JP4779035B2 - 照明具 - Google Patents
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Description
このようにした照明具は、熱伝導率の高いアルミ製の熱伝導板3に上記LEDチップ1を搭載した基板2を密着させているので、LEDを発光させたときの熱は、基板2からアルミ製の熱伝導板3内に拡散して速やかに熱放射板4,5まで伝達される。
その結果、熱伝導率の高い熱伝導板3を熱放射率の高い熱放射板4,5で覆った全体の放熱性がきわめてよくなり、基板2を低温に保つことができる。
また、上記のように熱放射板4,5は、熱伝導率が低いので、熱放射板4,5で覆われた表面に手などが触れても火傷などしないことはもちろん、不快な熱さを感じることもない。
また、一方の放熱板7が膨張すれば、上記長穴11の長手方向の幅が狭くなることも考えられるが、長穴11の幅が狭くなれば、基板10が押されて損傷することも考えられる。
いずれにしても、上記LEDバックライトユニットの基板取り付け構造では、LEDが発する熱対策にはなりえないという問題があった。
また、基板が規制された範囲内でガタ付き可能とは、必ずしも全方向にガタ付き可能にしなくてもよく、例えば熱伝導板がもっとも大きく熱膨張する方向に対してだけガタ付くようにしてもよい。
いずれにしても、この発明では、熱放射板を熱伝導板に密着させたとき、基板が熱伝導板の面に密着しながらその面に沿って多少動きうることが条件になる。
第3の発明は、上記熱伝導板に上記位置決め手段としての凸部を設けるとともに、基板にはこの凸部の外径よりも内径を大きくした挿入部を形成し、この挿入部の範囲内で基板が熱伝導板に対してガタ付き可能にした点に特徴を有する。
なお、上記凸部は、それがピンやビスであってもよいし、熱伝導板と一体にしたものでもよい。また、挿入部は孔でもよいし、凹部であってもよい。
第5の発明は、上記導電線とLEDチップの接点とを導電性接着剤で接着した点に特徴を有する。
第7の発明は、熱放射板でLEDチップの接点を覆った点に特徴を有する。
第8の発明は、LEDチップを搭載したひとつの基板を1単位にして、この基板の単位ごとに、熱伝導板の両面に熱放射板を密着させた三層構造体を構成した点に特徴を有する。
第9の発明は、連結手段を介して複数の上記三層構造体を連結した点に特徴を有する。
第7の発明によれば、基板の接点を樹脂製の熱放射板で覆ったので、当該照明具を湿度の高い環境で使用しても、結露による接点の損傷や感電あるいは漏電等の問題が発生しない。
第8の発明によれば、基板を一単位にした三層構造体を、例えば狭い箇所にも設置することができる。
第9の発明によれば、複数の三層構造体を連結できるので、環境に応じていろいろなデザインを選択することができる。
なお、基板24をセラミック製にしたのは、セラミックが絶縁性と熱放射性に優れているからである。
なお、上記熱放射板27がこの発明の第1熱放射板を構成し、熱放射板26が第2熱放射板を構成するものである。
上記基板24の取り付け面側に密着させた熱放射板27には、図2に示すように、窓孔28とこの窓孔28の回りを囲う凹部29とを、この熱放射板27の厚み方向に2段階に形成している。つまり、上記凹部29を熱伝導板21側にし、窓孔28を熱伝導板21とは反対側に位置させる2段階の構造にしている。
また、上記のように凹部29の縁29aをこの発明の位置決め手段として機能させたときには、上記ピン22は基板24を熱伝導板21に対して仮止めする手段として機能することになる。
したがって、基板24は、必ずしも全方向にガタ付き可能にしなくてもよく、例えば熱伝導板21がもっとも大きく熱膨張する方向にたいしてだけガタ付くようにしてもよい。
構成する底面29bで熱伝導板21に密着させることができる。言い換えれば、凹部29は、基板24が熱放射板27に密着しながらガタ付ける深さを保たなければならない。
なお、図中符号30は、凹部29の底面29bに形成した逃げ穴で、ピン22の先端をこの逃げ穴30内に位置させるようにしたものである。
そして、上記接点は凹部29の底面29bで覆われるようにしたもので、上記窓孔28はLEDチップ23を露出させるのに必要最小限の大きさを保てば足りるものである。
例えば、上記熱伝導板21を構成するアルミは、伝導率が230[W/(m・k)]の高伝導性金属であり、熱放射率は0.05である。これに対し、熱放射板26,27を構成する上記ABS樹脂は、熱伝導率が0.1〜0.18[W/(m・k)]、熱放射率が0.6〜0.9であり、特に、アルミと比べると、熱伝導率が低く、熱放射率が非常に高いことが分かる。
つまり、熱伝導率の高い熱伝導板21の露出部分に、熱伝導率が低く、熱放射率が高い樹脂製の熱放射板26,27を密着させていることになる。
つまり、熱伝導板21の両面を熱放射板26,27で覆って三層構造にしたので、熱伝導板21で速やかに拡散した熱が、その表面から熱放射板26,27に効率よく伝達されるものと考えられる。このように、熱放射板26,27に速やかに熱が伝達されることにより、熱放射板26,27の高い熱放射率がより活かされ、効率的な放熱ができることになる。
さらに、LEDの発光エネルギーを大きくしてその明るさを増すと、LEDが高温化するが、この実施形態では、たとえ高温化したとしても、人に火傷を負わせたり、不快感を与えたりしないので、積極的に高出力を図ることができる。
ただし、この照明具は、電気スタンドだけでなく、例えば上から吊るして用いる照明具として用いることもできる。
なお、熱伝導板21を長尺状にして、それに所定の間隔を保持してLEDチップ23を搭載した基板24を設け、それら基板24を複数の熱放射板27で覆うようにしてもよい。
このようにLEDチップ23の接点を気密にシールすることによって、当該照明具を湿度の高い環境で使用しても、結露による接点の損傷や感電あるいは漏電等の問題が発生しない。
なお、上記のように接点を気密にシールするためには、例えば上記凹凸33a部分あるいは基板24の周辺にOリングを埋め込むようにしてもよい。
また、上記熱放射板26,27を構成する材質もABS樹脂に限らず、アクリル、ポリプロピレン、ポリスチレンや、アクリロニトリル・スチレン共重合体など、熱伝導率が低く、熱放射率の高い一般的な樹脂を用いることができる。
さらに、上記熱放射板26,27は、熱膨張率が低い材質であれば、必ずしも同一のものを用いなくてもよい。
22 ピン
26,27 熱放射板
28 窓孔
29 凹部
29a 縁
31 導電線
32 溝
Claims (9)
- 熱伝導率の高い金属製の熱伝導板の一方の側面に、熱放射率が高くかつ熱伝導率が低い樹脂製の熱放射板を密着させ、上記熱伝導板と熱放射板との間にLEDチップを搭載したセラミック製の基板を介在させ、上記熱放射板であって、上記基板を設置する位置に対応した個所に、LEDチップが発光する光を透過する窓孔を形成するとともに、上記基板から放出される熱を、上記熱伝導板内で拡散させて上記樹脂製の熱放射板に伝達し、伝達された熱を上記樹脂製の熱放射板から外気へ放出する構成にした照明具において、上記金属製の熱伝導板に対して上記セラミック製の基板を規制された範囲内でガタ付き可能に止める位置決め手段を設けるとともに、上記熱放射板に形成した窓孔の周囲に、上記基板を組み込む凹部を形成し、この凹部は、上記基板の厚さとほぼ同一の深さを保つ一方、上記熱放射板を熱伝導板に固定したとき、上記凹部に組み込まれた基板が、熱伝導板に密着しながら上記規制された範囲内でガタ付き可能な構成にした照明具。
- 上記凹部の縁が上記位置決め手段を構成し、凹部にはめ込まれた基板がこの凹部の縁の範囲内で、上記熱伝導板に対してガタ付き可能にした請求項1記載の照明具。
- 上記熱伝導板に上記位置決め手段としての凸部を設けるとともに、基板にはこの凸部の外径よりも内径を大きくした挿入部を形成し、この挿入部の範囲内で基板が熱伝導板に対してガタ付き可能にした請求項1記載の照明具。
- 上記熱放射板には導電線を導く溝を形成し、この溝にはめ込んだ導電線を、基板に搭載したLEDチップの接点に接続した請求項1〜3のいずれかに記載の照明具。
- 上記導電線とLEDチップの接点とを導電性接着剤で接着した請求項4記載の照明具。
- 上記熱伝導板の両面にLEDチップを搭載した基板を設置するとともに、この熱伝導板の両面に上記熱放射板を密着させた請求項1〜5のいずれかに記載の照明具。
- 熱放射板でLEDチップの接点を覆った請求項1〜6のいずれかに記載の照明具。
- LEDチップを搭載したひとつの基板を1単位にして、この基板の単位ごとに、熱伝導板の両面に熱放射板を密着させた三層構造体を構成してなる請求項1〜7のいずれかに記載の照明具。
- 連結手段を介して複数の上記三層構造体を連結した請求項8に記載した照明具。
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