JP4789988B2 - 水の殺菌装置、その水の殺菌装置を用いた空調機、手乾燥機、加湿器 - Google Patents

水の殺菌装置、その水の殺菌装置を用いた空調機、手乾燥機、加湿器 Download PDF

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Description

この発明は、汚染水などを殺菌処理する殺菌装置、その殺菌装置を備える空調機、手乾燥機および加湿器に関するものである。
近年、高電圧パルス等を利用する排水処理装置およびその処理方法が知られている。水面に対して、また、水中内で高電圧パルスを用いることにより、水分子と浮遊分子の分離/凝集/脱色/殺菌/化学物質分解を行い、排水処理をすることができるという特徴を持つ。従来例の排水処理装置においては、高電圧パルス印加電極と対向電極間を例えば1〜10cmに近接配置して、印加電極に10〜15kV/cm以上の高電圧パルスを例えば50ns以上印加すると両電極間に短絡による放電が生じ、放電による衝撃波を利用して分離凝集等の排水処理を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、大口径の排水処理装置の一部側面を凹設して対向電極と高電圧パルス印加電極を収納する狭域空間を設け、該狭域空間において電気分解用電圧の印加により発生した気泡とプラズマにより、前記狭域空間より処理槽内に衝撃波を伝搬可能に構成している。また、流れ方向に沿って、対向電極と高電圧パルス印加電極が位置されるように、前記狭域空間近傍に処理水導入通路を設け、処理水導入通路での水分子と浮遊分子の分離/凝集/脱色殺菌/化学物質の分解等を一連の操作にて行うことを可能としている。
特開2001−252665号公報
しかしながら、従来の高電圧パルス放電を用いた排水処理装置および方法では、流れ方向に沿って対向電極と高電圧パルス印加電極が位置されているため、水量が低下し、対向電極、高電圧パルス印加電極のどちらかが処理水に接触せず、その結果、処理水内で放電が発生せず、十分な殺菌効果が得られないという問題があった。また、高電圧パルス印加電極のみが処理水と接しなかった場合、水面に向かった放電が起こる。この放電が生じると、電力が消費されるだけで処理水を効率的に殺菌できないという問題があった。更に、このような放電を起こさないように、水位センサーなどにより、水位を感知しながら、処理水を殺菌しなければならないという課題もあった。
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、被処理水量に関係なく、また、水位センサーなどにより、被処理水位を検知することなく、長期的に安定し、高い殺菌効率を得ることができる水の殺菌装置とその水の殺菌装置を用いた空調機、手乾燥機および加湿器を提供することを目的としている。
この発明に係る水の殺菌装置は、ドレンパンの被処理水面が上下する水の殺菌装置であって、被処理水面の上方から設けられた棒状の高電圧電極および高電圧電極と並列に配置された接地電極で構成され被処理水面からの高さ方向の距離が同等となる電極対と、電極対の対をなす電極間の抵抗値を測定する抵抗測定器と、抵抗値を用いて電極対と被処理水面との位置関係を判断し、電極対が同時に水の中に浸漬された場合には電極対の対をなす電極間に高電圧パルスを印加して放電させ、電極対が同時に被処理水面より高くなった場合には放電を停止させる制御手段とを備える。
この発明に係る水の殺菌装置の効果は、被処理水の水位に関係なく、高電圧パルスによる放電と同時に発生する被処理水の噴流により、被処理水を効率的に殺菌できる殺菌装置を提供できることである。また、殺菌に寄与しない放電を停止することができ、投入電力当たりの殺菌効率を最大限に高くすることができる殺菌装置を提供することができる効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る殺菌装置を示す概略断面図である。
この発明の実施の形態1に係る殺菌装置1は、図1に示すように、棒状の高電圧電極2と接地電極3とを対とする放電電極6、高電圧電極2を被覆する絶縁体4、被処理水8が貯えられる処理槽7、および、高電圧電極2と接地電極3の間に高電圧パルスを発生する電源9を備える。
高電圧電極2と接地電極3とが所定の間隙を設けて、処理槽7内で被処理水8に浸漬された状態で並列に配置されている。
次に、この発明の実施の形態1に係る殺菌装置1を用いた殺菌方法の動作原理について、図1を参照して説明する。
処理槽7内に被処理水8を入れて、電源9により、高電圧電極2と接地電極3との間に、2〜50kV/cm、100Hz〜20,000Hzの負極性の高電圧パルスを印加し、放電を行う。
水中を浮遊する微生物や細菌は、放電時、高電圧電極2付近でのプラズマ発生により形成されるOH、H、O、O 、O、Hなどの活性種および放電領域での発熱や、それにより生じる衝撃波により、処理される。ここでは、微生物、カビ、細菌などを破壊、消滅させることを殺菌と称している。
また、高電圧電極2および接地電極3が水中に設置され、高電圧電極2に2〜50kV/cm、100Hz〜20,000Hzの負極性の高電圧パルスを印加し、放電を行うと、高電圧電極2より接地電極3に向かう噴流が生じる。この噴流に伴い、処理槽7内の被処理水8も流れを生じ、被処理水8に含まれる菌や微生物も次々に高電圧電極2に向かって流れ込み、高電圧電極2の先端部2aでのプラズマにより、効率よく殺菌される。このように噴流が発生するような放電を行うことにより、滞留した被処理水8であっても被処理水8全体の微生物や菌を殺菌することが可能となる。
次に、電極間に噴流の生じる理由を説明する。上述のように、2〜50kV/cm、100Hz〜20,000Hzの負極性の高電圧パルスを印加すると、高電圧電極2先端近傍で放電が起こり、そのエネルギーにより水が蒸発・気化することにより水蒸気が発生し、それが気泡となる。また、同時に高電圧電極2で電気分解が生じ、反応式(1)による水素(H)の気泡も発生する。
2H+2e→ H (1)
水のクラスタ構造は水分子(HO)と、これが電離して生じたHとOHから構成されている。気泡表面の界面はHとOHが集まりやすい特徴があり、気泡周辺の水に比べて、これらのイオン密度が高くなる傾向がある。特に、集まりやすさは、OHの方が強く、気泡界面は負に帯電している場合が多い。
しかし、高電圧電極2に負極性の高電圧パルスを印加すると、高電圧電極2と接地電極3間に発生する電気力線は、接地電極3から高電圧電極2に向かう。そのため、高電圧電極2近傍で発生した気泡は、放電によって発生した電子の気泡への付着、且つ気泡自体が負に帯電しているため、接地電極3側に向かって移動する。このため、高電圧電極2側から接地電極3側に向かう気泡による噴流が発生する。
通常、気泡は発生したガスの集合体であり、浮力が重力より大きくなる気泡の大きさ(数mm)になると浮力により上方に向かって移動する。これに対して、本発明によって発生する気泡は、高電圧電極2付近で生じるとすぐに、電界の作用により高電圧電極2から接地電極3に向かって移動する。これは、本発明での気泡の大きさは、発生直後の直径が0.1μm〜数μm、発生後500msでも直径100〜数100μmと微細であるためである。また、これらの気泡は放電により生じているため、同極性に帯電しており、反発しあって気泡が結合して大きくなるのが防がれるためと考えられる。
次に、絶縁体4から高電圧電極2が突き出した長さ(出先長さ)Lと、高電圧電極2と接地電極3の長さ(ギャップ長M)の比と、電極間に生じる噴流の関係について説明する。図2は、絶縁体4から高電圧電極2の出先長さ/ギャップ長の比と電界強度および噴流速度の関係を示した図である。出先長さ/ギャップ長比が0〜0.2程度までであれば、高電圧電極2付近の電界強度が高くなり、噴流が起こっていることがわかる。また、それ以上になると、ほとんど噴流が起こらず、噴流による殺菌効果向上が望めないこともわかった。このため、放電ギャップ長20mm以下の範囲において、顕著に噴流速度が増大する「出先長さ/ギャップ長比が0.1以下」となる範囲になるように、高電圧電極2と絶縁体4からの出先長さおよびギャップ長を調節する必要がある。
図3に示すように、高電圧電極2の先端部2aおよび接地電極3の先端部3aの両者より処理水面10が上にある場合、高電圧電極2に負極性の高電圧パルスを印加すると、高電圧電極2の先端部2a近傍に不平等電界が発生し、高電圧電極2の先端部2a近傍で放電が発生する。このように放電が発生すると、前述したように、高電圧電極2から接地電極3に向かう噴流が発生し、高電圧電極2の先端部2aの近傍に、水中の微生物が次々と流れ込み、殺菌される。
図4に示すように、高電圧電極2の先端部2aおよび接地電極3の先端部3aの両者よりも処理水面10が下にある場合、空気中に存在している高電圧電極2に負極性の高電圧パルスを印加することになる。この場合、電圧の値を高くしていくと、空間でも絶縁破壊が起こり、放電が生じる。しかし、この放電では、水中の微生物はまったく殺菌できないため、本課題としては、まったく無意味な放電が起こっていることになる。したがって、このような場合に備えて、放電は起こらないように、高電圧電極2と接地電極3の間の距離を十分に大きくしておく必要がある。すなわち、空間の電界強度が300V/mm以下になるようにしておく必要がある。
次に、高電圧電極2および接地電極3の高さが異なる場合を説明する。
図5に示すように、高電圧電極2の先端部2aが接地電極3の先端部3aより下にある場合、高電圧電極2に負極性の高電圧パルスを印加すると、放電が開始する。しかし、水は接地につながっていないため、電荷の行き場がなくなり、水は高電圧電極2と同等の電位になり、放電が停止する。このように放電が停止するため、水中の微生物は殺菌することはできなくなる。しかし、帯電した水の近傍に接地電極2がある場合、水と接地電極2の間の空間で放電が生じる。この放電も水中の殺菌に対する影響は全くないため、この放電も生じさせないようにする必要がある。この際には、高電圧電極2に高電圧パルスを印加する前に、高電圧電極2と接地電極3の間の抵抗値を測定するようにすることが有効である。その抵抗値が小さい場合は、電極が水中に存在すると判断し、高電圧電極2に高電圧パルスを印加するようにして、放電を開始する。一方、その抵抗値が大きい場合は、電極が空中に存在すると判断し、放電を行うことを停止する。このように運用することにより、水を殺菌する際に無効な放電を起こさないようにすることができる。
また、高電圧電極2と接地電極3の間の抵抗値の代わりに、高電圧電極2と接地電極3の間の静電容量を測定するようにしても同等の効果が得られる。すなわち、その静電容量が小さい場合は、電極が水中に存在すると判断し、高電圧電極2に高電圧パルスを印加するようにして、放電を開始する。一方、その静電容量が大きい場合は、電極が空中に存在すると判断し、放電を行うことを停止する。
一方、図6に示すように、高電圧電極2の先端部2aが接地電極3の先端部3aより上にある場合、高電圧電極2に負極性の高電圧パルスを印加すると、導電体の水に接地電極3が浸かっているため、水は電極となり、高電圧電極2から水に向かって、気中放電が起こる。気中放電は、高電圧電極2と水表面でのみ放電が起こるため、水中の殺菌を行うことはできず、その殺菌効果は水中放電に比べ著しく小さい。そのため、このような放電は起こさないようにする方が望ましい。この場合、高電圧電極2に流れる電流をモニタリングし、その値によって放電を停止するようにすることが有効である。すなわち、気中放電と水中放電を比較すると、水中放電に比べて気中放電で流れる放電電流は小さいため、通常動作の電流値を制御機器にインプットしておき、その値に対して50%以上小さくなった場合は、気中放電が発生していると判断して、高電圧電極2への高電圧パルスの供給を停止する。このように、放電電流をモニタリングしておくことにより、放電の可否を判断するようにすることにより、無効な放電を停止することができ、高効率な水殺菌装置を実現することができる。
次に、接地電極3の材料に関して説明する。
正極となる接地電極3では、電気分解が生じ、反応式(2)による水素イオン(H)が発生する。そのため、電極付近のpHは3付近まで低下する。
2HO→ O+4H+4e (2)
また、正極となるため、処理水中の陰イオン(Clなどのハロゲンイオン、SO 2‐、NO )が凝集する。そのため、接地電極材料としては、pH1、ハロゲンイオンなどなどに耐性のある白金(Pt)、金(Au)などの金属を用いるのがよい。また、耐性の弱いチタン(Ti)に白金などをメッキしたものを用いても良い。
形状としては、平板の他、円盤状、棒状、線状であってもよく、大きさに制限されない。なお、耐性の弱い金属チタンなどを用いる場合は、メッシュ形状の表面積の大きいものを用いるのが望ましい。
次に、高電圧電極2の形状および材料に関して説明する。
処理水中で放電を生じさせるためには、絶縁破壊を起こさせるために電界を集中させる必要がある。そのため、高電圧電極2は針電極形状が良い。その直径は1.0mm以下であれば良い。望ましくは、低周波数(100Hz程度)においてもプラズマを発生させることができる直径0.1mm〜0.05mmであれば良い。
高電圧電極2の材料は、水中で使用されるため、pH5〜8、酸化還元電位ORP程度で、腐食しない金属であるチタン、白金、金などが望ましい。
また、針の先端に強い電界を作用させるために、針先端部分を残して、絶縁する必要がある。高電圧電極2と対向に配置された接地電極3との間での放電により、熱が発生し、被覆された絶縁体4が高温になる。このため、高電圧電極2を被覆する絶縁体4は、高電圧パルスの放電により発生する熱に耐え得るもので、耐熱性を有するものであることが望ましく、特に、高周波(1kHz〜30kHz)の場合、高電圧電極2の温度が1000℃にもなり、絶縁体4は、軟化温度又は分解温度のいずれか低い方が300℃以上である耐熱性を有する材料であるものが望ましく、吸水率が低く、熱伝導性のよいものが適している。例えば、その条件を満たす材料としては、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、セラミックスやガラスが挙げられる。
また、絶縁体4の厚みを2mm以下とすることにより、放熱性が改善され、絶縁体4に樹脂を使ったものでも変形や劣化を抑制することができる。
また、絶縁体4は、その熱膨張率が、使用する電極材料の熱膨張率に近いものが望ましい。これにより、高電圧電極2の電極材料の金属に絶縁体4を被覆成形する際に、両材料が同じ速度で収縮しながら固化され、金属と絶縁体との密着性を向上させることができ、使用時の温度上昇に伴う応力を低減し、安定した動作を期待することができる。
また、高電圧電極2と接地電極3との間隙は1〜50mmであれば良く、望ましくは5〜20mmであれば良い。
処理槽7は、絶縁体であることが好ましく、例えばアクリル樹脂、ガラスなどが使用できる。
この発明の実施の形態1に係る殺菌装置1によれば、高電圧電極2と接地電極3の位置を高さ方向でほぼ同等にしたこと、また、高電圧パルスを高電圧電極2に供給する前に高電圧電極2と接地電極3の間の抵抗や静電容量を調べるようにしたこと、更に、高電圧電極2に流れる放電電流をモニタリングすることにより、気中放電の発生を防止でき、確実に水中で放電を起こすことができるので、長期的にかつ安定的に被処理水8中に含まれる微生物や菌を直接的に効率よく処理するといった従来の装置にはない顕著な効果を奏するものである。
なお、実施の形態1では、負極性の高電圧パルスを高電圧電極2に印加する場合について説明したが、正極性の高電圧パルスを高電圧電極2に印加しても、同様の殺菌効果が得られる。しかし、高電圧電極2へ負極性の高電圧パルスを供給することで、高電圧電極2の腐食も抑制することができる。金属のpH−電位図によれば、多くの金属において、負電位では非腐食状態に維持できるためである。
また、実施の形態1では、絶縁体4の垂直断面形状は、円筒形状としたが、円筒形状のみならず、四角筒形状であっても良く、また、必ずしもこれらの形状に限るものではない。
また、実施の形態1では、放電電極6として高電圧電極2と接地電極3が一対の場合について説明したが、複数対の場合であっても良く、殺菌処理能力を向上させることができる。また、複数の高電圧電極2と共通の1つの接地電極3との構成としてもよい。
また、接地電極3も高電圧電極2と同じ形状を持つもの、また、高電圧電極2と接地電極3が一体で成形されているものであっても良い。
次に、被処理水8の水量の違いによる放電有無を確認するために処理槽7に大腸菌を添加した被処理水8を入れ、放電有無を確認した。
図7は、放電電極の処理槽の底面からの高さに対する放電状態の依存性を示す図である。図8は、放電電極を実験条件1に設置したときの被処理水の中の大腸菌の数の変化を示すグラフである。
実験には、高電圧電極2として、直径0.2mm、長さ50mmのチタン(Ti)線を用い、この高電圧電極2の周囲を、絶縁体4として射出成形により、直径10mmのエポキシ樹脂で被った。また、接地電極3として、チタン製エキスパンドメタル(1インチ平方あたりのメッシュ数80、線径0.1mm)に、白金(Pt)を無電解めっきにより担持密度0.6mg/cmでめっきしたメッシュ状電極長さ3cm3回折を用いた。高電圧電極2と接地電極3との間隙は10mmとした。また、処理槽7は、ガラス製のものを用い、この中に大腸菌が10CFU/ml添加された被処理水8を50ml入れた(CFU:Colony Forming Unit)。被処理水の深さは10mmである。
ここで、実験条件1としては、電圧−5kV、繰り返し周期100Hz、パルス幅4μsで、負極性の高電圧パルスを印加した。なお、高電圧電極2の先端部2aおよび接地電極3の先端部3aの上下方向の位置が同じで、且つ処理水面10の上下を模擬するために、処理槽7の底面から上に5mm(接地電極3の先端部3aが被処理水8に浸漬)の位置から処理槽7の底面から上に15mmまでの位置までゆっくり上昇させた。
比較試験として、比較条件1(A)の放電条件としては、電極高さが5mm(接地電極3の方が高い)で、電圧−5kV、繰り返し周期100Hz、パルス幅4μsで、処理槽7の底面から上に5mmの位置から処理槽7の底面から上に15mmの位置までゆっくり上昇させながら、負極性の高電圧パルスを印加した。比較条件1(B)の放電条件としては、電極高さが5mm(高電圧電極2の方が高い)で、電圧−5kV、繰り返し周期100Hz、パルス幅4μsで、処理槽7の底面から上に5mmの位置から処理槽7の底面から上に15mmの位置までゆっくり上昇させながら、負極性の高電圧パルスを印加した。
実験条件1および比較条件1(A、B)における放電状態を図7に示す。実験条件1では、被処理水8に各電極が浸漬している間は、放電が起こったが、浸漬しなくなった時点から放電が自動的に停止した。一方、比較条件1(A、B)においては、実験条件1と同様に処理水中に高電圧電極2および接地電極3の両者が浸漬している間は、放電が起こったが、片方の電極が浸漬しなくなった時点で、気中放電や、帯電が起きてしまった。
これらのことから、実験条件1では、放電電極6の先端部の位置により、自動的に放電が発生、または停止し、放電かつ微生物の殺菌が安定的にかつ長期的に行われることが分かる。
一方で、比較条件1では、放電電極6の先端部の位置によっては、異常放電が発生する場合が生じ、水位センサーを使用し、現状の水位をモニタリングしながら、放電、殺菌を行う必要があることが分かる。
また、実験条件1において、電極位置を変化させながら、数十日間連続的に放電を行った結果、新たな被処理水8を入れ放電を行った結果、図8に示すように、各電極が浸漬している間は、1hrで1桁以上大腸菌が減少した。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る殺菌装置を示す概略断面図である。
図8に示すように、実施の形態2に係る殺菌装置1Bは、放電に寄与する高電圧電極2の先端部2aと接地電極3の間に、絶縁体でできた噴流流れ誘導体33を設置している点を除けば実施の形態1の図1と同様であり、他の構成については説明を省略する。
次に、噴流流れ誘導体33の材料および作成方法について説明する。
噴流流れ誘導体33は、パルス放電により劣化せず、かつ、水への溶解成分の少ないエポキシ樹脂などの樹脂成分を用いる。また、同様の性質を有するガラスやセラミックスを用いても良い。形状としては、高電圧電極2および絶縁体4と、接地電極3間を覆う形で、図9に示すようなものを用いる。図には、円筒形の噴流流れ誘導体33を記載したが、四角形、三角形など形状にこだわらず、被処理水8の流れが、高電圧電極2上流部に流入口が、接地電極3方向下流部に流出口があり、その方向に一応に流れる形状であればよく、被処理水流れ直径は、気泡および水が十分に流れる10mm前後がよい。また、板状、メッシュ状でもよい。厚みは噴流によりゆれの生じない程度、0.5mm〜2mm程度でよい。高電圧電極2および接地電極3を樹脂成形により一体型で作成し、上述のような形状を作成しても良い。
実施の形態2における殺菌装置を用いた殺菌のメカニズムは、実施の形態1の電極間に噴流が生じる場合のメカニズムと同等のため、説明を省略する。
高電圧電極2の先端部2aから接地電極3にかけて、噴流流れ誘導体33を設けることにより、噴流による水の流れは、図3であれば、高電圧電極2から接地電極3に向かって一定方向に生じる。そのため、噴流流れ誘導体33をもうけることにより、実施の形態1に比べ、噴流が一定方向に噴射される。そのおかげで、噴流による攪拌効果を高めることができるため、被処理水8中の微生物が高電圧電極2の先端部a付近へ流入する割合も向上し、殺菌効率が上がる。
このように、実施の形態2に係る殺菌装置によれば、実施の形態1の殺菌装置よりも気泡による噴流がある一定方向に向かい進むため、効率よく、被処理水を攪拌することができ、殺菌効率がさらに向上するといった顕著な効果を期待することができる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3に係る殺菌装置を示す概略断面図である。
この発明の実施の形態3に係る殺菌装置1Cは、図10に示すように、この発明の実施の形態1に係る殺菌装置1の高電圧電極2および接地電極3にそれぞれ浮輪11を追加したことが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。なお、高電圧電極2および接地電極3と電源9とを接続するリード線12の長さに被処理水8の水量変化による深さ変化分程度の余裕を持たせておくが、容器の底面にあたる長さにはしない。
浮輪11の材質としては、放電により容易に溶解、分解されず、かつ被処理水8への溶出物の少ない絶縁体が好ましい。また、式(3)を満たす浮輪11の質量bと体積Bから式(4)で求まる密度Mを有する物質が良い。なお、絶縁体4自身の密度が式(4)を満たしても良いし、また、例え絶縁体4の密度が大きくても、中に空洞を設けるなどすることにより、見かけ上の密度が式(4)を満たす物質でも良い。但し、aは放電電極6全体の質量、bは浮輪11の質量、Aは放電電極6全体の体積、Bは浮輪11の体積、Mは浮輪11の密度である。
(a+b)/(A+B)<1 (3)
M=b/B (4)
実施の形態3に係る殺菌装置1Cを用いた殺菌のメカニズムは、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
図10に示すように、放電電極6の先端部は、被処理水8の処理水面10が変化したり、処理水面10が波打ったりしても、浮輪11により調節されて、水面下に存在する。そのため、被処理水8の水位の変化などに関係なく、安定的に長期間放電を維持、殺菌することができる。
このように、実施の形態3に係る殺菌装置1Cは、実施の形態1の殺菌装置1よりも、水位に関係なく、長期間放電を維持、制御可能といった今までにない顕著な効果を期待することができる。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態4に係る殺菌装置を示す概略断面図である。図12は、図11のA−A断面での断面図である。
この発明の実施の形態4に係る殺菌装置1Dは、図11に示すように、この発明の実施の形態1に係る殺菌装置1と、接地電極13が異なり、高電圧電極2と接地電極13の下方を覆う絶縁体14が追加され、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明は省略する。
接地電極13は、高電圧電極2の周辺を覆うメッシュ状の部材である。接地電極13は、メッシュ状、すなわち網目構造を持ち、被処理水8の流れに作用するため、殺菌性能に影響する。具体的には、5mm×(2.5〜5.0)mmの穴が開いたメッシュを用いることが好ましい。接地電極13の材料としては、電気伝導率が高く、かつ酸化されにくい材質で、白金(Pt)または、酸化イリジウム(IrO)などが望ましい。また、チタン(Ti)などの金属材質に白金、または酸化イリジウムをメッキしても良い。例えば、基材には、チタン(Ti)金属繊維の焼結体(繊維径20μm、長さ50〜100mmの単繊維を織り込んで焼結体としたもの)からなる密度200g/cmの布(半径50mm、厚み300μm)や、チタン製の網目構造を持つエキスパンドメタルを用いる。この基材に、白金(Pt)または、酸化イリジウム(IrO)を0.25〜2mg/cmの密度でめっきすることにより作製する。
絶縁体14は、筒状且つメッシュ状の部材である。特に、その網目構造は、被処理水8の流れに作用するため、殺菌性能に影響する。そのため、具体的には、(1〜10)mm×(1〜20)mmの穴が開いたメッシュを用いることが好ましい。材料は絶縁体であればよく、特に制約はない。
なお、実施の形態4における殺菌装置1Dを用いた殺菌のメカニズムは、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
放電中の高電圧電極2と接地電極3の間に固形物がくると、短絡し、長期安定的に放電できなくなる場合がある。また、高電圧電極2の先端部2a付近に有機物が混入すると、放電エネルギーが有機物分解に奪われ、放電エネルギーの殺菌への寄与率も低下する。以上のことから、高電圧電極2と接地電極3の間にほこりなどの微生物以外の固形型有機物が混入すると、長期安定的に、放電、殺菌することができなくなる。
これに対して、実施の形態4では、図11に示すように高電圧電極2を被覆する絶縁体4とメッシュ状接地電極13との間に筒状の絶縁体14が取り付けられているため、高電圧電極2とメッシュ状の接地電極13の間にほこりなどの微生物以外の固形型有機物が混入する恐れがなく、電極間の短絡を防ぐことができ、長期安定的に、殺菌効率を低下させずに微生物や細菌などを効率的に処理することができる。
また、実施の形態4では、接地電極13が、高電圧電極2の周りを覆い、かつ接地電極13および高電圧電極2の下部を絶縁体14で覆う形状となり、結果として、高電圧電極2と接地電極13との間にほこりなどが混入しない形態になっていたが、実施の形態1の放電電極6の周りをメッシュ状の絶縁体で覆うなど、高電圧電極2と接地電極3との間にほこりなどの微生物以外の固形型有機物が混入しない形態であれば、必ずしも、これらの形状に限るものではない。ほこりなどが一方向にしか流れない場合、放電電極6の周りをメッシュ状の接地電極13が覆う形状であっても良い。
この発明の実施の形態4に係る殺菌装置1Dによれば、高電圧電極2を被覆する絶縁体4とメッシュ状の接地電極13との間に、筒状の絶縁体14を取り付けることにより、ほこりなどの微生物以外の固形型有機物が混入する恐れがなく、微生物、カビや細菌、ウイルスなどを、長期安定的に、効率的に処理することができるため、殺菌効率を低下させずに電極間の短絡を防ぐことができる効果があるといった従来にない顕著な効果を期待することができる。
実施の形態5.
図13は、この発明の実施の形態5に係る殺菌装置を冷暖房機能を有する空調機に設置した例を示す概略断面図である。
空気中の水蒸気は熱交換器21の表面において冷却され、熱交換器21の表面で凝縮され凝縮水22となる(凝縮水のことを以下「ドレン水」と呼ぶ)。熱交換器21の表面は親水化処理されているため、ある一定以上の凝縮水22が付着すると自然落下を始めて、ドレン水22として、ドレンパン23に回収される。ドレンパン23に設置されたこの発明に係る殺菌装置1を用い、ドレン水中のカビや細菌などを除去する。
このように、この発明に係る殺菌装置1、1B、1C、1Dを設置した空調機によると、殺菌装置1、1B、1C、1Dによりドレン水22中の微生物、カビや細菌を殺菌することにより、ドレンパン23表面でのカビや細菌の発生、しいてはスライムの発生を抑制し、ドレンポンプ24のつまりを抑制することができる効果があるといった従来にない顕著な効果を期待することができる。
次に、高電圧電極2の先端部2aと接地電極3の先端部3aの上下方向の位置関係を変えて試験を実施した。殺菌条件としては、実施の形態1における、高電圧電極2と接地電極3の間隙が10mmで、−10kV、100Hzで、負極性のパルス放電を行った。また、殺菌装置1を構成する材料としても、実施の形態1で説明したものと同じものを用いた。
図14は、8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレン水の深さと水量の変化を示すグラフである。
空気中の水蒸気は熱交換器21の表面において冷却され、熱交換器21の表面で凝縮されて凝縮水22なる。熱交換器21の表面は親水化処理されているため、単位面積あたり0.1mg/cm以上の凝縮水22が付着すると自然落下を始めて、ドレンパン23に回収されてドレン水22となる。空調機運転中は、ドレンパン23上のドレン水22が800mlを超えると、ドレンポンプ24が動き始め、ドレン水22はドレンポンプ24から空調機の外へ排出される。空調機の運転が終了すると、ドレンポンプ24が止まり、ドレンポンプ24により排出されなかったドレン水22の500mlがドレンパン23に残存する。その後、ドレン水22は乾燥していく。1日において8hr冷房運転し、16hr停止するという運転条件でのドレンパン23上でのドレン水22の水量変化を図12に示す。また、試験では、ドレン水22中に大腸菌数10CFU/mlを生育させておき、殺菌装置1よる大腸菌の菌数の変化を測定した。
実験条件2では、高電圧電極2の先端部2aと接地電極3の先端部3aの位置を揃えた放電電極6を用い、高電圧電極2の先端部2aの位置が底面より5mm上にくるようにした。
比較条件2では、Aとして高電圧電極2の先端部2aが接地電極3の先端部3aよりも5mm低くなるように設置された放電電極6を用い、Bとして接地電極3の先端部3aが高電圧電極2の先端部2aよりも5mm低くなるように設置された放電電極6を用い、低い方の先端部の位置は、ドレンパン23の底面よりも2.5mm上にくるようにした。
実験条件2および比較条件2(A、B)で、空調機運転とともに、常に電源9もONした状態で、放電性能および殺菌性能試験を行った。
図15は、8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレンパンに実験条件2および比較条件2で設置された放電電極での放電状態の変化を示すグラフである。
実験条件2においては、ドレンパン23中のドレン水22に高電圧電極2および接地電極3の両者が浸漬されると同時に放電が開始し、冷房運転が停止し、ドレン水22が乾燥し、ドレン水22の水面が高電圧電極2の先端部2aおよび接地電極3の先端部3aの両者より下がるまで、放電が続いている。その後、ドレン水22の水面が高電圧電極2の先端部2aおよび接地電極3の先端部3aの両者より低くなってしまうと、異常放電を起こすことなく、放電が停止した。
一方、比較条件2においては、AおよびBに関わらず、ドレンパン23中のドレン水22に高電圧電極2または接地電極3の一方が浸かり始めると、異常放電または水の帯電が始まり、意図的に放電をとめることが必要である。その後、浸かっていない方の電極が浸かると放電を開始したが、冷房運転が停止し、ドレン水が乾燥し、ドレン水22の水面が片方の電極の先端部より下がると、また異常放電が起こった。以上の結果から、実験条件2では、水位センサーなどを追加することなく、必要時に放電が開始停止し、長期的にかつ安定的にドレン水中で放電できる効果があることが認められる。
図16は、8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレンパンに実験条件2および比較条件2で放電電極が設置されたときのドレン水の大腸菌数の変化を示すグラフである。
実験条件2においては、冷房運転され、常時ドレン水22が発生、ドレンポンプ24で排水するという処理を行っていた際には、10CFU/mlからわずかに大腸菌数が低下するだけであったが、停止後約6hr程度放電したため、残留しているドレン水22中の大腸菌数は10CFU/ml以下にまで低下し、その後大腸菌が増加することはなかった。
比較条件2においては、冷房運転され、常時ドレン水22が発生、ドレンポンプ24で排水するという処理を行っていた際には、実験条件2とほぼ同等に、10CFU/mlからわずかに大腸菌数が低下するだけであったが、停止後ドレン水22の水面が片方の電極より下がってしまい放電できなかったため、停止後約3hr程度しか放電できなかったので、残留しているドレン水22中の大腸菌数は10〜10CFU/mlになり、その後わずかであるが、大腸菌数は増加した。このように、高電圧電極2の先端部2aと接地電極3の先端部3aを揃えた実験条件2では、放電状態が長く続くため、殺菌性能も向上するという効果がある。
また、1日において空調運転8hrと停止16hrを1サイクルとして30サイクル行った場合のドレン水中の大腸菌数およびスライムの発生状況について述べる。
実験条件2においては、図17に示すように、30日間、空調運転終了後、殺菌装置1により殺菌を行った空調機では、大腸菌数は10CFU/mlから徐々に減少し、1〜10CFU/mlで推移し、スライムの発生は確認されなかった。
一方、比較条件2においては、殺菌装置1で放電をおこなっていたが、大腸菌数10CFU/ml以上の大腸菌が残存し、その大腸菌数はわずかながら徐々に増加し、14日付近からスライムが観察され始めた。
このように、この発明の実施の形態5に係る殺菌装置1を設置した空調機によると、ドレン水22を殺菌することにより、ドレンパン23でのカビや細菌の発生を抑制できるとともにスライム発生も抑制できる効果があることを確認できた。
実施の形態6.
図18は、この発明の実施の形態6に係る殺菌装置を手乾燥機に設置した例を示すドレンパン部の概略断面図である。
濡れた手25の両面に吹きつけられたジェット風26により、水滴27は一気に吹き飛ばされて、ドレン水22となり、ドレンパン23に回収される。ドレン水量は、使用者の水滴量、使用人数、掃除回数などにより異なるが、ドレンパン23に設置された本発明に係る殺菌装置1により、ドレン水22が、所定の位置以上になった場合は、長期的にかつ安定的に中のカビや細菌などを除去する。
このように、この発明の実施の形態6に係る殺菌装置を設置した手乾燥機によると、ドレンパン23中のドレン水22の微生物、カビや細菌を殺菌することで、ドレンパン23から発生する異臭を抑制することができるという従来にない顕著な効果を期待することができる。
実施の形態7.
図19は、この発明の実施の形態7に係る殺菌装置を設置した加湿器の概略断面図である。
図19に示すように加湿器は、空気を加湿するための水を貯めておく貯水タンク28、加湿素子29から水を回収するドレンパン23、このドレンパン23から貯水タンク28にドレン水22を送る配管30、貯水タンク28と加湿素子29を結ぶ配管30などから構成されている。
環境条件、使用時間、加湿水添加量およびなどにより、ドレン水量は異なるが、ある一定以上になると、ドレンパン23に、殺菌装置1を設置し、貯水タンク28に貯まっている水を長期的にかつ安定的に殺菌することにより、水は常時殺菌された状態になり、貯水タンク28のみならず、加湿素子29、ドレンパン23などのカビ発生の抑制にもつながる。
この発明の実施の形態7に係る殺菌装置1を設置した加湿器によると、加湿器で水分が蓄積しやすい部分、特に加湿素子29、ドレンパン23などはカビが発生しやすいという問題があるが、加湿器で噴霧する水は殺菌されているため、微生物、カビや細菌の発生を抑制するという従来にない顕著な効果を期待することができる。
この発明の実施の形態1に係る殺菌装置を示す概略断面図である。 突き出し長さ/ギャップ長比に対する電界強度および噴流速度相対比の関係を示すグラフである。 放電電極と被処理水の水面との関係を示す図である。 放電電極と被処理水の異なった水面との関係を示す図である。 高電圧電極と接地電極との位置が揃っていないときの被処理水の水面との関係を示す図である。 高電圧電極と接地電極との位置が揃っていないときの被処理水の異なった水面との関係を示す図である。 放電電極の処理槽の底面からの高さに対する放電状態の依存性を示す図である。 放電電極を実験条件1に設置したときの被処理水の中の大腸菌の数の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る殺菌装置を示す概略断面図である。 この発明の実施の形態3に係る殺菌装置を示す概略断面図である。 この発明の実施の形態4に係る殺菌装置を示す概略断面図である。 図11のA−A断面での断面図である。 この発明の実施の形態5に係る殺菌装置を冷暖房機能を有する空調機に設置した例を示す概略断面図である。 8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレン水の深さと水量の変化を示すグラフである。 8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレンパンに実験条件2および比較条件2で設置された放電電極での放電状態の変化を示すグラフである。 8hr冷房運転し、16hr停止する空調機のドレンパンに実験条件2および比較条件2で放電電極が設置されたときのドレン水の大腸菌数の変化を示すグラフである。 実施の形態5における殺菌装置を設置した空調機におけるドレン水の除菌効果の実験結果を示す図である。 この発明の実施の形態6に係る殺菌装置を設置した手乾燥機のドレンパンの概略断面図である。 この発明の実施の形態7に係る殺菌装置を設置した加湿器の概略断面図である。
符号の説明
1、1B、1C 殺菌装置、2 高電圧電極、2a (高電圧電極の)先端部、3 接地電極、3a (接地電極の)先端部、4 絶縁体、6 放電電極、7 処理槽、8 被処理水、9 電源、10 処理水面、11 浮輪、12 リード線、13 メッシュ状接地電極、14 メッシュ状絶縁体、21 熱交換器、22 凝縮水(ドレン水)、23 ドレンパン、24 ドレンポンプ、25 濡れた手、26 ジェット風、27 水滴、28 貯水タンク、29 加湿素子、30、31 配管、33 噴流流れ誘導体。

Claims (9)

  1. ドレンパンの被処理水面が上下する殺菌装置であって
    上記被処理水面の上方から設けられた棒状の高電圧電極および上記高電圧電極と並列に配置された接地電極で構成され上記被処理水面からの高さ方向の距離が同等となる電極対と、
    上記電極対の対をなす電極間の抵抗値を測定する抵抗測定器と、
    上記抵抗値を用いて上記電極対と上記被処理水面との位置関係を判断し、上記電極対同時に上記水の中に浸漬された場合には上記電極対の対をなす電極間に高電圧パルスを印加して放電させ、上記電極対が同時に上記被処理水面より高くなった場合には上記放電を停止させる制御手段とを備えることを特徴とする水の殺菌装置。
  2. ドレンパンの被処理水面が上下する水の殺菌装置であって、
    上記被処理水面の上方から設けられた棒状の高電圧電極および上記高電圧電極と並列に配置された接地電極で構成され上記被処理水面からの高さ方向の距離が同等となる電極対と、
    上記電極対の対をなす電極間の電流値を測定する電流計と、
    上記電流値を用いて上記電極対と上記被処理水面との位置関係を判断し、上記電極対が同時に上記水の中に浸漬された場合には上記電極対の対をなす電極間に高電圧パルスを印加して放電させ、上記電極対が同時に上記被処理水面より高くなった場合には上記放電を停止させる制御手段とを備えることを特徴とする水の殺菌装置。
  3. 電流値が水中で放電したときの電流値の50%以下の場合には電極対が被処理水面より高くなったと判断することを特徴とする請求項2に記載の水の殺菌装置。
  4. 電極対は、浮輪を用いて被処理水面からの高さ方向の距離が同等となるよう調整されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水の殺菌装置。
  5. 浮輪は、電極対の質量をa、体積をA、浮輪の質量をb、体積をBとしたとき、
    (a+b)/(A+B)<1
    を満たす上記浮輪の質量bおよび体積Bから
    M=b/B
    により求まる密度Mを有する物質であることを特徴とする請求項4に記載の水の殺菌装置。
  6. 電極対は、高電圧電極および上記高電圧電極が内部に配置された筒状かつメッシュ状の接地電極から構成され、
    絶縁体から上記高電圧電極が突き出した長さと電極間の長さとの比が0.1以下となるように調節され、
    メッシュ状の絶縁性部材で上記高電圧電極と上記接地電極との下方が覆われることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水の殺菌装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水の殺菌装置を備えてドレンパン内を除菌することを特徴とする空調機。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水の殺菌装置を備えてドレンパン内を除菌し且つ脱臭することを特徴とする手乾燥機。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水の殺菌装置を備えて加湿水を殺菌し、加湿素子を洗浄することを特徴とする加湿器。
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