JP4781056B2 - ターボ過給機付エンジン - Google Patents
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Description
一方、近年では、排ガスにおける窒素酸化物の排出量を低減するような規制が強化され、排ガスにおける窒素酸化物の排出量を低減するには、エンジンにおける燃焼温度の上昇を更に抑えるために排ガス再循環装置におけるEGRガスの還流量を増加させることが考えられる。
本発明の目的は、エンジンに供給される吸気量がサージ最小空気量に近づいた状態でターボ過給機を使用し得るターボ過給機付エンジンを提供することにある。
(G'air)=(Gair)×A×(√Tair/Patm) ………(1)
ここで、Aは定数である。
また式(1)からエンジン11に供給される吸気量G'airを求めることにより、エンジン11に供給される吸気量G'airを直接的の求めるセンサを独立して設けることを不要にすることができる。
請求項3に係る発明は、エンジン11から排出される排ガスのエネルギにより回転するタービンホイール14aとこのタービンホイール14aに連結され吸気を圧縮してエンジン11に供給するコンプレッサホイール14cとを有するターボ過給機14と、コンプレッサホイール14cの回転速度を検出するホイール回転センサ33と、コンプレッサホイール14cの回転速度に対応するコンプレッサホイール14cがサージングを生じさせるサージ最小空気量Gminが記憶されたメモリ28と、エンジン11に供給される吸気量G'airを検出する吸気量検出手段34,36,37と、エンジン11に供給される吸気量G'airを増加させてコンプレッサホイール14cのサージングを回避するように構成されたサージング回避手段17,16b,32と、メモリ28を内蔵しホイール回転センサ33と吸気量検出手段34,36,37の検出出力に基づいてサージング回避手段17,16b,32を駆動又は停止するコントローラ27とを備え、コントローラ27は、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminに近づくとサージング回避手段17,16b,32を駆動させ、エンジン11の吸気量がサージ最小空気量Gminから離れるとサージング回避手段17,16b,32を停止するように構成されたターボ過給機付エンジンであって、サージング回避手段がターボ過給機14に設けられタービンホイール14aの排ガス入口のノズル面積を調整可能に構成された静翼回転手段17を含み、静翼回転手段17は排ガス入口のノズル面積を調整してエンジン11に供給される吸気量を増加させるように構成され、サージング回避手段が、コンプレッサホイール14cより下流側の吸気通路12に設けられこの吸気通路12を拡大可能な吸気スロットル32を更に含み、吸気スロットル32は吸気通路12を拡大することによりエンジン11に供給される吸気量を増加させるように構成されたことを特徴とする。
この請求項2又は3に記載されたターボ過給機付エンジンでは、静翼回転手段17が排ガス入口のノズル面積を調整してエンジン11に供給される吸気量を増加させることにより、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminを下回る状態を回避してコンプレッサホイール14cのサージングを防止する。
この請求項4に記載されたターボ過給機付エンジンでは、EGR弁16bがEGRガスの通過経路を縮小又は閉じてエンジン11に供給される吸気量を増加させることにより、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminを下回る状態を回避してコンプレッサホイール14cのサージングを防止する。
請求項6に係る発明は、エンジン11から排出される排ガスのエネルギにより回転するタービンホイール14aとこのタービンホイール14aに連結され吸気を圧縮してエンジン11に供給するコンプレッサホイール14cとを有するターボ過給機14と、コンプレッサホイール14cの回転速度を検出するホイール回転センサ33と、コンプレッサホイール14cの回転速度に対応するコンプレッサホイール14cがサージングを生じさせるサージ最小空気量Gminが記憶されたメモリ28と、エンジン11に供給される吸気量G'airを検出する吸気量検出手段34,36,37と、エンジン11に供給される吸気量G'airを増加させてコンプレッサホイール14cのサージングを回避するように構成されたサージング回避手段17,16b,32と、メモリ28を内蔵しホイール回転センサ33と吸気量検出手段34,36,37の検出出力に基づいてサージング回避手段17,16b,32を駆動又は停止するコントローラ27とを備え、コントローラ27は、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminに近づくとサージング回避手段17,16b,32を駆動させ、エンジン11の吸気量がサージ最小空気量Gminから離れるとサージング回避手段17,16b,32を停止するように構成されたターボ過給機付エンジンであって、サージング回避手段が、コンプレッサホイール14cより下流側の吸気通路12に設けられこの吸気通路12を拡大可能な吸気スロットル32を含み、吸気スロットル32は吸気通路12を拡大することによりエンジン11に供給される吸気量を増加させるように構成されたことを特徴とする。
この請求項5又は6に記載されたターボ過給機付エンジンでは、吸気スロットル32が吸気通路12を拡大してエンジン11に供給される吸気量を増加させることにより、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminを下回る状態を回避してコンプレッサホイール14cのサージングを防止する。
図1に示すように、ディーゼルエンジン11の吸気ポートには吸気マニホルド12aを介して吸気管12bが接続され、排気ポートには排気マニホルド13aを介して排気管13bが接続される。上記吸気マニホルド12a及び吸気管12bにより吸気通路12が構成され、吸気管12bの上流端にはエアクリーナ19が設けられる。エアクリーナ19は吸気管12bに流入する吸気から塵埃を除去するように構成される。また、上記排気マニホルド13a及び排気管13bにより排気通路13が構成される。
(G’air)=(Gair)×A×(√Tair/Patm) ………(1)
ここで、Aは定数であり、この式(1)からエンジン11に供給される吸気量G’airを求めることにより、エンジン11に供給される吸気量G’airを直接的の求めるセンサを独立して設けることを不要にすることができる。そして、コントローラ27は、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminに近づくと、静翼回転手段であるエアシリンダ17とEGR弁16bと吸気スロットル32を含むサージング回避手段をそれぞれ駆動させ、エンジン11の吸気量がサージ最小空気量Gminから離れるとそれらを含むサージング回避手段を停止するように構成される。
また、上述した実施の形態では、静翼回転手段として多段式のエアシリンダ17を用いて説明したが、静翼回転手段は、図示しない可変静翼を回転駆動してノズル面積を変更可能なDCサーボモータであっても良い。この場合のコントローラ27の制御出力はDCサーボモータに接続され、コントローラ27は、エンジン11に供給される吸気量がサージ最小空気量Gminに近づくと、静翼回転手段であるDCサーボモータを含むサージング回避手段を駆動させ、エンジン11の吸気量がサージ最小空気量Gminから離れるとDCサーボモータを含むサージング回避手段を停止するように構成される。
12 吸気通路
14 ターボ過給機
14a タービンホイール
14c コンプレッサホイール
16 排ガス再循環装置
16a EGRパイプ
16b EGR弁(サージング回避手段)
17 静翼回転手段(サージング回避手段)
27 コントローラ
28 メモリ
32 吸気スロットル(サージング回避手段)
33 ホイール回転センサ
34 上流側吸気量センサ(吸気量検出手段)
36 吸気温度センサ(吸気量検出手段)
37 大気圧センサ(吸気量検出手段)
G'air エンジンに供給される吸気量
Gair コンプレッサホイール上流側の吸気通路を通過する吸気量
Gmin サージ最小空気量
Patm 大気圧
Tair コンプレッサホイール上流側の吸気通路を通過する吸気温度
Claims (6)
- エンジン(11)から排出される排ガスのエネルギにより回転するタービンホイール(14a)とこのタービンホイール(14a)に連結され吸気を圧縮して前記エンジン(11)に供給するコンプレッサホイール(14c)とを有するターボ過給機(14)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度を検出するホイール回転センサ(33)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度に対応する前記コンプレッサホイール(14c)がサージングを生じさせるサージ最小空気量(Gmin)が記憶されたメモリ(28)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を検出する吸気量検出手段(34,36,37)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を増加させて前記コンプレッサホイール(14c)のサージングを回避するように構成されたサージング回避手段(17,16b,32)と、
前記メモリ(28)を内蔵し前記ホイール回転センサ(33)と前記吸気量検出手段(34,36,37)の検出出力に基づいて前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動又は停止するコントローラ(27)と
を備え、
前記コントローラ(27)は、前記エンジン(11)に供給される吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)に近づくと前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動させ、前記エンジン(11)の吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)から離れると前記サージング回避手段(17,16b,32)を停止するように構成されたターボ過給機付エンジンであって、
前記吸気量検出手段は、前記コンプレッサホイール(14c)より上流側の吸気通路(12)に設けられこの吸気通路(12)を通過する吸気量(Gair)を検出する上流側吸気量センサ(34)と、前記コンプレッサホイール(14c)より上流側の前記吸気通路(12)に設けられこの吸気通路(12)を通過する吸気温度(Tair)を検出する吸気温度センサ(36)と、大気圧(Patm)を検出する大気圧センサ(37)とを備え、
前記コントローラ(27)は、前記上流側吸気量センサ(34)の検出出力と前記吸気温度センサ(36)の検出出力と前記大気圧センサ(37)の検出出力を下記の式(1)に当てはめてエンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を求めるように構成されたことを特徴とするターボ過給機付エンジン。
(G’air)=(Gair)×A×(√Tair/Patm) ………(1)
ここで、Aは定数である。 - サージング回避手段がターボ過給機(14)に設けられタービンホイール(14a)の排ガス入口のノズル面積を調整可能に構成された静翼回転手段(17)を含み、前記静翼回転手段(17)は前記排ガス入口のノズル面積を調整してエンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成された請求項1記載のターボ過給機付エンジン。
- エンジン(11)から排出される排ガスのエネルギにより回転するタービンホイール(14a)とこのタービンホイール(14a)に連結され吸気を圧縮して前記エンジン(11)に供給するコンプレッサホイール(14c)とを有するターボ過給機(14)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度を検出するホイール回転センサ(33)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度に対応する前記コンプレッサホイール(14c)がサージングを生じさせるサージ最小空気量(Gmin)が記憶されたメモリ(28)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を検出する吸気量検出手段(34,36,37)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を増加させて前記コンプレッサホイール(14c)のサージングを回避するように構成されたサージング回避手段(17,16b,32)と、
前記メモリ(28)を内蔵し前記ホイール回転センサ(33)と前記吸気量検出手段(34,36,37)の検出出力に基づいて前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動又は停止するコントローラ(27)と
を備え、
前記コントローラ(27)は、前記エンジン(11)に供給される吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)に近づくと前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動させ、前記エンジン(11)の吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)から離れると前記サージング回避手段(17,16b,32)を停止するように構成されたターボ過給機付エンジンであって、
前記サージング回避手段が前記ターボ過給機(14)に設けられ前記タービンホイール(14a)の排ガス入口のノズル面積を調整可能に構成された静翼回転手段(17)を含み、前記静翼回転手段(17)は前記排ガス入口のノズル面積を調整して前記エンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成され、
前記サージング回避手段が、コンプレッサホイール(14c)より下流側の吸気通路(12)に設けられこの吸気通路(12)を拡大可能な吸気スロットル(32)を更に含み、前記吸気スロットル(32)は前記吸気通路(12)を拡大することにより前記エンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成された
ことを特徴とするターボ過給機付エンジン。 - 排気通路から所定量のEGRガスをエンジンの吸気通路にEGRパイプ(16a)を通って還流させる排ガス再循環装置(16)が設けられ、サージング回避手段が前記EGRパイプ(16a)に設けられ前記EGRパイプ(16a)を介して前記エンジン(11)に還流するガスの還流量を調整可能なEGR弁(16b)を含み、前記EGR弁(16b)はEGRガスの通過経路を縮小又は閉じることにより前記エンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成された請求項1又は2記載のターボ過給機付エンジン。
- サージング回避手段が、コンプレッサホイール(14c)より下流側の吸気通路(12)に設けられこの吸気通路(12)を拡大可能な吸気スロットル(32)を含み、前記吸気スロットル(32)は前記吸気通路(12)を拡大することにより前記エンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成された請求項1、2又は4いずれか1項に記載のターボ過給機付エンジン。
- エンジン(11)から排出される排ガスのエネルギにより回転するタービンホイール(14a)とこのタービンホイール(14a)に連結され吸気を圧縮して前記エンジン(11)に供給するコンプレッサホイール(14c)とを有するターボ過給機(14)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度を検出するホイール回転センサ(33)と、
前記コンプレッサホイール(14c)の回転速度に対応する前記コンプレッサホイール(14c)がサージングを生じさせるサージ最小空気量(Gmin)が記憶されたメモリ(28)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を検出する吸気量検出手段(34,36,37)と、
前記エンジン(11)に供給される吸気量(G’air)を増加させて前記コンプレッサホイール(14c)のサージングを回避するように構成されたサージング回避手段(17,16b,32)と、
前記メモリ(28)を内蔵し前記ホイール回転センサ(33)と前記吸気量検出手段(34,36,37)の検出出力に基づいて前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動又は停止するコントローラ(27)と
を備え、
前記コントローラ(27)は、前記エンジン(11)に供給される吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)に近づくと前記サージング回避手段(17,16b,32)を駆動させ、前記エンジン(11)の吸気量が前記サージ最小空気量(Gmin)から離れると前記サージング回避手段(17,16b,32)を停止するように構成されたターボ過給機付エンジンであって、
前記サージング回避手段が、前記コンプレッサホイール(14c)より下流側の前記吸気通路(12)に設けられこの吸気通路(12)を拡大可能な吸気スロットル(32)を含み、前記吸気スロットル(32)は前記吸気通路(12)を拡大することにより前記エンジン(11)に供給される吸気量を増加させるように構成されたことを特徴とするターボ過給機付エンジン。
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