JP4788673B2 - プラスチックの分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラスチックの分解方法に関する。
従来より、例えば、有害物を無害化分解することや、食品廃棄物等を分解して再資源化することや、プラスチック廃棄物を分解して有機酸、アルコール等のプラスチックの合成原料やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)中のガラス繊維等を回収して再利用できるようにするために、超臨界状態または亜臨界状態の水熱反応によって分解することが様々な装置の構成として提案されている。
しかしながら、例えば、特許文献1のような超臨界状態または亜臨界状態の流体によるプラスチックの分解においては、破砕した粒状のプラスチックと流体との混合液は固液混合のスラリー状となるため、連続的に反応槽内に原料を供給し、連続的に反応槽内から反応液を取出すことは、必ずしも容易ではないという問題がある。その理由は、第1には、スラリー状混合液を高温高圧で送液するポンプが高価であり、固形物による部品の磨耗等の耐久性に問題が生じやすいことであり、第2には、反応性を確保しつつ、反応槽に残留した未反応固形物の全量排出が困難であることによる。特にプラスチックがFRPの場合、比重の重いガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機物成分が未反応のまま残り、沈降性の高いこれらの成分を伴う反応液の排出は難しい。
このような場合には、図7に示すような回分式の反応装置が採用される。回分式はバッチ処理であり、投入した原料(FRP)は1バッチの反応後そのまま全量抜き出される操作となる。反応生成物を反応槽1から取り出すにあたっては、反応槽1内は流体3を超臨界状態または亜臨界状態にしているために高温・高圧の状態にあることから、反応槽1内を常温にまで冷却する必要がある。また、分解生成物を取り出すために反応槽1内を常圧にまで減圧する必要がある。そして、次バッチでは常温状態の流体3をあらためて超臨界状態または亜臨界状態まで加温する必要がある。したがって、以上のような一連の操作を含む処理においては、全般的に処理時間が長くなり、また流体の加熱に大量の熱量を使用することから、生産性やコストの面で大きな問題がある。
そこで、反応槽内において流体中のプラスチック濃度が可能な限り高くなるようにプラスチックと流体の供給量を調整して反応槽に供給することが考えられる。しかしながら、プラスチック濃度にはおのずと上限があり、その上限近傍で処理を行うと高温の反応槽内壁面に固形分が固着するという新たな問題が生じる。また、依然としてバッチ処理を行っており、プラスチックと流体の反応槽への供給量の調整のみでは、流体の加熱時間の短縮や必要熱量の削減等、装置効率の向上には限界がある。
特開2006−232942号公報
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、超臨界状態または亜臨界状態の流体でのプラスチック等の分解において反応槽内の流体を効率的に昇温でき、装置効率を向上させることができるプラスチックの分解方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1に、本発明のプラスチックの分解方法は、プラスチック成形品および流体を反応槽に供給し、超臨界または亜臨界の状態でプラスチック成形品を分解処理する工程(A)と、工程(A)で分解処理したプラスチック成形品の分解物が溶解した流体にプラスチック成形品を新たに供給し、超臨界または亜臨界の状態でプラスチック成形品を分解処理する工程(B)とを有し、さらに、工程(A)と工程(B)との間に、反応槽から内容物を取り出し、これを固液分離して分離液を反応槽に供給する工程と、工程(B)を所定回数繰り返した後、反応槽に流体を供給してプラスチック成形品分解物の濃度を低下させ、次いで反応槽の内容物を排出する工程とを有する。
第2に、上記第1の発明において、工程(B)において、超臨界または亜臨界の状態で分解処理する反応槽の内部圧力と少なくとも同等の圧力まで加圧されたプラスチック供給部からプラスチック成形品を反応槽に供給する。
第3に、上記第1または2の発明において、プラスチック成形品が不飽和ポリエステル樹脂を含むプラスチックである
第4に、上記第1ないし3のいずれかの発明において、工程(B)において反応槽内の流体の液温が80〜100℃の範囲内に低下した時にプラスチック成形品を投入する。
上記第1の発明によれば、反応槽内においてプラスチック成形品の分解生成物が溶解した流体を排出せずに、新たにプラスチック成形品を反応槽に供給して前記流体で分解処理するため、反応槽から流体を排出して新たな流体を反応槽に供給して昇温していた従来法よりも大幅に、昇温時間の短縮、消費熱量や流体使用量の削減等、を実現でき、装置効率を向上させることができる。さらに、反応槽の内容物中の固形分が取り除かれるため、次工程においてプラスチック成形品の投入量は初期と同様の量とすることができる。したがって、さらに装置効率を向上させることができる。反応槽内の流体のプラスチック成形品分解物濃度を下げて反応槽内の内容物を排出することができる。プラスチック成形品分解物濃度を下げないで排出した場合には、反応槽に接続された排出管に閉塞等の問題が生じ、その後の操作に支障がでて装置効率が低下するおそれがある。
また、上記第2の発明によれば、反応槽の内部圧力と少なくとも同等の圧力まで加圧されたプラスチック供給部からプラスチック成形品を反応槽に供給することにより、反応槽の温度を下げることなく分解処理を開始することが可能となる。したがって、反応槽の冷却時間を削減できるとともに、加熱のための消費熱量を削減でき、装置効率をさらに一層向上させることができる。
上記第3、4の発明によれば、分解対象となるプラスチック成形品や使用する流体を所定のものとすることで、実際上、上記効果をより具体的に、かつ確実なものとして実現することができる。
<実施形態1>
図1は、第1の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
まず、本発明の分解方法に用いられる分解装置について説明する。
分解装置は、超臨界または亜臨界の状態の流体3でプラスチック成形品2を分解処理する反応槽1に、プラスチック成形品2を供給するプラスチック供給管4と、流体3を供給する流体供給管5とが接続されている。また反応槽1底部には、反応槽1内で分解処理された内容物を排出する排出管6が接続されており、排出管6には排出用開閉弁7が設けられている。この排出用開閉弁7の開閉によって反応槽1内の内容物が排出管6を通じて排出できるようになっている。反応槽1は、例えばステンレス製の円筒形槽で耐圧製に形成され、外周には図示しないが加熱ヒーターが設けられる。また、反応槽1には、反応槽1内に投入されるプラスチック成形品2と流体3とを攪拌モーターによる攪拌翼の回転によって混合する攪拌手段8が設けられ、図示しないがさらに反応槽1内の圧力を測定する圧力ゲージなどで形成される圧力検出器や反応槽1内の温度を測定する温度センサーなどで形成される温度検出器が設けられている。
本発明において分解の対象となるプラスチック成形品2は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれの樹脂を用いたものでもよく、例えば、熱硬化性樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等、熱可塑性樹脂としてはポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等を挙げることができる。またプラスチック成形品2にはガラス繊維、炭酸カルシウム等の無機物を含んでいてもよい。
本発明で使用する流体3としては、水、一価アルコール、多価アルコール等やこれらの混合物を挙げることができ、プラスチック成形品2の分解をより促進させるため、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等、アルカリ金属の水酸化物の水溶液を流体3として用いることもできる。
この実施形態では、プラスチック成形品2と流体3とを別々に反応槽1に供給しているが、プラスチック成形品2を粉砕した粉粒体と水等の流体3とを前処理槽にて攪拌しスラリー状にした後、例えば液送ポンプにより供給配管を通してプラスチック成形品2の粉粒体と流体3のスラリーを反応槽1内に供給してもよい。また、反応槽1内に流体3とともに供給されたプラスチック成形品2が、反応槽1下部に沈降して分解反応が受け難くなることを防止したり、また加熱時にプラスチック成形品2が反応槽1内壁面に固着したりすることを防止する等、プラスチック成形品2の流体3に対する攪拌混合性を高めて流体3との反応効率を向上させるために、プラスチック成形品2の最大粒子径が30mm以下になるように粉砕して使用するのが好ましい。プラスチック成形品2の最大粒子径は小さいほど望ましい。
次にプラスチックの分解方法について説明する。
まず工程(A)では、プラスチック供給管4および流体供給管5からそれぞれプラスチック成形品2と流体3を反応槽1に供給する。このようにプラスチック成形品2と流体3とを反応槽1に供給した後、反応槽1を密閉状態にし、プラスチック成形品2と流体3を攪拌手段8で攪拌しながら加熱ヒーターで加熱する。そして、温度検出器で反応槽1内温度を、圧力検出器で反応槽1内圧力を、それぞれ検出しながら加熱を行い、検出された温度と圧力に応じて加熱を制御する。これによって、反応槽1内の流体3が超臨界状態または亜臨界状態になる温度・圧力を維持し、この超臨界状態または亜臨界状態の流体3を反応触媒としてプラスチック成形品2を分解する。
例えばプラスチック成形品2として不飽和ポリエステル樹脂を、流体3として水を用いる場合、プラスチック濃度が10〜50wt%になるようにそれぞれ反応槽1に供給し、反応槽1内では180〜250℃、1.0〜4.0MPaの温度・圧力に調整し、水を超臨界状態または亜臨界状態に維持して30分〜4時間反応させることによって、不飽和ポリエステル樹脂をエステル交換反応させ、分解物としてスチレンマレイン酸共重合体や多価アルコールなどのモノマーに加水分解することができる。加水分解によりプラスチック成形品の80%以上が流体3に溶解し、初期の供給時のプラスチック濃度より激減した状態となる。
所定の分解処理時間経過後、流体3を自然冷却または図示しないが反応槽1に設けた減圧弁により減圧し蒸気化して冷却した後、常圧以下になった時点で工程(B)の操作を行う。この工程(B)の操作は繰り返し行う。
工程(B)では、反応槽1内の流体3を排出することなく、新たなプラスチック成形品2をプラスチック供給管4から反応槽1に供給する。工程(A)において流体3としてアルカリ金属の水酸化物の水溶液を用いた場合には、プラスチック成形品2とともに消費したアルカリ金属の水酸化物を添加してもよい。
この工程(B)でのプラスチック成形品2の供給量は、上記と同様、プラスチック濃度10〜50wt%になるように供給することが考慮される。反応槽1内の流体3はプラスチック濃度が激減した状態となっているため、実際上、プラスチック成形品2の供給量は、上記工程(A)において初期に供給したプラスチック成形品2の供給量と同程度の量を供給することができる。プラスチック成形品2の反応槽1への供給に際しては、流体3の液温が沸点以下になればプラスチック成形品2を供給できるため、常温まで低下するのを待つ必要がない。例えば、流体3が水である場合には、常圧下において、反応槽1内の液温が水の沸点(100℃)以下、すなわち80〜100℃程度に低下した時点で、新たなプラスチック成形品2を供給することができる。そしてプラスチック成形品2の供給後は、その温度から流体が超臨界状態または亜臨界状態になるまで加熱ヒーターで加熱するため、昇温時間を短縮し、消費熱量を削減することができる。また新たに流体3を供給していないので、流体3使用量についても削減することができる。このような効果は、工程(B)の操作を繰り返し行うことによって、より顕著なものとすることができる。
プラスチック成形品2として不飽和ポリエステル樹脂を用いた場合、加水分解で生成したスチレンマレイン酸共重合体の流体3中での濃度は上記工程(B)の繰り返し操作によって上昇する。これに伴い流体3の粘性が高まって排出等の操作性に問題が生じたり、飽和溶解度以上になれば溶解していた分解物が析出するため、流体3の濃度や粘度により工程(B)の繰り返し回数を規定することができる。また、プラスチック成形品2としてガラス繊維等の無機物を成分とする成形品を用いた場合、加水分解で生成した無機物の流体3中での濃度は上記工程(B)の繰り返し操作によって上昇する。これに伴い流体3の攪拌性が低下して排出等の操作性に問題が生じるため、工程(B)の繰り返し回数を規定することができる。工程(B)の繰り返し回数については経験的に規定してもよいが、例えば、直接スチレンマレイン酸共重合体等の濃度を測定する、あるいは、粘度計により反応槽1内の流体3の粘度を測定することによって、工程(B)の繰り返し操作の終了を決定し、反応槽1内の内容物を排出する制御を行うようにすることができる。
<実施形態2>
図2は、第2の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
この実施形態では、工程(A)と工程(B)との間に、反応槽1から内容物を取り出し、これを固液分離して分離液を反応槽1に供給する工程を有している。すなわち、工程(A)で分解処理が終了した後、プラスチック成形品2の分解物が完全に流体3中に溶解しきれない場合や、プラスチック成形品2の未分解成分が残る場合に反応槽1内の内容物を排出用開閉弁7を開いて排出管6から外部に排出し、これを圧搾ろ過が可能なフィルタープレス等の固形分分離手段9により固形分である未分解成分を分離して分離液のみを流体供給管5を通じて再び反応槽1内に戻すものである。例えば、プラスチック成形品2が不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維や炭酸カルシウム等の無機物との複合材であるFRPである場合、未分解の不飽和ポリエステル樹脂や無機物が分離される。
以上の操作により反応槽1内の内容物から固形分が分離されるので、次工程である工程(B)でのプラスチック成形品2の供給量は、工程(A)において初期に供給したプラスチック成形品2の供給量と同程度の量をプラスチック供給管4より供給することができる。
<実施形態3>
図3は、第3の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
この実施形態では、工程(A)で分解処理が終了した後、所定時間静置して、プラスチック成形品2の未分解成分やプラスチック成形品2の分解物で流体3に溶解しきれなかった未溶解成分を反応槽1底部に沈降させる。そして、プラスチック成形品2の未分解成分を含む反応槽1下部の流体3を反応槽1底部に接続された排出管6から外部に排出することで、反応槽1内の内容物から未分解成分等を分離する。この際、未分解成分等とともに流体3も排出されるので、工程(B)においては、取り出した流体3と同程度の流体3をプラスチック成形品2とともに新たに反応槽1に供給するようにしている。
この実施形態によれば、プラスチック成形品2の未分解成分や未溶解成分等の沈降によって反応槽1下部の流体3のプラスチックの未分解成分や未溶解成分濃度が増大するが、この流体3を取り除いているため、反応槽1の流体3のプラスチックの未分解成分や未溶解成分の濃度の高濃度化が抑制される。したがって、反応槽1の分解処理において高温の反応槽1内壁面への固形分の固着を防止することや、反応槽1の流体3の攪拌性の低下を防止することができる。
<実施形態4>
図4は、第4の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
この実施形態では、プラスチック成形品2を収納したプラスチック供給部10がプラスチック供給管4に接続され、プラスチック供給用開閉弁11の開閉によりプラスチック供給部10から反応槽1内にプラスチック成形品2が送り出される。プラスチック供給部10はコンプレッサー等で加圧された空気が送り込まれ、その内部が加圧されるようになっている。
具体的な操作について説明すると、例えば、工程(A)での分解処理の後、プラスチック供給部10を反応槽1の内部圧力と少なくとも同等の圧力、具体的には反応槽1の内部圧力に対する圧力比で0.9〜1.1程度まで、好ましくは内部圧力より少し高い圧力、例えば圧力比で1.3程度の圧力まで加圧しておき、工程(B)において、プラスチック供給用開閉弁11を開き反応槽1にプラスチック成形品2を供給する。例えば、流体3が水である場合には工程(A)での分解処理の後、反応槽1内温度130℃(0.27MPa)の時点でプラスチック供給部10の内圧を0.27MPa以上に設定しておき、次いでプラスチック供給用開閉弁11を開き反応槽1にプラスチック成形品2を供給するものである。工程(A)においてプラスチック成形品2の分解終了時点では反応槽1内は超臨界状態または亜臨界状態であり、その状態で工程(B)において加圧されたプラスチック供給部10からプラスチック成形品2を供給することで、反応槽1の温度を下げることなく分解処理を開始することが可能となる。したがって、反応槽1の冷却時間を削減できるとともに加熱のための消費熱量および加熱時間を削減でき、処理時間を大幅に短縮することができる。
<実施形態5>
図5は、第5の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
この実施形態では、工程(B)を所定回数繰り返した後、反応槽1から内容物を排出用開閉弁7を開いて排出管6から全量取り出し、これを上記実施形態2で説明したような固形分分離手段9により固形分を分離して分離液を得る。分離液中にはプラスチック成形品2の分解物が溶解しており、この分解物の溶解成分を溶解成分除去手段12により除去した後、残りの分解液を流体供給管5を通じて再度反応槽1内に戻し、再び工程(B)の分解処理を再開するものである。
例えば、プラスチック成形品2が不飽和ポリエステル樹脂である場合、その分解物はスチレンマレイン酸共重合体であり流体3に溶解するが、流体3を酸性状態にすると析出する。したがって、溶解成分除去手段12として、反応槽1から内容物を取り出して得た分離液に酸を添加してスチレンマレイン酸共重合体を析出させこれを上記固形分分離手段9により固液分離することで、分離液からプラスチック成形品2分解物の溶解成分を取り除くことができる。残りの分離液はアルカリを添加してpHを調整した後、再度反応槽1に戻して処理を行うようにする。
このような操作によって工程(A)で用いた流体3を再利用でき、新たな流体3を用いる必要はないため、流体3の総使用量を大幅に削減することができる。
<実施形態6>
図6は、第6の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。
この実施形態では、工程(B)を所定回数繰り返した後、反応槽1に所定量の流体3を流体供給管5より供給する。供給する流体3の量は、工程(A)において反応槽1に供給された量と反応槽1の大きさによって異なるため特に限定されるものではないが、一般的には工程(A)で反応槽1に供給された流体3の10〜30vol%程度とすることができる。流体3を反応槽1に新たに追加することによって、反応槽1内のプラスチック成形品2分解物の濃度を低下させ、次いで反応槽1の内容物を排出用開閉弁7を開いて排出管6より排出する。
例えば、プラスチック成形品2として不飽和ポリエステル樹脂を用いた場合、加水分解で生成したスチレンマレイン酸共重合体の流体3中での濃度は上記工程(B)の繰り返し操作によって上昇し、これに伴い流体3の粘性が高まって排出等の操作性に問題が生じる。また、飽和溶解度以上になれば溶解していた分解物が析出するため、これによっても排出等の操作性に問題が生じる。したがって、上限濃度に達した時点で工程(B)を停止し、希釈用に新たな流体3を追加して濃度を下げることで、排出等の操作性の問題を防止することができる。また、新たな流体3の追加は工程(A)とこの希釈用のみであり、この実施形態においても流体3の総使用量を削減することができる。
反応槽1の内容物を排出した後は、再び工程(A)から分解処理を再開する。
第1の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 第2の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 第3の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 第4の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 第5の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 第6の発明のプラスチックの分解方法の一実施形態を説明するための分解装置の模式図である。 従来のプラスチックの分解方法を説明するための分解装置の模式図である。
符号の説明
1 反応槽
2 プラスチック成形品
3 流体
4 プラスチック供給管
9 固形分分離手段
10 プラスチック供給部
12 溶解分除去手段

Claims (4)

  1. プラスチック成形品および流体を反応槽に供給し、超臨界または亜臨界の状態でプラスチック成形品を分解処理する工程(A)と、工程(A)で分解処理したプラスチック成形品の分解物が溶解した流体にプラスチック成形品を新たに供給し、超臨界または亜臨界の状態でプラスチック成形品を分解処理する工程(B)とを有し、さらに、工程(A)と工程(B)との間に、反応槽から内容物を取り出し、これを固液分離して分離液を反応槽に供給する工程と、工程(B)を所定回数繰り返した後、反応槽に流体を供給してプラスチック成形品分解物の濃度を低下させ、次いで反応槽の内容物を排出する工程とを有することを特徴とするプラスチックの分解方法。
  2. 工程(B)において、超臨界または亜臨界の状態で分解処理する反応槽の内部圧力と少なくとも同等の圧力まで加圧されたプラスチック供給部からプラスチック成形品を反応槽に供給することを特徴とする請求項1に記載のプラスチックの分解方法。
  3. プラスチック成形品が不飽和ポリエステル樹脂を含むプラスチックであることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチックの分解方法。
  4. 反応液が水であって、工程(B)において反応槽内の流体の液温が80〜100℃の範囲内に低下した時にプラスチック成形品を投入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のプラスチックの分解方法。
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