JP4782503B2 - 電機子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電機子の製造方法に関するものである。
従来、直流モータの電機子においては、整流子と巻線を構成する導線とが電気的に接続される。そして、このような電機子の製造方法としては、整流子のセグメントにおける接続部に導線を巻き付けて、それらに治具(例えば一対の電極等)を接触させて溶接を行うこと(接触溶接)によって電気的に接続する方法がある。又、他の電機子の製造方法としては、整流子のセグメントにおける接続部に導線を巻き付けて、それらをレーザ溶接によって電気的に接続する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−167679号公報
しかしながら、上記したような電機子の製造方法では、導線によって巻線等を構成する過程とかけ離れた動作である導線を接続部に巻き付けるといった動作が必要であることなどから、その工程が複雑化してしまうという問題がある。尚、このことは、製造時間を長くしてしまうなどの原因となる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、導線を配設する工程を簡略化することができる電機子の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、放射状に延びる複数のティース部を有する電機子コアと、前記電機子コアに装着されたインシュレータと、前記インシュレータが装着された前記電機子コアの前記ティース部に巻回された巻線と複数の前記巻線を繋ぐ渡り線とを連続して構成する導線と、複数のセグメント及び該セグメントから延出し前記導線の一部が電気的に接続された接続部を有する整流子とを備えた電機子の製造方法であって、前記導線によって前記巻線又は前記渡り線を構成する過程でその一部を前記接続部と対応した位置に配置する導線配設工程と、前記導線配設工程の後、前記電機子コアに対して前記整流子の軸方向の位置決めを行うことで、前記接続部を前記導線に軸方向に接触させる接触工程と、前記接触工程の後、前記接続部と前記導線とを非接触溶接によって電気的に接続する非接触接続工程とを備え、前記接触工程では、前記電機子コアに対して前記整流子の軸方向の位置決めを行うことで、前記接続部と前記インシュレータに形成された載置部とで前記導線を軸方向に挟むことを特徴とする電機子の製造方法。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の電機子の製造方法において、前記インシュレータは、前記ティース部の基端部と対応した位置に分離部を有するものであって、前記導線配設工程では、前記導線を巻回して前記巻線を構成する際に、一部の巻線を前記分離部より径方向内側に配置することで、前記分離部より径方向外側に配置されるその他の巻線に対して分離するとともに前記接続部と対応した位置に配置し、前記非接触接続工程では、前記接続部と前記一部の巻線とを非接触溶接によって電気的に接続する。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、導線配設工程では、導線によって巻線又は渡り線を構成する過程でその一部が接続部と対応した位置に配置される。即ち、導線配設工程では、導線によって巻線又は渡り線を構成する過程とかけ離れた動作である導線を接続部に巻き付けるといった動作を行わず、単に巻線又は渡り線を構成する一連の過程でその一部が接続部と対応した位置に配置される。よって、製造工程の簡略化を図ることができ、ひいては製造時間の短縮化等を図ることができる。又、非接触接続工程では、接続部と導線とが非接触溶接によって電気的に接続されるため、上記したように導線を接続部と対応した位置に配置するだけ(例えば重なるように当接させるだけ)の前記導線配設工程で十分となる。言い換えると、治具を接触させて溶接を行う場合では、治具(例えば一対の電極等)を当接させるスペースを(例えば導線を接続部に巻き付けることでその周辺に)確保するといった必要があるが、非接触溶接の場合では前記スペースが不要となるため、簡単な前記導線配設工程としながら、接続部と導線とを容易に電気的に接続することができる。
また、導線配設工程の後であって非接触接続工程の前の接触工程では、電機子コアに対して整流子の軸方向の位置決めを行うことで、接続部が導線に軸方向に接触される。このようにすると、導線配設工程では電機子コアに対して整流子が軸方向に位置決めされていないことになる。よって、導線配設工程の際に整流子が邪魔になることを回避することができ、ひいては巻線の高占積率化や製造工程(導線配設工程)の簡略化や製造時間の短縮化を図ることができる。又、電機子コアに対して整流子の軸方向の位置決めを行うという元々必須の工程で同時に接続部が導線に軸方向に接触されるため、接触工程が工程数を増加させることはない。
また、接触工程では、電機子コアに対して整流子の軸方向の位置決めを行うことで、接続部とインシュレータに形成された載置部とで導線が軸方向に挟まれる。よって、非接触接続工程の際に導線の位置がずれてしまうことが防止される。その結果、接続部と導線とを容易且つ良好に電気的に接続することができる。
請求項に記載の発明によれば、インシュレータは、ティース部の基端部と対応した位置に分離部を有するものであって、導線配設工程では、導線を巻回して巻線を構成する際に、一部の巻線が分離部より径方向内側に配置されることで、分離部より径方向外側に配置されるその他の巻線に対して分離されるとともに接続部と対応した位置に配置される。そして、非接触接続工程では、接続部と一部の巻線とが非接触溶接によって電気的に接続される。このようにすると、接続部と一部の巻線との接続作業(非接触接続工程)の際にその他の巻線が邪魔になることが防止される。又、前記一部の巻線は巻回されることで動き難く安定した状態となるので、その安定した状態で接続作業(非接触接続工程)を行うことができる。これらのことから、巻線(その他の巻線)の損傷(短絡)を防止しながら、接続作業(非接触接続工程)を容易に行うことができる。また、請求項に記載の方法にこの方法が適用されることで、導線(一部の巻線)が安定した状態で接触工程を行うことができるといった作用効果得られる。
本発明によれば、導線を配設する工程を簡略化することができる電機子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図10に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の直流モータ101は、固定子102と電機子(回転子)103とを備えている。固定子102は、略筒形状のヨークハウジング104と、該ヨークハウジング104の内周面に等角度間隔で配置固着された複数(本実施形態では6つ)のマグネット105とを備えている。本実施の形態では、マグネット105は6個(6極)設けられ、磁極数が6とされている。
電機子103は、図1及び図2に示すように、回転軸106と、該回転軸106に固定された電機子コア107と、同じく回転軸106に固定された整流子108等とを備える。電機子103は、図2に示すように、回転軸106の両端側がヨークハウジング104を含むハウジング(詳しくはヨークハウジング104及びその開口部を塞ぐエンドハウジングE)に保持された軸受Gにて回転可能に支持されている。尚、この状態で整流子108の外周には前記エンドハウジングEに保持され給電を行うための陽極側及び陰極側ブラシ109a,109bが摺接可能に押圧接触される。又、この状態で電機子コア107はマグネット105と対向して周囲を囲まれるように配置される。
電機子コア107は回転軸106を中心として放射状に延びる8個のティース部としてのティースT1〜T8を有し、該ティースT1〜T8間にはそれぞれスロットS1〜S8が形成されている(図1及び図4(a)参照)。
詳述すると、電機子コア107は、図5に示すように、前記ティースT1〜T8の基端部を周方向に連結する周方向連結部107aと、回転軸106が内嵌される環状の固定部107bと、周方向連結部107aの周方向の一部(90°毎)から径方向内側に延出し周方向連結部107aと固定部107bとを連結する径方向連結部107cとを備える。
電機子コア107における整流子108が配置される側である軸方向一端側(図2中、上側)にはインシュレータX(図5参照)が装着され、整流子108が配置されない側である軸方向他端側(図2中、下側)にはインシュレータY(図6参照)が装着されている。
インシュレータXには、図5に示すように、前記周方向連結部107aを覆う環状被覆部Xaと、ティースT1〜T8を覆うティース被覆部Xbと、ティースT1〜T8の基端部毎に対応して配置された分離部Xcと、その分離部Xcの径方向内側(即ち環状被覆部Xa上)に配置された載置部としての載置凸部Xdとが設けられている。このインシュレータXは、樹脂製であって、前記各部(環状被覆部Xa、ティース被覆部Xb、分離部Xc及び載置凸部Xd)が一体形成されている。環状被覆部Xaは、周方向連結部107aを軸方向から覆う軸方向被覆部Xeと、周方向連結部107aにおける外周面(隣り合うティースT1〜T8の間)を径方向から覆う径方向被覆部Xfとを有する。径方向被覆部Xfは、周方向に隣り合うティースT1〜T8の間の中央ほど径方向外側に突出すべく軸方向から見て角状に形成され、その角に径方向内側に凹設された形状で軸方向に延びる溝Xgが形成されている。尚、前記角状の角度は正八角形に対応した角度である。又、溝Xgは略円弧形状に凹設されている。又、分離部Xcは、ティース被覆部Xbより軸方向に突出している。分離部Xcは、ティースT1〜T8の基端部において、ティース被覆部Xb側と載置凸部Xd側とを仕切るように形成されている。又、分離部Xcには、径方向内側から径方向外側に延びる凹部Xhが凹設されている。又、載置凸部Xdは、ティース被覆部Xbより軸方向に突出し、分離部Xcより突出量が小さく設定されている。本実施の形態の載置凸部Xdは、径方向から見て略台形形状(平行な2辺の内の短い方が先端(頂面)に設定された略台形形状)に形成されている(図7参照)。
インシュレータYには、図6に示すように、前記周方向連結部107aを覆う環状被覆部Yaと、ティースT1〜T8を覆うティース被覆部Ybと、ティースT1〜T8の基端部毎に対応して周方向に断続的に軸方向に突出した外側壁Ycと、外側壁Ycの内側(環状被覆部Yaの内縁)で略円筒状に軸方向に突出した内側壁Ydとが設けられている。尚、本実施の形態では、外側壁Yc及び内側壁Ydがガイド部を構成している。このインシュレータYは、樹脂製であって、前記各部(環状被覆部Ya、ティース被覆部Yb、外側壁Yc及び内側壁Yd)が一体形成されている。環状被覆部Yaは、周方向連結部107aを軸方向から覆う軸方向被覆部Yeと、周方向連結部107aにおける外周面(隣り合うティースT1〜T8の間)を径方向から覆う径方向被覆部Yfとを有する。径方向被覆部Yfは、周方向に隣り合うティースT1〜T8の間の中央ほど径方向外側に突出すべく軸方向から見て角状に形成され、その角に径方向内側に凹設された形状で軸方向に延びる溝Ygが形成されている。尚、前記角状の角度は正八角形に対応した角度である。又、溝Ygは略円弧形状に凹設されている。
そして、電機子103には、インシュレータX,Yが装着された電機子コア107のティースT1〜T8に(スロットS1〜S8内を通るように)集中巻にて巻回された巻線M1〜M8と、複数の巻線M1〜M8を繋ぐ渡り線110(図2、図9及び図10参照)とを連続して構成する導線Dが設けられている。尚、図4(a)は、電機子103を平面状に展開した模式図である。又、巻線M1〜M8は、ティースT1〜T8に巻回されることで該ティースT1〜T8の径方向に全体的に配設されるものであって、(ティースT1〜T8に対して)緊縛力を有するように配設されるものである。又、渡り線110は、周方向に複数配置されるティースT1〜T8の2つを結ぶように少なくとも1つの前記ティースを跨いで(越えて)配設されるものであって、(軸直交方向に対して)緊張力を有するように配設されるものである。
本実施の形態の導線Dは、例えば、まずティースT1に集中巻にて巻回されて巻線M1を構成し、次にティースT8,T7を跨いでティースT6まで達する渡り線110を構成し、次にティースT6に集中巻にて巻回されて巻線M6を構成するといったパターンを繰り返して設けられる(図10参照)。尚、図10は、前述したような導線Dの配設工程(後述する「導線配設工程」)における途中段階を図示している。
ここで、各巻線M1〜M8は、それぞれにおいて最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Ma(図1及び図7参照)を除いて前記分離部Xcの径方向外側でティースT1〜T8に巻回されて該分離部Xcにて径方向内側への移動が規制される。又、前記端巻線Maの一部である導線接続部Mbは、前記載置凸部Xd上に配置される。即ち、各巻線M1〜M8は、分離部Xcによって端巻線Ma(一部の巻線)とその他の巻線とに分離されている。
又、各渡り線110は、前記載置凸部Xd上を避けて配置される。本実施の形態では、図2、図9及び図10に示すように、各渡り線110は、電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置される側の反対側)に配置される。各渡り線110は、ガイド部(外側壁Yc及び内側壁Yd)によって、ティースT1〜T8より径方向内側で周方向に沿って案内される。詳しくは、各渡り線110は、外側壁Ycによって径方向外側への移動が規制され、内側壁Ydによって径方向内側への移動が規制される。
又、導線Dにおいて前記導線接続部Mb(前記軸方向一端側)と前記渡り線110(前記軸方向他端側)とを連結する導線連結部Mc(図9参照)は前記溝Xg,Ygに配置(略半分が収容)される。
整流子108は、図2に示すように、整流子本体111と短絡部材112とからなる。整流子本体111は、略円筒形状の本体絶縁材113と、本体絶縁材113の外周面に周方向に24個配設されるセグメント1〜24(図4(a)参照)とを備える。尚、このセグメント1〜24は本体絶縁材113の外周で略円筒状をなし、その径方向外側から前記陽極側及び陰極側ブラシ109a,109bが当接(押圧接触)されることになる。
短絡部材112は、整流子本体111の軸方向端部に固定され、図4(a)に示すように、24個のセグメント1〜24を120度間隔に電気的に接続し、例えば、セグメント1,9,17の組や、セグメント5,13,21の組を短絡された(同電位)状態とする。詳しくは、短絡部材112は、図3に示すように、絶縁層(絶縁紙)114を挟む2つの層にそれぞれ24個ずつ配置された短絡片115,116を備える。一方(図3中、紙面手前側の層)の各短絡片115は、その径方向内側端部が径方向外側端部に対して周方向一方(図3中、時計回り方向)に60°ずれるように形成されている。又、他方(図3中、紙面奥側の層であって、破線で示す)の各短絡片116は、その径方向内側端部が径方向外側端部に対して周方向他方(図3中、反時計回り方向)に60°ずれるように形成されている。そして、2つの層の各短絡片115,116は、互いに径方向内側端部同士、及び径方向外側端部同士が(絶縁層114を挟まずに)それぞれ電気的に接続されている。これにより、短絡部材112における短絡片115,116の径方向外側端部は、120度間隔に電気的に接続されることになる。
そして、短絡部材112は、その各径方向外側端部がセグメント1〜24にそれぞれ電気的に接続されるように整流子本体111に固定されている。又、本実施の形態では、他方(図3中、紙面奥側の層であって、破線で示す)の短絡片116における径方向外側端部に前記セグメント1〜24から径方向外側に延出する接続部116a(図8参照)が形成されている。この接続部116aは、前記端巻線Maの一部である導線接続部Mbと前記載置凸部Xd上で電気的に接続固定される。尚、本実施の形態では、導線接続部Mb及び接続部116aは、載置凸部Xd上に軸方向に重ねて、詳しくは接続部116aが載置凸部Xdと共に導線接続部Mbを挟むように配置される。又、接続部116aは、前記凹部Xhと周方向に対応した位置に配置される。又、この接続部116aは、24個の短絡片116において、周方向に3つおきに(即ち全体で8個)形成されている。
次に、上記のように構成された電機子103の製造方法について詳述する。電機子103の製造方法は、「導線配設工程」、「接触工程」、及び「非接触接続工程」を含む。
「導線配設工程」では、前記導線Dによって前記巻線M1〜M8を構成する過程で(即ち巻回作業中に)その一部を前記接続部116aと対応した位置(本実施の形態では載置凸部Xd上)に配置する。詳しくは、本実施の形態では、導線Dによって、各巻線M1〜M8を構成する際に、それぞれにおいて最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Ma(図1及び図7参照)を前記分離部Xcより径方向内側に(載置凸部Xd上を通るように)配置し、端巻線Maを除くその他の巻線を前記分離部Xcより径方向外側に配置する。又、本実施の形態では、前記渡り線110を電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置されない側)に配置する(図10参照)。
次に、「接触工程」では、前記電機子コア107に対して前記整流子108の軸方向の位置決めを行うことで、前記接続部116aを前記導線Dに軸方向に接触させる。詳しくは、本実施の形態では、電機子コア107が固定された回転軸106に整流子108を圧入によって固定することで前記軸方向の位置決めを行い、それによって接続部116aを導線Dにおける端巻線Maの導線接続部Mbに軸方向に接触させる(図8参照)。又、本実施の形態では、このとき、接続部116aと前記載置凸部Xdとで導線D(導線接続部Mb)を軸方向に挟む。
次に、「非接触接続工程」では、前記接続部116aと前記導線D(導線接続部Mb)とを非接触溶接によって電気的に接続する。詳しくは、本実施の形態では、図8に示すように、その接続部分にレーザビームLBを照射するレーザ溶接によって電気的に接続する。又、本実施の形態では、接続部116aの先端の一部を溶かして導線D(導線接続部Mb)と電気的に接続する。尚、本実施の形態では、この「非接触接続工程」で導線D(導線接続部Mb)の皮膜をも同時に溶かすが、前記「接触工程」の前、即ち接続部116aが接触される前にレーザビームを照射して導線D(導線接続部Mb)の皮膜を溶かすようにしてもよい。
このように構成された電機子103においては、前記巻線M1〜M8は、全部で1つの閉ループを構成する。尚、本実施の形態の巻線M1〜M8は、M1、M4、M7、M2、M5、M8、M3、M6、M1…の順で閉ループを構成している。即ち、図4(a)における巻線M1〜M8によって形成される回路を視覚的に分かり易く展開すると図4(b)のようになる。
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)「導線配設工程」では、導線Dによって巻線M1〜M8を構成する過程で(即ち巻回作業中に)その一部が接続部116aと対応した位置に配置される。即ち、「導線配設工程」では、導線Dによって巻線M1〜M8や渡り線110を構成する過程とかけ離れた動作である「導線を接続部に巻き付ける」といった動作を行わず、単に巻線M1〜M8を構成する一連の過程でその一部(端巻線Maの導線接続部Mb)が接続部116aと対応した位置に配置される。よって、「導線を接続部に巻き付ける」従来の技術に比べて製造工程の簡略化を図ることができ、ひいては製造時間の短縮化等を図ることができる。又、「非接触接続工程」では、接続部116aと導線Dとが非接触溶接(レーザ溶接)によって電気的に接続されるため、上記したように導線D(導線接続部Mb)を接続部116aと対応した位置に配置するだけ(本実施の形態のように重なるように当接させるだけ)の「導線配設工程」で十分となる。言い換えると、治具を接触させて溶接を行う場合では、治具(例えば一対の電極)を当接させるスペースを(例えば導線を接続部に巻き付けることでその周辺に)確保するといった必要がある。これに対して非接触溶接の場合では前記スペースが不要となるため、簡単な(本実施の形態のように重なるように当接させるだけの)前記「導線配設工程」としながら、接続部116aと導線Dとを容易に電気的に接続することができる。
(2)「導線配設工程」の後であって「非接触接続工程」の前の「接触工程」では、電機子コア107に対して整流子108の軸方向の位置決めを行うことで、接続部116aが導線D(導線接続部Mb)に軸方向に接触される。このようにすると、「導線配設工程」では電機子コア107に対して整流子108が軸方向に位置決めされていないことになる。よって、「導線配設工程」の際に整流子108が邪魔になることを回避することができ、ひいては巻線M1〜M8の高占積率化や製造工程(「導線配設工程」)の簡略化や製造時間の短縮化を図ることができる。又、電機子コア107に対して整流子108の軸方向の位置決めを行うという元々必須の工程で同時に接続部116aが導線D(導線接続部Mb)に軸方向に接触されるため、「接触工程」が工程数を増加させることはない。
(3)「接触工程」では、電機子コア107に対して整流子108の軸方向の位置決めを行うことで、接続部116aと載置凸部Xdとで導線D(導線接続部Mb)が軸方向に挟まれる。よって、後の「非接触接続工程」の際に導線D(導線接続部Mb)の位置がずれてしまうことが防止される。その結果、接続部116aと導線D(導線接続部Mb)とを容易且つ良好に電気的に接続することができる。
(4)「導線配設工程」では、導線Dを巻回して巻線M1〜M8を構成する際に、最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Maが前記分離部Xcより径方向内側に配置されることで、分離部Xcより径方向外側に配置されるその他の巻線に対して分離されるとともに接続部116aと対応した位置に配置される。そして、「非接触接続工程」では、接続部116aと端巻線Ma(導線接続部Mb)とが非接触溶接によって電気的に接続される。このようにすると、接続部116aと端巻線Ma(導線接続部Mb)との接続作業(「非接触接続工程」)の際にその他の巻線が邪魔になることが防止される。又、前記端巻線Ma(導線接続部Mb)は巻回されることで動き難く安定した状態となるので、その安定した状態で接続作業(「非接触接続工程」)を行うことができる。これらのことから、巻線(端巻線Maを除くその他の巻線)の損傷(短絡)を防止しながら、接続作業(「非接触接続工程」)を容易に行うことができる。又、本実施の形態では、導線D(前記端巻線Ma(導線接続部Mb))が安定した状態で前記「接触工程」を行うことができ、容易且つ確実に接続部116aを導線Dに接触させることができる。
(5)「導線配設工程」では、前記渡り線110が電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置されない側)に配置されるので、接続部116aと端巻線Ma(導線接続部Mb)との接続作業(「非接触接続工程」)の際に渡り線110が邪魔になることが防止される。よって、渡り線110の損傷を防止しながら、接続作業(「非接触接続工程」)を容易に行うことができる。
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、「接触工程」にて接続部116aと載置凸部Xdとで導線D(導線接続部Mb)を軸方向に挟むとしたが、「非接触接続工程」の前に接続部116aと導線Dとが接触されれば、他の方法に変更してもよい。
例えば、図11に示すように、「導線配設工程」の前に予め電機子コア107に対して整流子108(接続部116b)の軸方向の位置決めを行い、その後、「導線配設工程」で接続部116bと対応した位置に導線Dを配置(即ち接続部116bに導線接続部Mbを接触)させるようにしてもよい。尚、この場合、勿論、上記実施の形態の「接触工程」は行わない。
・上記実施の形態では、「非接触接続工程」での非接触溶接をレーザ溶接としたが、例えば、アーク溶接や電子ビーム溶接等の他の非接触溶接に変更してもよい。
・上記実施の形態において導線接続部Mb及び接続部116aが載置されそれらが電気的に接続される載置凸部Xdは、ティース被覆部Xbより軸方向に突出するとしたが、これに限定されず、分離部Xcによって単に仕切られたのみの突出していない載置部に変更してもよい。又、載置凸部Xdは、径方向から見て略台形形状に形成されるとしたが、勿論、ティース被覆部Xbより軸方向に突出する他の形状の載置凸部に変更してもよい。
・上記実施の形態では、分離部Xcにおける接続部116aと対応した位置には、径方向外側に延びる凹部Xhが凹設されるとしたが、これに限定されず、凹部Xhが形成されていない分離部に変更してもよい。言い換えると、分離部Xcは、一部の巻線(端巻線Ma)とその他の巻線とを分離することができれば他の形状や構成に変更してもよい。尚、前記凹部Xhは、「非接触接続工程」で照射するレーザビームLBを容易に接続部分に照射可能とし、レーザ溶接を容易とするものである。
・上記実施の形態では、「導線配設工程」にて渡り線110が電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置されない側)に配置されるとしたが、これに限定されず、渡り線を電機子コア107における軸方向一端側(整流子108が配置される側)に配置してもよい。尚、この場合でも渡り線110は、載置凸部Xd上を避けて、例えば分離部Xcより径方向外側に配置することが望ましい。又、渡り線を電機子コア107における軸方向一端側(整流子108が配置される側)に配置する場合、整流子の接続部と渡り線とを電気的に接続する構成に変更してもよい。即ち、「導線配設工程」では導線によって渡り線を構成する過程でその一部を接続部と対応した位置に配置し、その後の「非接触接続工程」では接続部と渡り線の一部とを非接触溶接(レーザ溶接)によって電気的に接続するようにしてもよい。
・上記実施の形態の「導線配設工程」では、導線Dによって、各巻線M1〜M8を構成する際に、それぞれにおいて最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Ma(図1及び図7参照)を分離部Xcより径方向内側に配置するとしたが、前記最終の巻線(最後のひと巻き)を最初の巻線(最初のひと巻き)に変更してもよい。
・上記実施の形態の短絡部材112は、所定のセグメント同士を電気的に接続することができれば、他の構成のものに変更してもよい。
・上記実施の形態では、整流子108の接続部116aが短絡部材112(その短絡片116)に形成されるとしたが、整流子のセグメントから延出する構成であれば、これに限定されず、例えば、整流子本体111のセグメントに一体形成された接続部としてもよい。
・上記実施の形態では、マグネット105の数が6、スロットS1〜S8の数が8、セグメント1〜24の数が24であるとしたが、これに限定されず、それぞれの値を変更して実施してもよい。例えば、マグネットの数を8、スロットの数を9、セグメントの数を36とした直流モータや、マグネットの数を10、スロットの数を12、セグメントの数を60とした直流モータ等に具体化してもよい。
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記導線配設工程では、前記渡り線を前記電機子コアにおける前記整流子が配置されない側に配置することを特徴とする。このようにすると、接続部と一部の巻線との接続作業(非接触接続工程)の際に渡り線が邪魔になることが防止される。よって、渡り線の損傷を防止しながら、接続作業(非接触接続工程)を容易に行うことができる。
本実施の形態におけるモータの概略構成図。 本実施の形態におけるモータの要部断面図。 本実施の形態における短絡部材の平面図。 (a)本実施の形態の電機子を平面状に展開して説明するための説明図。(b)本実施の形態の電機子の巻線によって形成される回路図。 本実施の形態の軸方向一端側のインシュレータ及び電機子コアの平面図。 本実施の形態の軸方向他端側のインシュレータ及び電機子コアの底面図。 本実施の形態における電機子を説明するための要部拡大斜視図。 本実施の形態における電機子の製造方法を説明するための要部拡大斜視図。 本実施の形態における電機子を説明するための要部拡大底面図。 本実施の形態における電機子を説明するための斜視図。 別例における電機子の製造方法を説明するための要部拡大斜視図。
符号の説明
1〜24…セグメント、107…電機子コア、108…整流子、110…渡り線、116a,116b…接続部、D…導線、M1〜M8…巻線、Ma…端巻線(一部の巻線)、T1〜T8…ティース(ティース部)、X…インシュレータ、Xc…分離部、Xd…載置凸部(載置部)。

Claims (2)

  1. 放射状に延びる複数のティース部を有する電機子コアと、
    前記電機子コアに装着されたインシュレータと、
    前記インシュレータが装着された前記電機子コアの前記ティース部に巻回された巻線と複数の前記巻線を繋ぐ渡り線とを連続して構成する導線と、
    複数のセグメント及び該セグメントから延出し前記導線の一部が電気的に接続された接続部を有する整流子と
    を備えた電機子の製造方法であって、
    前記導線によって前記巻線又は前記渡り線を構成する過程でその一部を前記接続部と対応した位置に配置する導線配設工程と、
    前記導線配設工程の後、前記電機子コアに対して前記整流子の軸方向の位置決めを行うことで、前記接続部を前記導線に軸方向に接触させる接触工程と、
    前記接触工程の後、前記接続部と前記導線とを非接触溶接によって電気的に接続する非接触接続工程と
    を備え
    前記接触工程では、前記電機子コアに対して前記整流子の軸方向の位置決めを行うことで、前記接続部と前記インシュレータに形成された載置部とで前記導線を軸方向に挟むことを特徴とする電機子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電機子の製造方法において、
    前記インシュレータは、前記ティース部の基端部と対応した位置に分離部を有するものであって、
    前記導線配設工程では、前記導線を巻回して前記巻線を構成する際に、一部の巻線を前記分離部より径方向内側に配置することで、前記分離部より径方向外側に配置されるその他の巻線に対して分離するとともに前記接続部と対応した位置に配置し、
    前記非接触接続工程では、前記接続部と前記一部の巻線とを非接触溶接によって電気的に接続することを特徴とする電機子の製造方法。
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