JP4784238B2 - 液状封止材の流動性評価方法及び液状封止材の選択方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液状封止材の流動性評価方法及び液状封止材に関する。
従来から、トランジスタ、IC等の電子部品装置の素子封止の分野では生産性、コスト等の面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂組成物が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の諸特性にバランスがとれているためである。COB(Chip on Board)、COG(Chip on Glass)等のベアチップ実装した半導体装置や液晶ドライバなどに広く使用されているTCP、COFにおいては、液状封止材が封止材として多く用いられている。また硬化剤としてアリル基を有するフェノールノボラック樹脂を用いることで、速硬化性で、硬化物の表面が非鏡面になる液状封止用エポキシ樹脂組成物が、特許文献1に開示されている。
これら液状封止材は半導体素子を外部環境から保護する役割を果たすものであるが、一方で半導体素子を封止する際の成形性も重要な特性である。特に成形用金型を使用しない液状封止では、半導体素子を均一にコーティングすることが重要であるが、流動が過多になり、必要な範囲以外へ流れた場合は実装性や接続性に問題が生じる。即ち適度な流動性が必要であり、これまでは液状封止材の粘度やチキソ性(低剪断速度と高剪断速度での粘度比)と呼ばれる尺度で液状封止材の設計がなされてきたが、必ずしも実際の半導体素子を封止する際の成形性に対応する適切な指標とは成っていない。
特開2002−194065号公報
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、液状封止材で半導体素子を封止する際の適正な指標と成る流動性評価方法及びその指標に従った液状封止材を提供するものである。
上記の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、特定の条件下での液状封止材の流動距離と半導体素子の成形性に良好な相関があることから上記の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)平板上に一定量の液状封止材を滴下し、一定の傾斜角度で、一定温度の雰囲気下にて、一定時間保持し、その間に流れた液状封止材の流動距離をもって流動性の尺度とする液状封止材の流動性評価方法。
(2)滴下量が3〜100mgの範囲内であり、傾斜角度が45〜90度の範囲内であり、雰囲気温度が10〜150℃の範囲内であり、保持する時間が1〜20分の範囲内である前記(1)記載の液状封止材の流動性評価方法。
(3)平板上の表面がポリイミド系樹脂である前記(1)または(2)記載の液状封止材の流動性評価方法。
(4)傾斜角度を90度とし、80〜120℃の雰囲気下で測定する前記(1)〜(3)のいずれか記載の液状封止材の流動性評価方法。
(5)エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を含む液状封止材であって、表面がポリイミド系樹脂の平板上に10mgの前記液状封止材を滴下し、90度の傾斜角度で100℃の雰囲気下にて10分保持し、その間に流れた液状封止材の流動距離が10〜30mmである液状封止材。
半導体素子を封止する際の適正な指標と成る流動性評価方法及びその指標に従った液状封止材を提供することが可能となった。これにより、液状封止材の成形性管理、特に、液状封止材が多く用いられるベアチップ実装する半導体装置を対象とした液状封止材の成形性管理に有用である。
本発明の評価方法は、平板に一定量の液状封止材を滴下した後、一定角度に傾斜させて、一定の測定温度の雰囲気下で、一定時間で流動した距離を測り、この値を流動性の指標とするものである。
この指標は、実際の電子部品装置の素子封止工程での成形性と良好に相関を有する。指標が低すぎる値の場合、液状封止材は流動性が不足し、成形時に裏回り性不良等が発生する。一方、指標が低すぎる値の場合、流動性が過多であり、成形するとニジミなどの不良が発生する。
ここで、流動距離とは、平板上で上記一定時間が経過した液状封止材の上端から下端までの距離であり、滴下直後の径も含む。上端から下端までが、平板の傾斜方向に平行でない場合は、傾斜方向の成分のみを採用する。
本発明の評価方法に用いられる平板の材質は特に制限は無く、ガラスやアルミ、銅、鉄または、それらの合金類などを用いることができる。本評価方法をより適切なものとするためには、液状封止材の封止対象となる電子部品装置の材質と同様にすることが好ましい。例えば、液晶ドライバなどに広く使用されているTCPやCOF構造の電子部品装置を封止する用途を対象とする場合は、ポリイミド系のフィルムが基板の構成部材となるため、ポリイミド系樹脂の平板やポリイミド系樹脂フィルムを所定の平板上に配置した平板などを用いることができる。当該ポリイミド樹脂フィルムとしては、宇部興産株式会社製ユーピレックス(登録商標)、東レ・デュポン社製カプトン(登録商標)、株式会社カネカ製アピカル(登録商標)などが挙げられる。
本発明の評価方法は当該平板上に一定量の液状封止材を滴下した後、一定角度に傾斜させて、一定の雰囲気温度下で一定時間で流動した距離を測り、この値を流動性の指標とするものである。
滴下量は特に限定するものではないが、3〜100mgのうちの一定量が好ましい。
平板の液状封止材塗布面と反対側の平面と、水平面の成す角度である傾斜角度は特に限定するものではないが、45〜90度の範囲のうちの一定角度が好ましい。45度未満では流動距離が短くなり誤差が出やすく、90度を超えた場合は平板上から滴下する問題が生じる可能性が有る。
流動距離の測定温度は流動性に影響を与えるため一定温度で測定する必要が有り、測定中の温度の振れ幅は±2℃以内であることが好ましい。測定温度の設定は特に限定するものではなく、10〜150℃の範囲内が好ましく、20〜120℃がより好ましい。実際に液状封止材を塗布する条件と同様とすることがさらに好ましい。この理由としては10℃未満では液状封止材の粘度が高くなり、流動距離が短くなり誤差が出やすく、150℃を超えた場合は液状封止材のゲル化が始まる傾向があり、これによる粘度上昇が顕著な場合は測定誤差を生じやすいためである。
また、液状封止材を滴下した後、平板を傾けてから測定までの保持時間は特に限定するものではないが、1〜20分の範囲内の一定時間が好ましい。1分未満の場合は流動距離が短いため誤差が出やすく、20分を超えた場合は測定時間が長く非効率である。
以上のように、滴下量、傾斜角度、雰囲気温度、保持時間の条件は、平板の材質とその大きさ、流動性評価に与えられる時間、評価する液状封止材の粘性、評価に要求される精度などに応じて適宜選択される。
なお、平板に液状封止材を一定量滴下する作業の後、平板を一定角度に傾けてから、平板を一定の雰囲気温度下とする。また、保持時間経過後の室温に戻す作業、傾斜を水平へ戻す作業は同時に行い、水平状態で室温に戻す。
液晶ドライバなどに広く使用されているTCPやCOF構造の電子部品装置を封止する用途を対象とする場合は、傾斜角度を90度とし、80〜120℃の雰囲気下で測定する条件で測定した流動性が実際の製造工程での成形性とより良く対応する。TCPやCOF構造の場合、流動性が不足した場合は裏回り性は不十分となり、流動性が過多の場合はニジミが発生する。
特に、表面がポリイミド系樹脂の平板上に10mgの液状封止材を滴下し、90度の傾斜で100℃の雰囲気下にて10分保持し、その間に流れた流動距離が10〜30mmの液状封止材を用いた場合、TCPやCOF構造の電子部品装置をさらに好適に封止できる。この場合、液状封止材がエポキシ樹脂を主剤としていると、より好ましい。
すなわち、本発明の液状封止材は、エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を含む液状封止材であって、表面がポリイミド系樹脂の平板上に、10mgの前記液状封止材を滴下し、90度の傾斜角度で、100℃の雰囲気下にて、10分保持した間に流れた液状封止材の流動距離が10〜30mmである。
本発明において用いられる液状封止材は、エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を主成分としてなるものであれば特に限定するものではない。使用できるエポキシ樹脂を例示すれば、液状封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているエポキシ樹脂を用いることができ、固形、液状のどちらか一方を用いても両者を併用しても良い。たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD等とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類とアルデヒド類とを縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、低粘度化の観点からは液状エポキシ樹脂が好ましく、硬化物特性上の観点からはビスフェノール型液状エポキシ樹脂がより好ましい。
また、これらのエポキシ樹脂は、十分に精製されたもので、イオン性不純物が少ないものが好ましい。例えば、遊離Naイオン及び遊離Clイオンは500ppm以下であることが好ましい。
本発明において用いられる硬化剤としてはエポキシ樹脂の硬化剤として一般に使用されているものを用いることができる。たとえば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート、脂肪族ポリアミン、ポリアミド樹脂、芳香族ジアミン等のアミン化合物、酸無水物、ルイス酸錯化合物などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、保存安定性の観点からはフェノール樹脂が好ましく、接着性の観点からは芳香族アミンが好ましい。また、固形硬化剤及び液状硬化剤のどちらか一方を用いても両者を併用してもよいが、低粘度化の観点からは液状硬化剤が好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤との当量比は特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂に対して硬化剤を0.6〜1.6当量の範囲に設定することが好ましく、0.7〜1.4当量がより好ましく、0.8〜1.2当量がさらに好ましい。0.6.〜1.6当量の範囲からはずれた場合、硬化反応が不充分となり信頼性が低下する傾向がある。
ここで、当量とは反応当量であり、たとえば、フェノール樹脂の当量はエポキシ基1個に対しフェノール性水酸基1個が反応するものとして計算され、芳香族アミンの当量はエポキシ基1個に対しアミノ基の活性水素1個が反応するものとして計算され、酸無水物の当量はエポキシ基1個に対し酸無水物基1個が反応するものとして計算される。
本発明の液状封止材には、必要に応じて硬化促進剤を用いることができる。硬化促進剤としては液状封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されるもので特に制限はないが、たとえば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン等のシクロアミジン化合物及びこれらの誘導体、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物及びこれらの誘導体、トリフェニルホスフィントリフェニルボロン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート等のフェニルボロン塩等及びこれらの誘導体などが挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる充填剤としては、液状封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されるもので特に制限はないが、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上の観点から無機充填剤が好ましい。たとえば、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化アルミナ等のアルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミ、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられる。これらの充填剤は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、粘度上昇の抑制及び硬化物の物性の観点からはシリカが好ましく、溶融シリカがより好ましい。
充填剤の配合量は、液状封止材の20〜90質量%が好ましく、30〜85質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましい。配合量が20質量%未満では熱膨張係数の低減効果が低くなり耐熱衝撃性に劣る傾向があり、90質量%を超えると液状封止材の粘度が上昇し、流動性、浸透性及びディスペンス性の低下を招く傾向がある。
本発明の液状封止材には、低粘度化のために必要に応じて溶剤を配合することができる。特に、固体のエポキシ樹脂及び硬化剤を用いる場合には、液状の組成物を得るために、溶剤を配合する。
溶剤としては、特に制限はないが、たとえば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系溶剤、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等のラクトン系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、トルエン、キシレンなど有機溶剤が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。なかでも、速硬化性、成膜性等の成形性の観点からはグリコールエーテル系溶剤及びラクトン系溶剤が好ましい。また、加熱硬化時の急激な揮発による気泡形成を避ける観点からは沸点が100℃以上の溶剤が好ましい。
溶剤を配合する場合、その配合は、本発明の効果が得られる量であれば特に制限はないが、液状封止材において、速硬化性の観点から5〜30質量%とすることが好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
本発明の液状封止材には、その他の添加剤として、ハイドロタルサイト類、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス等の元素の含水酸化物などのイオントラップ剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤、染料、カーボンブラック等の着色剤、希釈剤、レベリング剤、消泡剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の液状封止材は、上記各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量の成分を秤量し、らいかい機、ミキシングロール、プラネタリミキサ等を用いて混合、混練し、必要に応じて脱泡することによって得ることができる。
本発明で得られる液状封止材により素子を封止して得られる電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などの素子を搭載し、必要な部分を本発明の液状封止材で封止して得られる電子部品装置などが挙げられる。このような電子部品装置としては、例えば、TCP(Tape Carrier Package)、COB(Chip On Board)、COG(Chip On Glass)等のベアチップ実装した半導体装置、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、MCP(Multi Chip Package)などが挙げられる。なかでも、TCPやCOF構造の電子部品装置に好適に用いられる。
本発明の液状封止材を用いて素子を封止する方法としては、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等が挙げられる。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
<液状封止材調製>
エポキシ樹脂としてエポキシ当量185のビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量800のビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、硬化剤として水酸基当量が105、軟化点が83℃のフェノールノボラック樹脂、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、充填剤として球状溶融シリカ、溶剤としてジプロピレングリコールモノメチルエーテルを、それぞれ下記表1に示す質量部で配合し、三本ロールにて混練分散した後、真空脱泡して、成形材料1〜5の液状封止材を作製した。
作製した成形材料1〜5の液状封止材を用いて次の各試験を行なった。結果は下記表1に示した。
<流動性評価>
(実施例1)流動性
図1(a)に示したように、76×26×1.2mmのガラス板1の片面にポリイミドフィルム2(ユーピレックス(登録商標)−25S:宇部興産株式会社製)を貼った。室温下で図1(b)に示したように、精密天秤上、水平状態でポリイミドフィルム面上に10mgの液状封止材3を滴下した後、90度の傾斜角度を維持したままで100℃の雰囲気下に設置し、10分後に室温下に取り出し、図1(c)に示したように、水平状態にて液状封止材3の流動した距離4を測定した。
(実施例2)
液状封止材3の滴下量を20mg、傾斜を90°、雰囲気を25℃、とした以外は実施例1と同様に測定した。
(実施例3)
液状封止材3の滴下量を60mg、傾斜を60°、雰囲気を100℃とした以外は実施例1と同様に測定した。
(比較例1)粘度
E型粘度計(東京計器製)にて25℃、20回転/分の条件で測定を行った。
<成形性の確認>
TCP(チップサイズ15.6×1.9×0.65mm、デバイス孔16.1×2.1mm、リードピッチ:65〜195μm、ポリイミド製テープキャリア)を、成形材料1〜5を用いて室温下でディスペンスし、その後120℃/30分の加熱条件で硬化してTCPパッケージを作製した。得られたTCPパッケージの封止部分を観察し、液状封止材の裏回り性、ニジミを評価した。
ニジミ評価は、実体顕微鏡で観察した結果、塗布領域外に樹脂が滲んでいた場合「×」、滲んでいない場合「○」と評価した。また、裏回り性は、チップ裏面にまでには到達しない範囲でチップ側面に液状封止材が流出し、なお且つ良好なフィレットを形成している場合「○」、この条件を満たさない場合「×」と評価した。なお、流動性が不足した場合は裏回り性は不充分となり、流動性が過多の場合はニジミが発生する。
Figure 0004784238
成形樹脂1〜5の、実デバイスであるTCPパッケージでの成形性の評価結果は、成形樹脂1、2、5は裏回り性及びニジミの評価ともに優れ、総合的に優れているのに対し、成形材料3はニジミが発生し、成形材料4は裏回り性が不充分な結果となった。
実施例1〜3の評価結果は、実デバイスでの評価で優れている成形樹脂1、2、5の測定値と比較して、ニジミが発生する成形材料3では測定値が大きく、裏回り性が不充分な成形樹脂4は測定値が小さくなっており、実デバイスでの評価結果と相関している有効な評価法であることが分かる。
これに対し比較例1の粘度による評価は実デバイスでの評価結果と相関していない。例えば、成形材料1、3又は成形材料2、4でそれぞれほぼ同等の測定値であるが、実デバイスでの評価結果は大きくことなり、更に、実デバイスでの評価で優れている成形樹脂1、2、5の測定値と実デバイスでの評価で不充分な成形樹脂3、4の測定値との間に一貫性がない。
本発明になる液状封止材の流動性評価方法は、実デバイスの成形性と良く対応した評価方法であり、従来の流動性評価法である粘度測定などと比較し実用上有効な方法である。特に液状封止材が多く用いられるTCP、COF等のベアチップ実装した半導体装置を対象とした液状封止材の成形性管理に有用である。また、この評価方法により得られる特定の流動性を有し、エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を主成分として含む液状封止材は各種電気・電子部品装置の封止に好適である。
(a)はガラス板にポリイミドフィルムを貼付してなる平板を示す側面図であり、(b)は液状封止材を滴下した平板を示す平面図であり、(c)は(b)の液状封止材が時間経過により流動した平板を示す平面図である。
符号の説明
1:ガラス板
2:ポリイミドフィルム
3:液状封止材
4:流動した距離

Claims (3)

  1. TCPやCOF構造の電子部品装置を封止する液状封止材の流動性評価方法であって、前記液状封止材が、エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を含むエポキシ樹脂組成物であり、表面がポリイミド系樹脂の平板上に3〜100mgの前記液状封止材を滴下し、45〜90度の傾斜角度で、80〜120℃の雰囲気下にて、1〜20分間保持し、その間に流れた液状封止材の流動距離を流動性の指標とする液状封止材の流動性評価方法。
  2. 傾斜角度が90度である請求項1記載の液状封止材の流動性評価方法。
  3. エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤を含むエポキシ樹脂組成物からTCPやCOF構造の電子部品装置を封止する液状封止材を選択する方法であって、
    表面がポリイミド系樹脂の平板上に、10mgの前記エポキシ樹脂組成物を滴下し、90度の傾斜角度で、100℃の雰囲気下にて、10分保持した間に流れたエポキシ樹脂組成物の流動距離が10〜30mmであるエポキシ樹脂組成物を選択する液状封止材の選択方法。
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