真円度が不良である場合、上記各嵌合部16、16の当接状態(当たりの強さ)に差が出て、曲げ力に対する強さを確保しにくい。上記アウターコラム13とインナーコラム14との真円度を良好にすれば、この様な問題が生じる事はないが、やはり製造コストが高くなる。
特開平11−171029号公報 特開昭63−255171号公報 実公平8−5095号公報 特開平8−142885号公報 実開平6−65149号公報 実開平1−145771号公報 実開平1−145770号公報 実開昭63−192181号公報 実開昭62−6074号公報 特開2004−130849号公報
本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置と電動式パワーステアリング装置は、上述の様な事情に鑑み、嵌合部の締め代に拘らず、コラプス荷重を安定させる事ができる構造を安価に得るべく発明したものである。
本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置と電動式パワーステアリング装置のうち、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、アウターコラムと、このアウターコラムの一端部内側にその片端部を挿入したインナーコラムとを備える。
そして、これらアウターコラムとインナーコラムとの間に大きな軸方向荷重が加わった場合に、これらアウターコラムとインナーコラムとの軸方向に亙る相対変位により、軸方向寸法を収縮可能としたものである。
特に、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置に於いては、上記アウターコラムと上記インナーコラムとが径方向に重畳する重畳部の円周方向複数箇所に、締め代を有する嵌合部を設けており、これら各嵌合部を、円周方向に関して不均等に配置している。
又、これら各嵌合部は上記アウターコラムと上記インナーコラムとの重畳部の軸方向に離隔した位置に、円周方向に関して不均等に配置されており、上記各嵌合部のうち、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の面積が、他の嵌合部の面積よりも大きい。この為に、この衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の軸方向長さを、上記他の嵌合部の軸方向長さよりも大きくしている。
又、請求項9に記載した電動式パワーステアリング装置は、後端にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを挿通自在なステアリングコラムと、通電に伴ってこのステアリングシャフトに回転方向の力を付与する電動モータとを備えている。
特に、請求項9に記載した電動式パワーステアリング装置に於いては、上記ステアリングコラムを、上述した衝撃吸収式ステアリングコラム装置としている。
上述の様に構成される本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の場合、嵌合部の締め代の変化に拘らず、コラプス荷重を安定させる事ができる構造を安価に得られる。即ち、各嵌合部の配置を不均等にする事により、これら各嵌合部の締め代の変化がコラプス荷重に与える影響を小さくできる。言い換えれば、これら各嵌合部の締め代の変化に対するコラプス荷重の変化が鈍感になる。この結果、これら各嵌合部の締め代の精度を向上させる事なく、安定したコラプス荷重が得られる。この様に、嵌合部の締め代の精度を向上させる事なくコラプス荷重を安定させる事ができれば、衝突時のエネルギ吸収を最適に設定し易く、安全性の高い衝撃吸収式ステアリングコラム装置を安価に得られる。
又、本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の場合には、上記各嵌合部のうち、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の面積を、他の嵌合部の面積よりも大きくしているので、この衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の面圧を小さくできて、衝突時にステアリングコラムがこじれにくくなり、このステアリングコラムの収縮をより安定して(円滑に)行なわせる事ができる。又、衝突時の曲げ力に基づく負荷に対してもこの嵌合部を構成する部分がへたりにくくなり、安定したコラプス荷重が得られる。
しかも、本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置の場合には、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の軸方向長さを、他の嵌合部の軸方向長さよりも大きくする事により、この嵌合部の面積を大きくしているので、衝突時に作用する曲げ力に対する強さを、より確保し易い。
又、請求項9に記載した構造の様に、上述の様な効果を有する本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置を、電動式パワーステアリング装置に組み込めば、安全性の高い電動式パワーステアリング装置を安価に得られる。
上述の請求項1に記載した発明を実施する為に好ましくは、請求項2に記載した様に、各嵌合部の締め代を不均等にする。
この様に構成すれば、各嵌合部の締め代に対するコラプス荷重の変化をより鈍感にする事ができる。
又、請求項1に記載した発明を実施する為により好ましくは、請求項3に記載した様に、各嵌合部の配置を、取付状態に於ける上下方向に偏らせる。
又、請求項2及び請求項3に記載した発明を実施する為に好ましくは、請求項4に記載した様に、各嵌合部のうち、取付状態に於ける上下方向に偏った位置に配置された嵌合部の締め代を、他の位置に配置された嵌合部の締め代よりも大きくする。
この様に構成すれば、取付状態に於ける上下方向の曲げに対する強さを高くでき、走行時等のステアリングホイールの振動を防止できる。即ち、衝撃吸収式ステアリングコラム装置を自動車に取り付けた場合、ステアリングホイールの振動を防止する為に、上下方向の曲げ力に対する強さを確保する事が必要とされる。これに対して本発明の場合には、各嵌合部の配置を上下方向に偏らせたり、この上下方向に偏った位置に配置された嵌合部の締め代を大きくして、この上下方向の曲げ力に対する強さを高くする事により、走行時等に於けるステアリングホイールの振動を防止できる。又、上下方向の曲げ力に対する強さを確保できれば、衝突時にステアリングコラムがこじれにくくなり、安定して(円滑に)ステアリングコラムを収縮させる事ができる。更に、この様な本発明の衝撃吸収式ステアリングコラム装置を、ステアリングコラムの軸方向寸法を確保しにくい、電動式パワーステアリングコラム装置に適用した場合には、曲げ力に対する強さを確保する為に嵌合部の軸方向長さを長くする必要がなく、重畳部の軸方向長さを短くできる為、コラプスストロークを確保し易い。尚、ステアリングコラムを構成するアウターコラムとインナーコラムとの肉厚を大きくすれば、曲げ力に対する強さをより高くできる。この場合でも、嵌合部の締め代に対するコラプス荷重の変化が鈍感である為、これら各嵌合部の締め代の変化に拘らず、コラプス荷重を安定させる事ができる。
又、上述した各発明を実施する為に好ましくは、請求項5に記載した様に、アウターコラムとインナーコラムとの重畳部の軸方向に離隔した位置には、円周方向に関して不均等に配置された嵌合部がそれぞれ存在しており、これら各嵌合部のうち、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の数を、他の嵌合部の数よりも多くする。
又、上述した各発明を実施する為に、請求項6に記載した様に、各嵌合部を、アウターコラムとインナーコラムとのうちの一方の部材の円周方向複数箇所に突起を形成し、これら各突起を他方の部材に締め代を有する状態で嵌合する事により構成しても良い。
この様に構成すれば、各突起を形成する位置やこれら各突起の高さ等を調整する事により、各嵌合部の配置を偏らせたり、締め代を変化させると言った構造を有する、上述の各発明を実施し易い。
又、請求項7に記載した様に、アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面との間に低摩擦材製のスペーサを配置し、各嵌合部がこのスペーサを介して嵌合する様にしても良い。
或は、請求項8に記載した様に、アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面とのうち、少なくとも一方の周面で他方の周面に嵌合する部分に、低摩擦表面処理を施しても良い。
この様に構成すれば、多少コストが嵩むが、コラプス荷重をより安定して得られる。
図1〜2は、本発明に関する参考例の第1例を示している。尚、本参考例の特徴は、アウターコラム13とインナーコラム14とが径方向に重畳する重畳部15に存在する嵌合部16、16の締め代の変化に拘らず、コラプス荷重を安定させる(大きく変化しない様にする)と共に、取付状態に於ける上下方向の曲げ力に対する強さ(剛性)を確保すべく、これら各嵌合部16、16の配置を工夫する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述した従来構造と同様である為、重複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
本参考例の場合、内径側に図示しないステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラム3aを構成する、上記アウターコラム13の一端部(図2の左端部)の軸方向に離隔した2箇所に、それぞれ径方向内方に突出する突起17、17を形成した変形部18、18を設けている。これら各変形部18、18にそれぞれ設けた、これら各突起17、17は、1個の変形部18に就いて、それぞれ円周方向4箇所ずつ形成されている。又、これら各突起17、17の形状は、前述の図8(C)、(D)に示した突起17、17aの形状のうちの何れの形状であっても良いが、本参考例の場合、このうちの(C)に示した突起17、17と同じ形状としている。即ち、上記各突起17、17の先端面の形状を凸円弧状としている。尚、これら各突起17、17を形成する部材は、上記ステアリングコラム3aを構成するインナーコラム14側であっても良い。即ち、これら各突起17、17を、このインナーコラム14の片端部(図2の右端部)に、それぞれが径方向外方に突出する様に形成しても良い。
又、本参考例の場合、上記各突起17、17を、上記アウターコラム13の円周方向に関して不均等に配置している。そして、これら各突起17、17の円周方向に関する配置を、上記ステアリングコラム3aを自動車のインスツルメントパネルの下面に取り付けた状態に於ける、上下方向に偏った位置としている。即ち、上記アウターコラム13とインナーコラム14との重畳部15を、水平方向(図1の左右方向)の仮想線Nにより2つに分割したと仮定した場合、図1に示す様に、この仮想線Nと上記各突起17、17とのそれぞれが成す角度θ1 と、上下方向の仮想線Mと上記各突起17、17とのそれぞれが成す角度θ2 との大きさが、互いに異なる。本参考例では、上記角度θ1 を上記角度θ2 よりも大きくしている(θ1 >θ2 )。これにより、上記各突起17、17を、上記上下方向の仮想線Mに近い位置に偏った状態で設けている。
本参考例の場合、上記アウターコラム13に、上述の様に、突起17、17を形成している為、このアウターコラム13の一端部内側に、上記インナーコラム14の片端部(図2の右端部)を挿入した状態で、上記各突起17、17とこのインナーコラム14の外周面とが締め代を有した状態で嵌合し、この部分が嵌合部16、16を構成する。又、本実施例では、上記各突起17、17が、上記各変形部18、18の円周方向に関して4箇所ずつ設けられている為、これら各変形部18、18毎に、上記各嵌合部16、16が4箇所ずつ存在する。
更に本参考例の場合には、上記各嵌合部16、16は、上記重畳部15の円周方向に関して不均等に、具体的には、上記上下方向の仮想線Mを挟んで存在する嵌合部16、16同士の円周方向に関する間隔が、上記水平方向の仮想線Nを挟んで存在する嵌合部16、16同士の円周方向に関する間隔よりも小さくなる様に配置され、この重畳部15の上下方向に偏った状態で存在する。尚、本参考例の場合、各嵌合部16、16を、アウターコラム13に形成した突起17、17を、インナーコラム14に嵌合させる事により構成している。但し、前述の図8(A)(B)或は図9に示した構造の様に、アウターコラムの一部の断面形状を楕円形や多角形として、この部分をインナーコラムに嵌合する事により構成しても良い。
上述の様に構成する本参考例の場合、嵌合部16、16の締め代の変化に拘らず、コラプス荷重を安定させる事ができると共に、取付状態に於ける上下方向の曲げに対する強さを確保し易い構造を安価に得られる。即ち、上記各嵌合部16、16の配置を不均等にする事により、これら各嵌合部16、16の締め代の変化がコラプス荷重に与える影響を小さくできる。言い換えれば、これら各嵌合部の締め代の変化に対するコラプス荷重の変化が鈍感になる。この点に就いて、以下に詳しく説明する。
本参考例の場合、上記各嵌合部16、16の配置を上下方向に偏らせている。従って、上記アウターコラム13が、上下方向の寸法を変化させる方向に撓み易くなる。この為、上記各嵌合部16、16の締め代が変化しても、この締め代の変化が、このアウターコラム13の断面を上下方向の寸法を変化させる方向に弾性変形させる事で吸収され易い。この結果、上記各嵌合部16、16の締め代の変化がコラプス荷重に及ぼす影響を小さくして、これら各嵌合部16、16の締め代の精度を向上させる事なく、安定したコラプス荷重を得られる。
又、ステアリングコラム3aを自動車に取り付けた場合、走行時やアイドリング時のステアリングホイール2(図6、7参照)の振動を防止する為、上下方向の曲げ力に対する強さが必要とされる。本参考例の場合、上記各嵌合部16、16の配置を上下方向に偏らせているので、この上下方向の曲げ力に対する強さ(支持剛性)を確保できる。この結果、走行時やアイドリング時に、上記ステアリングホイール2に振動が伝達する事を抑えられる。更に、本参考例の場合、図2に示す様に、軸方向に離隔した2箇所位置の変形部18、18の各嵌合部16、16を、それぞれ上下方向に偏らせて配置している為、上下方向の曲げ力に対する強さを、より大きくできる。この結果、衝突時にステアリングコラム3aがこじれにくくなり、安定して(円滑に)このステアリングコラム3aを収縮させる事ができる。
又、上述の様に、上記各嵌合部16、16を不均等に配置すれば、前記各突起17、17と嵌合する上記インナーコラム14の、真円度に関する精度が低くても、上記各嵌合部16、16の当接状態の差を吸収して、曲げに対する強さを確保できる。この結果、上記インナーコラム14の、真円度に関する精度が低くても、十分な振動防止効果を得られる。この様に、各嵌合部16、16の締め代の精度や、インナーコラム14(或はアウターコラム13)の真円度を向上させる事なく、振動を防止できると共にコラプス荷重を安定させる事ができれば、衝突時のエネルギ吸収を最適に設定し易く、安全性の高い衝撃吸収式ステアリングコラム装置を安価に得られる。
又、本参考例の衝撃吸収式ステアリングコラム装置を、前述の図7に示した様な電動式パワーステアリング装置に組み込めば、安全性の高い電動式パワーステアリング装置を安価に得られる。又、曲げ力に対する強さを確保する為に、上記各嵌合部16、16の軸方向長さを長くする必要がない為、前記重畳部15の軸方向長さを短くしてコラプスストロークを確保し易い。尚、図示の参考例では、上記インナーコラム14の端部で上記アウターコラム13に内嵌した部分を先細テーパ状としているが、この部分は、(軸方向に亙り外径が変化しない)単なる円筒状に形成しても良い。
図3は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合、アウターコラム13の1個の変形部18aの円周方向3箇所に、それぞれ突起17、17を形成している。この為、このアウターコラム13の一端部内側に、インナーコラム14の片端部を挿入した状態では、上記変形部18a毎に、それぞれ3箇所ずつ嵌合部16、16が存在する。そして、これら各嵌合部16、16は、上記アウターコラム13とインナーコラム14との重畳部15の、取付状態に於ける上側に2箇所、同じく下側に1箇所、それぞれ存在する。
更に、上記各嵌合部16、16のそれぞれの円周方向の間隔は、下側の嵌合部16と上側の嵌合部16、16とのそれぞれが成す角度をθ3 、上側の嵌合部16、16同士の成す角度をθ4 とした場合に、上記下側の嵌合部16、16に関する角度θ3 を、上側の嵌合部16、16同士に関する角度θ4 よりも大きく(θ3 >θ4 )する事により、円周方向に不均等に配置している。即ち、上記上側の嵌合部16、16は、上下方向の仮想線Mから少しだけ(θ4 /2ずつ)円周方向に傾いた位置に存在し、上記下側の嵌合部16は、この仮想線M上に存在する。言い換えれば、3箇所の嵌合部16、16のうちの2箇所が、図3の上側に、この仮想線Mを挟んで設けられ、他の1箇所が、図3の下側で、この仮想線M上に設けられている。そして、上記2箇所の嵌合部16、16同士の円周方向に関する間隔を、これら2箇所の嵌合部16、16と上記他の1箇所の嵌合部16とのそれぞれの円周方向に関する間隔よりも小さくしている。その他の構造及び作用は、上述の参考例の第1例と同様である。
図4は、本発明に関する参考例の第3例を示している。本参考例の場合、前述の参考例の第1例に示した図2の様に、アウターコラム13とインナーコラム14との重畳部15の軸方向に離隔した位置には、それぞれ、円周方向に関して不均等に配置された嵌合部16、16が存在する。又、本参考例の場合、上記図2の右方向にステアリングホイールが存在し、図2の右側に向かう程上方に向かう方向に傾斜しているとする。この為、二次衝突によりステアリングコラムに作用する曲げ力の方向は、上記アウターコラム13から上記インナーコラム14に対して、図2の反時計方向となる。又、上記各嵌合部16、16のうち、図2の右側のイ−イ断面に相当する部分に存在する嵌合部16、16を、図4(A)に示す様に配置している。これと共に、図2の左側のロ−ロ断面に相当する部分に存在する嵌合部16、16を、図4(B)に示す様に配置している。
即ち、上記イ−イ断面に相当する部分に存在する嵌合部16、16は、図4(A)の下側に2箇所配置され、上側には1箇所のみ配置されている。又、上記ロ−ロ断面に相当する部分に存在する嵌合部16、16は、図4(B)の上側に2箇所配置され、下側には1箇所のみ配置されている。本参考例の場合、上述の様に、図2の反時計方向に二次衝突による曲げ力が作用する。この為、衝突時には、上記イ−イ断面に相当する部分では下側の嵌合部16、16に、上記ロ−ロ断面に相当する部分では上側の嵌合部16、16に、上記曲げ力がそれぞれ作用する。従って、本参考例の場合には、各嵌合部16、16を上述の様に配置する事により、この曲げ力が作用する嵌合部16、16の数を多くしている。この様に構成すれば、衝突時に曲げ力が作用する各嵌合部16、16の面圧を小さくできる為、衝突時にステアリングコラムがこじれにくくなり、このステアリングコラムの収縮をより安定して(円滑に)行なわせる事ができる。又、衝突時の曲げ力に基づく負荷に対してもこの嵌合部を構成する部分がへたりにくくなり、安定したコラプス荷重が得られる。
尚、上述した構造は、図2の右側(即ち、ステアリングホイール側)にアウターコラム13を配置し、図2の左側にインナーコラム14を配置しているが、この配置が逆であっても、同様の構造で実施可能である。即ち、図2の左側にステアリングホイールが存在し、図2の左側に向かう程上方に向かう方向に傾斜しているとする。この場合、二次衝突によりステアリングコラムに作用する曲げ力の方向は、インナーコラム14からアウターコラム13に対して、図2の時計方向となる。従って、この曲げ力は、図2の右側のイ−イ断面に相当する部分では下側の嵌合部16、16に、図2の左側のロ−ロ断面に相当する部分では上側の嵌合部16、16に、それぞれ作用する。この為、上述した構造と同様に、図2のイ−イ断面に相当する部分を図4(A)に示す構造とし、図2のロ−ロ断面に相当する部分を図4(B)に示す構造とすれば、上記曲げ力を十分に支承でき、ステアリングコラムがこの曲げ力によりこじれにくくなる。その他の構造及び作用は、上述した参考例の第2例と同様である。
図5は、請求項1、3、6に対応する、本発明の実施例を示している。本実施例の場合も、上述した参考例の第3例と同様に、アウターコラム13とインナーコラム14との重畳部15の軸方向に離隔した位置には、それぞれ、円周方向に関して不均等に配置された嵌合部16、16aが存在する。又、本実施例の場合、図5の右方向にステアリングホイールが存在し、図5の右側に向かう程上方に向かう方向に傾斜しているとする。この為、二次衝突によりステアリングコラムに作用する曲げ力の方向は、上記アウターコラム13から上記インナーコラム14に対して、図5の反時計方向となる。又、上記各嵌合部16、16aの円周方向の配置は、前述の参考例の第1例又は第2例等の様に、不均等に配置されている。特に、本実施例の場合には、図5の右側に存在する嵌合部16、16aのうち、下側に存在する嵌合部16aの軸方向長さaを上側に存在する嵌合部16の軸方向長さbよりも大きくしている(a>b)。又、図5の左側に存在する嵌合部16、16aのうち、上側に存在する嵌合部16aの軸方向長さcを下側に存在する嵌合部16の軸方向長さdよりも大きくしている(c>d)。
例えば、前述の参考例の第1例を示した図1により説明すると、図5の右側に存在する嵌合部16、16aの場合、図1の下側に存在する嵌合部16、16の軸方向長さを大きくし、図5の左側に存在する嵌合部16、16aの場合、図1の上側に存在する嵌合部16、16の軸方向長さを大きくする。又、前述の参考例の第2例を示した図3の構造に本実施例の構造を適用する場合には、上述の図4に示した参考例の第3例の構造の様に各嵌合部16、16を配置すると共に、図4(A)の下側の嵌合部16、16の軸方向長さ、及び、図4(B)の上側の嵌合部16、16の軸方向長さを、それぞれ大きくする事が好ましい。本実施例の場合、上述の様に、図5の反時計方向に二次衝突による曲げ力が作用する。この為、衝突時には、図5の右側部分では下側の嵌合部16aに、図5の左側部分では上側の嵌合部16aに、上記曲げ力がそれぞれ作用する。従って、本実施例の場合には、各嵌合部16、16aの軸方向長さを上述の様に規制する事により、この曲げ力が作用する嵌合部16a、16aの軸方向長さを大きくしている。この様に構成すれば、衝突時に曲げ力が作用する各嵌合部16a、16aの面圧を小さくできる為、衝突時にステアリングコラムがこじれにくくなり、このステアリングコラムの収縮をより安定して(円滑に)行なわせる事ができる。
尚、上述した構造は、図5の右側(即ち、ステアリングホイール側)にアウターコラム13を配置し、図5の左側にインナーコラム14を配置しているが、この配置が逆であっても、同様の構造で実施可能である。即ち、図5の左側にステアリングホイールが存在し、図5の左側に向かう程上方に向かう方向に傾斜しているとする。この場合、二次衝突によりステアリングコラムに作用する曲げ力の方向は、インナーコラム14からアウターコラム13に対して、図5の時計方向となる。従って、この曲げ力は、図5の右側部分では下側の嵌合部16aに、図5の左側部分では上側の嵌合部16aに、それぞれ作用する。この為、上述した構造と同様に、図5の右側部分では下側の嵌合部16aの軸方向長さを、図5の左側部分では上側の嵌合部16aの軸方向長さを、それぞれ大きくすれば、上記曲げ力を十分に支承でき、ステアリングコラムがこの曲げ力によりこじれにくくなる。
又、上述した構造では、曲げ力が作用する嵌合部16aの軸方向長さを大きくする事により、この曲げ力に対する強さを大きくしているが、この嵌合部16aの円周方向長さを大きくしても良い。要は、この曲げ力が作用する嵌合部の面積を大きくすれば、この曲げ力に対する強さを高くできる。又、この様に、曲げ力が作用する嵌合部の面積を大きくすれば、衝突時の曲げ力に基づく負荷に対してもこの嵌合部を構成する部分がへたりにくくなりコラプス荷重の変動が抑えられる。この結果、安定したコラプス荷重が得られる。
その他の構造及び作用は、前述の参考例の第1例或は第2例と同様である。
尚、前述した各参考例及び上述の実施例の場合、各嵌合部16、16aの配置を不均等にした場合のみに就いて説明したが、請求項2、4に記載した発明の様に、これら各嵌合部16、16aの締め代に就いても不均等としても良い。例えば、1箇所の変形部18に就いて、上述の図1の4箇所の嵌合部16、16aに加え、水平方向2箇所にも嵌合部を設けて、全部で6箇所の嵌合部を有する構造とした場合、この水平方向の2箇所の嵌合部の締め代に比べて、上下方向に偏った位置に配置された嵌合部16、16aの締め代を大きくする。この様に構成しても、各嵌合部16、16aの締め代の変化に対するコラプス荷重の変化を鈍感にする事ができる。又、締め代を大きくする嵌合部16、16aは、上下方向に偏った位置に配置された嵌合部16、16aである為、この上下方向の曲げ剛性を十分に向上させる事ができる。
又、請求項7に記載した発明の様に、アウターコラム13の内周面とインナーコラム14の外周面との間に、合成樹脂等の低摩擦材製のスペーサを配置しても良い。即ち、これらアウターコラム13とインナーコラム14との重畳部15に、このスペーサを挿入し、この低摩擦材を介してこの重畳部15の各嵌合部16、16aを嵌合させる様にしても良い。或は、請求項8に記載した発明の様に、上記アウターコラム13の内周面とインナーコラム14の外周面とのうち、少なくとも一方の周面で他方の周面に嵌合する部分、即ち、重畳部15部分に、金属石鹸処理等の低摩擦表面処理を施しても良い。この様に構成すれば、コストが多少嵩むが、コラプス荷重をより安定して得られる。
本発明に関する参考例の第1例を示す、図8と同様の図。 図1のハ−ハ断面図。 本発明に関する参考例の第2例を示す、図8と同様の図。 本発明に関する参考例の第3例を示す、(A)は図2のイ−イ断面に、(B)は図2のロ−ロ断面に、それぞれ相当する図。 本発明の実施例を示す、図2と同様の図。 本発明の対象となるステアリング機構の1例を示す側面図。 本発明の対象となる、電動式パワーステアリング機構の1例を示す側面図。 アウターコラムとインナーコラムとの重畳部の従来構造の4例を示す、図6のニ−ニ断面に相当する図。 アウターコラムとインナーコラムとの重畳部の別例を示す、図8と同様の図。
1 第一のステアリングシャフト
2 ステアリングホイール
3、3a ステアリングコラム
4 後部ブラケット
5 前部ブラケット
6 インスツルメントパネル
7 第一の自在継手
8 第二のステアリングシャフト
9 第二の自在継手
10 第三のステアリングシャフト
11 電動モータ
12 減速機
13 アウターコラム
14 インナーコラム
15 重畳部
16、16a 嵌合部
17、17a 突起
18、18a 変形部

Claims (9)

  1. アウターコラムと、このアウターコラムの一端部内側にその片端部を挿入したインナーコラムとを備え、これらアウターコラムとインナーコラムとの間に大きな軸方向荷重が加わった場合に、これらアウターコラムとインナーコラムとの軸方向に亙る相対変位により軸方向寸法を収縮可能とした衝撃吸収式ステアリングコラム装置に於いて、上記アウターコラムと上記インナーコラムとが径方向に重畳する重畳部の円周方向複数箇所に、締め代を有する嵌合部を設けており、これら各嵌合部が円周方向に関して不均等に配置されており、これら各嵌合部は、上記アウターコラムと上記インナーコラムとの重畳部の軸方向に離隔した位置にそれぞれ存在しており、これら各嵌合部のうち、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の軸方向長さを、他の嵌合部の軸方向長さよりも大きくする事により、この衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の面積を、上記他の嵌合部の面積よりも大きくしている事を特徴とする、衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  2. 各嵌合部の締め代を不均等にした、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  3. 各嵌合部の配置を、取付状態に於ける上下方向に偏らせた、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  4. 各嵌合部のうち、取付状態に於ける上下方向に偏った位置に配置された嵌合部の締め代を、他の位置に配置された嵌合部の締め代よりも大きくした、請求項2〜3の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  5. アウターコラムとインナーコラムとの重畳部の軸方向に離隔した位置には、円周方向に関して不均等に配置された嵌合部がそれぞれ存在しており、これら各嵌合部のうち、衝突時に曲げ力が作用する嵌合部の数を、他の嵌合部の数よりも多くした、請求項1〜4の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  6. 各嵌合部を、アウターコラムとインナーコラムとのうちの一方の部材の円周方向複数箇所に突起を形成し、これら各突起を他方の部材に締め代を有する状態で嵌合する事により構成した、請求項1〜5の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  7. アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面との間に低摩擦材製のスペーサを配置し、各嵌合部をこのスペーサを介して嵌合させた、請求項1〜6の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  8. アウターコラムの内周面とインナーコラムの外周面とのうち、少なくとも一方の周面で他方の周面に嵌合する部分に、低摩擦表面処理を施した、請求項1〜6の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  9. 後端にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを挿通自在なステアリングコラムと、通電に伴ってこのステアリングシャフトに回転方向の力を付与する電動モータとを備えた電動式パワーステアリング装置に於いて、上記ステアリングコラムを、請求項1〜8の何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリングコラム装置とした、電動式パワーステアリング装置。
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