JP4786023B2 - 結晶性有機無機ハイブリッド材料およびその製造方法 - Google Patents

結晶性有機無機ハイブリッド材料およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機ポリマーと結晶性金属酸化物とがナノサイズで均一に分散された結晶性有機無機ハイブリッド材料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般的に用いられている、金属酸化物と有機材料とが複合化された、いわゆる有機無機ハイブリッド材料は、「ゾル−ゲル法による機能性有機無機ハイブリッド:触媒Vol.37,No.1,48−53(1995)」等に記載されるように、ゾル−ゲル法により調製されたシリカゾルに有機ポリマーを溶解し、溶媒を蒸発乾固して薄膜やバルク形状とすることにより作成される。
【0003】
前記溶媒を、熱処理により蒸発乾固して除去する際の熱処理温度は、有機ポリマーの熱分解を避けるために、通常、130℃以下の範囲に設定される。ここで、ハイブリッド材料中の金属酸化物ゾルは、ゾル−ゲル法により作成されたものであるので、結晶化が必要な場合には数百℃以上の熱処理温度が望まれる。例えば、酸化チタンでは通常300℃以上、酸化ジルコニウムで600℃以上、酸化アルミニウムで800℃以上、酸化ケイ素で1000℃以上、酸化亜鉛で200℃以上、鉛ジルコン酸チタン酸(PZT)で600℃以上の熱処理をそれぞれ行なうことで、初めて酸化物が結晶化することが知られている。
【0004】
しかしながら、前記のような高温では、ほとんどの有機ポリマーが熱分解してしまうため、金属酸化物と有機ポリマーとが共存した状態である有機無機ハイブリッド材料を結晶化することは非常に困難である。
すなわち、従来の有機無機ハイブリッド材料は、非晶質の金属酸化物あるいは金属酸化物ゲルと有機ポリマーとが均一に分散されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の有機無機ハイブリッド材料は非晶質であるため、金属酸化物が結晶化することにより初めて発現できる機能を持ち得ない。
例えば、酸化チタンは非晶質では光触媒効果を持たないが、アナターゼ結晶に結晶化して初めて光触媒機能を持つことになる。しかるに、従来の酸化チタン−有機ポリマーのハイブリッド材料は非晶質であるため光触媒能力を持ち得ないという問題点がある。
【0006】
また、透明導電性膜のITO(インジウムチタニウム酸化物)は、非晶質では電子伝導性(導電性)を示さないが、結晶化すると導電性を示すことが知られている。ところが従来のITO−有機ポリマーのハイブリッド材料は、結晶性とはなり得ず非晶質であるため、導電性を持ち得ない。
【0007】
前記のほか、酸化亜鉛や酸化錫を用いた有機無機ハイブリッド材料についても、それらの導電性は結晶性に基づくので、ITOのケースと全く同じく導電性を持つことができない。このように、従来の有機ポリマーと金属酸化物とからなる有機無機ハイブリッド材料はいずれも非晶質であり、結晶化することが非常に困難で、これらに導電性を付与することができないという問題点を有している。
【0008】
さらには、PZTやBaTiOなどの誘電体や強誘電体は、これらを応用した物質のほとんどが大きな誘電率を必要とする。このため、前記誘電体や強誘電体として、有機ポリマーと非晶質のPZTあるいはBaTiOとが用いられた場合は、誘電率が小さいため実用に耐え得ない。
【0009】
一方、前記結晶性は、有機無機ハイブリッド材料の光透過性や、屈折率とも関係する。とりわけ、結晶性物質を有機ポリマーに分散する場合、その分散サイズが光の波長より大きく分布すると、優れた光透過性を得ることは困難である。このため、一般的に、結晶性物質を用いた材料は、前記のような種々の機能を得ることができる反面、光透過性が不十分であるという問題点を有している。
【0010】
本発明はこのような問題点を解決するために案出されたもので、その目的は、結晶性の金属酸化物と有機ポリマーとの結晶性ハイブリッド材料を合成し、前記したような結晶化した金属酸化物ならではの機能である光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を有する有機無機ハイブリッド材料を提供することにある。さらに、分散サイズが小さいことにより得られる、優れた光透過性を備えた結晶性有機無機ハイブリッド材料を提供することをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、前記の課題を解決するために、結晶性金属酸化物と有機ポリマーとを含む結晶性有機無機ハイブリッド材料であって、前記結晶性金属酸化物が酸化チタンであり、前記有機ポリマーが前記結晶性金属酸化物と水素結合をつくり得る官能基を有するポリジメチルシロキサン、ハイドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上のポリマーであり、前記有機ポリマーに前記結晶性金属酸化物が、分散されていることを特徴としている。
【0012】
前記の構成によれば、前記ハイブリッド材料が、結晶性のチタン酸化物を含んでいるので、結晶状態において初めて発現される諸機能、すなわち、優れた光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を備えることが可能となる。また、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、述のように、分散サイズが100nm以下である。これにより、結晶性有機無機ハイブリッド材料では、分散サイズを上記サイズに抑えることができるので、優れた光透過性をも備えることができる。
【0024】
請求項2に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、前記の課題を解決するために、有機ポリマーと結晶性金属酸化物とを含む結晶性有機無機ハイブリッド材料であって、チタンアルコキシドを加水分解して得られた酸化チタンを、請求項1記載の有機ポリマーの存在下において、湿度50%以上の環境下で、かつ、200℃以下の温度範囲内で加熱することにより、前記酸化チタンを結晶化して結晶性酸化チタンとすることにより製造されることを特徴としている。
【0026】
前記の構成によれば、前記金属酸化物を、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下において前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で加熱するので、金属酸化物の結晶化過程において有機ポリマーが存在する場合であっても、有機ポリマーが熱分解することがない。また、前記湿度条件での加熱によれば、本来結晶化に必要とされる高温条件を用いることなく金属酸化物を結晶化することができるので、結晶性の金属酸化物と有機ポリマーとが共存した状態である、有機無機ハイブリッド材料を容易に得ることができる。従って、結晶化した金属酸化物が有する機能である光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を、有機無機ハイブリッド材料に付与することができる。また、分散サイズが小さいことにより得られる優れた光透過性を有機無機ハイブリッド材料に付与することが可能である。
【0027】
請求項3に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法は、前記の課題を解決するために、請求項1又は請求項2に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法であって、チタンアルコキシドを加水分解して酸化チタンを生成させる工程と、前記酸化チタンと水素結合をつくり得る官能基を有するポリジメチルシロキサン、ハイドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上の有機ポリマーと前記酸化チタンとのハイブリッドゾルを調製する工程と、前記ハイブリッドゾル中の溶媒を除去してハイブリッドゲルとする工程と、前記酸化チタンを結晶化する工程とを含み、前記酸化チタンを結晶化する工程において、水の蒸気雰囲気下で、かつ、前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、前記酸化チタンを結晶化させることを特徴としている。
【0028】
請求項4の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法は、前記の課題を解決するために、前記ハイブリッドゲルを、湿度50%以上の環境下で、かつ、200℃以下の温度範囲内で加熱することを特徴としている。
【0029】
請求項5の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、前記の課題を解決するために、有機ポリマーを共存させて、金属アルコキシドまたは金属塩を溶液中で加水分解して金属酸化物を生成させ、次いで、該溶液中の溶媒を除去し、ハイブリッドゲルとする工程と、前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、前記工程で生成した金属酸化物を結晶化する工程とを含むことを特徴としている。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について、以下に説明する。
【0034】
本発明において、上記結晶性金属酸化物を構成する金属としては、たとえば、Li,Na,Mg,Al,Si,K,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Rb,Sr,Y,Nb,Zr,Mo,Ag,Cd,In,Sn,Sb,Cs,Ba,La,Ta,Hf,W,Ir,Tl,Pb,Bi,希土類金属等が挙げられる。上記例示の金属は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記例示の金属のうち、Tiを用いることが特に好ましい。
【0035】
本発明に係る金属アルコキシドには、上記金属および上記例示の炭素数を有するアルコキシル基のすべての組み合わせが含まれるが、それら金属アルコキシドのうち、特に好適には、チタンアルコキシドが用いられる。中でも、チタンテトライソプロポキシドまたはチタンテトラブトキシドを用いることができる。
【0036】
上記官能基としては、たとえば、水酸基、エステル基、チオエステル基、カルボン酸基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、アミノ基、チオール基、スルフォン酸基、エーテル基、チオエーテル基;等が挙げられる。上記例示の官能基は、1種のみが含まれていてもよく、また、複数種が含まれていてもよい。
【0037】
本発明に係る有機ポリマーは、上述のように結晶性有機無機ハイブリッド材料において、均一分散している。本発明の有機ポリマーとしては、たとえば、ハイドロキシプロピルセルロース(HPC)等のセルロース類;ポリエチレングリコール(PEG);および、ポリジメチルシロキサン(ハイドロキシ末端)(PDMS);ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;およびこれら例示の化合物の各種誘導体;などが使われる。上記有機ポリマーは、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
【0038】
また、上記例示の有機ポリマーに代表されるように、本発明に係る有機ポリマーは、前記結晶性金属酸化物と水素結合し得る官能基をその分子中に有していることが好ましい。
【0039】
有機ポリマーの添加量は酸化チタン等の金属酸化物に対して、たとえば、0.01〜90重量%の範囲内とすることができる。
【0040】
本発明において、加水分解時の溶液中の水分量はたとえば、金属アルコキシドとしてチタンアルコキシドを用いた場合は,チタンアルコキシド1モルに対して0.5〜10モルであり好ましくは1〜4モルである。
【0041】
また、上記加水分解の工程においては、必要に応じて、酸触媒および/または、塩基触媒を用いるようにしてもよい。該触媒としては、硝酸、塩酸、酢酸、アンモニアなどが挙げられる。触媒の添加量はチタンアルコキシドを用いる場合であれば、チタンアルコキシド1モルに対して0.01〜5モルであり、好ましくは0.1〜1モルである。
【0042】
また、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料を製造するに当たって用いられる溶液中に含まれる有機溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル等の有機酸エステル;アセトニトリル;アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類;テトロヒドラフラン(THF)やジオキサン等のシクロエーテル;ホルムアミド(FA)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の酸アミド;トルエン等の芳香族炭化水素;等が使用される。
【0043】
本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、たとえば、以下に示す手順により製造することができる。
まず、有機ポリマー溶液を共存させた状態で、出発物質として金属アルコキシドまたは金属塩を加水分解して金属酸化物を得ることにより、ハイブリッドゾルを調製する。すなわち、本発明において、ハイブリッドゾルとは、前記有機ポリマーと前記金属酸化物とが均一に分散された有機無機ハイブリッドゾルをいう。次いで、前記有機無機ハイブリッドゾルを、室温で所定時間静置することにより、有機無機ハイブリッドゲルが得られる。上記静置時間は、1〜48時間が好ましく、18〜36時間がより好ましい。
【0044】
次に、前記ハイブリッドゲルを、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下において前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で加熱することにより、前記ハイブリッドゲル中の金属酸化物を結晶化して結晶性金属酸化物を得る。これにより、ハイブリッドゲル中の無機成分である金属酸化物が結晶状態となった、結晶性有機無機ハイブリッド材料を得ることができる。
【0045】
前記の手順により得られた結晶性有機無機ハイブリッド材料は、上記のように結晶性の金属酸化物を含んでいるので、結晶状態において初めて発現される諸機能、すなわち、優れた光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を備えることができる。
【0046】
また、前記結晶性金属酸化物は、分散サイズが100nm以下の範囲内であるので、優れた光透過性をも備えることができる。なお、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法の詳細な内容については、さらに後述する。
本発明に係る結晶性有機無機ハイブリッド材料、たとえば結晶化酸化チタンハイブリッドは、前記ハイブリッドゲルを以下のような高湿度条件下において、ポリマーが分解しない温度で加熱して得られる。前記湿度条件としては、たとえば、50〜90%の範囲内が好ましく、より好ましくは50〜70%である。加熱処理温度は60〜200℃の範囲内が好ましく、90〜150℃の範囲内がより好ましい。
【0047】
本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、上記のような比較的温和な条件でハイブリッドゲルを加熱処理することにより、共存する有機ポリマーの熱分解を招来することなく、かつ、分散サイズが100nm以下の範囲内となる結晶化金属酸化物を得ることにより、製造することができる。すなわち、上記の方法により、従来非晶質の状態でのみ得られていたハイブリッド材料を結晶状態で得ることができる。
【0048】
本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法としては、上記金属酸化物の結晶化過程において、有機ポリマーの熱分解を招来しない範囲の比較的温和な条件で加熱処理を行うか、あるいは、該結晶化過程において、有機ポリマーを共存させないようにする方法を用いることができる。
【0049】
そのような製造方法としては、具体的には以下のような方法が挙げられる。
(1)金属アルコキシドまたは金属塩を加水分解して金属酸化物を生成させる工程と、有機ポリマーと前記金属酸化物とのハイブリッドゾルを調製する工程と、前記ハイブリッドゾル中の溶媒を除去してハイブリッドゲルとする工程と、前記金属酸化物を結晶化する工程とを含み、前記金属酸化物を結晶化する工程において、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下で、かつ、前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、前記金属酸化物を結晶化させる方法;
(2)上記(1)において、有機ポリマーを共存させて、金属アルコキシドまたは金属塩を溶液中で加水分解して金属酸化物を生成させ、次いで、該溶液中の溶媒を除去し、ハイブリッドゲルとし、前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、生成した金属酸化物を結晶化させる方法;
(3)金属アルコキシドまたは金属塩を第一の溶液中で加水分解して、金属酸化物を生成させる工程と、該第一の溶液を加熱することにより、金属酸化物を結晶化し、有機ポリマーを含む、第二の溶液を前記第一の溶液と混合して、前記混合された第一および第二の溶液中の溶媒を除去する方法;
【0050】
上記方法(1)において、「有機溶媒または水の蒸気雰囲気下で、かつ、前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で前記金属酸化物を加熱する」具体的な条件としては、たとえば、金属アルコキシドとしてチタンアルコキシドを用いる場合には、前記ハイブリッドゲルを、湿度50%以上の環境下で、かつ、200℃以下の温度範囲内で加熱する方法等が挙げられる。
【0051】
上記例示の有機ポリマーを用いた場合の、さらに具体的な結晶化条件としては、上述した温度および湿度条件下で、たとえば、ハイブリッドゲルを底の深い瓶等に充填して熱処理する方法等が挙げられる。なお、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、たとえば、薄膜、厚膜、粒子状、または、バルク形状に成型して用いることができる。
【0052】
本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、以上のように、分散サイズが100nm以下の結晶性金属酸化物と、有機ポリマーとを含んでいる。
また、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、以上のように、たとえば、金属アルコキシドまたは金属塩を有機ポリマーの存在下に加水分解後、有機溶媒を除去してハイブリッドゲルを調製し、前記ハイブリッドゲルを、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下において前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で加熱することにより、前記ハイブリッドゲル中の金属酸化物を結晶化して結晶性金属酸化物を得ることにより製造することができる。
【0053】
これにより、前記ハイブリッド材料が、結晶性の金属酸化物を含んでいるので、結晶状態において初めて発現される諸機能、すなわち、優れた光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を、有機無機ハイブリッド材料に付与することが可能となる。また、前記結晶性金属酸化物は、分散サイズが100nm以下の範囲内であるので、優れた光透過性を備えることができる。本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、上記の構成を有することにより、50%以上の光透過率を具備することができる。
【0054】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例を、実験結果を示して説明する。
【0055】
〔実施例1〕
本発明に係る金属アルコキシドとして、チタンテトライソプロポキシド((TiOC 、試薬特級、ナカライテスク社製)を用いたほか、有機溶媒としてのテトラハイドロフラン(THF、ナカライテスク社製)、加水分解時における触媒としての硝酸水溶液(HNO、0.1N、試薬特級、ナカライテスク社製)および、本発明の有機ポリマーとしてのポリジメチルシロキサン(ハイドロキシ末端)(PDMS、信越化学社製)を用いた。加水分解に必要な水分としては、硝酸水溶液中の水分を用いた。
まず、THFにチタンテトライソプロポキシドを添加した。次に、上記純水、硝酸、およびPDMSのTHF溶液を混合して加水分解用酸性触媒溶液を調製した。次いで、チタンテトライソプロポキシドのTHF溶液中に、上記加水分解用酸性触媒溶液を、スポイトを用いて撹拌しながらゆっくりと滴下して混合した。さらに、滴下後1時間、該混合液を撹拌した。
【0056】
上記各溶液の混合割合は、各物質が以下の割合となるようにした。まず、チタンテトライソプロポキシド1モルに対し、水の添加量(硝酸中に含まれる水)が1モル、硝酸の添加量が0.1モルになるように調製した。また、PDMSの添加量は、加水分解後の生成物である酸化チタンに対して9.09重量%となるようにした。その他、上記混合液は、混合後の固形分濃度が最終的に5重量%程度になるように適宜調製した。
【0057】
前記したような方法で得られた反応液(前駆体溶液)は透明な溶液であった。従って、分散サイズは、100nm以下であることが確認された。前記前駆体溶液を室温にて18時間以上静置し、本発明に係るハイブリッドゲルを得た.底の深い容器に該ハイブリッドゲルの破片を詰め、湿度60%で、容器ごと100℃で1時間加熱した。このハイブリッドゲル破片を、めのう乳鉢で粉砕しハイブリッドゲル粉末とした後、XRDの測定を行った。
【0058】
図1(a)〜(c)はハイブリッドゲル粉末のXRDパターンである。同図において、縦軸は、強度(Intensity(a.u.))を、横軸は、入射角度(2θ°)を示す。図中、右縦軸には、それぞれに用いられた有機ポリマーの種類および量を記す。図1(a)は、上記〔実施例1〕において調製されたハイブリッドゲル粉末のXRDパターンである。同図Aに示されるように、アナターゼの回折ピークが観察できる。これにより、有機無機ハイブリッドの無機成分である金属酸化物としての酸化チタンが結晶化されたことが確認された。
【0059】
前記したような製法によって得られたPDMSを含む結晶化ハイブリドゲルを10倍の蒸留水を用いて再分散させ、あらかじめ洗浄しておいたガラス基板の上に再分散溶液を用いてスピンコート(500rpm−10s→1000rpm−40s)でコーティングを施した。得られた膜を100℃、1時間加熱した。前記製膜は3回繰り返した。得られた膜は、透明であった。
【0060】
前記したような製法によって得られた膜の上に油分の膜(油膜)を塗布し水滴の接触角を測定した。油分の膜はサラダ油をヘキサンで希釈したものをスピンコート(3000rpm−40s)することで塗布した。その後,試料に対し紫外線照射を行った。紫外線照射には6W(ワット)のブラックライトを用いた。接触角の照射時間に対する変化を測定した。
【0061】
親水性の酸化チタンを含むハイブリッド膜上の油膜に水滴を乗せると,60〜70°の接触角を示す。そこへ紫外線照射を施し、油膜がアナターゼの光触媒により分解するに従い、接触角は低くなっていた。140分間の照射後、すべてのサンプルで油膜が完全に分解されたことにより光触媒効果が確認できた。
【0062】
〔実施例2〕
有機溶媒として、2−プロパノール(COH、試薬特級、ナカライテスク社製)を用い、その中にチタンテトライソプロポキシドを添加した。有機ポリマーとして、ハイドロキシプロピルセルロース(HPC、SL、日本曹達社製)を用い、硝酸とHPCの2−プロパノール溶液とを混合して、加水分解用酸性触媒溶液を調製した以外は、実施例1と同様の操作を行いハイブリッドゲル粉末を作製した。
図1(b)は〔実施例2〕で得られたハイブリッドゲル粉末のXRDパターンである。アナターゼの回折ピークが観察できる。有機無機ハイブリッドの無機成分である酸化チタンが結晶化されたことが確認された。
【0063】
〔実施例3〕
有機溶媒として、2−プロパノール(COH、試薬特級、ナカライテスク社製)を用い、その中にチタンテトライソプロポキシドを添加した。有機ポリマーとして、ポリエチレングリコール(PEG、ナカライテスク社製)を用い、純水と硝酸とPEGの2−プロパノール溶液とを混合して、加水分解用酸性触媒溶液を調製した以外は、実施例1と同様の操作を行いハイブリッドゲル粉末を作製した。
【0064】
図1(c)は〔実施例3〕で得られたハイブリッドゲル粉末のXRDパターンである。アナターゼの回折ピークが観察できる。有機無機ハイブリッドの無機成分である酸化チタンが結晶化されたことが確認された。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、分散サイズが100nm以下の結晶性金属酸化物と、有機ポリマーとを含む構成である。また、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、金属アルコキシドまたは金属塩を加水分解して得られた金属酸化物を、前記有機ポリマーの存在下または非存在下において、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下で、かつ、前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で加熱することにより、前記金属酸化物を結晶化して結晶性金属酸化物とすることにより製造することができる。
それゆえ、前記ハイブリッド材料が、結晶性の金属酸化物を含んでいるので、結晶状態において初めて発現される諸機能、すなわち、優れた光触媒性や、導電性、誘電率、屈折率などの特性を備えることが可能となる。また、本発明の結晶性有機無機ハイブリッド材料は、前述のように、分散サイズが100nm以下であるので、優れた光透過性をも備えることができるという効果を奏する。
【0066】
また、金属酸化物を、有機溶媒または水の蒸気雰囲気下において前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で加熱することにより、有機ポリマーを共存させた状態で結晶化を行っても有機ポリマーが熱分解することがない。さらには、前記湿度条件での加熱によれば、本来結晶化に必要とされる高温条件を用いることなく金属酸化物を結晶化することができるので、金属酸化物を容易に結晶化させることができるので、結晶性有機無機ハイブリッド材料を容易に得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の一実施の形態に係るハイブリッドゲル粉末のX線回折パターンを示したグラフである。

Claims (5)

  1. 結晶性金属酸化物と有機ポリマーとを含む結晶性有機無機ハイブリッド材料であって、
    前記結晶性金属酸化物が酸化チタンであり、
    前記有機ポリマーが前記結晶性金属酸化物と水素結合をつくり得る官能基を有するポリジメチルシロキサン、ハイドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上のポリマーであり、
    前記有機ポリマーに前記結晶性金属酸化物が、分散されていることを特徴とする結晶性有機無機ハイブリッド材料。
  2. 有機ポリマーと結晶性金属酸化物とを含む結晶性有機無機ハイブリッド材料であって、チタンアルコキシドを加水分解して得られた酸化チタンを、請求項1記載の有機ポリマーの存在下において、湿度50%以上の環境下で、かつ、200℃以下の温度範囲内で加熱することにより、前記酸化チタンを結晶化して結晶性酸化チタンとすることにより製造される請求項1に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法であって、チタンアルコキシドを加水分解して酸化チタンを生成させる工程と、前記酸化チタンと水素結合をつくり得る官能基を有するポリジメチルシロキサン、ハイドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上の有機ポリマーと前記酸化チタンとのハイブリッドゾルを調製する工程と、前記ハイブリッドゾル中の溶媒を除去してハイブリッドゲルとする工程と、前記酸化チタンを結晶化する工程とを含み、前記酸化チタンを結晶化する工程において、水の蒸気雰囲気下で、かつ、前記有機ポリマーの熱分解温度より低い温度で前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、前記酸化チタンを結晶化させることを特徴とする結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法。
  4. 前記ハイブリッドゲルを、湿度50%以上の環境下で、かつ、200℃以下の温度範囲内で加熱することを特徴とする請求項3に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法。
  5. 前記有機ポリマーを共存させて、チタンアルコキシドを溶液中で加水分解して酸化チタンを生成させ、次いで、該溶液中の溶媒を除去し、ハイブリッドゲルとする工程と、前記ハイブリッドゲルを加熱することにより、前記工程で生成した酸化チタンを結晶化する工程とを含むことを特徴とする請求項4または5に記載の結晶性有機無機ハイブリッド材料の製造方法。
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