以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に従って説明する。
以下に示した最良の形態は、本発明をビデオカメラに適用したものである。尚、本発明の適用範囲はビデオカメラに限られることはなく、例えば、ビデオカメラや画像を撮影する他の撮像装置に広く適用することができる。
以下の説明にあっては、ビデオカメラの撮影時において撮影者(使用者)から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、被写体側を前方とし、撮影者側を後方とする。尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
撮像装置(電子機器であるビデオカメラ)1は筐体2の内外に所要の各部が配置されて成る(図1乃至図4参照)。
撮像装置1は、図1、図2及び図5に示すように、装置本体3と該装置本体3に開閉自在かつ回動自在に連結された表示部4と装置本体3の上方に設けられた把手5とを有している。
装置本体3の前端部には撮影用窓枠6が取り付けられ、該撮影用窓枠6の内側には装置本体3の前端部に取り付けられた図示しない撮像レンズが配置されている。
装置本体3には撮影用窓枠6の直ぐ後側の位置に回転操作リング7、8が前後に離隔して回転自在に支持されている。回転操作リング7、8は、それぞれ前後方向に延びる軸を中心として回転操作され、それぞれ回転操作されることによりズーム機能又はフォーカス機能が実行される。
装置本体3の左側面3aには、その前端寄りの位置及び下端部に複数の操作釦9、9、・・・が配置されている(図2参照)。操作釦9、9、・・・として、例えば、輝度調整釦、フォーカスモード切替釦等が設けられている。
装置本体3の左側面3aには表示部4が連結されている(図5参照)。表示部4は扁平な略矩形状に形成され、一方の面に表示画面4aを有している。表示部4は、その一端部が装置本体3に開閉自在かつ回動自在に連結されている。
装置本体3の左側面3aには表示部4を収納する収納凹部10が形成されている。装置本体3には、収納凹部10に複数の釦11、11、・・・が配置されている。釦11、11、・・・は、主として撮影された画像の再生に関する釦であり、釦11、11、・・・として、例えば、再生釦、再生停止釦、早送り釦、早戻し釦、スロー再生釦等が設けられている。
装置本体3の右側面3bには右方へ突出されたグリップ部12が設けられている(図1参照)。グリップ部12は筐体2の一部と該筐体2の下端部を覆うカバー13とによって構成されている(図6及び図7参照)。グリップ部12は右側面12aの略中央部が最も右方に位置するように膨出した形状に形成され、右側面12aは掌に対応した緩やかな曲面に形成されている。
グリップ部12の上面12bには前後に離隔してズーミングを行うためのズームキー14と、例えば、静止画撮影を行うための撮影キー15が配置されている。ズームキー14は前後両端部がそれぞれ第1の被操作部14a、第2の被操作部14bとして設けられ、第1の被操作部14a又は第2の被操作部14bを選択的に下方へ押圧操作することにより画角が変更される。
グリップ部12の上面12bにはズームキー14の前側にオープン摘子16が配置されている。オープン摘子16がスライド操作されると、図8に示すように、グリップ部12が、例えば、下端部を支点として回動され、内部に配置されたメカデッキ18(図9参照)にテープカセット1000を装着することが可能となる。
グリップ部12の内部にはカセットホルダー17が配置されている(図8参照)。テープカセット1000はカセットホルダー17に挿入されて保持された状態でメカデッキ18に装着される。
メカデッキ18は、図9に示すように、各部が取り付けられるベース板となる基台18a、ヘッドドラム18b、傾斜ガイド18c、18c、テープガイド18d、18d等を有しており、該テープガイド18d、18dの先端部にそれぞれ調整用ネジ19、19が取り付けられている。
オープン摘子16を操作してグリップ部12を開放し、メカデッキ18にテープカセット1000を装着してグリップ部12を閉じると、図示しないローディングモーターの駆動力により動作されるローディング機構によってテープカセット1000からテープ状記録媒体1001が引き出されてヘッドドラム18b、傾斜ガイド18c、18c、テープガイド18d、18d等に巻回され、所定のテープパスが形成される。
グリップ部12として設けられた筐体2の下端部にはカバー13によって開閉される凹部20が形成されている(図10参照)。筐体2における凹部20を形成する部分には、テープガイド18d、18dに対応する位置にそれぞれ調整孔20a、20aが形成されている。また、筐体2における凹部20を形成する部分には、ローディングモーターに対応する位置に調整孔20bが形成されている。
従って、図9に示すように、カバー13を筐体2から取り外して調整孔20a、20aにドライバー等の治具1500を挿入して調整用ネジ20a、20aを回してテープ状記録媒体1001のヘッドドラム18bに対する位置調整を行うことができる。
また、調整孔20bに治具を挿入してローディングモーターを強制的に動作させることも可能である。
一般に、テープ状記録媒体の調整は、調整用のテープカセットをメカデッキ18に装着し、テープ状記録媒体を走行させた状態で治具1500を用いて行う。
上記したように、撮像装置1にあっては、カバー13を筐体2から取り外すことによりテープ状記録媒体1001のヘッドドラム18bに対する位置調整を行うことができるため、筐体2を分解して調整を行う必要がなく、調整を容易に行うことができメンテナンス性の向上を図ることができる。
また、筐体2を分解してメカデッキ18を露出させて調整を行う必要がないため、メカデッキ18やテープ状記録媒体1001への塵埃等の付着を低減することができる。
尚、筐体2における凹部20を形成する部分にテープ状記録媒体1001の位置調整方法やローディングモーターの強制的動作方法等に関しての説明書きを表示してもよい。このような表示があれば、テープ状記録媒体1001の位置調整やローディングモーターの強制的動作を容易に行うことができる。
カバー13は形状の相違により複数の種類が付替カバーとして用意されており、図11に示すように、所望のカバー13A、13B、13C、・・・を筐体2に取り付けて使用することが可能とされている。カバー13A、13B、13C、・・・は、掌の形状の個人差に対応して、例えば、曲面(外面)の膨らみ方や形状が異なるように形成されており、使用者が自分の掌に合致した形状のカバー13A、13B、13C、・・・を筐体2に取り付けて使用することにより、良好な把持性を確保することができる。
カバー13は、図12に示すように、内面側に位置する被取付部13aと外面側に位置する被押し当て部13bとが積層されて形成されている。被取付部13aは筐体2に取り付けられる部分であり、被押し当て部13bは使用者が把持したときに掌が押し当てられる部分である。
被取付部13aは、樹脂材料、例えば、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)によって形成され、被押し当て部13bは、例えば、熱可塑性のエラストマーによって形成されている。
このようにカバー13を樹脂材料から成る被取付部13aとエラストマーから成る被押し当て部13bとを積層して形成することにより、樹脂材料の高い硬度による良好な取付性を確保することができると共にエラストマーの柔軟性による良好な把持性を確保することができる。
尚、上記には、被取付部13aが樹脂材料によって形成され、被押し当て部13bがエラストマーによって形成された例を示したが、良好な取付性及び把持性を確保することができれば被取付部13aと被押し当て部13bを他の材料によって形成してもよく、例えば、被取付部13aを金属やセラミックによって形成し、被押し当て部13bをシリコンゴム等によって形成することも可能である。
グリップ部12の上面12bには、図6及び図10に示すように、ズームキー14とオープン摘子16の間の位置に、上方へ突出された指掛用突起21が筐体2に一体に設けられている。
グリップ部12の前面12cには指宛用凹部22が形成されている(図6参照)。指宛用凹部22は縦長の浅い緩やかな曲面状に形成されている。グリップ部12の前面12cの下端部にはベルト通し金具23が取り付けられている。
グリップ部12の後面12dには撮影用釦24が設けられている(図7参照)。後面12dは、後述するように、親指が宛われる指宛面として形成されている。撮影用釦24は回転操作することにより電源の投入及びその解除を行う釦であり、回転方向に応じて電源の投入と同時にカメラモード(撮影モード)とビデオモード(再生モード)の切替を行うことができる。また、撮影用釦24を押圧操作することにより、撮影の開始及びその停止を行うことができる。
グリップ部12の右側面12aの後端部には右方へ突出された握り突部25が設けられている(図6及び図7参照)。握り突部25にはベルト通し金具26が取り付けられている。
グリップ部12の前面12cに取り付けられたベルト通し金具23と右側面12aに取り付けられたベルト通し金具26との間にはグリップベルト2500が取り付けられる(図1参照)。
使用者は、図13に示すように、グリップベルト2500の内側に手を下側から通し、掌2000をグリップ部12の外面に押し宛てて把持する。このとき、例えば、親指2001と人差し指2002の付け根部分で握り突部25を握るようにし、拇指球を握り突部25の下側の部分に押し当て、親指2001を後面12dに宛い、人差し指2002、中指2003及び薬指2004を上面12bに宛い、小指2005を前面12cの指宛用凹部22に宛う。このとき上面12bに宛った薬指2004を指掛用突起21に前方から宛う。
上記したように、撮像装置1には指掛用突起21が設けられており、該指掛用突起21に宛った薬指2004と後面12dに宛った親指2001とで前後から挟むようにして撮像装置1を保持することができ、手振れを生じ難い状態で人差し指2002又は中指2003によってズームキー14及び撮影キー15を操作することができる。
また、撮像装置1にあっては、撮影キー15とズームキー14が前後に離隔して配置されているため、例えば、中指2003で撮影キー15を操作し人差し指2002でズームキー14を操作することが可能となり、操作性の向上を図ることができる。
このとき使用者は、拇指球をグリップ部12に押し当て、薬指2004を指掛用突起21に宛うことにより、拇指球と薬指2004によって撮像装置1を安定した状態で保持することができ、親指2001、人差し指2002及び中指2003を自由に動かすことが可能となる。従って、親指2001によって撮影用釦24を自由に操作することができ、人差し指2002及び中指2003によってズームキー14及び撮影キー15を自由に操作することができるため、撮像装置1の安定した保持状態を確保した上で撮影用釦24、ズームキー14及び撮影キー15に対する操作性の向上を図ることができる。
尚、このとき上記したように、指宛用凹部22に小指2005を宛うことにより、一層安定した保持状態を確保することができる。
さらに、ズームキー14は下方へ押圧されて選択的に操作される第1の被操作部14aと第2の被操作部14bが前後に離隔して設けられているため、後面12dに宛った親指2001と指掛用突起21に宛った薬指2004で前後から挟むようにして撮像装置1を確実に保持した状態において、ズームキー14を人差し指2002及び中指2003によって容易に操作することができる。
さらにまた、撮像装置1にあっては、グリップ部12の前面12cに指宛用凹部22が形成されているため、親指2001及び薬指2004以外にも小指2005を用いて撮像装置1を確実に保持することができる。
尚、グリップ部12を親指2001、薬指2004及び小指2005を用いて撮像装置1を把持した場合には、各指の間隔が自然に広がることとなり、ズームキー14及び撮影キー15に対する良好な操作性を確保することができると共に味状態の安定化を図ることができる。
また、グリップ部12の後面12dに撮影用釦24を配置しているため、撮像装置1を確実に保持した状態において、撮影用釦24を親指2001によって容易に操作することができる。
加えて、撮像装置1にあっては、上記したように、グリップ部12は右側面12aの略中央部が最も右方に位置するように膨出した形状に形成されているため、掌2000をグリップ部12に押し宛てた状態において掌2000がグリップ部12に自然な形で密着され、良好な把持性を確保することができる。
尚、上記には、指掛用突起21を筐体2に一体に設けた例を示したが、指掛用突起21を筐体2とは別の材料で別体で設けるようにしてもよい。指掛用突起21を筐体2とは別体で設けた場合には、例えば、熱可塑性エラストマー等の柔軟性の高い材料で指掛用突起21を形成して、薬指2004との良好な接触性を確保することが可能となる。
上記には、小指2005をグリップ部12の前面12cの指宛用凹部22に宛って撮像装置1を保持する例(図13参照)を示したが、手の大きさは使用者によって個人差があるため、手の大きさが小さい使用者は、小指を前面12cに宛うことができない場合がある。従って、この場合には、図14に示すように、グリップベルト2500の内側に手を下側から通し、掌2000Aをグリップ部12の外面に押し宛てて把持したときに、例えば、親指2001Aと人差し指2002Aの付け根部分で握り突部25を握るようにし、親指2001Aを後面12dに宛い、人差し指2002A、中指2003A、薬指2004A及び小指2005Aを上面12bに宛う。このとき上面12bに宛った薬指2004Aを指掛用突起21に前方から宛い、小指2005Aは薬指2004Aに沿うようにして上面12dに宛う。
このようにグリップ部12に指掛用突起21を設けることにより、手の大きさに拘わらず撮像装置1を親指2001Aと薬指2004Aによって手振れの生じ難い状態で確実に保持しながら、人差し指2002A及び中指2003Aでズームキー14を操作することができる。撮像装置1においては、撮影時の手振れの発生が問題となるため、指掛用突起21を設けて保持状態の安定化を図ることは特に有効である。また、指掛用突起21は、手の小さい使用者が撮影する場合においても保持状態の安定化を図る役割を果たすものであり、グリップ部12に指掛用突起21を設けることは、手の大きさに拘わらず手振れの発生の防止を図り、揺れの少ない安定した画像を撮影する観点においても特に有効である。
装置本体3の後面3cにはバッテリー3000が取り付けられる(図2参照)。
装置本体3の前端部は略筒状の鏡筒部27として設けられ、該鏡筒部27の外面に上記回転操作リング7、8が回転自在に支持されている(図15参照)。鏡筒部27の後面には光学ブロック28が取り付けられ、該光学ブロック28は樹脂材料によって形成された外側フレーム28aと該外側フレーム28aの内部に配置されたズームレンズ等の可動レンズやアイリス機構等の所要の各部とを有している。
筐体2は複数の部品が結合されることによって構成され、図3及び図4に示すように、装置本体3の大部分を構成する第1のメインボデイ29及び第2のメインボデイ30と、第1のメインボデイ29の右側面に結合されグリップ部12を構成する第1の側面ボデイ31及び第2の側面ボデイ32と、第2のメインボデイ30の左側面及び下面に結合される側面フレーム33と、第1のメインボデイ29及び第2のメインボデイ30の後面に結合されバッテリー3000が取り付けられる後面ブロック34と、第1のメインボデイ29及び第2のメインボデイ30の上面に結合される上側キャビネット35と、把手5の一部を構成し上側キャビネット35に結合される上面パネル36及び下面パネル37と、把手5の前端部の一部を構成する前側フレーム38とを有している。
第2の側面ボデイ32は第1の側面ボデイ31に図示しない支持機構によって開閉自在に支持され、第2の側面ボデイ32が第1の側面ボデイ31に対して開放されることにより、グリップ部12の内部にテープカセット1000を挿入することが可能となる。
第2のメインボデイ30は放熱性の高い金属材料、例えば、マグネシウムダイカストによって形成され、図16乃至図18に示すように、略半円筒状に形成された筒部39と該筒部39の後端に連続され装置本体3の内部に位置される内側フレーム部40とが一体に形成されて成る。
筒部39の内側には外側フレーム28aが樹脂材料によって形成された光学ブロック部28が取り付けられて配置される。
内側フレーム部40の前端部には収納部41が設けられている。収納部41は上壁面部41a、下壁面部41b、左側壁面部41c及び後壁面部41dによって前方及び右方に開口された箱状に形成されている。
収納部41には撮像部42が収納される(図19参照)。撮像部42は、図20及び図21に示すように、プリズムホルダー43と該プリズムホルダー43に取り付けられた色分解用のプリズム44と該プリズム44によって分解された光がそれぞれ入射される撮像素子45、45、45と該撮像素子45、45、45の駆動用の撮像素子基板46、46、46とを有している。
プリズムホルダー43は前後方向を向く板状に形成され、光学ブロック部28を介して取り込まれた光が透過される図示しない透過孔を有している。プリズムホルダー43は光学ブロック部28の後面に取り付けられ、プリズムホルダー43の後面にプリズム44が取り付けられている。
撮像素子45、45、45はそれぞれプリズム44の上方、後方及び下方に配置され、撮像素子45、45、45のプリズム44の反対側の面にはそれぞれ第1の放熱板47、47、47を挟んで撮像素子基板46、46、46が取り付けられている。
第1の放熱板47、47、47は、撮像素子45、45、45と第1の放熱板47、47、47とによって挟まれた図示しない吸熱部と該吸熱部に対して90°折り曲げられて設けられた放熱部47a、47a、47aとから成る。放熱部47a、47a、47aは撮像素子45、45、45の左方において左右方向を向く状態で位置され、放熱部47a、47a、47aは第2の放熱板48に取り付けられている。
第2の放熱板48は左右方向を向き、内面に金属材料から成る取付板49が取り付けられている。第2の放熱板48は取付板49とともに収納部41の左側壁面部41cの内面に、例えば、ネジ止めにより固定される。
上記のようにして撮像部42が収納部41に収納された状態において、鏡筒部27の内部に配置された撮像レンズ及び光学ブロック部28等を介して取り込まれた光はプリズムホルダー43に形成された透過孔からプリズム44に入射される。プリズム44に入射された光は色分解されてそれぞれ撮像素子45、45、45に入射され、該撮像素子45、45、45によって入射された光に基づく画像信号が生成される。
収納部41の右側の開口41eは内側フレーム部40に取り付けられる遮光部材50によって閉塞される(図16、図17及び図22参照)。遮光部材50は、例えば、熱可塑性の黒色の樹脂材料によって形成されている。従って、遮光部材50によって閉塞された収納部41にはは、プリズムホルダー43に形成された透過孔からプリズム44に入射される撮影に関与する光以外の光は入射されない。
このように撮像装置1にあっては、遮光部材50によってプリズム44への撮影に関与する光以外の光の入射を遮断するため、該プリズム44の表面に黒色の塗装を施す必要がなく、塗装工程を省略できると共に塗料の費用も発生しなくなり、撮像装置1の製造コストの低減を図ることができる。
内側フレーム部40の右側面には金属材料から成る基板取付板51が取り付けられる(図16及び図17参照)。基板取付板51は遮光部材50の直ぐ右側に配置され、基板取付板51の右側面には制御回路基板52が取り付けられている。制御回路基板52には撮像装置1の全体の制御を司る制御回路が形成されている。
撮影時においては、上記したように、撮像素子基板46、46、46によって撮像素子45、45、45の駆動が行われ、このとき撮像素子基板46、46、46に搭載された電子部品が発熱する。発生した熱は撮像素子基板46、46、46から、順に、第1の放熱板47、47、47、第2の放熱板48、内側フレーム部40を経て筒部39に伝達されて該筒部39から外部へ放出される。
一方、このとき制御回路基板52においても発熱が生じるが、この熱は基板取付板51を介して内側フレーム部40に伝達されて筒部39から放出される。
上記したように、撮像装置1にあっては、撮像部42と制御回路基板52との間に樹脂材料によって形成された遮光部材50が配置されているため、該遮光部材50が撮像部42の周囲において発生した熱の放射を遮断する仕切として機能し、撮像部42を効率的に冷却することができる。
また、撮像装置1にあっては、遮光部材50によって制御回路基板52に発生した熱の放射による伝達が遮断され、制御回路基板52を撮像部42に近い位置に配置することができ、設計の自由度の向上を図ることができる。
さらに、第2のメインボデイ30をダイカストによって形成しているため、高い剛性と高い放熱性をともに確保することができる。
尚、上記には、第2のメインボデイ30をダイカストによって形成し、遮光部材50を樹脂材料によって形成した例を示したが、第2のメインボデイ30を放熱性の高い他の材料によって形成してもよく、遮光部材50を遮光性を確保することができる熱伝導率の低い他の材料によって形成してもよい。
また、上記には、制御回路基板52に発生した熱を基板取付板51を介して第2のメインボデイ30から放出する例を示したが、例えば、第1のメインボデイ29を放熱性の高い材料によって形成し、制御回路基板52に発生した熱を基板取付板51を介して第1のメインボデイ29から放出させるようにすることも可能である。
撮像装置1にあっては、上記したように、撮像素子基板46、46、46に搭載された電子部品に発生した熱を、第1の放熱板47、47、47が取り付けられた一つの第2の放熱板48を介して放出しているため、部品点数の削減を図った上で放熱効率の向上を図ることができる。
第1のメインボデイ29及び第2のメインボデイ30の上面に結合される上側キャビネット35は、図23に示すように、前後に離隔して設けられた突部35a、35aと該突部35a、35aの上端間に位置する前後に長い延設部35bとを有している。延設部35bは上方に開口された浅い凹状に形成されている。
上側キャビネット35の延設部35bには、図4に示すように、上方から上面パネル36が取り付けられ、下方から下面パネル37が取り付けられる。
下面パネル37は、例えば、シリコンゴム等の柔軟な材料によって形成されている。従って、使用者が把手5を把持したときに滑り難く、良好な把持性を確保することができる。
上面パネル36の前端部には、図23に示すように、それぞれ上方に開口された第1の釦配置凹部53と第2の釦配置凹部54が前後に離隔して形成されている。
第1の釦配置凹部53は、例えば、平面で見て円形状に形成され、図25及び図26に示すように、底壁部55と該底壁部55の外周部に設けられた円筒状の周壁部56とによって形成されている。底壁部55は周壁部56の上下方向における略中央部に設けられ、底壁部55には外周部を除く部分に上下に貫通された挿通孔55aが形成されている。
第1の釦配置凹部53には撮影釦57が配置される(図23及び図24参照)。撮影釦57には連結部材58が連結され、両者によって釦ユニット59が構成される。連結部材58は上下方向を向く円板状に形成された押圧板部58aと該押圧板部58aの中央部から上方へ突出された連結突部58bとから成る。連結部材58は連結突部58bの上端部が撮影釦57の下面の中央部に連結される。
釦ユニット59は、図27に示すように、連結突部58bが挿通孔55aに下側から挿通され、上面パネル36に上下方向へ移動自在に支持される。
第2の釦配置凹部54は、例えば、平面で見て前後に長い略矩形状に形成され、図25及び図26に示すように、底壁部60と該底壁部60の外周部から上方へ突出された周壁部61とによって形成されている。
底壁部60の前後両端部にはそれぞれ上下に貫通された釦挿通孔60a、60aが形成されている。底壁部60の中央部には上方へ突出された支持突片62が設けられ、該支持突片62の前後方向における中央部に支持凹溝62aが形成されている。周壁部61の前後方向における中央部には、それぞれ左右に突出された支持ピン61a、61aが設けられている。
第2の釦配置凹部54にはズームキー63が配置される(図23及び図24参照)。ズームキー63は前後に長く形成され、前後両端部がそれぞれ押圧操作部63a、63aとされ、左右両側面の前後方向における中央部の下端部にそれぞれ左右に貫通された被支持孔63b、63bが形成されている。ズームキー63の下面には、前後方向における中央部に左右に延びる被支持軸63cが設けられ、前後両端部に下方へ突出された押圧突部63d、63dが設けられている。
ズームキー63は被支持軸63cが支持突片62の支持凹溝62aに支持され、被支持孔63b、63bに支持ピン61a、61aが挿入されて、該支持ピン61a、61aを支点として上面パネル36に回動自在に支持される。
第1の釦配置凹部53を形成する周壁部56及び第2の釦配置凹部54を形成する底壁部60には、下面側から受け部材64が取り付けられる(図27参照)。
受け部材64は、ゴム材料によって前後に長く上下方向を向く略板状に形成されている(図29及び図30参照)。受け部材64は円板部65と該円板部65の後方に連続する矩形板部66とが一体に形成されて成る。
円板部65は、ベース面部67と該ベース面部67の外周部から上方へ突出して設けられた押さえリブ部68とベース面部67の中央部から上方へ突出して設けられたスイッチング突部69とから成る。
押さえリブ部68の内径は第1の釦配置凹部53を形成する周壁部56の外径と同じにされている。
スイッチング突部69はベース面部67に連続する薄肉ヒンジ部69aと該薄肉ヒンジ部69aの上端に連続する被押圧部69bと該被押圧部69bの下面から下方へ突出された接点操作部69cとから成る。薄肉ヒンジ部69aは筒状に形成され上方へ行くに従って径が小さくなるようにされている。
矩形状部66は前後に長く形成され、ベース面部70と該ベース面部70の外周部から上方へ突出して設けられた押さえリブ部71とベース面部70から上方へ突出して設けられたスイッチング突部72、72とから成る。押さえリブ部71の一部は円板部65の押さえリブ部68の一部と共通化されている。
押さえリブ部71の内法は第2の釦配置凹部54を形成する底壁部60の外法と同じにされている。
スイッチング突部72、72は前後に離隔して設けられ、円板部65のスイッチング突部69と同じ形状に形成され、それぞれ薄肉ヒンジ部72a、72aと被押圧部72b、72bと接点操作部72c、72cとから成る。
受け部材64は、図27、図30及び図31に示すように、スイッチング突部69が周壁部56の内部に位置され、スイッチング突部72、72がそれぞれ挿通孔55a、55aを下方から挿通され第2の釦配置凹部54の内部に位置され、押さえリブ部68が周壁部56の下端部に外方から面接触され、押さえリブ部71が底壁部60の外周面に外方から面接触された状態で上側キャビネット35に下側から取り付けられる。このときベース面部67、70は周壁部56の下面及び底壁部60の下面に押し付けられる。
ベース面部67、70の周壁部56及び底壁部60への押付は、受け部材64が周壁部56及び底壁部60と上側キャビネット35上に配置されたスイッチ用回路基板73とによって挟持されることにより行われる。
上記のように受け部材64が上側キャビネット35に取り付けられた状態において、釦ユニット59は連結部材58の押圧板部58aの中央部がスイッチング突部69の被押圧部69bに上方から接触して位置され、ズームキー63は押圧突部63d、63dがそれぞれスイッチング突部72、72の被押圧部72b、72bに上方から接触して位置される。
上側キャビネット35の延設部35bの上面にはスイッチ用回路基板73が配置される。従って、スイッチ用回路基板73は受け部材64と上側キャビネット35の延設部35bとによって上下から挟持される。スイッチ用回路基板73には前後に離隔して接点73a、73b、73bが形成されている。スイッチ用回路基板73は延設部35bの上面に配置された制御基板74に接続されている(図23及び図24参照)。
撮影釦57が押圧操作されると、図32に示すように、一体となって連結部材58が下方へ移動されて被押圧部69bが押圧されスイッチング突部69の薄肉ヒンジ部69aが弾性変形されて被押圧部69bが下方へ移動される。被押圧部69bが下方へ移動されると、接点操作部69cがスイッチ用回路基板73の接点73aに当接する。この接点操作部69cが接点73aに当接した状態においては、撮影釦57の下端面は底壁部55の上面に接触されていない(図32参照)。
撮影釦57が引き続き下方へ移動されると、図33に示すように、被押圧部69bが弾性変形されて接点操作部69cが接点73aを下方へ押圧し、撮影動作の開始又はその停止が行われる。撮影釦57の下方への移動は、該撮影釦57の下端面が底壁部55の上面に接するまで可能とされる。従って、底壁部55は撮影釦57の下方への移動を規制するストッパーとして機能する。
ズームキー63の一方の押圧操作部63aが押圧操作されると、図32に示すように、押圧突部63dが下方へ移動されてスイッチング突部72の薄肉ヒンジ部72aが弾性変形されて被押圧部72bが下方へ移動される。被押圧部72bが下方へ移動されると、接点操作部72cがスイッチ用回路基板73の接点73bに当接する。この接点操作部72cが接点73bに当接した状態においては、ズームキー63の下面は底壁部60の上面に接触されていない(図32参照)。
ズームキー63が引き続き下方へ移動されると、図33に示すように、被押圧部72bが弾性変形されて接点操作部72cが接点73bを下方へ押圧し、ズーム機能が実行される。ズームキー63の下方への移動は、該ズームキー63の下面が底壁部60の上面に接するまで可能とされる。従って、底壁部60はズームキー63の下方への移動を規制するストッパーとして機能する。
上記したように、撮像装置1にあっては、ゴム材料によって形成された受け部材64の押さえリブ部68、71における内周面がそれぞれ周壁部56の外周面と底壁部60の外周面に面接触され、ベース面部67、70がそれぞれ周壁部56の下面と底壁部60の下面に押し付けられる。
従って、第1の釦配置凹部53及び第2の釦配置凹部54と上側キャビネット35の内部とが連通されることがなく、該上側キャビネット35の内部への水分や塵埃の侵入が防止され、スイッチ用回路基板73及び制御基板74に水分や塵埃が付着することがなく、動作の信頼性の向上を図ることができる。
尚、第1の釦配置凹部53又は第2の釦配置凹部54に水分や塵埃が侵入した場合には、侵入した水分や塵埃は第1の釦配置凹部53又は第2の釦配置凹部54に貯留される。
また、撮像装置1にあっては、撮影釦57又はズームキー63が操作されたときに、スイッチ用回路基板73の接点73a、73b、73bに接点操作部69c、72c、72cが接した後に撮影釦57又はズームキー63の下面がストッパーとして機能する底壁部55、60の上面に接触される。
従って、撮影釦57又はズームキー63の下面が底壁部55、60の上面に接触されるときには、スイッチング突部69、72の弾性変形によって撮影釦57及びズームキー63の下方への移動速度が低下されており、撮影釦57又はズームキー63の底壁部55、60への接触時に両者の接触音を低減することができる。
特に、撮影釦57又はズームキー63の近傍にマイクロフォン等の音声入力手段が設けられている場合には、上記のような接触音の低減により音声入力手段への異音の入力を防止することができる。
また、撮像装置1にあっては、筐体2の一部である底壁部55、60をそれぞれ撮影釦57とズームキー63の下方への移動を規制するストッパーとして設けているため、別に専用のストッパーを設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
尚、上記した水分や埃の侵入を防止すると共に異音の発生を防止する構造は、撮影釦57及びズームキー63以外の各種の操作手段にも適用することが可能である。また、この構造の適用はスライド操作される操作手段にも適用することが可能である。
把手5の後端部にはファインダー75が回動自在に支持されている(図1及び図2参照)。ファインダー75は前端部を支点として後端部が略上下へ移動する方向へ回動可能とされる。ファインダー75は、図34に示すように、本体部76と該本体部76に装着される装着部77とから成る。
本体部76は、図35乃至図37に示すように、前方側から順に、外筐ホルダー78、画像出力部79、支持ホルダー80、回転リング81及び結合部材82を有している。
外筐ホルダー78は前方に開口された底の深い椀状に形成され、前端部が被支持部78aとして設けられている。外筐ホルダー78は被支持部78aが把手5の後端部に回動自在に支持されている。
外筐ホルダー78は後半部を除き横断面形状が横長の楕円形状に形成されている。外筐ホルダー78の後端部における下端部には上下に貫通された支持孔78bが形成されている(図36参照)。
外筐ホルダー78の支持孔78bにはロック解除摘子83が左右方向へ移動自在に支持されている。ロック解除摘子83には上方に突出され外筐ホルダー78の内部に位置された連結部83aが設けられている(図35参照)。
外筐ホルダー78の内部には、左右両端部にそれぞれネジ止め螺孔を有するネジ止め部78c、78cが設けられている。
画像出力部79は支持ホルダー80の後面に取り付けられている(図35及び図36参照)。画像出力部79は保持フレーム79aと該保持フレーム79aの内部に保持された表示パネル79bと保持パネル79aの後端部に取り付けられ表示パネル79bへの画像の出力等を行うパネル用基板79cとを有している。
支持ホルダー80は、図35及び図37に示すように、横長の略楕円形状に形成された基面部80aと該基面部80aから前方へ突出された支持リング部80bと基面部80aから後方へ突出された取付部80cとから成る。支持リング部80bは円形状に形成されている。取付部80cには画像出力部79が取り付けられる。基面部80aの左右両端寄りの位置には、それぞれネジ用挿通孔80e、80eが形成されている。
支持ホルダー80には基面部80aの左右両端部にそれぞれ側方に開口された逃げ用切欠80d、80dが形成されている。
回転リング81は、円環状に形成されたリング部84と、該リング部84から前方へ突出されたロック用突部85、85、・・・とから成る。
リング部84の外周面にはバネ掛け突部84aが設けられている。
ロック用突部85、85、・・・はリング部84の周方向に等間隔に離隔して設けられ、先端部がそれぞれロック爪86、86、・・・として設けられている。ロック爪86、86、・・・はロック用突部85、85、・・・の他の部分よりも内側方向へ突出されている。ロック用突部85、85、・・・のうち、下方に位置するロック用突部85にはロック爪86より右方へ突出された連結片85aが設けられている。
ロック爪86、86、・・・の後面(先端面)はそれぞれ摺動傾斜面86a、86a、・・・として形成され、周方向、例えば、後方から見て反時計回り方向へ行くに従って前方へ変位するように傾斜されている。
回転リング81は支持ホルダー80の支持リング部80bに外嵌状に支持され、該支持リング部80bに対して周方向へ回転可能とされる。
結合部材82は外形が横長の楕円形状に形成された板状のベース部87と該ベース部87の外周部から後方へ突出された周面部88とから成る。
ベース部87の中央部には透過孔87aが形成されている。ベース部87には透過孔87aの周囲の位置に、それぞれ略円弧状に形成された突部挿通孔87b、87b、・・・が形成されている。ベース部87の外周部には後方へ突出されたバネ掛け軸87cが設けられている。ベース部87の下端部には後方へ突出された回転規制突部87dが設けられている。ベース部87の左右両端寄りの位置には、それぞれネジ挿通孔87e、87eが形成されている。ベース部87の左右両端寄りの位置には、それぞれ後方へ突出されたネジ止めボス87f、87fが設けられている。
周面部88の左右両端部には、その内面に前後に延びる案内部88a、88aがそれぞれ設けられている。
回転リング81が支持された支持ホルダー80は、ネジ用挿通孔80e、80eをそれぞれ挿通されたネジ部材89、89がネジ止めボス87f、87fに螺合されることにより結合部材82に固定され、回転リング81のロック用突部85、85、・・・が結合部材82の突部挿通孔87b、87b、・・・にそれぞれ前方から挿通される。従って、回転リング81は支持ホルダー80の基面部80aと結合部材82のベース部87とによって前後から挟まれた状態で支持ホルダー80及び結合部材82に対して回転可能とされる。
支持ホルダー80が結合部材82に固定された状態において、回転リング81のバネ掛け突部84aと結合部材82のバネ掛け軸87cとの間に、例えば、引張コイルバネである付勢バネ90が支持される。従って、回転リング81は後方から見て反時計回り方向へ付勢され、反時計回り方向への回転はリング部84の一部が結合部材82の回転規制突部87dに接することにより規制される。
回転リング81において、反時計回り方向への移動端がロック位置とされ、時計回り方向への移動端がロック解除位置とされる。
支持ホルダー80が固定された結合部材82は、ネジ挿通孔87e、87eにそれぞれ挿通された取付ネジ91、91が支持ホルダー80の逃げ用切欠80d、80dを通りネジ止め部78c、78cに螺合されることにより外筐ホルダー78に固定される。結合部材82が外筐ホルダー78に固定されることにより、図36に示すように、画像出力部79、支持ホルダー80、回転リング81及び結合部材82が外筐ホルダー78の内部に配置される。
結合部材82が外筐ホルダー78に固定されたときには、ロック解除摘子83の連結部83aが回転リング81の連結片85aに右方から係合されて連結される。従って、付勢バネ90の付勢力が回転リング81を介してロック解除摘子83に付与され、該ロック解除摘子83は右側の移動端に位置される。従って、ロック解除摘子83は、回転リング81がロック位置にあるときに右側の移動端である第1の操作位置に位置される。
ファインダー75の装着部77には、後端部に結合用突部92が設けられている(図35及び図37参照)。結合用突部92は横長の楕円形状に形成された嵌合突部93と該嵌合突部93の後面から後方へ突出された装着用突部94とから成る。
嵌合突部93の左右両端部にはそれぞれ側方及び前方に開口された被案内部93a、93aが設けられている。
装着用突部94は外形が略円形状に形成され、周方向に等間隔に離隔して被ロック部95、95、・・・が設けられている。被ロック部95、95、・・・は装着用突部94の前端部に設けられ、外方へ突出されている。被ロック部95、95、・・・の前面は摺動面95a、95a、・・・として形成され、前方から見て反時計回り方向へ行くに従って後方へ変位するように傾斜されている。
装着部77の内部にはレンズ96、96、97が配置されている。レンズ96、96は固定レンズであり、レンズ97は可動レンズでありレンズ96、96の後方において移動可能とされている。
以下に、ファインダー75における本体部76と装着部77の結合時及び結合の解除時における動作について説明する(図39乃至図44参照)。
装着部77の装着用突部94を本体部76の結合部材82に後方から挿入していく。装着用突部94を結合部材82に挿入していくと、結合部材82の案内部88a、88aに装着部77の被案内部93a、93aが案内され、回転リング81のロック爪86、86、・・・における摺動傾斜面86a、86a、・・・にそれぞれ被ロック部95、95、・・・の摺動面95a、95a、・・・が接触される(図39参照)。
装着用突部94を結合部材82にさらに挿入していくと、摺動傾斜面86a、86a、・・・が摺動面95a、95a、・・・に押圧され、図40に示すように、摺動傾斜面86a、86a、・・・が摺動面95a、95a、・・・上を摺動されて回転リング81が付勢バネ90の付勢力に抗して後方から見て時計回り方向へ回転されていく。
回転リング81が後方から見て時計回り方向へ回転され摺動傾斜面86a、86a、・・・の先端が摺動面95a、95a、・・・の先端を乗り越えると、図41に示すように、被ロック部95、95、・・・がそれぞれロック爪86、86、・・・に対して前方へ移動されていく。
ロック爪86、86、・・・が被ロック部95、95、・・・の後方に位置されると、付勢バネ90の付勢力によって回転リング81が後方から見て反時計回り方向へ回転され(図42参照)、ロック爪86、86、・・・の前面が被ロック部95、95、・・・の後面に係合され装着部77がロックされた状態で本体部76に装着され、本体部76と装着部77が結合される。
ロック解除摘子83は、本体部76と装着部77が結合される動作中は移動されず第1の操作位置にある。
装着部77の本体部76に対するロックの解除は、図43に示すように、ロック解除摘子83を操作して第2の操作位置まで移動させてロック爪86、86、・・・と被ロック部95、95、・・・の係合を解除することにより行うことができる。ロック解除摘子83を第2の操作位置まで移動させた状態において、装着部77を本体部76に対して後方へ移動させることにより両者の結合が解除され、ロック解除摘子83に対する操作を解除することにより、図44に示すように、ロック解除摘子83が付勢バネ90の付勢力によって再び第1の操作位置まで移動される。
上記したように、撮像装置1にあっては、本体部76と装着部77の結合を回転リング81のロック爪86、86、・・・と装着部77の被ロック部95、95、・・・との係合により行い、本体部76と装着部77の結合をレンズ96、96、97の光軸方向において行うようにしているため、落下衝撃等によりファインダー75に大きな外力が付与されたときに回転リング81が回転して装着部77が本体部76から外れ易く、例えば、本体部と装着部の結合を光軸に直交する方向へ装着部を本体部に対してスライドすることにより行う場合のような両者の結合の解除が行われ難いという問題が少なく、ファインダー75の破損や変形の発生率を低減することができる。
また、落下衝撃時等のファインダー75の破損や変形を防止するためにファインダー75の本体部76と装着部77の結合部分を強固な材料によって形成したりファインダー75を強固な構成にする必要がなく、その分、結合機構を簡素な機構にして小型軽量化を図ることができると共にコストの低減を図ることができる。
さらに、撮像装置1にあっては、外筐ホルダー78や装着部77等の光軸方向から見た外形状を楕円形状に形成し、回転リング81の外周側に案内部88a、88a及び被案内部93a、93aを設けているため、ファインダー75を必要最小限の大きさに構成しつつ装着部77の本体部76に対する装着を容易かつ確実に行うことができる。
また、上記したように、回転リング81の外周側の位置に結合部材82の外筐ホルダー78への固定用のネジ止め部分であるネジ挿通孔87e、87e及びネジ止め部78c、78cと、支持ホルダー80の結合部材82への固定用のネジ止め部分であるネジ用挿通孔80e、80e及びネジ止めボス87f、87fを形成することにより、ファインダー75の一層の小型化を図ることができる。
加えて、ロック解除摘子83に回転リング81を介して付勢バネ90の付勢力が付与される構成にすることにより、ロック解除摘子83を第1の操作位置に戻すための専用のバネを設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
把手5の前端部には右方へ突出された端子用突部98が設けられ(図3、図4及び図45参照)、該端子用突部98の右側面に前後に離隔して2つの音声入力端子99、99が設けられている(図46参照)。音声入力端子99、99は異なるチャンネルに対応した端子であり、例えば、前側の音声入力端子99が1チャンネル用、後側の音声入力端子99が2チャンネル用とされている。
端子用突部98の上面には着脱可能なマイクホルダー100が取り付けられ、該マイクホルダー100にマイクロフォン101が取り付けられて保持される。マイクロフォン101は、図3に示すように、マイク本体101aと該マイク本体101aの一端面から引き出されたコード101bと該コード101bに接続されたコネクター101cとによって構成されている。
マイクロフォン101はマイク本体101aの一端部がマイクホルダーに挿通されて保持され、コネクター101cが何れかの音声入力端子99に接続される。
把手5の前端部における左側面には回転ダイヤル102、102が前後に離隔して配置されている(図4及び図45参照)。回転ダイヤル102、102はそれぞれ音声入力端子99、99の左方に対応して位置され、例えば、マイクロフォン101から音声入力端子99、99を介して入力される音声信号のレベル(音量)を調節するダイヤルである。回転ダイヤル102、102はチャンネル数に関して音声入力端子99、99が並ぶ順番と同じ順番で並べられており、例えば、前側の回転ダイヤル102が1チャンネル用、後側の回転ダイヤル102が2チャンネル用とされている。
回転ダイヤル102、102は、装置本体3の前端部に配置された上記回転操作リング7、8の真上に位置されている(図2参照)。回転ダイヤル102、102は、それぞれ左右方向に延びる軸を中心として回転操作され、回転操作リング7、8の回転方向とは直交する方向とされている。
このように回転ダイヤル102、102の操作方向と回転操作リング7、8の操作方向とが直交する方向とされているため、回転ダイヤル102、102の操作時に誤って回転操作リング7、8を回転させてしまうことがないと共に回転操作リング7、8の操作時に誤って回転ダイヤル102、102を回転させてしまうことがなく、誤操作の防止を図ることができる。
把手5の前端部における左側面の下端部には左方及び下方に開口された操作用切欠5aが形成されている。回転ダイヤル102、102は、その下端部が操作用切欠5aに位置されている。従って、操作用切欠5aに指を挿入して回転ダイヤル102、102に宛うことにより、該回転ダイヤル102、102を容易に操作することができる。
上記したように、撮像装置1にあっては、把手5の前端部における一方の側面に音声入力端子99、99を設け、把手5の前端部における他方の側面に回転ダイヤル102、102を設けているため、撮影状態において使用者から視認し易い被写体側に回転ダイヤル102、102が位置され、操作性の向上を図ることができる。
また、回転ダイヤル102、102が装置本体3における使用者側の端部に設けられていないため、撮影時に回転ダイヤル102、102が使用者に意図せず接触して回転してしまうという誤操作のおそれもなく、使い勝手の向上を図ることができる。
さらに、各音声入力端子99、99にチャンネル数に関して対応する各回転ダイヤル102、102が音声入力端子99、99が並ぶ順番と同じ順番で並んで配置されているため、一方の音声入力端子99にマイクロフォン101のコネクター101cが接続されている場合に、操作すべき回転ダイヤル102を容易に把握することができ、誤操作の防止による使い勝手の向上を図ることができる。
加えて、撮像装置1にあっては、把手5の使用者側の端部にファインダー75を設けているため、使用者がファインダー75を覗き込んで使用した状態で回転ダイヤル102、102を視認しながら操作することが可能となり、操作性の向上を図ることができる。
特に、図48に示すように、一方の手2006でグリップ部12を把持し、他方の手2007で把手5を把持してファインダー75を使用しながら回転ダイヤル102、102を操作することが可能であり、操作性及び把持性の向上を図ることができる。
尚、ファインダー75を使用しているときに、回転ダイヤル102、102の視認性及び操作性の向上を図るために、例えば、図49に示すように、把手5の前端部に前方へ行くに従って左方へ変位する傾斜面103を形成し、該傾斜面103に回転ダイヤル102、102を設けてもよい。
また、同じく回転ダイヤル102、102の視認性及び操作性の向上を図るために、例えば、図50に示すように、把手5の前端部に段差面104を形成し、該段差面104の前後にそれぞれ回転ダイヤル102、102を設けてもよい。
さらに、同じく回転ダイヤル102、102の視認性及び操作性の向上を図るために、例えば、図51に示すように、回転ダイヤル102、102を左右に長い円柱状に形成し外周面に表示102a、102aを付するようにしてもよい。
加えて、同じく回転ダイヤル102、102の視認性及び操作性を図るために、例えば、図51に示すように、回転ダイヤル102、102を前後に離隔すると共に上下にも離隔して配置するようにしてもよい。
尚、上記には、二つずつの音声入力端子99、99及び回転ダイヤル102、102を設けた例を示したが、音声入力端子99及び回転ダイヤル102の数は2つに限られることはなく、同数であればそれぞれ三つ以上設けてもよい。
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
1…撮像装置、75…ファインダー、76…本体部、77…装着部、81…回転リング、83…ロック解除摘子、83a…連結部、86…ロック爪、88a…案内部、90…付勢バネ、93a…被案内部、95…被ロック部、96…レンズ、97…レンズ