JP4787595B2 - オパール加工布帛 - Google Patents

オパール加工布帛 Download PDF

Info

Publication number
JP4787595B2
JP4787595B2 JP2005313112A JP2005313112A JP4787595B2 JP 4787595 B2 JP4787595 B2 JP 4787595B2 JP 2005313112 A JP2005313112 A JP 2005313112A JP 2005313112 A JP2005313112 A JP 2005313112A JP 4787595 B2 JP4787595 B2 JP 4787595B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
fiber
fibers
nylon
pet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005313112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007119946A (ja
Inventor
拓也 末廣
昌彦 坂井
克彦 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiren Co Ltd
Original Assignee
Seiren Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiren Co Ltd filed Critical Seiren Co Ltd
Priority to JP2005313112A priority Critical patent/JP4787595B2/ja
Publication of JP2007119946A publication Critical patent/JP2007119946A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4787595B2 publication Critical patent/JP4787595B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

本発明は、布帛における一方の面が主にポリエステル系繊維、他方の面が主にナイロン繊維で構成され、ポリエステル系繊維の抜蝕による柄模様を有するオパール加工布帛に関し、より詳しくは、抜蝕部分が高い透け感を有することで、これ以外の部分が立体的に表現され、必要に応じてポリエステル系繊維及び/又はナイロン繊維に色柄表現が施された布帛に関する。
近年、様々な手法を用いた高意匠性布帛が開発されており、スポーツまたはファッション、インナー分野への利用が拡大している。高意匠性布帛の中でも、いわゆる抜蝕柄模様を有する布帛は、立体感、高級感あるいは清涼感のあるものとして注目されている。
抜蝕柄模様を有し、かつ着色を有する布帛としては、いわゆるオパール加工布が挙げられ、従来のものは、アルカリや減量促進剤などを使用して抜蝕加工を施した後、染色を行なうことにより得られていた。しかしながら従来のオパール加工においては、その工程面の制約から、生地全体、もしくは一部を単一色にて着色するのが限界であり、色柄を自由に表現することは極めて困難であった。
近年では、インクジェット方式によって布帛に繊維収縮剤などを付与して立体的模様を形成する方法が注目されている。すなわち、2種類以上の繊維を使用した複合素材において、インク化した薬剤を塗布し、それらの繊維のうちの1種類の繊維のみを溶解、収縮または分解させ、いわゆるオパール調の透け感を布帛上に表現する加工方法が知られている。これらの加工方法は、溶解、収縮または分解加工を施す繊維の種類や、糸または布帛の構成などの諸条件により、その使用する薬剤や加工条件が異なるため、実に様々な方法が存在する。繊維収縮剤を使用した方法については、たとえば特許文献1に記載されている。
中でも、特にポリエステル系繊維(カチオン可染ポリエステル繊維を含む。以下、PET系繊維と称す場合がある。)からなる布帛に対して、アルカリを主成分とした分解剤による繊維分解を利用した加工が、一般的に広く利用されている。代表的な加工布としては、PET系繊維の複合素材からPET系繊維のみを溶解、収縮または分解させ、他の繊維を残して抜蝕柄模様を形成したものが挙げられる。
具体的な加工方法としては、上記アルカリを主成分とした剤と、必要に応じて減量促進剤とを含む繊維分解剤を、PET系繊維布帛上の抜蝕加工する領域に付与した後、スチーマーで加熱処理し、ついで、洗浄および減量加工などを施すことにより、その領域の繊維を除去する。これにより、布帛上において、繊維分解剤を塗布した領域の繊維のみが分解除去され、塗布しなかった領域の繊維が布帛上に残るため、抜蝕柄模様を有する複合布帛が得られる。
ところで、主に衣料用途向け製品における抜蝕柄模様を有する布帛には、抜蝕部が透け感を有することで、それ以外の部分(非抜蝕部)に強い立体感を表現することが求められる場合がある。しかしながら、このような透け感を布帛上に表現する際に、抜蝕加工後残留した組織の部分(抜蝕部)で、強度、特に引裂き強度が低下しやすくなり、または編目のずれ、ほつれが起きる場合もあるという問題がある。
特開平10−298863号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、布帛における一方の面が主にPET系繊維で構成され、他方の面が主にナイロン繊維で構成され、PET系繊維が抜蝕された柄模様を有する布帛において、抜蝕部分が非抜蝕部と比較して高い透け感を有することで非抜蝕部分が立体的に表現され、かつ抜蝕部分が充分な強度を有するオパール加工布帛を提供することを目的とする。また、さらにPET系繊維及び/又はナイロン繊維に多彩な色柄表現が施すことも可能な、バリエーションに富んだオパール加工布帛を提供することを目的とする。なお、本明細書において「立体感」、「立体的」又は「立体模様」等という場合は、凹凸が実際に形成されている場合のみならず、視覚的に浮き上がって見える場合も含むものとする。
本発明のオパール加工布帛は、2種の繊維からなる布帛から得られ、1種の繊維が除去されて透け感を呈する抜蝕部と非抜蝕部とが形成されたオパール加工布帛であって、上記の課題を解決するために、前記抜蝕部が主にナイロン繊維からなり、アトラス編もしくは二目編組織に編成され、前記非抜蝕部が、主にポリエステル系繊維からなる層と、主にナイロン繊維からなる層とによって構成されたものとする。
上記において、抜蝕部の光透過率が10〜50%であることが好ましい。
本発明のオパール加工布帛は、上記非抜蝕部の主にポリエステル系繊維からなる層の少なくとも表面に柄模様が付されたものとすることができる。
上記のような特徴を有する本発明のオパール加工布帛は、薄地衣料用として特に好適に用いられる。
本発明によれば、抜蝕加工された部分とされなかった部分との可視光透過率の差により、抜蝕された箇所が高い透け感を有し、抜蝕されなかった箇所の多彩な図柄模様がより立体的に表現され、かつ抜蝕部の強度に優れたオパール加工布帛を提供することができる。しかも、バリエーションに富んだ抜蝕柄模様が得られ、PET系繊維及び/又は露出したナイロン繊維に多彩な色柄表現を施することも可能となる。
PET系繊維は、強度、耐候性および耐薬品性に優れているため、このPET系繊維を含む本発明の抜蝕加工布帛は、衣料、特にインナー衣料等の薄地衣料で使用することができる。
ここで薄地衣料とは、好ましくは生地の目付け量が抜蝕加工前の状態で50〜300g/mのものであり、60〜200g/mとなることがより好ましい。
本発明で使用されるナイロン繊維は、6ナイロン繊維および66ナイロン繊維などである。なかでも、インナー衣料用など、ナイロン染色の際の発色性、及びその堅牢度が求められる場合には、6ナイロン繊維が好ましい。
また、上記ナイロン繊維の単糸繊度は、4デシテックス以下であることが好ましく、3デシテックス以下であることがより好ましい。下限としては、1デシテックス以上であることが好ましい。単糸繊度が4デシテックスをこえると、布帛の風合いが硬くなり、それによってPET系繊維の分解にバラツキや不良が発生するおそれがある。また、トータル繊度としては、110デシテックス以下であり、78デシテックス以下であることが好ましい。下限としては、11デシテックス以上であることが好ましく、33デシテックス以上であることがより好ましい。トータル繊度が110デシテックスをこえると、布帛の厚みが増加し、それによって、前記同様、PET系繊維の分解に影響を及ぼす。
上記ナイロン繊維は、本発明においては、アトラス編もしくは二目編組織を有するものとする。これにより上記のような薄地の生地にした場合でも、抜蝕部の充分な強度、具体的には引裂き強度が300N以上という強度を得ることが可能となる。
本発明で使用されるPET系繊維は、ポリエチレンテレフタレートなどからなるポリエステル繊維、および、常圧タイプまたは高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維を含む。これらのなかでも、色の再現性および染色堅牢度に優れる点で、高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維が好ましい。
また、上記PET系繊維の単糸繊度は、3デシテックス以下であり、2デシテックス以下であることが好ましい。下限としては、0.1デシテックス以上であることが好ましく、0.7デシテックス以上であることがより好ましい。単糸繊度が3デシテックスをこえると、完全に分解除去することが困難となる場合があり、視覚的、触感的あるいは機能的に問題となる。また、トータル繊度としては、170デシテックス以下であり、110デシテックス以下であることが好ましい。下限としては、22デシテックス以上であることが好ましく、56デシテックス以上であることがより好ましい。トータル繊度が170デシテックスを超えると、布帛の厚みが増加し、上記同様、PET系繊維の分解に影響を及ぼす。
本発明で使用される布帛において、ナイロン繊維は20〜75重量%、PET系繊維は25〜80重量%であるのが好ましく、ナイロン繊維30〜70重量%、PET系繊維30〜70重量%であることがより好ましい。ナイロン繊維が75重量%より多い、すなわち、PET系繊維が25重量%より少ないと、立体模様が明確に表現でき難くなり、ナイロン繊維が20重量%より少ない、すなわち、PET系繊維が80重量%を超えると、PET系繊維が分解された部分の強度低下が著しく、布帛を維持し難くなる。
なかでも、バリエーションに富んだ立体模様を形成することができる点で、布帛の片面を主に分解する繊維で構成し、布帛の他方の面を主に分解されない繊維で構成するリバーシブルが好ましい。このような布帛を形成する手法としては、プレーティング手法(添え糸編とも呼ばれる)が挙げられる。
本発明のオパール加工布において、抜蝕部の光透過率が10〜50%であることが好ましい。この範囲の光透過率であれば、布帛としての形態を保ちつつ、なおかつ適度な透け感を有する状態である。光透過率は、さらに好ましくは20〜40%である。
本発明において、光透過率は、分光光度計を用いて可視光領域(360〜740nm)を測定し測定値を平均した値を用いる。
また、非抜蝕部が視覚的に浮き上がって見えるような立体感を得るためには、抜蝕部と非抜蝕部との透過率比が1.5以上であることが好ましい。
本明細書でいう透過率比とは、
透過率比=抜蝕部の透過率/非抜蝕部の透過率
で表される数値である。
本発明のオパール加工布帛の製造方法は特に限定されるものではないが、以下の方法により製造することができる。
すなわち、布帛に立体模様を表現するには、繊維分解剤を選択し、印捺する。さらに、その凹部に色柄を表現する場合は、ナイロン繊維着色剤を選択し、繊維分解剤と同一箇所に印捺する。また、非抜蝕部においてPET系繊維のみ着色させる場合は、PET系繊維着色剤を選択し、印捺する。ナイロン繊維のみ着色させる場合は、ナイロン繊維着色剤を選択し、印捺する。使用する布帛によっては、いずれか一方の繊維のみを着色すると、得られた色柄の目ムキや白ボケなどが生じ、品質的に不良となる場合がある。そのような場合は、それぞれの着色剤を同一箇所に印捺し、PET系繊維とナイロン繊維とを同時に着色する。
抜蝕部形成に使用する繊維分解剤としては、グアニジン弱酸塩、フェノール類、アルコール類、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる。なかでも、得られる凹凸効果が大きく、環境および安全面で優れている点で、グアニジン弱酸塩が好ましい。そのなかでも、苛性ソーダなどの他の強アルカリに比べて、水溶液のpHが10〜13と低く、作業の安全性や装置が腐蝕されにくい点、繊維を着色する場合に、使用する色素への影響が少ない点などから、炭酸グアニジンが特に好ましい。この炭酸グアニジンにより、ポリエステル系繊維が分解される理由としては、推測するに、炭酸グアニジンの付与後に行なわれる熱処理の工程で、炭酸グアニジンが尿素とアンモニアに分解されることで強アルカリへと変化するためだと考えられる。
PET系繊維着色剤としては、分散染料、顔料が挙げられるが、堅牢度、鮮明性および発色性に優れる分散染料を好適に使用することができる。
ナイロン繊維着色剤としては、含金染料もしくは反応性染料を使用することができる。含金染料は堅牢度、鮮明性および発色性に優れるものを使用することができる。反応性染料の種類は、反応基として、モノクロロトリアジン基、モノフロロトリアジン基、ジフロロモノクロロピリミジン基およびトリクロロピリミジン基などから選択される1種を少なくとも1つ有する反応性染料が好ましい。その他の反応基を持つ反応性染料は、アルカリ雰囲気下で加水分解を起こし易く、繊維分解剤を含む布帛上で混合された場合に、反応基が分解し、ナイロン繊維への着色濃度が低下する可能性が高い。
着色剤および繊維分解剤の布帛への付与方法としては、インクジェット方式、スクリーンプリント、ロータリープリント等が例示でき、詳細で多色多様な柄を容易に表現できるという理由からインクジェット方式を用いることが好ましい。
インクジェット方式の種類については、たとえば、荷電変調方式、帯電噴射方式、マイクロドット方式およびインクミスト方式等の連続方式、ピエゾ変換方式および静電吸引方式等のオンデマンド方式等いずれも採用可能であるが、なかでもインク吐出量の安定性および連続吐出性に優れていてかつ比較的安価で製造できる点でピエゾ方式が好ましい。
以下、本発明の実施例を比較例と共にあげ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「%」は、「重量%」をあらわす。
[製造例1](布帛Aの作製)
6ナイロン繊維(東レ(株)製、単糸繊度3.7dtex、22dtex/6f)および高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維(東レ(株)製、単糸繊度0.7dtex、33dtex/48f)を用いて、ナイロン繊維が二目編組織、PET系繊維がコード組織となる経編のリバーシブル(トリコットハーフ)組織により、ナイロン繊維43.0重量%、PET系繊維57.0重量%からなる複合布帛A(厚さ1mm)を得た。なお、得られた布帛の片面はPET系繊維、他面は主にナイロン繊維で構成されており、後述するインクの付与は、PET系繊維からなる面に対して行っている。
[製造例2](布帛Bの作製)
6ナイロン繊維(東レ(株)製、単糸繊度3.7dtex、22dtex/6f)および高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維(東レ(株)製、単糸繊度0.7dtex、33dtex/48f)を用いて、ナイロン繊維がアトラス編組織、PET系繊維がコード組織となる経編のリバーシブル(トリコットハーフ)組織により、ナイロン繊維43.0重量%、PET系繊維57.0重量%からなる複合布帛B(厚さ1mm)を得た。なお、得られた布帛の片面はPET系繊維、他面は主にナイロン繊維で構成されており、後述するインクの付与は、PET系繊維からなる面に対して行っている。
[製造例3](布帛Cの作製)
6ナイロン繊維(東レ(株)製、単糸繊度3.7dtex、22dtex/6f)および高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維(東レ(株)製、単糸繊度0.7dtex、33dtex/48f)を用いて、ナイロン繊維がコード組織、PET系繊維がコード組織となる経編のリバーシブル(トリコットハーフ)組織により、ナイロン繊維43.0重量%、PET系繊維57.0重量%からなる複合布帛C(厚さ1mm)を得た。なお、得られた布帛の片面はPET系繊維、他面は主にナイロン繊維で構成されており、後述するインクの付与は、PET系繊維からなる面に対して行っている。
[製造例4](布帛Dの作製)
6ナイロン繊維(東レ(株)製、単糸繊度3.7dtex、22dtex/6f)および高圧タイプのカチオン可染ポリエステル繊維(東レ(株)製、単糸繊度0.7dtex、33dtex/48f)を用いて、ナイロン繊維がデンビー組織、PET系繊維がコード組織となる経編のリバーシブル(トリコットハーフ)組織により、ナイロン繊維43.0重量%、PET系繊維57.0重量%からなる複合布帛D(厚さ1mm)を得た。なお、得られた布帛の片面はPET系繊維、他面は主にナイロン繊維で構成されており、後述するインクの付与は、PET系繊維からなる面に対して行っている。
次に、得られた複合布帛A〜Dに、下記組成物を混合し、ホモジナイザーを用いて1時間攪拌して得られた処理液を、固形分換算で2g/mになるようにディップニップ法で付与し、170℃で2分間乾燥してインク受理層が形成された複合布帛A〜Dを得た。
[処理液]
DKSファインガムHEL−1 2%
(第一工業製薬(株)製、エーテル化カルボキシメチルセルロース)
MSリキッド 5%
(明成化学工業(株)製、ニトロベンゼンスルホン酸塩、還元防止剤、有効成分30%)
水 93%
[製造例5]
(繊維分解性インクの調製)
下記組成物を混合し、スターラーを用いて1時間攪拌後、ADVANTEC高純度濾紙No.5A(東洋濾紙(株)製)にて減圧濾過後、真空脱気処理し、繊維分解性インクを得た。
[繊維分解性インク]
炭酸グアニジン(繊維分解剤) 20%
尿素(溶解安定剤) 5%
ジエチレングリコール(乾燥防止剤) 5%
水 70%
[製造例6]
(PET系繊維着色3原色インクセットIの調製)
下記組成物を混合し、ホモジナイザーを用いて1時間攪拌後、ADVANTEC高純度濾紙No.5A(東洋濾紙(株)製)にて減圧濾過後、真空脱気処理し、PET系繊維着色3原色インクセットIを得た。
[PET系繊維着色3原色インクセットI]
(Blueインク)
Kiwalon Polyester Blue BGF 10%
(紀和化学工業(株)製、分散染料、C.I.Disperse Blue 73)
Disper TL 2%
(明成化学工業(株)製、アニオン系界面活性剤)
ジエチレングリコール 5%
水 83%
(Redインク)
Kiwalon Polyester Red BFL 10%
(紀和化学工業(株)製、分散染料、C.I.Disperse Red 92)
Disper TL 2%
ジエチレングリコール 5%
水 83%
(Yellowインク)
Kiwalon Polyester Yellow 6GF 10%
(紀和化学工業(株)製、分散染料、C.I.Disperse Yellow 11
4)
Disper TL 2%
ジエチレングリコール 5%
水 83%
[製造例7]
(ナイロン繊維着色3原色インクセットIIの調製)
下記組成物を混合し、スターラーを用いて1時間攪拌後、ADVANTEC高純度濾紙No.5A(東洋濾紙(株)製)にて減圧濾過後、真空脱気処理し、ナイロン繊維着色3原色インクセットIIを得た。
[ナイロン繊維着色3原色インクセットII]
(Blueインク)
Cibacron Blue P−3R liq.40% 40%
(CibaSC社製、C.I.Reactive Blue 49、モノクロロトリアジン型反応性染料)
尿素(溶解安定剤) 5%
水 55%
(Redインク)
Kayacion Red P−4BN liq.33% 50%
(日本化薬(株)製、C.I.Reactive Red 3;1、モノクロロトリアジン型反応性染料)
尿素 5%
水 45%
(Yellowインク)
Cibacron Yellow P−6GS liq.33% 50%
(CibaSC社製、C.I.Reactive Yellow 95、モノクロロトリアジン型反応性染料)
尿素 5%
水 45%
[実施例1]
製造例1で作製された布帛Aに、製造例5〜7で得られた繊維分解性インク、インクセットI〜IIをインクジェット方式で印捺した。印捺部では、それぞれ繊維分解性インクによる抜蝕加工、繊維分解性インクとインクセットIIによる抜蝕部着色抜蝕加工、インクセットIによるPET系繊維の着色加工を実施した。
インクジェット印捺条件は以下の通りである。着色部には、グラデーションと細線を含む柄を形成した。
[インクジェット印捺条件]
印捺装置:オンデマンド方式シリアル走査型インクジェット印捺装置
ノズル径:50μm
駆動電圧:100V
周波数:5kHz
解像度:360dpi
各部位印捺量:
(1)抜蝕部
繊維分解性インク 40g/m
(2)抜蝕+色柄着色部
繊維分解性インク 40g/m
ナイロン繊維着色3原色インクセットII 各色1〜15g/m
(3)PET系繊維色柄着色部
PET系繊維着色3原色インクセットI 各色1〜15g/m
布帛を乾燥した後、HTスチーマーを用いて175℃で10分間湿熱処理した。さらに、トライポールTK(第一工業製薬(株)製、ノニオン界面活性剤)を2g/L、ソーダ灰を2g/Lを含むソーピング浴にて、50℃で10分間処理して洗浄した後、水洗し、乾燥して捺染物を得た。
[実施例2]
布帛Aを布帛Bに変更した以外は実施例1と同様に加工し、捺染物を得た。
[比較例1]
布帛Aを布帛Cに変更した以外は実施例1と同様に加工し、捺染物を得た。
[比較例2]
布帛Aを布帛Dに変更した以外は実施例1と同様に加工し、捺染物を得た。
上記実施例および比較例で得られた捺染物の柄部について、以下の項目を評価した。結果を表に示す。
(1)抜蝕部の光透過性
抜蝕部の透過率をマクベスCOLOREYE3000(GretagMacbeth社製)を用いて、波長360〜740nmを測定範囲として10nm単位毎に測定し、各波長での測定値の平均をここでいう透過率とし、下記基準に従って総合的に判定した。
○ 透過率が20%以上50%以下で透け感が高い
△ 透過率が10%以上20%未満で透け感を有する
× 透過率が0%以上10%未満で透け感が極めて低い
(2)抜蝕部と非抜蝕部の透過率比
抜蝕部と非抜蝕部の透過率を(1)と同様に測定し、透過率比を算出した。
ここで透過率比とは
透過率比=抜蝕部の透過率/非抜蝕部の透過率
で表され、抜蝕部の透過率が非抜蝕部に比べてどれくらい高くなっているかを示す。これを抜蝕柄の立体感を表す指標とし、下記基準に従って総合的に判定した。
○ 抜蝕部透過率が10%以上で透け感を有し、かつ透過率比が2以上で抜蝕による立体感が高い
△ 抜蝕部透過率が10%以上で透け感を有し、かつ透過率比が1.5以上2未満で抜蝕による立体感を有する
× 抜蝕部透過率が10%以上で透け感を有し、かつ透過率比が1.5未満で抜蝕による立体感が低い
(3)抜蝕部の強度
抜蝕部の引裂き強度をJIS L1018 8.16.1 A法(ベンジュラム法)にて測定し、ウェール方向及びコース方向で数値の低い方を判定に用いることとし、下記基準に従って総合的に判定した。
○ 引裂き強度が300N以上で、衣料用としての強度を有する
× 引裂き強度が300N未満で、衣料用としての強度を満足しない
Figure 0004787595
本発明のオパール加工布帛は、衣料、特にインナー衣料等の薄地衣料で好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 2種の繊維からなる布帛から得られ、1種の繊維が除去されて透け感を呈する抜蝕部と非抜蝕部とが形成されたオパール加工布帛であって、
    前記抜蝕部が主にナイロン繊維からなり、アトラス編もしくは二目編組織に編成され、
    前記非抜蝕部が、主にポリエステル系繊維からなる層と、主にナイロン繊維からなる層とによって構成された
    ことを特徴とする、オパール加工布帛。
  2. 前記抜蝕部の光透過率が10〜50%であることを特徴とする、請求項1に記載のオパール加工布帛。
  3. 前記非抜蝕部の主にポリエステル系繊維からなる層の少なくとも表面に柄模様が付されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載のオパール加工布帛。
  4. 薄地衣料用であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオパール加工布帛。
JP2005313112A 2005-10-27 2005-10-27 オパール加工布帛 Active JP4787595B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005313112A JP4787595B2 (ja) 2005-10-27 2005-10-27 オパール加工布帛

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005313112A JP4787595B2 (ja) 2005-10-27 2005-10-27 オパール加工布帛

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007119946A JP2007119946A (ja) 2007-05-17
JP4787595B2 true JP4787595B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=38144074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005313112A Active JP4787595B2 (ja) 2005-10-27 2005-10-27 オパール加工布帛

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4787595B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4906342B2 (ja) * 2005-01-14 2012-03-28 セーレン株式会社 立体模様形成布帛の製造方法
TWI392777B (zh) * 2005-10-27 2013-04-11 Seiren Co Ltd Pull the stitch printed cloth

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007119946A (ja) 2007-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5006792B2 (ja) オパール加工布帛
JPWO2006075643A1 (ja) 凹凸加工布帛の製造方法
Ragab et al. An overview of printing textile techniques
JP4787595B2 (ja) オパール加工布帛
JP4906342B2 (ja) 立体模様形成布帛の製造方法
JP5817961B2 (ja) インクジェット捺染装置、および捺染物の製造方法
US20060159894A1 (en) Preparation process of fabric forming three-dimentional pattern
JP5854997B2 (ja) 繊維布帛及び繊維布帛の製造方法
JP2008002029A (ja) 立毛布帛の製造方法および立毛布帛およびカーシート
JPWO2005005560A1 (ja) 立体模様形成インクジェット用インク、それを用いた立体模様形成方法、およびそれによって得られた立体模様形成布帛
JP5817962B2 (ja) インクジェット捺染装置、および捺染物の製造方法
JP2005126861A (ja) 模様が形成された繊維布帛の製造方法
JP5060235B2 (ja) オパール加工用インクセットおよびそれを用いたオパール加工布帛の製造方法
JP2006028247A (ja) インクジェット捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法
JP3438106B2 (ja) パイル布帛と捺染法
WO2007029476A1 (ja) セルロース繊維布帛の抜染プリント物の製造方法
JP5019943B2 (ja) 体形補整機能を有する衣料の製造方法
JP5210006B2 (ja) つや消し調の模様を有するポリエステル繊維布帛
JPH09132883A (ja) 抜蝕加工ポリエステル系繊維布帛及びその製造方法
JPS616347A (ja) ドツトによつて色表現された繊維布帛
JP2014019980A (ja) 吸水構造変化布帛
JP2007002391A (ja) インクジェット捺染方法、及び捺染された捺染物
JP2009203575A (ja) 透かし捺染パイル布帛

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4787595

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140722

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250