JP2835630B2 - 標的付与されたオリゴヌクレオチド類の合成に使用できるヌクレオシド誘導体類、これ等誘導体類から得たオリゴヌクレオチド類及びそれ等の合成 - Google Patents

標的付与されたオリゴヌクレオチド類の合成に使用できるヌクレオシド誘導体類、これ等誘導体類から得たオリゴヌクレオチド類及びそれ等の合成

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    • C07H19/16Purine radicals

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明と標的付与され(marked)或いは標識付けされ
た(labbeled)オリゴヌクレオチド類の合成に使用する
ヌクレオシド類の誘導体類並びにこれ等誘導体類から得
たオリゴヌクレオチド類及びそれ等の合成に関する。
〔従来の技術〕
標的付与されたオリゴヌクレオチド類例えば核酸消息
子(probe)類は遺伝子の及び感染症の病気、癌及び細
胞型の決定のような種々の分野で非常に興味ある診断手
段となっている。
これ等の診断手段はハイブリダイゼーション法の利
用、すなわち、2本の相補的な核酸鎖(DNA或いはRNA)
の水素結合による会合の利用に基づいている。それ故こ
の反応は2本のDNA鎖、DNA鎖とRNA鎖或いは2本のRNA鎖
に関する反応である。該反応を通じて、チミン(或いは
RNAの場合にはウラシル)はアデニンと対を形成し、シ
トシンはグアニンと対を形成する。該二重鎖ら線の形成
はpH、ナトリウムイオン濃度、反応温度及び反応時間の
ような物理化学的要素によって影響をうける。診断法に
用いる場合標的すなわち決定さるべき生物学的試料の配
列と相補的な配列を持つオリゴヌクレオチド消息子を利
用する。更に消息子を探し当てるために、消息子には適
当な標識付与或いは標的付与をする要素を付ける。この
要素は放射線的に、免疫酵素的に、発色的に、蛍光的あ
るいは発光的な方法によって探し当てることができる。
非放射線的標的付与を利用する場合には、消息子を利
用する前に化学的或いは生化学的生成法を用いて標的付
与したヌクレオチド消息子を直接的に合成することがで
きる。しかしながら、標的付与を放射線的におこなう場
合には、消息子に標的付与要素を導入することは即座的
におこなわなければならない。
標的付与されたオリゴヌクレオチド類を作るための生
化学的生成法にあって、ランガー等は自然科学アカデミ
ー協会専門誌(米国)生化学部門1981、11月号78巻第11
号6633〜6637頁〔Langer et al:Proc.Natl.Acad. Sci.U
SA,vol.78,no.11,pp6633〜6637,November 1981,Biochem
istry〕において、種々のDNA或いはRNAポリメラーゼ類
を用いてポリヌクレオシドにビオチンを用いて標的付与
をする作成法とビオチンがウラシル部分にアリルアミン
結合を用いて連結されている。ウラシル部分を含んでい
るヌクレオシド誘導体を作成する方法とについて記載し
ている。この方法はしかし短かい消息子類に標識づけす
る場合には適しないというのが重大な欠点である。
ムラスギ等は核酸3巻第3号269〜277頁(1984)〔DN
A,vol.3,no.3,1984,pp.269〜277〕に、大腸菌(Escheri
chiacoli)のDNAポリメラーゼIの存在下にウリジン三
燐酸のビオチン化誘導体を含んでいる2つのオリゴヌク
レオチドと3つのヌクレオシド誘導体の反応を利用して
ビオチンで標的付与されたオリゴヌクレオチド消息子類
を作成することを記載している。ここで2つのオリゴヌ
クレオチドを用いて反応する場合に一つを大過剰に用い
ることには興味がある。更に、標的付与或いは標的付与
の収率は、オリゴヌクレオチド消息子の中に一箇のビオ
チンが導入されているので、低いもの(10から30%)で
ある。
ヨーロッパ特許公開第063879号公報〔EP−A−06387
9〕(エール大学)にはプリンの8位或いはピリミジン
の5位が、ポリペプチドを用いて検出できる錯体形成能
のある基(radical)で置換されているプリン或いはピ
リミジンを含有しているヌクレオシドの誘導体について
記載している。この誘導体は酵素的に重合するオリゴヌ
クレオチドの合成に使用することができる。
国際特許公開WO−880593[WO−A−880593]〔パスト
ゥール研究所(Institute Pasteur)〕にはアデノここ
の8位にビオチン化した2′−デオキシアデノシン誘導
体が記載されている。
この誘導体もまた酵素的オリゴヌクレオチドに組み込
むことができる。
先の場合と同様、この誘導体もオリゴヌクレオチドの
3′の位置にしか標的付与ができない。更にこの誘導体
は自動ヌクレオチド合成機では取扱えない。
ビオチン化ヌクレオチドは酵素学手法65巻43〜62頁
(1980)〔Methods in Enzymology.vol.65,1980,pp.43
〜62〕にウー(wu)によって記載されている方法に従っ
てデオキシヌクレオチジル基転移酵素で移動する末端を
用いて組み込むことができる。この方法は短鎖のオリゴ
ヌクレオチド消息子に(一般に3箇から5箇の)ビオチ
ンを組み込むことができるので興味深い方法である。こ
の標識付与には、オリゴヌクレオチド合成に続いて副次
的過程が必要である。種々の大きさの生成物の複雑な混
合物が得られるので、明らかに一定の融点を持つ消息子
を得るように分離しなければならないので明らかに一定
数の標的付与基が組み込まれた消息子を作成するのがむ
づかしい。二重に標的付与或いは標的付与をおこなうこ
とはずっと困難なことであると思われる。更に標的付与
はやはり3′位置にしかできない。
化学的方法にあって、合成が終り、オリゴヌクレオチ
ドの保護基をはづした後に鎖の末端で標的付与をおこな
う方法がある。この方法はオリゴヌクレオチドの酵素側
(Oside)部分に核酸研究誌−13巻第5号1529〜1540頁
(1985)〔Nucleic Acids Research,vol.13,no.5,1985,
pp1529−1540〕にA.Cholletによって記載されている方
法で標的付与基を固定する方法である。この方法を使用
することはオリゴヌクレオチド当り単一の標的付与分子
を固定するように導き、オリゴヌクレオチド合成に引続
いて、該標的付与基を付ける付加的な化学反応段階が必
要であるという主要な欠点を持っている。オリゴヌクレ
オチドに結合している標的付与基の数を増すために、合
成し、その保護基をはずした後オリゴヌクレオチド基に
標的付与基を結合するために、ローデュ(Roduit)等が
ヌクレオシド及びヌクレオチド誌6(1+2)巻349〜3
52頁(1987)〔Nucleosides&Nucleotides,6(1+
2),pp.349〜352,1987〕に記載している方法に従って
工夫がなされて来た。この場合数ケの標的付与基を結合
することができるが、オリゴヌクレオチド鎖の決ったヌ
クレオチドの上に異った標的付与基を確定的に結合する
ことはできていない。更にその上標的付与の効率は60%
以下に留まっている。
ビオチンを標的付与基にしたオリゴヌクレオチドを作
成する今一つの方法がキルチェク(Kierzek)等によっ
てヌクレオシド及びヌクレオチド6(1+2)巻403〜4
05頁(19187)〔Nucleosides&Nucleotides,6(1+
2),pp403−405,1987〕及び国際特許公開WO−8606726
(WO−A−8606726)に記載されている。
この場合には、オリゴヌクレオシド合成はオリゴヌク
レオチド合成中に使用した機能性を持つヌクレオシド誘
導体並びにシチジンに結合している−(CH26−NH−R
結合(Rはトルフルオロ酢酸基のような保護基を表わ
す)を持つヌクレオシド誘導体を利用してオリゴヌクレ
オチド合成をおこなう。
合成の終点で、保護基はづしをおこなった後にビオチ
ンをレチジン結合のところ組み込む方法であるから参照
した公知文献にあるように違って標的付与基を使用する
ことはできない。同じように、オリゴヌクレオチド合成
を終了して保護基をはづしてから種々の化学反応をおこ
なう必要がある。この化学反応はオリゴヌクレオチド合
成装置にかけて自動で反応をおこなうことはできない。
国際特許公開WO−8403285号[WO−A−8403285]に標
識付与したオリゴヌクレオシドの製造法が記載されてい
る。この場合ヌクレオシドの誘導体から出発している。
このヌクレオシドの塩基には標的付与基と反応すること
ができる置換基があり、標的付与はオリゴヌクレオチド
合成の次におこなわれる。
加えるにクック等の文献核酸研究16巻第9号4077〜40
95号(1988)〔Nucleic Acids Research,vol.16,no.9,1
988,pp.4077−4095〕に示されるように、オリゴヌクレ
オチド合成の前或いは後どちらでもビオチンを導入する
2様の方法があるけれども、ビオチンと、オリゴヌクレ
オチド合成に使用する反応薬との間に不都合な反応が起
り易いので合成の後でおこなうことを推せんする。
従って標的付与或いは標識付与したオリゴヌクレオチ
ドの合成として現実によく知られている製造法ではよい
条件の下でもオリゴヌクレオチド鎖の完全に決まってい
る位置に、特に5′の位置に、1つ或いはそれ以上の標
的付与基分子を導入すること及び異った標的付与基によ
って鎖の標的付与をおこなうことはできない。
更に、多くの場合現実に、オリゴヌクレオチド合成を
おこなった後で補助的に反応する必要があるという不利
益な要求が起り、そのため標的付与するオリゴヌクレオ
チドの直接合成が自動的にはおこなえなくなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記した合成法の欠点を回避し得る、標的付
与されたオリゴヌクレオチド類の合成に有用なヌクレシ
ド類の誘導体に関するものである。
それ故本発明は特に下記の式に合致する特徴を有する
標的付与されたオリゴヌクレオチドの合成に有用なヌク
レオシド誘導体に関する。
〔課題を解決するための手段〕
図において R1は水素原子或いはヌクレオチド合成に適する酸性媒体
中で不安定な基を表わし、 R2は水素原子、保護基、オリゴヌクレオチド合成に適す
る機能性基、或いは酸素原子をはさんで結合しているオ
リゴヌクレオチド合成に有用な支持体(support)を表
わし、 R3は水素原子、水酸基或いは保護された水酸基を表わ
し、Bは次の式で表わされるプリン或いはピリミジン塩
基から誘導される基を表わす。
図において、 R5はH、CH3、或いはR4Zを表わし、 R6は水素原子或いはR4Z群を表わし、 式Bで表わされる基は式IIIの基の位置し或いは式IV、
及びVの基の9位置でNによって酸素側部分に向って結
合しているR4は一重結合或いは次の式で表わされる各基
から選ばれた炭化水素基を表わす。
−NH(CH2n−X−(CH2p− −NH(CH2n−X−(CH2p−NH− −O−(CH2n−X−(CH2p− −O−(CH2n−X−(CH2p−NH− −S−(CH2n−X−(CH2p− −S−(CH2n−X−(CH2p−NH− −NHCO−(CH2n−X−(CH2p− −NHCO−(CH2n−X−(CH2p−NH− −NHSO2−(CH2n−X−(CH2p− −NHSO2−(CH2n−X−(CH2p−NH− −(CH2n−X−(CH2p−NH− −CO−(CH2n−X−(CH2p− −CO−(CH2n−X−(CH2p−NH− ここでnは1から6の間の整数、pは0か或いは1か
ら6の整数、pは0から或いは1から6の整数、XはCH
2、O、S、NH、CO、HC=CH−、C=CH(CH2rZ、
C=CH(CH2rNHZ、N(CH2rZ、N(CH2rNH
Z、CH−O(CH2rZ、CH−O−(CH2rNHZ、HCS
(CH2rZ、HCS(CH2rNHZ、ここで rは1から6の整数である。
Zはペプチッド合成に有用な保護基または直接的に検
知可能な標的付与分子及び標的付与として機能する放射
線要素を受容可能な分子からなる群から選んだ標的付与
分子から誘導した基であり、但しZは若しR2が結合を延
長する結合を持つ支持体である場合にのみ保護基を表わ
す。
それ故先に参照したヌクレオジド誘導体は、種々の形
式の標的付与分子を付加できる。直接検知し得る標的付
与分子を使用することも可能で、例えばそれは蛍光或い
は燐光を発する標的付与基である、他の分子に強い親和
性を持つ抗原分子或いはその誘導体を用いることが可能
である。
例えば直接的に検知し得る標的付与分子にはアビジン
或いはストレフタビデイン(streptavidin)と結合し得
る分子、抗原−抗体型の反応を誘起し得る分子或いは蛍
光発光或いは紫外可視光を発する性質を持つ分子などが
あり得る。
又、使用する時にその場で放射性元素を付加できる標
的付与分子の使用することもできる。この場合、放射性
原子を使用するに当って放射性原子の半減期からの理由
及び原子が誘起する放射線分解反応のために使用に当っ
て上手くこれらの標的付与分子を導入することは困難で
ある。加えて、本発明の方法によれば、かかる場合標的
付与される分子として、放射性元素、例えば放射性ヨウ
素を用いて、後工程として標的付与し得る分子、そのよ
うな標的付与分子を使用する。
本発明の方法によるヌクレオシド誘導体では、他の標
的付与分子を使用し得る。特に便利なのは免疫学的分野
の抗原、抗体或いはハプテンを検知する方法を使用する
ことである。
一般的な合成法でオリゴヌクレオチドを合成する場合
に同調性基質(synthons)としてこの種のヌクレオシド
誘導体を利用することが多くの利点をもっている。
ヌクレオシドのこの種の誘導体(同調性基質)は安定
で自動オリゴヌクレオチド合成の場合にしばしば利用さ
れている誘導体に比べ得る程の安定性を持ち、すべての
自動合成の操作を受けても変質することはなく市販され
ているヌクレオシド誘導体を使用した場合に比べ何等遜
色のない反応性を持っている。
ただ、従来技術の場合と異って本発明の誘導体は、す
でに標的付与要素を付加されているヌクレオシド誘導体
を使用するために、通常のオリゴヌクレオチド合成の場
合のように、副次的な工程を必要とせず直接的に速やか
に標識消息子を作成することができる。このため合成操
作は簡単で、最終収率がよい。
僅か6分間で標的付与分子を付加することができしか
も自動反応機でおこなえる。これに対して従来の技術で
は標的付与基を付加するのに1日或いは2日が必要であ
る。
標的付与分子を持つ誘導体を付加する工程の収率はど
の工程も100%に近い、これに対して、従来の他の方法
は収率がもっと低い。このような場合化学反応でオリゴ
ヌクレオチドを合成した後で精製をする必要がある。
多くのオリゴヌクレオチド合成の場合と同じように、
標識消息子を作成する場合自動化することができる。
オリゴヌクレオチド鎖に何ケの目標づけ分子をどの位
置につけるかに関して、完全に明確に決まった位置に1
ケ或いはそれ以上の標的付与分子を導入することができ
る。
更には、同じオリゴヌクレオチド鎖の複数の異った標
的付与分子を夫々の導入位置に付加して、しかも高純度
のオリゴヌクレオチドを得ることができる。
本発明の方法によるヌクレオシドの誘導体は、放射性
原子を使用することに対してもよく適合する、なぜなら
ばヌクレオチドの合成中に放射線元素で容易に標的付与
される分子をヌクレオシド誘導体に付けて、それをヌク
レオチドに組み込んだ後、ヌクレオチドを使用する直前
に放射線元素を導入し得るからである。
例えば、標的付与分子がアビジンあるいはストレプタ
ビジンと結合し得る分子である時には、基Zは次に示す
分子式で表わされる。
ここでs=4,5,6或いは7、t=3,4,5,6或いは7そし
てR7はアルキル基である。
これらの基にあって、s=4の分子式(VI)の基はビ
オチンから誘導され、従ってアビジンに強い親和性をも
っている。
例えば、目標づけ分子が、抗原−抗体型の反応をおこ
なう分子であるならば、その時Zは次の式で表わされ
る。
例えば目標づけ分子が蛍光発光性である場合には、Z
は次の式に従う。
ここでR15およびR16は今でも異っていてもよく、水素
原子かアルキル基である。
標的付与分子がヨードで標的付与され得る分子である
ときは、1ケ以上のフェノール、或いは第1級、第2級
或いは第3級の芳香族アミン機能を持つ分子を用いる。
この場合Zとして次の式に従うものを使用する。
ここでu=0、あるいは1〜6の整数、v=0,1或い
は2、w=3,2或いは1但しv+w=3である。
R8は水素原子或いはアシル基 YはCH2、NH、O、S、CO、SO2、CONH或いはSO2NHであ
る。
アシル基は例えばアセチル基である。
本発明では、R2が結合長さを伸ばす腕部分を持つ結合
を有する支持基である時には、Zは又R4を保護する基を
表わす。この保護基はペプチド合成において使用される
保護基の一つ、例えばトルフルオロアセチル基であって
よい。Fmocのように保護基として使用できる他の基につ
いてローデュ(Roduit)等がヌクレオシド及びヌクレオ
チド誌6巻1号2号合併号349〜352頁1987年(Nucleosi
des&Nucleotides,1987,6 no.1and2,pp.349〜352.)に
記載している。これらの基もまたR4が一本鎖結合である
場合に、オリゴヌクレオチド合成に当って使用できる保
護基である。
かかる保護基の例としてはベンゾイル、アニソーイ
ル、イソブチリル基があり、ヨーロッパ特許公開第0241
363号公報(EP−A−0241363)に記載されているものと
合せて使用できる。
本発明によれば式III及び式IVの基の場合にはベンゾ
イル基が式Vの基の場合にはイソブチリル基を使用する
ことが好ましい。
本発明のヌクレオシド誘導体において、プリン塩基或
いはピリミジン塩基から誘導される(式1における)B
基は式IV及び式Vの基の場合にはプリン塩基から誘導さ
れる基の2,6及び/或いは8の位置にあるいくつかのR4Z
基を、或いは式IIIの基の場合にはピリミジン塩基から
誘導される基の4,5或いは6の位置にあるいくつかのR4Z
基を持つことができる。
本発明のヌクレオシド誘導体は特に標的付与されたヌ
クレオチドの合成に当って同調的基質の型として使用す
ることが望まれる。この場合R1基はヌクレオチドの合成
に適する酸性媒体中では不安定な基であり、R2基はヌク
レオチド合成に適する機能性基である。R3が水素原子で
あるか、保護されていても、いなくてもよく、どちらの
水酸基であるかによってDNA型か或いはRNA型のオリゴヌ
クレオチドが得られる。
R1の形として使用できる、酸性媒質中で不安定な基の
例としては特にフェニル−9−ザンテニル基及び次の式
のトリチル基が挙げられる。
ここでR9、R10およびR11は同じでも異っていてもよ
く、水素原子、アルキル、アルコキシ或いはアミノ基を
表わす。
R1はメトキシ−或いはジメトキシ−トリチル基、或い
はR9或いはR9とR10がメトキシ基である式XXVIで表わさ
れる基であることが好ましい。
オリゴヌクレオチドの合成の場合にR2基がオリゴヌク
レオチド合成に適する機能的基、例えばオリゴヌクレオ
チドの燐酸トリエステル(phosphotriester)、燐酸ジ
エステル(phosphodiester)、燐酸アミド(phosphoram
idite)或いはホスホン酸エステル(phosphonate)合成
に使用する燐基或いはR12CO基である。ここでR12は支持
基に結合し易い、選択的にアルキルアミノ鎖を媒介とし
て結合する結合鎖を表わす。
ここで使用する燐基の例は次の式で表わされる基であ
る。
ここでR′およびR″は、お互いに関連なく別々に、
炭素数10までのアルキル基、アラルキル基或いはシクロ
アルキル基を表わすか、或いはR′とR″とで炭素数5
までのアルキレン鎖を形成するか或いは窒素原子と併せ
て、共に、ヘテロ環を形成する、ここでヘテロ環には
N、O及びSから選ばれたヘテロ原子の1つ或いはそれ
以上を含むことができる。
R′及びR″は関連なく別々の基である時には、それ
等の基はイソプロピル、t−ブチル、イソブチル、2級
ブチル、ネオペンチル、3級ペンチル、イソペンチル、
或いは2級ペンチル基の如き低級アルキル基であること
が好ましい。R′及びR″が窒素原子と共にヘテロ環を
形成する場合には、ピロリジン、モルホリン或いはピペ
リジン基であることが好ましい。
例えばR2は次の式で表わされる基である。
オリゴヌクレオチドの合成に際してR2は又酸素原子と
共に結合長さを伸ばす腕部分となる結合を持っている支
持体となっていることもある。
この支持体には種々の型式がある。一般的には無水珪
酸で形成されており、50〜100mmの直径に調整された粒
状をしている。伸びた腕は、支持体にヌクレオシドを固
定している。この腕は例えば、コハク酸のような二価の
酸から誘導された基でヌクレオシドの酸素原子と、基と
を結合する基のようなアルキルアミノ鎖から形成されて
いる。
R3が保護されている水酸基である時には、リボヌクレ
オチドの合成に使用して便利な基が該水酸基の保護基と
なっている。
R1が保護基で、R2がヌクレオチドの合成に適した機能
性基である、式(I)の構造をもったヌクレオシドの誘
導体類は、これまで説明して来たように、直接検出でき
る分子或いは通常の方法で、検出できる分子に変換でき
る分子からなる少くとも一ケの標的付与分子を有するヌ
クレオチドの直接的な化学的合成をするのに使用でき
る。
この化学的オリゴヌクレオチドの製造はR2が式(XXVI
I)の基である時には燐酸トリエステル合成によるか、R
2が式(XXVIII)或いは(XXIX)の基である場合には燐
酸アミド合成によって、また或いはR2が式(XXX)の基
である場合にはホスホン酸合成によって製造される。こ
の合成は溶液中でおこなう方法か或いは支持体で合成す
るか何れかの方法でおこなわれるが、支持体上で合成す
る方法が選択され、現在では最もよい結果を得ている。
本発明のオリゴヌクレオチド合成法は数回の縮合サイ
クル(くり返し工程)を実施することから成り、各サイ
クルで、ヌクレオシド誘導体がヌクレオシド誘導体に縮
合するか、オリゴヌクレオチドと縮合することから成
り、少なくとも使用されたヌクレオシド誘導体のうちの
一つは次の式に合致するヌクレオシド誘導体であること
に特徴がある。
ここでR1は酸性媒体中で不安定な基であり、R2はヌク
レオチド合成に適した機能性基であるか、或いは、長く
伸びた腕を持つ結合で酸素原子と結合するヌクレオチド
合成に使用される支持体を表わしている。
R3は水素原子、水酸基或いは保護されて水酸基を表わ
しBは以下に示す意味を有する。
本発明に従って、種々のZを持ったいくつかのヌクレ
オシド誘導体を、上記した合成工程で用いた場合に、標
的付与されたオリゴヌクレオチドが得られ、そこで得ら
れたオリゴヌクレオチドは、従来の合成技術を用いては
できなかった、種々の標的付与基を有するオリゴヌクレ
オチド鎖を持っている。
加えて、本発明によって種々のヌクレオチドのくり返
し単位を持ち、その単位には少なくとも2つのヌクレオ
チド単位が異った標的付与基を持っているか或いは鎖の
5′未端に位置する相隣る2つのヌクレオチドが標的付
与分子で標的付与されているか、或いは標的付与分子の
前駆体であるような単位が含まれている標的付与された
ヌクレオチドが得られる。
本発明によって得たヌクレオチド誘導体はそれ故、例
えばビオチン或るいは、その類似体の一つで標的付与さ
れた、ダンシル(dansyl)或いはピレンスルフォニルの
ような蛍光性誘導体或いはジニトロフェニルのような抗
原性試薬で標的付与された、冷消息子(cold probe)を
作成するのに使用できる。
これ等のヌクレオシド誘導体はまた、標的付与する分
子、或いは出発、ヌクレオシド誘導体に用いられている
分子Zに放射性ヨードで特に標的付与できる消息子を作
成するために使用できる。
本発明のヌクレオシド誘導体はプライヤー(primer
s)、例えばPCR型増巾法の合成に用いることができる。
本発明は又種々のヌクレオチドのくり返しの中に、次
の式の基の中から選ばれた基(*)で標的付与されたヌ
クレオチドの少くとも一つを含んでいる標的付与された
オリゴヌクレオチドを得ることに関する。
ここで、u=0或いは1から6の整数 v=0,1或いは2 w=3,2或いは1でv+w+3 R8は水素原子か或いはアシル基で YはCH2、NH、O、S、CO、SO2、CONH、或いは
SO2NHを表わし、 次の式 ここでR8は水素原子であり、u、v、w及びYは上記
した値と与えられた意味を持ち、yは1,2,3或いは4の
値で、I*は放射性ヨード原子である。
次の式で表わされる基(radical) ここでR15とR16は同じか或いは異なり、水素原子或い
はアルキル基を表わす、そして 次の式で表わされるピレレル基(radical)類 〔等の基類の中から基(*)が選ばれる〕 本発明は又、異ったヌクレオシドのくり返し連結鎖を
有し、そのくり返し連結鎖の少なくとも末端のうちの1
つに位置する5ケのヌクレオシドが標的付与分子で標的
付与されているか、その分子の前駆体であることを特徴
とする、標的付与されたオリゴヌクレオチドに関するも
のである。
このオリゴヌクレオチドを作成する工程は大変興味あ
るものである、それは連結鎖の一つの末端の少なくとも
5ケの標的付与分子が存在することが、感度を高めるか
らである。
本発明によるヌクレオシド誘導体は核酸の有機化学な
る書物、Part B、〔N.K.Kochetkov and E.I.Bodovski,1
972 organic chemistry of Nucleic Acids(Plenum,New
York〕に記載されている公知の方法で合成できる一般
に、出発物質は次の式で表わされるヌクレオシド誘導体
である。
ここでR1、R2及びR3は既に上記した意味を有し、B1
次の式の基を表わす。
ここでR5はH或いはCH3を表わし、先に述べたと同じ
位置に対して公知の方法を用いて1つ或いはそれ以上の
R4Z基が結合される。
合成されるヌクレオシド誘導体のもつ基BがIII式の
基である時、保護されている、或いは保護されていない
4−チオチミジン或いは4−チオデオキシウリジンを出
発物質として、ジアミン、置換ジアミン誘導体或いは、
それが一級アミン機能とカップリングし得る場合には、
標的分子H2N−R4Zと反応させて該誘導体を合成すること
ができる。
後者の反応は次の反応図で表わされる。
ここでR13及び/或いはR14は同じであっても、異って
いてもよく、水素原子或いは保護基を表わし、Rは炭化
水素基すなわちR4Zである。
この反応の後ヌクレオシド誘導体をヌクレオチド合成
に適するように処理し、若し必要ならば、そして特にR
がR4Z基でない時には1つ或いはそれ以上の標的付与を
付加する。
〔実施例〕
他の様式及び本発明の利点は次に示す実施例から明ら
かになるであろう。本実施例は本発明を実証するもので
あり制限するものではない。
(実施例−1) 次の式で表わされるヌクレオシド誘導体(化合物−
1)の合成 式(I)のうちこのヌクレオシド誘導体において、
R1、R2及びR3は水素原子を表わし、Bは式(III)の基
を表わし、R5は水素原子、R6はR4Zを表わす、又R4は−
(CH26NH−をZはビオチンから誘導される基を表わ
す、ここでm=0である。
a)(化合物−2)の合成 4−チオデオキシウリジンの0.26g(1mmole)を絶対
エタノールの5mlに溶解し、この溶液に1,6−ジアミノヘ
キサンの0.58g(5ミリモル)を加え、60℃に16時間保
つ。乾燥するまで蒸発し、つづいて水の10mlとトリエチ
ルアミンの0.2mlに溶解し、つづいて蒸発乾涸する。残
渣をエチルエーテル910mlを加えて4回すりつぶし操作
をおこなう。残渣はCelite 545の1gに吸着させて、これ
を酢酸エチル−メトキシエタノール−水の4:1:2の混合
比の混合物の下側の相の溶液と共にCelite塔内に納め、
この内容物を上記混合液の上側の相の溶液で溶出し、目
的製品を酢酸エチル−n−ブタノール−水の1:1:1混合
溶液の上側相の溶液で溶出する。溶出した適当な溜分を
蒸発乾涸し、凍結乾燥すると(化合物−2)の220mg
(収率65%)を得る。
b)(化合物−1)の合成 (化合物−2)の653mg(2mmole)をジメチルフォル
ムアミドの15mlに溶解し、エチエチルアミン0.4ml(4mm
ole)及びN−ヒドロキシコハク酸イミドの700mg(2mmo
le)を加える。20°で3時間混合した後、反応混合物を
真空乾燥し、蒸溜水の15mlと共に2回蒸発乾涸し次に絶
対エタノールを加えて蒸発し乾燥する。残渣をメタノー
ルに溶解(抽出)し、これに(0.2から0.5mm径の)シリ
カゲル8gを加え、そのまま懸濁物を真空乾燥する。先に
シリカ上に吸着していたこの混合物をシリカゲル塔(メ
ルクゲル60)上に置き、クロロホルムとメタノールの混
合物(5から20%)溶液で濃度を漸時濃くして溶出す
る。かくして(化合物−1)の740mgを得る。収率は65
%に相当する。
(実施例−2) (化合物−3)の合成、この合成物は下記の式で表わ
されるヌクレオシド誘導体である。
(化合物−1)の1.11g(2mmole)を無水ピリジン中に
加熱溶解する。この溶液を冷却し、真空乾燥する。残渣
は無水のジメチルホルムアミドの5mlに溶解し、無水ピ
リジンの20mlで稀釈する。混合物を、攪拌しながら0℃
に冷却する。次に4,4′−ジメトキシトリチルクロライ
ドの744mgを加える。混合物を16時間混合する。この混
合物にメタノール2mlを加え、15分後反応混合物を飽和
の重炭酸ナトリウム水溶液の35ml中に注入する。
混合物からクロロホルム50mlで2回抽出をおこない、
有機溶媒層(クロロホルム抽出物)を蒸発乾涸し、トル
エンの20mlを加え蒸発乾涸することを2回おこなう。
残留物はシクロロメタンで溶解(抽出)し、シリカゲ
ルクロマトグラフ(メルクゲル60)法により、ジクロロ
メタンのメタノール濃度勾配のついた溶液で溶出して精
製した。(化合物−3)の1.38gを得た、これは81%の
収率に相当する。
(実施例−3) 本実施例では、(化合物−3)を次式で表わされる
(化合物−4)から合成する。
a)(化合物−4)の合成 ジメトキシトリチル−5′−チオ−4−デオキシ−
2′−ウリジンの3.7g(6.8mmole)を絶対エタノールの
40ml中に溶解し、これに1,6ジアミノヘキサンの3.9g(3
4mmole)を加え、60℃に16時間放置する。蒸発乾涸後ク
ロロホルムと0.1Nソーダ液の間に分離溶解し、有機溶媒
相を水で洗浄して中和し、つづいて蒸発乾涸する。残渣
をジクロロメタンに溶解(抽出)し、メルクGシリカゲ
ルクロマトグラフ法を用いクロロホルム中のメタノール
濃度を変えて溶出して精製する。(化合物−4)の3.65
gを得、これは85%の収率に相当する。
b)(化合物−3)の合成 (化合物−4)の3.15g(5mmole)をジメチルホルム
アミドの50mlに溶解し、この溶液にN−ジメチルヒドロ
キシコハク酸イミドビオチンの1.7g(5.5mmole)とトリ
エチルアミン770μl(5.5mmole)とを加える。常温で
3時間攪拌後、溶媒を蒸発乾涸し、残渣をクロロホルム
500mlに溶解(抽出)する。このクロロホルム溶液を10
%の重炭酸ナトリウム溶液の500mlを用いて2回洗浄
し、つづいて蒸溜水500mlで洗浄する。有機溶媒相を蒸
発乾涸する。残渣をジクロロメタンに溶解(抽出)しク
ロロホルム溶媒中のメタノール勾配を用いた溶出をおこ
なうメルク60シリカゲルクロマトグラフをおこなう。目
的製品を含む溜分を蒸発し(化合物−3)の3.2gを得、
これは75%の収率に相当する。
(実施例−4) 下記式の(化合物−5)の合成 (化合物−3)の854mg(1mmole)を絶対ピリジン中で
共蒸発することによって無水化し、続いて無水のジクロ
ロメタンの10mlに溶解する。つづいてジイソプロピルア
ンモニウムテトラゾレートの85mg(0.5mmole)、並びに
ビス−(ジイソプロピルアミノ)−シアノエトキシホス
フィンの341μlを加える。この反応媒体を室温に2時
間攪拌し、つづいてジクロロメタン50mlを加える。この
有機溶媒溶液を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液の50mlで
3回洗浄し、つづいて飽和食塩水50mlで洗浄する。有機
溶媒相を真空乾燥し、残渣をジクロロメタンの5mlに溶
解(抽出)し、−78℃に冷却したヘキサンの100ml中に
注入して沈澱させる。この沈澱物を集め、真空乾燥す
る。(化合物−5)の897mgを得、85%収率に相当す
る。
(実施例−5) 下記式で表わされる(化合物−6)の合成 a)下記式で表わされる(化合物−7)の合成 (実施例−1)のa)の例と同じ操作工程を4−チオデ
オキシウリジンの代りに4−チオチミジンを用いて(化
合物−7)の合成に対しておこなう。
b)(化合物−6)の合成 (実施例−1)のb)と同じ操作工程を、(化合物−
7)の681mg(2mmole)とジメチルホルムアミドの15ml
とトリエチルアミン0.4ml(4mmole)及びN−ヒドロキ
シコハク酸イミドビオチンの700mg(2mmole)を用いて
(化合物−7)から(化合物−6)を合成するためにお
こなう。(化合物−6)の715mgを得た。これは63%収
率に相当する。
(実施例−6) 下記式で表わされる(化合物−8)の合成 この化合物は(化合物−6)から(実施例−2)と同
じ操作工程を用いて、(化合物−6)の1.14g(2mmol
e)及びジメトキシ−4,4′−トリチルクロライドの1.14
g(2mmole)を用いておこなう。
(実施例−7) 下記式で表わされる(化合物−9)から(化合物−
8)の合成 a)(化合物−9)の合成 (実施例−3)のa)と同じ操作工程を用いて、ジメ
トキシトリチル−5′−チオ−4−デオキシ−2′−ウ
リジンの代りに、ジメトキシトリチル−5′−チオ−4
−チオチミジンを用いて(化合物−9)の合成をおこな
う。
b)(化合物−8)の合成 (実施例−3)と同じ操作工程を用いて、(化合物−
9)の1.29g(2mmole)、ジメチルホルムアミドの20m
l、N−ヒドロオキシコハク酸イミドビオチンの689mg及
びトリエチルアミンの300μl(2mmole)を用いて(化
合物−9)から(化合物−8)の合成をおこなった。3
時間の反応後(化合物−8)の1.37gを得た。これは79
%の収率に相当する。
(実施例−8) 下記式で表わされる(化合物−10)の合成 (実施例−4)と同じ操作工程を用い(化合物−8)の
870mg(1mmole)、ジイソプロピルアンモニウムテトラ
ゾレート85mg及びビス−(ジイソプロピルアミノ)−シ
アノエトオキシホスフェンの340μlを用いて(化合物
−8)から(化合物−10)を合成する。最終沈澱をおこ
なった後、(化合物−10)の930mgを得た。これは87%
の収率に相当する。
(実施例−9) ビオチンで標的付与されたオリゴヌクレオチドの合成 この実施例は下記の配列を持つビオチンで標的付与さ
れたオリゴヌクレオチドを(化合物−5)を用いておこ
なう実施例を示している。
この配列において、Aはアデニンから作られたヌクレ
オチドを表わし、Cはシトシン、Gはグアニン、Tはチ
ミンから作られたヌクレオチドを夫々表わし、そしてX
は(ビオチオアミド−6−ヘキシル−1)−4−シトシ
ンから作られたヌクレオチドを表わす。
この合成は(ビオチンアミド−6−ヘキシル−1)−
4−シトシンに相当する同調的基質として(化合物−
5)と、そしてアデノシン、シトシン、グアニン及びチ
ミンに夫々相当する同調的基質類とを用いておこなわれ
る。
後者の同調的基質類はジメトキシ−4,4′−トリチル
基で5′のヒドロキシ基を保護し、3′のヒドロキシ基
を下記の式の基で機能性化することにより夫々相当する
ヌクレオチド類を用いて得られる。
アデニン及びシトシンに相当するヌクレオチドに対し
て、環状構造から突出しているアミノ基はベンゾイル基
で保護する。グアニンの場合、環状構造から突出してい
るアミノ基はイソブチリル基で保護する。
合成は、アミノ鎖を延長用の腕とした「孔径を調節さ
れた硝子」{“Controlled Pore Glass"}なる支持体上
にグラフト(接木結合)された、そしてヌクレオチドと
アミンとの間の結合はサクシニル基を用いておこなっ
た、ヌクレオチドの0.2μmmoleを用い、(実施例−4)
の合成で得られた、ヌクレオチド誘導体(化合物−5)
或いはデオキシ−2′−アデノシン、デオキシ−2′−
シチジン、デオキシ−2′−グアノシン及びチミジンの
同調的基質類を各縮合周期当り10mg、すなわちヌクレオ
チドを単位として約10当量を用い、及びテトラゾール基
を含んでいる活性化剤を各縮合周期当り7mg、すなわち
ヌクレオチドを単位として10当量を用い、応用ビオシス
テム381A{Applied Biosystem 381A}と呼称される自動
オリゴヌクレオチド合成機を用いておこなわれた。
縮合の周期は、応用ビオシステムス381A装置の標準シ
アノエチルホスホアミダイド0.2μmoleの周期である。
縮合周期の終りには、支持体にサクシニル基を含む延
長鎖を経て支持体に結合しているビオチンで標的付与さ
れた、そして保護されているオリゴヌクレオチドが得ら
れる。
オリゴヌクレオチドは28%アンモニアで2時間処理し
て支持体から切り離なす。そこで得たアンモニア溶液を
60℃で5乃至16時間加熱して保護基をはずす。アンモニ
アは蒸発させる。残渣は蒸溜水の500μlに溶解し、セ
ファデックス25の塔(直径1cm高さ7cm)でろ過する。こ
の254mmに最初の吸収を持つ分別物を集め凍結乾燥す
る。
合成したビオチン付加したオリゴヌクレオチドの正し
い長さを、ポリヌクレオチドキナーゼを対照物としてこ
れと比較して燐32を標識として、又、ポリアクリルアミ
ドの電気泳動とによって確認した。製品は厚いポリアク
リルアミドゲル中に電気泳動させて作った。この物質に
相当する帯部を(紫外光で確認した後)切り出して製品
を得た。
得たオリゴヌクレオチドは溶出後、同じ配列を持つオ
リゴヌクレオチドと並べて検定した。この場合比較品の
ビオチン標識は常法に従っておこない、相補的配列を見
出す感度が同じであることを明らかにした。
(実施例−10) ビオチンによる標的付与オリゴヌクレオチドの合成 (実施例−9)の場合と同じ方法で、ビオチン標的付
与オリゴヌクレオチドの次のような配列を持ったものを
合成した。
この配列において、Yは(ビオチンアミド−6−アミ
ノヘキシル−1)−4−メチル−5−シトシンの構造を
持つヌクレオチドを表わし、Yとして使用される相当す
る同調的基質は(化合物−10)である。(実施例−9)
の場合と同様の方法で合成したビオチニレートしたオリ
ゴヌクレオチドの正しい長さを検査し、相補的配列の検
査に対する感度についても検査した。
(実施例−11) ビオチンにより標的付与されたオリゴヌクレオチドの合
成 (実施例−9)の場合と同じ操作工程を下記式の配列
を持つ、ビオチン標的付与したオリゴヌクレオチドを合
成するのに使用した。
この配列において、Xは(実施例−9)の場合と同じ
基を表わし、(ビオチンアミド−6−ヘキシル−1)−
4−シトシンでヌクレオチドを作った。これは(化合物
−5)に相当する同調的基質である。(実施例−9)で
おこなったのと同じ方法で合成したビオチニル化オリゴ
ヌクレオチドの正しい長さを検定した、その安定性と検
査した。
このオリゴヌクレオチドは3ケのビオチニル化ヌクレ
オチドを持ち、その感応性はそのビオチン数に比例して
いるから感度は3倍に近く上る。
同様の方法で同じ同調的基質を用いて次の式で表わさ
れるビオチン標的付与オリゴヌクレオチドを合成した。
この場合は配列の5′未端に10ケのビオチニレート化
したヌクレオチド類を持つオリゴヌクレオチドが得られ
た。
同じようにして、次の式で表わされるビオチン標的付
与オリゴヌクレオチドが得られた。
この場合は5′未端に5ケのビオチニレート ヌクレ
オチドと共にオリゴヌクレオチドを与える。
(実施例−12) 次の式の(化合物−11)の合成 ここで、DMTOはジメトキシトリチル基を表わす。この
式(I)のヌクレオシド誘導体の場合Bはシトシンから
誘導された式(III)の基である。この合成は次のa)
からf)の段階の反応のくり返しを用いてチオチミジン
(化合物−12)から出発しておこなった。。
a)チミチミジン(化合物−12)から出発し、チオチミ
ジン(化合物−13)のモノメトキシトリチレート誘導体
の合成 次の反応図式に従う反応 ここでMMTClはモノメトキシトリチルクロリドを表わ
し、MMTはモノメトキシトリチル基である。
本反応の目的はR4Z基の導入中にその基のアセチル化
が起きないように5′及び3′未端の酸素側の水酸基の
保護のためである。この基は(化合物−11)の場合 チオチミジンの5mmoleをvaneポンプで乾燥した後、無
水ピリジン50ml中に溶解したモノメトオキシトリチルク
ロライド(MMTCl)の15mmoleと反応させる。この反応を
常温で16時間、つづいて50℃で5時間続ける。この反応
を5mlのメタノールを加えて停止する、そして反応混合
物をクロロホルムの250mlに溶解(抽出)する。得られ
た溶液を5%の重炭酸ナトリウム水溶液250mlで3回つ
づいて、蒸溜水250mlで洗浄する。
生成物はシリカの塔に仕込でCH2Cl2/ヘキサンの9:1
比から純CH2Cl2までの濃度勾配を持つ液で溶出させ分離
する。得た製品はトリタノールを除くためヘキサンで沈
殿させる。得た(化合物−13)の収率は87%である。
b)次の式を表わされる(化合物−14)の合成 次の式のチラミンと(化合物−13)との反応によって
(化合物−14)を得る。
(化合物−13)5mmoleとチラミン(4当量)の20mmole
を60℃24時間、25mlフラスト中でエタノールの10mlに溶
解し、反応する。この混合物は乾燥するまで蒸発させ、
次にクロロホルム100mlで溶解(抽出)する。続いて蒸
溜水100mlで3回洗浄する。得た製品は二酸化珪素上に
おいて、クロロホルム−(クロロホルム/メタノール)
(93:7)の勾配で分離する。
c)(化合物−15) 次の式(15)の製造 (化合物−14)を無水酢酸と共に反応して合成する。
(化合物−14)の3mmoleを無水ピリジン中に共蒸溜して
乾燥し、無水ピリジンの30ml中で無水酢酸の3ml(約10
当量)と4時間反応する。反応を、メタノール3mlを加
えて停止し、蒸発乾涸する。クロロホルムと重炭酸ナト
リウムの混合物で抽出後有機溶媒層を分け、蒸発乾涸す
る。そして酸化珪素と混合する。この生成物をメチレン
ジクロライドとメタノール98:2の混合液で溶出する。収
率は82%である。
d)下記式で表わされる(化合物−16)の合成 (化合物−15)を酢酸と反応して合成する。
(化合物−15)の3mmoleを80%酢酸の30mlと30分間逆
流させて反応し、蒸発乾涸する。残渣を蒸溜水に溶解
し、水を蒸発させ残渣を蒸溜水の50mlに溶解する。水相
をトルエン50mlと共に2回洗浄し、蒸発乾涸させて(化
合物−16)を得る。収率は、この化合物は分離精製せず
に使用するので、測定していない。
e)下記式で表わされる(化合物−17)の合成 f)(化合物−17)から(化合物−11)の合成 (化合物−17)を無水アセトニトリルと共に共蒸発し
て乾燥する。(化合物−17)をジクロロメタン5mlとジ
イソプロピルアンモニウムテトラゾレートの0.25mmole
との混合物に溶解し、これにシアノエトキシ−ビス−ジ
イソプロピルアミノホスフィンの1.1mmoleを加える。こ
の反応は2時間続ける、その後ジクロロメタン50mlを加
える。有機性溶液を5%の重炭酸ナトリウム水溶液の50
mlと共に3回洗浄し、つづいて硫酸ナトリウムを入れて
蒸発乾涸する。残渣をジクロロメタンの5mlに溶解(抽
出)し、(化合物−11)を、−80℃でヘキサンの100ml
を加えて沈殿させる。この沈澱は少なくとも1日間真空
デシケーター中に入れておく。
(実施例−13) 標的付与されたオリゴヌクレオチドの合成 (実施例−9)の場合と同じ操作工程をおこなって、
次の配列を持ったヨードで標的付与されたオリゴヌクレ
オチドを合成した。
上の配列でA,C,G、Tは(実施例−9)で使用したの
と同じヌクレオチドを表わしている。
Xは((ヒドロオキシ−4−フェニル)−2−エチル)
−N4メチル−5−シトシンで形成されたヌクレオチドを
表わす。
この合成をおこなうためにA、C、G及びTについて
(実施例−9)の場合と同じ同調的基質を使用し、ヌク
レオチドXについては(化合物−11)を同調的基質とし
て使用する。
合成は(実施例−9)の場合と同じ条件で自動の「ア
プライドビオシステムス381A」オリゴヌクレオチド合成
機を用いておこなう。
縮合周期の終りに、支持体に結合された、保護された
オリゴヌクレオチドを使用する。このオリゴヌクレオチ
ドは支持体から分離し保護基をはづし、(実施例−9)
の場合と同じ条件で精製する。
このオリゴヌクレオチドは放射性ヨードを使用して標
的付与或いは標識付けをおこなう。この目的のため、蒸
溜水10μl中に置いた20pmoleのオリゴヌクレオチド
と、クロルアミン(chloramine)溶液Tの10μl(0.1m
mole)とを燐酸緩衝液(0.05M、pH=7.5)の9μl中に
ある125Iの1μmoleに加える。
5分間反応して二亜硫酸ナトリウムで反応を停止させ
る。同じヨードによる標的付与処理を、上記したと同じ
条件であるが、ヌクレオシドXを含まない、標的づけし
ていないオリゴヌクレオチドについておこなった。これ
等の条件ではオリゴヌクレオチドの標的付与は起らない
ので、 が含まれていることが、ヨードによる標的付与には必須
の条件であることが判る。
(実施例−9)の場合のように、標的付与されたオリ
ゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション法による相
補的配列のものの検出に使用できることが確定された。
(実施例−14) 下記式で表わされる(化合物−18)の合成 この式において は結合鎖を延長しているアミノ基を有する無水珪素から
成る支持体を表わしている。式(I)で表わされるこの
ヌクレオシド誘導体について、置換基Bはシトシンから
誘導される式(III)の基であり、その合成は(化合物
−17)から出発して、次のa)からc)の各段階を逐次
実行しておこなわれる。
a)(化合物−17)からサクシニル誘導体(化合物−1
9)の合成 無水ピリジン中で共沸、蒸発させて乾燥した(化合物
−17)の(0.5mmole,353mg)にジメチルアミノピリジン
(DMAP)の1.5mmoleと無水コハク酸の1.5mmoleを加え
る。反応は16時間で終了する。反応混合物は蒸発乾涸
し、クロロホルムの100mlで溶解(抽出)する。得られ
た有機性溶液をクエン酸の100mlで3回洗浄する。有機
性相を硫酸ソーダ上で乾燥し、蒸発乾涸する。残渣をク
ロロホルムの10mlに溶解し、ヘキサンの200mlに加えて
沈澱させる。収率87% b)(化合物−19)から活性エステル(化合物−20)の
合成 無水ピリジン中で共沸蒸発して前もって乾燥させて
(化合物−19)の0.25mmole、ペンタクロロフェノール
の0.28mmole及びジシクロヘキシルカーボジイミド(DC
C)の0.37mmoleを無水ジメチルホルムアミドの10ml中で
16時間反応させる。
反応混合物を濾過し、濾過液を蒸発乾涸し、クロロホ
ルムの100mlに溶解する。得た有機性溶液を蒸溜水の100
mlで3回洗浄し、つづいてクロロホルムの5から10mlで
溶解しヘキサン200ml中に加えて沈澱させる。収率93% c)(化合物−20)から(化合物18)の合成 (化合物−20)の0.2mmoleを無水DMF中で、トリエチ
ルアミン30μlと共に、アルキルアミノで作られている
結合鎖延長腕を持つ二酸化珪素CPGの200mgと2日間機械
的に混合攪拌する。2日後グラフト化された支持体を回
収し、無水のDMFの20mlで3回洗浄し、次に20mlのエタ
ノールで3回洗浄する。反応していないアミノ基は、50
mlのピリジン中で無水酢酸の5mlを用いて保護(block)
する。この支持体を回収し、ピリジン20mlで3回、エタ
ノール20mlで3回洗浄する。
支持体のグラフト化の量は酸性媒体中に遊離するジメ
トキシトリチルカチオンの着色の強さで測定する。支持
体のクラフト化は27μmole/gであった。
(化合物−21)の式は下記の通り この(化合物−21)は上記と同様にして(化合物−
8)を出発物として合成される。
(実施例−15) 次の式の(化合物−22)の合成 4−チオデオキシ−2′−ウリジンの4mmoleの無水ピ
リジンの10mlで2回共沸蒸発して乾燥する。残渣をピリ
ジン40mlに溶解し、溶液を氷の入ったバス中で冷却す
る。この溶液に次にジメトキシトリチル・クロライドの
4.4mmole(0.93g)を加え、4℃で一昼夜攪拌して反応
をおこなわせる。反応が終了したと思われた時(二酸化
珪素上でTLC法で確認して)メタノールの1mlを加える、
30分後、反応混合物をその容積の1/4にまで濃縮する。
残渣に100mlのジクロロメタン中に加えて溶解(抽出)
し、飽和の重炭酸ナトリウムの100mlで3回洗浄し、次
に水の100mlで洗浄する。有機性相を硫酸ナトリウム上
で乾燥し、蒸発乾涸し、トルエンを加えて共沸蒸発させ
る。かくして得た生成物は二酸化珪素ゲル上に吸着さ
せ、ジクロロメタン中に(0から4%)勾配をもって加
えたメタノールで溶出して精製する。無定形、黄色の
(化合物−22)が得られ、収率は1.84g(84%)であっ
た。
(実施例−2)の(化合物−3)を合成するために
は、(実施例−1)と同じ操作工程を経て4−チオデオ
キシウリデンの代りに(化合物−22)を用いて、(化合
物−3)を合成できる。
(実施例−16) 次の式で表わされる(化合物−23)の合成 チオ−4−チミジンの0.64g(2.5mmole)から(化合
物−23)を、(実施例−15)と同じ操作工程によって合
成できる。(化合物−23)は1.20g得られ、収率86%で
あった。(化合物−23)は(実施例−1)の操作工程に
おこない、4−チオデオキシウリジンの代りに(化合物
−23)を用いて、(実施例−6)の(化合物−8)の合
成に使用される。
発明の効果 標的付与されたオリゴヌクレオチド類を合成するため
に、次の式で表わされる、夫々相当するヌクレオシド誘
導体を用いて目的を達成することができる。
ここで R1は水素原子或いはヌクレオチド合成に適する酸性媒体
中で不安定な基を表わす。
−R2は水素原子、保護的基、機能性基或いはヌクレオチ
ド合成に役立つ支持体を表わす。
−R3は水素原子、水酸基或いは保護された水酸基を表わ
す。
そして −BはR4Z基が置換している環状アミン基を含むプリン
或いはピリジデン塩基から誘導された基で ここでR4は一本鎖結合或いは炭化水素基を表わし、 Zは標的付与要素である。
この標的付与されたオリゴヌクレオチド類は遺伝子や、
感染症の病気などの診断手段に利用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−209297(JP,A) 特表 昭63−501565(JP,A) 特表 昭60−500717(JP,A) 特表 平3−500169(JP,A) 国際公開88/593(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 19/06 C07H 19/16 C07H 19/073 C07H 21/04 Z A61K 49/02 A CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標的付与されたオリゴヌクレオチド類の合
    成に使用できる、下記式(I)に従うことを特徴とする
    ヌクレオシド誘導体。 ここで、 −R1は水素原子或いはヌクレオチド合成に適する酸性媒
    体中で不安定な基を表わし、 −R2は水素原子、保護基、オリゴヌクレオチド合成に適
    する機能的基、或いは酸素原子を伴った、結合を伸ばす
    腕を持った結合を持つヌクレオチド合成に使用し得る支
    持体を表わし、 −R3は水素原子、水酸基或いは保護された水酸基を表わ
    し、 −Bは下式記で表わすプリン或いはピリミジンから誘導
    する基を表わし、 ここでR5はH、CH3、或いはR4Zを表わし、R6は水素原子
    或いはR4Z基を表わし、そして式Bの基は式(III)の基
    の1位置のNに、或いは式(IV)及び(V)の基の9位
    置に、酸素側部分に向けて結合しており、−R4は一重結
    合か或いは下記式で示す基類の中から選んだ炭化水素を
    表わし、 −NH(CH2n−X−(CH2p− −NH−(CH2n−X−(CH2p−NH− −O−(CH2n−X−(CH2p− −O−(CH2n−X−(CH2p−NH− −S−(CH2n−X−(CH2p− −S−(CH2n−X−(CH2p−NH− −NHCO−(CH2n−X−(CH2p− −NHCO−(CH2n−X−(CH2p−NH− −NHSO2−(CH2n−X−(CH2p− −NHSO2−(CH2n−X−(CH2p−NH− −(CH2n−X−(CH2p−NH− −CO−(CH2n−X−(CH2p− −CO−(CH2n−X−(CH2p−NH− ここでnは1から6の間の整数、pは0か或いは1から
    6の間の整数であり、XはCH2、O、S、NH、CO、HC=C
    H−、C=CH(CH2rZ、C=CH(CH2rNHZ、N
    (CH2rZ、N(CH2rNHZ、CH−O(CH2rZ、C
    H−O−(CH2rNHZ、HCS(CH2rZ、HCS(CH2rN
    HZを表わし、rは1から6の間の整数であり、−Zはペ
    プチッド合成に有用な保護基または直接的に検知可能な
    標的付与分子及び標的付与として機能する放射線要素を
    受容可能な分子からなる群から選んだ標的付与分子から
    誘導した基であり、但しZは若しR2が結合を延長する結
    合を持つ支持体である場合にのみ保護基を表わす。
  2. 【請求項2】直接的に検知可能な標的付与分子がアビジ
    ン或いはストレプタビジンと結合し得る分子であること
    を特徴とする、請求項1に記載のヌクレオシド誘導体。
  3. 【請求項3】Zが下記の式で表わす基類から選んだ基で
    あることを特徴とする請求項2に記載の誘導体。 ここでs=4,5,6或いは7、t=3,4,5,6或いは7R7はア
    ルキル基である。
  4. 【請求項4】直接的に検知可能な標的付与分子が抗原−
    抗体型の反応をおこない得る分子であることを特徴とす
    る請求項1に記載のヌクレオシド誘導体。
  5. 【請求項5】Zが下記の式で表わす基類から選んだ基で
    あることを特徴とする請求項4に記載のヌクレオシド誘
    導体。
  6. 【請求項6】直接的に検知可能な標的付与分子が蛍光発
    光特性を持つ分子であることを特徴とする請求項1に記
    載のヌクレオシド誘導体。
  7. 【請求項7】Zが下記式で表わす基類から選んだ基であ
    ることを特徴とする請求項6に記載のヌクレオシド誘導
    体。 ここでR15とR16は、同じであっても異っていてもよく、
    水素原子或いはアルキル基を表わす。
  8. 【請求項8】放射線要素を受容可能な分子がヨードで標
    的付与される分子であることを特徴とする請求項1に記
    載のヌクレオシド誘導体。
  9. 【請求項9】Zが下記の式で表わす基類から選んだ基で
    あることを特徴とする請求項8に記載のヌクレオシド誘
    導体。 ここで u=0或いは1から6の整数、 v=0,1或いは2、 w=3,2、1但しv+w=3 R8は水素原子或いはアシル基を表わし、 YはCH2、HN、O、S、CO、SO2、CONH、SO2NHを表わ
    す。
  10. 【請求項10】Bが下記式で表わす基であることを特徴
    とする請求項1に記載のヌクレオシド誘導体。 ここでR5はH或いはCH3を表わし、R4及びZは請求項1
    で示した意味をもつ。
  11. 【請求項11】R4Zは式(CH26−NHZの基を表わし、こ
    の式中のZは下記の式の基であることを特徴とする請求
    項10に記載のヌクレオシド誘導体。
  12. 【請求項12】R4Zが で表わされることを特徴とする請求項10及び請求項11の
    うちの何れかの請求項に記載の誘導体。
  13. 【請求項13】R1が水素原子か或いはジメトキシトリル
    基であることを特徴とする請求項10から請求項12のうち
    の何れか1つの請求項に記載の誘導体。
  14. 【請求項14】R2が下記式の燐基であることを特徴とす
    る請求項10から請求項13のうちの何れか1つの請求項に
    記載の誘導体。
  15. 【請求項15】R2が式中の が結合を伸ばす腕であるアミノ基を有する酸化珪素支持
    体を表している なる式の基であることを特徴とする請求項10及び請求項
    13のうちの何れか1つの請求項に記載の誘導体。
  16. 【請求項16】数回の縮合過程、該縮合過程の1回の過
    程の中でヌクレオシド誘導体がヌクレオシド誘導体に、
    或いはオリゴヌクレオチドに縮合することをくり返す縮
    合過程からなるオリゴヌクレオチド合成法であって、使
    用されるヌクレオシド誘導体の少なくとも1種が下記式
    (I)に従うヌクレオシド誘導体であることを特徴とす
    るオリゴヌクレオチド合成法。 ここで −R1はヌクレオチド合成に適する酸性媒質中では不安定
    な基を表わし、 −R2はヌクレオチド合成に適する機能的基、或いは酸素
    原子を伴った、結合を伸ばす腕を持った結合を持つ、ヌ
    クレオチド合成に使用し得る支持体を表わし、 −R3は水素原子、水酸基或いは保護された水酸基を表わ
    し、そして−Bは請求項1で与えた意味を持っている。
  17. 【請求項17】異った種類のヌクレオチドの連結鎖から
    なるオリゴヌクレオチドはその連結鎖中の少なくとも2
    種のヌクレオチドが異った標的付与物によって標的化さ
    れていることを特徴とする標的付与されたオリゴヌクレ
    オチド。
  18. 【請求項18】異った種類のヌクレオチドの連結鎖から
    なる、そのヌクレオチドの少なくとも一種が次の式の基
    ここで、u=0或いは1から6の整数 v=0,1或いは2 w=3,2或いは1但しv+w=3 R8は水素原子、或いはアシル基を表わし、そして YはCH2、NH、O、S、CO、SO2、CONH、或いはSO2NH 次の式の基類 ここでR8は水素原子であり、u、v、w及びYは上記に
    指定した意味を持ち、y=1,2,3或いは4のであり、I*
    は放射性ヨード原子である。 次の式の基類 R15及びR16は同じか異っており、水素原子或いはアルキ
    ル基を表わす、そして 次の式の基類 上記基類から選んだ基によって標的付与されることを特
    徴とする、標的付与したオリゴヌクレオチド。
  19. 【請求項19】異なったヌクレオチド類からなる連結鎖
    を有し、その連結鎖の末端の少なくとも一方の末端に位
    置する少なくとも5ケのヌクレオチド類が標的付与分子
    或いは該分子の前駆体によって標的付与されていること
    を特徴とする標的付与されたオリゴヌクレオチド。
  20. 【請求項20】異なったヌクレオチド類からなる連結鎖
    を有し、その連結鎖の5′末端に位置する少なくとも2
    ケの相隣るヌクレオチドが標的付与分子或いは該分子の
    前駆体によって標的付与されていることを特徴とする標
    的付与されたオリゴヌクレオチド。
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