JP4790643B2 - 映像記録再生装置 - Google Patents
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Description
ハードディスクへアクセスする際の連続書込みサイズが大きくなるほど転送速度の向上が期待できるため、従来の映像記録再生装置の中には、記録領域をブロックと呼ばれるある固定の大きさで区画しておき、そのブロック単位で映像データを出し入れすることで、データの入出力性能の向上を図っているものがある(例えば特許文献1参照)。また、この特許文献1に記載の技術では、映像データの記録媒体上での位置情報を管理した管理テーブルなどは、記録媒体上に書き込まれると同時に、再生や検索を素早く行うために高速アクセス可能な物理メモリに保持されており、映像データを記録しながら媒体上の管理テーブルも適宜更新され、装置の電源が切断された場合でも、次回起動時には記録した内容が保持されているような機構を実現している。
図において、映像記録再生装置1は、監視カメラ2で撮影した映像を蓄積し、記録した監視映像を再生して表示装置3に表示する。映像記録再生装置1は、図示していないが操作者が記録映像の再生を要求する入力機構も備えている。映像受信部11では、監視カメラ2からの監視映像を受信して映像変換部12に与える。映像変換部12では、受信した映像を記録に適した形式に変換する。記録・読出し制御部13では、映像変換部12で変換された映像データをハードディスクなどの記録媒体14に所定の方法に従って記録していく。また、記録・読出し制御部13は、再生要求に応じて記録媒体14に記録されている映像データを読み出し、映像変換部15に与える。映像変換部15では、記録・読出し制御部13が読み出した映像データを表示に適した形式に変換して映像送信部16へ与える。映像送信部16では、映像変換部15から出力された映像情報を表示のため表示装置3へ送出する。
記録媒体14は、映像管理テーブル20、ブロック管理テーブル30、ブロックデータ領域40、フレーム管理テーブル50からなる記録領域を持つ。映像管理テーブル20は、記録される映像データの一つ一つを管理するためのデータテーブルである。ブロックデータ領域40は、映像データの単位よりも十分に大きなサイズのブロックと呼ばれる単位で区画された記録領域である。実際の映像データはブロック単位に分割されて順次対応するブロックに記録される。ブロック管理テーブル30は、ブロックデータ領域40上のブロックにアクセスするための位置情報などを格納するデータテーブルである。フレーム管理テーブル50は、映像データの単位であるフレームを撮影時刻や区画されたブロック上での記録位置情報を格納するデータテーブルである。ここで、映像管理テーブル20、ブロック管理テーブル30、フレーム管理テーブル50は、映像記録再生装置1が起動した後は、映像再生などの要求に素早く応えるために記録・読出し制御部13の物理メモリ(図示せず)に保持され、各管理テーブルで変更が発生した都度、記録媒体40上の同管理テーブルへは変更内容が書き込まれる。
映像管理テーブル20は、新しい映像データの記録が開始されると新規エントリが確保され、記録の進捗に合わせて、先頭フレーム番号、終端フレーム番号、先頭時刻、終端時刻などが更新される。ブロック管理テーブル30は、ブロックデータ領域40における記録媒体14上の位置情報を保持し、ブロックの使用・未使用を管理する。フレーム管理テーブル50は、映像データのアクセス単位であるフレームデータの記録時刻、ブロックデータ領域40上でのブロック番号、ブロック内での開始位置(開始アドレス)、フレームデータのサイズを管理するとともに、フレームデータ間のリンク情報を次フレーム番号と前フレーム番号によって管理する。次フレーム番号は該当フレームデータの次のフレームデータのインデックスが入り、前フレーム番号には一つ前のフレームデータへのインデックス番号が入る。
図1は、この発明の実施の形態1による映像記録再生装置の機能構成を示すブロック図である。この構成は前述の図8に示された従来の構成と外観上類似するが、この実施の形態1の場合、記録・読出し制御部130の処理と記録媒体140のデータ構造に以下に説明する特徴を持たせている。その他の部分は従来と同様である。
図2に、この実施の形態1に係る記録媒体上に形成されるデータ構造を示す。記録媒体140は、映像管理テーブル200、ブロック管理テーブル300、ブロックデータ領域400からなる記録領域を持つ。映像管理テーブル200は、記録される映像データの一つ一つを管理するためのデータテーブルである。ブロックデータ領域400は、映像データの単位よりも十分に大きな固定サイズのブロックと呼ばれる単位で区画された記録領域である。実際の映像データはこのブロック単位に分割されて順次対応するブロックに記録される。ブロック管理テーブル300は、ブロックデータ領域400上のブロックにアクセスするためのブロックの位置情報などを格納するデータテーブルである。ここで、映像管理テーブル200およびブロック管理テーブル300は、映像記録再生装置1が起動した後は、映像再生などの要求に素早く応えるために記録・読出し制御部130の物理メモリ(図示せず)に読み込まれ保持され、記録・再生処理により変更が発生する都度、記録媒体140上の同管理テーブルへは変更内容が書き込まれ、装置の電源が切断された場合でも次回起動時には記録した内容が保持されている機能を有している。
映像管理テーブル200は、新しい映像データの記録が開始されると新規エントリが確保され、記録の進捗に合わせて、先頭ブロック番号、終端ブロック番号、先頭時刻、終端時刻などが更新される。ブロック管理テーブル300は、ブロックデータ領域400における記録媒体140上のブロックの位置情報である開始アドレスを格納し、ブロックデータのリンク情報である次ブロック番号と前ブロック番号を管理する。また、ブロック内に記録される映像データのフレーム数、先頭フレームの記録時刻および終端フレームの時刻を管理する。さらに、ブロックの使用・未使用を管理し、空きブロック情報として利用できるようにしている。ブロックデータ領域400は、フレームデータよりも十分に大きなサイズを持つ単位ブロックで固定的に分割されているが、各ブロックの先頭にはブロックヘッダを設けており、401および402に示すように、ブロック内に記録されているフレームに関する情報をヘッダ情報として管理している。ブロックヘッダは、具体的には、ブロック内に記録されているフレームのインデックス番号、記録時刻、ブロック内での開始位置を示す開始アドレス、フレームデータのサイズ、および該当ブロック内に収まらずに次のブロックにまたがることを示す続き情報を管理している。
映像管理テーブル200の映像番号1のレコードには、先頭ブロック番号1から終端ブロック番号2のブロックに、記録時刻B11から記録時刻B2jまでの時刻範囲で映像データが記録されていることを示している。これとリンクしてブロック管理テーブル300では、ブロック番号1とブロック番号2が使用状態となっていることを示している。ブロック番号1のブロックは、次ブロック番号2が順方向にリンクされており、前ブロック番号にはリンクがないため、先頭ブロックであることが判別できる。また、フレームデータがi枚記録されており、記録されているフレームデータの時間範囲は記録時刻B11から記録時刻B1iとなっている。一方、ブロック番号2のブロックは、前ブロック番号が1で逆方向リンクされており、次ブロック番号としてはリンクがないため終端ブロックであることが判別できる。また、フレームデータがj枚記録されており、記録されているフレームデータの時間範囲は記録時刻B21から記録時刻B2jとなっている。
映像受信部11では、監視カメラ2からの映像を受信すると映像変換部12に渡す。映像変換部12では、渡された映像を記録に適した形式に変換する。ここでは、例えば監視カメラ2からの映像がアナログ映像であった場合にはA/D変換した後、例えばJPEGなどの符号化処理を行って、撮影日時等の情報を付加して映像データにする。記録・読出し制御部130では、映像変換部12で得られた映像データを受信すると(ステップST1)、映像データに付加された情報から映像データなどの撮影日時(記録時刻)を識別する(ステップST2)。映像データは、ブロックデータ領域400のブロックへ記録するために準備されたブロックサイズ(例、500バイト)と同じ蓄積サイズを持つカレントバッファ(図示せず)に蓄積される。また、同じくカレントバッファ内のブロックヘッダに相当する領域のフレーム番号、記録時刻、開始アドレス、フレームデータのサイズを更新する(ステップST3)。カレントバッファへ蓄積した映像データの累積がブロックサイズ以上となっているかを調べ(ステップST4)、ブロックサイズよりも小さい場合には映像データの受信処理を継続する。
ここで、ブロックデータは数百KB〜数MBのオーダである。記録媒体140をハードディスクと想定した場合、ハードディスク単体使用では数百GBであるが、複数のハードディスクを使用してRAIDを構成するような場合は、数TBの記録容量を実現できる。このような条件下で記録できるブロック数は数千万〜数億個のオーダとなり、ブロック管理テーブルのサイズは数MB〜数十MBのオーダであるため、従来例と比較してメモリ使用量削減の効果がある。
また、昨今の映像記録再生装置が搭載する物理メモリ量は数十MB程度であるが、管理情報を仮想記憶で管理する必要がないので、ページフォルト等に起因する物理メモリとハードディスク間のデータ入れ替え処理による遅延は発生することがない。
まず、操作者により再生したい映像番号Iと指定時刻Tが入力された場合(ステップST10)、記録・読出し制御部130では、映像管理テーブル200から映像番号Iに該当し、指定時刻Tが記録時刻の範囲(先頭時刻〜終端時刻)にあるブロック番号を抽出し、ブロック管理テーブル300に登録されているブロック情報を順に辿って、時刻Tを含む記録時刻の範囲(先頭時刻〜終端時刻)を持つブロックを検索する(ステップST11)。検索により該当ブロックがない場合(ステップST12)、再生処理を終了する。一方、ステップST12において該当ブロックが存在した場合は、該当ブロック情報の開始アドレス、サイズの各情報を使用して、ブロックデータ領域400から該当ブロックのデータをバッファ(図示せず)へ読み出す(ステップST13)。読み出したブロックのブロックヘッダに記録されているフレーム情報の記録時刻から、時刻T以降のフレーム情報を検索し、検索された該当フレームをブロック内から読み出して映像変換部15へ出力する(ステップST14)。映像変換部15では、記録・読出し制御部130が読み出した映像データを表示に適した形式に変換し、映像送信部16を介して表示装置3へ送出する(ステップST15)。
また、フレームデータへアクセスするためにブロックデータのヘッダ情報を読み出す必要があるが、このとき一度の処理で、ヘッダ情報を読み出すと同時に該当フレームデータを含むブロックデータも読み出すことができるため、管理情報を仮想記憶によって管理するメモリ削減方法と比較して効率が良い。
図6は、この発明の実施の形態2による映像記録再生装置の機能構成を示すブロック図である。図において、この実施の形態2は、監視カメラおよび表示装置をそれぞれ複数台接続した映像記録再生装置について示している。ここでは、2台接続を例としているが、2台以上であってもよい。
映像受信部11では、監視カメラ2a,2bからそれぞれの監視映像を受信するが、各映像は別々に受信されて映像変換部12へ渡される。映像変換部12では、各映像を記録に適した形式に変換するが、このとき、撮影時刻および監視カメラ2a,2bのそれぞれを識別するための情報(カメラID)を対応する映像データに付加する。記録・読出し制御部130では、映像データに付加された識別情報から、どの監視カメラからの映像データかを識別して、カメラ毎に映像データを記録媒体140に記録する。記録・読出し制御部130にて行われる記録処理の動作は、監視カメラごとの映像データに対して図4に示した処理フローが行われるだけであり、処理内容そのものは殆んど変わらない。そのため、監視カメラごとの映像データが時間経過とともに対応ブロックへ記録されていく。ただし、符号化レートの異なる監視カメラからの複数映像を同時に記録する場合は、撮影日時が同時刻帯の映像データを含むブロックは交互に隣接して連続して記録する。このことにより、ハードディスクのような記録媒体は物理的にヘッド移動量が少なくなり、シーケンシャルな記録を行うことができる。
また、監視用途では異なる場所に設置された複数の監視カメラからの映像を同時に記録しておき、これら記録されている映像を、記録時刻と同期させて複数の表示装置に並べて表示する場合がある。このような場合の再生動作においては、記録・読出し制御部130は再生処理をそれぞれの表示装置に対して複数同時に行うことになる。この場合の記録されている映像データは既に同時刻帯のブロックとして記録媒体140上に交互に隣接して記録されているので、ハードディスクのような記録媒体では物理的に少ないヘッドの移動量で各ブロックを読み出すことができる。
Claims (4)
- 監視カメラからの映像を記録に適した形式の映像データに変換する第1の映像変換部と、映像データを記録する記録媒体と、前記映像変換部で変換された映像データを前記記録媒体に記録し、要求に応じて当該記録媒体から記録された映像データを読み出す処理を行う記録・読出し制御部と、記録・読出し制御部から読み出された映像データを表示に適した形式の信号に変換する第2の映像変換部とを備え、
前記記録媒体は、記録する映像データの単位データよりも十分に大きな固定サイズのブロック単位で区画されたブロックデータ領域と、前記ブロックデータ領域に記録された映像データがあてはめられたブロックの先頭ブロック番号、終端ブロック番号、記録時刻の範囲を含む映像管理テーブルと、前記ブロックデータ領域上のブロックの位置情報、リンクする前後ブロック番号、映像データの単位データの数、記録時刻の範囲を含むブロック管理テーブルを有し、
前記記録・読出し制御部は、記録する映像データの単位データをブロック単位にまとめ、その際、ブロックに含まれる映像データの単位データ毎の記録時刻およびブロック上の位置情報をブロックのヘッダ情報として付加し、生成したブロックを前記ブロックデータ領域に順次記録し、またこの記録処理に伴って前記映像管理テーブルおよび前記ブロック管理テーブルを更新することを特徴とする映像記録再生装置。 - 記録・読出し制御部は、指定時刻の映像データを読み出す際には、映像管理テーブルとブロック管理テーブルに基づいて該当映像データを含むブロックを特定して読み出し、そのブロックのヘッダ情報に基づいて前記指定時刻以降にある映像データを当該特定されたブロックから読み出して第2の映像変換部へ出力することを特徴とする請求項1記載の映像記録再生装置。
- 第1の映像変換部は、複数のカメラからの映像データが同時に入力された場合に、カメラの撮影時刻およびカメラの識別情報を対応する映像データに付加して出力し、
記録・読出し制御部は、撮影時刻が同じ時刻帯の映像データを含むブロックを記録媒体上で隣接させて連続的に記録し、
映像管理テーブルは、記録した各映像データに対応するカメラの識別情報を含み、前記記録・読出し制御部により記録時に更新されるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の映像記録再生装置。 - 記録・読出し制御部は、記録された映像データを異なる表示装置で再生する場合は、記録媒体から読み出したブロックの映像データに、送出先となる表示装置の識別情報を付加して第2の映像変換部へ出力することを特徴とする請求項2または請求項3記載の映像記録再生装置。
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