JP4787405B2 - 修飾ヌクレオチド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な蛍光標識化ヌクレオチド誘導体に関するもの、更には、例えば核酸の塩基配列分析に有用な、3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DNAの塩基配列分析は、分子生物学に於いて基幹的な技術の1つである。DNA塩基配列決定法としては、現在、マキサム−ギルバート法(化学分解法)〔Methods of Enzymology, 65, 499-560(1980)〕及びサンガー法(ジデオキシ連鎖停止法)〔Proc. Natl. Acad. Sei., USA, 74, 5463-5467(1977)〕の2つの基本的な方法が知られている。中でも、ジデオキシ連鎖停止法は、化学分解法よりも簡単で短時間に塩基配列が決定できるとの理由から、DNA塩基配列決定法の主流となっている。
【0003】
ジデオキシ連鎖停止法の基本原理は、以下の如きものである。
【0004】
先ず、塩基配列を決めようとするDNA断片を含む一本鎖DNAを調製し、これを複製過程の鋳型とする。次いで、これに該DNA断片の挿入部位の近傍に結合するプライマーを結合させ、クレノウフラグメントと呼ばれる酵素(DNAポリメラーゼ)で該一本鎖DNAに相補的なDNAを合成する。この合成は、4種の天然の2’−デオキシリボヌクレオチド、及び連鎖停止剤(ターミネーター)として、ラジオアイソトープ、蛍光色素等で標識した4種の各塩基に対応する標識化2’,3’−ジデオキシヌクレオチドの存在下で行われる。即ち、2’,3’−ジデオキシヌクレオチドは、2’−デオキシリボヌクレオチドと同様にクレノウフラグメントの基質になるが、2’,3’−ジデオキシヌクレオチドが結合した場合は、そこでDNAの連鎖伸長が停止する。この結果、共通の5’末端を持つが鎖長の異なる様々なDNA鎖が合成される。即ち、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の各塩基について、2’,3’−ジデオキシヌクレオチド体を併用して前記操作を行った後、これを電気泳動にかけると、塩基配列の順番をDNA断片の長さで解読できるのである。
【0005】
上記のジデオキシ連鎖停止法に用いられる標識化ターミネーターに関しては、例えば、サンガー等の報告〔J. Mol. Biol., 143, 161-178(1980)〕、スミス等の報告〔Nucleic Acids Res., 13, 2399-2412(1985)〕、プローバー等の報告〔Science, 238, 336-341(1987)〕、コンネル等の報告〔BioTechniques, 5, 342-348(1987)〕、リー等の報告〔Nucleic Acids Res., 20, 2471-2483 (1992)〕、特公表平5-502371号公報、特公平7-121239号公報等、種々の報告がなされている。
【0006】
また、上記のジデオキシ連鎖停止法に於ける、操作手順の煩雑さ(鋳型一本鎖DNAの調製等)、処理時間の高速化が難しい等の問題点を解決する手段の1つとして、RNAポリメラーゼの特性を利用した連鎖伸長反応によるDNA塩基配列決定法が考えられている。
【0007】
このようなRNAポリメラーゼを用いる塩基配列決定法のうち、連鎖停止法については、4種の天然リボヌクレオチド、及びターミネーターとして、ラジオアイソトープである例えば32P等の放射性同位元素を標識物質として用いた4種の各塩基に対応する標識化3’−デオキシヌクレオチドを用いる方法が知られている〔Biochemistry, 24, 5716-5723(1985)〕。
【0008】
しかしながら、この標識ターミネーターは、標識物質として放射性同位元素を用いているので、人体に対する安全性や廃棄物処理等を考慮すると、使い勝手のよいものではない。そこで、放射性同位元素に代えて蛍光により標識されたターミネーターを利用することが考えられている。
【0009】
一方、DNA塩基配列決定の如き高度な技術が要求される分野に於いて、RNAポリメラーゼを利用した連鎖停止法に用いられる、蛍光標識化合物や蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチドには、使用するRNAポリメラーゼの活性を妨げてはならない、という厳しい制約が課せられているため、RNAポリメラーゼを用いる連鎖停止法に有用な蛍光標識化ターミネーターとしてどのような構造を有するものが適しているのかを、DNAポリメラーゼとRNAポリメラーゼとの構造相関等に基づいて、上記の如き公知の標識化ターミネーターから推測することは極めて困難である。
【0010】
そこで、本発明者等は、RNAポリメラーゼを利用したDNAの塩基配列決定方法に於けるターミネーターとして、リンカー(ヌクレオチド残基と蛍光色素基との結合部位。)に二重結合を有する蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を開発した(特開平11-80189号公報)。この蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体は、RNAポリメラーゼによる取り込み率が良好であるという点で、DNA塩基配列決定用ターミネーターとして有用なものであるが、低温での長期保存安定性、耐熱性等に若干問題があった。また、塩基配列決定装置を用いて塩基配列を決定する場合、電気泳動の結果に表れるピークの高さ、形状等が、取り込まれるターミネーターの種類によって不均一であるため、塩基配列の決定を困難にする場合がある、という問題があった。
【0011】
このような状況の中、RNAポリメラーゼを利用した核酸の塩基配列決定用ターミネーターとして、更には、DNAポリメラーゼを利用した核酸の塩基配列決定用ターミネーターとして、実用的なレベルで使用可能な新規な蛍光標識化ヌクレオチド誘導体の開発が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、安全、高感度且つ高精度に検出可能な新規な蛍光標識化ヌクレオチド誘導体、更には、例えばRNAポリメラーゼ作用を利用する核酸の塩基配列決定法に於いて有用な3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する目的でなされたものであり、
(1)一般式[1]
【0014】
【化15】
【0015】
(式中、Qはヌクレオチド残基を表し、Ra及びRbは低級アルキレン基を表し、Eは置換基を有していてもよいイミノ基を表し、Wは蛍光色素基を表す。)で示されるヌクレオチド誘導体、
(2)一般式[1]に於いて、Qで示されるヌクレオチド残基が、3’−デオキシリボヌクレオチド残基である、上記(1)に記載のヌクレオチド誘導体をターミネーターとして使用することを特徴とする、RNAポリメラーゼを用いた塩基配列決定方法、及び
(3)一般式[1]に於いて、Qで示されるヌクレオチド残基が、3’−デオキシリボヌクレオチド残基である、上記(1)に記載のヌクレオチド誘導体を含んで成る、RNAポリメラーゼを用いる塩基配列決定用ターミネーター、に関する発明である。
【0016】
即ち、本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式[1]で示される蛍光標識化ヌクレオチド誘導体を、例えば核酸の塩基配列決定方法に於けるターミネーターとして用いれば、核酸の塩基配列を高精度且つ迅速に決定し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
本発明の一般式[1]で示されるヌクレオチド誘導体は、(a)ヌクレオチド残基:Q、(b)リンカー:一般式[5]
【0018】
【化16】
【0019】
(式中、Ra、Rb及びEは前記に同じ。)及び(c)蛍光色素基:W、の3つの構成部分に分けることができる。
【0020】
一般式[1]に於いて、Qで示されるヌクレオチド残基としては、例えばリボヌクレオチド残基、3’−デオキシリボヌクレオチド残基、2’−デオキシリボヌクレオチド残基、2’,3’−ジデオキシリボヌクレオチド残基等が挙げられ、具体的には、一般式[6]及び[7]で示されるプリンヌクレオチド残基、一般式[8]及び[9]で示されるピリミジンヌクレオチド残基が挙げられる。
【0021】
【化17】
【0022】
【化18】
【0023】
【化19】
【0024】
【化20】
【0025】
(式中、R1及びR2は、夫々独立して水素原子、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、アジド基、チオール基又はハロゲン原子を表し、R3は、−PO3H2、−P2O6H3、−P3O9H4又はその塩を表す。)
尚、一般式[6]〜[9]に於いて、R1及びR2で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0026】
低級アルコキシ基としては、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げられる。
【0027】
R3で示される−PO3H2、−P2O6H3及び−P3O9H4の塩としては、例えばナトリウム塩, カリウム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアンモニウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0028】
また、一般式[5]で示されるリンカーは、Qで示されるヌクレオチド残基とWで示される蛍光色素基とを結合するものである。即ち、該リンカーの二重結合を有する末端の炭素原子が、前記のQで示されるヌクレオチド残基のうち、ピリミジン環を有するものについてはその5位に、また7−デアザプリン環を有するものについてはその7位に夫々結合し、更に、リンカーのEで示されるイミノ基が、蛍光色素基上のカルボニル基と結合することにより、ヌクレオチド残基と、蛍光色素基とを有する化合物を形成する。
【0029】
一般式[5]で示されるリンカーに於いて、Ra及びRbで示される低級アルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
【0030】
一般式[1]に於いて、Eで示されるイミノ基の置換基としては、反応活性を有さない基なら特に限定されないが、例えば炭素数1〜6の低級アルキル基が挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、具体的には、例えばメチル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,sec-ブチル基,tert-ブチル基,n-ペンチル基,イソペンチル基,ネオペンチル基,sec-ペンチル基,tert-ペンチル基,2-メチルブチル基,1-エチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。またこれらの置換基の水素原子は、更にフッ素,塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン原子等で置換されていてもよい。
【0031】
一般式[1]に於いて、Wで示される蛍光色素基としては、特に限定されないが、アルゴンレーザーのような適切な供給源からのエネルギー吸収による刺激に引き続いて、検知可能な発光放射を生じる蛍光色素基が好ましい。
【0032】
Wで示される蛍光色素基としては、例えば、一般式[2]
【0033】
【化21】
【0034】
〔式中、Tは炭素原子又は窒素原子を表し、Rcはヘテロ原子を有していてもよい二価の炭化水素残基を表し、Xは酸素原子、硫黄原子、−CH2−、−NR4−(式中、R4は、水素原子、低級アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。)又は−BF2−を表し、環A及び環Bは、何れか一方が
【0035】
【化22】
【0036】
であり、他方が
【0037】
【化23】
【0038】
(ここで、Zは、=O又は=N+R5R6を表し、Yは、−OH又は−NR5R6を表し、R5及びR6は、夫々独立して水素原子又は低級アルキル基を表す。また、R5及びR6は、環A又は環B上の−NR5R6又は=N+R5R6が結合している炭素原子の両隣の炭素原子に夫々アルキレン基として結合しているものであってもよい。)であるか、或いは何れか一方が、
【0039】
【化24】
【0040】
であり、他方が
【0041】
【化25】
【0042】
であり、環C
【0043】
【化26】
【0044】
に於ける破線-----は、環A及び環Bの構造に対応した位置の結合手を意味する。また、
【0045】
【化27】
【0046】
は、環A、環B又は環Cの何れかの炭素原子に任意に結合していることを意味する。更に、上記環A、環B、環C及びRcは、更に置換基を有していてもよい。
〕で示される基等が挙げられる。
【0047】
一般式[2]に於いて、Rcで示されるヘテロ原子を有していてもよい二価の炭化水素残基としては、二価の炭化水素基の鎖中の任意の位置に、ヘテロ原子を有する二価の基を1つ以上、好ましくは1〜5個含まれていてもよい基が挙げられる。
【0048】
二価の炭化水素基としては、例えばアルキレン基、アリーレン基等が挙げられる。
【0049】
アルキレン基としては、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基が挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
【0050】
アリーレン基としては、例えばo-フェニレン基,m-フェニレン基,p-フェニレン基,4,4’-ビフェニリレン基,2,7-ナフチレン基,p-キシレン-α,α’-ジイル基,m-キシレン-α,α’-ジイル基等が挙げられる。
【0051】
これら二価の炭化水素基は、鎖中の任意の位置にヘテロ原子を有する二価の基を1つ以上含んでいてもよく、ヘテロ原子を有する二価の基としては、例えば窒素原子、硫黄原子、酸素原子等のヘテロ原子を有する、反応活性を有さない基であれば特に限定されないが、具体的には、例えば−O−,−S−,−NR7−(式中、R7は水素原子、低級アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。),
【0052】
【化28】
【0053】
等が挙げられる。
【0054】
ヘテロ原子を有する二価の基として表される−NR7−に於ける、R7で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-エチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0055】
R7で示されるアラルキル基としては、通常炭素数7〜20のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基等が挙げられる。
【0056】
R7で示されるアリール基としては、単環、縮合多環の何れでもよく、具体的には、例えばフェニル基,o-トリル基,p-トリル基,m-トリル基,2,3-キシリル基,2,4-キシリル基,2,5-キシリル基,2,6-キシリル基,メシチル基等の単環、例えばナフチル基,アントリル基,フェナントリル基等の縮合多環等が挙げられる。
【0057】
これらのRcで示されるヘテロ原子を含んでいてもよい二価の炭化水素残基は、更に置換基を有していてもよく、当該置換基としては、例えばメトキシ基,エトキシ基,n-プロポキシ基,イソプロポキシ基等の低級アルコキシ基、例えばフッ素,塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン原子、例えばカルボキシル基,スルホン酸基又はその塩が挙げられる。カルボキシル基及びスルホン酸基の塩としては、例えばナトリウム塩,カリウム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアンモニウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0058】
一般式[2]に於いて、Xとして表される−NR4−に於ける、R4で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-エチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0059】
R4で示されるアラルキル基としては、通常炭素数7〜20のものが挙げられ、具体的には、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基等が挙げられる。
【0060】
R4で示されるアリール基としては、単環、縮合多環の何れでもよく、具体的には、例えばフェニル基,o-トリル基,p-トリル基,m-トリル基,2,3-キシリル基,2,4-キシリル基,2,5-キシリル基,2,6-キシリル基,メシチル基等の単環、例えばナフチル基,アントリル基,フェナントリル基等の縮合多環等が挙げられる。
【0061】
一般式[2]に於いて、Zとして表される=N+R5R6又はYとして表される−NR5R6に於ける、R5及びR6で示される低級アルキル基としては、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-エチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0062】
一般式[2]に於いて、環A、環B及び環Cは更に置換基を有していてもよく、当該置換基としては、例えばフッ素,塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン原子、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基等の低級アルキル基、例えばビニル基,アリル基,1−プロペニル基,イソプロペニル基,1−ブテニル基,2−ブテニル基,1,3−ブタジエニル基等のアルケニル基、例えばベンジル基,フェネチル基,フェニルプロピル基,フェニルブチル基,ジフェニルメチル基等のアラルキル基、例えばフェニル基,o−トリル基,m−トリル基,p−トリル基,2,3-キシリル基,2,4-キシリル基,メシチル基等のアリール基、例えばメトキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基等の低級アルコキシ基、例えばチオラニル基,ピペリジル基、フリル基等の複素環基等が挙げられる。またこれらの置換基のうち芳香環を有するものについては、これら芳香環上に、更に、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基等の低級アルキル基、例えばメトキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基等の低級アルコキシ基、例えばフェニル基等のアリール基等の置換基を有していてもよい。
【0063】
また、一般式[2]に於けるTが炭素原子の場合は、一般式[2]は好ましくは一般式[3]
【0064】
【化29】
【0065】
〔式中、Jはカルボキシル基を表し、Xは酸素原子、硫黄原子、−NR4−(式中、R4は、前記に同じ。)を表し、また、環A及び環Bは、何れか一方が
【0066】
【化30】
【0067】
であり、他方が
【0068】
【化31】
【0069】
(ここで、Z、Y及びその他の定義は前記に同じ。)であり、その他の定義は前記に同じである。〕で示される基が挙げられる。
【0070】
更に、一般式[3]に於いて、Jで示されるカルボキシル基が一般式[10]
【0071】
【化32】
【0072】
で示される如き位置に結合している場合、一般式[10]は、下記式の何れの状態をも取り得る。
【0073】
【化33】
【0074】
また、該カルボキシル基は、例えばナトリウム塩,カリウム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアンモニウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩等の塩を形成していてもよい。
【0075】
一般式[3]に於いて、環C
【0076】
【化34】
【0077】
に於ける破線-----は、環A及び環Bの構造に対応した位置の結合手を意味するものであるが、これを具体的に示すと、例えば以下の如くになる。即ち、環Aが
【0078】
【化35】
【0079】
である場合は、環Cに於ける結合手の位置は以下に示す如きであり、
【0080】
【化36】
【0081】
また、環Bが
【0082】
【化37】
【0083】
である場合は、環Cに於ける結合手の位置は以下に示す如きである。
【0084】
【化38】
【0085】
更に、Xが−NH−である場合、環A(又は環B)と環Cとは、下記に示す何れの状態をも取り得る。
【0086】
【化39】
【0087】
尚、一般式[3]に於いて、環A又は環Bに於ける置換基Zが=N+R5R6であり、Yが−NR5R6である場合で、R5及びR6が、環A又は環B上の=N+R5R6又は−NR5R6が結合している炭素原子の両隣の炭素原子に夫々アルキレン基として結合している場合としては、例えば一般式[11]
【0088】
【化40】
【0089】
(式中、Q1、Q2、Q3及びQ4は、例えばエチレン基、トリメチレン基等のアルキレン基を表し、J及びXは前記に同じ。)で示すものが挙げられる。
【0090】
一般式[2]に於けるTが窒素原子の場合は、一般式[2]は好ましくは一般式[4]
【0091】
【化41】
【0092】
(式中、Xは、−BF2−を表し、環A及び環Bは、何れか一方が
【0093】
【化42】
【0094】
であり、他方が
【0095】
【化43】
【0096】
であり、Rc及びその他の定義は前記に同じである。)で示される基が挙げられる。
【0097】
一般式[4]に於いて、環C
【0098】
【化44】
【0099】
に於ける破線-----は、環A及び環Bの構造に対応した位置の結合手を意味するものであるが、これを具体的に示すと、例えば以下の如くになる。
【0100】
【化45】
【0101】
一般式[2]で示される蛍光色素基としては、好ましくは、ローダミン系色素、フルオレッセイン系色素、4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン系色素等に由来するものが挙げられる。これら色素の具体例としては、例えば5(又は6)カルボキシテトラメチルローダミン(以下、TMRと略記する。),5(又は6)カルボキシローダミンX(以下、XRと略記する。),5(又は6)カルボキシローダミン6G(以下、R6Gと略記する。),5(又は6)カルボキシローダミン110(以下、R110と略記する。)等のローダミン系色素、例えば5(又は6)カルボキシフルオレッセイン(以下、FAMと略記する。),5(又は6)カルボキシ-2',7'-ジクロロフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-2',4',5',7'-テトラクロロフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4,7-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4,7,4',5'-テトラクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレッセイン(以下、JOEと略記する。),5(又は6)カルボキシ-4,7-ジクロロ-1',2',7',8'-ジベンゾフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4,7-ジクロロ-1',2',7',8'-ジベンゾフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-2',7'-ジクロロフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-2',7'-ジフルオロフルオレッセイン(以下、オレゴングリーン 488 カルボン酸と略記する。)等のフルオレッセイン系色素、例えば4,4-ジフルオロ-1,3,5,7-テトラメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-8-プロピオン酸(以下、BODIPY 493/503と略記する。),2,6-ジブロモ-4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BODIPY Fl Br2と略記する。),4,4-ジフルオロ-5-フェニル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BODIPY R6Gと略記する。),4,4-ジフルオロ-5,7-ジフェニル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BODIPY 530/550と略記する。),6-((4,4-ジフルオロ-1,3-ジメチル-5(4-メトキシフェニル)-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-2-プロピオニル)アミノ)ヘキサン酸(以下、BODIPY TMRと略記する。),4,4-ジフルオロ-5-(4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BODIPY 581/591と略記する。),6(((4-(4,4-ジフルオロ-5-(2-チエニル)-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-イル)フェノキシ)アセチル)アミノ)-ヘキサン酸(以下、BODIPY TR−Xと略記する。)等の4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン系色素等の蛍光色素に由来するものが挙げられる。
【0102】
本発明のヌクレオチド誘導体は、例えば一般式[12]
【0103】
【化46】
【0104】
〔式中、E’は、置換基を1つ有していてもよいアミノ基(置換基としては、Eで示される、置換基を有していてもよいイミノ基の置換基と同様のものが挙げられる。)を表し、Q、Ra及びRbは前記に同じ。)で示されるヌクレオチド誘導体とW−OSu(式中、Suはスクシンイミド基を表し、Wは前記に同じ。)で示される蛍光色素基のスクシンイミジルエステル体とを反応させることにより容易に得られる。
【0105】
蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体は、例えば以下の如き合成経路に準じて製造することができる。
【0106】
尚、下記合成経路中、Wは上記した如き蛍光色素基を表わす。また、下記合成経路に於いて使用される略称の正式名は下記の通りである。
(Boc)2O:二炭酸ジ-tert-ブチル
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
sat.HCl/Et2O: 飽和塩酸/ジエチルエーテル溶液
Et3N:トリエチルアミン
-Tfa:トリフルオロアセチル基
(EtO)3PO:リン酸トリエチル
tris(TBAPP):トリス(トリ−n−ブチルアンモニウム)ピロホスフェートW−OSu:蛍光色素基のコハク酸イミジルエステル体
(Ph3P)4Pd:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
【0107】
(1)リンカー(一般式[5]に於いて、Raがメチレン基、Rbがエチレン基及びEがイミノ基である化合物。)の合成。
【0108】
【化47】
【0109】
(2)リンカー(一般式[5]に於いて、Raがメチレン基、Rbがテトラメチレン基及びEがイミノ基である化合物。)の合成。
【0110】
【化48】
【0111】
(3)蛍光標識3’−デオキシウリジン−5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaがメチレン基、Rbがテトラメチレン基である化合物)の合成。
【0112】
【化49】
【0113】
(4)蛍光標識3’−デオキシシチジン−5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaがメチレン基、Rbがテトラメチレン基である化合物)の合成。
【0114】
【化50】
【0115】
(5)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキシアデノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaがメチレン基、Rbがエチレン基である化合物)の合成。
【0116】
【化51】
【0117】
(6)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキシグアノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaがメチレン基、Rbがエチレン基である化合物)の合成。
【0118】
【化52】
【0119】
(7)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキシグアノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaがメチレン基、Rbがテトラメチレン基である化合物)の合成。
【0120】
【化53】
【0121】
尚、本発明のヌクレオチド誘導体のうち、3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体以外のものについても同様に、上記の如き合成経路により製造することができる。
【0122】
本発明のヌクレオチド誘導体は、DNA塩基配列決定用ターミネーターとして有用であり、中でも3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体は、RNAポリメラーゼを用いる連鎖停止法によるDNA塩基配列決定法に於けるRNA伸長反応停止剤として非常に有効であるので、これらを用いることによりDNA塩基配列を簡便且つ短時間に決定することができる。
【0123】
即ち、塩基配列を決定すべき鋳型DNAを各RNAポリメラーゼのプロモーターの下流に繋ぎ、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の4種類のリボヌクレオチドと該リボヌクレオチドに対応する本発明の異なる蛍光色素で修飾された4種の3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体の存在下で各塩基の部位でRNAポリメラーゼの伸長停止反応を行い、それらの産物を混合して1つのレーンで電気泳動した後、レーザーの励起による蛍光波長を分光することによりDNA塩基配列を逐次決定することができる。
【0124】
上記の如きRNAポリメラーゼを用いる連鎖停止法に於いて使用されるRNAポリメラーゼとしては特に限定されないが、伸長反応のプロセッシビティの高いプロモーター依存型ファージ由来のRNAポリメラーゼが好ましく挙げられる。
これらRNAポリメラーゼの具体例としては、T7RNAポリメラーゼ、T3RNAポリメラーゼ、SP6RNAポリメラーゼ等が挙げられる。
【0125】
また、本発明のヌクレオチド誘導体は、プライマーに組み込むことによりDNAの塩基配列を決定することも可能である。
【0126】
以下に、実施例及び参考例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
【0127】
【実施例】
参考例1.N-Boc-2-アミノエタノール(前述の合成経路中の化合物2に相当し、以下、化合物2と略記する。尚、以下の化合物についても同様に合成経路中の化合物を夫々示す。)の合成
2-アミノエタノール(化合物1:4.7g, 77mmol)(和光純薬工業(株)製)をアセトニトリル(100ml)に溶解し、1N水酸化ナトリウム溶液(38ml)及び二炭酸-ジ-tert-ブチル(25g, 115mmol)を加え、35〜40℃で5時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を濃縮した後、残渣をシリカゲルカラム(溶出液;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、目的物(化合物2) 11.1gを得た(収率 89.5%)。
【0128】
参考例2.3-(N-Boc-2-アミノエチルオキシ)-1-プロペン(化合物3)の合成
参考例1.で得た N-Boc-2-アミノエタノール(化合物2:53.5g, 330mmol)をDMF(1L)に溶解し、次いで水酸化バリウム八水和物(78g)、酸化バリウム(305g)及び臭化アリル(48.4g, 400mmol)を順次添加し、室温で6時間反応させた。反応終了後、得られた反応液をクロロホルム(1L)で希釈した後、不溶物を濾別し、次いで母液を0.2N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的物(化合物3)
49.8gを得た(収率 75.0%)。
【0129】
参考例3.3-(2-トリフルオロアセタミドエチルオキシ)-1-プロペン(化合物4)合成
参考例2.で得た3-(N-Boc-2-アミノエチルオキシ)-1-プロペン(化合物3:33.4g, 166mmol)を飽和塩酸ジエチルエーテル溶液(330ml)に溶解し、室温で終夜攪拌反応させた後、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をクロロホルム(250ml)に懸濁し、トリエチルアミン(14ml, 100mmol)及びトリフルオロ酢酸メチル(11m, 10mmol)を添加した後、室温で2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.2N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥後、溶媒を留去し、目的物(化合物4) 17.5gを得た(収率 53.6%)。
1H-NMR (400MHz,DMSO) δppm: 3.32-3.37 (m, 2H, -OCH 2 CH2NHTfa), 3.40 (t, 1H, J= 2.4Hz, HCC-), 3.54 (t, 2H, J=5.6Hz, -CH 2 NHTfa), 4.14 (d, 2H, J=2.4Hz, HCCCH 2 -), 9.47 (br s, 1H, NHTfa)
【0130】
参考例4.N-Boc-4-アミノブタノール(化合物6)の合成
4-アミノ-1-ブタノール(化合物5:25g, 280mmol)(東京化成工業(株)製)をアセトニトリル(500ml)に溶解し、次いで1N水酸化ナトリウム溶液(140ml)及び二炭酸-ジ-tert-ブチル(92g, 420mmol)を加え、35〜40℃で2.5時間攪拌反応させた。以下、参考例1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物6) 28.1gを得た(収率 52.9%)。
【0131】
参考例5.3-(N-Boc-4-アミノブチルオキシ)-1-プロペン(化合物7)の合成
参考例4.で得たN-Boc-4-アミノブタノール(化合物6:28g, 150mmol)をDMF(400ml)に溶解し、次いで水酸化バリウム八水和物(35g)、酸化バリウム(136g)及び臭化アリル(25.4g, 210mmol)を順次添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、参考例2.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物7) 20.5gを得た(収率 59.5%)。
【0132】
参考例6.3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオキシ)-1-プロペン(化合物8)の合成
参考例5.で得た3-(N-Boc-4-アミノブチルオキシ)-1-プロペン(化合物7:20g, 88mmol)を飽和塩酸ジエチルエーテル溶液(200ml)に溶解し、室温で終夜攪拌反応させた。反応終了後、析出した結晶を濾取し、次いで、得られた結晶をクロロホルム(250ml)に懸濁し、トリエチルアミン(12ml, 85mmol)及びトリフルオロ酢酸メチル(10ml, 93mmol)を添加し、室温で2時間攪拌反応させた。以下、参考例3.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物8) 16.2gを得た(収率 93.6%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.50-1.53 (m, 4H, -OCH2 CH 2 CH 2 CH2NHTfa), 3.16-3.17 (m, 2H, -OCH 2 CH2CH2CH2NHTfa), 3.35 (t, 1H, J=2.4Hz, HCC-), 3.41-3.44 (m, 2H, -CH 2 NH-Tfa), 4.09 (d, 2H, J=2.4Hz, HCCCH 2 -), 9.36 (br s, 1H,
NHTfa)
【0133】
参考例7.3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}ウリジン(化合物10)の合成
塩化パラジウム (885mg,5mmol)と塩化リチウム (425mg,10mmol)のメタノール (50ml)溶液を一晩攪拌し、0.1Mリチウムテトラクロロパラデート溶液を調製した。3'-デオキシウリジン(化合物9:342mg, 1.5mmol)と酢酸水銀(II)(495mg, 1.5mmol)を水(15ml)に溶解し、60℃で4時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮後、残渣を無水メタノール(15ml)に懸濁させ、先に調製した0.1Mリチウムテトラクロロパラデート溶液(16.5ml)及び参考例6.で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオキシ)-1-プロペン(化合物8:1.2g, 5.3mmol)を加え18時間環流反応させた。反応液を硫化水素ガスで飽和させた後、沈殿物をセライト濾過で濾別し、得られた濾液を濃縮した。次いで、残渣をシリカゲルカラム(溶出液;クロロホルム:メタノール=9:1)及び、HPLC(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0×250mm, 溶出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精製し、目的物(化合物10) 75mgを得た(収率 11.1%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.51 (br s, 4H, -OCH2 CH 2 CH 2 CH2NHTfa), 1.73 (m, 1H, 3’-Ha), 2.00 (m, 1H, 3’-Hb), 3.18 (d, 2H, J=6.0Hz, -OCH 2 CH2CH2CH2NHTfa), 3.38 (m, 2H, -CH 2 NHTfa), 3.53-3.56 (m, 1H, 5’-Ha), 3.78-3.81 (m, 1H, 5’-Hb), 3.95 (d, 2H, J=5.6Hz, -CH=CHCH 2 O-), 4.22 (m, 1H, 4’-H), 4.23 (m, 1H, 2’-H), 5.21 (t, 1H, J=5.0Hz, 5’-OH), 5.53 (d, 1H, J=4.0Hz, 2’-OH), 5.65 (s, 1H, 1’-H), 6.22 (d, 1H, J=15.6Hz, -CH=CHCH2O-), 6.47 (dt, 1H, J =5.9, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 8.26 (s, 1H, 6-H), 9.38 (br s, 1H, NHTfa), 11.37 (s, 1H, 3-NH)
【0134】
参考例8.5-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェート(化合物11)の合成
参考例7.で得た3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}ウリジン(化合物10:135mg, 0.3mmol)をリン酸トリエチル(1.3ml)に溶解した後、氷冷下、オキシ塩化リン(48.6μl, 0.52mmol)を添加し、17時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下、2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液に7%トリエチルアミン水溶液(8ml)を加え、冷蔵庫内で終夜攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液をジエチルエーテルで洗浄し、得られた水層をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×30.0cm,溶出液;0.3M炭酸水素トリエチルアンモニウム緩衝液)で精製し、溶出画分を減圧濃縮後、得られた残渣を25%アンモニア水(40ml)に溶解し、冷蔵庫内で終夜攪拌反応させた。得られた反応液を減圧濃縮し、残渣を凍結乾燥させ目的物(化合物11) 65.6mgを得た(収率 21.9%)。
【0135】
実施例1.5-{(4'''-TMR-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェート(化合物12)の合成
参考例8.で得た5-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェート(化合物11:12.6mg, 8μmol)を水−DMF混合溶媒(400μl)に溶解し、トリエチルアミン(10μl, 70μmol)及び5-カルボキシテトラメチルローダミンコハク酸イミドエステル(モレキュラープローブ社製)(8.4mg, 16μmol)を加え、室温で終夜攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶出液;0.1M炭酸水素トリエチルアンモニウム緩衝液, 40%アセトニトリル)で精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮後、残渣を凍結乾燥させ、目的物(化合物12) 8.9mgを得た(収率 78.6%)。
【0136】
【化54】
【0137】
(式中、Meはメチル基を示す。)
また、得られた目的物(化合物12)を、DU-640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて、紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長:700〜200nm、対照:蒸留水)を図1に示す。
【0138】
参考例9.3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}シチジン(化合物14)の合成
5-ヨード-3'-デオキシシチジン(化合物13:353mg, 1.0mmol)のDMF(5ml)溶液に窒素気流下、参考例6.で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオキシ)-1-プロペン(化合物8:676mg, 3.0mmol)、ヨウ化銅(I)(38mg, 0.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg, 0.10mmol)及びトリエチルアミン(0.28ml, 2.0mmol)を加え60℃で18時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混液(12ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイオラド社製, HCO3−型; 0.80g)を加え30分間撹拌した。濾別後、濾液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラム(溶出液;クロロホルム:メタノール=7:1)及び、HPLC(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0×250mm, 溶出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精製し、目的物(化合物14) 35mgを得た(収率 7.8%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.51 (br s, 4H, -OCH2 CH 2 CH 2 CH2NHTfa), 1.65-1.67 (m, 1H, 3’-Ha), 1.95 (m, 1H, 3’-Hb), 3.18 (m, 2H, -OCH 2 CH2CH2CH2NHTfa), 3.38-3.39 (m, 2H, -CH 2 NHTfa), 3.53-3.56 (m, 1H, 5’-Ha), 3.81-3.83 (m, 1H, 5’-Hb), 3.96 (d, 2H, J=6.0Hz, -CH=CHCH 2 O-), 4.11 (m, 1H, 4’-H), 4.31 (m, 1H, 2’-H), 5.20 (t, 1H, J=5.0Hz, 5’-OH), 5.49 (d, 1H, J=3.6Hz, 2’-OH), 5.65 (s, 1H, 1’-H), 5.99 (dt, 1H, J=6.0, 15.6Hz, -CH=CHCH2O-), 6.42 (d, 1H, J=15.2Hz, -CH=CHCH2O-), 7.15 (br s, 2H, 4-NH2), 8.36 (s, 1H, 6-H), 9.39 (br s, 1H, NHTfa)
【0139】
参考例10.5-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフェート(化合物15)の合成
参考例9.で得た3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}シチジン(化合物14:135mg, 0.3mmol)をリン酸トリエチル(1.4ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(50μl,0.53μmol)を加え、6.5時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下で更に2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液に、7%トリエチルアミン水溶液(7ml)を加え、冷蔵庫内で終夜攪拌反応させた。以下、参考例8.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物15) 114mgを得た(収率 38.1%)。
【0140】
実施例2.5-{(4'''-XR-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフェート(化合物16)の合成
参考例10.で得られた5-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフェート(化合物15:20mg, 20μmol)を水−DMF混合溶媒(2ml)に溶解し、トリエチルアミン(150μl, 1mmol)及び5-カルボキシ-X-ローダミンコハク酸イミドエステル(モレキュラープローブ社製)(37.8mg, 60μmol)を添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実施例1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物16) 14mgを得た(収率 46.2%)。
【0141】
【化55】
【0142】
また、得られた目的物(化合物16) を、DU-640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長;700〜200nm、対照:蒸留水)を図2に示す。
【0143】
参考例11.7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}アデノシン(化合物18)の合成
7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシアデノシン(化合物17:564mg, 1.5mmol)のDMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、参考例3.で得た3-(2-トリフルオロアセタミドエチルオキシ)-1-プロペン(化合物4:887mg, 4.5mmol)、ヨウ化銅(I)(57mg,0.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(173mg, 0.15mmol)及びトリエチルアミン(0.42ml, 3.0mmol)を加え60℃で15時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混液(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイオラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌した。濾別後、濾液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラム(溶出液;酢酸エチル:メタノール=10:1)及び、HPLC(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0×250mm, 溶出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精製し、目的物(化合物18) 67mgを得た(収率 10.1%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.90 (m, 1H, 3’-Ha), 2.20 (m, 1H, 3’-Hb), 3.45-3.50 (m, 4H, -OCH 2 CH 2 NHTfa), 3.59-3.62 (m, 2H, 5’-Ha,b), 4.05-4.11 (m, 2H, -CH=CHCH 2 O-), 4.21 (m, 1H, 4’-H), 4.38 (m, 1H, 2’-H), 5.02 (t, 1H, J=5.4Hz, 5’-OH), 5.51 (d, 1H, J=4.8Hz, 2’-OH), 6.03 (d, 1H, J=1.0Hz, 1’-H), 6.07 (dt, 1H, J=6.8, 16.8Hz, -CH=CHCH2O-), 6.97 (d, 1H, J=14.4Hz, -CH=CHCH2O-), 7.25 (br s, 2H, 6-NH2), 7.64(s, 1H, 8-H), 8.05 (s, 1H, 2-H), 9.49 (br s, 1H, NHTfa)
【0144】
参考例12.7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシントリホスフェート(化合物19)の合成
参考例11.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}アデノシン(化合物18:134mg, 0.3mmol)をリン酸トリエチル(1.3ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(47.6μl, 0.52mmol)を添加し、3時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下で更に2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液に7%トリエチルアミン水溶液(6ml)を添加し、冷蔵庫内で終夜攪拌反応させた。得られた反応液をジエチルエーテルで洗浄し、水層をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶出液;0.6M炭酸水素トリエチルアンモニウム緩衝液)で精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮後、残渣を25%アンモニア水(20ml)に溶解し、冷蔵庫内で終夜攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮した後、残渣を凍結乾燥させ目的物(化合物19) 101mgを得た(収率 33.8%)。
【0145】
実施例3.7-{(4'''-R6G-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシントリホスフェート(化合物20)の合成
参考例12.で得た7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシントリホスフェート(化合物19:9.2mg, 8μmol)を水−DMF混合溶媒(1ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(40μl, 0.3mmol)及び5-カルボキシローダミン6Gコハク酸イミドエステル(モレキュラープローブ社製; 8.8mg, 16μmol)を添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実施例1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物20) 6.2mgを得た(収率 68.6%)。
【0146】
【化56】
【0147】
(式中、Meはメチル基を、また、Et基はエチル基を夫々示す。)
また、得られた目的物(化合物20)を、DU-640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長;700〜200nm,対照:蒸留水)を図3に示す。
【0148】
参考例13.7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}グアノシン(化合物22)の合成
7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシグアノシン(化合物21:588mg, 1.5mmol)のDMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、参考例3.で得た3-(2-トリフルオロアセタミドエチルオキシ)-1-プロペン(化合物4:887mg, 4.5mmol)、ヨウ化銅(I)(57mg, 0.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(173mg, 0.15mmol)及びトリエチルアミン(0.42ml, 3.0mmol)を加え60℃で18時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混液(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイオラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌した。以下、参考例9.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物22) 76mgを得た(収率 11.0%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.87 (m, 1H, 3’-Ha), 2.13 (m, 1H, 3’-Hb), 3.35-3.56 (m, 6H, -OCH 2 CH 2 NHTfa and 5’-Hab), 4.03 (d, 2H, J=5.6Hz, -CH=CHCH 2 O-), 4.19 (m, 1H, 4’-H), 4.28 (m, 1H, 2’-H), 4.84 (t, 1H, J=5.6Hz, 5’-OH), 5.43 (d, 1H, J=4.4Hz, 2’-OH), 5.82 (d, 1H, J=2.8Hz, 1’-H), 6.24 (br s, 1H, 2-NH2), 6.55 (d, 1H, J=16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 6.78 (dt, 1H, J=6.0, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 7.03 (s, 1H, 8-H), 9.48 (br s, 1H, NHTfa), 10.34 (br s, 1H, 1-NH)
【0149】
参考例14.7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物23)の合成
参考例13.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}グアノシン(化合物22:110mg, 0.24mmol)をリン酸トリエチル(1ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(40μl, 0.43mmol)を添加し、16時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(4.8ml)に投入し、氷冷下で2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を7%トリエチルアミン水溶液(8ml)を添加し、冷蔵庫内で終夜攪拌した。以下、参考例12.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物23) 84mgを得た(収率 34.9%)。
【0150】
実施例4.7-{(4'''-R110-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物24)の合成
参考例14.で得た7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物23:20mg, 20μmol)を水−DMF混合溶媒(2ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(150μl, 1.1mmol)及び5-カルボキシローダミン 110-ビス-トリフルオロアセテート コハク酸イミドエステル(モレキュラープローブ社製)(33.5mg, 50μmol)を順次添加し、室温で終夜攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶出液,0.2M炭酸水素トリエチルアンモニウム緩衝液, 40%アセトニトリル)で精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮し、残渣を凍結乾燥させ目的物(化合物24) 12mgを得た(収率 43.5%)。
【0151】
【化57】
【0152】
また、得られた目的物(化合物24)を、DU-640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長;700〜200nm,対照:蒸留水)を図4に示す。
【0153】
参考例15.7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}グアノシン(化合物25)の合成
7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシグアノシン(化合物21:588mg, 1.5mmol)のEMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、参考例6.で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオキシ)-1-プロペン(化合物8:1.0g, 4.5mmol)、ヨウ化銅(I)(57mg,0.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(173mg,0.15mmol)及びトリエチルアミン(0.42ml,3.0mmol)を加え60℃で18時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混液(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイオラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌した。以下、参考例9.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物25) 100mgを得た(収率 13.3%)。
1H-NMR (400MHz, DMSO)δppm: 1.52 (br s, 4H, -OCH2 CH 2 CH 2 CH2NHTfa), 1.87 (m, 1H, 3’-Ha), 2.13 (m, 1H, 3’-Hb), 3.18 (m, 2H, -OCH 2 CH2CH2CH2NHTfa), 3.39-3.55 (m, 2H, -CH 2 NHTfa), 3.38-3.55 (m, 2H, 5’-Ha,b), 3.98 (d, 2H, J=5.6Hz, -CH=CHCH 2 O-), 4.18 (m, 1H, 4’-H), 4.28 (m, 1H, 2’-H), 4.85 (t, 1H, J=5.6Hz, 5’-OH), 5.43 (d, 1H, J=4.4Hz, 2’-OH), 5.82 (d, 1H, J=2.8Hz, 1’-H), 6.24 (br s, 1H, 2-NH2), 6.52 (d, 1H, J=16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 6.74 (dt, 1H, J=6.0, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 7.03 (s, 1H, 8-H), 9.39 (br s, 1H, NHTfa), 10.29 (br s, 1H, 1-NH)
【0154】
参考例16.7-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物26)の合成
参考例15.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}グアノシン(化合物25:100mg, 0.2mmol)をリン酸トリエチル(1ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(32.3μl, 0.35mmol)を添加し、氷冷下で3時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(2.4ml)に投入し、氷冷下で更に2時間攪拌反応させた後、得られた反応液に7%トリエチルアミン水溶液(6ml)を添加し、冷蔵庫内で終夜攪拌反応させた。以下、参考例12.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物26) 45mgを得た(収率 21.4%)。
【0155】
実施例5.7-{(4'''-R110-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物27)の合成
参考例16.で得た7-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物26:13mg, 12.4μmol)を水−DMF混合溶媒(1ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(90μl, 0.63mmol)及び5-カルボキシローダミン-110-ビス-トリフルオロアセテート コハク酸イミドエステル(モレキュラープローブ社製; 16.4mg, 25μmol)を順次添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実施例1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物27) 7.7mgを得た(収率 44.7%)。
【0156】
【化58】
【0157】
また、得られた目的物(化合物27) を、DU-640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長;700〜200nm, 対照:蒸留水)を図5に示す。
【0158】
実験例1.化合物20の安定性評価
〔試料〕
1.化合物20:実施例3の化合物
2.比較化合物1:7-デアザ-7-(6''-R6G-アミノ-1''-ヘキシニル)-3'-デオキシアデノシントリホスフェート
【0159】
【化59】
【0160】
〔操作方法〕
各試料を、ジチオスレイトール 1mMを含有するトリシン緩衝液 10mM(pH 7.5)に溶解し、0.3〜0.4mM緩衝液となるようにそれぞれ調製した。各溶液を8℃下で保存し、HPLC(カラム:WakosilII 5Cl8 HG, 4.6×150mm, 溶出液;0.02M NH4H2PO4, 0.01MBu4NH2PO4−アセトニトリル混合溶液)で純度を求め、その経日変化を追跡した。その結果を図6に示す。
【0161】
実験例2.化合物24の安定性評価
〔試料〕
1.化合物24:実施例4の化合物
2.比較化合物2:7-デアザ-7-(6''-R110-アミノ-1''-ヘキシニル)-3'-デオキシグアノシントリホスフェート
【0162】
【化60】
【0163】
〔操作方法〕
実験例1.で示した方法と同様に操作を行い、経日変化によるHPLC純度を求めた。その結果を図7に示す。
【0164】
実験例3.化合物27の安定性評価
〔試料〕
1.化合物27:実施例5の化合物
2.比較化合物2:7-デアザ-7-(6''-R110-アミノ-1''-ヘキシニル)-3'-デオキシグアノシントリホスフェート
〔操作方法〕
実験例1.で示した方法と同様に操作を行い、経日変化によるHPLC純度を求めた。その結果を図8に示す。
【0165】
図6〜8から明らかな如く、化合物20、24及び27は、比較化合物1及び2に比べると、長期保存安定性が著しく向上したことが判る。また、化合物12及び16についても、実験例1と同様の操作により安定性評価を行ったところ、化合物20、24及び27と同様の安定性を示すことが判った。以上のことから、本願に係る蛍光標識化ヌクレオチド誘導体は長期保存安定性に優れており、これらをターミネーターとして用いれば高感度且つ高精度にDNA塩基配列を決定し得ることが判る。
【0166】
【発明の効果】
本発明は、新規なリンカーを有する標識化ヌクレオチド誘導体であり、例えばRNAポリメラーゼ作用を利用する核酸に於いて安全、高感度且つ高精度に目的の塩基配列を決定するために有用な、蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を提供するものであり、本発明の蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を用いてRNAポリメラーゼを用いる連鎖停止法を行えば、簡便且つ高精度に核酸の塩基配列を決定し得る点に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた、5-{(4'''-TMR-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェート(化合物12)の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す。
【図2】 実施例2で得られた、5-{(4'''-XR-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフェート(化合物16)の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す。
【図3】 実施例3で得られた、7-{(4'''-R6G-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシントリホスフェート(化合物20)の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す。
【図4】 実施例4で得られた、7-{(4'''-R110-アミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物24)の紫外可視吸収スペクトルを測定した結果を示す。
【図5】 実施例5で得られた、7-{(4'''-R110-アミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホスフェート(化合物27)の合成
【図6】 実験例1で得られた、化合物20(実施例3の化合物)及び比較化合物1の経日変化によるHPLC純度の結果を示す。
【図7】 実験例2で得られた、化合物24(実施例4の化合物)及び比較化合物2の経日変化によるHPLC純度の結果を示す。
【図8】 実験例3で得られた、化合物27(実施例5の化合物)及び比較化合物2の経日変化によるHPLC純度の結果を示す。
Claims (4)
- 一般式[1]
Raはメチレン基を表し、Rbはエチレン基またはテトラメチレン基を表し、Eは置換基を有していてもよいイミノ基を表し、Wは、一般式[3]
で示されるヌクレオチド誘導体。 - 一般式[1]に於いて、一般式[6]若しくは[7]で示されるプリンヌクレオチド残基、及び一般式[8]若しくは[9]で示されるピリミジンヌクレオチド残基におけるヌクレオチド残基が、3'−デオキシリボヌクレオチド残基である、請求項1に記載のヌクレオチド誘導体。
- 請求項2に記載のヌクレオチド誘導体をターミネーターとして使用することを特徴とする、RNAポリメラーゼを用いた塩基配列決定方法。
- 請求項2に記載のヌクレオチド誘導体を含んで成る、RNAポリメラーゼを用いる塩基配列決定用ターミネーター。
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