JP4792651B2 - リン系添加剤含有オイル用加硫成形体 - Google Patents

リン系添加剤含有オイル用加硫成形体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン構造単位とヘキサフルオロプロピレン(HFP)構造単位とを必須の構造単位とするエラストマー性共重合体またはプロピレン構造単位とテトラフルオロエチレン構造単位を必須の構造単位とするエラストマー性共重合体を用い、金属酸化物としては特定の金属酸化物のみしか実質的に含まない加硫可能な組成物を加硫して得られる加硫成形体に関する。この加硫成形体は自動車のギアオイルに使用されるリン系添加剤含有オイルに対して膨潤しにくいものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン(E)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とを必須の構成単位とするエラストマー性共重合体(以下、「E−HFP系共重合体」ということもある)またはプロピレン(P)とテトラフルオロエチレン(TFE)を必須の構造単位とするエラストマー性共重合体(以下、「P−TFE系共重合体」ということもある)は、他のフッ素樹脂や含フッ素エラストマーと同様に、耐熱性、耐油性、耐薬品性に優れており、その加硫物は種々の用途に使用されている。
【0003】
特にE−HFP系またはP−TFE系共重合体は耐アミン性や耐油性に優れていることから加硫されアミン性添加剤の入ったオイルのシール材として多用されている(特開昭52−150459号公報、特開平6−306242号公報、特開平6−306245号公報など)。
【0004】
しかし、リン系の極圧添加剤が配合されていないエンジンオイルなどに対しては耐性をもち膨潤しにくいが、自動車用のギアオイル(終減速機油、手動変速機油など)といった極圧添加剤としてリン系添加剤を配合したリン系添加剤含有オイルに対しては膨潤率が大きく、そのために頻繁な取替えが必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らはその原因について実験を繰り返して鋭意検討したところ、加硫組成物に受酸剤や着色剤あるいは接着性の向上のために配合されるMgOに代表される金属酸化物に原因があることを発見し、そうした金属酸化物を加硫組成物の配合剤として実質的に存在させないときにはリン系添加剤含有オイルに対しても膨潤しにくいこと、しかし特定の金属酸化物は存在させても金属酸化物を配合しない場合と同程度の耐膨潤性を発揮することを見出し、本発明に至ったものである。
【0006】
したがって本発明は、耐リン系添加剤含有オイル膨潤性が改善されたE−HFP系またはP−TFE系共重合体のリン系添加剤含有オイル用加硫成形体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、エチレン構造単位とヘキサフルオロプロピレン構造単位を含む加硫可能なエラストマー性共重合体、またはプロピレン構造単位とテトラフルオロエチレン構造単位を含むエラストマー性共重合体と有機加硫剤とを含み、金属酸化物としては、亜鉛酸化物、鉛酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、アンチモン酸化物および鉄酸化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種のみを実質的に含む加硫可能な組成物を加硫して得られ、リン系添加剤含有オイルに対する体積膨潤率が15%以下であるリン系添加剤含有オイル用加硫成形体に関する。
【0008】
前記金属酸化物の群において、亜鉛酸化物としてはZnO、鉛酸化物としてはPbO、チタン酸化物としてはTiO2、クロム酸化物としてはCr23、ケイ素酸化物としてはSiO2、アルミニウム酸化物としてはAl23、アンチモン酸化物としてはSb23および鉄酸化物としてはFe23が好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するE−HFP系共重合体は、前記のとおり、エチレン構造単位とHFP構造単位とを必須として含み、さらに要すればこれらと共重合可能なモノマーから誘導される構造単位からなるエラストマー性の共重合体である。
【0010】
共重合可能な他のモノマーとしては、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニリデン(VdF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、プロピレンなどの1種または2種以上があげられ、特に生産性の向上が図れる点からTFE、VdF、CTFEが好ましい。
【0011】
特に好ましいE−HFP系共重合体はE−HFP共重合体、E−HFP−TFE共重合体、E−HFP−VdF共重合体、E−HFP−TFE−VdF共重合体などがあげられる。
【0012】
共重合割合は、エチレン/HFP/他のモノマーがモル%で10〜85/15〜50/0〜45、好ましくは20〜75/15〜47/0〜40、さらに好ましくは30〜70/20〜47/0〜25である。
【0013】
本発明で使用するP−TFE系共重合体は、前記のとおり、プロピレン構造単位とTFE構造単位とを必須として含み、さらに要すればこれらと共重合可能なモノマーから誘導される構造単位からなるエラストマー性の共重合体である。
【0014】
共重合可能な他のモノマーとしては、たとえばヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VdF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、エチレンなどの1種または2種以上があげられ、特に低温性の向上が図れる点からVdFが好ましい。
【0015】
特に好ましいP−TFE系共重合体はP−TFE共重合体、P−TFE−VdF共重合体などがあげられる。
【0016】
共重合割合は、プロピレン/TFE/他のモノマーがモル%で10〜55/30〜70/0〜50、好ましくは30〜55/30〜60/0〜40である。
【0017】
また、上記いずれのエラストマー性含フッ素共重合体においても、フッ素含有率が60重量%以上の場合、特に体積膨潤率が小さくなり、好ましい。
【0018】
本発明のエラストマー性E−HFP系またはP−TFE系共重合体の製造は、一般的なラジカル重合法により行なうことができる。重合形態は乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合のいずれも採用できるが、工業的に実施が容易で高分子量体を得やすいことから、乳化重合法および懸濁重合法が有利である。
【0019】
ラジカル重合に使用するラジカル重合開始剤としては、たとえば有機または無機の過酸化物、過硫酸塩、アゾ化合物などが使用できる。
【0020】
乳化重合の場合、重合生成物を通常、凝析法により分離回収する。この凝析工程では、金属塩を使用するいわゆる塩析のほか、金属の混入を回避したい場合は酸を加えて凝析させてもよい。
【0021】
本発明の加硫成形体は、前記エラストマー性E−HFP系またはP−TFE系共重合体と加硫剤、要すれば加硫促進剤、加硫助剤からなる加硫用組成物を加硫することによって得られる。この加硫用組成物を調製する際に重要な点は、金属酸化物として、亜鉛酸化物、鉛酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、アンチモン酸化物および鉄酸化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種のみを配合することである。
【0022】
前記金属酸化物の群において、亜鉛酸化物としてはZnOなどが、鉛酸化物としてはPbO、PbO2、Pb23、Pb34などが、チタン酸化物としてはTiO、TiO2、Ti23などが、クロム酸化物としてはCrO、Cr23、CrO3などが、ケイ素酸化物としてはSiO、SiO2などが、アルミニウム酸化物としてはAl23などが、アンチモン酸化物としてはSb23、Sb24、Sb25などが、鉄酸化物としてはFe23、FeOなどがあげられるが、特に空気中での安定性が良好な点から、それぞれの金属酸化物としてZnO、PbO、TiO2、Cr23、SiO2、Al23、Sb23およびFe23が好ましい。
【0023】
これらの特定の金属酸化物は加硫成形時の受酸剤や成形体の着色剤として働くが、MgOやCaOなどのようにリン系添加剤含有オイルに対して膨潤しやすくする作用はない。しかも、これらの特定の金属酸化物を配合することにより、金属との接着性が向上する。これらの金属酸化物のうち、耐熱性が向上する点からZnOが特に好ましい。
【0024】
特定の金属酸化物の配合量は共重合体100重量部(以下、「部」という)あたり0.1〜40部、好ましくは0.5〜30部、特に好ましくは1〜15部である。多くなりすぎると加硫成形体の硬度が大きくなり、少なすぎると金属との接着性が乏しくなる傾向がある。
【0025】
加硫剤の配合量は加硫剤の種類および共重合体の組成(キュアサイトの数など)に応じて従来と同様の範囲内で適宜選定すればよい。通常、共重合体100部あたり0.5〜10部である。
【0026】
加硫用組成物の加硫法はパーオキサイド加硫法が最も好ましいが、共重合体の構造によっては、もちろんポリオール加硫法、ポリアミン加硫法も採用できる。
【0027】
パーオキサイド加硫に用いる過酸化物としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生する有機系の過酸化物が好ましく使用される。具体例としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)−ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどがあげられる。これらの中でもジアルキル系およびパーオキシエステル系、とくにt−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
【0028】
有機過酸化物の使用量は有機過酸化物中の活性な−O−O−結合量、分解温度などを考慮して適宜決定すればよく、通常、共重合体100部あたり0.05〜10部、好ましくは1.0〜5部である。
【0029】
有機過酸化物によるパーオキサイド加硫では、加硫助剤を使用することにより、硬化(加硫)が顕著に促進される。そうした加硫助剤としては従来より使用されている有機加硫助剤があげられ、たとえばトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアネート、トリアリルホルマール、トリアリルトリメリテート、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、ジプロパギルテレフタレート、ジアリルフタレート、テトラアリルテレフタレートアミド、トリアリルホスフェートなどがあげられ、とくにトリアリルイソシアヌレートが好ましい。使用量は、共重合体100部あたり通常、0.1〜10部、好ましくは0.5〜5部である。
【0030】
パーオキサイド加硫は、従来と同様に行なうことができる。たとえば、E−HFP系またはP−TFE系共重合体と加硫剤、要すれば加硫促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次加硫し、ついで2次加硫する方法があげられる。一般に1次加硫の条件は、温度100〜200℃で、時間5〜60分間、圧力2〜10MPa程度の範囲から採用され、2次加硫の条件は温度150〜300℃で、時間30分間〜30時間程度の範囲から採用される。
【0031】
また、加硫用組成物にはVdF単位を共重合体が含む場合、パーオキサイド加硫以外のポリオール加硫法、ポリアミン加硫法も適用できる。
【0032】
ポリオール加硫法に使用するポリオール加硫剤としては従来よりフッ素ゴムの加硫剤として知られている化合物が使用でき、たとえばポリヒドロキシ化合物、とくにポリヒドロキシ芳香族化合物が好ましく使用できる。具体例としては、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆる「ビスフェノールA」)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(いわゆる「ビスフェノールAF」)、レゾルシン、1,3−トリヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアンスラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(いわゆる「ビスフェノールB」)、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3′,5,5′−テトラクロロビスフェノールA、3,3′,5,5′−テトラブロモビスフェノールA、またはこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩などがあげられる。ただし、共重合体の凝析を酸を用いて行なった場合は、上記金属塩は使用しないことが好ましい。
【0033】
ポリオール加硫における加硫促進剤としては、フッ素ゴムのポリオール加硫の加硫促進剤として知られているオニウム化合物が使用でき、たとえば第4級アンモニウム塩などのアンモニウム化合物、第4級ホスホニウム塩などのホスホニウム化合物のほか、オキソニウム化合物、スルホニウム化合物などがあげられ、とくに第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩が好ましい。
【0034】
第4級アンモニウム塩としては、たとえば8−メチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−メチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムアイオダイド、8−メチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−メチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウム−メチルスルフェート、8−エチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−プロピル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−ドデシル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−ドデシル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−エイコシル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−テトラコシル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−フェネチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−(3−フェニルプロピル)−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムクロリドなど;フェニルトリメチルアンモニウムクロリド、フェニルトリメチルアンモニウムブロミド、硫酸水素フェニルトリメチルアンモニウム、フェニルトリエチルアンモニウムクロリド、フェニルトリオクチルアンモニウムブロミドなど;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムオクタン酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムノナン酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムデカン酸塩、1,6−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネニウムオクタン酸塩、テトラブチルアンモニウムオクタン酸塩、テトラブチルアンモニウムノナン酸塩、トリオクチルメチルアンモニウムオクタン酸塩、トリオクチルメチルアンモニウムノナン酸塩など;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムギ酸塩、1,6−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネニウムギ酸塩、テトラブチルアンモニウムギ酸塩、トリオクチルメチルアンモニウムギ酸塩など;硫酸水素テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラメチルアンモニウム、硫酸水素ベンジルトリブチルアンモニウム、硫酸水素トリオクチルメチルアンモニウム、硫酸水素1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウム、硫酸水素8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムなどがあげられる。これらの中でも、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどの有機第4級アンモニウム硫酸水素塩類が、加硫性を向上させる点から好ましい。
【0035】
第4級ホスホニウム塩としては、たとえばテトラブチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリメチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムベンゾトリアゾール塩、テトラプロピルホスホニウムベンゾトリアゾール塩、トリフェニルベンジルホスホニウムベンゾトリアゾール塩などがあげられる。
【0036】
さらに、加硫性を向上させる目的から、たとえばジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジブチルスルホン、メチルエチルスルホン、ジフェニルスルホン、スルホランなど;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジフェニルアミン、エチレンイミン、ピペリジン、モルホリン、ピリジン、ベンゾトリアゾール、p−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシドなどを添加してもよい。
【0037】
ポリオール系加硫剤(たとえばポリヒドロキシ化合物)は、共重合体100部あたり通常0.5〜5部、好ましくは1〜2部である。また加硫促進剤(たとえばオニウム化合物)は共重合体100部あたり通常0.2〜10部、好ましくは0.5〜5部である。
【0038】
ポリオール加硫は、従来と同様に行なうことができる。たとえば、本発明に用いる共重合体と加硫剤、要すれば加硫促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次加硫し、ついで2次加硫する方法があげられる。混練はインターナルミキサー、バンバリーミキサーなどが好ましく使用できる。一般に1次加硫の条件は、温度100〜200℃で、時間10〜180分間、圧力2〜10MPa程度の範囲から採用され、2次加硫の条件は温度150〜300℃で、時間30分間〜30時間程度の範囲から採用される。
【0039】
つぎに、ポリアミン加硫に用いるポリアミン化合物は加硫剤として機能するほか、加硫物の機械的性質(たとえば破断強度など)を改善する。具体例としては、たとえばエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、アリルアミン、n−アミルアミン、エタノールアミンなどのモノアミン類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのジアミン類;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミン類があげられ、とくに2個以上の末端アミノ基を有するアミン化合物が好ましい。使用量は共重合体100部あたり、通常0.5〜10部、好ましくは1〜5部である。
【0040】
ポリアミン加硫は、従来と同様に行なうことができる。たとえば、本発明に用いる共重合体と加硫剤、要すれば加硫促進剤、さらには適宜混合可能な他の添加剤とをロール練り後金型に入れ加圧して1次加硫し、ついで2次加硫する方法があげられる。一般に1次加硫の条件は、温度100〜200℃で、時間5〜120分間、圧力2〜10MPa程度の範囲から採用され、2次加硫の条件は温度150〜300℃で、時間30分間〜30時間程度の範囲から採用される。
【0041】
加硫用組成物に通常配合される添加剤(ただし金属酸化物としては前記特定の金属酸化物に限る)を配合してもよい。そうした添加剤としてはカーボンブラック、クレー、ケイソウ土、硫酸バリウムなどの充填材;加工助剤、内部離型剤、接着促進剤、可塑剤、着色剤などがあげられる。また、天然ゴムや他の合成ゴム、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などとブレンドしてもよい。
【0042】
かくして得られる加硫成形体はリン系添加剤含有オイルによる膨潤に耐性を有しており、体積膨潤率が15%以下、好ましくは12%以下のものである。E−HFP系またはP−TFE系共重合体にMgOを3PHR(共重合体100部に対する重量部。以下同様)配合した従来の加硫成形体の体積膨潤率は22.7〜28.1%であるが、ZnOを3PHR配合した加硫成形体の体積膨潤率は10.2%と大きく低減化している。また金属酸化物を本質的に配合しない場合の体積膨潤率も15%以下であるから、特定の金属酸化物を配合するときには体積膨潤率に殆ど影響を与えないといえる。
【0043】
なお、本発明における体積膨潤率は、つぎの方法で測定したものである。
(体積膨潤率の測定方法)
厚さ2mm、長さ30mm、幅15mmの供試加硫成形体を以下のリン系添加剤含有オイルに175℃にて336時間浸漬し(168時間でオイル交換)、膨潤による体積増加を測定し、体積膨潤率(%)=(体積増加分/浸漬前の体積)×100を求める。
【0044】
試験用リン系添加剤含有オイル
オイルAとオイルBの6/94(重量比)の混合オイル。
オイルA:
D.A.STUART社製のSTURACO 7098LO[亜リン酸ビス(2−エチルヘキシル)を約0.39重量%、リン酸トリス(2−エチルヘキシル)を約2.53重量%および、それを含めてリン酸、ホスホン酸またはホスフィン酸のアルキル(C=4〜18)エステルを10重量%以下含有]。フォード社のオイルスペックM2C118−Aに適合。
オイルB:
CITGO Petroleum社製のFord M2C 192−A,75W−140。フォード社のオイルスペックM2C192−Aに適合。
【0045】
オイルに配合されるリン系添加剤としては、たとえばリン酸エステル,酸性リン酸エステル,亜リン酸エステル,酸性亜リン酸エステル,次亜リン酸エステルなどのリン酸系化合物、あるいは酸性リン酸エステルのアミド化物や酸性リン酸エステルのアミン塩などがあげられる。
【0046】
上記リン酸系化合物の中で、リン酸エステルや酸性リン酸エステルとしては、一般式(I):
【0047】
【化1】
Figure 0004792651
【0048】
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ水素原子または1個以上の酸素原子および/または硫黄原子を含有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらは互いに同じでも異なっていてもよいが、R1とR2とR3が同時に水素原子であることはない)で表わされる化合物を好ましくあげることができる。上記一般式(I)において、R1、R2およびR3のうちの炭素数1〜20の炭化水素基としては、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基があげられる。炭素数1〜20のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基などがあげられる。炭素数3〜20のシクロアルキル基の例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基などがあげられる。炭素数2〜20のアルケニル基の例としては、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、オクテニル基、デセニル基、オレイル基などがあげられる。炭素数6〜20のアリール基の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などがあげられ、炭素数7〜20のアラルキル基の例としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などがあげられる。
【0049】
また、この炭素数1〜20の炭化水素基は、一つ以上の酸素原子および/または硫黄原子を含有していてもよい、すなわち、主鎖中に1個以上のエーテル基またはチオエーテル基あるいはその両方を含んでいてもよい。このような炭化水素基の例としては、ヘキシルオキシメチル基、ヘキシルオキシエチル基、オクチルオキシメチル基、オクチルオキシエチル基、ドデシルオキシメチル基、ドデシルオキシエチル基、ヘキサデシルオキシメチル基、ヘキサデシルオキシエチル基、ヘキシルチオメチル基、ヘキシルチオエチル基、オクチルチオメチル基、オクチルチオエチル基、ドデシルチオメチル基、ドデシルチオエチル基、ヘキサデシルチオメチル基、ヘキサデシルチオエチル基などがあげられる。
【0050】
前記一般式(I)で表わされるリン酸エステルや酸性リン酸エステルとしては、たとえばトリ(ヘキシル)ホスフェート、トリ(オクチル)ホスフェート、トリ(ドデシル)ホスフェート、トリ(ヘキサデシル)ホスフェート、トリ(ヘキシルチオエチル)ホスフェート、トリ(オクチルチオエチル)ホスフェート、トリ(ドデシルチオエチル)ホスフェート、トリ(ヘキサデシルチオエチル)ホスフェート、モノまたはジ−ヘキシルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−オクチルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−ドデシルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−ヘキサデシルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−(ヘキシルチオエチル)ハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−(オクチルチオエチル)ハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−(ドデシルチオエチル)ハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−(ヘキサデシルチオエチル)ハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−オクテニルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−オレイルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−シクロヘキシルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−フェニルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−トルイルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−ベンジルハイドロジェンホスフェート、モノまたはジ−フェネチルハイドロジェンホスフェートなどがあげられる。
【0051】
また、亜リン酸エステルや酸性亜リン酸エステルとしては、一般式(II):
【0052】
【化2】
Figure 0004792651
【0053】
(式中、R1、R2およびR3は前記と同じであり、それらは互い同じでも異なっていてもよいが、R1とR2とR3が同時に水素原子であることはない)で表わされる亜リン酸エステルまたは酸性亜リン酸エステル、あるいは一般式(III):
【0054】
【化3】
Figure 0004792651
【0055】
(式中、R1およびR2は前記と同じであり、それらは互いに同じでも異なっていてもよいが、R1とR2が同時に水素原子であることはない)で表わされる酸性亜リン酸エステル(ホスホン酸エステル)を好ましくあげることができる。前記一般式(II)、(III)で表わされる亜リン酸エステルや酸性亜リン酸エステルとしては、たとえばトリ(ヘキシル)ホスファイト、トリ(オクチル)ホスファイト、トリ(デシル)ホスファイト、トリ(ヘキサデシル)ホスファイト、トリ(ヘキシルチオエチル)ホスファイト、トリ(オクチルチオエチル)ホスファイト、トリ(ドデシルチオエチル)ホスファイト、トリ(ヘキサデシルチオエチル)ホスファイト、モノまたはジ−ヘキシルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−オクチルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−ドデシルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−ヘキサデシルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−(ヘキシルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−(オクチルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−(ドデシルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−(ヘキサデシルチオエチル)ハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−オクテニルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−オレイルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−シクロヘキシルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−フェニルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−トルイルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−ベンジルハイドロジェンホスファイト、モノまたはジ−フェネチルハイドロジェンホスファイトなどがあげられる。
【0056】
さらに、次亜リン酸エステルとしては、一般式(IV):
【0057】
【化4】
Figure 0004792651
【0058】
(式中、R4は1個以上の酸素原子および/または窒素原子で中断されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示す)で表わされるホスフィン酸エステルを好ましくあげることができる。上記一般式(IV)において、R4で示される炭素数1〜20の炭化水素基、および1個以上の酸素原子および/または硫黄原子で中断されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基としては、前記一般式(I)におけるR1〜R3の説明で示したとおりである。前記一般式(IV)で表わされるホスフィン酸エステルとしては、たとえばヘキシルホスフィネート、オクチルホスフィネート、ドデシルホスフィネート、ヘキサデシルホスフィネート、ヘキシルチオエチルホスフィネート、オクチルチオエチルホスフィネート、ドデシルチオエチルホスフィネート、ヘキサデシルチオエチルホスフィエート、オクテニルホスフィネート、オレイルホスフィネート、シクロヘキシルホスフィネート、フェニルホスフィネート、トルイルホスフィネート、ベンジルホスフィネート、フェネチルホスフィネートなどがあげられる。
【0059】
さらに酸性リン酸エステルのアミド化物としては、一般式(V):
【0060】
【化5】
Figure 0004792651
【0061】
(式中、R1、R2およびR3は前記と同じであり、R5はR1と同じである。それらは互い同じでも異なっていてもよいが、R1とR2が同時に水素原子であることはない)で表わされる化合物を好ましくあげることができる。一般式(V)で表わされる化合物としては、たとえばテトラブチルホスホロアミデート、トリブチルホスホロアミデートなどがあげられる。
【0062】
さらにまた、酸性リン酸エステルのアミン塩としては、一般式(VI):
【0063】
【化6】
Figure 0004792651
【0064】
(式中、R1、R2、R3およびR5は前記と同じであり、R6はR1と同じである。それらは互い同じでも異なっていてもよいが、R1とR2が同時に水素原子であることはない)で表わされる化合物を好ましくあげることができる。一般式(VI)で表わされる化合物としては、たとえばトリオクチルアミンジブチルホスフェート、(モノまたはジ)オクチルアミンジブチルホスフェート、トリラウリルアミンジブチルホスフェート、(モノまたはジ)ラウリルアミンジブチルホスフェートなどがあげられる。
【0065】
これらのリン系添加剤含有オイルは、たとえば自動車のギア用オイル、終減速機油(デファレンシャル用オイル)、手動変速機油、四輪駆動装置用潤滑油、自動変速機油、無段変速機油などとして使用されている。
【0066】
本発明における加硫性組成物は、通常の金型成形のほか、押出し、トランスファー、カレンダー、ロールコート、はけ塗り、含浸などの連続成形加工法により、シート、パイプ、ロッド、チューブ、アングル、チャンネル、引布、塗布板などの成形物などに成形加工され得る。その他公知の各種成形加工法によって異形品、特殊成形品、たとえばスポンジ状ラバーなどにも成形加工され得る。また、フィルム状、テープ状の成形物に一次加工して、これを積層、張付、巻付などの二次加工によってさらに成形加工することもできる。このように成形加工された組成物は、前述のような加硫手段によって加硫物にされる。また、溶液状にて塗布、含浸、噴霧などで基材表面に適用した後加硫したり、加硫配合したフィルム状ないしシート状物にて積層して加硫接着したり、さらには加硫したフィルム状ないしシート状物を基材表面に接着積層したりすることにより加硫被膜を形成させることもでき、種々多様な加硫ゴム製品を提供できる。
【0067】
本発明の加硫成形体である加硫物は前記のとおり、優れた耐熱性、耐油性(特に、耐リン系添加剤含有オイル膨潤性)、耐アミン性、耐薬品性を有しており、自動車産業、航空機産業、半導体産業、食品産業、化学産業における各種部品に使用できる。特に、耐リン系添加剤含有オイル膨潤性を活かして、自動車のギアオイルのオイルシールなどに好適である。そのほかの好適な適用部分をつぎに列挙するが、これらに限定されるものではない。
【0068】
一般的適用成形品:
自動車、船舶、航空機などの輸送機関における耐アミン、耐油、耐薬品、耐スチームあるいは耐候用のパッキング、O−リング、ホース、その他のシール材、ダイヤフラム、バルブ、電線被覆材に、また化学プラントにおける同様のパッキング、O−リング、シール材、ダイヤフラム、バルブ、ホース、ロール、チューブに、食品プラント機器および食品機器(家庭用品を含む)における同様のパッキング、O−リング、ホース、シール材、ベルト、ダイヤフラム、バルブ、ロール、チューブに、原子力プラント機器における同様のパッキング、O−リング、ホース、シール材、ダイヤフラム、バルブ、チューブに、一般工業部品における同様のパッキング、O−リング、ホース、シール材、ダイヤフラム、バルブ、ロール、チューブ、マンドレル、電線被覆材、フレキシブルジョイント、ベルト、ゴム板、ウェザーストリップ、PPC複写機のロールブレードなどへの用途に好適である。
【0069】
さらに具体的には、以下のような用途を示すことができる。
【0070】
(イ)自動車関連
本発明で得られるエラストマーは、高い耐熱性と自動車用のオイルに添加される主としてアミン系添加剤(具体的にはコハク酸イミド類、金属ジアルキルジカーバメート類)に対して優れた耐性を示し、しかもオイル自体に対しても体積変化が少ないため、自動車用オイル、たとえばオートマチックトランスミッションフルード(ATF)やエンジンオイル、デファレンシャルギヤオイルに対する各種部材や成形品として好適である。特に、ガソリン車やディーゼル車のエンジンオイルのシール材、ホース材;各種トランスミッションオイルのシール材、ホース材;各種ギヤオイルのシール材、ホース材;これらのオイルの環境を感知するためのセンサー線の被覆材などといった、オイルと接触し得るエラストマー成形品の材料として好適である。
【0071】
より具体的には、
▲1▼シール用途:
・クランクシャフトシール、
・エンジンシリンダースリーブのO−リング、ガスケット
・ウェットシリンダースリーブのO−リング、ガスケット
・パワーピストンパッキン、
・シリンダーライナーのシール、
・バルブステムのシール、
・自動変速機のフロントポンプシール、
・リアーアクスルピニオンシール、
・ユニバーサルジョイントのガスケット、
・スピードメーターのピニオンシール、
・フートブレーキのピストンカップ、
・トルク伝達のO−リング、オイルシール
・排ガス再燃焼装置のシール、
・ベアリングシール、
・デファレンシャルシール(ドライブピニオン用シール、サイド用シール)、
・デファレンシャル用ガスケット、O−リング、
・手動変速機用オイルシール、ガスケット、O−リング、パッキン、
・自動変速機用オイルシール、ガスケット、O−リング、パッキン、
・無段変速機(ベルト式またはトロイダル式)用オイルシール、ガスケット、O−リング、パッキン、
・ホイールベアリングシール、
・ラジエータのシール、ガスケット、O−リング、
・オイルクーラーのシール、ガスケット、O−リング、
・パワーステアリングのシール、ガスケット、O−リング
【0072】
▲2▼ホース用途:
・手動変速機用オイルホース、
・自動変速機用ATFホース、
・無断変速機(ベルト式またはトロイダル式)用CVTFホース、
・EGRチューブ、
・ツインキャブチューブ、
・ラジエータ用ホース、
・オイルクーラー用ホース、
・パワーステアリング用ホース
【0073】
▲3▼ダイヤフラム用途:
・キャブレターのセンサー用ダイヤフラム
【0074】
▲4▼電装品用途:
・電線被覆材、
・絶縁材、
・シース、
・クーラーホース、
・チューブ、
・リング、
・パッキン
【0075】
▲5▼その他の用途:
・防振ゴム(エンジンマウント、排気部など)、
・再燃焼装置用ホース
【0076】
(ロ)化学工業関連
▲1▼シール用途:
・化学薬品用ポンプ、流動計、配管のシール、
・熱交換器のシール、
・硫酸製造装置のガラス冷却器パッキング、
・農薬散布機、農薬移送ポンプのシール、
・ガス配管のシール、
・メッキ液用シール、
・高温真空乾燥機のパッキン、
・製紙用ベルトのコロシール、
・燃料電池のシール、
・風洞のジョイントシール
【0077】
▲2▼ロール用:
・耐トリクレン用ロール(繊維染色用)
【0078】
▲3▼その他の用途:
・耐酸ホース(濃硫酸用)、
・ガスクロマトグラフィー、pHメーターのチューブ結合部のパッキン、
・塩素ガス移送ホース、
・ベンゼン、トルエン貯槽の雨水ドレンホース、
・分析機器、理化学機器のシール、チューブ、ダイヤフラム、弁部品、
・スチームホース
【0079】
(ハ)一般機器、機械関連
▲1▼シール用途:
・油圧、潤滑機械のシール、
・ベアリングシール、
・乾式複写機のシール、
・ドライクリーニング機器の窓、その他のシール、
・六フッ化ウランの濃縮装置のシール、
・サイクロトロンのシール(真空)バルブなど、
・自動包装機のシール
【0080】
▲2▼その他の用途:
・印刷設備の印刷ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品、
・塗布、塗装設備の塗布ロール、スクレーパー、チューブ、弁部品、
・プリンターのインキチューブ、ロール、ベルト、
・乾式複写機のベルト、ロール、
・空気中の亜硫酸ガス、塩素ガス分析用ポンプのダイヤフラム(公害測定器)、
・印刷機のロール、ベルト、
・酸洗い用絞りロール、
・ドライクリーニング機器のパイプ、ホース、フレキシブルジョイント
【0081】
(ニ)航空機関連
・ジェットエンジンバルブステムシール、
・燃料供給用ホース、ガスケットおよびO−リング、
・ローテーティングシャフトシール、
・油圧機器のガスケット、
・防火壁シール
【0082】
(ホ)船舶関連
・スクリューのプロペラシャフト船尾シール、
・ディーゼルエンジンの吸排気用バルブステムシール、
・バタフライバルブのバルブシール、
・バタフライ弁の軸シール
【0083】
(ヘ)食品、医薬関連
・プレート式熱交換器のシール、
・自動販売機の電磁弁シール、
・薬栓、
・食品加工処理機用ゴム材料(たとえば熱交換器ガスケット、ダイヤフラム、O−リングなどの各種シール、配管、ホース、サニタリーパッキング、バルブパッキング、充填時のビンなどの口と充填剤の間のジョイントとして使用される充填用パッキング)、
・酒類、清涼飲料水などの製品や充填装置、食品殺菌装置、醸造装置、湯沸し器、各種自動食品販売機などのパッキング、ガスケット、チューブ、ダイヤフラム、ホース、ジョイントスリーブ
【0084】
(ト)電機関連
・新幹線の絶縁油キャップ、
・液封型トランスのベンチングシール、
・油井ケーブルのジャケット、
・電機絶縁材料(たとえば各種電気機器の絶縁用スペーサ、ケーブルのジョイントや末端部などに用いる絶縁テープ、熱収縮性のチューブなどに使用される材料)、
・高温雰囲気で用いられる電気および電子機器材料(たとえばモータ用口出線材料、高熱炉まわり電線材料)
【0085】
さらに、上記で得られる成形体は、半導体、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、プラズマアドレス液晶パネル、フィールドエミッションディスプレイパネル、太陽電池基板などの製造装置の、たとえばCVD装置、エッチング装置、酸化拡散装置、スパッタリング装置、アッシング装置、イオン注入装置、排気装置などの耐プラズマ性の要求される部位のO−リング、シール材、ホース、チューブ、ダイヤフラム、ロール、ライニング、コーティング;また、ウェットエッチャー、洗浄装置、薬液配管、ガス配管などの耐薬品性が要求される部位のO−リング、シール材、ホース、チューブ、ダイヤフラム、ロール;さらにこれらの装置のノンダスト化、メタルフリーの要求される部位のO−リング、シール材、ホース、チューブ、ダイヤフラム、ロールとしても用いることができる。
【0086】
その他の耐薬品性の要求される部位の具体例としては、半導体、液晶バルブ、プラズマディスプレイパネルなどの製造装置における、レジスト現像液、剥離液、ウエハー洗浄液用のO−リング、シール材、ホース、チューブ、ポンプのダイヤフラム、ウエハー搬送用のロールなどがあげられる。
【0087】
また、その他の用途として、前記の加硫被膜を形成させて使用するものがある。具体的には以下のような用途を示すことができる。
・複写機用非粘着耐油ロール、
・耐候結氷防止用ウエザーストリップ、
・輸液用ゴム栓、
・バイアルゴム栓、
・離型剤、
・非粘着軽搬送ベルト、
・自動車エンジンマウントのプレーガスケットの粘着防止被膜、
・合成繊維の被覆加工、
・パッキング被覆薄層をもつボルト部材または継ぎ手
【0088】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0089】
製造例1(E−HFP系共重合体1の製造)
1.774リットルの内容積のステンレススチール製オートクレーブに、イオン交換水0.887リットル、パーフルオロオクタン酸アンモニウム44.36gを仕込み、充分窒素で置換した後、真空状態でヘキサフルオロプロピレン(HFP)を554gおよびエチレンを70g仕込み、オートクレーブ内温度を65℃に昇温し、電磁式撹拌機で系を撹拌しながらオートクレーブ内の圧力が5.88MPaGになるまで放置し、ついで過硫酸アンモニウム(APS)0.27gを水に溶かした溶液を窒素ガスで圧入して反応を開始した。反応が進行するにしたがって圧力が低下するので、その圧力低下をエチレンおよびHFPを26/74(重量比)の割合で加えることにより補い、一定圧力かつ一定温度で25時間反応させた。またAPSを5時間ごとに追加し反応終了までにAPSを合計1.09g添加した。
【0090】
反応終了後、残存モノマーを大気中に放出し、得られた乳化分散体を塩化カルシウム水溶液にて凝析し、イオン交換水で洗浄後120℃で恒量になるまで乾燥して、エラストマー性の重合生成物を341.5g得た。また、重合速度は15.4g/リットル・時間であった。
【0091】
この重合生成物を1H−NMRで共重合組成を調べたところ、E/HFP=65.2/34.8(モル%)であり、ムーニー粘度(ML1+10、100℃)は94であった。フッ素含有量は56.3重量%であった。
【0092】
製造例2(E−HFP系共重合体2の製造)
47リットルの内容積のステンレススチール製オートクレーブに、イオン交換水23.5リットル、パーフルオロオクタン酸アンモニウム1175g、リン酸水素2ナトリウム12水和物185g、水酸化ナトリウム18.8g、パーブチルPV(t−ブチルパーオキシピバレート70重量%含有、日本油脂(株)製)58g、t−ブタノール865gを仕込み、充分に窒素で置換した後、真空状態でヘキサフルオロプロピレン(HFP)を13.02kg仕込み、15℃に温調し、ついであらかじめ混合しておいたエチレン/テトラフルオロエチレン(TFE)(エチレン87.7モル%)混合ガス411gをオートクレーブの内圧が0.83MPaG(8.5kgf/cm2G)になるまで圧入した。電磁式撹拌機で系を撹拌しながら圧力が一定になるまで放置した。
【0093】
イオン交換水800gに硫酸鉄(II)7水和物を0.276g、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウムを0.326g、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム塩2水和物を46g溶解し、窒素ガスにてバブリングした。この溶液をオートクレーブにプランジャーポンプにて仕込み、反応を開始した。反応が進行するにしたがい圧力が低下するので、その圧力低下をエチレン/テトラフルオロエチレン(エチレン91.7モル%)の混合ガスを加えることにより補い、一定圧力かつ一定温度で33.5時間反応させた。
【0094】
反応終了後、残存モノマーを大気中に放出し、得られた乳化分散体を塩化カルシウム水溶液にて凝析し、イオン交換水で洗浄後120℃で恒量になるまで乾燥して、エラストマー性の重合生成物を5600g得た。また、重合速度は7.1g/リットル・時間であった。
【0095】
この重合生成物について、1H−NMR、19F−NMRにて共重合組成を測定したところ、E/HFP/TFE=54.1/40.7/5.3(モル%)であり、フッ素含有量は61.9重量%であった。
【0096】
実施例1
製造例1で製造したエラストマー性E−HFP系共重合体1を使用し、この共重合体100部にカーボンブラック(MT−C:キャンカーブ社製のサーマックスMT)30部、パーオキサイド系加硫剤(日本油脂(株)製のパーブチルZ)3.7部、加硫促進剤(トリアリルイソシアヌレート((株)日本化成製))2.5部およびZnO((株)堺化学製の1号亜鉛華)3.0部を混合し、オープンロールを用いて常温にて混練した。得られたゴムコンパウンドを金型に入れ、プレス加硫により1次加硫(150℃、15分間)し、ついでオーブン加硫により2次加硫(180℃、4時間)して加硫物シート(厚さ2mm)を製造した。
【0097】
得られた加硫物シートのリン系添加剤含有オイルに対する体積膨潤率を前記の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0098】
実施例2〜8
ZnOに代えて表1に示す金属酸化物を3.0部配合したほかは実施例1と同様にして加硫用組成物を調製し、加硫して加硫物シートを作製した。これらの金属酸化物含有加硫物シートの体積膨潤率を実施例1と同様にして調べた。結果を表1に示す。
【0099】
参考例1および比較例1〜2
金属酸化物を配合しない場合(参考例1)、金属酸化物としてMgOを3.0部(比較例1)、CaOを3.0部(比較例2)配合したほかは実施例1と同様にして加硫用組成物を調製し、加硫して加硫物シートを作製した。これらの金属酸化物含有加硫物シートの体積膨潤率を実施例1と同様にして調べた。結果を表1に示す。
【0100】
なお、表1に示す金属酸化物はそれぞれつぎのものである。
ZnO:(株)堺化学工業製の一号亜鉛華
PbO:日本化学工業(株)製の一号赤口
TiO2:(株)堺化学工業製のTITONE R−650
Cr23:日本化学工業(株)製の顔料用酸化クロムG7
Fe23:日本弁柄工業(株)製の弁柄天賞印
MgO:協和化学(株)製のMA150
CaO:近江化学工業(株)製のCML#35
SiO2:シオノギ製薬(株)製のカープレックス#1120
Al23:昭和電工(株)製のアルミナビーズCB−A40
Sb23:味の素(株)製のポリセーフ100T
【0101】
【表1】
Figure 0004792651
【0102】
表1に示すとおり、MgOやCaOといった金属酸化物を配合したときはリン系添加剤含有オイルに対する膨潤性が大きくなっているが(比較例1〜2)、本発明で使用する特定の金属酸化物では体積膨潤率が金属酸化物を配合しない場合(参考例1)と変化していないことが分かる。
【0103】
実施例9、比較例3および参考例2
実施例1、比較例1および参考例1において、エラストマー性E−HFP系共重合体1に代えてP−TFE共重合体(旭硝子(株)製のアフラス100S)を用いたほかは実施例1、比較例1および参考例1とそれぞれ同様にして加硫用組成物(表2)を調製し、加硫して加硫物シートを作製した。これらの金属酸化物含有加硫物シートの体積膨潤率を実施例1と同様にして調べた。結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
Figure 0004792651
【0105】
表2に示すとおり、金属酸化物としてMgOを配合したときはリン系添加剤含有オイルに対する膨潤性が大きくなっているが(比較例3)、本発明で使用する特定の金属酸化物では体積膨潤率が金属酸化物を配合しない場合(参考例2)と変化していないことが分かる。
【0106】
実施例10、比較例4および参考例3
実施例1、比較例1および参考例1において、エラストマー性E−HFP系共重合体1に代えてE−HFP系共重合体2を用いたほかは実施例1、比較例1および参考例1とそれぞれ同様にして加硫用組成物(表3)を調製し、加硫して加硫物シートを作製した。これらの金属酸化物含有シートの体積膨潤率を実施例1と同様にして調べた。結果を表3に示す。
【0107】
【表3】
Figure 0004792651
【0108】
表3に示すとおり、金属酸化物としてMgOを配合したときはリン系添加剤含有オイルに対する膨潤性が大きくなっているが(比較例4)、本発明で使用する特定の金属酸化物では体積膨潤率が金属酸化物を配合しない場合(参考例3)と変化していないことが分かる。また、E−HFP系共重合体ではフッ素含有量60重量%以上(61.9重量%)で、体積膨潤率は7%以下(4.7%)である。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のE−HFP系またはP−TFE系共重合体を用いた加硫物において、特にリン系添加剤含有オイルに対する膨潤性が抑制された加硫成形体を提供できる。

Claims (8)

  1. エチレン構造単位とヘキサフルオロプロピレン構造単位を含む加硫可能なエラストマー性共重合体と有機加硫剤とを含み、金属酸化物としては、亜鉛酸化物、鉛酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、アンチモン酸化物および鉄酸化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種のみを0.1〜40部含む加硫可能な組成物を加硫して得られ、リン系添加剤含有オイルに対する体積膨潤率が15%以下であるリン系添加剤含有オイル用加硫成形体。
  2. 前記金属酸化物の群において、亜鉛酸化物がZnO、鉛酸化物がPbO、チタン酸化物がTiO、クロム酸化物がCr、ケイ素酸化物がSiO、アルミニウム酸化物がAl、アンチモン酸化物がSbおよび鉄酸化物がFeである請求項1記載の加硫成形体。
  3. 前記エラストマー性共重合体がさらにテトラフルオロエチレン構造単位を含む請求項1または2記載の加硫成形体。
  4. プロピレン構造単位とテトラフルオロエチレン構造単位を含む加硫可能なエラストマー性共重合体と有機加硫剤とを含み、金属酸化物としては、亜鉛酸化物、鉛酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、アンチモン酸化物および鉄酸化物よりなる群から選ばれた少なくとも1種のみを0.1〜40部含む加硫可能な組成物を加硫して得られ、リン系添加剤含有オイルに対する体積膨潤率が15%以下であるリン系添加剤含有オイル用加硫成形体。
  5. 前記金属酸化物の群において、亜鉛酸化物がZnO、鉛酸化物がPbO、チタン酸化物がTiO、クロム酸化物がCr、ケイ素酸化物がSiO、アルミニウム酸化物がAl、アンチモン酸化物がSbおよび鉄酸化物がFeである請求項4記載の加硫成形体。
  6. 前記体積膨潤率が12%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の加硫成形体。
  7. 前記エラストマー性共重合体のフッ素含有量が60重量%以上であり、かつ前記体積膨潤率が7%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の加硫成形体。
  8. 前記リン系添加剤含有オイルが自動車用のギアオイルである請求項1〜7のいずれかに記載の加硫成形体。
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