JP2002193991A - 修飾ヌクレオチド - Google Patents

修飾ヌクレオチド

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JP2002193991A JP2000394815A JP2000394815A JP2002193991A JP 2002193991 A JP2002193991 A JP 2002193991A JP 2000394815 A JP2000394815 A JP 2000394815A JP 2000394815 A JP2000394815 A JP 2000394815A JP 2002193991 A JP2002193991 A JP 2002193991A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 安全、高感度且つ高精度に検出可能な新規な
蛍光標識化ヌクレオチド誘導体、更には、例えばRNA
ポリメラーゼ作用を利用する核酸の塩基配列決定法に於
いて有用な3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体の提
供。 【解決手段】 一般式[1]で示されるヌクレオチド誘
導体。例えば、下記式[20]で示されるヌクレオチド
誘導体。 〔式中、Qはヌクレオチド残基を表し、Ra及びRbは低
級アルキレン基を表し、Eは置換基を有していてもよい
イミノ基を表し、Wは蛍光色素基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、新規な蛍光標識
化ヌクレオチド誘導体に関するもの、更には、例えば核
酸の塩基配列分析に有用な、3’−デオキシリボヌクレ
オチド誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 DNAの塩基配列分析は、分子生物学
に於いて基幹的な技術の1つである。DNA塩基配列決
定法としては、現在、マキサム−ギルバート法(化学分
解法)〔Methods of Enzymology, 65, 499-560(1980)〕
及びサンガー法(ジデオキシ連鎖停止法)〔Proc. Nat
l. Acad. Sei., USA, 74, 5463-5467(1977)〕の2つの
基本的な方法が知られている。中でも、ジデオキシ連鎖
停止法は、化学分解法よりも簡単で短時間に塩基配列が
決定できるとの理由から、DNA塩基配列決定法の主流
となっている。
【0003】ジデオキシ連鎖停止法の基本原理は、以下
の如きものである。
【0004】先ず、塩基配列を決めようとするDNA断
片を含む一本鎖DNAを調製し、これを複製過程の鋳型
とする。次いで、これに該DNA断片の挿入部位の近傍
に結合するプライマーを結合させ、クレノウフラグメン
トと呼ばれる酵素(DNAポリメラーゼ)で該一本鎖D
NAに相補的なDNAを合成する。この合成は、4種の
天然の2’−デオキシリボヌクレオチド、及び連鎖停止
剤(ターミネーター)として、ラジオアイソトープ、蛍
光色素等で標識した4種の各塩基に対応する標識化
2’,3’−ジデオキシヌクレオチドの存在下で行われ
る。即ち、2’,3’−ジデオキシヌクレオチドは、
2’−デオキシリボヌクレオチドと同様にクレノウフラ
グメントの基質になるが、2’,3’−ジデオキシヌク
レオチドが結合した場合は、そこでDNAの連鎖伸長が
停止する。この結果、共通の5’末端を持つが鎖長の異
なる様々なDNA鎖が合成される。即ち、アデニン
(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン
(T)の各塩基について、2’,3’−ジデオキシヌク
レオチド体を併用して前記操作を行った後、これを電気
泳動にかけると、塩基配列の順番をDNA断片の長さで
解読できるのである。
【0005】上記のジデオキシ連鎖停止法に用いられる
標識化ターミネーターに関しては、例えば、サンガー等
の報告〔J. Mol. Biol., 143, 161-178(1980)〕、ス
ミス等の報告〔Nucleic Acids Res., 13, 2399-2412(1
985)〕、プローバー等の報告〔Science, 238, 336-341
(1987)〕、コンネル等の報告〔BioTechniques, 5,342
-348(1987)〕、リー等の報告〔Nucleic Acids Res.,
20, 2471-2483 (1992)〕、特公表平5-502371号公報、
特公平7-121239号公報等、種々の報告がなされている。
【0006】また、上記のジデオキシ連鎖停止法に於け
る、操作手順の煩雑さ(鋳型一本鎖DNAの調製等)、
処理時間の高速化が難しい等の問題点を解決する手段の
1つとして、RNAポリメラーゼの特性を利用した連鎖
伸長反応によるDNA塩基配列決定法が考えられてい
る。
【0007】このようなRNAポリメラーゼを用いる塩
基配列決定法のうち、連鎖停止法については、4種の天
然リボヌクレオチド、及びターミネーターとして、ラジ
オアイソトープである例えば32P等の放射性同位元素を
標識物質として用いた4種の各塩基に対応する標識化
3’−デオキシヌクレオチドを用いる方法が知られてい
る〔Biochemistry, 24, 5716-5723(1985)〕。
【0008】しかしながら、この標識ターミネーター
は、標識物質として放射性同位元素を用いているので、
人体に対する安全性や廃棄物処理等を考慮すると、使い
勝手のよいものではない。そこで、放射性同位元素に代
えて蛍光により標識されたターミネーターを利用するこ
とが考えられている。
【0009】一方、DNA塩基配列決定の如き高度な技
術が要求される分野に於いて、RNAポリメラーゼを利
用した連鎖停止法に用いられる、蛍光標識化合物や蛍光
標識化3’−デオキシリボヌクレオチドには、使用する
RNAポリメラーゼの活性を妨げてはならない、という
厳しい制約が課せられているため、RNAポリメラーゼ
を用いる連鎖停止法に有用な蛍光標識化ターミネーター
としてどのような構造を有するものが適しているのか
を、DNAポリメラーゼとRNAポリメラーゼとの構造
相関等に基づいて、上記の如き公知の標識化ターミネー
ターから推測することは極めて困難である。
【0010】そこで、本発明者等は、RNAポリメラー
ゼを利用したDNAの塩基配列決定方法に於けるターミ
ネーターとして、リンカー(ヌクレオチド残基と蛍光色
素基との結合部位。)に二重結合を有する蛍光標識化
3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を開発した(特
開平11-80189号公報)。この蛍光標識化3’−デオキシ
リボヌクレオチド誘導体は、RNAポリメラーゼによる
取り込み率が良好であるという点で、DNA塩基配列決
定用ターミネーターとして有用なものであるが、低温で
の長期保存安定性、耐熱性等に若干問題があった。ま
た、塩基配列決定装置を用いて塩基配列を決定する場
合、電気泳動の結果に表れるピークの高さ、形状等が、
取り込まれるターミネーターの種類によって不均一であ
るため、塩基配列の決定を困難にする場合がある、とい
う問題があった。
【0011】このような状況の中、RNAポリメラーゼ
を利用した核酸の塩基配列決定用ターミネーターとし
て、更には、DNAポリメラーゼを利用した核酸の塩基
配列決定用ターミネーターとして、実用的なレベルで使
用可能な新規な蛍光標識化ヌクレオチド誘導体の開発が
望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した如
き状況に鑑みなされたもので、安全、高感度且つ高精度
に検出可能な新規な蛍光標識化ヌクレオチド誘導体、更
には、例えばRNAポリメラーゼ作用を利用する核酸の
塩基配列決定法に於いて有用な3’−デオキシリボヌク
レオチド誘導体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決する目的でなされたものであり、(1)一般式[1]
【0014】
【化15】
【0015】(式中、Qはヌクレオチド残基を表し、R
a及びRbは低級アルキレン基を表し、Eは置換基を有
していてもよいイミノ基を表し、Wは蛍光色素基を表
す。)で示されるヌクレオチド誘導体、(2)一般式
[1]に於いて、Qで示されるヌクレオチド残基が、3’
−デオキシリボヌクレオチド残基である、上記(1)に
記載のヌクレオチド誘導体をターミネーターとして使用
することを特徴とする、RNAポリメラーゼを用いた塩
基配列決定方法、及び(3)一般式[1]に於いて、Qで
示されるヌクレオチド残基が、3’−デオキシリボヌク
レオチド残基である、上記(1)に記載のヌクレオチド
誘導体を含んで成る、RNAポリメラーゼを用いる塩基
配列決定用ターミネーター、に関する発明である。
【0016】即ち、本発明者等は、上記目的を達成すべ
く鋭意研究を重ねた結果、一般式[1]で示される蛍光標
識化ヌクレオチド誘導体を、例えば核酸の塩基配列決定
方法に於けるターミネーターとして用いれば、核酸の塩
基配列を高精度且つ迅速に決定し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0017】本発明の一般式[1]で示されるヌクレオ
チド誘導体は、(a)ヌクレオチド残基:Q、(b)リ
ンカー:一般式[5]
【0018】
【化16】
【0019】(式中、Ra、Rb及びEは前記に同
じ。)及び(c)蛍光色素基:W、の3つの構成部分に
分けることができる。
【0020】一般式[1]に於いて、Qで示されるヌクレ
オチド残基としては、例えばリボヌクレオチド残基、
3’−デオキシリボヌクレオチド残基、2’−デオキシ
リボヌクレオチド残基、2’,3’−ジデオキシリボヌ
クレオチド残基等が挙げられ、具体的には、一般式[6]
及び[7]で示されるプリンヌクレオチド残基、一般式
[8]及び[9]で示されるピリミジンヌクレオチド残基
が挙げられる。
【0021】
【化17】
【0022】
【化18】
【0023】
【化19】
【0024】
【化20】
【0025】(式中、R1及びR2は、夫々独立して水素
原子、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、アジド
基、チオール基又はハロゲン原子を表し、R3は、−P
32、−P263、−P394又はその塩を表
す。) 尚、一般式[6]〜[9]に於いて、R1及びR2で示さ
れるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0026】低級アルコキシ基としては、通常炭素数1
〜6のものが挙げられ、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げ
られる。
【0027】R3で示される−PO32、−P263
び−P394の塩としては、例えばナトリウム塩, カ
リウム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリ
ウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアン
モニウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、アンモニウ
ム塩等が挙げられる。
【0028】また、一般式[5]で示されるリンカーは、
Qで示されるヌクレオチド残基とWで示される蛍光色素
基とを結合するものである。即ち、該リンカーの二重結
合を有する末端の炭素原子が、前記のQで示されるヌク
レオチド残基のうち、ピリミジン環を有するものについ
てはその5位に、また7−デアザプリン環を有するもの
についてはその7位に夫々結合し、更に、リンカーのE
で示されるイミノ基が、蛍光色素基上のカルボニル基と
結合することにより、ヌクレオチド残基と、蛍光色素基
とを有する化合物を形成する。
【0029】一般式[5]で示されるリンカーに於いて、
Ra及びRbで示される低級アルキレン基としては、直
鎖状、分枝状或いは環状でもよく、通常炭素数1〜1
0、好ましくは炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的
には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン
基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチ
レン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメ
チレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例
えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン
基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン
基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン
基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,
1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン
基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン
基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレ
ン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘ
プタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチル
ノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロ
プロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペン
チレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチ
レン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン
基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙
げられる。
【0030】一般式[1]に於いて、Eで示されるイミノ
基の置換基としては、反応活性を有さない基なら特に限
定されないが、例えば炭素数1〜6の低級アルキル基が
挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、具体的
には、例えばメチル基,エチル基,n-プロピル基,イ
ソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,sec-ブチ
ル基,tert-ブチル基,n-ペンチル基,イソペンチル
基,ネオペンチル基,sec-ペンチル基,tert-ペンチル
基,2-メチルブチル基,1-エチルプロピル基、1,2-ジ
メチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、
ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2
-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチ
ルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロ
ピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。またこれ
らの置換基の水素原子は、更にフッ素,塩素,臭素,ヨ
ウ素等のハロゲン原子等で置換されていてもよい。
【0031】一般式[1]に於いて、Wで示される蛍光色
素基としては、特に限定されないが、アルゴンレーザー
のような適切な供給源からのエネルギー吸収による刺激
に引き続いて、検知可能な発光放射を生じる蛍光色素基
が好ましい。
【0032】Wで示される蛍光色素基としては、例え
ば、一般式[2]
【0033】
【化21】
【0034】〔式中、Tは炭素原子又は窒素原子を表
し、Rcはヘテロ原子を有していてもよい二価の炭化水
素残基を表し、Xは酸素原子、硫黄原子、−CH2−、
−NR4−(式中、R4は、水素原子、低級アルキル基、
アラルキル基又はアリール基を表す。)又は−BF2
を表し、環A及び環Bは、何れか一方が
【0035】
【化22】
【0036】であり、他方が
【0037】
【化23】
【0038】(ここで、Zは、=O又は=N+56
表し、Yは、−OH又は−NR56を表し、R5及びR6
は、夫々独立して水素原子又は低級アルキル基を表す。
また、R5及びR6は、環A又は環B上の−NR56又は
=N+56が結合している炭素原子の両隣の炭素原子
に夫々アルキレン基として結合しているものであっても
よい。)であるか、或いは何れか一方が、
【0039】
【化24】
【0040】であり、他方が
【0041】
【化25】
【0042】であり、環C
【0043】
【化26】
【0044】に於ける破線-----は、環A及び環Bの構
造に対応した位置の結合手を意味する。また、
【0045】
【化27】
【0046】は、環A、環B又は環Cの何れかの炭素原
子に任意に結合していることを意味する。更に、上記環
A、環B、環C及びRcは、更に置換基を有していても
よい。〕で示される基等が挙げられる。
【0047】一般式[2]に於いて、Rcで示されるヘテ
ロ原子を有していてもよい二価の炭化水素残基として
は、二価の炭化水素基の鎖中の任意の位置に、ヘテロ原
子を有する二価の基を1つ以上、好ましくは1〜5個含
まれていてもよい基が挙げられる。
【0048】二価の炭化水素基としては、例えばアルキ
レン基、アリーレン基等が挙げられる。
【0049】アルキレン基としては、直鎖状、分枝状又
は環状でもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは炭素数
1〜6のアルキレン基が挙げられ、具体的には、例えば
メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチ
レン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタ
メチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカ
メチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン
基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリ
メチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエ
チレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン
基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチ
レン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメ
チレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサ
メチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチル
テトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-
メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の
分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-
シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シク
ロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロ
オクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカ
レン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
【0050】アリーレン基としては、例えばo-フェニレ
ン基,m-フェニレン基,p-フェニレン基,4,4’-ビフェ
ニリレン基,2,7-ナフチレン基,p-キシレン-α,α’-
ジイル基,m-キシレン-α,α’-ジイル基等が挙げられ
る。
【0051】これら二価の炭化水素基は、鎖中の任意の
位置にヘテロ原子を有する二価の基を1つ以上含んでい
てもよく、ヘテロ原子を有する二価の基としては、例え
ば窒素原子、硫黄原子、酸素原子等のヘテロ原子を有す
る、反応活性を有さない基であれば特に限定されない
が、具体的には、例えば−O−,−S−,−NR7
(式中、R7は水素原子、低級アルキル基、アラルキル
基又はアリール基を表す。),
【0052】
【化28】
【0053】等が挙げられる。
【0054】ヘテロ原子を有する二価の基として表され
る−NR7−に於ける、R7で示される低級アルキル基と
しては、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数
1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル
基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル
基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル
基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチ
ル基、1-エチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル
基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル
基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、2-メチルペン
チル基、3-メチルペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、
2-エチルブチル基、1,1-メチルエチルプロピル基、シク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基等が挙げられる。
【0055】R7で示されるアラルキル基としては、通
常炭素数7〜20のものが挙げられ、具体的には、例えば
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェ
ニルブチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基等が挙
げられる。
【0056】R7で示されるアリール基としては、単
環、縮合多環の何れでもよく、具体的には、例えばフェ
ニル基,o-トリル基,p-トリル基,m-トリル基,2,3-キ
シリル基,2,4-キシリル基,2,5-キシリル基,2,6-キシ
リル基,メシチル基等の単環、例えばナフチル基,アン
トリル基,フェナントリル基等の縮合多環等が挙げられ
る。
【0057】これらのRcで示されるヘテロ原子を含ん
でいてもよい二価の炭化水素残基は、更に置換基を有し
ていてもよく、当該置換基としては、例えばメトキシ
基,エトキシ基,n-プロポキシ基,イソプロポキシ基
等の低級アルコキシ基、例えばフッ素,塩素,臭素,ヨ
ウ素等のハロゲン原子、例えばカルボキシル基,スルホ
ン酸基又はその塩が挙げられる。カルボキシル基及びス
ルホン酸基の塩としては、例えばナトリウム塩,カリウ
ム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム
塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアンモニ
ウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩
等が挙げられる。
【0058】一般式[2]に於いて、Xとして表される−
NR4−に於ける、R4で示される低級アルキル基として
は、直鎖状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜
6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-
ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec-ペ
ンチル基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-エ
チルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル
基、tert-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチル
ペンチル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル
基、1,1-メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
等が挙げられる。
【0059】R4で示されるアラルキル基としては、通
常炭素数7〜20のものが挙げられ、具体的には、例えば
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェ
ニルブチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基等が挙
げられる。
【0060】R4で示されるアリール基としては、単
環、縮合多環の何れでもよく、具体的には、例えばフェ
ニル基,o-トリル基,p-トリル基,m-トリル基,2,3-キ
シリル基,2,4-キシリル基,2,5-キシリル基,2,6-キシ
リル基,メシチル基等の単環、例えばナフチル基,アン
トリル基,フェナントリル基等の縮合多環等が挙げられ
る。
【0061】一般式[2]に於いて、Zとして表される=
+56又はYとして表される−NR56に於ける、
5及びR6で示される低級アルキル基としては、直鎖
状、分枝状又は環状でもよく、通常炭素数1〜6のもの
が挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、
n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブ
チル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、sec-ペンチル
基、tert-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-エチルプ
ロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、
イソヘキシル基、ネオヘキシル基、sec-ヘキシル基、te
rt-ヘキシル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチ
ル基、2,2-ジメチルブチル基、2-エチルブチル基、1,1-
メチルエチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げ
られる。
【0062】一般式[2]に於いて、環A、環B及び環C
は更に置換基を有していてもよく、当該置換基として
は、例えばフッ素,塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン原
子、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソ
プロピル基,n−ブチル基,イソブチル基等の低級アル
キル基、例えばビニル基,アリル基,1−プロペニル
基,イソプロペニル基,1−ブテニル基,2−ブテニル
基,1,3−ブタジエニル基等のアルケニル基、例えばベ
ンジル基,フェネチル基,フェニルプロピル基,フェニ
ルブチル基,ジフェニルメチル基等のアラルキル基、例
えばフェニル基,o−トリル基,m−トリル基,p−ト
リル基,2,3-キシリル基,2,4-キシリル基,メシチル基
等のアリール基、例えばメトキシ基,エトキシ基,n−
プロポキシ基,イソプロポキシ基等の低級アルコキシ
基、例えばチオラニル基,ピペリジル基、フリル基等の
複素環基等が挙げられる。またこれらの置換基のうち芳
香環を有するものについては、これら芳香環上に、更
に、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソ
プロピル基等の低級アルキル基、例えばメトキシ基,エ
トキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基等の低
級アルコキシ基、例えばフェニル基等のアリール基等の
置換基を有していてもよい。
【0063】また、一般式[2]に於けるTが炭素原子の
場合は、一般式[2]は好ましくは一般式[3]
【0064】
【化29】
【0065】〔式中、Jはカルボキシル基を表し、Xは
酸素原子、硫黄原子、−NR4−(式中、R4は、前記に
同じ。)を表し、また、環A及び環Bは、何れか一方が
【0066】
【化30】
【0067】であり、他方が
【0068】
【化31】
【0069】(ここで、Z、Y及びその他の定義は前記
に同じ。)であり、その他の定義は前記に同じであ
る。〕で示される基が挙げられる。
【0070】更に、一般式[3]に於いて、Jで示される
カルボキシル基が一般式[10]
【0071】
【化32】
【0072】で示される如き位置に結合している場合、
一般式[10]は、下記式の何れの状態をも取り得る。
【0073】
【化33】
【0074】また、該カルボキシル基は、例えばナトリ
ウム塩,カリウム塩,リチウム塩等のアルカリ金属塩、
例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばトリ
エチルアンモニウム塩,ピリジン塩等の有機アミン塩、
アンモニウム塩等の塩を形成していてもよい。
【0075】一般式[3]に於いて、環C
【0076】
【化34】
【0077】に於ける破線-----は、環A及び環Bの構
造に対応した位置の結合手を意味するものであるが、こ
れを具体的に示すと、例えば以下の如くになる。即ち、
環Aが
【0078】
【化35】
【0079】である場合は、環Cに於ける結合手の位置
は以下に示す如きであり、
【0080】
【化36】
【0081】また、環Bが
【0082】
【化37】
【0083】である場合は、環Cに於ける結合手の位置
は以下に示す如きである。
【0084】
【化38】
【0085】更に、Xが−NH−である場合、環A(又
は環B)と環Cとは、下記に示す何れの状態をも取り得
る。
【0086】
【化39】
【0087】尚、一般式[3]に於いて、環A又は環Bに
於ける置換基Zが=N+56であり、Yが−NR56
である場合で、R5及びR6が、環A又は環B上の=N+
5 6又は−NR56が結合している炭素原子の両隣の
炭素原子に夫々アルキレン基として結合している場合と
しては、例えば一般式[11]
【0088】
【化40】
【0089】(式中、Q1、Q2、Q3及びQ4は、例えば
エチレン基、トリメチレン基等のアルキレン基を表し、
J及びXは前記に同じ。)で示すものが挙げられる。
【0090】一般式[2]に於けるTが窒素原子の場合
は、一般式[2]は好ましくは一般式[4]
【0091】
【化41】
【0092】(式中、Xは、−BF2−を表し、環A及
び環Bは、何れか一方が
【0093】
【化42】
【0094】であり、他方が
【0095】
【化43】
【0096】であり、Rc及びその他の定義は前記に同
じである。)で示される基が挙げられる。
【0097】一般式[4]に於いて、環C
【0098】
【化44】
【0099】に於ける破線-----は、環A及び環Bの構
造に対応した位置の結合手を意味するものであるが、こ
れを具体的に示すと、例えば以下の如くになる。
【0100】
【化45】
【0101】一般式[2]で示される蛍光色素基として
は、好ましくは、ローダミン系色素、フルオレッセイン
系色素、4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-イン
ダセン系色素等に由来するものが挙げられる。これら色
素の具体例としては、例えば5(又は6)カルボキシテ
トラメチルローダミン(以下、TMRと略記する。),
5(又は6)カルボキシローダミンX(以下、XRと略
記する。),5(又は6)カルボキシローダミン6G
(以下、R6Gと略記する。),5(又は6)カルボキ
シローダミン110(以下、R110と略記する。)等
のローダミン系色素、例えば5(又は6)カルボキシフ
ルオレッセイン(以下、FAMと略記する。),5(又
は6)カルボキシ-2',7'-ジクロロフルオレッセイン,
5(又は6)カルボキシ-2',4',5',7'-テトラクロロフ
ルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4,7-ジクロ
ロ-2',7'-ジメトキシフルオレッセイン,5(又は6)
カルボキシ-4,7,4',5'-テトラクロロ-2',7'-ジメトキシ
フルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-4',5'-ジ
クロロ-2',7'-ジメトキシフルオレッセイン(以下、J
OEと略記する。),5(又は6)カルボキシ-4,7-ジ
クロロ-1',2',7',8'-ジベンゾフルオレッセイン,5
(又は6)カルボキシ-4,7-ジクロロ-1',2',7',8'-ジベ
ンゾフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-2',7'
-ジクロロフルオレッセイン,5(又は6)カルボキシ-
2',7'-ジフルオロフルオレッセイン(以下、オレゴング
リーン 488 カルボン酸と略記する。)等のフルオレ
ッセイン系色素、例えば4,4-ジフルオロ-1,3,5,7-テト
ラメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-8-プロピ
オン酸(以下、BODIPY 493/503と略記する。),
2,6-ジブロモ-4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3
a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、B
ODIPY Fl Br2と略記する。),4,4-ジフルオ
ロ-5-フェニル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-
プロピオン酸(以下、BODIPY R6Gと略記す
る。),4,4-ジフルオロ-5,7-ジフェニル-4-ボラ-3a,4a
-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BOD
IPY 530/550と略記する。),6-((4,4-ジフルオロ-
1,3-ジメチル-5(4-メトキシフェニル)-4-ボラ-3a,4a-ジ
アザ-s-インダセン-2-プロピオニル)アミノ)ヘキサン酸
(以下、BODIPYTMRと略記する。),4,4-ジフ
ルオロ-5-(4-フェニル-1,3-ブタジエニル)-4-ボラ-3a,4
a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(以下、BOD
IPY 581/591と略記する。),6(((4-(4,4-ジフルオ
ロ-5-(2-チエニル)-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン
-3-イル)フェノキシ)アセチル)アミノ)-ヘキサン酸(以
下、BODIPY TR−Xと略記する。)等の4,4-ジ
フルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン系色素等
の蛍光色素に由来するものが挙げられる。
【0102】本発明のヌクレオチド誘導体は、例えば一
般式[12]
【0103】
【化46】
【0104】〔式中、E’は、置換基を1つ有していて
もよいアミノ基(置換基としては、Eで示される、置換
基を有していてもよいイミノ基の置換基と同様のものが
挙げられる。)を表し、Q、Ra及びRbは前記に同
じ。)で示されるヌクレオチド誘導体とW−OSu(式
中、Suはスクシンイミド基を表し、Wは前記に同
じ。)で示される蛍光色素基のスクシンイミジルエステ
ル体とを反応させることにより容易に得られる。
【0105】蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレオチ
ド誘導体は、例えば以下の如き合成経路に準じて製造す
ることができる。
【0106】尚、下記合成経路中、Wは上記した如き蛍
光色素基を表わす。また、下記合成経路に於いて使用さ
れる略称の正式名は下記の通りである。 (Boc)2O:二炭酸ジ-tert-ブチル DMF:N,N−ジメチルホルムアミド sat.HCl/Et2O: 飽和塩酸/ジエチルエーテル
溶液 Et3N:トリエチルアミン -Tfa:トリフルオロアセチル基 (EtO)3PO:リン酸トリエチル tris(TBAPP):トリス(トリ−n−ブチルアンモニ
ウム)ピロホスフェート W−OSu:蛍光色素基のコハク酸イミジルエステル体 (Ph3P)4Pd:テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム(0)
【0107】(1)リンカー(一般式[5]に於いて、R
aがメチレン基、Rbがエチレン基及びEがイミノ基で
ある化合物。)の合成。
【0108】
【化47】
【0109】(2)リンカー(一般式[5]に於いて、R
aがメチレン基、Rbがテトラメチレン基及びEがイミ
ノ基である化合物。)の合成。
【0110】
【化48】
【0111】(3)蛍光標識3’−デオキシウリジン−
5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaが
メチレン基、Rbがテトラメチレン基である化合物)の
合成。
【0112】
【化49】
【0113】(4)蛍光標識3’−デオキシシチジン−
5’−トリホスフェート(一般式[1]に於けるRaが
メチレン基、Rbがテトラメチレン基である化合物)の
合成。
【0114】
【化50】
【0115】(5)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキ
シアデノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]
に於けるRaがメチレン基、Rbがエチレン基である化
合物)の合成。
【0116】
【化51】
【0117】(6)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキ
シグアノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]
に於けるRaがメチレン基、Rbがエチレン基である化
合物)の合成。
【0118】
【化52】
【0119】(7)蛍光標識7−デアザ−3’−デオキ
シグアノシン−5’−トリホスフェート(一般式[1]
に於けるRaがメチレン基、Rbがテトラメチレン基で
ある化合物)の合成。
【0120】
【化53】
【0121】尚、本発明のヌクレオチド誘導体のうち、
3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体以外のものにつ
いても同様に、上記の如き合成経路により製造すること
ができる。
【0122】本発明のヌクレオチド誘導体は、DNA塩
基配列決定用ターミネーターとして有用であり、中でも
3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体は、RNAポリ
メラーゼを用いる連鎖停止法によるDNA塩基配列決定
法に於けるRNA伸長反応停止剤として非常に有効であ
るので、これらを用いることによりDNA塩基配列を簡
便且つ短時間に決定することができる。
【0123】即ち、塩基配列を決定すべき鋳型DNAを
各RNAポリメラーゼのプロモーターの下流に繋ぎ、ア
デニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラ
シル(U)の4種類のリボヌクレオチドと該リボヌクレ
オチドに対応する本発明の異なる蛍光色素で修飾された
4種の3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体の存在下
で各塩基の部位でRNAポリメラーゼの伸長停止反応を
行い、それらの産物を混合して1つのレーンで電気泳動
した後、レーザーの励起による蛍光波長を分光すること
によりDNA塩基配列を逐次決定することができる。
【0124】上記の如きRNAポリメラーゼを用いる連
鎖停止法に於いて使用されるRNAポリメラーゼとして
は特に限定されないが、伸長反応のプロセッシビティの
高いプロモーター依存型ファージ由来のRNAポリメラ
ーゼが好ましく挙げられる。これらRNAポリメラーゼ
の具体例としては、T7RNAポリメラーゼ、T3RNA
ポリメラーゼ、SP6RNAポリメラーゼ等が挙げられ
る。
【0125】また、本発明のヌクレオチド誘導体は、プ
ライマーに組み込むことによりDNAの塩基配列を決定
することも可能である。
【0126】以下に、実施例及び参考例を挙げて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限
定されるものではない。
【0127】
【実施例】参考例1.N-Boc-2-アミノエタノール(前述
の合成経路中の化合物2に相当し、以下、化合物2と略
記する。尚、以下の化合物についても同様に合成経路中
の化合物を夫々示す。)の合成 2-アミノエタノール(化合物1:4.7g, 77mmol)(和光純
薬工業(株)製)をアセトニトリル(100ml)に溶解し、
1N水酸化ナトリウム溶液(38ml)及び二炭酸-ジ-tert-
ブチル(25g, 115mmol)を加え、35〜40℃で5時間反応さ
せた。反応終了後、得られた反応液を濃縮した後、残渣
をシリカゲルカラム(溶出液;クロロホルム:メタノー
ル=20:1)で精製し、目的物(化合物2) 11.1gを得た
(収率 89.5%)。 元素分析 C7H15NO3(Mw= 161.20)として 計算値(%); C:52.16, H:9.38, N:8.69 実測値(%); C:52.18, H:9.36, N:8.79
【0128】参考例2.3-(N-Boc-2-アミノエチルオキ
シ)-1-プロペン(化合物3)の合成 参考例1.で得た N-Boc-2-アミノエタノール(化合物
2:53.5g, 330mmol)をDMF(1L)に溶解し、次いで水酸
化バリウム八水和物(78g)、酸化バリウム(305g)及び臭
化アリル(48.4g, 400mmol)を順次添加し、室温で6時間
反応させた。反応終了後、得られた反応液をクロロホル
ム(1L)で希釈した後、不溶物を濾別し、次いで母液を0.
2N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水及び食塩水で順次
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(溶出液;
ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、目的物(化合
物3)49.8gを得た(収率 75.0%)。 元素分析 C10H19NO3(Mw= 201.27)として 計算値(%); C:59.68, H:9.52, N:6.96 実測値(%); C:59.58, H:9.58, N:6.93
【0129】参考例3.3-(2-トリフルオロアセタミド
エチルオキシ)-1-プロペン(化合物4)合成 参考例2.で得た3-(N-Boc-2-アミノエチルオキシ)-1-
プロペン(化合物3:33.4g, 166mmol)を飽和塩酸ジエチ
ルエーテル溶液(330ml)に溶解し、室温で終夜攪拌反応
させた後、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をク
ロロホルム(250ml)に懸濁し、トリエチルアミン(14ml,
100mmol)及びトリフルオロ酢酸メチル(11m, 10mmol)を
添加した後、室温で2時間反応させた。反応終了後、得
られた反応液を0.2N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水
及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させた。乾燥後、溶媒を留去し、目的物(化合物4)
17.5gを得た(収率 53.6%)。 元素分析 C7H10F3NO2(Mw= 197.16)として 計算値(%); C:42.64, H:5.11, N:7.10 実測値(%); C:42.67, H:5.15, N:7.041 H-NMR (400MHz,DMSO) δppm: 3.32-3.37 (m, 2H, -OC
H2 CH2NHTfa), 3.40 (t,1H, J= 2.4Hz, HCC-), 3.54 (t,
2H, J=5.6Hz, -CH2 NHTfa), 4.14 (d, 2H, J=2.4Hz, HC
CCH2 -), 9.47 (br s, 1H, NHTfa)
【0130】参考例4.N-Boc-4-アミノブタノール(化
合物6)の合成 4-アミノ-1-ブタノール(化合物5:25g, 280mmol)(東京
化成工業(株)製)をアセトニトリル(500ml)に溶解し、
次いで1N水酸化ナトリウム溶液(140ml)及び二炭酸-ジ-
tert-ブチル(92g, 420mmol)を加え、35〜40℃で2.5時間
攪拌反応させた。以下、参考例1.で示した方法と同様
に操作を行い、目的物(化合物6) 28.1gを得た(収率 5
2.9%)。 元素分析 C9H19NO3(Mw= 189.25)として 計算値(%); C:57.12, H:10.12, N:7.40 実測値(%); C:57.20, H:10.20, N:7.21
【0131】参考例5.3-(N-Boc-4-アミノブチルオキ
シ)-1-プロペン(化合物7)の合成 参考例4.で得たN-Boc-4-アミノブタノール(化合物
6:28g, 150mmol)をDMF(400ml)に溶解し、次いで水酸
化バリウム八水和物(35g)、酸化バリウム(136g)及び臭
化アリル(25.4g, 210mmol)を順次添加し、室温で終夜攪
拌反応させた。以下、参考例2.で示した方法と同様に
操作を行い、目的物(化合物7) 20.5gを得た(収率 59.5
%)。 元素分析 C12H23NO3(Mw= 229.32)として 計算値(%); C:62.85, H:10.11, N:6.11 実測値(%); C:62.80, H:10.07, N:6.16
【0132】参考例6.3-(4-トリフルオロアセタミド
ブチルオキシ)-1-プロペン(化合物8)の合成 参考例5.で得た3-(N-Boc-4-アミノブチルオキシ)-1-
プロペン(化合物7:20g, 88mmol)を飽和塩酸ジエチル
エーテル溶液(200ml)に溶解し、室温で終夜攪拌反応さ
せた。反応終了後、析出した結晶を濾取し、次いで、得
られた結晶をクロロホルム(250ml)に懸濁し、トリエチ
ルアミン(12ml, 85mmol)及びトリフルオロ酢酸メチル(1
0ml, 93mmol)を添加し、室温で2時間攪拌反応させた。
以下、参考例3.で示した方法と同様に操作を行い、目
的物(化合物8) 16.2gを得た(収率93.6%)。 元素分析 C9H14F3NO2(Mw= 225.21)として 計算値(%); C:48.00, H:6.27, N:6.22 実測値(%); C:48.10, H:6.29, N:6.251 H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.50-1.53 (m, 4H, -OC
H2 CH2CH2 CH2NHTfa), 3.16-3.17 (m, 2H, -OCH2 CH2CH2CH
2NHTfa), 3.35 (t, 1H, J=2.4Hz, HCC-), 3.41-3.44
(m, 2H, -CH2 NH-Tfa), 4.09 (d, 2H, J=2.4Hz, HCCCH
2 -), 9.36 (br s, 1H,NHTfa)
【0133】参考例7.3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフ
ルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}ウリ
ジン(化合物10)の合成 塩化パラジウム (885mg,5mmol)と塩化リチウム (425mg,
10mmol)のメタノール(50ml)溶液を一晩攪拌し、0.1Mリ
チウムテトラクロロパラデート溶液を調製した。3'-デ
オキシウリジン(化合物9:342mg, 1.5mmol)と酢酸水
銀(II)(495mg, 1.5mmol)を水(15ml)に溶解し、60℃
で4時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮後、残渣
を無水メタノール(15ml)に懸濁させ、先に調製した0.1
Mリチウムテトラクロロパラデート溶液(16.5ml)及び参
考例6.で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオ
キシ)-1-プロペン(化合物8:1.2g, 5.3mmol)を加え18
時間環流反応させた。反応液を硫化水素ガスで飽和させ
た後、沈殿物をセライト濾過で濾別し、得られた濾液を
濃縮した。次いで、残渣をシリカゲルカラム(溶出液;
クロロホルム:メタノール=9:1)及び、HPLC
(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0×250mm, 溶
出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精製し、目的
物(化合物10) 75mgを得た(収率 11.1%)。1 H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.51 (br s, 4H, -OCH2
CH2CH2 CH2NHTfa), 1.73(m, 1H, 3’-Ha), 2.00 (m, 1H,
3’-Hb), 3.18 (d, 2H, J=6.0Hz, -OCH2 CH2CH2CH2NHTf
a), 3.38 (m, 2H, -CH2 NHTfa), 3.53-3.56 (m, 1H, 5’
-Ha), 3.78-3.81(m, 1H, 5’-Hb), 3.95 (d, 2H, J=5.6
Hz, -CH=CHCH2 O-), 4.22 (m, 1H, 4’-H), 4.23 (m, 1
H, 2’-H), 5.21 (t, 1H, J=5.0Hz, 5’-OH), 5.53 (d,
1H, J=4.0Hz, 2’-OH), 5.65 (s, 1H, 1’-H), 6.22
(d, 1H, J=15.6Hz, -CH=CHCH2O-),6.47 (dt, 1H, J =5.
9, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 8.26 (s, 1H, 6-H), 9.38
(brs, 1H, NHTfa), 11.37 (s, 1H, 3-NH)
【0134】参考例8.5-{(4'''-アミノブチルオキシ)
-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェー
ト(化合物11)の合成 参考例7.で得た3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロ
アセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}ウリジン(化
合物10:135mg, 0.3mmol)をリン酸トリエチル(1.3ml)に
溶解した後、氷冷下、オキシ塩化リン(48.6μl, 0.52m
mol)を添加し、17時間攪拌反応させた。反応終了後、得
られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピ
ロリン酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下、2時
間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液に7%
トリエチルアミン水溶液(8ml)を加え、冷蔵庫内で終夜
攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液をジエチ
ルエーテルで洗浄し、得られた水層をDEAE-TOYOPEARLイ
オン交換カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×
30.0cm,溶出液;0.3M炭酸水素トリエチルアンモニウ
ム緩衝液)で精製し、溶出画分を減圧濃縮後、得られた
残渣を25%アンモニア水(40ml)に溶解し、冷蔵庫内で終
夜攪拌反応させた。得られた反応液を減圧濃縮し、残渣
を凍結乾燥させ目的物(化合物11) 65.6mgを得た(収率
21.9%)。 元素分析 4トリエチルアミン塩C40H88N7O15P3(Mw= 10
00.10)として 計算値(%); C:48.04, H:8.87, N:9.80, 実測値(%); C:47.90, H:8.91, N:9.63,
【0135】実施例1.5-{(4'''-TMR-アミノブチル
オキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホ
スフェート(化合物12)の合成 参考例8.で得た5-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''-
プロピニル}-3'-デオキシウリジントリホスフェート(化
合物11:12.6mg, 8μmol)を水−DMF混合溶媒(400μ
l)に溶解し、トリエチルアミン(10μl, 70μmol)及び5-
カルボキシテトラメチルローダミンコハク酸イミドエス
テル(モレキュラープローブ社製)(8.4mg, 16μmol)を
加え、室温で終夜攪拌反応させた。反応終了後、得られ
た反応液をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグ
ラフィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶出液;0.1M炭酸
水素トリエチルアンモニウム緩衝液, 40%アセトニトリ
ル)で精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮後、残渣を
凍結乾燥させ、目的物(化合物12) 8.9mgを得た(収率
78.6%)。
【0136】
【化54】
【0137】(式中、Meはメチル基を示す。) また、得られた目的物(化合物12)を、DU-640紫外可視分
光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて、紫外
可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長:700〜20
0nm、対照:蒸留水)を図1に示す。
【0138】参考例9.3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフ
ルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}シチ
ジン(化合物14)の合成 5-ヨード-3'-デオキシシチジン(化合物13:353mg, 1.0
mmol)のDMF(5ml)溶液に窒素気流下、参考例6.
で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオキシ)-1-
プロペン(化合物8:676mg, 3.0mmol)、ヨウ化銅
(I)(38mg, 0.2mmol)、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0)(115mg, 0.10mmol)及び
トリエチルアミン(0.28ml, 2.0mmol)を加え60℃で18
時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混
液(12ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイ
オラド社製, HCO3−型; 0.80g)を加え30分間撹拌し
た。濾別後、濾液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカ
ラム(溶出液;クロロホルム:メタノール=7:1)及
び、HPLC(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0
×250mm, 溶出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精
製し、目的物(化合物14) 35mgを得た(収率 7.8%)。1 H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.51 (br s, 4H, -OCH2
CH2CH2 CH2NHTfa), 1.65-1.67 (m, 1H, 3’-Ha), 1.95
(m, 1H, 3’-Hb), 3.18 (m, 2H, -OCH2 CH2CH2CH2NHTf
a), 3.38-3.39 (m, 2H, -CH2 NHTfa), 3.53-3.56 (m, 1
H, 5’-Ha), 3.81-3.83 (m, 1H, 5’-Hb), 3.96 (d, 2
H, J=6.0Hz, -CH=CHCH2 O-), 4.11 (m, 1H, 4’-H), 4.3
1 (m, 1H, 2’-H), 5.20 (t, 1H, J=5.0Hz, 5’-OH),
5.49 (d, 1H, J=3.6Hz, 2’-OH), 5.65 (s, 1H, 1’-
H), 5.99 (dt, 1H, J=6.0, 15.6Hz, -CH=CHCH2O-), 6.4
2 (d, 1H, J=15.2Hz, -CH=CHCH2O-), 7.15 (br s, 2H,
4-NH2), 8.36(s, 1H, 6-H), 9.39 (br s, 1H, NHTfa)
【0139】参考例10.5-{(4'''-アミノブチルオキ
シ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフ
ェート(化合物15)の合成 参考例9.で得た3'-デオキシ-5-{(4'''-トルフルオロ
アセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}シチジン(化
合物14:135mg, 0.3mmol)をリン酸トリエチル(1.4ml)に
溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(50μl,0.53μmol)を
加え、6.5時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた
反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニウム)ピロリン
酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下で更に2時間
攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液に、7%
トリエチルアミン水溶液(7ml)を加え、冷蔵庫内で終夜
攪拌反応させた。以下、参考例8.で示した方法と同様
に操作を行い、目的物(化合物15) 114mgを得た(収率
38.1%)。 元素分析 4トリエチルアミン塩C40H89N8O14P3(Mw= 9
99.11)として 計算値(%); C:48.09, H:8.98, N:11.22, 実測値(%); C:47.98, H:9.02, N:11.11,
【0140】実施例2.5-{(4'''-XR-アミノブチルオ
キシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホス
フェート(化合物16)の合成 参考例10.で得られた5-{(4'''-アミノブチルオキシ)
-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジントリホスフェー
ト(化合物15:20mg, 20μmol)を水−DMF混合溶媒(2
ml)に溶解し、トリエチルアミン(150μl, 1mmol)及び5-
カルボキシ-X-ローダミンコハク酸イミドエステル(モ
レキュラープローブ社製)(37.8mg, 60μmol)を添加
し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実施例1.で示
した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物16) 14mg
を得た(収率 46.2%)。
【0141】
【化55】
【0142】また、得られた目的物(化合物16) を、DU-
640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕
を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定
波長;700〜200nm、対照:蒸留水)を図2に示す。
【0143】参考例11.7-デアザ-3'-デオキシ-7-
{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プ
ロピニル}アデノシン(化合物18)の合成 7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシアデノシン(化合物17:
564mg, 1.5mmol)のDMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、
参考例3.で得た3-(2-トリフルオロアセタミドエチル
オキシ)-1-プロペン(化合物4:887mg, 4.5mmol)、ヨウ
化銅(I)(57mg,0.3mmol)、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(0)(173mg, 0.15mmol)及
びトリエチルアミン(0.42ml, 3.0mmol)を加え60℃で1
5時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混
液(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイ
オラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌した。
濾別後、濾液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラム
(溶出液;酢酸エチル:メタノール=10:1)及び、HP
LC(カラム; WakosilII 5C18 RS Prep 20.0×250mm,
溶出液;アセトニトリル-水混合溶液)にて精製し、目
的物(化合物18)67mgを得た(収率 10.1%)。1H-NMR (400
MHz, DMSO) δppm: 1.90 (m, 1H, 3’-Ha), 2.20 (m, 1
H, 3’-Hb),3.45-3.50 (m, 4H, -OCH2CH2 NHTfa), 3.59-
3.62 (m, 2H, 5’-Ha,b), 4.05-4.11 (m, 2H, -CH=CHCH
2 O-), 4.21 (m, 1H, 4’-H), 4.38 (m, 1H, 2’-H), 5.
02 (t, 1H, J=5.4Hz, 5’-OH), 5.51 (d, 1H, J=4.8Hz,
2’-OH), 6.03 (d, 1H, J=1.0Hz, 1’-H), 6.07 (dt,
1H, J=6.8, 16.8Hz, -CH=CHCH2O-), 6.97 (d, 1H, J=1
4.4Hz, -CH=CHCH2O-), 7.25 (br s, 2H, 6-NH2), 7.64
(s, 1H, 8-H), 8.05 (s,1H, 2-H), 9.49 (br s, 1H, NH
Tfa)
【0144】参考例12.7-{(4'''-アミノエチルオキ
シ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシン
トリホスフェート(化合物19)の合成 参考例11.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-ト
ルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}
アデノシン(化合物18:134mg, 0.3mmol)をリン酸トリエ
チル(1.3ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(47.6μ
l, 0.52mmol)を添加し、3時間攪拌反応させた。反応終
了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニ
ウム)ピロリン酸−DMF溶液(3.6ml)に投入し、氷冷下
で更に2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反
応液に7%トリエチルアミン水溶液(6ml)を添加し、冷
蔵庫内で終夜攪拌反応させた。得られた反応液をジエチ
ルエーテルで洗浄し、水層をDEAE-TOYOPEARLイオン交換
カラムクロマトグラフィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶
出液;0.6M炭酸水素トリエチルアンモニウム緩衝液)で
精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮後、残渣を25%ア
ンモニア水(20ml)に溶解し、冷蔵庫内で終夜攪拌した。
得られた反応液を減圧濃縮した後、残渣を凍結乾燥させ
目的物(化合物19) 101mgを得た(収率 33.8%)。 元素分析 4トリエチルアミン塩C40H86N9O13P3(Mw= 9
94.10)として 計算値(%); C:48.33, H:8.72, N:12.68, 実測値(%); C:48.21, H:8.77, N:12.62,
【0145】実施例3.7-{(4'''-R6G-アミノエチル
オキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノ
シントリホスフェート(化合物20)の合成 参考例12.で得た7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''
-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシアデノシントリホ
スフェート(化合物19:9.2mg, 8μmol)を水−DMF混
合溶媒(1ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(40μl,
0.3mmol)及び5-カルボキシローダミン6Gコハク酸イ
ミドエステル(モレキュラープローブ社製; 8.8mg, 16
μmol)を添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実
施例1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化
合物20) 6.2mgを得た(収率 68.6%)。
【0146】
【化56】
【0147】(式中、Meはメチル基を、また、Et基
はエチル基を夫々示す。) また、得られた目的物(化合物20)を、DU-640紫外可視分
光解析システム〔ベックマン(株)製〕を用いて紫外可
視吸収スペクトルを測定した結果(測定波長;700〜200n
m,対照:蒸留水)を図3に示す。
【0148】参考例13.7-デアザ-3'-デオキシ-7-
{(4'''-トルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プ
ロピニル}グアノシン(化合物22)の合成 7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシグアノシン(化合物21:
588mg, 1.5mmol)のDMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、
参考例3.で得た3-(2-トリフルオロアセタミドエチル
オキシ)-1-プロペン(化合物4:887mg, 4.5mmol)、ヨウ
化銅(I)(57mg, 0.3mmol)、テトラキス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(0)(173mg, 0.15mmol)
及びトリエチルアミン(0.42ml, 3.0mmol)を加え60℃
で18時間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノー
ル混液(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8
(バイオラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌
した。以下、参考例9.で示した方法と同様に操作を行
い、目的物(化合物22) 76mgを得た(収率 11.0%)。1 H-NMR (400MHz, DMSO) δppm: 1.87 (m, 1H, 3’-Ha),
2.13 (m, 1H, 3’-Hb),3.35-3.56 (m, 6H, -OCH2CH2 NH
Tfa and 5’-Hab), 4.03 (d, 2H, J=5.6Hz, -CH=CHCH2 O
-), 4.19 (m, 1H, 4’-H), 4.28 (m, 1H, 2’-H), 4.84
(t, 1H, J=5.6Hz, 5’-OH), 5.43 (d, 1H, J=4.4Hz,
2’-OH), 5.82 (d, 1H, J=2.8Hz, 1’-H),6.24 (br s,
1H, 2-NH2), 6.55 (d, 1H, J=16.0Hz, -CH=CHCH2O-),
6.78 (dt,1H, J=6.0, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 7.03 (s,
1H, 8-H), 9.48 (br s, 1H, NHTfa), 10.34 (br s, 1
H, 1-NH)
【0149】参考例14.7-{(4'''-アミノエチルオキ
シ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシン
トリホスフェート(化合物23)の合成 参考例13.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-ト
ルフルオロアセタミドエチルオキシ)-1''-プロピニル}
グアノシン(化合物22:110mg, 0.24mmol)をリン酸トリ
エチル(1ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(40μ
l, 0.43mmol)を添加し、16時間攪拌反応させた。反応終
了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチルアンモニ
ウム)ピロリン酸−DMF溶液(4.8ml)に投入し、氷冷下
で2時間攪拌反応させた。反応終了後、得られた反応液
を7%トリエチルアミン水溶液(8ml)を添加し、冷蔵庫
内で終夜攪拌した。以下、参考例12.で示した方法と
同様に操作を行い、目的物(化合物23) 84mgを得た(収
率 34.9%)。 元素分析 4トリエチルアミン塩C40H86N9O14P3(Mw= 1
010.10)として 計算値(%); C:47.56, H:8.58, N:12.48 実測値(%); C:48.47, H:8.62, N:12.44
【0150】実施例4.7-{(4'''-R110-アミノエチ
ルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグア
ノシントリホスフェート(化合物24)の合成 参考例14.で得た7-{(4'''-アミノエチルオキシ)-1''
-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホ
スフェート(化合物23:20mg, 20μmol)を水−DMF混
合溶媒(2ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(150μ
l, 1.1mmol)及び5-カルボキシローダミン 110-ビス-ト
リフルオロアセテート コハク酸イミドエステル(モレ
キュラープローブ社製)(33.5mg, 50μmol)を順次添加
し、室温で終夜攪拌反応させた。反応終了後、得られた
反応液をDEAE-TOYOPEARLイオン交換カラムクロマトグラ
フィー(東ソー社製;1.2×30cm,溶出液,0.2M炭酸水
素トリエチルアンモニウム緩衝液, 40%アセトニトリ
ル)で精製し、得られた溶出画分を減圧濃縮し、残渣を
凍結乾燥させ目的物(化合物24) 12mgを得た(収率 43.
5%)。
【0151】
【化57】
【0152】また、得られた目的物(化合物24)を、DU-6
40紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕を
用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定波
長;700〜200nm,対照:蒸留水)を図4に示す。
【0153】参考例15.7-デアザ-3'-デオキシ-7-
{(4'''-トルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プ
ロピニル}グアノシン(化合物25)の合成 7-デアザ-7-ヨード-3'-デオキシグアノシン(化合物21:
588mg, 1.5mmol)のEMF(7.5ml)溶液に窒素気流下、
参考例6.で得た3-(4-トリフルオロアセタミドブチルオ
キシ)-1-プロペン(化合物8:1.0g, 4.5mmol)、ヨウ化
銅(I)(57mg,0.3mmol)、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0)(173mg,0.15mmol)及び
トリエチルアミン(0.42ml,3.0mmol)を加え60℃で18時
間反応させた。反応液を塩化メチレン-メタノール混液
(18ml)で希釈し、イオン交換樹脂AG1×8(バイオ
ラド社製, HCO3−型; 1.2g)を加え30分間撹拌した。以
下、参考例9.で示した方法と同様に操作を行い、目的
物(化合物25) 100mgを得た(収率 13.3%)。1 H-NMR (400MHz, DMSO)δppm: 1.52 (br s, 4H, -OCH2 C
H2CH2 CH2NHTfa), 1.87 (m, 1H, 3’-Ha), 2.13 (m, 1H,
3’-Hb), 3.18 (m, 2H, -OCH2 CH2CH2CH2NHTfa),3.39-
3.55 (m, 2H, -CH2 NHTfa), 3.38-3.55 (m, 2H, 5’-Ha,
b), 3.98 (d, 2H,J=5.6Hz, -CH=CHCH2 O-), 4.18 (m, 1
H, 4’-H), 4.28 (m, 1H, 2’-H), 4.85 (t, 1H, J=5.6
Hz, 5’-OH), 5.43 (d, 1H, J=4.4Hz, 2’-OH), 5.82
(d, 1H, J=2.8Hz, 1’-H), 6.24 (br s, 1H, 2-NH2),
6.52 (d, 1H, J=16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 6.74 (dt, 1H,
J=6.0, 16.0Hz, -CH=CHCH2O-), 7.03 (s, 1H, 8-H),
9.39 (br s, 1H, NHTfa), 10.29 (br s, 1H, 1-NH)
【0154】参考例16.7-{(4'''-アミノブチルオキ
シ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシン
トリホスフェート(化合物26)の合成 参考例15.で得た7-デアザ-3'-デオキシ-7-{(4'''-ト
ルフルオロアセタミドブチルオキシ)-1''-プロピニル}
グアノシン(化合物25:100mg, 0.2mmol)をリン酸トリエ
チル(1ml)に溶解し、氷冷下、オキシ塩化リン(32.3μ
l, 0.35mmol)を添加し、氷冷下で3時間攪拌反応させ
た。反応終了後、得られた反応液を0.5Mビス(トリブチ
ルアンモニウム)ピロリン酸−DMF溶液(2.4ml)に投入
し、氷冷下で更に2時間攪拌反応させた後、得られた反
応液に7%トリエチルアミン水溶液(6ml)を添加し、冷
蔵庫内で終夜攪拌反応させた。以下、参考例12.で示
した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物26) 45mg
を得た(収率 21.4%)。 元素分析 4トリエチルアミン塩C42H90N9O14P3(Mw= 1
038.15)として 計算値(%); C:48.59, H:8.74, N:12.14 実測値(%); C:48.50, H:8.80, N:12.11
【0155】実施例5.7-{(4'''-R110-アミノブチ
ルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグア
ノシントリホスフェート(化合物27)の合成 参考例16.で得た7-{(4'''-アミノブチルオキシ)-1''
-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキシグアノシントリホ
スフェート(化合物26:13mg, 12.4μmol)を水−DMF
混合溶媒(1ml)に溶解し、次いでトリエチルアミン(90
μl, 0.63mmol)及び5-カルボキシローダミン-110-ビ
ス-トリフルオロアセテート コハク酸イミドエステル
(モレキュラープローブ社製; 16.4mg, 25μmol)を順
次添加し、室温で終夜攪拌反応させた。以下、実施例
1.で示した方法と同様に操作を行い、目的物(化合物2
7) 7.7mgを得た(収率 44.7%)。
【0156】
【化58】
【0157】また、得られた目的物(化合物27) を、DU-
640紫外可視分光解析システム〔ベックマン(株)製〕
を用いて紫外可視吸収スペクトルを測定した結果(測定
波長;700〜200nm, 対照:蒸留水)を図5に示す。
【0158】実験例1.化合物20の安定性評価 〔試料〕 1.化合物20:実施例3の化合物 2.比較化合物1:7-デアザ-7-(6''-R6G-アミノ-
1''-ヘキシニル)-3'-デオキシアデノシントリホスフェ
ート
【0159】
【化59】
【0160】〔操作方法〕各試料を、ジチオスレイトー
ル 1mMを含有するトリシン緩衝液 10mM(pH 7.5)
に溶解し、0.3〜0.4mM緩衝液となるようにそれぞれ調
製した。各溶液を8℃下で保存し、HPLC(カラム:
WakosilII 5Cl8 HG, 4.6×150mm, 溶出液;0.02M N
42PO4, 0.01MBu4NH2PO4−アセトニトリル
混合溶液)で純度を求め、その経日変化を追跡した。そ
の結果を図6に示す。
【0161】実験例2.化合物24の安定性評価 〔試料〕 1.化合物24:実施例4の化合物 2.比較化合物2:7-デアザ-7-(6''-R110-アミノ-
1''-ヘキシニル)-3'-デオキシグアノシントリホスフェ
ート
【0162】
【化60】
【0163】〔操作方法〕実験例1.で示した方法と同
様に操作を行い、経日変化によるHPLC純度を求め
た。その結果を図7に示す。
【0164】実験例3.化合物27の安定性評価 〔試料〕 1.化合物27:実施例5の化合物 2.比較化合物2:7-デアザ-7-(6''-R110-アミノ-
1''-ヘキシニル)-3'-デオキシグアノシントリホスフェ
ート 〔操作方法〕実験例1.で示した方法と同様に操作を行
い、経日変化によるHPLC純度を求めた。その結果を
図8に示す。
【0165】図6〜8から明らかな如く、化合物20、
24及び27は、比較化合物1及び2に比べると、長期
保存安定性が著しく向上したことが判る。また、化合物
12及び16についても、実験例1と同様の操作により
安定性評価を行ったところ、化合物20、24及び27
と同様の安定性を示すことが判った。以上のことから、
本願に係る蛍光標識化ヌクレオチド誘導体は長期保存安
定性に優れており、これらをターミネーターとして用い
れば高感度且つ高精度にDNA塩基配列を決定し得るこ
とが判る。
【0166】
【発明の効果】本発明は、新規なリンカーを有する標識
化ヌクレオチド誘導体であり、例えばRNAポリメラー
ゼ作用を利用する核酸に於いて安全、高感度且つ高精度
に目的の塩基配列を決定するために有用な、蛍光標識化
3’−デオキシリボヌクレオチド誘導体を提供するもの
であり、本発明の蛍光標識化3’−デオキシリボヌクレ
オチド誘導体を用いてRNAポリメラーゼを用いる連鎖
停止法を行えば、簡便且つ高精度に核酸の塩基配列を決
定し得る点に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた、5-{(4'''-TMR-アミ
ノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシウリジ
ントリホスフェート(化合物12)の紫外可視吸収スペクト
ルを測定した結果を示す。
【図2】 実施例2で得られた、5-{(4'''-XR-アミノ
ブチルオキシ)-1''-プロピニル}-3'-デオキシシチジン
トリホスフェート(化合物16)の紫外可視吸収スペクトル
を測定した結果を示す。
【図3】 実施例3で得られた、7-{(4'''-R6G-アミ
ノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオキ
シアデノシントリホスフェート(化合物20)の紫外可視吸
収スペクトルを測定した結果を示す。
【図4】 実施例4で得られた、7-{(4'''-R110-ア
ミノエチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオ
キシグアノシントリホスフェート(化合物24)の紫外可視
吸収スペクトルを測定した結果を示す。
【図5】 実施例5で得られた、7-{(4'''-R110-ア
ミノブチルオキシ)-1''-プロピニル}-7-デアザ-3'-デオ
キシグアノシントリホスフェート(化合物27)の合成
【図6】 実験例1で得られた、化合物20(実施例3の
化合物)及び比較化合物1の経日変化によるHPLC純
度の結果を示す。
【図7】 実験例2で得られた、化合物24(実施例4の
化合物)及び比較化合物2の経日変化によるHPLC純
度の結果を示す。
【図8】 実験例3で得られた、化合物27(実施例5の
化合物)及び比較化合物2の経日変化によるHPLC純
度の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 直之 兵庫県尼崎市高田町6番1号 和光純薬工 業株式会社大阪研究所内 (72)発明者 田中 巧 兵庫県尼崎市高田町6番1号 和光純薬工 業株式会社大阪研究所内 (72)発明者 林崎 良英 茨城県つくば市稲荷前22−1−201 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 FA07 HA19 4B063 QA13 QQ42 QQ52 QR32 QR62 QX02 4C057 AA18 BB02 BB05 DD01 LL10 LL17 LL19 LL22 LL29 LL40 LL42 LL45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[1] 【化1】 〔式中、Qはヌクレオチド残基を表し、Ra及びRbは
    低級アルキレン基を表し、Eは置換基を有していてもよ
    いイミノ基を表し、Wは蛍光色素基を表す。)で示され
    るヌクレオチド誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式[1]に於いてWで示される蛍光色
    素基が、一般式[2] 【化2】 〔式中、Tは炭素原子又は窒素原子を表し、Rcはヘテ
    ロ原子を有していてもよい二価の炭化水素残基を表し、
    Xは酸素原子、硫黄原子、−CH2−、−NR4−(式
    中、R4は、水素原子、低級アルキル基、アラルキル基
    又はアリール基を表す。)又は−BF2−を表し、環A
    及び環Bは、何れか一方が 【化3】 であり、他方が 【化4】 (ここで、Zは、=O又は=N+56を表し、Yは、
    −OH又は−NR56を表し、R5及びR6は、夫々独立
    して水素原子又は低級アルキル基を表す。また、R5
    びR6は、環A又は環B上の−NR56又は=N+56
    が結合している炭素原子の両隣の炭素原子に夫々アルキ
    レン基として結合しているものであってもよい。)であ
    るか、或いは何れか一方が、 【化5】 であり、他方が 【化6】 であり、環C 【化7】 に於ける破線-----は、環A及び環Bの構造に対応した
    位置の結合手を意味する。また、 【化8】 は、環A、環B又は環Cの何れかの炭素原子に任意に結
    合していることを意味する。更に、上記環A、環B、環
    C及びRcは、更に置換基を有していてもよい。〕で示
    される基である、請求項1に記載のヌクレオチド誘導
    体。
  3. 【請求項3】 一般式[2]が、一般式[3] 【化9】 〔式中、Jはカルボキシル基を表し、Xは酸素原子、硫
    黄原子、−NR4−(式中、R4は、前記に同じ。)を表
    し、また、環A及び環Bは、何れか一方が 【化10】 であり、他方が 【化11】 (ここで、Z及びYは前記に同じ。)であり、その他の
    定義は前記に同じである。〕で示される基である、請求
    項2に記載のヌクレオチド誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式[2]が、一般式[4] 【化12】 (式中、Xは、−BF2−を表し、環A及び環Bは、何
    れか一方が 【化13】 であり、他方が 【化14】 であり、Rc及びその他の定義は前記に同じである。)
    で示される基である、請求項2に記載のヌクレオチド誘
    導体。
  5. 【請求項5】一般式[1]に於いて、Qで示されるヌクレ
    オチド残基が、3’−デオキシリボヌクレオチド残基で
    ある、請求項1に記載のヌクレオチド誘導体。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のヌクレオチド誘導体をタ
    ーミネーターとして使用することを特徴とする、RNA
    ポリメラーゼを用いた塩基配列決定方法。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のヌクレオチド誘導体を含
    んで成る、RNAポリメラーゼを用いる塩基配列決定用
    ターミネーター。
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