JP4790658B2 - 熱可塑性素材の成形方法及びその装置 - Google Patents
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Description
熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを、挟持可能かつ夫々異なる温度に設定されて対向方向に相対移動可能な一対のヒータブロックを備えた加熱工程、成形工程、及び冷却工程を順に移動させながら成形する熱可塑性素材の成形方法において、
前記各一対のヒータブロックへの加熱を開始し、
該加熱開始した後の温度変動に伴う前記各一対のヒータブロックの一方に夫々連動可能に連結された加圧部材の1つの前記対向方向の位置を検出し、
該検出された前記位置の単位時間当たりの変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認した後に、前記加熱工程、成形工程、及び冷却工程を実行することを特徴とする。
前記検出された位置の変化量が、前記一対のヒータブロックの一方に連結された前記加圧部材を含む複数の構成部材の前記対向方向の変化量の総和であることを特徴とする。
前記目標とする誤差範囲が、成形品の肉厚精度に応じて設定されることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、
熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを、挟持可能かつ夫々異なる温度に設定されて対向方向に相対移動可能な一対のヒータブロックを備えた加熱工程、成形工程、及び冷却工程を順に移動させながら成形する熱可塑性素材の成形方法において、
前記各一対のヒータブロックへの加熱を開始し、
該加熱開始した後の温度変動に伴う前記各一対のヒータブロックの一方に夫々連動可能に連結された加圧部材の1つの温度を測定し、
該測定された前記温度の単位時間当たりの変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認した後に、前記加熱工程、成形工程、及び冷却工程を実行することを特徴とする。
前記測定された温度の変化量が、前記一対のヒータブロックの一方に連結された前記加圧部材を含む複数の構成部材の1つの温度の変化量であることを特徴とする。
上記目標とする誤差範囲が、成形品の肉厚精度に応じて設定されることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、
熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを挟持可能に対向して配置された一対のヒータブロックと、該一対のヒータブロックを対向方向に相対移動させる加圧手段と、を備えた熱可塑性素材の成形装置において、
前記一対のヒータブロックに設けられた加熱手段と、
該加熱手段の加熱に伴う前記加圧手段の温度変動による前記対向方向の位置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された単位時間あたりの前記位置の変化量を演算し、該変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認する制御手段と、を備えることを特徴とする。
熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを挟持可能に対向して配置された一対のヒータブロックと、該一対のヒータブロックを対向方向に相対移動させる加圧手段と、を備えた熱可塑性素材の成形装置において、
前記一対のヒータブロックに設けられた加熱手段と、
該加熱手段の加熱に伴う前記加圧手段の温度を測定する測定手段と、
該測定手段により測定された単位時間あたりの前記温度の変化量を演算し、該変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認する制御手段と、を備えることを特徴とする。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態に係る熱可塑性素材の成形装置の全体構成を示す図である。
加熱工程部14は、上下に対向配置された一対の上ヒータブロック301及び下ヒータブロック302と、上ヒータブロック301を上下方向に加圧する加圧手段としての加圧部材(シリンダロッド)32と、を備えている。上ヒータブロック301及び下ヒータブロック302には、それぞれ通電により加熱される加熱手段としてのヒータ311、312が内蔵されている。
同図に示すように、型セット20は、上型26、下型28、及びスリーブ29を有している。上型26及び下型28は、スリーブ29の内部で、それぞれの成形面26a,28aが対向するようにスリーブ29の両端側から嵌挿されている。上型26は、スリーブ29の軸方向に摺動可能となっている。上型26の成形面26aと下型28の成形面28aとの間には、熱可塑性素材13が配置されている。
(成形方法)
熱可塑性素材の成形装置10による成形作業を開始する前に、加熱工程部14、成形工程部16、及び冷却工程部18における全ての上下ヒータブロック30、40、50のヒータ31、41、51を密着させた状態とした上で通電される。これにより、夫々の上下ヒータブロック30、40、50は、夫々の工程に応じて予め設定された温度に加熱される。この加熱後、高さゲージ38、48、58により、加圧部材32、42、52における検出片32a、42a、52aの、夫々の本体ケース12Aからの上下方向の距離(高さH)が検出される。
(第2の実施の形態)
本実施形態では、加圧部材32、42、52の本体ケース12Aからの高さの変化量を検出する代わりに、加圧部材32、42、52の温度を測定して温度の安定化時点を捉えるようにしたものである。
本実施形態では、図4に示すように、上下ヒータブロック301、302、断熱板341、342、冷却板361、362、及び加圧部材32の軸部32b,32cの温度変化を測定した。
この図5に示すように、ヒータ311,312から近い位置にある部材ほど高い温度で安定化し、また、遠い位置にある部材の温度ほど低い温度で安定化している。しかし、安定化するまでの時間は、加圧部材32の下部の軸部32cの温度が最も長い時間t5(26分)を要している。そして、他の部位での安定化までの時間は、上下ヒータブロック301、302がt1、加圧部材32の中間の軸部32bがt2、断熱板341、342がt3、冷却板361、362がt4の順であった。
次に、図6は、ヒータ311,312への通電後における加圧部材32の下部の軸部32cの温度と、加圧部材32の本体ケース12Aからの高さの伸びを測定したデータを示している。
kが、目標とする温度差以内になるまでの時間が安定化時間となる。
12 成形室
12A 本体ケース
13 熱可塑性素材
14 加熱工程部
16 成形工程部
18 冷却工程部
20 型セット
22 温度測定器(測定手段)
24 動作制御盤(制御手段)
26 上型
26a 成形面
28 下型
28a 成形面
29 スリーブ
301 上ヒータブロック
302 下ヒータブロック
311 ヒータ(加熱手段)
312 ヒータ(加熱手段)
32 加圧部材(加圧手段)
32a 検出片
341 断熱板
342 断熱板
361 冷却板
362 冷却板
38 高さゲージ(検出手段)
401 上ヒータブロック
402 下ヒータブロック
411 ヒータ(加熱手段)
412 ヒータ(加熱手段)
42 加圧部材(加圧手段)
42a 検出片
441 断熱板
442 断熱板
461 冷却板
462 冷却板
48 高さゲージ(検出手段)
501 上ヒータブロック
502 下ヒータブロック
511 ヒータ(加熱手段)
512 ヒータ(加熱手段)
52 加圧部材(加圧手段)
52a 検出片
52b 軸部
52c 軸部
541 断熱板
542 断熱板
561 冷却板
562 冷却板
58 高さゲージ(検出手段)
Claims (8)
- 熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを、挟持可能かつ夫々異なる温度に設定されて対向方向に相対移動可能な一対のヒータブロックを備えた加熱工程、成形工程、及び冷却工程を順に移動させながら成形する熱可塑性素材の成形方法において、
前記各一対のヒータブロックへの加熱を開始し、
該加熱開始した後の温度変動に伴う前記各一対のヒータブロックの一方に夫々連動可能に連結された加圧部材の1つの前記対向方向の位置を検出し、
該検出された前記位置の単位時間当たりの変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認した後に、前記加熱工程、成形工程、及び冷却工程を実行する
ことを特徴とする熱可塑性素材の成形方法。 - 前記検出された位置の変化量が、前記一対のヒータブロックの一方に連結された前記加圧部材を含む複数の構成部材の前記対向方向の変化量の総和である
ことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性素材の成形方法。 - 前記目標とする誤差範囲が、成形品の肉厚精度に応じて設定される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性素材の成形方法。 - 熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを、挟持可能かつ夫々異なる温度に設定されて対向方向に相対移動可能な一対のヒータブロックを備えた加熱工程、成形工程、及び冷却工程を順に移動させながら成形する熱可塑性素材の成形方法において、
前記各一対のヒータブロックへの加熱を開始し、
該加熱開始した後の温度変動に伴う前記各一対のヒータブロックの一方に夫々連動可能に連結された加圧部材の1つの温度を測定し、
該測定された前記温度の単位時間当たりの変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認した後に、前記加熱工程、成形工程、及び冷却工程を実行する
ことを特徴とする熱可塑性素材の成形方法。 - 前記測定された温度の変化量が、前記一対のヒータブロックの一方に連結された前記加圧部材を含む複数の構成部材の1つの温度の変化量である
ことを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性素材の成形方法。 - 上記目標とする誤差範囲が、成形品の肉厚精度に応じて設定される
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の熱可塑性素材の成形方法。 - 熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを挟持可能に対向して配置された一対のヒータブロックと、該一対のヒータブロックを対向方向に相対移動させる加圧手段と、を備えた熱可塑性素材の成形装置において、
前記一対のヒータブロックに設けられた加熱手段と、
該加熱手段の加熱に伴う前記加圧手段の温度変動による前記対向方向の位置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された単位時間あたりの前記位置の変化量を演算し、該変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認する制御手段と、を備える
ことを特徴とする熱可塑性素材の成形装置。 - 熱可塑性素材を挟んで対向する一対の成形型と該成形型が嵌挿されるスリーブとを有する型セットを挟持可能に対向して配置された一対のヒータブロックと、該一対のヒータブロックを対向方向に相対移動させる加圧手段と、を備えた熱可塑性素材の成形装置において、
前記一対のヒータブロックに設けられた加熱手段と、
該加熱手段の加熱に伴う前記加圧手段の温度を測定する測定手段と、
該測定手段により測定された単位時間あたりの前記温度の変化量を演算し、該変化量が目標とする誤差範囲内に収束していることを確認する制御手段と、を備える
ことを特徴とする熱可塑性素材の成形装置。
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