JP4789320B2 - 半導体光増幅器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に光半導体装置に係り、特に半導体光増幅器に関する。
【0002】
光ファイバ通信システムでは光信号を増幅するのに光増幅器が使われる。最近の波長多重化光信号を伝送する光ファイバ通信システムでは、合波あるいは分波のために多数の光学部品が使われるが、かかる光学部品による光損失を補償するためには多数の小型で低消費電力の半導体光増幅器が必要とされている。
【0003】
光ファイバ中を伝播する光信号は一般に偏波状態がランダムであるため、かかる光ファイバ中の光信号を光増幅する半導体光増幅器も偏波無依存型の半導体光増幅器である必要がある。
【0004】
【従来の技術】
図1(A),(B)は従来の典型的な半導体光増幅器10の構成を示す。
【0005】
図1(A)を参照するに、半導体光増幅器10はn型InP基板11上に形成されており、レ−ザダイオ−ドと類似した層構造を有している。すなわち前記基板11上にはn型InPよりなる第1のクラッド層12が形成され、前記第1のクラッド層12上には非ドープInGaAsPよりなる第1の光閉じ込め層13が形成される。前記第1の光閉じ込め層13上には非ドープInGaAsよりなる活性層14が形成され、前記活性層14上には非ドープInGaAsPよりなる第2の光閉じ込め層15と、p型InPよりなる第2のクラッド層16とp型InGaAsによるコンタクト層16Aとが順次形成される。さらに前記コンタクト層16A上にはp型電極17が、前記基板11の下面にはn型電極18が形成される。
【0006】
前記半導体光増幅器10は反射防止膜10Aおよび10Bをそれぞれ形成された入射端と出射端とを有し、前記電極17,18間に駆動バイアスを印加した状態で前記入射端に前記反射防止膜10Aを介して入射光を導入すると、前記入射光は出射端に向って前記活性層14中を導波される際に、誘導放出により増幅される。
【0007】
図1(B)は前記半導体光増幅器10の端面図である。
【0008】
図1(B)を参照するに、前記基板11上に形成されたクラッド層12,光閉じ込め層13,活性層14および光閉じ込め層15を含む層構造はエッチングにより前記光増幅器10の軸方向に延在するメサストライプを形成し、前記メサストライプの両側にはn型InPよりなる電流狭搾層11A,11Bおよびp型InPよりなる電流狭搾層11C,11Dが形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような半導体光増幅器10を光ファイバ通信システムにおいて使う場合には、先にも説明したように光増幅作用が入射光の偏波に無依存に生じる必要がある。また光ファイバ通信システムにおいて使われる半導体光増幅器は、大きな入力光信号のパワー変動に対応できるように大きなダイナミックレンジを有することが要求されるため、前記半導体光増幅器10は大きなファイバ結合飽和光出力を有する必要がある。ファイバ結合飽和光出力は、半導体光増幅器と入力側光ファイバおよび協働する光学系、さらに出力側光ファイバおよび協働する光学系を含む系全体について、光学系の損失を考慮して定義されるファイバ間利得をもとに定義される量で、前記ファイバ間利得が3dB低下するときの、ファイバ結合光出力として定義される。
【0010】
前記半導体光増幅器10を基にして偏波無依存型半導体光増幅器を設計する場合、最も単純には図2(A)に示すように無歪バルク構造の活性層14の厚さと幅を同じに設定すればよい。ただし図2(A)は図2(B)と共に、図1のメサストライプ構造の一部を拡大して示す図である。
【0011】
図2(A)のような構成では、活性層の面に平行な方向に電界が振動するTe偏波モードと活性層の面に垂直な方向に電界が振動するTm偏波モードにおいて光閉じ込め係数が同一(Γte=Γtm)かつ材料利得も同一(gte=gtm)である場合に光閉じ込め係数Γと材料利得gの積が同一となり(Γtete=Γtmtm)、偏波無依存性が保証される。
【0012】
しかしこのように図1の半導体光増幅器10において活性層14の厚さを幅と同一に形成した場合には、基本モード導波を実現するのに活性層幅を0.5μm以下に加工する必要があり、製作が困難であった。
【0013】
図3は本発明の発明者による計算の結果であり、図1の半導体光増幅器10において前記光閉じ込め層13および15の厚さを100nmに設定し、活性層14の幅を1.0μmに設定した場合の、素子端飽和光出力と活性層14の厚さとの関係を左側の縦軸に示す。また後で説明するが図3は、前記活性層14の厚さと前記偏波無依存性の条件を実現するために前記活性層14中に導入する必要のある伸張歪の大きさとの関係を右側の縦軸において示す。
【0014】
図3を参照するに、前記活性層14の厚さを減少させた場合、半導体光増幅器10の素子端飽和光出力の値が増大することを示している。これは式
Ps=(wd/Γ)*(hν)/(τg’) (式1)
で表される半導体光増幅器10の飽和出力Psが、前記活性層14の厚さdを減少させることによりモード断面積(wd/Γ)が増大し、またキャリア寿命τが減少する結果、増大する効果によるものである。ただし式1中、wおよびdは前記活性層14のそれぞれ幅および厚さを、Γは光閉じ込め係数を、hはプランク定数を、νは光振動数を、τは活性層14中におけるキャリア寿命を、またg’は微分利得を表している。
【0015】
式(1)において前記活性層の厚さdを減少させるとモード断面積wd/Γのうち、パラメータdの値は減少するが、厚さdの減少と共に光閉じ込め係数Γがより急激に減少するため、モード断面積wd/Γは全体として増大し、飽和出力Psが増大する。また式(1)においてキャリア寿命τは活性層14中におけるキャリア密度N、非発光再結合係数A、発光再結合係数Bおよびオージェ再結合係数Cを使って
1/τ=A+BN+CN2 (式2)
と表されるが、活性層14の厚さdが減少すると共に一定の注入電流密度に対するキャリア密度Nも増大するため、キャリア寿命τは減少し、飽和光出力Psの増大に寄与する。さらに式(1)において微分利得g’は信号光の波長λsと利得ピークの波長λpとの差λs−λpが大きいほど減少するが、活性層14の厚さdが減少した場合、キャリア密度Nの増大に伴ってバンドフィリング効果により波長λpが短波長側に変化し、その結果前記差λs−λpが増大し、微分利得g’が減少する。
【0016】
そこで、図2(B)に示すような幅に比べて厚さの小さい活性層を前記活性層14として使った半導体光増幅器においても、前記活性層14の厚さを減少させることにより、飽和光出力Ps、従って素子端飽和光出力を図3に示すように増大させることが可能である。
【0017】
一方、このように活性層14の厚さdを減少させるとTe偏波モードでの光閉じ込め係数ΓteがTm偏波モードでの光閉じ込め係数Γtmより大きく(Γte>Γtm)なり、Te偏波モードとTm偏波モードとの間における偏波依存性が大きくなってしまう。これに対し、従来より前記活性層14中に適当な伸張歪を導入することにより、所望の偏波無依存性を達成できることが公知である。かかるアプローチによれば、前記活性層14中に伸張歪を導入することにより、Te偏波モードでの材料利得gteをTm偏波モードでの材料利得gtmよりも小さく(gte<gtm)する。その結果、かかる扁平な活性層14を使っても、偏波無依存性の条件(Γtete=Γtmtm)を少なくとも近似的に満足することが可能になる。
【0018】
図3は先にも説明したように右側の縦軸において、図1の半導体光増幅器10の光閉じ込め層13,15の厚さを100nmに設定し、前記活性層14の幅を1.0μmに設定し、さらに前記活性層14の厚さを変化させた場合における、前記偏波無依存性の条件を実現するために前記活性層14中に導入する必要のある伸張歪の大きさを示す。図3より、前記活性層14の厚さが100nmの場合、必要な伸張歪の歪量は約0.2%であり、また厚さが75nmの場合には必要な伸張歪の歪量は0.23%、さらに50nmの場合には0.25%であることがわかる。図3中、負の歪量は歪が伸張歪であることを表している。
【0019】
図4〜図7は、このようにして設計された半導体光増幅器の利得飽和特性を示す。このうち図4は図1の半導体光増幅器10において前記活性層14の厚さdを100nmとし、活性層14中に0.2%の伸張歪(−0.2%の歪)を導入した場合の利得飽和特性を、図5は図1の半導体光増幅器10において前記活性層14の厚さdを75nmとし、活性層14中に0.23%の伸張歪(−0.23%の歪)を導入した場合の利得飽和特性を、図6は図1の半導体光増幅器10において前記活性層14の厚さdを50nmとし、活性層14中に0.25%の伸張歪(−0.25%の歪)を導入した場合の利得特性を示す。ただし図4〜6において横軸は半導体光増幅器10のファイバ間利得を、また縦軸はファイバ結合光出力特性を示す。ファイバ結合飽和光出力をファイバ間利得が3dB低下するときのファイバ結合光出力と定義すると、1550nmの波長において図4〜6に示すようにファイバ結合飽和光出力は、前記活性層14の厚さ100nm、75nmおよび50nmの場合に、それぞれ+12.5dBm、+14.5dBmおよび+17.0dBmとなるのがわかる。
【0020】
図4〜6よりわかるように、前記活性層14中に伸張歪を先に説明した量だけ導入しておくことでTe偏波モードとTm偏波モードにおける利得差は実質的にゼロになり、このように設計された半導体光増幅器10では実質的に偏波無依存性動作が実現されることがわかる。
【0021】
このように図4〜6の結果では、波長が1550nm近傍の光信号については、Te偏波モードとTm偏波モードの間の利得差を実質的にゼロにすることに成功しているが、活性層14中に大きな歪を導入しているため、増幅される光信号の波長が最適値からずれると前記モード間利得差の抑制はもはや有効でなく、所望の偏波無依存性動作は得られない。
【0022】
図7〜9は、前記半導体光増幅器10において1500nm〜1600nmの波長範囲におけるTe偏波モードとTm偏波モードの間の利得差ΔGを求めた結果を示す。ただし図7は前記活性層14の厚さdを100nmに設定し、伸張歪の歪量を0.2%とした場合を、図8は前記活性層14の厚さdを75nmに設定し、伸張歪の歪量を0.23%とした場合を、さらに図9は前記活性層14の厚さdを50nmに設定し、伸張歪の歪量を0.25%とした場合を示す。
【0023】
図7〜9を参照するに、いずれの場合でも光波長が1550nm近傍においては偏波間利得差ΔGの値は非常に小さいが、増幅される光波長が長波長側にずれると実質的な利得差が生じるようになり、しかも活性層14の厚さdが小さければ小さいほど偏波間利得差ΔGは大きくなるのがわかる。例えば活性層14の厚さdが100nmの場合、図7に示すようにTe偏波モードとTm偏波モードとの間の利得差ΔGは波長が1590nmにおいて−1.1dB程度であるのに対し、活性層14の厚さdが50nmの場合、図9に示すようにTe偏波モードとTm偏波モードとの間の利得差ΔGは波長が1590nmにおいて1.5dBに達する。
【0024】
光ファイバ通信システムでは、大量の光情報を伝送するために、先にも述べたようにいわゆる波長多重化技術が使われており、このため光ファイバ通信システムが伝送する必要のある光信号のスペクトル域が拡大している。特に最近では、光信号の伝送帯域を1.55μm帯域からさらに長波長帯域側に拡張する試みがなされており、従って、このような将来の広帯域光ファイバ通信システムで使われる半導体光増幅器は、広帯域にわたり、偏波無依存性を有し、しかも大きな飽和利得を有することが要求されている。しかし、図1で説明した従来の半導体光増幅器は、かかる要求を満足することができない。
【0025】
そこで、本発明は上記の課題を解決した新規で有用な半導体光増幅器を提供することを概括的課題とする。
【0026】
本発明のより具体的な課題は、広帯域で動作する偏波無依存型半導体光増幅器を提供することにある。
【0027】
本発明の別の課題は、バルク活性層を使い、かつメサストライプ構造のパターン幅を非現実的にせばめることなく容易に形成可能な広帯域偏波無依存型半導体光増幅器を提供することにある。
【0028】
本発明は、上記の課題を、第1の端面から第2の端面まで延在する基板と、前記基板上に形成された第1の導電型の第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層上に形成され、各々前記第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有する複数の活性層と、前記複数の活性層の間に介在し、前記活性層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する少なくとも一のスペーサ層と、前記基板上に、前記複数の活性層および前記少なくとも一のスペーサ層を覆うように形成された第2のクラッド層と、前記複数の活性層の各々に前記第1のクラッド層を介してキャリアを注入する第1の電極と、前記複数の活性層の各々に前記第2のクラッド層を介してキャリアを注入する第2の電極とよりなり、前記スペーサ層は100nm以上の厚さを有し、前記複数の活性層の各々は、30nmを超える厚さを有し、かつ、前記複数の活性層の各々は伸張歪を蓄積することを特徴とする半導体光増幅器により解決する。
【0029】
本発明の半導体光増幅器によれば、前記複数の活性層としてバルク結晶層を使うことにより、量子効果に伴う半導体光増幅器の動作波長帯域の短波長方向へのシフトの問題を回避することができる。その結果、1.55μm帯域を含む長波長帯域において光利得を得ることができ、同時に伸張歪の導入により、偏波無依存性を達成することができる。また前記複数の活性層をスペーサ層を間に介して積層し、スペーサ層の厚さを最適化することにより、大きな飽和光出力を維持しつつTe偏波モードの光閉じ込め係数とTm偏波モードの光閉じ込め係数の比率を1に近づけることが可能になる。その際、本発明によれば、偏波無依存性を達成するために活性層中に導入される伸張歪の歪量を低減することが可能である。
【0030】
本発明の半導体光増幅器では、前記複数の活性層と前記少なくとも一のスペーサ層とにより活性層構造を形成し、前記活性層構造を前記基板上において前記活性層よりも大きなバンドギャップを有する一対の光閉じ込め層により挟持するように構成することもできる。前記スペーサ層は100nm以上の厚さを有するのが好ましく、また前記スペーサ層は200nm以下の厚さを有するのが好ましい。一方前記複数の活性層の各々は、30nmを超える厚さを有するのが好ましい。前記複数の活性層の各々は、100nm以下の厚さを有するのが好ましい。前記複数の活性層の各々は、約40nmの厚さを有するのが好ましい。前記複数の活性層の各々は、0.18%以下の伸張歪を蓄積するものでよい。前記複数の活性層の各々は、前記入射端面および出射端面に向って幅が狭まる構成を有するのが好ましい。あるいは前記複数の活性層の各々は、前記入射端面および出射端面に向って厚さが減少する構成を有するものであってもよい。前記半導体光増幅器において、前記複数の活性層は前記入射端面から前記出射端面まで延在するストライプ構造を形成し、前記ストライプ構造は、前記入射端面および出射端面の各々と、斜交する構成を有するのが好ましい。また前記入射端面および出射端面上には反射防止膜を形成するのが好ましい。さらに複数の波長の異なった光源と、前記複数の光源を単一の光ファイバに結合する第1の光結合器と、前記光ファイバ中に設けられた半導体光増幅器と、前記半導体光増幅器で増幅された光信号を複数の光ファイバに分岐する第2の光結合器と、前記複数の光ファイバの各々に光学的に結合された光検出器とにより、波長多重化光通信システムを形成することができる。
[作用]
10は本発明の原理を示す図である。ただし図4中、先に図1で説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0031】
10を参照するに、本発明の半導体光増幅器では図1の構成における単一の活性層14の代わりに二つの活性層14A,14Bが、その間にスペーサ層14Cを介して形成されている。
【0032】
本発明では前記二つの活性層14A,14Bはバルク活性層であり、従って前記活性層14A,14B中には量子準位は実質的に形成されない。形成された場合でも、前記活性層14A,14Bは十分に大きな厚さを有するため、基底量子準位と第1励起量子準位との間のエネルギ差が熱エネルギkTと同程度あるいはそれ以下となる。このため、活性層14A,14Bを使った誘導放出による光増幅の際、量子効果はほとんど生じない。
【0033】
10の構造では、これら二つの活性層14A,14Bは前記スペーサ層14Cにより光学的に結合しており、前記スペーサ層14Cは、前記活性層14Aおよび14Bの形成する光電界強度が最大になる位置に形成されている。その結果、前記スペーサ層14Cの厚さを変化させることにより、活性層14A,14Bの各々における光閉じ込め係数が変化し、同時にTe偏波モードとTm偏波モードとの間のモード間光閉じ込め係数比が変化する。従って、図10の構造を活性層として使う半導体光増幅器では、前記スペーサ層14Cの厚さを最適化することにより、広い波長範囲において、偏波無依存光増幅動作を実現することができる。
【0034】
図11は,図10の構造において活性層14A,14Bの厚さをそれぞれ40nmとし、さらに光閉じ込め層13,15の厚さをそれぞれ100nmとした場合の、Te偏波モードの光閉じ込め係数Γteと、前記Te偏波モード光閉じ込め係数ΓteとTm偏波モード光閉じ込め係数Γtmとの比(Γte/Γtm)を、前記スペーサ層14Cの厚さの関数として示す。
【0035】
図11を参照するに、前記光閉じ込め係数Γteは前記スペーサ層14Cの厚さが増大すると共に減少し、これに伴い先に式(1)に関連して説明したモード断面積が増大する。また前記比(Γte/Γtm)の値も、前記スペーサ層14Cの厚さが増大すると共に減少し、かかるスペーサ層14Cを設けなかった場合の値1.4が、前記スペーサ層14Cを200nmの厚さに形成した場合には1.3の値まで減少するのがわかる。
【0036】
図12は、図10の活性層構造において前記活性層14A,14B中に伸張歪を導入して偏波無依存性の条件(Γtete=Γtmtm)を実現した場合の素子端飽和光出力および前記偏波無依存性の条件を満足するために前記活性層14A,14B中に導入する必要のある伸張歪の歪量を、前記スペーサ層14Cの厚さの関数として示す。ただし図12において前記活性層14A,14Bはいずれも40nmの厚さを有し、前記光閉じ込め層13,15はいずれも100nmの厚さを有するものとする。図12中、右側の縦軸が前記素子端飽和光出力を、左側の縦軸が前記歪量を示す。
【0037】
図12を参照するに、前記素子端飽和光出力の値は前記スペーサ層14Cの厚さの増大と共に増大し、スペーサ層14Cを設けなかった場合の約40mWの値が、約200nmの厚さのスペーサ層14Cを設けることにより、50mWを超えた値まで増大するのがわかる。これには先に図11で説明したスペーサ層14Cの形成によるモード断面積の増大が寄与しているものと考えられる。
【0038】
また図12は、前記偏波無依存性動作を保証するために前記活性層14A,14B中に導入される伸張歪の歪量が、前記スペーサ層14Cを設けなかった場合には0.2%を超えるのに対し、前記スペーサ層14Cの厚さを100nmに設定することで必要な歪量を0.18%以下に抑制することが可能である。特に前記スペーサ層14Cの厚さを200nmとした場合、所望の偏波無依存光増幅動作が、わずか0.15%の伸張歪量で実現されることがわかる。
【0039】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
図13(A),(B)は、本発明の第1実施例による半導体光増幅器20の構成を示す。ただし図13(A)は前記半導体光増幅器20の一部切除斜視図を、図13(B)は前記半導体光増幅器20の軸方向断面図を示す。
【0040】
図13(A),(B)を参照するに、前記半導体光増幅器20はn型InP基板21上に形成されており、前記基板21上にエピタキシャルに形成されたn型InPよりなる第1のクラッド層22Aと、前記第1のクラッド層22A上に形成された活性構造部23とを有する。前記活性構造部23は前記クラッド層22A上にエピタキシャルに形成された厚さが約100nmの非ドープInGaAsPよりなる光閉じ込め層23Aと、前記光閉じ込め層23A上にエピタキシャルに形成された厚さが40nmの非ドープInGaAsよりなる第1の活性層23Bと、前記第1の活性層23B上にエピタキシャルに形成された厚さが100nmの非ドープInGaAsPよりなるスペーサ層23Cと、前記スペーサ層23C上にエピタキシャルに形成された厚さが40nmの非ドープInGaAsPよりなる第2の活性層23Dと、前記第2の活性層23D上にエピタキシャルに形成された厚さが100nmの非ドープInGaAsPよりなる第2の光閉じ込め層23Eをより構成されており、前記InGaAsP光閉じ込め層23Aおよび23Eおよびスペーサ層23Cは、前記InP基板に対して格子整合し約1.2μmのハンドギャップ波長を与える組成を有している。一方前記前記活性層23Bおよび23Dは、前記InP基板21に対して0.18%の伸張歪を蓄積するような組成を有する。
【0041】
前記光閉じ込め層23E上にはさらにp型InPよりなる第2のクラッド層22Bがエピタキシャルに形成され、さらにp型InGaAsコンタクト層24を介して前記p型クラッド層22B上にはp型電極25Aが形成される。同様に、前記基板21の下側主面上にはn型電極25Bが形成される。
【0042】
さらに前記半導体光増幅器20の両端面には反射防止膜26A,26Bが形成される。
【0043】
さらに図13(A)の一部切除斜視図よりわかるように、前記クラッド層22A上において前記活性構造部23はパターニングされて半導体光増幅器20の軸方向に延在するメサストライプを形成し、前記メサストライプ23の両側にはp型InPよりなる電流狭搾領域27とn型InPよりなる電流狭搾領域28が再成長工程により形成されている。前記p型クラッド層22Bは、かかる電流狭搾領域28上に前記メサストライプ23中の光閉じ込め層23Eにコンタクトするように形成されている。また前記コンタクト層24のうち、前記p型電極25Aが形成されている部分以外は、SiO2やSiNよりなるパッシベーション膜28により覆われている。前記p型電極25Aは前記活性構造23中にキャリアを注入すべく、前記コンタクト層24上を前記メサストライプに平行に延在する。
【0044】
半導体光増幅器では一般に軸方向上の入射あるいは出射端面に反射防止膜26A,26Bを形成することにより帰還を抑制し、レーザ発振を回避しているが、図13(A),(B)の半導体光増幅器20では、前記メサストライプ23の延在方向を、前記反射防止膜26A,26Bを形成した入射および出射端面に対して7°の角度で斜交するように形成することにより、端面からの活性層23Bあるいは23D中への光帰還をさらに抑制している。
【0045】
また、図13(A),(B)の半導体光増幅器20では、前記活性構造23の幅を前記入射側端面および出射側端面においてテーパ状に狭め、これにより前記半導体光増幅器20とこれに結合される光ファイバとの間の光結合効率を向上させている。
【0046】
図14は図13(A),(B)の半導体光増幅器20において、前記活性構造23の長さを600μmとした場合の、波長が1550nmの光信号についての先の図4〜6と同様なファイバ間利得−ファイバ結合光出力特性、および利得飽和特性を示す。ただし図14において前記半導体光増幅器20は前記電極25A,25B間に接続された駆動回路(図示せず)により、300mAの駆動電流で駆動されている。
【0047】
図14を参照するに、図13(A),(B)の半導体光増幅器20においてはファイバ間利得−ファイバ結合光出力特性および利得飽和特性においてTe/Tm偏波モ−ド依存性は全く除去されており、半導体光増幅器20は偏波無依存光増幅動作を行うことがわかる。
【0048】
図15は、図13(A),(B)の半導体光増幅器20においてTe偏波モードとTm偏波モードとの間の偏波間利得差ΔGと波長との関係を示す。
【0049】
図15を参照するに、偏波間利得差ΔGの波長依存性は、図7〜図9に示した単一の活性層14を使う図1の半導体光増幅器10の場合と比べて実質的に減少しており、例えば波長が1550nmの場合に+0.2dBであった偏波間利得差が、波長が1590nmの場合でも−0.5dB程度にしかならないことがわかる。これは、先に説明した従来の半導体光増幅器10に対する大きな改善である。
【0050】
このように、本発明によれば伸張歪を導入した複数のバルク半導体活性層を使い、間に適当な厚さのスペーサ層を介在させることにより、大きなファイバ結合飽和光出力を維持しながら、同時に偏波間利得差の波長依存性を抑制することが可能で、光ファイバ通信システム中において使うことにより、波長多重化光信号などの広い波長帯域を有する光信号の増幅に有効である。
【0051】
なお、図16に示すように図13(A),(B)の半導体光増幅器20において、前記反射防止膜26A,26Bを形成した入/出射端面近傍において前記活性構造23の厚さを徐々に減少させ、縦断面内においてテーパ形状を形成してもよい。かかる厚さ方向へのテーパ形状は、前記活性構造23をMOVPE法あるいはMBE法により形成する際に、光増幅器20の軸方向に幅が徐々に変化するマスクパターン(図示せず)を使うことにより、容易に形成することができる。
[第2実施例]
図17は、図13(A),(B)の半導体光増幅器20を使った本発明の第2実施例による波長多重化光通信システムの構成を示す。
【0052】
図17を参照するに、互いに異なった発振波長を有するレーザダイオード311〜31nにより形成されたそれぞれの光ビームは対応する光変調器321〜32nにより変調され、それぞれの波長の光信号が形成される。形成された光信号はそれぞれの光ファイバ331〜33nを介して光結合器よりなる多重化器34に伝送され、前記多重化器34において幹線光ファイバ35に結合され、波長多重化信号が形成される。
【0053】
このようにして形成された波長多重化信号は、前記幹線光ファイバ35中を、前記光ファイバ35中に所定の間隔で設置された、各々は先の図13(A),(B)で説明した構成を有する半導体光増幅器20により増幅されながら伝送され、光結合器36に至る。
【0054】
前記光結合器36においては前記幹線光ファイバ35中の波長多重化信号が光ファイバ371〜37nに分岐され、各々の光ファイバ371〜37nにおいて前記半導体光増幅器20により、分岐の際の光損失が補償される。
【0055】
さらに、このようにして光増幅された光ファイバ371〜37n中の波長多重化信号をそれぞれの光フィルタ381〜38n中を通すことにより光信号だけが抽出され、対応する光ディテクタ391〜39nにより検波される。
【0056】
先にも説明したように、前記半導体光増幅器20をかかる光ファイバ通信システムにおいて光増幅に使うことにより、波長多重化信号に対応した広い波長帯域において偏波無依存光増幅を大きな飽和利得で行うことが可能になる。
【0057】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記)
(付記1) 第1の端面から第2の端面まで延在する基板と、
前記基板上に形成された第1の導電型の第1のクラッド層と、
前記第1のクラッド層上に形成され、各々前記第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有する複数の活性層と、
前記複数の活性層の間に介在し、前記活性層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する少なくとも一のスペーサ層と、
前記基板上に、前記複数の活性層および前記少なくとも一のスペーサ層を覆うように形成された第2のクラッド層と、
前記複数の活性層の各々に前記第1のクラッド層を介してキャリアを注入する第1の電極と、
前記複数の活性層の各々に前記第2のクラッド層を介してキャリアを注入する第2の電極とよりなり、
前記複数の活性層の各々は伸張歪を蓄積することを特徴とする半導体光増幅器。
【0058】
(付記2) 前記複数の活性層と前記少なくとも一のスペーサ層とは活性層構造を形成し、前記活性層構造は、前記基板上において前記活性層よりも大きなバンドギャップを有する一対の光閉じ込め層により挟持されていることを特徴とする付記1記載の半導体光増幅器。
【0059】
(付記3) 前記一対の光閉じ込め層は、前記少なくとも一のスペーサ層と同一の組成を有することを特徴とする付記2記載の半導体光増幅器。
【0060】
(付記4) 前記スペーサ層は100nm以上の厚さを有することを特徴とする付記1から3のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0061】
(付記5) 前記スペーサ層は200nm以下の厚さを有することを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0062】
(付記6) 前記複数の活性層の各々は、30nmを超える厚さを有することを特徴とする付記1〜5のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0063】
(付記7) 前記複数の活性層の各々は、100nm以下の厚さを有することを特徴とする付記1〜6のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0064】
(付記8) 前記複数の活性層の各々は、約40nmの厚さを有することを特徴とする付記1〜7のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0065】
(付記9) 前記複数の活性層の各々は、0.18%以下の伸張歪を蓄積することを特徴とする付記1〜8のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0066】
(付記10) 前記複数の活性層の各々は、前記入射端面および出射端面に向って幅が狭まることを特徴とする付記1〜9のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0067】
(付記11) 前記複数の活性層の各々は、前記入射端面および出射端面に向って厚さが減少することを特徴とする付記1〜10のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0068】
(付記12) 前記複数の活性層は、前記入射端面から前記出射端面まで延在するストライプ構造を形成し、前記ストライプ構造は、前記入射端面および出射端面の各々と、斜交することを特徴とする付記1〜11のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
【0069】
(付記13) 前記入射端面および出射端面上には反射防止膜が形成されていることを特徴とする付記1〜12のうち、いずれか一項記載の半導体光検出器。
【0070】
(付記14) 複数の、波長の異なった光源と、前記複数の光源を単一の光ファイバに結合する第1の光結合器と、前記光ファイバ中に設けられた半導体光増幅器と、前記半導体光増幅器で増幅された光信号を複数の光ファイバに分岐する第2の光結合器と、前記複数の光ファイバの各々に光学的に結合された光検出器とよりなる波長多重化光通信システムにおいて、
前記半導体光増幅器は、
第1の端面から第2の端面まで延在する基板と、
前記基板上に形成された第1の導電型の第1のクラッド層と、
前記第1のクラッド層上に形成され、各々前記第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有する複数の活性層と、
前記複数の活性層の間に介在し、前記活性層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する少なくとも一のスペーサ層と、
前記基板上に、前記複数の活性層および前記少なくとも一のスペーサ層を覆うように形成された第2のクラッド層と、
前記複数の活性層の各々に前記第1のクラッド層を介してキャリアを注入する第1の電極と、
前記複数の活性層の各々に前記第2のクラッド層を介してキャリアを注入する第2の電極とよりなり、
前記複数の活性層の各々は伸張歪を蓄積し、
前記活性層の入射端は前記単一の光ファイバの第1の部分に光学的に結合され、前記活性層の出射端は前記単一の光ファイバの第2の部分に光学的に結合されることを特徴とする波長多重化光通信システム。
【0071】
【発明の効果】
本発明の半導体光増幅器によれば、前記複数の活性層としてバルク結晶層を使うことにより、1.55μm帯域を含む長波長帯域において光利得を得ることができ、同時に偏波無依存性を達成することができる。また前記複数の活性層をスペーサ層を間に介して積層し、スペーサ層の厚さを最適化することにより、大きな飽和光出力を維持しつつTe偏波モードの光閉じ込め係数とTm偏波モードの光閉じ込め係数の比率を1に近づけることが可能になる。その際、本発明によれば、偏波無依存性を達成するために活性層中に導入される伸張歪の歪量を低減することが可能であり、広い波長範囲において偏波間利得差を小さく抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は従来の半導体光増幅器の構成を示す図である。
【図2】(A),(B)は従来の半導体光増幅器の断面構造図である。
【図3】(A),(B)は従来の半導体光増幅器における活性層の設計例を示す図である。
【図4】従来の半導体光増幅器の動作特性を示す図(その1)である。
【図5】従来の半導体光増幅器の動作特性を示す図(その2)である。
【図6】従来の半導体光増幅器の動作特性を示す図(その3)である。
【図7】従来の半導体光増幅器の問題点を説明する図(その1)である。
【図8】従来の半導体光増幅器の問題点を説明する図(その2)である。
【図9】従来の半導体光増幅器の問題点を説明する図(その3)である。
【図10】本発明の原理を説明する図である。
【図11】本発明の原理を説明する別の図である。
【図12】本発明の原理を説明するさらに別の図である。
【図13】(A).(B)は、本発明の第1実施例による半導体光増幅器の構成を示す図である。
【図14】本発明第1実施例による半導体光増幅器の動作特性を示す図である。
【図15】本発明第1実施例による半導体光増幅器の動作特性を示す別の図である。
【図16】本発明第1実施例による半導体光増幅器の一変形例を示す図である。
【図17】本発明の第2実施例による波長多重化光ファイバ通信システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
10,20 半導体光増幅器
10A,10B,26A,26B 反射防止膜
11,21 基板
11A,11B,27 電流狭搾層
12,16,22A,22B クラッド層
13,15,23A,23E 光閉じ込め層
14,14A,14B,23B,23D 活性層
14C,23C スペーサ層
17,25A p型電極
18,25B n型電極
23 活性構造
24 コンタクト層
28 パッシベーション膜
311〜31n 光源
321〜32n 光変調器
331〜33n 光ファイバ
34,36 光結合器
35 幹線光ファイバ
381〜38n 光フィルタ
391〜39n 光ディテクタ

Claims (5)

  1. 第1の端面から第2の端面まで延在する基板と、
    前記基板上に形成された第1の導電型の第1のクラッド層と、
    前記第1のクラッド層上に形成され、各々前記第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有する複数の活性層と、
    前記複数の活性層の間に介在し、前記活性層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する少なくとも一のスペーサ層と、
    前記基板上に、前記複数の活性層および前記少なくとも一のスペーサ層を覆うように形成された第2のクラッド層と、
    前記複数の活性層の各々に前記第1のクラッド層を介してキャリアを注入する第1の電極と、
    前記複数の活性層の各々に前記第2のクラッド層を介してキャリアを注入する第2の電極とよりなり、
    前記スペーサ層は100nm以上の厚さを有し、
    前記複数の活性層の各々は、30nmを超える厚さを有し、かつ、
    前記複数の活性層の各々は伸張歪を蓄積することを特徴とする半導体光増幅器。
  2. 前記複数の活性層と前記少なくとも一のスペーサ層とは活性層構造を形成し、前記活性層構造は、前記基板上において前記活性層よりも大きなバンドギャップを有する一対の光閉じ込め層により挟持されていることを特徴とする請求項1記載の半導体光増幅器。
  3. 前記スペーサ層は200nm以下の厚さを有することを特徴とする請求項1または2記載の半導体光増幅器。
  4. 前記複数の活性層の各々は、約40nmの厚さを有することを特徴とする請求項1〜のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
  5. 前記複数の活性層の各々は、0.18%以下の伸張歪を蓄積することを特徴とする請求項1〜のうち、いずれか一項記載の半導体光増幅器。
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