JP4926765B2 - 金属の接合方法、整流子の製造方法及び電機子の製造方法 - Google Patents

金属の接合方法、整流子の製造方法及び電機子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば整流子を製造する際や、整流子のセグメントと導線とを接合する際等、3つ以上の金属部材をレーザ溶接によって接合する金属の接合方法、整流子の製造方法及び電機子の製造方法に関するものである。
従来からモータの電機子における整流子のセグメントから延出した接続部と巻線を構成する導線とは電気的に接続される。そして、このような接続部と導線とを接合する方法としては、レーザ溶接によって接合する方法がある(例えば、特許文献1参照)。又、整流子としては、セグメント同士を電気的に接続するための短絡部材を備え、その短絡部材を構成する2つの金属部材(短絡片)をセグメントに接合する場合がある(例えば、特許文献2参照)。又、レーザ溶接による接合は、上記したものに限らず、他の第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを接合する方法として利用されている。例えば、第1〜第3の金属板を厚さ方向に全て重ねて配置し、第1〜第3の金属板の側面(即ち、厚さ方向の直交方向の面)に直接レーザ光を同時に照射して接合する方法がある。
特開平9−182385号公報 特開2005−137193号公報(図17)
上記のように、第1〜第3の金属板の側面(即ち、厚さ方向の直交方向の面)に直接レーザ光を同時に照射して接合する方法では、第1〜第3の金属板がそれぞれ直接レーザ光のエネルギーを受けるため、比較的低エネルギーでそれらを接合することができる。しかしながら、この方法では、接合位置が第1〜第3の金属板の側面に限定されるため、該接合位置にレーザ光を照射することがスペース的に困難であったり第1〜第3の金属板の大きさや形状などによっては全体としての接合強度が弱くなり、良好な接合を得ることができない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを低エネルギーで良好に接合することができる金属の接合方法を提供することにある。
又、第2の目的は、セグメントと他の2つ以上の軸方向端部構成部材とを低エネルギーで良好に接合することができる整流子の製造方法を提供することにある。
又、第3の目的は、整流子におけるセグメントの巻線接続片と導線とを低エネルギーで良好に接合することができる電機子の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを全て重ね合わせレーザ溶接によって接合する金属の接合方法であって、前記被接合金属部材のそれぞれに予め貫通孔を設け、その2つ以上の貫通孔を連通させるとともにその合成貫通孔の第1の開口部を前記第1の金属部材で塞ぐように配置し、レーザ光を前記被接合金属部材における前記合成貫通孔の第2の開口部の周囲の少なくとも一部に照射するとともに前記合成貫通孔を介して前記第1の金属部材に照射して前記第1の金属部材と他の2つ以上の前記被接合金属部材とを接合する接合工程を備え、各前記貫通孔は、前記第2の開口部側が前記第1の開口部側より小さく設定されるとともに、2つ以上の前記被接合金属部材のうち前記第2の開口部側の被接合金属部材と、その第1の開口部側に重ね合わされる被接合金属部材において、前記第2の開口部側の被接合金属部材の貫通孔における前記第1の開口部側の開口部の直径は、前記第1の開口部側に重ね合わされる被接合金属部材の貫通孔における前記第2の開口部側の開口部の直径より大きく設定された。
同発明によれば、接合工程にて、レーザ光が、2つ以上の被接合金属部材における合成貫通孔の第2の開口部の周囲の少なくとも一部に照射されるとともに合成貫通孔を介して合成貫通孔の第1の開口部を塞ぐ第1の金属部材に照射され、第1及び第2の金属部材がそれぞれ直接レーザ光のエネルギーを受ける。又、第1の金属部材に照射されたレーザ光の一部は反射してしまうが反射したレーザ光の一部は合成貫通孔の内面に照射され、該内面においてもレーザ光のエネルギーを受ける。これらのことから、第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを低エネルギーで良好に接合することができる。尚、貫通孔(合成貫通孔)を設ける位置は、対象物など(その大きさや形状や周りに配置される部材)に応じて適宜設定可能であるため、レーザ光を照射する位置、ひいては接合位置を適宜設定することができる。よって、例えば、レーザ光を照射することがスペース的に困難となってしまうことを回避することができ、全体としての接合強度を強くすることができる。
又、同発明によれば、各前記貫通孔は、前記第2の開口部側が前記第1の開口部側より小さく設定されるため、第1の金属部材にて反射したレーザ光の一部が貫通孔の内面と第1の金属部材とで反射を繰り返しやすくなり、レーザ光が外部に反射してしまうことを低減することができる。よって、第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを更に低エネルギーで良好に接合することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の金属の接合方法における接合工程を備えた整流子の製造方法であって、前記第1の金属部材は、整流子の外周において周方向に複数配設されるセグメントであって、他の2つ以上の前記被接合金属部材は、前記セグメントの軸方向端面に重ね合わされる2つ以上の軸方向端部構成部材であって、少なくとも1つの軸方向端部構成部材は前記セグメントの径方向外側に延出した巻線接続片を有し、前記接合工程は、前記セグメントと2つ以上の前記軸方向端部構成部材を接合する整流子形成工程である。
同発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に伴って、少なくとも1つにセグメントの径方向外側に延出した巻線接続片を有する2つ以上の軸方向端部構成部材をセグメントに低エネルギーで良好に接合することができる。これにより、セグメントと軸方向端部構成部材(巻線接続片)との間での駆動電流の流れが良好となる。又、セグメントは、軸方向に長い形状であって、軸方向に貫通する貫通孔を形成することは困難であるが、そのセグメントには貫通孔を形成しなくてもよい構成であるため、容易にセグメントに軸方向端部構成部材を接合することができ、ひいては整流子に容易に巻線接続片を設けることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の整流子の製造方法において、他の2つ以上の前記軸方向端部構成部材は、前記セグメントの径方向内側で所定位置の前記セグメント同士を電気的に接続する短絡部材を構成する短絡片の径方向外側端部に形成されたものである。
同発明によれば、短絡部材をセグメントに低エネルギーで良好に接合することができる。これにより、所定位置のセグメント同士の間での駆動電流の流れが良好となる。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の金属の接合方法における接合工程を備えた電機子の製造方法であって、前記第1の金属部材は、巻線を構成する導線の一部であって、他の2つ以上の前記被接合金属部材は、整流子の外周において周方向に複数配設されるセグメントから径方向外側に延出して前記導線の一部に重ね合わされる2つ以上の巻線接続片であって、前記接合工程は、前記導線の一部と2つ以上の前記巻線接続片を接合する巻線結線工程である。
同発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に伴って、巻線接続片を導線の一部(巻線)に低エネルギーで良好に接合することができる。これにより、巻線接続片と導線の一部(巻線)との間での駆動電流の流れが良好となる。しかも、巻線接続片側に貫通孔を設けたため、接合部分における破損を低減することができる。詳しくは、導線は径が一定であることや緊縛力を有するように設けられることが多いことなどから、導線に貫通孔を設けると切断されてしまうといった可能性が高くなるが、比較的自由に設計でき剛性を保つことが容易な巻線接続片側に貫通孔を設けたため、接合部分における破損を低減することができる。又、導線は、一定量の電流を流すことになるため、導線に貫通孔を設けるとその部分で断面積が小さく、即ち抵抗が大きくなり発熱する可能性が高くなってその発熱に基づいて切断されてしまうといった可能性も高くなるが、この原因に基づく破損をも低減することができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の電機子の製造方法において、各前記巻線接続片は、前記導線の外周に沿った湾曲部を有し、前記貫通孔は前記湾曲部に設けられた。
同発明によれば、巻線接続片は導線の外周に沿った湾曲部を有し、貫通孔は湾曲部に設けられるため、巻線接続片(湾曲部)と導線とが広範囲に渡って密着するとともに、それらの位置ずれが防止されて接合される。よって、巻線接続片と導線とを容易且つ強固に接合することができる。
請求項1に記載の発明によれば、第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを低エネルギーで良好に接合することができる金属の接合方法を提供することができる。
又、請求項及びに記載の発明によれば、セグメントと他の2つ以上の軸方向端部構成部材とを低エネルギーで良好に接合することができる整流子の製造方法を提供することができる。
又、請求項及びに記載の発明によれば、整流子におけるセグメントの巻線接続片と導線とを低エネルギーで良好に接合することができる電機子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図13に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の直流モータ101は、固定子102と電機子(回転子)103とを備えている。固定子102は、略筒形状のヨークハウジング104と、該ヨークハウジング104の内周面に等角度間隔で配置固着された複数(本実施形態では6つ)のマグネット105とを備えている。本実施の形態では、マグネット105は6個(6極)設けられ、磁極数が6とされている。
電機子103は、図1及び図2に示すように、回転軸106と、該回転軸106に固定された電機子コア107と、同じく回転軸106に固定された整流子108等とを備える。電機子103は、図2に示すように、回転軸106の両端側がヨークハウジング104を含むハウジング(詳しくはヨークハウジング104及びその開口部を塞ぐエンドハウジングE)に保持された軸受Gにて回転可能に支持されている。尚、この状態で整流子108の外周には前記エンドハウジングEに保持され給電を行うための陽極側及び陰極側ブラシ109a,109bが摺接可能に押圧接触される。又、この状態で電機子コア107はマグネット105と対向して周囲を囲まれるように配置される。
電機子コア107は回転軸106を中心として放射状に延びる8個のティースT1〜T8を有し、該ティースT1〜T8間にはそれぞれスロットS1〜S8が形成されている(図1及び図6(a)参照)。
詳述すると、電機子コア107は、図7に示すように、前記ティースT1〜T8の基端部を周方向に連結する周方向連結部107aと、回転軸106が内嵌される環状の固定部107bと、周方向連結部107aの周方向の一部(90°毎)から径方向内側に延出し周方向連結部107aと固定部107bとを連結する径方向連結部107cとを備える。
電機子コア107における整流子108が配置される側である軸方向一端側(図2中、上側)にはインシュレータX(図7参照)が装着され、整流子108が配置されない側である軸方向他端側(図2中、下側)にはインシュレータY(図8参照)が装着されている。
インシュレータXには、図7に示すように、前記周方向連結部107aを覆う環状被覆部Xaと、ティースT1〜T8を覆うティース被覆部Xbと、ティースT1〜T8の基端部毎に対応して配置された分離部Xcと、その分離部Xcの径方向内側(即ち環状被覆部Xa上)に配置された載置凸部Xdとが設けられている。このインシュレータXは、樹脂製であって、前記各部(環状被覆部Xa、ティース被覆部Xb、分離部Xc及び載置凸部Xd)が一体形成されている。環状被覆部Xaは、周方向連結部107aを軸方向から覆う軸方向被覆部Xeと、周方向連結部107aにおける外周面(隣り合うティースT1〜T8の間)を径方向から覆う径方向被覆部Xfとを有する。径方向被覆部Xfは、周方向に隣り合うティースT1〜T8の間の中央ほど径方向外側に突出すべく軸方向から見て角状に形成され、その角に径方向内側に凹設された形状で軸方向に延びる溝Xgが形成されている。尚、前記角状の角度は正八角形に対応した角度である。又、溝Xgは略円弧形状に凹設されている。又、分離部Xcは、ティース被覆部Xbより軸方向に突出している。分離部Xcは、ティースT1〜T8の基端部において、ティース被覆部Xb側と載置凸部Xd側とを仕切るように形成されている。又、分離部Xcには、径方向内側から径方向外側に延びる凹部Xhが凹設されている。又、載置凸部Xdは、ティース被覆部Xbより軸方向に突出し、分離部Xcより突出量が小さく設定されている。本実施の形態の載置凸部Xdは、径方向から見て略台形形状(平行な2辺の内の短い方が先端(頂面)に設定された略台形形状)に形成されている(図9参照)。又、載置凸部Xdの先端(頂面)における周方向中央には、空隙形成溝Xiが凹設されている。
インシュレータYには、図8に示すように、前記周方向連結部107aを覆う環状被覆部Yaと、ティースT1〜T8を覆うティース被覆部Ybと、ティースT1〜T8の基端部毎に対応して周方向に断続的に軸方向に突出した外側壁Ycと、外側壁Ycの内側(環状被覆部Yaの内縁)で略円筒状に軸方向に突出した内側壁Ydとが設けられている。尚、本実施の形態では、外側壁Yc及び内側壁Ydがガイド部を構成している。このインシュレータYは、樹脂製であって、前記各部(環状被覆部Ya、ティース被覆部Yb、外側壁Yc及び内側壁Yd)が一体形成されている。環状被覆部Yaは、周方向連結部107aを軸方向から覆う軸方向被覆部Yeと、周方向連結部107aにおける外周面(隣り合うティースT1〜T8の間)を径方向から覆う径方向被覆部Yfとを有する。径方向被覆部Yfは、周方向に隣り合うティースT1〜T8の間の中央ほど径方向外側に突出すべく軸方向から見て角状に形成され、その角に径方向内側に凹設された形状で軸方向に延びる溝Ygが形成されている。尚、前記角状の角度は正八角形に対応した角度である。又、溝Ygは略円弧形状に凹設されている。
そして、電機子103には、インシュレータX,Yが装着された電機子コア107のティースT1〜T8に(スロットS1〜S8内を通るように)集中巻にて巻回された巻線M1〜M8と、複数の巻線M1〜M8を繋ぐ渡り線110(図2、図12及び図13参照)とを連続して構成する導線Dが設けられている。尚、図6(a)は、電機子103を平面状に展開した模式図である。又、巻線M1〜M8は、ティースT1〜T8に巻回されることで該ティースT1〜T8の径方向に全体的に配設されるものであって、(ティースT1〜T8に対して)緊縛力を有するように配設されるものである。又、渡り線110は、周方向に複数配置されるティースT1〜T8の2つを結ぶように少なくとも1つの前記ティースを跨いで(越えて)配設されるものであって、(軸直交方向に対して)緊張力を有するように配設されるものである。
本実施の形態の導線Dは、例えば、まずティースT1に集中巻にて巻回されて巻線M1を構成し、次にティースT8,T7を跨いでティースT6まで達する渡り線110を構成し、次にティースT6に集中巻にて巻回されて巻線M6を構成するといったパターンを繰り返して設けられる(図13参照)。尚、図13は、前述したような導線Dの配設工程(後述する「導線配設工程」)における途中段階を図示している。
又、各巻線M1〜M8は、それぞれにおいて最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Ma(図1及び図9参照)を除いて前記分離部Xcの径方向外側でティースT1〜T8に巻回されて該分離部Xcにて径方向内側への移動が規制される。又、前記端巻線Ma(導線D)の一部である第1の金属部材としての導線接続部Mbは、前記載置凸部Xd上であって、空隙形成溝Xiが形成された部分においては局部的に載置凸部Xdと離間して配置される。即ち、各巻線M1〜M8は、分離部Xcによって端巻線Ma(一部の巻線)とその他の巻線とに分離されている。
又、各渡り線110は、前記載置凸部Xd上を避けて配置される。詳しくは、図2、図12及び図13に示すように、各渡り線110は、電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置される側の反対側)に配置される。各渡り線110は、ガイド部(外側壁Yc及び内側壁Yd)によって、ティースT1〜T8より径方向内側で周方向に沿って案内される。即ち、各渡り線110は、外側壁Ycによって径方向外側への移動が規制され、内側壁Ydによって径方向内側への移動が規制される。
又、導線Dにおいて前記導線接続部Mb(前記軸方向一端側)と前記渡り線110(前記軸方向他端側)とを連結する導線連結部Mc(図12参照)は前記溝Xg,Ygに配置(略半分が収容)される。
整流子108は、図2に示すように、整流子本体111と短絡部材112とからなる。整流子本体111は、略円筒形状の本体絶縁材113と、本体絶縁材113の外周面に周方向に24個配設されるそれぞれ短冊状で軸方向(長手方向)から見て湾曲した形状の第1の金属部材としてのセグメント1〜24(図6(a)参照)とを備える。又、図3に示すように、本体絶縁材113における電機子コア107が配置される側である軸方向他端側(図2中、下側であって、図3中、上側)の端面の中央部には、軸方向から見た形状が略小判形状をなす規制凹部113aが形成されている。尚、このセグメント1〜24は本体絶縁材113の外周で略円筒状をなし、その径方向外側から前記陽極側及び陰極側ブラシ109a,109bが当接(押圧接触)されることになる。
短絡部材112は、整流子本体111の軸方向端部に固定され、図6(a)に示すように、所定位置のセグメント1〜24同士を(詳しくは、24個のセグメント1〜24を120度間隔に)電気的に接続し、例えば、セグメント1,9,17の組や、セグメント5,13,21の組を短絡された(同電位)状態とする。詳しくは、短絡部材112は、図3及び図4に示すように、径方向の中間部が絶縁樹脂114に埋設されるとともに2つの層にそれぞれ24個ずつ配置された短絡片115,116を備える。一方(図4中、紙面手前側の層)の各短絡片115は、その径方向内側端部が径方向外側端部に対して周方向一方(図4中、反時計回り方向)に60°ずれるように形成されている。又、他方(図4中、紙面奥側の層)の各短絡片116は、その径方向内側端部が径方向外側端部に対して周方向他方(図4中、時計回り方向)に60°ずれるように形成されている。そして、2つの層の各短絡片115,116は、互いに径方向内側端部115a,116a同士、及び径方向外側端部115b,116b同士が(絶縁樹脂114を挟まずに)それぞれ軸方向(図4中、紙面直交方向)に重ねられて電気的に接続されている。又、2つの層の各短絡片115,116は、互いに径方向中間部が軸方向(図4中、紙面直交方向)に離間され、その軸方向の間には絶縁樹脂114が充填されている。これにより、短絡部材112における短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bは、120度間隔に電気的に接続されることになる。尚、本実施の形態では、短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bが被接合金属部材及び軸方向端部構成部材を構成している。又、本実施の形態の絶縁樹脂114には、図3に示すように、前記規制凹部113aに嵌る形状の規制凸部114aが形成されている。
そして、短絡部材112は、その各径方向外側端部115b,116bがセグメント1〜24の軸方向端面に重ね合わされてそれらセグメント1〜24にそれぞれ電気的に接続されるように整流子本体111に固定されている。尚、このとき、前記規制凸部114aは前記規制凹部113aに嵌り込み、それらの周方向の相対移動が規制されている。これにより、短絡部材112は、セグメント1〜24の径方向内側で所定位置のセグメント1〜24同士を(詳しくは、24個のセグメント1〜24を120度間隔に)電気的に接続している。又、一部(周方向に3つおきであって、全体で8個)の短絡片115,116における径方向外側端部115b,116bには、前記セグメント1〜24の径方向外側に延出する被接合金属部材としての巻線接続片115c,116c(図3及び図10参照)が形成されている。この巻線接続片115c,116cは、径方向外側端部115b,116bと同様に軸方向に重ね合わされている。又、本実施の形態の巻線接続片115c,116cは、図11に示すように、その先端部に前記導線Dの外周に沿った湾曲部115d,116dを有する。そして、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)は、前記端巻線Maの一部である導線接続部Mbと前記載置凸部Xd上で接合されて電気的に接続固定される。
尚、本実施の形態の径方向外側端部115b,116bには、図5に示すように、予め貫通孔115e,116eが形成され、径方向外側端部115b,116bが軸方向に重ね合わせられた状態で2つの貫通孔115e,116eが連通されて合成貫通孔117を構成している。尚、図5では、径方向外側端部115b,116bとセグメント1〜24とが接合される前の状態を図示している。又、本実施の形態の各貫通孔115e,116eは、図5に示すように、セグメント1〜24が配置されて閉塞される側の第1の開口部117a側が反対側の第2の開口部117b側より大きく設定されている。詳しくは、本実施の形態の各貫通孔115e,116eは、貫通方向から見て円形であって、その直径が第2の開口部117bから第1の開口部117aに向かうほど大きくなるように設定されている。
又、本実施の形態の巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dには、図11に示すように、予め貫通孔115f,116fが形成され、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)が軸方向に重ね合わせられた状態で2つの貫通孔115f,116fが連通されて合成貫通孔118を構成している。又、本実施の形態の各貫通孔115f,116fは、図5に示すように、貫通方向(軸方向)に大きさ(本実施の形態では円形の直径)が同じに設定されている。
又、導線Dは、導電性金属(本実施の形態では銅)よりなる導線本体Da(図11参照)と該導線本体Daを被覆する絶縁皮膜とを有する。そして、導線接続部Mbにおける絶縁皮膜は除去され、該部分で露出した導線本体Daと巻線接続片115c,116cとが接合されて電気的に接続されている(図11参照)。尚、図11では、絶縁皮膜が除去された導線接続部Mb、即ち導線本体Daのみとなった導線接続部Mbを図示している。又、図11では、導線接続部Mb(導線本体Da)と巻線接続片115c,116cとが接合される前の状態を図示している。又、本実施の形態では、導線接続部Mb及び巻線接続片115c,116cは、載置凸部Xd上に軸方向に重ねて、詳しくは巻線接続片115c,116cが載置凸部Xdと共に導線接続部Mbを挟むように配置される。又、巻線接続片115c,116cは、前記凹部Xhと周方向に対応した位置に配置される。
次に、上記のように構成された電機子103の製造方法(金属の接合方法を含む)について詳述する。電機子103の製造方法は、整流子108の製造方法の一部である接合工程としての「整流子形成工程」に加え、「導線配設工程」、「皮膜除去工程」、及び接合工程としての「巻線結線工程」を含む。
「整流子形成工程」では、まず、用意した整流子本体111と短絡部材112(図3参照)とを相対移動させて、図4及び図5に示すように、前記セグメント1〜24と前記径方向外側端部115b,116bとを軸方向に重ね合わせて接触させる。尚、このとき、前記規制凸部114aを前記規制凹部113aに嵌め込む。又、このとき、図5に示すように、径方向外側端部115b,116bにおける合成貫通孔117(貫通孔115e,116e)の第1の開口部117aをセグメント1〜24の軸方向端面で塞ぐように配置する。そして、図5に示すように、レーザ光LBを(図中、上側から)径方向外側端部115b,116bにおける合成貫通孔117の第2の開口部117bの周囲に照射するとともに合成貫通孔117を介して前記セグメント1〜24の軸方向端面に照射してセグメント1〜24と径方向外側端部115b,116bとをレーザ溶接によって接合し、それらを電気的に接続固定する。これにより整流子108が製造される。
一方、「導線配設工程」では、前記導線Dによって前記巻線M1〜M8を構成する過程で(即ち巻回作業中に)その一部を前記巻線接続片115c,116cと対応した位置(本実施の形態では載置凸部Xd上)に配置する。詳しくは、本実施の形態では、導線Dによって、各巻線M1〜M8を構成する際に、それぞれにおいて最終の巻線(最後のひと巻き)である一部の巻線としての端巻線Ma(図1及び図9参照)を前記分離部Xcより径方向内側に(載置凸部Xd上を通るように)配置し、端巻線Maを除くその他の巻線を前記分離部Xcより径方向外側に配置する。又、本実施の形態では、前記渡り線110を電機子コア107における軸方向他端側(整流子108が配置されない側)に配置する(図13参照)。
次に、「皮膜除去工程」では、図9に示すように、導線Dにおける導線接続部Mbにレーザ光LBを照射して該部分の絶縁皮膜を除去し、導線本体Da(図11参照)を露出させる。尚、本実施の形態では、空隙形成溝Xiによって、導線接続部Mbが載置凸部Xdと離間しているため、「皮膜除去工程」時の発熱が載置凸部Xdに伝達されてしまうことが低減される。
次に、「巻線結線工程」では、まず、前記電機子コア107に対して前記整流子108の軸方向の位置決めを行うことで、前記巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dを前記導線Dに軸方向に重ね合わせて接触させる。詳しくは、本実施の形態では、電機子コア107が固定された回転軸106に整流子108を圧入によって固定することで前記軸方向の位置決めを行い、それによって巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dを導線Dの導線接続部Mbにおける露出した導線本体Daに軸方向に接触させる(図10及び図11参照)。又、このとき、図11に示すように、巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dにおける合成貫通孔118(貫通孔115f,116f)の第1の開口部118aを導線接続部Mbにおける導線本体Daで塞ぐように配置する。又、本実施の形態では、このとき、巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dと前記載置凸部Xd(空隙形成溝Xiが形成された部分を除く)とで導線Dの導線接続部Mb(導線本体Da)を軸方向に挟む。
そして、図10及び図11に示すように、レーザ光LBを巻線接続片115c,116cの湾曲部115d,116dにおける合成貫通孔118の第2の開口部118bの周囲に照射するとともに合成貫通孔118を介して前記導線本体Daに照射して巻線接続片115c,116cと導線本体Daとをレーザ溶接によって接合し、それらを電気的に接続固定する。尚、本実施の形態の「皮膜除去工程」と「巻線結線工程」では、同一のレーザ光照射装置を用いてレーザ光LBを照射する。
このように構成された電機子103においては、前記巻線M1〜M8は、全部で1つの閉ループを構成する。尚、本実施の形態の巻線M1〜M8は、M1、M4、M7、M2、M5、M8、M3、M6、M1…の順で閉ループを構成している。即ち、図6(a)における巻線M1〜M8によって形成される回路を視覚的に分かり易く展開すると図6(b)のようになる。
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)「整流子形成工程」にて、レーザ光LBが、短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bにおける合成貫通孔117の第2の開口部117bの周囲に照射されるとともに合成貫通孔117を介してセグメント1〜24の軸方向端面に照射され、前記径方向外側端部115b,116b及びセグメント1〜24がそれぞれ直接レーザ光LBのエネルギーを受ける。又、セグメント1〜24に照射されたレーザ光LBの一部は反射してしまうが、反射したレーザ光LBaの一部は合成貫通孔117(貫通孔115e,116e)の内面に照射され、該内面においてもレーザ光LB(LBa)のエネルギーを受ける。尚、図5では、反射したレーザ光LBaを矢印にて模式的に図示している。これらのことから、前記径方向外側端部115b,116bとセグメント1〜24とを低エネルギーで良好に接合することができる。これにより、セグメント1〜24と短絡片115,116の径方向外側端部115b,116b(巻線接続片115c,116c)との間での駆動電流の流れが良好となる。そして、所定位置(120度間隔)のセグメント1〜24同士の間での駆動電流の流れが良好となる。しかも、セグメント1〜24は、軸方向に長い形状であって、軸方向に貫通する貫通孔を形成することは困難であるが、そのセグメントには貫通孔を形成しなくてもよい構成であるため、容易にセグメント1〜24に短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bを接合することができ、ひいては整流子108に容易に巻線接続片115c,116cを設けることができる。又、本実施の形態のように軸方向に重ね合わせて接合すると、例えば、軸方向に層をなすセグメントや短絡片にそれぞれ軸方向に突出する接続片を形成してそれらを径方向に重ね合わせて接合するものに比べて、軸方向長さを短くすることができる。
(2)各貫通孔115e,116eは、第1の開口部117a側が第2の開口部117b側より大きく、言い換えると、第2の開口部117b側が第1の開口部117a側より小さく設定されている。よって、セグメント1〜24にて反射したレーザ光LBaの一部が合成貫通孔117の内面とセグメント1〜24とで反射を繰り返しやすくなり、レーザ光が外部に反射してしまうことを低減することができる。よって、前記径方向外側端部115b,116bとセグメント1〜24とを更に低エネルギーで良好に接合することができる。
(3)「巻線結線工程」にて、レーザ光LBが、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)における合成貫通孔118の第2の開口部118bの周囲に照射されるとともに合成貫通孔118を介して導線接続部Mbにおける導線本体Daに照射され、巻線接続片115c,116c及び導線接続部Mbにおける導線本体Daがそれぞれ直接レーザ光LBのエネルギーを受ける。又、導線接続部Mbにおける導線本体Daに照射されたレーザ光LBの一部は反射してしまうが、反射したレーザ光LBaの一部は合成貫通孔118(貫通孔115f,116f)の内面に照射され、該内面においてもレーザ光LB(LBa)のエネルギーを受ける。尚、図11では、反射したレーザ光LBaを矢印にて模式的に図示している。これらのことから、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)と導線接続部Mbにおける導線本体Daとを低エネルギーで良好に接合することができる。これにより、巻線接続片115c,116cと導線接続部Mbにおける導線本体Daとの間での駆動電流の流れが良好となる。しかも、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)側に貫通孔115f,116fを設けたため、接合部分における破損を低減することができる。詳しくは、導線D(導線本体Da)は径が一定であることや緊縛力を有するように設けられることから、導線本体Daに貫通孔を設けると切断されてしまうといった可能性が高くなるが、比較的自由に設計でき剛性を保つことが容易な巻線接続片115c,116c側に貫通孔115f,116fを設けたため、前記破損を低減することができる。又、導線D(導線本体Da)は、一定量の電流を流すことになるため、導線本体Daに貫通孔を設けるとその部分で断面積が小さく、即ち抵抗が大きくなり発熱する可能性が高くなってその発熱に基づいて切断されてしまうといった可能性も高くなるが、この原因に基づく破損をも低減することができる。
(4)巻線接続片115c,116cは導線Dの外周に沿った湾曲部115d,116dを有し、貫通孔115f,116fは湾曲部115d,116dに設けられるため、湾曲部115d,116dと導線接続部Mbにおける導線本体Daとが広範囲に渡って密着するとともに、それらの位置ずれが防止されて接合される。よって、巻線接続片115c,116cと導線接続部Mbにおける導線本体Daとを容易且つ強固に接合することができる。
(5)「巻線結線工程」の前の「皮膜除去工程」にて絶縁皮膜が除去されるため、「巻線結線工程」で絶縁皮膜を溶かしながら接合を行う場合に比べて、接合不良を低減することができる。又、「皮膜除去工程」と「巻線結線工程」では、同一のレーザ光照射装置を用いてレーザ光LBを照射するため、「皮膜除去工程」と「接合工程」とで異なるレーザ光照射装置を用いた場合に比べて、設備、即ち電機子103の製造装置の小スペース化及び低コスト化を図ることができる。
(6)「導線配設工程」では、導線Dによって巻線M1〜M8を構成する過程で(即ち巻回作業中に)その一部が巻線接続片115c,116cと対応した位置に配置される。即ち、「導線配設工程」では、導線Dによって巻線M1〜M8や渡り線110を構成する過程とかけ離れた動作である「導線を接続部に巻き付ける」といった動作を行わず、単に巻線M1〜M8を構成する一連の過程でその一部(端巻線Maの導線接続部Mb)が巻線接続片115c,116cと対応した位置に配置される。よって、「導線を接続部に巻き付ける」場合に比べて製造工程の簡略化を図ることができ、ひいては製造時間の短縮化等を図ることができる。又、「巻線結線工程」では、巻線接続片115c,116cと導線Dとがレーザ溶接によって電気的に接続されるため、上記したように導線D(導線接続部Mb)を巻線接続片115c,116cと対応した位置に配置するだけ(本実施の形態のように重なるように当接させるだけ)の「導線配設工程」で十分となる。言い換えると、治具を接触させて溶接を行う場合では、治具(例えば一対の電極)を当接させるスペースを(例えば導線を接続部に巻き付けることでその周辺に)確保するといった必要がある。これに対してレーザ溶接の場合では前記スペースが不要となるため、簡単な(本実施の形態のように重なるように当接させるだけの)前記「巻線結線工程」としながら、巻線接続片115c,116cと導線Dとを容易に電気的に接続することができる。
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、巻線接続片115c,116cの合成貫通孔117(貫通孔115e,116e)を1つとしたが、合成貫通孔の数を複数としてもよく、例えば、図14に示すように、巻線接続片201,202の湾曲部201a,202aに、合成貫通孔203を導線D(前記導線接続部Mb)に沿って複数(この例では3つ)設けてもよい。このようにすると、接合部分が導線Dに沿って複数となるため、巻線接続片201,202と導線D(前記導線接続部Mb)とが容易且つ強固に接合される。又、勿論、短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bにおける合成貫通孔117についても、複数としてもよい。
・上記実施の形態では、第1の金属部材をセグメント1〜24や導線接続部Mbとし、2つ以上の被接合金属部材を短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bや巻線接続片115c,116cとしたが、これに限定されず、他の第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とをレーザ溶接によって接合する金属の接合方法としてもよい。
例えば、図15に示すように、第1の金属部材としての第1の金属板301と他の2つ以上の被接合金属部材としての第2及び第3の金属板302,303とをレーザ溶接によって接合する金属の接合方法に具体化してもよい。詳しくは、第2及び第3の金属板302,303のそれぞれに予め貫通孔を設け、それら貫通孔を連通させるとともにその合成貫通孔304の第1の開口部を第1の金属板301で塞ぐように配置し、レーザ光を第2及び第3の金属板302,303における合成貫通孔304の第2の開口部の周囲の少なくとも一部に照射するとともに合成貫通孔304を介して第1の金属板301に照射して接合する接合工程を備えた方法としてもよい。尚、この例では、合成貫通孔304を3つ設けている。
このようにしても、「接合工程」にて、レーザ光が、第2及び第3の金属板302,303における合成貫通孔304の第2の開口部の周囲の少なくとも一部に照射されるとともに合成貫通孔304を介して第1の金属板301に照射され、第1の金属板301と、第3の金属板303がそれぞれ直接レーザ光のエネルギーを受ける。又、第1の金属板301に照射されたレーザ光の一部は反射してしまうが反射したレーザ光の一部は合成貫通孔304の内面に照射され、該内面においてもレーザ光のエネルギーを受ける。これらのことから、第1〜第3の金属板301〜303を低エネルギーで良好に接合することができる。尚、この例では、合成貫通孔304を3つ設け3箇所で接合したが、勿論その数は変更してもよいし、更に第2及び第3の金属板302,303の側面(即ち、厚さ方向の直交方向の面)と第1の金属板301の平面とに直接レーザ光を同時に照射してその部分でも接合するようにしてもよい。又、この例に限らず合成貫通孔(貫通孔)を設ける位置は、対象物など(その大きさや形状や周りに配置される部材)に応じて適宜設定可能であるため、レーザ光を照射する位置、ひいては接合位置を適宜設定することができる。よって、例えば、レーザ光を照射することがスペース的に困難となってしまうことを回避することができ、全体としての接合強度を強くすることができる。
・上記実施の形態及び別例では、合成貫通孔117,118,203,304(各貫通孔115e,116e,115f,116f)は、貫通方向から見て円形であるとしたが、これに限定されず、他の形状の貫通孔としてもよい。
例えば、図16(a)に示すように、第1の金属部材としての第1の金属板401と他の2つ以上の被接合金属部材としての第2及び第3の金属板402,403とをレーザ溶接によって接合する場合における第2及び第3の金属板402,403の合成貫通孔404(各貫通孔)を、貫通方向から見て四角形に形成してもよい。尚、この場合においても、レーザ光LBを第2及び第3の金属板402,403における合成貫通孔404の第2の開口部405の周囲の少なくとも一部に照射する。尚、図16では、レーザ光LBを照射する範囲と対応させて2点鎖線で図示している。そして、この例では、レーザ光LBを合成貫通孔404の第2の開口部405の一部の周囲であって、軸方向から見て各辺(2つの対向する辺)に対応した周囲それぞれを含むように照射するようにしている。又、レーザ光LBは、この例に限らず、合成貫通孔の少なくとも一部の(貫通方向直交方向の)対向面と対応した第2の開口部の周囲を含むように照射することが望ましく、そのようにするとその効果が顕著となる。
又、例えば、図16(b)に示すように、第1の金属板501と第2及び第3の金属板502,503とをレーザ溶接によって接合する場合における第2及び第3の金属板502,503の合成貫通孔504を、貫通方向から見て楕円形に形成してもよい。
又、例えば、図16(c)に示すように、第1の金属板601と第2及び第3の金属板602,603とをレーザ溶接によって接合する場合における第2及び第3の金属板602,603の合成貫通孔604を、貫通方向の直交方向(図中、右方向)に一部が延びて(第2及び第3の金属板602,603の)外側に連通し周方向に閉じていないものとしてもよい。
・上記別例(図15、図16(a)〜(c)等)では、第2及び第3の金属板(302,303,402,403,502,503,602,603)を重ね合わせられる層毎に1枚のものとしたが、第2及び第3の金属板が重ね合わせられる層毎に複数に分割されたものとしてもよい。例えば、図16(d)に示すように、第1の金属板701は1枚の金属板であって、第2及び第3の金属板702,703が層毎にそれぞれ2つの金属板702a,702b,703a,703bからなり、それらの間に擬似的な(各金属板702a,702b,703a,703bに分割して形成されたものを合わせることで)合成貫通孔704を設けて実施してもよい。このようにすると、第1の金属板701と、第2及び第3の金属板702,703(金属板702a,702b,703a,703b)とを低エネルギーで良好に接合することができる。又、勿論、第2及び第3の金属板が層毎にそれぞれ3つ以上の金属板からなり、それらの金属板の間に擬似的な貫通孔を設けて同様に実施してもよい。
・上記実施の形態では、短絡片115,116の径方向外側端部115b,116bにおける各貫通孔115e,116eは、第1の開口部117a側が第2の開口部117b側より大きく設定されるとしたが、これに限定されず、例えば、第1の開口部側と第2の開口部側とが同じ大きさに設定された貫通孔に変更してもよい。又、例えば、貫通孔を、第1の開口部側が第2の開口部側より小さくなるように設定してもよい。このようにすると、レーザ光が貫通孔の内面にも直接照射される。よって、それらを低エネルギーで良好に接合することができる。又、勿論、巻線接続片115c,116c(湾曲部115d,116d)における各貫通孔115f,116fについても同様にどのように変更してもよい。又、他の2つ以上の被接合金属部材の各貫通孔の形状を互いに異なる形状としてもよい。例えば、合成貫通孔の直径が、第1の開口部から第2の開口部に向かうほど小さくなるように設定してもよい。又、勿論、逆に、合成貫通孔の直径が、第1の開口部から第2の開口部に向かうほど大きくなるように設定してもよい。
・上記実施の形態では、巻線接続片115c,116cは導線Dの外周に沿った湾曲部115d,116dを有するとしたが、これに限定されず、湾曲部115d,116dが形成されていない(例えば、径方向にのみ延びる)巻線接続片に変更してもよい。尚、この場合、合成貫通孔118(貫通孔115f,116f)の位置を適宜変更する必要がある。
・上記実施の形態における整流子108の製造方法を含む電機子103の製造方法は、「整流子形成工程」と「巻線結線工程」とを備えるとしたが、これに限定されず、「整流子形成工程」と「巻線結線工程」とのいずれか一方のみを備えた(いずれか一方を備えていない)製造方法としてもよい。例えば、2つの巻線接続片115c,116cのいずれか一方が形成されていないものとし、「整流子形成工程」のみを備えた(「巻線結線工程」を備えていない)整流子108の製造方法(電機子103の製造方法)としてもよい。尚、この場合、例えば、巻線接続片115c(湾曲部115d)と導線接続部Mbにおける導線本体Daとを上記実施の形態の「巻線結線工程」と略同様の工程で(レーザ溶接によって)接合してもよい。
・上記実施の形態では、第1の金属部材と他の2つの被接合金属部材とをレーザ溶接によって接合する方法としたが、重ね合わせる被接合金属部材の数は3つ以上に変更してもよい。
・上記実施の形態では、「巻線結線工程」の前の「皮膜除去工程」にて導線接続部Mbの絶縁皮膜を除去したが、これに限定されず、絶縁皮膜が残ったままの導線接続部Mbで合成貫通孔118の第1の開口部118aを塞ぐように配置してレーザ光LBを照射し、絶縁皮膜を溶かしながら接合(「巻線結線工程」)を行うようにしてもよい。
・上記実施の形態では、「皮膜除去工程」と「巻線結線工程」では、同一のレーザ光照射装置を用いてレーザ光LBを照射するとしたが、「皮膜除去工程」と「巻線結線工程」とで異なるレーザ光照射装置を用いてもよい。又、例えば、上記実施の形態の「皮膜除去工程」を、レーザ光LBを照射せずに絶縁皮膜を他の方法で除去する他の「皮膜除去工程」としてもよい。
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記導線は、導電性金属よりなる導線本体と該導線本体を被覆する絶縁皮膜とを有するものであって、前記巻線結線工程の前に、導線にレーザ光を照射して前記絶縁皮膜を除去する皮膜除去工程を備え、前記皮膜除去工程と前記巻線結線工程では、同一のレーザ光照射装置を用いてレーザ光を照射することを特徴とする。
このようにすると、巻線結線工程の前の皮膜除去工程にて絶縁皮膜が除去されるため、巻線結線工程で絶縁皮膜を溶かしながら接合を行う場合に比べて、接合不良を低減することができる。又、皮膜除去工程と巻線結線工程では、同一のレーザ光照射装置を用いてレーザ光を照射するため、皮膜除去工程と巻線結線工程とで異なるレーザ光照射装置を用いた場合に比べて、設備、即ち電機子の製造装置の小スペース化及び低コスト化を図ることができる。
本実施の形態におけるモータの概略構成図。 本実施の形態におけるモータの要部断面図。 本実施の形態における整流子の分解斜視図。 本実施の形態における整流子の底面図。 本実施の形態における整流子の製造方法を説明するための要部拡大断面図。 (a)本実施の形態の電機子を平面状に展開して説明するための説明図。(b)本実施の形態の電機子の巻線によって形成される回路図。 本実施の形態の軸方向一端側のインシュレータ及び電機子コアの平面図。 本実施の形態の軸方向他端側のインシュレータ及び電機子コアの底面図。 本実施の形態における電機子の製造方法を説明するための要部拡大斜視図。 本実施の形態における電機子の製造方法を説明するための要部拡大斜視図。 本実施の形態における電機子の製造方法を説明するための要部拡大断面図。 本実施の形態における電機子を説明するための要部拡大底面図。 本実施の形態における電機子を説明するための斜視図。 別例における巻線接続片を説明するための斜視図。 別例における金属の接合方法を説明するための斜視図。 (a)〜(d)別例における貫通孔を説明するための平面図。
符号の説明
1〜24…セグメント(第1の金属部材)、108…整流子、112…短絡部材、115,116…短絡片、115b,116b…短絡片の径方向外側端部(被接合金属部材及び軸方向端部構成部材)、115c,116c,201,202…巻線接続片(被接合金属部材)、115d,116d,201a,202a…湾曲部、115e,116e,115f,116f…貫通孔、117,118,203,304,404,504,604,704…合成貫通孔、117a,118a…第1の開口部、117b,118b,405…第2の開口部、301,401,501,601,701…第1の金属板(第1の金属部材)、302,402,502,602,702(702a,702b)…第2の金属板(被接合金属部材)、303,403,503,603,703(703a,703b)…第3の金属板(被接合金属部材)、D…導線、LB…レーザ光、Mb…導線接続部(第1の金属部材)、M1〜M8…巻線。

Claims (5)

  1. 第1の金属部材と他の2つ以上の被接合金属部材とを全て重ね合わせレーザ溶接によって接合する金属の接合方法であって、
    前記被接合金属部材のそれぞれに予め貫通孔を設け、その2つ以上の貫通孔を連通させるとともにその合成貫通孔の第1の開口部を前記第1の金属部材で塞ぐように配置し、レーザ光を前記被接合金属部材における前記合成貫通孔の第2の開口部の周囲の少なくとも一部に照射するとともに前記合成貫通孔を介して前記第1の金属部材に照射して前記第1の金属部材と他の2つ以上の前記被接合金属部材とを接合する接合工程を備え
    各前記貫通孔は、前記第2の開口部側が前記第1の開口部側より小さく設定されるとともに、
    2つ以上の前記被接合金属部材のうち前記第2の開口部側の被接合金属部材と、その第1の開口部側に重ね合わされる被接合金属部材において、前記第2の開口部側の被接合金属部材の貫通孔における前記第1の開口部側の開口部の直径は、前記第1の開口部側に重ね合わされる被接合金属部材の貫通孔における前記第2の開口部側の開口部の直径より大きく設定されたことを特徴とする金属の接合方法。
  2. 請求項1に記載の金属の接合方法における接合工程を備えた整流子の製造方法であって、
    前記第1の金属部材は、整流子の外周において周方向に複数配設されるセグメントであって、
    他の2つ以上の前記被接合金属部材は、前記セグメントの軸方向端面に重ね合わされる2つ以上の軸方向端部構成部材であって、少なくとも1つの軸方向端部構成部材は前記セグメントの径方向外側に延出した巻線接続片を有し、
    前記接合工程は、前記セグメントと2つ以上の前記軸方向端部構成部材を接合する整流子形成工程であることを特徴とする整流子の製造方法。
  3. 請求項に記載の整流子の製造方法において、
    他の2つ以上の前記軸方向端部構成部材は、前記セグメントの径方向内側で所定位置の前記セグメント同士を電気的に接続する短絡部材を構成する短絡片の径方向外側端部に形成されたものであることを特徴とする整流子の製造方法。
  4. 請求項1に記載の金属の接合方法における接合工程を備えた電機子の製造方法であって、
    前記第1の金属部材は、巻線を構成する導線の一部であって、
    他の2つ以上の前記被接合金属部材は、整流子の外周において周方向に複数配設されるセグメントから径方向外側に延出して前記導線の一部に重ね合わされる2つ以上の巻線接続片であって、
    前記接合工程は、前記導線の一部と2つ以上の前記巻線接続片を接合する巻線結線工程であることを特徴とする電機子の製造方法。
  5. 請求項に記載の電機子の製造方法において、
    各前記巻線接続片は、前記導線の外周に沿った湾曲部を有し、前記貫通孔は前記湾曲部に設けられたことを特徴とする電機子の製造方法。
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