JP4783649B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
スロットマシンは、遊技者が遊技媒体を投入して回胴回転開始装置(スタートレバー)を操作(押下)することにより、所定の絵柄や文字,数字等の図柄(以下「図柄」と総称する)を表示した複数(通常は3個)のリールが回転を開始し、各リールに対応した複数(通常は3個)の停止ボタンを任意のタイミングで押下することで回転停止装置が作動して回転するリールが停止し、停止したリールの図柄の配列に応じて所定数の遊技媒体が払い出されるという遊技機である。
この遊技球を用いて遊技を行うスロットマシンでは、メダルの売上との整合を取る必要があることから、メダル1枚につき遊技球5つを対応させるようにしている。このため、遊技球を投入する場合には、5の倍数個を賭けることになる。
上皿は、通常、スロットマシンの前面の中央からやや下の部分でさらに前方に膨出した操作台の上面に凹設されている。
この上皿を上方から見ると、賞球受入口付近から少し下流に進んだあたりが最も幅が広く、さらに下流へ行くと徐々に幅が狭くなっていき、最も下流では一列の遊技球を転がし得る程度の幅になっている。
ここで、上皿の下流部分や流入口付近では、幅が狭くなっていることから、遊技球の詰まりが発生しやすくなっている。このため、従来から、その遊技球の詰まりを解消する技術が種々提案されている。
例えば、上皿の幅が狭くなった付近の底部に、遊技球を振動させる振動手段を備えたものがある(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、上皿の下流で遊技球が一列に並ぶ部分において、その壁面部材を遊技球に接触させながら、遊技球の流れる方向に往復動作させるものがある(例えば、特許文献3参照。)。
これらの技術を用いれば、上皿の下流部分や流入口付近で発生した遊技球の詰まりを解消することができる。
ここで、上皿から遊技球を取り込んで所定数ずつ投入する自動投入装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
この自動投入装置は、賭ボタンが押圧されることに応じて上皿に受け入れられた遊技球を遊技機本体に投入する投入装置と、この投入装置によって所定数の遊技球が投入されたことに応じたゲームを実行する制御装置とを備え、投入装置は、上皿から重力により転がり込む遊技球を貯留する透明筒体と、この透明筒体の上流側に設けられた第一の遊技球通路開閉部と、透明筒体の下流部に設けられた第二の遊技球通路開閉部とを備えている。そして、第一の遊技球通路開閉部と第二の遊技球通路開閉部との間に所定個数の遊技球が貯留され、賭けボタンが押圧されると、第二の遊技球通路開閉部が開くことで所定個数の遊技球が排出されるようになっている。
例えば、セラミック振動板や圧電振動子を用いて上皿の底面などを振動させる構成では、その振動が遊技者にも伝わり不快感を与えることとなっていた。
また、その振動手段がセラミック振動板の場合、低い周波数(数Hz程度)と波形の間隔の広い動作では遊技球の詰まりを崩すことは困難であった。一方、高い周波数の振動を与えたときは遊技球同士が余計に噛み合ってしまうという問題があった。
また、上述した各従来技術は、上皿の下流付近で発生した遊技球の詰まりを解消するものであって、流入口に流れ込んだ後の遊技球や、取込装置に取り込まれる前の遊技球の詰まりを解消するものではなかった。
遊技機をこのような構成とすると、取込装置で取り込まれる前の遊技球が一列に整列するよう上下に動かされるため、それら整列した遊技球はスムーズに取込装置に進入できる。これにより、取込装置は、収容可能な数量を満たすまで遊技球を取り込むことができる。
そして、取込口の手前で発生したブリッジの上方は空間となっている。このため、その空間に遊技球を持ち上げたりまた元の位置に戻したりさらにそれら上昇下降を繰り返すことで遊技球同士の噛み合わせを解除し、遊技球を一列に整列させて、スムーズに取込装置に送り込むことができる。
しかも、取込装置が上皿から複数列で遊技球を取り込む構成とした場合においても、それら各列で遊技球を上下させることができる。このため、その場合にも取込装置の各取込口の付近で生じた遊技球の詰まりを解消できる。
遊技機をこのような構成とすれば、回動部材の回動動作により遊技球を上下に動かすことができる。これにより、取込装置で取り込まれる前の遊技球の詰まりを簡易な構成で解消できる。
また、その斜面の一部又は全部が媒体接触部材で構成されるため、その斜面自体を回動させることができる。ここで、その斜面上にある遊技球は、足元の斜面が上下することで、上下に動かされる。しかも、その斜面は回動により傾斜の向きも変化する(上皿の方を上流とし取込装置の方を下流とする傾斜と、上皿の方を下流とし取込装置の方を上流とする傾斜とがある)ため、遊技球は、それまで進行してきた方向とは逆方向へ流される場合も生じる。このように、遊技球は、上下方向に大きく揺り動かされるとともに、進行方向も前方向だけでなく後方向にも変化するため、取込装置の取込口付近で発生した遊技球の詰まりを確実に解消できる。
遊技機をこのような構成とすると、上下動付与手段の上下方向への回動動作(攪拌処理)により遊技球が球通路に所定数進入し、その後、媒体接触部材を回帰基準位置(ホームポジション)に停止させることで、規定取込数で遊技球が取込装置に取り込まれた後、球通路の入口から遊技球が逆送してくるのを阻止したり、投入中に遊技球をそれ以上球通路に進入させたりしないようにすることができる(ストッパ機能)。
遊技機をこのような構成とすれば、このような取込装置を備えた遊技機においても、上皿と取込装置との間に上下動付与手段を備えて、その取込装置の取込口付近で生じた遊技球の詰まりを解消できる。
遊技機をこのような構成とすれば、取込装置の球通路に遊技球が所定数収容されているか否かを、遊技者自身が目視により確認できる。
取込装置の取込口付近にある遊技球は、仕切り部材により各流路間で互いに接触できないようになっている。ここで、仕切り部材が下方に回動し、その仕切り部材の上端が遊技球の流れる斜面のごく近傍又はそれ以下まで下げられると、もともと仕切り部材のあった部分が空間となって遊技球が移動可能となる。取込口付近で遊技球の詰まりが発生していた場合、その遊技球がその空間に移動することでその詰まりは解消される。これにより、遊技球は、取込装置の取込口に流れ込むことができる。さらに、仕切り部材が上方向へ回動し各流路間を隔てると、遊技球は各流路ごとに整列するため、スムーズに取込装置の取込口に流れ込むことができる。
仕切り部材の高さが遊技球の直径よりも高い場合、斜面上に滞在する遊技球が仕切り部材に接する位置は、その斜面からちょうど遊技球の半径分高い位置である。ここで、仕切り部材の上端がその斜面から遊技球の半径分高い位置よりも低く下げられると、遊技球は、その接触していた方向に仕切り部材が無くなるため、その方向に移動可能となる。このため、もし取込装置の取込口付近でブリッジが発生していた場合には、以前仕切り部材と接触していた方向に遊技球が移動して、ブリッジを解消できる。
一方、仕切り部材の上端がその基準よりも高い位置まで回動させることで、各取込口ごとの流路が確立され、遊技球をそれら取込口のいずれかに導くことができる。
遊技機をこのような構成とすれば、取込装置の取込口付近で遊技球が詰まったために球通路に所定数の遊技球が収容されていない場合に、仕切り部材を上下に回動させることで、その球通路に所定数の遊技球を収容させることができる。
さらに、上皿から取込装置へ遊技球が流れる斜面の一部を媒体接触部材で構成することにより、取込装置が上皿から複数列で遊技球を取り込む構成においても、簡易な構造で効果的に遊技球の詰まりを解消できる。
まず、図1、図2を参照して、本実施形態に係る遊技機(スロットマシン)の本体の構成について説明する。
なお、図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン本体の構成を示す外観図であって、図1は正面図、図2は左側面図である。
また、本実施形態においては、遊技機として、遊技球を用いたスロットマシンについて説明する。
具体的には、スロットマシン1aは、マイクロコンピュータ等を備えた制御手段40及び必要な機械,装置等が前枠10の前面又は背面の所定箇所にそれぞれ配置されている。そして、前枠10は、遊技ホールの遊技島に起立状に配設されたパチンコ機と同形状の外枠(図示せず)にヒンジ部材50を介して枢着されて、該外枠の前面開口部を覆う構造となっている。
前面パネル11は、ほぼ中央部分に表示窓12が設けられ、各リール31−1〜31−3が外部から視認可能となっている。
表示窓12は、通常、無色透明又は有色透明の樹脂製パネル等からなり、三つの各リール31の周囲に描かれた複数の図柄のうち、縦方向に連続して隣接する複数(通常三つ)の図柄をそれぞれ視認,識別できるようになっている。
スタートレバー13は、三つの各リール31の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー13が遊技者の操作によって押下されることで、制御手段40にスタート信号が出力され、本体内部の各リール31−1〜31−3が一斉に(又は順次)回転するようになっている。
また、このスタートレバー13の押下によりスタート信号が入力されることで、制御手段40において内部抽せんが行われる。
従って、遊技者がそれらスタートレバー13及び停止ボタン14を操作することにより、三つのリール31−1〜31−3を回転及び停止させて、各リール31−1〜31−3に付された図柄を所定の入賞配列となるよう揃えるスロットマシン遊技を行うことができる。
MAXBETスイッチ16は、1BETスイッチ15と同様、上皿21に貯留された遊技球を投入する球投入用のスイッチである。ただし、MAXBETスイッチ16は、一回の押下につき一ゲームに投入可能な最大の球数(通常15個)を投入することができる最大個数賭け用の投入ボタンである。
なお、スタートレバー13,停止ボタン14,1BETスイッチ15,MAXBETスイッチ16等は、前枠10の前面下方に形成された操作台20の上面や前面等の各所に配置されている。操作台20は、前枠10の前面下方からさらに前方に向けて張り出した凸型形状の遊技者操作用台であって、遊技者が操作しやすいように主要な操作ボタンが集中して取り付けられている。
取込済球表示器22は、1BETスイッチ15又はMAXBETスイッチ16の操作により取り込まれた遊技球のうち最小単位の賭け数に必要な球数(たとえば、5球)に満たないために未だ賭け数の設定に使用されない取込済球数を表示する。
残額表示器23は、並設されたカードユニット(図示せず)に受付中のプリペイドカードから読み出された有価価値の残額を表示する。
返却スイッチ25は、カードユニット(図示せず)に受付中のプリペイドカードを返却させる際に操作されるスイッチである。
球貸スイッチ26は、残額表示器に表示された有価価値の残額の範囲内で遊技球の貸し出しを受ける際に操作されるスイッチである。
なお、操作台20の上面には上皿21が形成されているが、この上皿21の詳細については、後述する。
下皿17は、払出装置(図示せず)にて払い出された遊技球や、精算スイッチ24が操作されることで上皿21から移動してきた遊技球を貯留させておく玉収容部である。
スピーカ18は、遊技者に対してメロディ音やメッセージ音等の各種の音声を発生するようになっており、例えば、制御手段40で内部抽せんが行われ、所定の大当たりや小役に当せんした場合や、入賞図柄が揃って大当たりや小役に入賞した場合等に、所定の演出音声や内部当たりを告知する音声等を発するようになっている。
ドラムユニット30は、三つのリール31(31−1,31−2,31−3)と、モータ駆動回路(図示せず)を有している。
各リール31−1〜31−3に描かれる図柄は、各リールごとに等間隔で配設され、例えば「チェリー」や「BAR」,「リプレイ」等の文字や、スロットマシンのキャラクターや果物等を示す絵柄等が、所定の順番で表示されており、通常、各リールに21個ずつの図柄が表示されるようになっている。
そして、それらリール31−1〜31−3の図柄が、対応する停止ボタン14−1〜14−3が押下操作されることで、上述した表示窓12の入賞ラインに沿って所定の組合せで停止されることで入賞が決定される。
回胴位置検出部(図示せず)は、停止した各リール31−1〜31−3の停止位置を検出して位置信号(パルス(駆動)信号)を制御手段40に出力する。
これにより、スタートレバー13からのスタート信号を契機として制御手段40で内部抽せんが行われ、制御手段40からの制御信号によりドラムユニット30が制御されることで、停止ボタン14が押下されるタイミングに拘わらず、一定範囲内で内部抽せんの結果に応じた停止位置で各リール31−1,31−2,31−3が停止されることになる。
図4〜図7は、上皿から取込装置にかけての構成を示す図面であって、図4は正面断面図、図5は図4の部分断面図(A−A断面図)、図6は図4の部分断面図(B−B断面図)、図7は主要構成の斜視図である。
この上皿21には、スロットマシン1aに隣接して設置された台間玉貸機(図示せず)の玉排出用ノズルを介して遊技球が供給されるように構成してもよいし、CR機では、カードに記録された玉残度数の限度内で所望の個数の遊技球を本体内部から貸し出すように構成してもよい。あるいは、遊技者自身が貸し出された遊技球をこの上皿に直接手で入れることもできる。
なお、上方から見たときの上皿21の形状は、玉排出用ノズルにより遊技球が排出される付近ではその幅が広くなっているが、下流に向かう(流入口28に近くなる)に従って次第に狭くなっている。従来のパチンコ機においては、流入口28付近で遊技球1個分程度の幅となっていた。これに対し、本実施形態の遊技機1aにおいては取込装置70a(後述)で3列同時の取り込みを可能としていることから、遊技球3個分が横一列で転がり得る程度の幅となっている。
上下動付与手段60aは、回動部材61aと、駆動手段62aとを有している。
回動部材61aは、取込装置70aに取り込まれる前の遊技球(上皿21と取込装置70aとの間に位置する遊技球)に対し下方から力を加えるなどして上下動させる媒体接触部材61a−1と、この媒体接触部材61a−1を上下方向に回動させるための回動軸61a−2と、回動軸61a−2を介して媒体接触部材61a−1に接続された動力受部材61a−3と、媒体接触部材61a−1の先端から垂下する方向に取り付けられた逆送防止部材61a−4とを有している。
この媒体接触部材61a−1は、図7に示すように、取込装置70aの有する球通路71a(71a−1〜71a−3)の数と同数(例えば、3つ)のレーン(流路)61a−11(61a−111〜61a−113)と、これらレーン61a−11の各間に凹の字状に形成された切欠61a−12(61a−121、61a−123)とを有している。
切欠61a−12は、各レーン61a−11を仕切る位置に立設された仕切り部材(セパレータ)80a(80a−1、80a−2)に接触しないようにしながら媒体接触部材61a−1を回動可能とするために形成された仕切り部材80aの回避部である。
この媒体接触部材61a−1が回動する範囲は、次のようになっている。
その範囲の最下点(下死点)は、上皿21の底部27の下流端29と取込装置70aの有する複数の球通路71aの各入口(各取込口)72a(72a−1〜72a−3)の開口下端73a(73a−1〜73a−3)とを結んだ線又はこの線を含む面が、媒体接触部材61a−1の上面61a−13と一致する点又はその近傍である。
一方、その範囲の最上点(上死点)は、上皿21の底部27の下流端29と取込装置70aの有する複数の球通路71aの各取込口72aの開口上端74a(74a−1〜74a−3)よりもさらに上方に位置する任意の点とを結んだ線又はこの線を含む面が、媒体接触部材61a−1の上面61a−13と一致する点又はその近傍である。
これら下死点と上死点との間で、媒体接触部材61a−1が回動する。
なお、仕切り部材80aは、球詰まりなどの動作不調時に指を差し込もうとしても指先が穴に入り込まないよう十分な長さとする。
このような構成によれば、媒体接触部材61a−1をホームポジションに停止させることで、球通路71aに進入した遊技球が球通路71aの取込口72aから逆送してきたり、あるいは投入中に遊技球が球通路71aに進入したりするのを阻止できる。
この回動軸61a−2は、上皿21から取込装置70aに向かう斜面の水平方向に取り付けられる。そして、媒体接触部材61a−1は、その回動軸61a−2からさらに斜面の下流に向かう方向に取り付けられる。これら回動軸61a−2及び媒体接触部材61a−1をそのような位置に取り付けることで、ブリッジ等を形成するなどして取込装置70aの球通路71aに流れ込むことのできなかった遊技球を上下方向に動かして攪拌し、ブリッジを崩して、その球通路71aに流れ込ませることができる。したがって、その取込口72a付近で発生した遊技球の詰まりを容易に解消できる。
この動力受部材61a−3の形状は、媒体接触部材61a−1と同じような板状であってもよく、また、棒状(円筒形状,円柱形状等)などであってもよい。
この逆送防止部材61a−4の垂下方向の長さは、媒体接触部材61a−1が上死点に達したときに、その逆送防止部材61a−4の下方の先端61a−44が、取込装置70aの球通路71aの取込口72aの開口下端73aを起点として遊技球の直径分上がったところよりも低い位置とする。
このような逆送防止部材61a−4を備えることにより、せっかく球通路71aに収容された遊技球が逆流して球通路71aの取込口72aから出てきてしまい、上下動付与手段60aによる攪拌処理の効果が喪失することを防止できる。
そして、逆送防止部材61a−4の幅は、そのレーン61a−11の幅と同一とすることができる。あるいは、レーン61a−11よりも狭い幅とすることもできる。
動力源62a−1としては、例えば回転する動力を発生するモータや、直線的な動力を発生するソレノイドなどが挙げられる。
なお、本実施形態においては、動力源62a−1としてモータを用いることとする。
また、モータの回転方向を、図4に示すように時計まわりとすることにより、取り込み時間が短縮できて有利である。
動力源62a−1であるモータの位置制御には、オープンループ制御とクローズドループ制御とがある。
オープンループ制御としては、例えば、動力源62a−1をステッピングモータで構成し、このステッピングモータに制御パルスを送るための制御回路を接続するものが挙げられる。これにより、ステッピングモータは、入力パルス分だけステップ角を移動して所望の位置で停止することができる。
アナログ位置決めでは、アナログ電圧の位置指令とポテンショからの位置フィードバック信号の偏差をアナログ位置アンプで演算増幅する。
デジタル位置決めでは、デジタルパルス列信号の位置指令とエンコーダからの位置フィードバック信号を偏差カウンタと呼ばれるアップダウンカウンタに取り込む。位置制御では、原点信号付のインクリメントエンコーダ又は絶対値出力のアブソリュートエンコーダが選択できる。
これらのうち、いずれかの手法を用いてモータを制御することにより、媒体接触部材61a−1をホームポジションに停止させることができる。
この動力伝達部材62a−2の具体例としては、例えば、図4に示すように、円板62a−21と円筒部材62a−22とを組み合わせたもので構成できる。
円板62a−21は、動力源62a−1であるモータの軸に取り付けられており、そのモータ軸の回転にともなって回転する。
この円筒部材62a−22は、移動している間に動力受部材61a−3に接する。
ここで、例えば、回動部材61aの媒体接触部材61a−1が下死点に位置しているときに動力受部材61a−3が円板62a−21の板面上左半分のところにある場合には、円板62a−21が回転し円筒部材62a−22が移動したときのこの円筒部材62a−22が動力受部材61a−3を押す距離が長くなる。このため、回動部材61aが回動する距離も長くなる。
このことから、動力受部材61a−3と円板62a−21との位置関係を調整することによって、回動部材61aの回動範囲を適切な範囲に合わせることができる。
たとえば、媒体接触部材61a−1が下死点に位置しているときに、動力受部材61a−3が、円板62a−21の中心付近を通る位置にあるものとする。ここで、円筒部材62a−22が円板62a−21の上方から右方へ移動するときには、動力受部材61a−3が右上の方へ押し上げられる。これにより動力受部材61a−3(回動部材61a)が回動する。続いて、円筒部材62a−22が円板62a−21の右方から下方へ移動するときには、その円筒部材62a−22の下降にともなって動力受部材61a−3も円筒部材62a−22に接しながら下降する。
さらに、円筒部材62a−22が円板62a−21の下方から左方へ移動するときには、動力受部材61a−3は、媒体接触部材61a−1が下死点に達した時点でそれ以上左方向へは移動せずに停止してしまう。このことから、円筒部材62a−22は、動力受部材61a−3から離れるが、その後も円板62a−21の回転にともなってさらに移動する。このとき、円筒部材62a−22には動力受部材61a−3から力が加わらないため、モータは空荷で回転することになる。この空荷で回転する時間では、媒体接触部材61a−1が下死点でしばらく停止しているため、その間に遊技球が上皿21から取込装置70aへ転動する。
球通路71aは、内部に遊技球が通る管形状の通路であって、遊技球を一度に複数列で取り込むために複数(本実施形態においては、3つ)形成されている。
この球通路71aの長さは、少なくとも一回のゲームに賭けることができる最小限度の球数(例えば、5個)を収容可能な長さとする。
このように、透明又は半透明の材料で形成された部分(確認窓78a)を設けることにより、球通路71aに遊技球が収容されている状況を遊技者自身が確認することができる。
このソレノイドストッパ75aは、球通路71a内に突出して遊技球を停止させる球停止部材75a−1と、制御手段40からの制御信号を受けて球停止部材75a−1を往復動作させる駆動部75a−2とを有している。
一方、所定の操作がなされたとき(例えば、1BETスイッチ15又はMAXBETスイッチ16が押されたときなど)には、突出していた球停止部材75a−1は、駆動部75a−2の駆動により引き戻されて引っ込んだ状態(開状態)となる。この場合、球停止部材75a−1によりそれまで止められていた遊技球は、停止状態が解除されたことで球通路71a内を流れていく。これにより、その球通路71aに収容されていた遊技球は、球通路71a内をさらに進み、ゲームに賭けられる。
なお、図4に示す複数のソレノイドストッパ75aは、互いの干渉を防ぐため、上下交互に配置されている。例えば、第一の球通路71aと第三の球通路71aには、上方からソレノイドストッパ75aが取り付けられ、第二の球通路71aには、下方からソレノイドストッパ75aが取り付けられる。
この球検出センサ76aは、複数の球通路71aのそれぞれに備えられている。このため、球通路71aごとに、遊技球の収容数を把握できる。
なお、球検出センサ76aは、遊技球を検出できるセンサであればその種類を問わないが、例えば、近接センサなどを用いることができる。
まず、遊技機1aでゲームが行われる前の状態では、ソレノイドストッパ75aの球停止部材75a−1は、球通路71a内に突出した状態となっている(球通路閉状態、ステップ10)。
また、回動部材61aは、媒体接触部材61a−1が下死点に位置している(ステップ11)。
その上皿21に貯留された遊技球は、底部27の傾斜により下流へ転動し、上下動付与手段60aの媒体接触部材61a−1の上面61a−13を通って、取込装置70aの有する複数の球通路71aのいずれかに進む(球取込処理、ステップ13)。
また、このような回動部材61aの上下動は、1秒につき1〜2回程度でよい。
さらに、10秒程度上下動しても取込装置70aの球通路71aに所定数の遊技球が収容されない場合は、球不足と判定し、上下動を停止する。ここで、3枚投入専用機では停止状態になるが、1乃至2枚投入可能機では、5又は10個以上の遊技球を受け付けていればゲーム可能で端玉は一旦投入処理をした後に内部の遊技球で取り込みすぎた球数分返却することで相殺処理となる。
なお、ゲームをやめて精算するときには(ステップ23のNO)、精算ボタン24が押される。これにより、上皿21に貯留されている遊技球や、球通路71aに収容されている遊技球が抜き取られて下皿17に排出される。
しかも、上皿と取込装置との間の斜面の一部又は全部を上下方向に動かすことにより、複数列で遊技球を取り込む取込装置が備えられた遊技機においても、その取り込まれる前の遊技球の詰まりを解消できる。
次に、本発明の遊技機の第二の実施形態について、図9を参照して説明する。
同図は、本実施形態の遊技機における上皿と取込装置との間に取り付けられた仕切り手段及びその周辺の構成を示す断面図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、仕切り手段の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、仕切り板が固定であったのに対し、本実施形態では、仕切り板が上下方向に回動する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図9において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、取込装置70bは、第一実施形態における取込装置70aと同様の構成を有しており、上皿21から流れてきた遊技球を複数列で取り込む。この取込装置70bは、取り込んだ遊技球が通る複数の球通路71b(71b−1〜71b−3)を有している。
仕切り部材81(81−1、81−2)は、上皿21から各球通路71bの取込口72bに向かって遊技球が通る複数の流路(レーン)の各間に立設された仕切り用の板部材である。
この仕切り部材81は、図9に示すように、扇形に形成されており、その扇形の半径となる2辺が交差する点(中心点)と扇形の円弧上の任意の点とを結ぶ線に沿って、所定長さの孔(係合孔84)が穿設されている。
この係合孔84は、駆動手段83の円筒部材83−22が係合する孔である。
ここで、例えば仕切り部材81の上端が、その基準よりも低い位置まで回動させることで、各流路間の隔たりが無くなって空間ができ、その空間に遊技球が移動することでブリッジを解消できる。
一方、仕切り部材81の上端がその基準よりも高い位置まで回動することで、球通路71bの各取込口72bごとの流路が確立され、遊技球をそれら取込口72bのいずれかに導くことができる。
動力源83−1としては、例えば回転する動力を発生するモータや、直線的な動力を発生するソレノイドなどが挙げられる。
なお、本実施形態においては、動力源83−1としてモータを用いることとする。
円板83−21は、動力源83−1であるモータの軸に取り付けられており、そのモータ軸の回転にともなって回転する。
このように円筒部材83−22は、円板83−21の外周に沿って移動しながら仕切り部材81の係合孔84の中を移動して仕切り部材81を動かす。これにより、仕切り部材81は、回動中心体82を中心として回動する。
停止部材85は、仕切り部材81とともに回動する部材であって、仕切り部材81が上死点に位置するときには、取込装置70bの取込口72bの一部又は全部を塞ぐとともに、仕切り部材81が下死点に位置するときには、取込装置70bの取込口72bを開放する。
このような停止部材85を備えることにより、規定取込数での遊技球の取込が可能となる。
しかも、その仕切り手段を動かすことにより、複数列で遊技球を取り込む取込装置が備えられた遊技機においても、その取込装置の取込口付近で発生した遊技球の詰まりを解消できる。
次に、本発明の遊技機の第三の実施形態について、図12、図13を参照して説明する。
図12は、本実施形態の遊技機における操作台の上面の構成を示す概略図、図13は、同操作台の断面を正面から見た構成を示す断面図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、取込装置の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、取込装置が、所定数の遊技球を複数列で取り込む構成となっていたのに対し、本実施形態では、1ゲームの最大賭け数の遊技球を一列で取り込む構成としてある。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図12において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、上下動付与手段60cは、回動部材61cと、駆動手段62cとを有している。
回動部材61cは、取込装置70cに取り込まれる前の遊技球(上皿21と取込装置70cとの間に位置する遊技球)に対し下方から力を加えるなどして上下動させる媒体接触部材61c−1と、この媒体接触部材61c−1を上下方向に回動させるための回動軸61c−2と、回動軸61c−2を介して媒体接触部材61c−1に接続された動力受部材61c−3とを有している。
この媒体接触部材61c−1は、上死点と下死点との間で回動する。それら上死点と下死点は、第一実施形態における上死点と下死点と同様である。
回動軸61c−2は、媒体接触部材61c−1や動力受部材61c−3が回動するときの軸である。
駆動手段62cは、動力源62c−1と、動力伝達部材62c−2(円板62a−21、円筒部材62a−22)とを有している。これら動力源62c−1や動力伝達部材62c−2の構成は、第一実施形態における動力源62a−1や動力伝達部材62a−2と同様である。
球通路71cは、内部に遊技球が通る管形状の通路であって、1ゲームに賭けることができる最大球数(例えば、15個)を一度に収容可能な長さで形成されている。
このように、確認窓78cを設けることにより、球通路71aに遊技球が収容されているか否かを遊技者自身が確認することができる。
これらソレノイドストッパ75cは、球通路71c内に突出して遊技球を停止させる球停止部材75c−x1(75c−11〜75c−31)と、制御手段40からの制御信号を受けて球停止部材75c−x1を往復動作させる駆動部75c−x2(75c−12〜75c−32)とを有している。
第一ソレノイドストッパ75c−1の球停止部材75c−11は、球通路71cの取込口72cを起点として「(遊技球の直径)×(一回のゲームに賭けることができる最小限度の球数(例えば、5個))」の長さのところに設けることができる。
第二ソレノイドストッパ75c−2の球停止部材75c−21は、球通路71cの取込口72cを起点として「(遊技球の直径)×(一回のゲームに賭けることができる最小限度の球数(例えば、5個)×2)」の長さのところに設けることができる。
これにより、球通路71cには、一回のゲームに賭けることができる最大球数をちょうど収容することができる。
ゲームの開始前において、第一ソレノイドストッパ75c−1の球停止部材75c−11と第二ソレノイドストッパ75c−2の球停止部材75c−21は、駆動部75c−x2に引き戻された状態となっている。これに対し、第三ソレノイドストッパ75c−3の球停止部材75c−31は、球通路71c内に突出した状態(閉状態)となっている。これにより、球通路71cに最初に進入してきた遊技球は、その突出した球停止部材75c−31に当たってそれ以上は先に進めないようになる。そして、2つめ以降の遊技球は、先に進入して既に停止している遊技球に当たって停止し、それ以上は先に進めないようになっている。
例えば、1BETスイッチ15が1回操作されてスタートレバー13が押されたときは、ゲームに賭ける球数は5個であるため、第二ソレノイドストッパ75c−2の駆動部75c−22の制御により球停止部材75c−21が押し出され球通路71cに突出する。その後、第三ソレノイドストッパ75c−3の駆動部75c−32の制御により球停止部材75c−31が球通路71cから引き戻される。これにより第二ソレノイドストッパ75c−2の球停止部材75c−21が取り付けられた位置から第三ソレノイドストッパ75c−3の球停止部材75c−31が取り付けられた位置までに収容されていた遊技球が、球通路71cを通ってゲームに賭けられる。
例えば、15個BET限定機の場合は、遊技球の賭け数は15個のみであるため、ソレノイドストッパ75cは一つのみでよい。
また、球検出センサ76cは、例えば、第三ソレノイドストッパ75cの球停止部材75c−x1が取り付けられた位置を起点として遊技球が所定数(例えば、5個、10個、15個など)収容されたときの最後の遊技球が収容される位置に取り付けられる。具体的には、例えば、図12に示すように、15個目に収容される遊技球の位置、10個目に収容される遊技球の位置、5個目に収容される遊技球の位置に、それぞれ第一球検出センサ76c−1、第二球検出センサ76c−2、第三球検出センサ76c−3が備えられる。
また、球検出センサ76c−1は、球通路71cの取込口72cの近傍に取り付けられるため、不正行為が発生する恐れがある。このため、球検出センサ76cとは別に、誰も手の届かないような位置に取込球検出センサ77cを取り付け、実通過球数を計数して確認をする。
まず、遊技機1cでゲームが行われる前の状態では、第一ソレノイドストッパ75c−1の球停止部材75c−11と第二ソレノイドストッパ75c−2の球停止部材75c−21とは引き戻された状態となっている。一方、第三ソレノイドストッパ75c−3の球停止部材75c−31は、球通路71c内に突出した状態となっている(ステップ30)。
また、回動部材61cは、媒体接触部材61c−1が下死点に位置している(ステップ31)。
その上皿21に貯留された遊技球は、底部27の傾斜により下流へ転動し、上下動付与手段60cの媒体接触部材61c−1の上面を通って、取込装置70cの球通路71cに進む(球取込処理、ステップ33)。
なお、攪拌処理の終了時には、媒体接触部材61c−1は、ホームポジションで停止する。
なお、ゲームをやめて精算するときには(ステップ43のNO)、精算ボタン24が押される。これにより、上皿21に貯留されている遊技球や、球通路71cに収容されている遊技球が抜き取られて下皿17に排出される。
例えば、上述の各実施形態においては、遊技球として遊技球を用いたスロットマシンについて説明したが、本発明の遊技機は、遊技球を用いたスロットマシンに限るものではなく、遊技球を用いた各種遊技機(パチンコ機、雀球機、アレンジボールなど)も含まれる。
さらに、途中での球詰まりが発生した際の検出用に球通路の後方に球計数センサを取り付けることができる。これにより、不正防止の効果を得ることができる。
なお、本発明の遊技機は、第一実施形態,第二実施形態及び第三実施形態のそれぞれにおける遊技機を任意に組み合わせたものであってもよい。
13 スタートレバー
15 1BETスイッチ
16 MAXBETスイッチ
20 操作台
21 上皿
27 底部
28 流入口
40 制御手段
60a、60c 上下動付与手段
61a、61c 回動部材
61a−1、61c−1 媒体接触部材
61a−2、61c−2 回動軸
61a−3、61c−3 動力受部材
61a−4、61c−4 逆流防止部材
62a、62c 駆動手段
62a−1、62c−1 動力源(モータ)
62a−2、62c−2 動力伝達部材
62a−21、62c−21 円板
62a−22、62c−22 円筒部材
70a、70b、70c 取込装置
71a、71c 球通路
72a、72c 取込口
75a、75c ソレノイドストッパ
76a、76c 球検出センサ
77a、77c 取込球検出センサ
78a、78c 確認窓
80a 仕切り部材
80b 仕切り手段
81 仕切り部材
82 回動中心体
83 駆動手段
83−1 動力源(モータ)
83−2 動力伝達部材
83−21 円板
83−22 円筒部材
84 係合孔
85 停止部材
Claims (1)
- 遊技球を貯留する上皿を備えた遊技球式回胴遊技機であって、
前記上皿から所定数の遊技球を取り込む取込装置と、
この取込装置で取り込まれる前の遊技球を上下動させる上下動付与手段とを備え、
前記上下動付与手段が、前記遊技球に下方から接して、自ら上下方向に回動しながら前記遊技球を上下動させる回動部材と、この回動部材を回動させる駆動手段と、この駆動手段を制御する駆動制御手段を備え、
前記取込装置が、球通路に進入した遊技球を検出する球検出センサを備え、
前記駆動制御手段が、前記球検出センサからの検出信号にもとづいて前記球通路に進入した前記遊技球の数量をカウントし、このカウント値にもとづいて前記球通路に前記遊技球が所定数収容されていないものと判定すると、前記駆動手段に駆動信号を送って前記回動部材を回動させる
ことを特徴とする遊技機。
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