JP4789509B2 - セミカルバジド系組成物、およびそれを用いたコーティング組成物 - Google Patents

セミカルバジド系組成物、およびそれを用いたコーティング組成物 Download PDF

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本発明は、水系コーティング組成物の硬化剤として有用なセミカルバジド系組成物に関する。
近年、コーティング分野において水系エマルジョンは、有機溶剤系から水系への転換素材として注目されているが、有機溶剤系コーティング組成物と比べ耐水性、耐汚染性、硬度等の点でいまだ充分な物性を示していない。
これらの物性を向上させる目的で、水系エマルジョン中に官能基を導入して、架橋重合体よりなる塗膜(以下、屡々、“架橋塗膜”と称する)を形成させることが一般に行われている。該架橋塗膜を形成する水系コーティング組成物としては、施工性、作業性等から、水系エマルジョンなどの重合体と硬化剤を混合した形であり、且つ、塗布されると、加熱しなくても、水性媒体の蒸発に併って硬化皮膜を形成することのできる一液常温硬化型(cold-curing,one-packtype)に対する要求が大きく、その要求に対し近年カルボニル基とヒドラジド基の脱水縮合反応を利用したヒドラゾン架橋系水系コーティング組成物が注目されている。
例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等では、カルボニル基含有共重合体水分散液に、硬化剤としてジカルボン酸ジヒドラジドを添加することにより、常温硬化性(cold-curingability)と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性等に優れた水系コーティング組成物を提供することが提案されている。
しかし、この方法では、硬化剤として用いるジカルボン酸ジヒドラジドが、該水系コーティング組成物貯蔵の際に加水分解して架橋能力(即ち、硬化特性)が低下してしまい、優れた硬度、耐汚染性、耐溶剤性等を有する架橋塗膜を形成する能力が経時的に低下するのみならず、上記公報では、ジカルボン酸ジヒドラジドとしてアジピン酸ジヒドラジドのごとき、カルボニル基含有共重合体との相溶性が低く且つ親水性の高い化合物を用いているので、得られる架橋塗膜は耐水性が著しく劣るという欠点があった。
このように、従来の硬化剤とポリカルボニル化合物を含有する従来の水系コーティング組成物は、硬化特性が経時的に低下するため、この組成物を基材表面に塗布した際に充分な硬化性能を発揮できなかった。また更に、ポリカルボニル化合物に対する相溶性に劣るジカルボン酸ジヒドラジドを硬化剤として用いているため、塗布して得られた架橋塗膜の耐水性が非常に悪くなるという問題がある。
また、特許文献6では、種々の溶剤に対する溶解性に優れ、かつポリカルボニル化合物と高い相溶性を示す新規なセミカルバジド誘導体を硬化剤として用いポリカルボニル化合物とを組み合わせた水系コーティング組成物が提案され、常温硬化性と貯蔵安定性に優れ、耐水性、耐汚染性、硬度等に優れた架橋皮膜が得られるとされている。しかし、この硬化剤を含有してなる水系コーティング組成物を基材面に塗布、硬化させて塗膜を得る場合にも、耐アルカリ黄変性において十分な性能は得られていなかった。
特公昭46−20053号公報 特開昭57−3850号公報 特開昭57−3857号公報 特開昭58−96643号公報 特開平4−249587号公報 国際公開96/01252号パンフレット
すなわち本発明は、塗膜強度、耐水性、耐汚染性、耐アルカリ黄変性に優れた塗膜を得ることのできるセミカルバジド系組成物、およびそれを用いたコーティング組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するために、モノアルコール由来のセミカルバジド系組成物を用いたコーティング組成物を見出し、本発明をなすにいたった。
すなわち本発明は、以下の通りである。
(1)下記式<1>で表されるセミカルバジド系化合物を含有するセミカルバジド系組成物。
(式中、R1は炭素数1〜50のモノアルコールの水酸基を除いた残基、R2、R3は同じ、あるいは別の基で、ジイソシアネートのイソシアネート基を除いた残基)
(2)R2、R3が、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートのイソシアネート基を除いた残基である前記(1)記載のセミカルバジド系組成物。
(3)R1が脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコール、エーテル基を含有するモノアルコールから選ばれる少なくとも1種類のモノアルコールの水酸基を除いた残基である前記(1)又は(2)記載のセミカルバジド系組成物。
(4)モノアルコールとジイソシアネートをウレタン化反応した後、あるいは同時にアロファネート化反応して得られたアロファネート基を有するポリイソシアネートに、ヒドラジンを反応させる前記(1)〜(3)のいずれかに記載のセミカルバジド系組成物を製造する方法。
(5)(a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体0.1〜50質量%、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体50〜99.9質量%から得られる(A)カルボニル基含有共重合体と、
前記(1)〜(3)記載の(B)セミカルバジド系組成物とが、(A)カルボニル基含有共重合体に含まれるカルボニル基に対する(B)セミカルバジド系組成物に含まれるセミカルバジド基の当量比が、0.05〜4.0の範囲で配合された水系コーティング組成物。
(6)屋内、あるいは屋外用の塗料、建築仕上げ塗料として用いる前記(5)記載の水系コーティング組成物。
塗膜強度、耐水性、耐汚染性、耐アルカリ黄変性に優れた塗膜を得ることのできるセミカルバジド系組成物、およびそれを用いた水系コーティング組成物を提供する。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明のセミカルバジド系組成物は、下記式<1>で表されるセミカルバジド系化合物を含有している。
本発明のセミカルバジド系組成物中に含有される、上記式<1>のセミカルバジド化合物の量は、実質的に水あるいは溶剤を含有しないセミカルバジド系組成物中で、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜100質量%、より一層好ましくは30〜100質量%、更に一層好ましくは40〜100質量%、最も好ましくは50〜100質量%である。上記式<1>のセミカルバジド化合物が10〜100質量%であれば、耐水性および耐アルカリ黄変性に優れた水系コーティング組成物を得ることができる。
本発明のセミカルバジド系組成物中に含有される上記式<1>のセミカルバジド化合物の質量%は、まずセミカルバジド系組成物をGPCで測定することで、セミカルバジド系組成物中に含まれる各成分の質量比を求め、セミカルバジド系組成物をカラムクロマトグラフィーで分取し、以下の1〜3の手順で上記式<1>のセミカルバジド化合物のフラクションを比定することによって、測定することができる。
1.分取した各成分をGPCで測定し、どの成分かの比定と、数平均分子量の測定を行う。
2.分取した各成分のセミカルバジド官能基数(数平均)の測定する。
3.分取した各成分のH−NMRの測定を行い、アロファネート基が含有されている割合を測定する。
数平均分子量の測定は、例えば以下の方法でGPCを測定し、求めることができる。
GPCの測定方法例:
使用機器:HLC−8120(東ソー株式会社製)、使用カラム:TSK GEL SuperH1000、TSK GEL SuperH2000、TSK GEL SuperH3000(何れも東ソー株式会社製)、試料濃度:5wt/vol%、キャリア:THF、検出方法:視差屈折計、流出量0.6ml/min.、カラム温度30℃)。GPCの検量線は、分子量50000〜2050のポリスチレン(ジーエルサイエンス株式会社製PSS−06(Mw50000)、BK13007(Mp=20000、Mw/Mn=1.03)、PSS−08(Mw=9000)、PSS−09(Mw=4000)、5040−35125(Mp=2050、Mw/Mn=1.05)と、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート系ポリイソシアネート組成物(デュラネートTPA−100、旭化成株式会社製)のイソシアヌレート体の3量体〜7量体(イソシアヌレート3量体分子量=504、イソシアヌレート5量体分子量=840、イソシアヌレート7量体分子量=1176)及びHDI(分子量=168)を標準として作成した。
セミカルバジド官能基数(数平均)は例えば以下の方法でセミカルバジド基の定量を行い、次式で求めることができる。
セミカルバジド官能基数(数平均)=セミカルバジド基量(mmol/g)×数平均分子量/1000
セミカルバジド基量を定量する方法例:
セミカルバジド系組成物2gを精秤し、100mlメスフラスコにいれ、脱イオン水で定容とし、それを10mlはかり取り、300ml共栓フラスコに移し、濃塩酸3に対して純水2を混合し調整した塩酸50mlを加え、1/40Mヨウ素酸カリウム溶液で滴定し、終点近くでクロロホルム5mlを加え激しく浸透し、クロロホルム層の紅色が消えるまで滴定した後、次式によって求めることができる。
セミカルバジド基量(mmol/g)=滴定量(ml)/セミカルバジド系組成物量(g)/40
アロファネート基が含有されている割合は、例えば以下の方法でH−NMRを測定し、求めることができる。
H−NMRの測定方法例:
セミカルバジド系組成物を重水素クロロホルムに10質量%の濃度で溶解する(セミカルバジド系組成物に対して0.03質量%テトラメチルシランを添加)。化学シフト基準は、テトラメチルシランの水素のシグナルを0ppmとした。H−NMRにて測定し、8.5ppm付近のアロファネート基の窒素に結合した水素原子のシグナル(アロファネート基1molに対して、1molの水素原子)と、6.0〜6.5ppm付近のセミカルバジド基のカルボニルの隣に存在するN−H基の水素原子のシグナル(セミカルバジド基1molに対して、2molの水素原子)の面積を比較する。
本発明のセミカルバジド系組成物の数平均分子量は、好ましくは300〜3000、より好ましくは350〜2000、より一層好ましくは400〜1000である。数平均分子量が300〜3000の間であれば、塗膜性能、特にアルカリ黄変性が優れた塗膜を得ることが可能であり、かつセミカルバジド系組成物の粘度が適当である。
本発明のセミカルバジド系組成物のセミカルバジド官能基数(数平均)は好ましくは1.5〜4.0、より好ましくは1.7〜3.0、より一層好ましくは1.8〜2.5である。1.5〜4.0の範囲であれば、得られた水系コーティング組成物の塗膜が強靱で、かつ柔軟である。
本発明のセミカルバジド系組成物は、非イオン系親水基、イオン系親水基(後にイオン性親水基に転換しうる基を含む)から選ばれる少なくとも1種類の親水基が結合されたセミカルバジド化合物を含有してもよいが、好ましくは、セミカルバジド系組成物に対して親水基の結合されたセミカルバジド化合物の含有量が5質量%以下のセミカルバジド系組成物、より好ましくは親水基の結合されたセミカルバジド化合物を含有しないセミカルバジド系組成物である。親水基の量が5質量%以下であれば、耐水性が優れた水系コーティング組成物を得ることができる。
前記式<1>で、R1は炭素数1〜50のモノアルコールの水酸基を除いた残基を表している。
本発明で使用するモノアルコールは、好ましくは炭素数1〜30のモノアルコール、よりいっそう好ましくは、炭素数3〜20のモノアルコールである。モノアルコールの炭素数が1〜50であれば、得られるセミカルバジド系組成物は、セミカルバジド価が高く、また粘度が低い。
また、本発明で使用するモノアルコールは、例えば芳香族モノアルコール、脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコール、エーテル基を有するモノアルコール、エステル基を有するモノアルコールなどから選ばれる少なくとも1種類のモノアルコールである。好ましくは、脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコール、エーテル基を含有するモノアルコールから選ばれる少なくとも1種類のモノアルコール、より好ましくは脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコールから選ばれる少なくとも1種類のモノアルコール、最も好ましくは脂肪族モノアルコールである。脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコール、エーテル基を含有するモノアルコールを用いると、耐候性に優れた水系コーティング組成物を得ることができる。脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコールを用いると、より一層耐候性に優れた水系コーティング組成物を得ることができる。脂肪族モノアルコールを用いると、より低粘度のセミカルバジド系組成物を得ることができる。脂肪族モノアルコールは、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系どちらでも用いることができるが、飽和炭化水素系の方が、より一層耐候性が優れ、好ましい。
本発明で使用できるモノアルコールとしては、以下のものが挙げられる。
脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソアミルアルコール、1―ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,3,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ステアリルアルコールなどが挙げられる。この中で、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノールは、特に対アルカリ黄変性が優れているので更に好ましい。
脂環式モノアルコールとしては、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール等が挙げられる。
エーテル基を含有するモノアルコールとして、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、テトラメチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリテトラメチレングリコールモノアルキルエーテル(いずれもアルキル基は例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等)が挙げられる。
前記式<1>で、R2、R3は、同じ、あるいは別の基でジイソシアネートのイソシアネート残基である。本発明で用いるジイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートなどが挙げられるが、好ましくは、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネート、より好ましくは飽和脂肪族ジイソシアネート、飽和脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネート、最も好ましくは飽和脂肪族ジイソシアネートである。脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートを用いると耐候性に優れた水系コーティング組成物を得ることができる。飽和脂肪族ジイソシアネート、飽和脂環式ジイソシアネートを用いるとより一層耐候性に優れた水系コーティング組成物を得ることができる。飽和脂肪族ジイソシアネートを用いると、粘度が低いセミカルバジド系組成物を得ることができる。
本発明で用いるジイソシアネートとしては、以下のジイソシアネートが挙げられる。
飽和脂肪族ジイソシアネートの中で、直鎖状、又は分岐状の炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートはより好ましい。具体的にはテトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
飽和脂環式ジイソシアネートの中で、置換されていないか、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキレン基で置換されている炭素数5〜20のシクロアルキレンジイソシアネートがより好ましい。具体的には、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)、4,4‘−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)などが挙げられる。これらの中でHDI、IPDI、水添XDI、水添MDIは、工業的に入手しやすいため好ましく、HDI、IPDIはより一層工業的に入手しやすいため更に好ましく、HDIは更に一層耐候性に優れるため最も好ましい。
以下、本発明のセミカルバジド系組成物の製造方法について述べる。
本発明のセミカルバジド系組成物は、例えば、モノアルコールとジイソシアネートのアロファネート体を含有したポリイソシアネート組成物とヒドラジン誘導体を反応させることによって得ることができる。
モノアルコールとジイソシアネートのアロファネート体を含有したポリイソシアネート組成物は、例えばモノアルコールとジイソシアネートをウレタン化反応させ、同時に、あるいはその後でアロファネート化反応を行うことによって得ることができる。
ポリイソシアネート組成物を製造する場合、ジイソシアネートとモノアルコールのイソシアネート基と水酸基のモル比は、好ましくは1.8/1〜100/1、より好ましくは3/1〜50/1、より一層好ましくは8/1〜40/1が適当である。ジイソシアネートが1.8/1以上であれば、多量体の生成が抑えられ、セミカルバジド系組成物が低粘度である。100/1以下で、生産効率が高くなる。
ウレタン化反応は、熱を加えることにより進行させることができる。反応温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは50〜150℃、より一層好ましくは60〜140℃である。40〜160℃の範囲であれば、十分な反応速度を有し、また反応制御も十分可能となる。
ウレタン化反応の終了は、反応液のNCO含有率の低下や、屈折率やGPC、IRを測定することで判断することができる。ウレタン化反応は、無触媒で、またはスズ系、アミン系などの触媒の存在下で行う事ができる。
アロファネート化反応はいかなる方法を用いて行っても良い。以下、加熱による方法と、アロファネート化触媒を用いる方法について記載する。アロファネート化触媒を用いる方法がアロファネート化反応の選択率が高くなり、好ましい。
加熱による方法の場合、反応液を100〜240℃、好ましくは120〜200℃、より一層好ましくは140〜180℃に加熱して行うことができる。加熱時間は、好ましくは10分〜12時間、より好ましくは20分〜10時間、より一層好ましくは30分〜8時間の範囲で行うことができる。100〜240℃の温度、10分〜12時間時間の範囲であれば、十分な反応速度と生産効率が達成でき、また副反応の抑制、及び得られる組成物の着色低減が可能となる。
アロファネート化触媒を用いる場合は以下の高いアロファネート化反応選択性を有する触媒を用いた方がより好ましい。鉛を含む化合物、亜鉛を含む化合物、スズを含む化合物、ジルコニウムを含む化合物、ビスマスを含む化合物、カルシウムを含む化合物、マグネ
シウムを含む化合物、リチウムを含む化合物である。これらの化合物の一種、または二種以上を用いる事ができる。
これらの触媒の中で、更に好ましいのは亜鉛を含む化合物、鉛を含む化合物、スズを含む化合物、ジルコニウムを含む化合物、ビスマスを含む化合物であり、より好ましいのは、ジルコニウムを含む化合物、ビスマスを含む化合物、最も好ましいのはジルコニウムを含む化合物である。
亜鉛を含む化合物とは、分子中に亜鉛を含む化合物であり、中でも2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等の有機カルボン酸亜鉛が好ましい。
鉛を含む化合物とは、分子中に鉛を含む化合物であり、中でも2−エチルヘキサン酸鉛、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機カルボン酸鉛が好ましい。
スズを含む化合物とは、分子中にスズを含む化合物であり、有機酸のスズ(II)塩、有機スズ塩並びに、スズ(II)ハロゲン化物が例としてあげられる。好ましいスズ化合物の例は、スズ(II)の塩化物、臭化物、ヨウ化物、2−エチルヘキサン酸スズ、オクタン酸スズ、ジブチルスズジラウレートである。
ジルコニウムを含む化合物とは、分子中にジルコニウムを含む化合物であり、特に、14〜55質量%のジルコニウムを含む化合物が好ましい。ジルコニウム化合物として、例えば、オキシハロゲン化ジルコニウム、テトラアルコキシジルコニウム、ジルコニウムカルボン酸塩、ジルコニルカルボン酸塩などが挙げられる。特にジルコニルカルボン酸塩、テトラアルコキシジルコニウムが好ましく、中でもジルコニルカルボン酸塩が好ましい。
ビスマスを含む化合物とは、分子中にビスマスを含む化合物である。ビスマスを含む化合物として、例えばハロゲン化ビスマス、ビスマスカルボン酸塩などが挙げられる。特にビスマスカルボン酸塩が好ましい。
ジルコニウムカルボン酸塩、酸化ジルコニウムカルボン酸塩、ビスマスカルボン酸塩の原料となるカルボン酸としては、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、カプロン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸などの飽和脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸などの飽和環状カルボン酸、ナフテン酸などの上記カルボン酸の混合物、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸などの不飽和脂肪族カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、ジフェニル酢酸などの芳香族カルボン酸などが挙げられる。
これらの化合物の中で、ナフテン酸ジルコニル(酸化ジルコニウムナフテン酸塩)、2−エチルヘキサン酸ジルコニル(酸化ジルコニウム−2−エチルヘキサン酸塩)、ナフテン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸スズ、ナフテン酸スズ、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛は、工業的に入手しやすく、かつアロファネート化反応の選択率が高いために好ましい。ナフテン酸ジルコニル、2−エチルヘキサンジルコニルは、安全性が高いと考えられるために特に好ましい。
また、以下に挙げるアロファネート化触媒は、アロファネート化反応の選択率はそれほど高くないが、本発明で使用するアロファネート化触媒として用いることができる。
1.テトラメチルアンモニウム、モノエチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや有機弱酸塩、好ましくは上記カルボン酸塩
2.トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや有機弱酸塩、好ましくは上記カルボン酸塩
3.酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸のアルカリ金属塩
4.ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物、
等の中の1種類、またはその混合物。
アロファネート化触媒の使用量は、反応体総質量を基準にして、好ましくは0.001〜2.0質量%、より好ましくは、0.01〜1.0質量%の量にて用いられる。0.001質量%以上で触媒の効果が十分に発揮できる。2重量%以下で、アロファネート化反の制御が容易である。
アロファネート化触媒の添加方法は限定されない。例えば、ウレタン基を含有する化合物の製造の前、即ちジイソシアネートとモノアルコールのウレタン化反応に先だって添加しても良いし、ジイソシアネートとモノアルコールのウレタン化反応中に添加しても良く、ウレタン化反応の終了後に添加しても良い。また、添加の方法として、所要量のアロファネート化触媒を一括して添加しても良いし、何回かに分割して添加しても良い。または、一定の添加速度で連続的に添加する方法も採用できる。
本発明におけるアロファネート化反応は、好ましくは20〜200℃の温度で行われることができる。より好ましくは、30〜180℃であり、より一層好ましくは40〜160℃である。20℃以上で、アロファネート化触媒の所要量が少なくできると共に、反応の終結までに必要な時間が短くなる。また200℃以下で、ウレトジオン化などの副反応が抑制され、また反応生成物が着色しにくくなる。
ウレタン化反応やアロファネート化反応は、無溶媒中で進行するが、必要に応じて酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン等の芳香族系溶剤、ジアルキルポリアルキレングリコール等のイソシアネート基との反応性を有していない有機溶剤、およびそれらの混合物を溶媒として使用する事ができる。
本発明における反応の過程は、反応混合物のNCO%を測定するか、屈折率を測定する事により追跡できる。アロファネート化反応は、室温に冷却するか、反応停止剤を添加することにより停止できるが、アロファネート化触媒を用いる場合、反応停止剤を添加することによってアロファネート化反応を完全に停止させることが好ましい。反応停止剤を添加する量は、アロファネート化触媒に対して、好ましくは0.25〜20倍のモル量、より好ましくは0.5〜16倍のモル量、より一層好ましくは1.0〜12倍のモル量である。0.25倍〜20倍の場合に、濁りなどを生じることなく触媒を完全に失活させることが可能となる。反応停止剤としては、アロファネート化触媒を失活させるものであれば何を使っても良い。
反応停止剤の例としては、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸などのリン酸酸性を示す化合物、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸のモノアルキルあるいはジアルキルエステル、モノクロロ酢酸などのハロゲン化酢酸、塩化ベンゾイル、スルホン酸エステル、硫酸、硫酸エステル、イオン交換樹脂、キレート剤等が挙げられる。工業的にみた場合、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸、およびリン酸モノアルキルエステルや、リン酸ジアルキルエステルは、ステンレスを腐食し難いので、好ましい。リン酸モノエステルや、リン酸ジエステルとして、たとえば、リン酸モノエチルエステルや、リン酸ジエチルエステル、リン酸モノブチルエステルやリン酸ジブチルエステル、リン酸モノ(2−エチルヘキシル)エステルや、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)エステルなど、及びこれらの混合物が挙げられる。
更に、水を実質的に含有しないリン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸は停止剤としてより好ましい。水を含有しない状態で用いた場合は、停止剤と触媒の反応生成物が
、析出しやすくなるため、ポリイソシアネート組成物中に停止剤と触媒の反応生成物が残留しにくくなるという効果がある。実質的に水を含有しないとは、上記の効果が発現される程度であれば水を含んでも良いと言うことであり、その目安を言えば、停止剤に対して5.0質量%未満、好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは0.50質量%未満である。
本発明における反応は、一つの反応器で、ウレタン化反応、アロファネート化反応を行うことができる。または、二つの反応器を連結し、ウレタン化反応の工程とアロファネート化反応の工程を分けて実施することが出来る。または数基の反応器を縦に並べて配置する事により、連続的に実施する事ができる。
前記方法によってモノアルコールとジイソシアネートのアロファネート体を含有したポリイソシアネート組成物を得ることができるが、反応終了後、必要に応じて、未反応のジイソシアネートや溶媒を分離させても良い。未反応のジイソシアネートや溶媒を分離する方法としては、例えば、薄膜蒸留法や溶剤抽出法が挙げられる。
また、必要に応じてイソシアヌレート体、ウレトジオン体、ビウレット体、カルボジイミド体などが含まれていても良いので、ウレタン化反応、アロファネート化反応の前、あるいは同時、あるいは後に、イソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応、ビウレット化反応、カルボジイミド化反応などを行ってもかまわないし、製造したモノアロファネート体、ポリアロファネート体の混合物にイソシアヌレート体、ウレトジオン体、ビウレット体、カルボジイミド体を含有したポリイソシアネートを混合してもかまわない。イソシアヌレート体、ウレトジオン体、ビウレット体、カルボジイミド体を製造する方法については公知の文献によることができる。
得られたモノアルコールとジイソシアネートのアロファネート体を含有したポリイソシアネート組成物と、ヒドラジン誘導体を反応させることによって、本発明のセミカルバジド系組成物を得ることができる。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジン、およびその水和物、エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド類、トリメリト酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジド類、炭酸ヒドラジド類、ビルセミカルバジド類、およびこれらの併用が挙げられる。
これらのヒドラジン誘導体の中で、ヒドラジン、およびその水和物は硬化性が優れ、好ましい塗膜が得られるため、好ましい。
本発明では、セミカルバジド系組成物のセミカルバジド基をモノケトン類で反応させたセミカルバゾン組成物とすることもできる。セミカルバゾンは、他のケトン基、例えばポリマー鎖に結合したケトン基と比較的容易に交換するため、塗布前のコーティング組成物の安定化に寄与できる。
本発明のセミカルバジド系組成物の製造において、モノアルコールとジイソシアネートから得られたアロファネート基を含有するポリイソシアネート組成物のNCO基と、ヒドラジン誘導体の−NHNH基との当量比は、好ましくは1.0:1.0〜40、より好ましくは1.0:1.2〜20、より一層好ましくは1.0:1.4〜10の範囲である。当量比が1.0:1.0〜40の範囲であれば、得られたセミカルバジド系組成物が高分子量化することなく、また生産性良く製造することが可能となる。
反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜80℃、より一層好まし
くは20〜60℃である。0〜100℃の範囲であれば、効率よく、安全性高く製造することができる。
必要に応じて、例えばスズ化合物、アミン系化合物等の、公知のウレタン合成触媒を用いることもできる。
また、ポリイソシアネート組成物とヒドラジン誘導体からセミカルバジド系組成物を製造する場合、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶媒としては、NCO基に対して不活性なもの、あるいはNCO基に対して−NHNH基と比較して活性が低いものが使用できる。具体的には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、あるいはこれらの併用、更には水単独、あるいはこれら溶剤と水を混合した水性媒体が挙げられる。
これらの溶媒の中で、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、スルホキシド系溶媒、エステル系溶媒、ラクタム系溶媒、アルコール系溶媒、水を含めた水性媒体は、セミカルバジド系組成物との相溶性が優れるためより好ましく、エーテル系溶媒、ラクタム系溶媒、アルコール系溶媒は更にセミカルバジド系組成物との相溶性が優れているためより一層好ましい。
これら溶媒は、ポリイソシアネート組成物/溶媒の質量比が、好ましくは0.1/99.9〜90/10、より好ましくは0.1/99.9〜50/50の範囲で用いられる。0.1/99.9〜90/10の範囲であれば、セミカルバジド系組成物の粘度を下げる効果が十分であり、生産性良く製造することが可能となる。
前記方法によってセミカルバジド系組成物を得ることができるが、好ましくは、反応終了後、余剰のヒドラジン誘導体を蒸留、抽出、分留等で除去することもできる。余剰のヒドラジン誘導体を除去することにより、安全性が高くなる。
本発明のセミカルバジド系組成物は、好ましくは水性媒体中への分散、水性媒体中への溶解、あるいは水性媒体による希釈から選ばれる少なくとも1つの状態で用いることができる。このような状態で用いることによって、後述する共重合体と混合する際に凝集しにくく、また拡散し易くなるという効果がある。
水性媒体中に分散、溶解させる場合、あるいは水性媒体で希釈する場合、セミカルバジド系組成物と水性媒体の混合比は、好ましくは1/99〜99/1、より好ましくは5/95〜99/1、より一層好ましくは10/90〜90/10である。1/99〜99/1の範囲であれば、共重合体と混合する際に凝集しにくく、また拡散し易くなる効果があり、またコーティング組成物の固形分が低くなりすぎることがない。
本発明のセミカルバジド系組成物には、必要に応じて界面活性剤を添加することができる。界面活性剤を入れることによって、水性媒体に分散、溶解させる場合、あるいは水性媒体で希釈する場合に分散、溶解性を向上させることができ、さらに共重合体と混合する際に凝集しにくく、また拡散し易くなる効果がある。添加できる界面活性剤としては、特に限定はなく、例えば、高級脂肪酸、樹脂酸、酸性脂肪アルコール、硫酸エステル、高級アルキルスルホン酸、スルホン酸アルキルアリル、スルホン化ひまし油、スルホコハク酸エステル、アルケニルコハク酸等の塩に代表されるアニオン界面活性剤、あるいはエチレンオキサイドと長鎖脂肪アルコールまたはフェノール類、リン酸類との公知の反応生成物に代表されるノニオン性界面活性剤、4級アンモニウム塩等を含有するカチオン性界面活
性剤、(部分ケン化)ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤等やそれらの併用が挙げられる。
本発明において、(A)カルボニル基含有共重合体は、(a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体0.1〜50質量%、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体50〜99.9質量%を水性媒体中で重合することから得られ、好ましくは、(a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体0.3〜40質量%、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体60〜99.7質量%を水性媒体中で重合することから得られ、さらに好ましくは(a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体1〜30質量%、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体70〜99質量%を水性媒体中で重合することから得られる。
本発明において、(a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体とは、そのカルボニル基がアルド基またはケト基を含有するエチレン性不飽和単量体をいい、カルボン酸およびエステル類の持つカルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体は除外される。具体的には、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、アクリルオキシアルキルプロパナール類、メタクリルオキシアルキルプロパナール類、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、アセトニルアクリレート、2─ヒドロキシプロピルアクリレートアセチルアセテート、ブタンジオールアクリレートアセチルアセテート等が挙げられる。
本発明において、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体としては特に限定はなく、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル〔以後、単に(メタ)アクリル酸エステルのように表すことがある。〕、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、パーサチック酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、ブタジエン等があり、さらに種々の官能性単量体、例えば、(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、メタクリル酸アシッドホスホオキシエチル、メタクリル酸3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、メチルプロパンスルホン酸アクリルアミド、ジビニルベンゼン、(ポリ)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルなどが含まれる。カルボキシル基を持つ単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸およびイタコン酸、フマール酸、マレイン酸の半エステルなどがある。アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシルなどが挙げられる。
本発明においては、水系コーティング組成物の耐候性を向上する目的で、(A)カルボニル基含有共重合体をシリコーン変性することが可能である。シリコーン変性するための変性剤は下記式(2)で表される。
(R1n −Si−(R24-n (2)
(式中nは0〜3の整数であり、R1は水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素
数5〜10のアリール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基から選ばれる。n個のR1は同一であっても、異なっても良い。R2は炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸基から選ばれる。4−n個のRは同一であっても、異なっても良い。)
シリコーン変性するための変性剤には、式(2)においてn=0としたシラン(I)および/またはn=1とおいたシラン(II)の少なくとも1種を含んでいることが好ましく、良好な水分散体の重合安定性を得るためにはn=1のシラン(II)であることがさらに好ましい。
シラン(I)のRはそれぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、水酸基が好ましい。シラン(I)の好ましい具体例として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどがある。
シラン(II)のRとしてはメチル基、フェニル基が好ましく、R はそれぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、水酸基が好ましい。シラン(II)の好ましい具体例としては、メチルトリメトシキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランなどがある。
また、柔軟性を必要とされる場合には、シリコーン変性するための変性剤が、環状シラン及び式(2)においてn=2とおいて得られるシラン(III)からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。これは、シラン(II)と、環状シラン及びシラン(III)からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることより、形成されるシリコーン重合体の架橋密度を低くし、重合体の構造が複雑になるのを防ぐことができ、これによって、水性樹脂分散体から提供される塗膜に柔軟性を付与することができるためであり、シラン(II)と併用した場合に特に好ましい。
環状シランの具体例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、などが上げられる。
シラン(III)の具体例として、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルシランが挙げられる。
さらに、シリコーン変性するための変性剤には、加水分解基を有する線状シロキサン、アルコシシシランオリゴマー及び前記式(2)においてn=3とおいて得られるシラン(IV)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでも良い。
シラン(IV)の具体例として、トリフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシランなどが挙げられる。
加水分解基を有する線状シロキサンの例としては、下記の一般式(3)、(4)、(5)で表される化合物が挙げられる。
(式中、Rは水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基又は炭素数1〜10のメタクリル酸アルキル基から選ばれ、各Rはそれぞれ、独立して炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸基、エポキシ基、アルキレンオキサイド基又はポリアルキレンオキサイド基から選ばれ、mは1〜999の正の整数を表す。)
シラン(III)またはシラン(IV)において、Rとしてはメチル基、フェニル基が特に好ましく、R としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、水酸基が特に好ましい。
シリコーン変性するための変性剤は、シラン(II)および、環状シラン、シラン(III)、線状シロキサン、アルコキシシランオリゴマー、シラン(IV)からなる群から選ばれる少なくとも1種に加え、クロロシラン、例えばメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、を含むことができる。
本発明に使用されるシリコーン変性するための変性剤によって、本発明のコーティング組成物より得られる塗膜の屋外などに長期曝露における光沢保持性を改善することができる。上記したシラン縮合物の存在は、29Si−NMR(29Si核磁気共鳴スペクトル)またはH−NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)によって知ることができる。例えば、シラン(II)の縮合物は、29Si−NMRのケミカルシフトが−40〜−80PPMにピークを示すことで同定することができる。
本発明の(A)カルボニル基含有共重合体の製造方法としては、水性媒体中で重合する乳化重合法、懸濁重合法、ミニエマルジョン重合法が採用できる。その代表例としては、水中にて界面活性剤及び重合開始剤などの存在下で、不飽和単量体を、通常60〜90℃の加温下で乳化重合し、この工程を複数段回繰り返し行う方法が挙げられる。前記界面活性剤としては、特に限定はなく、例えばアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等を使用することができる。
例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどの脂肪酸塩や、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩、スルホン酸基又は硫酸エステル基と重合性の不飽和二重結合を分子中に有する、いわゆる反応性界面活性剤などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、又は前述の骨格と重合性の不飽和二重結合を分子中に有する反応性ノニオン性界面活性剤などのノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩や、第四級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤;(変性)ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記界面活性剤の使用量は、特に限定はされないが、例えば、全重合性単量体成分の合計使用量に対して、好ましくは1.0〜5.0重量%がよい。界面活性剤の使用量を多くすると重合安定性が向上し、少なくすると耐水性を向上することができる。
本発明の(A)カルボニル基含有共重合体を乳化重合する際の重合方法は、単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法や、単量体を連続的に滴下する単量体滴下法、単量体と水と界面活性剤とを予め混合乳化しておき、これらを滴下するプレエマルション法、あるいは、これらを組み合わせる方法などが挙げられる。この時に重合開始剤の使用方法は特に限定されるものではない。また、シリコーン変性するための変性剤の使用方法としては、加水分解性シランの縮合反応と不飽和単量体のラジカル重合を同時におよび/または加水分解性シランの縮合反応を先行させた後に不飽和単量体のラジカル重合を進行させる乳化重合方法または不飽和単量体のラジカル重合を進行させた後に加水分解性シランの縮合反応を進行させる方法などが用いられる。シリコーン変性する場合、重合中の重合系の水素イオン濃度(pH)は、pH4.0以下で実施することが好ましく、さらにpH1.5以上3.5以下が好ましい。上限以下で乳化重合を実施することにより、加水分解性シランの縮合反応が促進し、乳化重合後は縮合反応が進まないため、製品としての貯蔵安定性が良くなる。なお、加水分解性シランを用いた乳化重合において、乳化重合終了後、成膜時の硬化触媒として、例えばジブチルすずジラウレート、ジオクチルすずジラウレート、ジブチルすずジアセテート、オクチル酸すず、ラウリン酸すず、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、テトラブチルチタネートなどの有機酸の金属塩、n−ヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどのアミン化合物を添加することができる。なおこれらの硬化用触媒が水溶性でない場合には、その使用に際して、界面活性剤と水を用いてエマルジョン化しておくことが望ましい。
本発明の(A)カルボニル基含有共重合体を重合する際に使用する重合開始剤としては、一般に用いられるラジカル重合開始剤である。ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質等によってラジカルを生成して重合性単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物がある。具体的には過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等があり、好ましくは水溶性のものである。なお、重合速度の促進や低温反応を望む場合には、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホオキシレート塩等の還元剤をラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることができる。
必要に応じて重合に際して、分子量調整剤を使用することができる。具体的にはドデシルメルカプタン、ブチルメルカプタン等が挙げられる。
本発明の(A)カルボニル基含有共重合体は、共重合体の長期の貯蔵安定性を保つため、塩基性物質、例えばアンモニア、ジメチルアミノエタノールなどのアミン類を始めとする塩基性有機化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩を始めとする塩基性無機化合物等を用いてpH5〜10の範囲に調整することが好ましい。
本発明の(A)カルボニル基含有共重合体は、分散質の平均粒子径として、30〜500nmであることが好ましい。得られたエマルジョン中の分散質(固形分)と分散媒としての水性媒体との質量比は70/30以下、好ましくは20/80以上65/35以下である。
本発明の水系コーティング組成物において、(A)カルボニル基含有共重合体に含まれるカルボニル基と(B)セミカルバジド系組成物に含まれるセミカルバジド基の当量比が、0.05〜4.0の範囲で配合され、好ましくは、(A)カルボニル基含有共重合体に含まれるカルボニル基と(B)セミカルバジド系組成物に含まれるセミカルバジド基の当量比が、0.1〜3.0の範囲で配合され、さらに好ましくは、(A)カルボニル基含有共重合体に含まれるカルボニル基と(B)セミカルバジド系組成物に含まれるセミカルバジド基の当量比が、0.2〜2.0の範囲で配合される。
その他、本発明のセミカルバジド系組成物、水系コーティング組成物には、目的及び用途に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で通常水系塗料に添加配合される成分、例えば、顔料、増粘剤、成膜助剤、可塑剤、凍結防止剤、消泡剤、染料、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤、触媒、レベリング剤、酸化防止剤、界面活性剤等の各種添加剤を混合して使用することができる。
増粘剤として具体的には、ポリビニルアルコール(部分鹸化ポリ酢酸ビニル等を含む)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子分散安定剤等、その他ポリエーテル系、ポリカルボン酸系増粘剤等が挙げられる。
成膜助剤として具体的には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート、グルタル酸ジイソプロピル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、等が挙げられる。これら成膜助剤は、単独または併用など任意に配合することができる。
可塑剤として具体的には、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等が挙げられる。
凍結防止剤として具体的には、プロピレングリコール、エチレングルコール等が挙げられる。
紫外線吸収剤にはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系があり、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどがある。
ラジカル重合性ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−アクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メタクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−アクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−メタクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシ−ジエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−トリエトキシ)ベンゾフェノンなどがある。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール)、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコール(分子量300)との縮合物(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN1130)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN384)、2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN900)などがある。
ラジカル重合性ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製、製品名:RUVA−93)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチル−3−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリリルオキシプロピル−3−tert−ブチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル−3−〔3’−(2’’−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチル〕フェニルプロピオネート(日本チバガイギー(株)製、製品名:CGL−104)などがある。
トリアジン系紫外線吸収剤として具体的には、TINUVIN400(製品名、日本チバガイギー(株)製)などがある。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、その中で塩基性の低いものがより好ましく、塩基定数(pKb)が8以上のものが特に好ましい。
具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−セバケートの混合物(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN292)、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、TINUVIN123(製品名、日本チバガイギー(株)製)などがある。
ラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどがある。
本発明において、紫外線吸収剤および/または光安定剤は、(A)カルボニル基含有共重合体を製造する重合時に存在させることにより(A)カルボニル基含有共重合体に導入する方法、紫外線吸収剤および/または光安定剤を成膜助剤などと混合して水系コーティング組成物に添加することにより導入する方法、紫外線吸収剤および/または光安定剤を成膜助剤と混合し、界面活性剤、水を加え乳化させた後、水系コーティング組成物に添加することにより導入する方法が挙げられる。また、紫外線吸収剤と光安定剤を併用すると、相乗効果により卓越した耐久性を示す。
本発明の水系コーティング組成物は、塗膜強度、耐水性、耐汚染性、耐アルカリ黄変性に優れた塗膜を得ることのでき、塗料、建材の下地処理材または仕上げ材、紙加工剤、または織布、不織布の仕上げ材、金属、コンクリート、木材、プラスチック材等の保護材として好適に適用できる。とくに塗料用、建材の仕上げ材として具体的には、家電製品、電気機器、自動車部品、自動車外板、船舶、鋼製家具、水道資材、缶、自動販売機、道路資材等に対する塗料、コンクリート、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏ボード、押し出し成形板、発砲性コンクリートなどの無機建材、織布あるいは不織布を基材とした建材、金属建材などの各種下地に対する塗料または建築仕上げ材として、複層仕上げ塗材用の主材およびトップコート、薄付け仕上塗材、厚付け仕上塗材、石材調仕上げ材、グロスペイントなどの合成樹脂エマルジョンペイント、金属用塗料、木部塗料、瓦用塗料として有用である。
実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものでない。尚、実施例及び比較例中の部及び%はそれぞれ質量部、及び質量%を表す。また、得られたセミカルバジド系組成物(但し、物性試験にはC、E、F、Hのみ使用)、カルボニル基含有共重合体、水系コーティング組成物の物性試験については、該水系コーティング組成物を用いて下記に示す配合組成で塗料を調整し、以下に示す試験方法に従って試験を実施した。
<塗料配合組成>
・クリアー塗料の作製
各水系コーティング組成物(固形分換算) 500.00部
CS−12(製品名、チッソ(株)製) 25.00部
・耐アルカリ黄変性測定用下塗りエナメル塗料の作製
[顔料ディスパージョンの作製]
分散剤:Pig.Disperser MD20
(製品名、BASFジャパン(株)製) 5.35部
アンモニア水 0.50部
プロピレングリコール 23.50部
水 147.50部
タイペークCR−97(商品名、石原産業(株)製) 333.50部
消泡剤:BYK−028
(商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製) 2.85部
上記、配合物を卓上サンドミルにて20分分散させ、顔料ディスパージョンを得た。
[エナメル塗料の作製]
ポリデュレックスG633(商品名、旭化成ケミカルズ(株)製)
(固形分換算) 500.00部
エチレングリコールモノブチルエーテル50部と水50部
の混合液 100.00部
CS−12(製品名、チッソ(株)製) 100.00部
上記顔料ディスパージョン 513.20部
増粘剤:アデカノールUH−438(旭電化工業(株)製)
の10%水溶液 適量
<試験方法>
以下、本発明のセミカルバジド系組成物の合成方法、並びに本発明の水系コーティング組成物について実施例を記載する。
・イソシアネート基含有率(NCO含有率)
イソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。
・ポリイソシアネート組成物中のHDIとIPDIの質量比
精製で得られたHDIとIPDIの質量比を屈折率から計算し、仕込み量との計算で求めた。
・セミカルバジド基量
セミカルバジド系組成物2gを精秤し、100mlメスフラスコにいれ、脱イオン水で定容とし、それを10mlはかり取り、300ml共栓フラスコに移し、濃塩酸3に対して純水2を混合し調整した塩酸50mlを加え、1/40Mヨウ素酸カリウム溶液で滴定し、終点近くでクロロホルム5mlを加え激しく浸透し、クロロホルム層の紅色が消えるまで滴定した後、次式によって求めた。
セミカルバジド基量(mmol/g)=滴定量(ml)/セミカルバジド系組成物量(g)/40
・カルボニル基量
カルボニル基含有共重合体を製造する際に使用したダイアセトンアクリルアミドの仕込み量から算出した。
・カルボニル基含有共重合体の粒子径の測定
得られた水性樹脂分散体の平均粒子径を、リーズ&ノースラップ社製のマイクロトラック粒度分布計にて測定した。
・水性樹脂分散体等の固形分率
予め質量の分かっているアルミ皿に、約1gの水分散体等固形分率測定対象物を正確に秤量し、恒温乾燥機で105℃にて3時間乾燥した後、シリカゲルを入れたデシケーター
中で、30分放冷後に精秤する。当該物質の乾燥後質量を乾燥前質量で割ったものを固形分率とした。
・油煙式耐汚染性
上記のクリアー塗料配合物をワイヤーコーターNo.50を用いて、隠ぺい率試験紙の白色部分に塗布し、23℃にて2時間乾燥させた。さらに50℃にて2日間乾燥させたものを試験体とした。汚染前の試験体の色差計のY値(白色度)を測定した。試験体を10rpmで回転させながら、雰囲気温度70℃の煤煙汚染度試験機((有)マツキ科学製)にて灯油(JIS K2203)を燃焼し煤煙により1時間汚染させ、室温放置後室温スプレーシャワー水洗乾燥後の試験体のY値を測定し、これを汚染前のY値で割り、この値を汚染回復率と算出した。
・塗膜の吸水率
上記のクリアー塗料配合物をガラス板上に0.25mm厚に塗工し、23℃にて成膜後0.07〜0.10mm厚の塗膜を得る。その塗膜を50mm×50mmの正方形に切り取り、50℃にて2日間乾燥後23℃50%RHの恒温室にて1日養生したものを試験体とした。そのときの質量を測定した(これを初期質量とする)。
試験体を、23℃にて7日間水中浸漬した後、水中から取り出し、試験体表面に付着している水を拭き取り直ちに質量を測定した(これを水中7日後質量とする)。
吸水率は以下の式で算出した。
吸水率=((水中7日後質量−初期質量)/初期質量)×100
・塗膜の耐水白化性
上記のクリアー塗料配合物を75mm×75mm×2mmのガラス板上に0.10mm厚に塗工し、23℃にて成膜後50℃にて2日間乾燥後23℃50%RHの恒温室にて1日養生したものを試験体とした。
試験体を、色度・濁度測定器(日本電色工業(株)製)にて、透過度を測定し、試験体の初期透過度が99.0%〜101.0%であることを確認する。
23℃にて1日間水中浸漬した後、水中から取り出し、試験体表面に付着している水を拭き取り直ちに透過度を測定した。
耐水白化性の評価は、取り出し後試験体の透過度により判断した。100に近ければ耐水白化性は良好である。
・塗膜の引張強度
上記のクリアー塗料配合物をガラス板上に0.25mm厚に塗工し、23℃にて成膜後0.07〜0.10mm厚の塗膜を得る。その塗膜を10mm×80mmの短冊型に切り取り、50℃にて7日間乾燥後23℃50%RHの恒温室にて1日養生したものを試験体とした。
試験体を、恒温室においてテンシロン引張試験機(UTM−III−500 東洋ボールドウィン(株)製)を用いて、チャック間50mm、引張速度50mmにて測定し、破断点応力および破断点伸度を測定した。
・耐アルカリ黄変性試験
上記の耐アルカリ黄変性測定用エナメル塗料をワイヤーコーターNo.55を用いて、70mm×150mm×3mmのフレキシブル板に塗工し、23℃にて乾燥させた後、100℃にて1時間乾燥させ、白色エナメル塗装フレキシブル板を作成した。
次に、上記クリアー塗料を白色エナメル塗装フレキシブル板上に0.25mm厚に塗工し、23℃にて成膜後23℃50%RHの恒温室にて1日乾燥したものを試験体とした。
試験体のb値を色差計により測定した(これを初期b値とする)。
試験体を23℃の水酸化カルシウム飽和溶液に7日間浸漬した後、取り出し表面の水酸
化カルシウム飽和溶液を拭き取り直ちにb値を測定した(これをアルカリ浸漬後b値とする)。
耐アルカリ黄変性の評価は、アルカリ浸漬後b値から初期b値を引いたb値(これを△bとする)により判断した。△bの値が大きいほど、アルカリ黄変性が大きい。
[実施例1]
攪拌器、温度計、冷却管を取り付けた四ッ口フラスコにHDI 700gとメタノール17.7gを仕込み、攪拌下60℃で2時間ウレタン化反応を行った。次いで130℃に昇温し、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液(日本化学産業株式会社製、商品名「ニッカオクチックスジルコニウム12%」をミネラルスピリットで希釈したもの)を0.35g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0075となった時点で2−エチルヘキシルアシッドホスフェート(城北化学工業株式会社製、商品名「JP−508」)を0.21g(アロファネート化触媒に対して2.0倍mol)を加え反応を停止した。
流下式薄膜蒸留装置を用いて、1回目160℃(27Pa)、2回目150℃(13Pa)で未反応のHDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量111g、NCO含有率20.0%であった。
攪拌器、温度計、冷却管を取り付けた四ッ口フラスコにヒドラジン一水和物50g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物65gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Aを得た。得られたセミカルバジド組成物Aのセミカルバジド基量は4.1mmol/gであった。
[実施例2]
実施例1と同様の装置に、HDI 221gとIPDI 536gとn−ブタノール42.8gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を1.82g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0058となった時点でJP508 2.1g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIとIPDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は微黄色透明の液体であり、収量191g、NCO含有率16.3%、ポリイソシアネート組成物中のHDI/IPDIの質量比は50/50であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物150g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物110gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Bを得た。得られたセミカルバジド組成物Bのセミカルバジド基量は3.4mmol/gであった。
[実施例3]
実施例1と同様の装置に、HDI 300gとイソブタノール20.4gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.26g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0080となった時点でJP508 0
.15g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量102g、NCO含有率19.0%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物60g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物70gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Cを得た。得られたセミカルバジド組成物Cのセミカルバジド基量は3.9mmol/gであった。
[実施例4]
実施例1と同様の装置に、HDI 600gとシクロヘキサンメタノール47.7gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.92g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0070となった時点でJP508 0.52g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量232g、NCO含有率17.8%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物40g、ジオキサン100g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物80gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Dを得た。得られたセミカルバジド組成物Dのセミカルバジド基量は3.7mmol/gであった。
[実施例5]
実施例1と同様の装置に、HDI 599gとプロピレングリコールモノブチルエーテル75.3gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.98g加えた。3時間後、反応液の屈折率上昇が0.0068となった時点でJP508 0.55g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でIPDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は黄色透明の液体であり、収量250g、NCO含有率14.5%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物75g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物104gをジオキサン510gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Eを得た。得られたセミカルバジド組成物Eのセミカルバジド基量は3.1mmol/gであった。
[実施例6]
実施例1と同様の装置に、HDI 650gと2−エチルヘキサノール56gを入れ、
攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.13g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0065となった時点でJP508
0.07g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量208g、NCO含有率17.1%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物50g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物75gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Fを得た。得られたセミカルバジド組成物Fのセミカルバジド基量は3.5mmol/gであった。
[実施例7]
実施例1と同様の装置に、IPDI 262gと2−エチルヘキサノール37.0gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を7.93g加えた。2.5時間後、反応液の屈折率上昇が0.0072となった時点でJP508 4.53g(アロファネート化触媒に対して4.0倍mol)を加え反応を停止した。
得られたポリイソシアネート組成物は淡黄色透明の液体であり、NCO含有率24.1%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物78g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物90gをジオキサン520gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Gを得た。得られたセミカルバジド組成物Gのセミカルバジド基量は4.7mmol/gであった。
[実施例8]
実施例1と同様の装置に、HDI 200gとIPDI 484gと2−エチルヘキサノール67.3gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を2.96g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0057となった時点でJP508 1.72g(アロファネート化触媒に対して4.1倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIとIPDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は微黄色透明の液体であり、収量221.5g、NCO含有率14.8%、ポリイソシアネート組成物中のHDI/IPDIの質量比は50/50であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物35g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物105gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Hを得た。得られたセミカルバジド組成物Hのセミカルバジド基量は3.1mmol/gであった。
[実施例9]
実施例1と同様の装置に、HDI 600gと1−テトラデカノール85gを入れ、攪拌下90℃で60分ウレタン化反応を行った。次いで130℃で、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.12g加えた。1時間後、反応液の屈折率上昇が0.0065となった時点でJP508 0.08g(アロファネート化触媒に対して4.5倍mol)を加え反応を停止した。
ついで、実施例1と同様の方法でHDIを除去した。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、収量215g、NCO含有率14.3%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物60g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物90gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Iを得た。得られたセミカルバジド組成物Iのセミカルバジド基量は3.0mmol/gであった。
[比較例1]
実施例1と同様の装置に、HDI 600gと水4.3gを加え、攪拌下90℃で2時間反応させた後、160℃で1時間ビウレット化反応を行った。
ついで、実施1と同様の方法でHDIを除去した。
得られたポリイソシアネートは透明の液体であり、収量108g、NCO含有率23.4%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物80g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物100gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Jを得た。得られたセミカルバジド組成物Jのセミカルバジド基量は4.7mmol/gであった。
[比較例2]
実施例1と同様の装置にVESTANAT T 1890/100(商品名、デグサジャパン株式会社製、IPDIイソシアヌレート型ポリイソシアネート)を149gと、ユニオックス M1000(商品名、日本油脂株式会社製、メトキシポリエチレングリコール)91gとジオキサン(和光純薬工業株式会社製の試薬)160gを加え、攪拌下80で1時間加熱した。STANN BL(商品名、三共有機合成株式会社製、ジブチル錫ジラウレート系化合物、ウレタン化反応触媒として使用)を50mg加え、更に80℃で3時間加熱し、ウレタン化反応を行った。
得られたポリイソシアネート組成物は透明の液体であり、NCO含有率は5.1%であった。
ついで実施例1と同様の装置にヒドラジン一水和物40g、ジオキサン200g、メタノール100gを入れ、これに先に得られたポリイソシアネート組成物200gをジオキサン500gに溶かし攪拌下室温で1時間かけて滴下した。その後さらに室温で2時間攪拌した後、得られた反応液からメタノール、ジオキサン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去し、セミカルバジド組成物Kを得た。得られたセミカルバジド組成物Kのセミカルバジド基量は1.9mmol/gであった。
[カルボニル基含有重合体の製造例1]
撹拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた反応容器に水290部、ラテムルS−180A[エチレン性不飽和単量体と共重合可能な二重結合を分子中に持つスルホコハク酸ジエステルアンモニウム塩、花王(株)製]の20%水溶液10部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を10部添加した5分後に、メタクリル酸シクロヘキシル60部、メタクリル酸n−ブチル10部、アクリル酸n−ブチル120部、ダイアセトンアクリルアミド6部、メタクリル酸4部、S−180Aの20%の水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液20部、水105.8部からなる乳化混合液、およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、ジメチルジメトキシシラン10部、メチルトリメトキシシラン10部からなる混合液とを別々の滴下槽より80分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして30分保つ。
次に、メタクリル酸メチル27部、メタクリル酸シクロヘキシル30部、メタクリル酸n−ブチル35部、ダイアセトンアクリルアミド3部、メタクリル酸5部、S−180Aの20%の水溶液5部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液10部、水52.9部からなる乳化混合液を滴下槽より40分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして30分保つ。
次に、メタクリル酸シクロヘキシル60部、メタクリル酸n−ブチル10部、アクリル酸n−ブチル120部、ダイアセトンアクリルアミド6部、メタクリル酸4部、S−180Aの20%の水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液20部、水105.8部からなる乳化混合液、およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、ジメチルジメトキシシラン10部、メチルトリメトキシシラン10部からなる混合液とを別々の滴下槽より80分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして120分保つ。
室温まで冷却後、水素イオン濃度を測定したところpH2.7であった。25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網でろ過した。ろ過された凝集物の乾燥重量は全単量体に対して0.05%とわずかであった。得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンAの固形分は44.6%、粒子径105nmで単一分布であった。
[カルボニル基含有重合体の製造例2]
撹拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた反応容器に水290部、ラテムルS−180A[エチレン性不飽和単量体と共重合可能な二重結合を分子中に持つスルホコハク酸ジエステルアンモニウム塩、花王(株)製]の20%水溶液10部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を10部添加した5分後に、メタクリル酸シクロヘキシル60部、メタクリル酸n−ブチル10部、アクリル酸n−ブチル120部、ダイアセトンアクリルアミド6部、メタクリル酸4部、S−180Aの20%の水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液20部、水105.8部からなる乳化混合液を滴下槽より80分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして30分保つ。
次に、メタクリル酸メチル27部、メタクリル酸シクロヘキシル30部、メタクリル酸n−ブチル35部、ダイアセトンアクリルアミド3部、メタクリル酸5部、S−180Aの20%の水溶液5部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液10部、水52.9部からなる乳化混合液を滴下槽より40分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして30分保つ。
次に、メタクリル酸シクロヘキシル60部、メタクリル酸n−ブチル10部、アクリル
酸n−ブチル120部、ダイアセトンアクリルアミド6部、メタクリル酸4部、S−180Aの20%の水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液20部、水105.8部からなる乳化混合液を滴下槽より80分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして120分保つ。
室温まで冷却後、水素イオン濃度を測定したところpH2.6であった。25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網でろ過した。ろ過された凝集物の乾燥重量は全単量体に対して0.03%とわずかであった。得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンBの固形分は44.2%、粒子径100nmで単一分布であった。
[実施例10]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、実施例3で得られたセミカルバジド系組成物C1.5部を配合したものを水系コーティング組成物1(セミカルバジド基/カルボニル基当量比=0.8、以下同じ)とした。この水系コーティング組成物1について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[実施例11]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、実施例6で得られたセミカルバジド系組成物F1.7部を配合したものを水系コーティング組成物2とした。この水系コーティング組成物2について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[実施例12]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、実施例8で得られたセミカルバジド系組成物H1.9部を配合したものを水系コーティング組成物3とした。この水系コーティング組成物3について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[比較例3]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンAを水系コーティング組成物4とした。この水系コーティング組成物4について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[比較例4]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、比較例1で得られたセミカルバジド系組成物J1.3部を配合したものを水系コーティング組成物5とした。この水系コーティング組成物5について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[比較例5]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、比較例2で得られたセミカルバジド系組成物K3.1部を配合したものを水系コーティング組成物6とした。この水系コーティング組成物6について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[比較例6]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、アジピン酸ジヒドラジド(日本ヒドラジン工業(株)製)(ADH)の5%水
溶液13.1部を配合したものを水系コーティング組成物7とした。この水系コーティング組成物7について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[比較例7]
カルボニル基含有重合体製造例1で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンA100部に、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液20.9部を配合したものを水系コーティング組成物8とした。この水系コーティング組成物8について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表1に示した。
[実施例13]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンB100部に、実施例5で得られたセミカルバジド系組成物E2.0部を配合したものを水系コーティング組成物9とした。この水系コーティング組成物9について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
[実施例14]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンB100部に、実施例6で得られたセミカルバジド系組成物F1.8部を配合したものを水系コーティング組成物10とした。この水系コーティング組成物10について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
[実施例15]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンB100部に、実施例8で得られたセミカルバジド系組成物H2.0部を配合したものを水系コーティング組成物11とした。この水系コーティング組成物11について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
[比較例8]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンBを水系コーティング組成物12とした。この水系コーティング組成物12について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
[比較例9]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンB100部に、比較例1で得られたセミカルバジド系組成物J1.3部を配合したものを水系コーティング組成物13とした。この水系コーティング組成物13について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
[比較例10]
カルボニル基含有重合体製造例2で得られたカルボニル基含有重合体エマルジョンB100部に、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液21.6部を配合したものを水系コーティング組成物14とした。この水系コーティング組成物14について前記した塗料配合をし、各試験を行い、その結果を表2に示した。
本発明の組成物は、塗膜強度、耐水性、耐汚染性、耐アルカリ黄変性に優れた塗膜を得ることのでき、塗料、建材の下地処理材または仕上げ材、紙加工剤、または織布、不織布の仕上げ材、金属、コンクリート、木材、プラスチック材等の保護材として好適に適用できる。とくに塗料用、建材の仕上げ材として具体的には、家電製品、電気機器、自動車部品、自動車外板、船舶、鋼製家具、水道資材、缶、自動販売機、道路資材等に対する塗料
、コンクリート、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏ボード、押し出し成形板、発砲性コンクリートなどの無機建材、織布あるいは不織布を基材とした建材、金属建材などの各種下地に対する塗料または建築仕上げ材として、複層仕上げ塗材用の主材およびトップコート、薄付け仕上塗材、厚付け仕上塗材、石材調仕上げ材、グロスペイントなどの合成樹脂エマルジョンペイント、金属用塗料、木部塗料、瓦用塗料として好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 下記式<1>で表されるセミカルバジド系化合物を含有するセミカルバジド系組成物。
    (式中、R1は炭素数1〜50のモノアルコールの水酸基を除いた残基、R2、R3は同じ、あるいは別の基で、ジイソシアネートのイソシアネート基を除いた残基)
  2. 2、R3が、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートのイソシアネート基を除いた残基である請求項1記載のセミカルバジド系組成物。
  3. 1が脂肪族モノアルコール、脂環式モノアルコール、エーテル基を含有するモノアルコールから選ばれる少なくとも1種類のモノアルコールの水酸基を除いた残基である請求項1又は2記載のセミカルバジド系組成物。
  4. モノアルコールとジイソシアネートをウレタン化反応した後、あるいは同時にアロファネート化反応して得られたアロファネート基を有するポリイソシアネートに、ヒドラジンを反応させる請求項1〜3のいずれかに記載のセミカルバジド系組成物を製造する方法。
  5. (a)カルボニル基を含有するエチレン性不飽和単量体0.1〜50質量%、(b)(a)と反応性を有する(a)以外のエチレン性不飽和単量体50〜99.9質量%から得られる(A)カルボニル基含有共重合体と、請求項1〜3記載の(B)セミカルバジド系組成物とが、(A)カルボニル基含有共重合体に含まれるカルボニル基に対する(B)セミカルバジド系組成物に含まれるセミカルバジド基の当量比が、0.05〜4.0の範囲で配合された水系コーティング組成物。
  6. 屋内、あるいは屋外用の塗料、建築仕上げ塗料として用いる請求項5記載の水系コーティング組成物。
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