JP4779550B2 - 穴加工工具 - Google Patents

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Description

本発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入して、該下穴の内壁面を切削して所定の内径の加工穴を成形する穴加工工具に関する。
この種の穴加工工具としては、例えば特許文献1に記載されているような長尺円柱状のリーマが知られている。
このリーマは、例えば特許文献2に開示されているような切削工具に装着されて使用されるものであり、この切削工具が工作機械等に主軸端に装着されて、軸線回りに回転されるとともに、被切削材の下穴、例えば、ステムガイド穴やエンジンのシリンダーヘッドにおけるバルブ穴等に挿入され、この下穴の内壁面を切削して所定の内径の加工穴を形成するものである。
従来のリーマを使用した下穴の加工方法の一例を図9に示す。また、従来のリーマの一例を図10及び図11に示す。
リーマ1は、図11に示すように、長尺円柱状をなすシャンク部2と、このシャンク部2の先端側に配置された先端刃部3とで構成されている。
シャンク部2は、鋼材で構成されて概略多段円柱状をなしており、その後端側には、このリーマ1を切削工具に装着するための装着部4が設けられている。このシャンク部2の先端面には、中央部分がシャンク部2後端側に向けて凹んだV字溝5が形成されている。
また、このシャンク部2には、図示しないクーラント供給孔が、シャンク部2の先端側から後端側にかけて貫通するように形成されてV字溝5に開口されている。
先端刃部3は、超硬合金で構成されて概略円柱状をなしており、その後端面にはシャンク部2先端面に形成されたV字溝5に嵌合可能な凸状部6が形成されている。
先端刃部3の先端外周部には、図10及び図11に示すように、軸線O方向後端側に向けて延びて工具回転方向T前方側に所定の角度で捩れる6条の切屑排出溝7が、周方向に等間隔で軸線Oに対して60度ずつ回転対称に配置されている。ここで、切屑排出溝7の軸線O方向の長さSは、図11に示すように超硬合金で構成された先端刃部3の軸線O方向の長さLに比べて短くされている。
これらの切屑排出溝7の工具回転方向T前方側を向く壁面8と工具回転方向T後方側に連なる外周面9との交差稜線部に切刃10が形成されている。このように切刃10を形成することにより、切屑排出溝7の工具回転方向T前方側を向く壁面8がすくい面とされ、工具回転方向T後方側に連なる外周面9が逃げ面とされる。
切屑排出溝7は、図10に示すように断面V字状をなしており、このV字のなす角度は概略80°とされ、すくい面とされる工具回転方向T前方側を向く壁面8は、概略先端刃部3の外形の断面がなす円の径方向に沿って延びるように形成されている。また、先端刃部3には、軸線Oに沿って延びて後端側(凸状部6)に開口された連通孔(図示せず)が形成されており、この連通孔からそれぞれの切屑排出溝7に延びてその溝底部に開口された吐出孔11が設けられている。
また、この先端刃部3には、先端側から後端側に向かうにしたがい漸次縮径するバックテーパ部12が形成されており、このバックテーパ部12の軸線O方向の長さBは、図11に示すように、切屑排出溝7の軸線O方向の長さSに比べて短く設定されている。つまり、バックテーパ部12の軸線O方向の長さBと、切屑排出溝7の軸線O方向の長さSと、先端刃部3の軸線O方向の長さLとは、L>S>Bの関係を有しているのである。
このリーマ1は、切削工具に装着されて軸線O回りに回転されるとともに軸線O方向先端側に向けて送られて、被切削材Wに予め形成された下穴に挿入され、この下穴の内壁面を切削加工する。この切削の際、切屑排出溝7が工具回転方向T前方側に捩れるように形成されているので、切刃11によって生成した切屑はリーマ1先端側に向けて案内されることになる。また、切削油剤がクーラント供給孔及び連通孔を介して吐出孔11から吐出されることにより、切屑は、切屑排出溝7を流れる切削油剤に流されるようにしてリーマ1先端側に向けて排出される。
そして、従来の下穴の加工方法では、図9に示すように、下穴の長さHに比べて先端刃部3の長さLが長いリーマ1で下穴を加工することになり、下穴の内壁面を加工して成形された加工穴を貫通するように、リーマ1の先端刃部3が配置されることになる。
特開2000−263328号公報 特開2002−59313号公報
この課題を解決するために、本発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入され、該下穴の内壁面を切削加工して加工穴を形成する穴加工工具であって、軸線回りに回転されるとともに内部にクーラント供給孔が穿設されたシャンク部と、切刃を備えた刃先部とを有し、刃先部の先端には、該刃先部の後端と同軸状でかつ該後端よりも径が大となる大径部が形成され、該大径部の外周部にのみ、先端側から後端側に向けて延びる複数の切屑排出溝が形成され、該切屑排出溝の工具回転方向前方側を向く壁面と前記刃先部の外周面との交差稜線部に前記切刃が形成されており、それぞれの前記切屑排出溝の工具回転方向後方には、前記加工穴の内壁面と摺接するガイド部が設けられ、該ガイド部には、前記刃先部の径方向内側に向けて後退するとともに、前記クーラント供給孔に連通するクーラント排出孔が開口された油溝部が設けられており、これらのクーラント排出孔は、前記軸線方向の異なる位置に配置され、前記油溝部は、前記軸線方向先端側に向けて開口されるとともに、前記軸線方向後端側が前記刃先部の径方向外側に向けて切り上げられて溝深さが漸次浅くなっていることを特徴とする。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、剛性を確保することにより、高速回転した際の振れを防止して加工穴を精度良く成形できるとともに、切削抵抗を低減して折損を防止することができる穴加工工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は、被切削材に予め形成された下穴に挿入して、該下穴の内壁面を切削加工して加工穴を成形する穴加工工具であって、軸線回りに回転されるシャンク部と該シャンク部の先端に配置された先端刃部とを有し、該先端刃部には、先端側から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、該切屑排出溝の工具回転方向前方側を向く壁面と前記先端刃部の外周面との交差稜線部に切刃が形成されており、前記先端刃部は、前記シャンク部よりも高い硬度を有する材料で構成されており、前記先端刃部には、先端面から後端側に向けて漸次外径が小さくなるようにバックテーパ部が形成されており、該バックテーパ部の前記軸線方向の長さが、前記先端刃部の前記軸線方向の長さよりも短くされ、前記切屑排出溝の前記軸線方向の長さが、前記バックテーパ部の前記軸線方向の長さよりも短くされていることを特徴としている。
この穴加工工具によれば、前記先端刃部を、前記シャンク部よりも高い硬度を有する材料で構成し、前記先端刃部の軸線方向の長さを、前記下穴の長さよりも短くしたことにより、前記切刃の長さを下穴よりも確実に短くすることができるとともに、この先端刃部に形成される切刃の耐摩耗性を向上して寿命の延長を図ることができる。
上記の下穴の加工方法に用いる穴加工工具として、軸線回りに回転されるシャンク部と該シャンク部の先端に配置された先端刃部とを有し、前記先端刃部には、先端側から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、該切屑排出溝の工具回転方向前方側を向く壁面と前記先端刃部の外周面との交差稜線部に切刃が形成されており、前記先端刃部の先端面から後端側に向けて漸次外径が小さくなるようにバックテーパ部が形成されており、該バックテーパ部の前記軸線方向の長さが、前記先端刃部の前記軸線方向の長さよりも短くされたものを使用することにより、先端刃部の後端側部分の外径が過度に小さくならず穴加工工具の剛性を確保できるので好ましい。
また、バックテーパ部が形成されているので、先端刃部の先端側外周に設けられた切刃によって成形された加工穴の内壁面と先端刃部の後端側が摺接することがなく、切削加工をスムーズに行うことができる。
さらに、穴加工工具に形成された前記切屑排出溝の前記軸線方向の長さを、前記バックテーパ部の前記軸線方向の長さよりも短くすることにより、この先端刃部を切り欠く部分を少なくすることができ、この穴加工工具の剛性をさらに向上させることができる。
また、前記シャンク部先端側の外径を、前記バックテーパ部の後端側外径よりも0.02mm以上小さくすることにより、シャンク部が加工穴の内壁面から離間されて接触が防止されるので、加工穴の内壁面が傷つくおそれがないとともに、このリーマの回転トルクの上昇を防止できる。また、先端刃部が下穴よりも短くても確実に下穴内に先端刃部を挿入できるので、この穴加工工具による下穴の加工を確実に行うことができる。
また、前記切屑排出溝の前記軸線に垂直な断面をU字状、すなわち切屑排出溝の前記工具回転方向前方側を向く壁面と、工具回転方向後方を向く壁面とが、前記断面において、凹円弧等の溝底を介して略平行に対向するように形成することにより、例えば、前述した従来のリーマの断面V字状の切屑排出溝と同じ溝深さで、溝底がなす凹円弧の半径を同じくしたものを形成した場合に、切り欠かれる部分が少なくなり、この穴加工工具の剛性を確保することができる。よって、高速回転時の振れを防止して加工穴を精度良く成形できるとともに、切削抵抗によって折損することを抑制して寿命延長を図ることができる。
また、切屑排出溝の断面積が小さくなるので、切削油剤を切屑排出溝の溝底部に開口された吐出孔から吐出する場合には、この切屑排出溝を通過する切削油剤の流速が大きくなり、切刃によって生成した切屑を、例えば穴加工工具の先端方向に向けて確実に排出することができる。したがって、こうして切屑を先端方向に排出することにより、切屑排出溝の断面積を小さくしても、この切屑排出溝の中に切屑が詰まることがなく、この穴加工工具での加工をスムーズに行うことができる。
さらに、前記外周面に、前記切刃に連なるように形成された第1ランド部と、該第1ランドの工具回転方向後方側に連なり径方向内側に後退した逃げ部と、該逃げ部の工具回転方向後方側に連なるように形成された第2ランド部とを設けることにより、加工穴と摺接する部分を減少させることができ、この穴加工工具での切削時の切削抵抗を小さくすることができる。また、第1ランド部及び第2ランド部が形成されているので、加工穴とこれら第1、第2ランド部とが摺接して加工穴の内壁面を滑らかに仕上げることができる。また、これら第1、第2ランド部がガイドの役割を果たし、この穴加工工具の回転が安定して加工穴を精度良く成形することができる。
このように本発明によれば、剛性を確保することにより、高速回転した際の振れを防止して加工穴を精度良く成形できるとともに、切削抵抗を低減して折損を防止することができる穴加工工具を提供することができる。
以下に、本発明の第1の実施形態である穴加工工具について添付した図面を参照にして説明する。図1に本発明の実施形態である穴加工工具を用いた下穴の加工方法を、図2及び図3に穴加工工具としてのリーマを示す。また、図4にこのリーマが装着される切削工具を示す。
リーマ21は、長尺円柱状をなすシャンク部22と、このシャンク部22の先端側(図3において下側)に配置された先端刃部23とで構成されている。
シャンク部22は、鋼材等により構成されて概略多段円柱状をなしており、後端側(図3において上側)には、このリーマ21を切削工具41に装着するための装着部24が設けられている。この装着部24には、軸線Oに平行に延びる平坦面24Aが設けられている。
シャンク部22先端側の外径Dsは、装着部24が設けられた後端側に比べて一段小径とされている。シャンク部22の先端面には、中央部分がシャンク部22後端側に向けて凹んだV字溝25が形成されており、このV字溝25のなす角度は、60°〜120°の範囲内とされ、本実施形態では90°に設定されている。
また、このシャンク部22には、クーラント供給孔がシャンク部22の先端側から後端側にかけて貫通するように形成されており、このV字溝25の中央部に開口されている。
先端刃部23は、シャンク部22よりも高硬度の例えば超硬合金で構成されて概略円柱状をなしており、その後端面には、シャンク部22先端面に形成されたV字溝25に嵌合可能な凸状部26が形成されている。
先端刃部23の先端外周部には、軸線O方向後端側に向けて延びて工具回転方向T前方側に所定の捩れ角(本実施形態では10°)で捩れる複数の切屑排出溝27が、周方向に等間隔で軸線Oに対して所定角度ずつ回転対称に配置されている。本実施形態では、図2に示すように、6条の切屑排出溝27が軸線Oに対して60°ずつ回転対称に配置されている。
これらの切屑排出溝27の工具回転方向T前方側を向く壁面28と工具回転方向T後方側に連なる外周面29との交差稜線部に、切刃30が形成されている。
このように切刃30を形成することにより、切屑排出溝27の工具回転方向T前方側を向く壁面28がすくい面とされ、工具回転方向T後方側に連なる外周面29が逃げ面とされる。そして、この切刃30は、切屑排出溝27と同じく後端側に向かうにしたがい軸線O回りに工具回転方向T前方側に所定の捩れ角(本実施形態では10°)で捩れるらせん状に形成されている。
ここで、切屑排出溝27の軸線O方向の長さSは、超硬合金で構成された先端刃部23の軸線O方向の長さLに比べて短く設定されている。
また、切屑排出溝27は、図2に示すように断面V字状をなしており、このV字のなす角度は概略80°とされ、すくい面とされる工具回転方向T前方側を向く壁面28は、概略先端刃部23の外形の断面がなす円の径方向に沿って延びるように形成されている。また、先端刃部23には、軸線Oに沿って延びて凸状部26に開口された連通孔(図示せず)が形成されており、この連通孔からそれぞれの切屑排出溝27に延びてその溝底部に開口された吐出孔31が設けられている。
さらに、この先端刃部23には、先端側から後端側に向かうにしたがい漸次縮径するバックテーパ部32が形成されており、このバックテーパ部32の軸線O方向の長さBは、切屑排出溝27の軸線O方向の長さSに比べて短く設定されている。換言すると、バックテーパ部32の長さBと切屑排出溝27の長さSと先端刃部23の長さLとは、L>B>Sの関係を有しているのである。さらに、この切屑排出溝27の工具回転方向T前方側を向く壁面28と前記外周面29との交差稜線部に形成された前記切刃30は、切屑排出溝27の後端側の切れ上がりを考慮すると、その軸線O方向の長さCが切屑排出溝27の前記長さSより短くされている。
また、バックテーパ部32の後端の外径Dbは、シャンク部22先端側の外径Dsに対して0.02mm以上大きくなるように設定されており、本実施形態では0.02mm大きくされている。ここで、バックテーパ部32の長さBが先端刃部23の長さLより短くされた本実施形態では、このバックテーパ部32より後端側にも超硬合金よりなる先端刃部23部分が延在し、この部分はバックテーパ部32の後端から段差を介して一段縮径してシャンク部22の前記外径Dsと同径となるようにされており、よって、この段差の大きさは0.01mm以上(本実施形態では0.01mm)とされる。
このリーマ21は、図4に示す切削工具41に装着されて使用される。切削工具41は、軸線M回りに回転される多段円柱状の工具本体42を有している。
この工具本体42の先端面には、軸線Mに沿うように延びる装着孔43が穿設されている。この装着孔43の後端側に連通するように位置調整ボルト44が挿入されたクーラント孔45が設けられており、このクーラント孔45は工具本体42後端側に設けられた取付部46に開口されている。
また、工具本体42の側面に開口して装着孔43に連通されたネジ孔47が形成され、このネジ孔47にクランプネジ48が螺着されている。
リーマ21は、工具本体42の先端面に穿設された装着孔43に挿入され、シャンク部22の後端面が位置調整ボルト44の先端面に当接させられるとともにシャンク部22の平坦面24Aが工具本体42のネジ孔47が設けられた方向に向くように、かつ、リーマ21の軸線Oと工具本体42の軸線Mとが一致するように配置される。そして、工具本体42のネジ孔47に螺着されたクランプネジ48をねじ込んで平坦面24Aを押圧することにより、リーマ21が工具本体42に固定される。
このようにリーマ21が装着された切削工具41は、工作機械の主軸端に取付部46を介して取り付けられ、リーマ21の軸線M方向の位置調整を行った後、軸線M(軸線O)回りに回転されるとともに軸線M(軸線O)先端方向に向けて送られ、リーマ21が被切削材Wに形成された下穴(例えば、ステムガイド穴等)に挿入され、この下穴の内壁面を切削して所定の内径の加工穴を形成するものである。
リーマ21による切削加工を行う際には、切削油剤が工作機械からパイプを通じて工具本体42のクーラント孔45に供給される。クーラント孔45に供給された切削油剤は、リーマ21のシャンク部22に形成されたクーラント供給孔を通じて先端刃部23へ供給され、先端刃部23に形成された連通孔及び吐出孔31を通じて、切屑排出溝27の溝底部から下穴の内壁面に向けて吐出される。
下穴の内壁面を切削加工した際に生成する切屑は、切屑排出溝27が工具回転方向T前方側に捩れるように形成されているので、リーマ21の先端側に向けて案内されることになる。また、切削油剤がクーラント供給孔及び連通孔を介して吐出孔31から吐出することにより、この切削油剤に流されるようにして、切屑はリーマ21の先端側に向けて排出される。
ここで、本実施形態の穴加工工具を用いた下穴の加工方法では、下穴の長さHに対して先端刃部23の長さLが短いリーマ21が使用され、したがって、この先端刃部23の外周に形成される切刃30もその軸線O方向の長さCが下穴の長さHよりも短いリーマ21が使用される。リーマ21での加工終了時点では、図1に示すように、加工穴の下側部分に先端刃部23が位置し、上側部分にはシャンク部22の一部が配置されることになる。
このようなリーマ21を使用することにより、加工穴の内壁面と先端刃部23との摺接部分が小さくなり切削抵抗を抑えることができる。また、切屑排出溝27や吐出孔31等が形成された先端刃部23の長さLが短いので、このリーマ21の剛性が確保され、切削抵抗による折損を防止することができる。さらに、剛性向上によって高速回転時の振れやビビリを抑制して加工穴を精度良く成形することができる。
なお、このリーマ21では先端刃部23にバックテーパ部32が形成されているので、リーマ21の先端が最も外径が大きく後端側は外径が小さくなり、加工穴の内側にリーマ21を確実に挿入でき、切削加工を確実に行うことができる。
また、このバックテーパ部32の長さBが先端刃部23の長さLよりも小さくされているので、先端刃部23の後端側の外径が過度に小さくならずリーマ21の剛性を確保することができる。
さらに、切屑排出溝27の軸線O方向の長さSが、バックテーパ部32の軸線O方向の長さBよりも短くされているので、この先端刃部23を切り欠く部分が少なくなり、このリーマ21の剛性をさらに向上させることができる。
また、シャンク部22の外径Dsが、前記バックテーパ部32の後端側外径Dbよりも0.02mm小さくされているので、シャンク部22が加工穴の内壁面から離間され、加工穴の内壁面が傷つくおそれがないとともに、このリーマ21の回転トルクの上昇を防止できる。
次に、本発明の第2の実施形態である穴加工工具について添付した図面を参照にして説明する。図5及び図6に、本発明の第2の実施形態である穴加工工具としてのリーマを示す。なお、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
この第2の実施形態では、切屑排出溝27は、図5に示すように断面U字状をなしており、すくい面をなす工具回転方向T前方側を向く壁面28は、概略先端刃部23の外形の断面がなす円の径方向に沿って延びるように形成されている。本実施形態では、図5に示すように、3条の切屑排出溝27が軸線Oに対して120°ずつ回転対称に配置されている。
この切刃30に連なり逃げ面をなす外周面29には、切刃30に連なるように形成された第1ランド部51と、この第1ランド部51の工具回転方向T後方側に連なり径方向内側に後退した逃げ部52と、この逃げ部52の工具回転方向T後方側に連なるように形成された第2ランド部53とが設けられている。第1ランド部51及び第2ランド部53は、軸線Oを中心とした同じ半径の円弧状に形成されている。また、逃げ部52は、軸線Oに垂直な断面において前記切屑排出溝27がなす断面V字の溝底の半径よりも大きな半径で径方向内側に向けて凸となる、前記切屑排出溝27よりも幅広の、ただし溝深さの深いR溝状に形成されており、この逃げ部52は前記バックテーパ部32の後端を越えてシャンク部22先端の手前まで延設されている。
また、先端刃部23には、軸線Oに沿って延びて凸状部26に開口された連通孔(図示せず)が形成されており、この連通孔からそれぞれの切屑排出溝27に向けて延びてその溝底部に開口された吐出孔31と、それぞれの逃げ部52に向けて延びて逃げ部52がなすR溝の溝底部に開口された排出孔54とが設けられている。
また、この第2の実施形態であるリーマ21においては、切屑排出溝27が断面U字状に形成されており、径方向外側に向けて大きく開口しておらず切り欠き部分が少ないので、このリーマ21の剛性がさらに向上されている。したがって、このリーマ21を高速回転させた際の振れを防止して加工穴を精度良く成形することができる。また、切削抵抗によってリーマ21が折損してしまうことを抑制して、このリーマ21の寿命延長を図ることができる。
また、切屑排出溝27の断面積が小さくされているので、切削油剤を切屑排出溝27の溝底部に開口された吐出孔31から吐出した際に、この切屑排出溝27を通過する切削油剤の流速が大きくなり、切刃30によって生成した切屑をリーマ21の先端方向に向けて確実に排出することができる。したがって、この切屑排出溝27の中を切屑が通過することがないので、切屑排出溝27の断面積を小さくしても切屑を確実に排出でき、このリーマ21での加工をスムーズに行うことができる。
また、逃げ面をなす外周面29に逃げ部52が形成されているので、加工穴の内壁面と摺接する部分を調整することができ、このリーマ21の切削抵抗を小さくすることができる。また、第1ランド部51及び第2ランド部53が形成されているので、加工穴とこれら第1、第2ランド部51、53とが摺接して加工穴の内壁面を滑らかに仕上げることができる。また、これら第1、第2ランド部51、53がガイドの役割を果たし、このリーマ21の回転が安定して加工穴を精度良く成形することができる。
さらに、切削油剤が、切屑排出溝27の溝底部に開口された吐出孔31のみでなく、逃げ部52がなすR溝の溝底部に開口された排出孔54からも供給されるので、切削油剤による切屑の排出を確実に行うことができる。
以上、本発明の実施形態のリーマ21について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、リーマ21を図3に示す切削工具41に装着して使用するものとして説明したが、他の切削工具やアダプタ等に装着して使用するものであっても良い。
また、切屑排出溝27をリーマ21の後端側に向かうにしたがい工具回転方向T前方側へ向けて捩れるように形成したもので説明したが、これに限定されることはなく、例えば、図7に示すように、切屑排出溝27を工具回転方向T後方側に向けて捩れるように形成したものや、図8に示すように、切屑排出溝27を捩れのない直線状に形成したものであっても良い。
図7及び図8に示すように切屑排出溝27を形成した場合には、切刃30によって生成した切屑がリーマ21先端側へ向けて案内されることはないが、切削油剤が切屑排出溝27を大きな流速でリーマ21先端側に向けて流れることで、切屑をリーマ21先端側へ排出することができる。
本発明のリーマを用いた下穴の加工方法を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態であるリーマの正面図である。 図2&year=2007&no=098517" \l "fig2" に示すリーマの側面図である。 図2に示すリーマが装着される切削工具の側面部分断面図である。 本発明の第2の実施形態であるリーマの正面図である。 図5に示すリーマの側面図である。 本発明の他の実施形態であるリーマの側面図である。 本発明の他の実施形態であるリーマの側面図である。 従来を示す説明図である。 従来のリーマの正面図である。 図10に示すリーマの側面図である。
符号の説明
21 リーマ(穴加工工具)
22 シャンク部
23 先端刃部
27 切屑排出溝
30 切刃
32 バックテーパ部
51 第1ランド部
52 逃げ部
53 第2ランド部

Claims (4)

  1. 被切削材に予め形成された下穴に挿入して、該下穴の内壁面を切削加工して加工穴を成形する穴加工工具であって、
    軸線回りに回転されるシャンク部と該シャンク部の先端に配置された先端刃部とを有し、該先端刃部には、先端側から後端側に向けて延びる切屑排出溝が形成され、該切屑排出溝の工具回転方向前方側を向く壁面と前記先端刃部の外周面との交差稜線部に切刃が形成されており、
    前記先端刃部は、前記シャンク部よりも高い硬度を有する材料で構成されており、
    前記先端刃部には、先端面から後端側に向けて漸次外径が小さくなるようにバックテーパ部が形成されており、該バックテーパ部の前記軸線方向の長さが、前記先端刃部の前記軸線方向の長さよりも短くされ、
    前記切屑排出溝の前記軸線方向の長さが、前記バックテーパ部の前記軸線方向の長さよりも短くされていることを特徴とする穴加工工具。
  2. 前記シャンク部先端側の外径が、前記バックテーパ部の後端側外径よりも0.02mm以上小さくされていることを特徴とする請求項に記載の穴加工工具。
  3. 前記切屑排出溝は、前記軸線に垂直な断面がU字状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の穴加工工具。
  4. 前記外周面には、前記切刃に連なるように形成された第1ランド部と、該第1ランドの工具回転方向後方側に連なり径方向内側に後退した逃げ部と、該逃げ部の工具回転方向後方側に連なるように形成された第2ランド部とが備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の穴加工工具。
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