JP4783930B2 - 測位衛星信号捕捉方法及び衛星測位装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測位衛星より送信される信号を捉えるための測位衛星信号捕捉方法及びこれを用いた衛星測位装置に関し、特に、電源投入から測位成立までの時間を短縮するための改良に関する。
昨今、衛星測位システムとして、代表的にはGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)と一般にも略称されて周知のシステムがある。このような技術、すなわち測位衛星から送信されてくる信号を捕捉し、これにより受信位置での測位情報を得る技術は、特に航空機、船舶、車両等、移動体の航行支援に極めて有効な無線測位方法として発展してきた。
しかし、こうした移動体では、移動時に測位は継続して行われるのが通常であった。つまり、「新規測位は直近測位位置の近傍で行われる」ということが通常であり(これを便宜上、本書では“近傍仮定”と呼ぶ)、各種GPS受信装置もこの単純な前提の下、衛星信号探索をすることで効果的な衛星信号の獲得を図ってきた。すなわち、近傍仮定が成立する条件下である限りにおいては、内蔵時計現在時刻(通常、RTC:Real Time Clock等と呼ばれる)、アルマナックデータ(衛星軌道要素概略値)、及び直近測位演算からその地点での上空の衛星配置を適切に予測することができ、実際、これで十分高い確率で衛星信号を捕捉できていた。
しかし、昨今のように、個人が身につけて持ち運ぶような携帯型GPS受信装置が広く普及してくると、そうした装置においては、近傍仮定を前提とするという条件そのものが実情にそぐわなくなってきた。例えば、航空機搭乗等を頻繁に行って海外の諸都市で活動する使用者の携帯物として運搬される場合を考えてみよう。そのような使用態様では、ある都市で携帯型GPS受信装置を用いてある程度活動した後,航空機に搭乗し,移動の間は電池節約のため等もあって電源を切り、装置に測位計算は行わせず、別の国のある都市に降り立った後にそこで電源を再投入する等という使い方も良く見掛けられるようになってきた。これはつまり、携帯型GPS受信装置にしてみると、大幅な位置の飛躍がなされた後に衛星信号探索と測位命令が下されたことになる。
ところが、もし、そのGPS受信装置が在来の近傍仮定にのみ頼っていたとすると、電源が再投入されたとき、上空に存在するとして予測される衛星が存在せず、ために衛星信号捕捉が上手く行かないという深刻な状況に陥る。その結果、測位成立までに、非常に長い時間が掛かるという不都合が生じる。
これに対し、従来からも一応、電源が投入されたときの「初期位置異常」を考慮するという概念の発明もあることはあった。例えばそれは、下記特許文献1に認められる。
特開平8-2859338号公報
この特許文献1に開示の発明では、複数のチャンネルを有する検波部と、衛星の位置と電波伝播時間から測位計算を行う測位部と、測位結果や衛星の軌道情報を保存する記憶部と、現在時刻を表すRTCと、記憶部の情報とRTCから追尾すべき衛星を選択する追尾衛星選択部を設けておいて、検波部の少なくとも1チャンネルをランダム走査させ、追尾衛星選択部で選択された衛星以外の1つ以上の任意の衛星を受信する技術を開示すると共に、任意の衛星を受信した際に衛星の仰角を計算し、その衛星が可視範囲外の衛星である場合は、記憶部で保存した受信機の初期位置が不正であると判断して、全てのチャンネルをランダム走査に切り替える指示をする初期位置異常検出部を設けている。
そして、上記のような構成とすることで、万が一、RTCが故障した場合でも、受信した衛星の時刻情報から正しい時刻を求めることができるし、さらに、初期位置異常検出部で初期位置データの異常を検出した場合は全てのチャンネルでランダム走査を行うことにより、初期位置の異常データに引きずられることなく、衛星を受信することができ、測位計算の立ち上がり時間を短縮することができる,としている。
なお、RTCの故障だけに鑑みての発明は、上記特許文献1の他にも例えば下記特許文献2,3その他に認められるが、以下に述べるように、それらも、ことRTC異常に関しては特許文献1に開示の技術と何等変わらないので、当該特許文献1ついてのみ考察すれば事足りる。
特開平9-281209号公報 特開2002-267736号公報
上記の特許文献1〜3では、まず、複数あるチャネルの少なくとも一つを常にランダム走査させているので、RTCの故障や保存データに異常が生じたときにも速やかな測位成立を図れる旨、述べているが、実際に期待される効果に比較して、むしろ、異常の生じていない平常時(近傍仮定の成立可能時)においての短所が多過ぎる懸念がある。つまり、一般にはチャネル数はせいぜい8チャネルから12チャネル程度であるから、例え数としては最低の1チャネルだけに絞ったとしても、それを常にランダム走査に割り当てると言うことは、全チャネル数の中のほぼ一割にも相当するチャネル数を平常時は必要の無い用途に使っていることになり、平時の測位精度と測位成立時間が圧迫されてしまうことを意味する。
個々の衛星探索は一衛星ずつ行わねばならず、かつ、同期が取れない場合には無理と諦めるまでの時間が必要となる。そもそも、一衛星との信号同期ができるかどうかを見るには、受信した衛星信号とレプリカ信号と呼ばれる受信機内部で発生させた信号の一致度を見て行くことになる。ところが、同期が取れないで居ると、様々にレプリカの基点をずらせて両者の一致が見られないかを試験して行くことになり、合致しないという判定の下にさらに違う衛星のレプリカを作成し,同じことを繰り返して行くのは時間を相当に消費する。従って、単に1チャネルのみのランダム走査に任せるとしたら、即応的に同期が取れるというのは極めて偶然に近い幸運となる。
一方で、例えば、東京から航空機でワシントンに降り立った使用者が居たとしよう。この人間にしてみれば、上記の特許文献1で言う「初期位置異常」は自明のことである。ところが、GPS受信装置の方では、初期位置異常を検知するのに予め1チャネル程度の資源でランダム探索を繰り返しておくことで、電源を入れておけばいつかはそのうち、東京でこの時刻に見えない筈の衛星を受信するから,というように、言わば大変に気の長い処理を行っていることになる。これは例えば、一旦電源が落とされ、移動先にて再度電源が入れられた時にも、まずもって初期位置異常が検出されるまでにも時間が掛かり、また、当該特許文献1にて開示されているような初期位置異常検出部がその旨を検出してから全チャネルをもってランダム走査に当てたとしても、やはり短い時間でのその地におけるその時刻での同期の短時間での成立には幸運を伴う偶然性が必要になってしまう。
なお、そもそも当該特許文献1〜3においてRTC異常を重要視していることには疑問もある。衛星選択に決定的に影響がある数時間以上にも及ぶようなRTCの誤りの発生頻度は現代製品では小さく、例え生ずることがあり得るとしても、これを解決するのには、例えば電池交換時にも時計が動き続けるように、ボタン電池等の軽量にして小型なバックアップ電源を用意すれば済むことで、上述したように、それでなくても多いとは言えないチャネル数の一部でも常時ランダム走査に使ってしまうと言う対価は余りにも勿体無いと言える。
本発明はこのような従来の実情に鑑みてなされたもので、上述のGPSに代表される衛星測位システムにおいて、平常時には全く必要性の存在しない上,本来機能である平常の測位を圧迫し、性能を低下させ続けるランダム走査を常に実践させ続けるというようなこともなく、大きな位置の飛躍が成された後の電源投入時にも、極力使用者を煩わせず、簡便廉価、かつ迅速に、地球上の何処でも測位結果が得られる測位衛星信号捕捉方法及び衛星測位装置を提供せんとするものである。
本発明では上記目的を達成するべく、
測位衛星より送信されて来る信号を捕捉する測位衛星信号捕捉方法であって;
周囲の気圧を計測し;
所定の要件を満たす気圧変動が検知された場合、それに応じてその時々に適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択し;
選択可能な衛星選択ストラテジーの一つとして、航空機搭乗とみなせる気圧が観察され続けた時間と、前回測位計算成立地点の情報とに基づき、新規位置の可能性が高い地点を一つないし複数推定し、当該一つないし複数の推定地点の上空に存在するべき衛星の信号探索を優先する衛星選択ストラテジーを含むこと;
を特徴とする測位衛星信号捕捉方法を提案する。
さらに、上記において複数の推定地点が生じた場合には、その推定地点を表示し、操作部材を介し、そのどれかを使用者が選択的に指示可能としたことを特徴とする測位衛星信号捕捉方法も提案する。
本発明は装置構成としても定義できる。すなわち、本発明は、
測位衛星より送信されて来る信号を受信する衛星測位装置であって;
周囲の気圧を計測する気圧計測部と;
所定の要件を満たす気圧変動を検知する気圧変化判定部と;
気圧変化判定部の判定に応じ、その時々に適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択するストラテジー選択部と;
を含んで成り;
ストラテジー選択部にて選択可能な衛星選択ストラテジーの一つとして、航空機搭乗とみなせる気圧が観察され続けた時間と、前回測位計算成立地点の情報とに基づき、新規位置の可能性が高い地点を一つないし複数推定し、当該一つないし複数の推定地点の上空に存在するべき衛星の信号探索を優先する衛星選択ストラテジーを含むこと;
を特徴とする衛星測位装置を提案する。
さらに、上記において複数の推定地点が生じた場合には、その推定地点を表示部に表示し、使用者がそのどれが正しいかを選択的に指示できる操作部材を設けたこと;
を特徴とする衛星測位装置も提案する。
本発明によると、実質的に気圧検出機能を含ませるだけで、大きな位置の飛躍が成された後、すなわち、上述した近傍仮定が成立しない状態での電源投入時にも、極めて迅速に測位できる測位衛星システムを提供できる。予め設定しておいた衛星選択ストラテジーの中からの選択という、極めて合理的な予測手法によるので、従来のように常時チャネル数を割いてまで、常に無駄な衛星探索をなしたりする必要はなく、常時は全チャネルを近傍仮説に基づいた衛星探索に割り当てることができ、必要なときにのみ、その時に適当と思われる衛星選択ストラテジーに沿っての迅速なる測位成立を図ることができる。実際、本発明に依れば、大きな位置の飛躍があったときにも、従来に比し、相当に短い時間で装置起動から測位完了までに至り得る。
図1には、本発明に従って構成された衛星測位装置の一例として、GPS受信装置10の概略構成が示されている。既存のGPS受信装置と同様で良い構成により、GPS受信部(測位衛星信号受信部)12はGPSアンテナ11から取り込まれる衛星信号について衛星信号探索を行い、衛星信号を捕捉して同期を獲得し、航行メッセージを読み取り、測位演算を行い、その結果を液晶表示等による情報表示部18に出力する。
この基本的なGPS受信アルゴリズムに関しては本発明で特に改変する所はなく、既に周知の手法に従えば良いが、例えば衛星信号探索と同期獲得の際にPN符号をGPS受信部12の内部で発生させ、GPSアンテナ11から取り込まれる衛星信号と少しずつずらして並走させ、両者の相関を取り、相関係数が極度に高い場合を信号探索の成功および信号同期獲得とする。
もちろん、GPS受信部12の内部において全てのGPS衛星数(概ね30程度)に逐一対応するように同数の同期チャネルを具備させることはコスト高になるので現実的でなく、既に述べたように、限定的ではないものの、同期チャネル数は8から12程度とするのが一般的である。
同期チャネル数が実際の衛星数よりも少ないので、全ての衛星信号について同時には探索できない。そこで、ある前提を立ててこの不足を補っている。つまりそれが、これまでの場合には既に述べた“近傍仮定”であって、直近測位位置データと、現在時刻データ、アルマナックデータから、現在の上空の衛星を予測しているのである。この前提は、大幅な位置飛躍が成されない限り有効であることは既に述べた通りで、従って本発明GPS受信装置10においても、後述する“非近傍判定”がなされない基本的な動作モード下においてはこれに従って良い。
ところが、これも先に触れたように、GPS受信装置10が個人が持ち運ぶ携帯型であって、例えば,航空機での移動で新たな土地に降り立った後に装置電源を再投入したような場合、近傍仮定は全く有効でないばかりか、寧ろ有害となることが多い。近傍仮定に頼ったままであると、大体の場合において上空に存在する筈のない衛星信号の探索に貴重な時間と電力を消費することになり、電源投入から測位計算完了までに本来掛かって然るべき時間のみならず,さらに無駄に長い時間を要することになる。これは使用者にしてみれば大変に迷惑な話で、新しく訪れた都市でこそ,早期にGPSの支援を得たいのに、長々と待たされることになる。新しく訪れた都市での最初の時間こそ,迅速に測位結果を得なければならない。ある程度の測位結果さえあれば、後はその地点におけるGIS(地理情報システム:Geographic Information System)情報を得たり、必要に応じ,現地支援組織・救急機関・行政機構等にアクセスするとか携帯電話の通信方式モード切り替え等も行え、各種の支援が得られる体勢が整うからである。
本発明は、このように、従来は余り着目されなかった問題点の解決策を提案するものであるが、これをもう少し詳しく図2以降に即して説明すると、地心Eoから見て互いに角距離θだけ離れた地表上の二点Pa,PbでのGPS衛星軌道の可視性を示すそれぞれの半球面底面Sa,Sbが図2に模式的に示されている。そして、下記表1は、角距離θに従って上空のGPS衛星軌道面の共有率 s(θ)が減少して行く様を示しており、図3には当該GPS衛星軌道面の共有率 s(θ)をグラフ化して示してある。
図3中、符号Rvalは従前から採用されている近傍仮定が有効に機能する角距離範囲、符号Rinvはそうではなく、寧ろ有害に働いてしまう角距離範囲であるが、図中からも理解されるように、位置飛躍の程度を指す角距離θが50度を超えると従前の“近傍仮定”は徐々にその有益性を失い、80度をも越えると寧ろ有害に働くことが分かる。上空に存在しもしない衛星からの信号を延々と探索し続け、測位空白の時間を生じるという弊害が出てしまう。
これをさらに詳細に説明すれば次のようになる。近傍仮定を置いたまま、位置飛躍を行うと、個々のチャネルでの衛星信号捕捉の失敗確率が増加することは当然である。個々のチャネルでの衛星信号捕捉の失敗確率の増加分は、一見小さく見えても、個々のチャネルによる失敗率の僅かな上昇の総体が、受信装置全体として衛星測位に必要な4衛星捕捉に失敗する確率を、急上昇させてしまい、事実上無視できない事態に速やかに陥る。この事態が生起する様相を以下に簡単に示す。
例を述べると、各距離がθの位置飛躍状況においては、地物遮蔽が全くない状態とすると、個々のチャネルは、1-s(θ)の確率で衛星信号捕捉に失敗する。この確率で、個々のチャネルは、上空に存在しもしない衛星からの信号に同期しようと、延々と探索を続け、最終的には放棄に至るまで時間を浪費する。
さらに現実には、都市ではビル等より、山村では急峻な山岳等により、地物遮蔽されている衛星も多く存在している。仰角0度以上の衛星が地物遮蔽等されていて同期不可能な状況にある確率をb(0<b<1)とする。便宜上、これは位置飛躍の前後の地点で同じ値とする。個々のチャネルの衛星信号捕捉失敗確率は、m(θ、b)=1-s(θ)・(1-b)となる。この確率で、個々のチャネルは、上空に存在しもしない衛星からの信号に同期しようと延々と探索を続け、最終的には放棄に至るまで時間を浪費する、あるいは、上空に存在する衛星からの信号に同期しようとしたが地物遮蔽のため不可能であり、延々と探索を続け。最終的には放棄に至るまで時間を浪費する。
1つのチャネルが衛星信号探索を延々と行ってもその探索が失敗に終わる確率が上記のm(θ、b)で記述された。nチャネルの協調作業によっても4衛星測位に至らない確率は次の式で与えられる。
F(θ,b)=Σi=0to3 {nCi・(1-m(θ、b))^(i)・(m(θ、b))^(n-i)} .....(1)
ただし、上記(1)式において、
m(θ、b) は個々のチャネルでの衛星信号捕捉失敗確率,
s(θ)は角距離θだけ離れた地表上二地点の各上空でのGPS衛星軌道面の共有率,
nCiはn個の中からi個を選び出す組み合わせの数,
θは位置飛躍角距離、
bは上空遮蔽率,
nはチャネル数,
である。
さて具体的な数値で考えてみる。都市部等においては、林立するビルディングによる地物遮蔽等の影響によりb=0.5が妥当な値である。チャネル数は平常の市民に使用されている携帯型GPS受信装置を例に考え、n=8とする。上空に存在する衛星数はチャネル数より多いものする。これらの仮定は極めて妥当である。
最初に、近傍仮説が十分に成立している場合を考える。つまり、θ=0の場合である。個々のチャネルが近傍仮説で配分された衛星信号の補足に失敗する確率mは次式(2)のように表される。
m(θ=0 、b=0.5)= 1.0 - 1.0 ・ 0.5 = 0.50 .....(2)
このとき上空衛星を近傍仮説で予測して、全チャネルに探索衛星を割り振ったとした場合、全チャネルが協調しても4衛星測位に至らぬ確率は、次式(3)で与えられる。
F(θ=0、b=0.5)=0.3628 ......(3)
第二に、角距離にしてθ=55度の位置飛躍を航空機等で行ったが、移動先も大都市等であり、b=0.5の仮定は十分に成立する場合を考える。表1および図3より、s(θ=55)=0.7程度であった。個々のチャネルが近傍仮説で配分された衛星信号の補足に失敗する確率mは次式(4)である。
m(θ=55、b=0.5)= 1.0 - 0.7 ・ 0.5 = 0.65 .....(4)
このとき上空衛星を近傍仮説(適切な仮説でない)で予測して全チャネルに探索衛星を割り振ったとした場合、全チャネルが協調しても4衛星測位に至らぬ確率は、次式(5)で与えられる。
F(θ=55、b=0.5)=0.7054 .....(5)
第三に、角距離にしてθ=110度の位置飛躍を初期地点から航空機等で行ったが、移動先も同様に大都市等であり同様の条件で考慮ができる場合を考える。表1より、s(θ=110)=0.16であった。個々のチャネルが近傍仮説で配分された衛星信号の補足に失敗する確率は次式(6)である。
miss(θ=110、b=0.5)= 1.0 - 0.16 ・ 0.5 = 0.92 .....(6)
このとき上空衛星を近傍仮説(適切な仮説でない)で予測して全チャネルに探索衛星を割り振ったとした場合、全チャネルが協調しても4衛星測位に至らぬ確率は、次式(7)で与えられる。
F(θ=55、b=0.5)=0.9978 .....(7)
b=0.5とは、上空に存在する衛星を捕捉しようとしてさえ、地物遮蔽のため同期できず空振りに終わる確率が0.5であるという意味であった。初期地点から55度の角距離を持つ大都市と、110度の角距離を持つ大都市があるとする。8つという近年標準的なチャンネル数を具備し、近傍仮説に基づく衛星選択を行うGPS受信装置を使うとする。すると、下記表2に示す関係を挙げられる。これは例えば、ニューヨークからパリに旅客機で移動(5826km)した場合と、ニューヨークからニューデリーに旅客機で移動(11640km)した場合等がその一例に相当する。
この表2に示されているように、移動のない場合、上記の8つのチャネルが協調しても4衛星測位に至らぬ確率0.36というのは示唆に富む数字である。携帯型GPS受信装置で測位を試みるが、ビル遮蔽が厳しい場合、測位ができないことも我々は時に体験する。この実際の現状を表現している。0.36程度の確率で都市部等では歩行者は測位不能と実際はなっていると考えられる。この場合、その度に、位置飛躍したのかと受信装置が考えて、衛星選択を位置飛躍モードで変更を繰り返す等の措置を安易に採用したら、今度は天空が開けている状態での復帰時に普通の測位ができず、使用者が混乱に陥る。例えば、たまたまデパート等、屋内にて衛星探索をしていただけである可能性は常にあるし、地下街にいたのかもしれない。それなのに、使用者が海外等に行って位置飛躍したのかもしれない、と受信装置が思いこんで、お節介にも衛星選択を海外向けに切り替えていたら、今度は、その一時間後に買物を終えて、屋外に出たら、折角、従前と同じ国の同じ町に居るだけなのに、近傍仮定を破棄しているので、最初からやり直しということになって、測位成立に大変な損をする。このような事情で、簡単には近傍仮定を放棄するのは容易でない、という受信装置側の事情が見て取れる。
逆に、携帯型GPS受信装置と共に旅客機等で約55度の角距離だけ離れている同様の遮蔽環境を持つ大都市に移動し、直後にその受信装置に電源投入した場合を考える。各チャネルの非獲得確率は0.65(近傍仮定採択では0.5であった)と、たったの0.15しか上昇していない。しかし、4衛星測位非成立確率はF(θ、b)=0.71 程度に一挙に跳ね上がってしまい、7割以上という驚くべき失敗率となる。高々55度程度の角距離の位置飛躍でも、近傍仮定を安易に使用し続ける場合には、測位成立度は3割を切り、実用水準とは程遠い数値に落ち込んでしまう。これでは受信装置の受信性能が落ちたのかと思うであろうが、実際の問題はそんな所にはない。旅客機到着時等の本当に測位が必要な時に、同期獲得は延々と試みるものの、惜しい所で4衛星測位に至らずに高率で空振りに終わる、という、隔靴掻痒な状態に使用者は苦しめられる。これが携帯型GPS受信装置を海外で電源を入れた場合に、測位の立ち上がりに異常に時間が掛かり、なかなか測位が成立せずに、一体何が生じているのか、と大変困ってしまうことが多いことの理論的な裏づけである。移動の角距離が増加すれば、例えばニューデリーに行けば、さらに困難な事態に陥り、4衛星測位に成功する見込みは、受信機がどんなに粘ってみようともほぼ完全にゼロである。
さらに詳細な分析を図4に示す。同図において,角距離0度で遮蔽確率が0.5では失敗確率はまだ低いものであった。換言すれば遮蔽率が0.5の割には,実用的な水準の測位成立性を確保しているものであった。ところが同じ遮蔽確率のまま、55度,110度では,失敗確率がそれぞれ71%や99%となり、とても実用できる水準でなくなってくる。この状態を使用者は知るすべもなく,測位の成立を延々と待ち続けるのである。また受信装置の側も,これが,角距離0度(位置飛躍なし)の場合の,遮蔽率0.8,0.9,1.0の場合における失敗確率の上昇(つまり位置飛躍はないが屋内等での使用という良くある事例)を背景にしている高頻度な失敗事例との区別が全く付けられないため、不用意に位置飛躍がなされたと推測判断するわけにもいかず、だらだらと、測位不成立の中で近傍仮説の廃棄を延期し続ける方が現実的という判断をするわけである。すなわち,近傍仮説の不適切性を、測位失敗確率の上昇という側面から断定するのは困難である。
またそのような失敗確立の上昇の中で,さらに1チャネルを割り当ててランダムな探索をする損失は大きすぎる。すなわち、近傍仮説を放棄すべきタイミングの見極めを信号同期を根拠に行なうことは困難である。そこで,角距離55度や1110度により、上昇した失敗確率を,角距離0度の現実的な失敗確率まで一気に低めるために、簡単・迅速・廉価な適切な判断基準が必要となってくる。現代においては,そのような位置飛躍を可能にする移動体は,航空機等である。そこでは気密性の高い空間とはいえ,機体の保護のため,機体内外の気圧差を一定値以上にはできないので,通常の1気圧とは異なる環境に旅客もさらされている。幼児等は,うまく内耳外耳の気圧調整ができず,痛みに泣く姿もよく散見される。このような、旅客も現代ではいたしかたのないこととして耐え忍んでいるも内耳外耳の気圧差の痛み等をもたらす程の、誰にとっても明らかに苦痛をもたらす程の気圧の変化による問題を仕方のないこととして、ただ単に耐え忍ぶ対象とするよりは、忍耐はするもののそれを超えて、積極的に良い面に目を向け、良い効果を奏するように転化させるための技術提案を行う,という思想を、本発明は根底に持っている。
以上、現実に使用者が携帯型GPS受信装置を用いた場合の、位置飛躍直後に近傍仮説に基づく衛星選択を行うことで測位の不成立に苦しめられている現状を、数式から数例について演繹できた。またその数式の2変数の定義域と値域の全貌を鳥瞰できる図4を掲げることで、携帯型GPS受信装置が近傍仮説を容易に棄却できない理由として、高い測位失敗確率の理由は位置飛躍に結び付けるより、屋内遮蔽などに結び付ける方が実態にそぐう確率が極めて高いからであるとの合理的な背景を説明した。さらに、このような背景を受けて、本発明は、図4における位置飛躍が引き金となって生じる時に7割以上にも及ぶ高い失敗確率で示される携帯型GPS受信装置の潜在的非実用性を、簡便・迅速・廉価な手法により、一気に3割以下の低い失敗確率の十分な実用水準に引き戻すものであることを説明した。これ以上の詳細な説明は十分であると考えて省略する。
なお、既に述べた不都合に加え、さらに悪いことに、多くの携帯型GPS受信装置は、新たな測位計算ができない場合、古い測位結果を表示し続ける仕様のものが多いという問題もある。この場合,例えばシドニーに到着して測位を行わせても,前回の測位計算結果である東京という測位結果を表示し、使用者はそれを無為にも見続けることになる。
このように、各場合において何らかの適切な予測手法を講じない衛星選択、すなわち、従来の装置構成に認められたように、その時々において適当と判断される衛星選択ストラテジーを何等選択しない近傍仮定にのみ頼る衛星選択は,携帯型GPS受信装置の利用機会を寧ろ逸するために働くことになり、国際的に活躍する使用者にとっては利益となるより害となることすらある。
本発明ではそこで、合理的な手段により、初期位置異常の際に“非近傍判定”をなし、その時々において適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択的に用いる手法を提案する。まず、装置10には気圧計測孔16を介して装置外部の気圧を計測できる気圧計測部15が備えられている。操作部19に設けられている図示しない電源スイッチの操作により、受信機能のための電源がオフとされても、この気圧計測部15は気圧を計測し続け、また、気圧変化判定部14はその計測結果を記憶し、一定の要件を満たす気圧変動が検知されるかどうかを調査する。気圧計測部15における計測は連続的であっても良いし、適当な時間間隔を置いた間欠的なものであっても良い。
このような気圧計測部15、気圧変化判定部14は、既に公知技術をしても廉価小型にして軽量、かつ極めて低消費電力で稼働し続けるものを構築可能であり、携帯型GPS受信装置12に組み込まれてもその電源の大きな負担となることはないようにできる。
しかるに、本発明に従うこうした構成であると、まずもって、所定の要件を満たす気圧変動が検知された場合、それに応じてその時々に適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択することができる。つまり、従来のように固定的な衛星選択ストラテジーにのみ依るのではなく、予め設定しておいた複数の衛星選択ストラテジーの中から、例えばその気圧変化の度合いとか、気圧変化の継続時間等に鑑み、その時々で適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択的に用いることができる。
そしてこれは、さらに下位構成として、より実践的な構成に展開することができる。例えば、図5には、旅客航空機客室気圧の時間変化の一例がグラフ化されて示されている。一般に、離陸時は客室内気圧は離陸前の地上気圧(約1気圧)から20ないし30分以内で約0.75気圧に達する。逆に着陸時は、約0.75気圧程度から同様に20ないし30分以内で地上気圧である約1気圧に達する。この変化を、旅客航空機に特有の一定の要件を満たす気圧変動と認めることができる。
そこで、本発明のGPS受信装置10では、気圧変化判定部14において、上記のような旅客航空機に特有の一定の要件を満たす気圧変動が検知されたならば、“非近傍判定”をなし、ストラテジー選択部13に働き掛けて、次回の信号探索時あるいは電源投入時には、既述してきた近傍仮定を置かず、代わりに例えば、次の二者のどちらかの衛星選択ストラテジー(方策)を選択させる。
選択可能とする第一のストラテジーの一例として、次回衛星信号探索時(往々にして電源再投入時)には、いわゆるコールドスタート時と同じ方法で衛星信号を探索させる,というストラテジーを設定できる。例えば、ランダムに衛星番号を選ばせる。この場合、例えば後述する概略巡航距離推定部17の推定値に基づき、ストラテジー選択部13がGPS受信部12に対し「コールドスタート命令」を発する。このようなストラテジーの選択は、離陸時、着陸時のどちらかだけでしか有意の気圧変動が検出されなかった場合等にも活用可能な利点がある。そしてこの方法は、簡単であるために実装が相当廉価にできる利点がある。また、コールドスタート時の衛星信号探索に制御を移せば良いのであるから、開発要素が極めて少なく、現状の量産型構成のGPS受信部12に非常に軽微な改良を加えるだけで実現でき、不具合も生じ難いという利点がある。
第二のストラテジーとしては、次回衛星信号探索時(往々にして電源再投入時)には、「新規測位地点は、直近測位地点から気圧変化から推定される航空機の移動距離だけ離れた地点」という推定に基づくものとすることができる。このように位置飛躍を自動的に反映できるようにすれば、従来装置におけるように、妥当性を喪失している近傍仮定に拘った結果、上空に存在しない衛星信号を長々と探索し続けてしまうという時間損失を解消できる。
そして、この場合、新しい地点の推定には,次のような方法が考えられる。まず、直近の測位成立地点が仮に東京(ないしその近傍)であったとする。そして、気圧計測部15を介し気圧変化判定部14の判定により、ある時刻から航空機に搭乗し離陸を開始したとみなせる気圧変化があり、かつ、その後、着陸し、到着したとみなせる気圧変化があったとする。つまり、その結果、気圧変化判定部14を介して非近傍判定がなされたとする。しかるに、ある都市とその周辺の主要空港から出発する国際線等のフライト・スケジュールは、多くの場合、その国の所轄官庁の許認可が必要なので,多少の変化はあるにしても,ある程度は決まっている。そこで、主要空港のフライト・スケジュールの情報があれば(これは事前にインターネットでダウンロードできるようにしても良いし、将来的にはGPS衛星自身等がその情報を送出しても良い)、出発とみなせる時刻、到着とみなせる時刻、直近測位成立場所から、着陸都市のある程度の推定が可能となる。これに際し、その都市間の利用者の多さ等もその推定に反映させても良い。
上記では旅客機について述べたが,政府関係や防衛関係等、特殊な職業に就く者の場合にはそれに応じた専用空港等の利用傾向があるはずであり,そのような利用の頻度の多い専用空港のロケーション・ネットワークの情報も推定に利用可能とすれば、推定精度は上がる。
またフライト・スケジュール情報を全く保持していない場合でも,次のように推定することも有効である。旅客航空機に特有の一定の要件を満たす気圧変動が検知されたなら、旅客航空機の巡航速度はおおむね所定の速度、例えば900Km毎時程度と認識しておくことで、離陸と着陸と目される時間差に乗じて移動距離が推定できる。直近の測位成立地点と離陸地点(通常空港)は全く一致することは稀だし、着陸地点と新規測位地点も全く一致はしない。しかしそれらの差異は100Km(角距離にして0.9度)程度の距離の場合が多く、信号探索時にどのような前提を置くかの選択支援のフェーズでは、これら角距離にして1度未満の差異は航空移動体の移動距離に比べれば全く問題とならない。
この場合、概略巡航距離推定部17が「気圧変化から推定される航空機の移動距離」を推定する。その距離を半径とし、直近測位地点を中心とする地表上円弧を描く。この円弧上から、例えば12地点をランダムに選ぶ。そして、選び出した12地点の天頂に近い各衛星12個をアルマナックデータと現在時刻から推定する。あるいはその近傍の大都市等としても良い。これら12衛星につき、12の同期チャネルがあるならば、その全てにおいて並列に信号探索を開始させる。一つでも信号同期が成立したならば、その衛星からの角距離の近い衛星について、信号を探索させることにより、迅速な衛星信号捕捉を実現できる。角距離はアルマナックデータと現在時刻から算出可能である。
また、推定可能な都市が複数存在した場合には、例えば全チャネルの一部で現在位置が都市Caであるとして探索を掛け、同時に他の一部チャネル群で他の都市Cbを現在位置として探索を掛けても良い。そのようなストラテジーも当然、選択可能なストラテジーとして装置に組み込むことができる。
さらに、例えば推定都市としてウィーンとニューヨークの推定がなされた,等というような場合、情報表示部18にその旨表示し、どちらが正しいのか、るいはどちらでもないのかを使用者に判定して貰い、操作部19に設けた図示しない操作部材を操作して貰って、指示を受けるようにしても良い。使用者により「どちらでもない」が選ばれた場合、欧州、アメリカ等と、選択肢を再提示しても良いし、沢山の選択肢を都市水準で表示するようにし、どれかを指定して貰うように構成しても良い。
使用者にとっては測位が速くなることが第一の価値であるので、そのために役立つことであるのならば、上記のような操作を促すことは特に面倒とは感じないはずであるし、商品としての価値を損じるものでもない。
もちろん、昨今のGPS受信部12ではマイクロコンピュータを用いての処理が普通であるから、上記のような各ストラテジーの記憶や判断、選択もまた、ソフトウエア的に簡単に解決できる問題である。
以上説明したように、既存のGPS受信装置構成に、気圧に関する検出記憶機構を具備させるのみで、大きな位置の飛躍が成された後の電源投入時にも、近年の使用例の実情に即し、極めて迅速に測位にできるGPS受信装置を提供できる。また、それを実現するにも、ここに必要な要素は既に熟成した技術に従うことができ、民生利用のL1波GPS受信装置の廉価性,小型性・軽量性を全て受け継ぐことができる。さらに、上記の実施形態においては航空機による移動を例に採ったが、もちろん、本発明の原理からすれば、有意の気圧変化が見込まれるような移動に関しては、本発明を同様に適用することができる。例えば潜水艦での移動等に関しても、本発明の応用は十分に考えられる。
以上、本発明の望ましい実施形態を図面に即して説明したが、本発明は上記した実施形態に限ることなく、本願要旨構成に従う限り、任意の改変が自由である。また、上記実施形態ではGPSの場合を例示したが、より広義の概念における衛星測位システム全般においても本発明は有効に適用することができる。
本発明に従い構成されたGPS受信装置の一例の概略構成図である。 互いに離れた地表上の二点でのGPS衛星軌道の可視性を示す説明図である。 互いに離れた地表上の二点におけるGPS衛星軌道面の共有率をグラフ化して示す説明図である。 角距離と近傍仮定採択時の測位失敗率及び遮蔽確率の関係を示す説明図である。 旅客航空機客室気圧の時間変化の一例をグラフ化して示す説明図である。
符号の説明
10 GPS受信装置
11 GPSアンテナ
12 GPS受信部
13 ストラテジー選択部
14 気圧変化判定部
15 気圧計測部
16 気圧計測孔
17 概略巡航距離推定部
18 情報表示部
19 操作部

Claims (4)

  1. 測位衛星より送信されて来る信号を捕捉する測位衛星信号捕捉方法であって;
    周囲の気圧を計測し;
    所定の要件を満たす気圧変動が検知された場合、それに応じてその時々に適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択し;
    上記選択可能な衛星選択ストラテジーの一つとして、航空機搭乗とみなせる気圧が観察され続けた時間と、前回測位計算成立地点の情報とに基づき、新規位置の可能性が高い地点を一つないし複数推定し、該一つないし複数の推定地点の上空に存在するべき衛星の信号探索を優先する衛星選択ストラテジーを含むこと;
    を特徴とする測位衛星信号捕捉方法。
  2. 請求項1記載の測位衛星信号捕捉方法であって;
    上記推定地点として複数の推定地点が生じた場合には、該推定地点を表示し、操作部材を介し、そのどれかを使用者が選択的に指示可能としたこと;
    を特徴とする測位衛星信号捕捉方法。
  3. 測位衛星より送信されて来る信号を受信する衛星測位装置であって;
    周囲の気圧を計測する気圧計測部と;
    所定の要件を満たす気圧変動を検知する気圧変化判定部と;
    該気圧変化判定部の判定に応じ、その時々に適当と判断される衛星選択ストラテジーを選択するストラテジー選択部と;
    を含んで成り;
    上記ストラテジー選択部にて選択可能な衛星選択ストラテジーの一つとして、航空機搭乗とみなせる気圧が観察され続けた時間と、前回測位計算成立地点の情報とに基づき、新規位置の可能性が高い地点を一つないし複数推定し、該一つないし複数の推定地点の上空に存在するべき衛星の信号探索を優先する衛星選択ストラテジーを含むこと;
    を特徴とする衛星測位装置。
  4. 請求項記載の衛星測位装置であって;
    上記複数の推定地点が生じた場合には、該推定地点を表示部に表示し、使用者がそのどれが正しいかを選択的に指示できる操作部材を設けたこと;
    を特徴とする衛星測位装置。
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