JP4778517B2 - 断熱反応器での未精製メタノールからのジメチルエーテルの製造方法 - Google Patents

断熱反応器での未精製メタノールからのジメチルエーテルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、断熱反応器で未精製(粗製)メタノールからジメチルエーテルの製造方法に関し、更に詳しくは、水を含有する未精製メタノールを、特定の金属陽イオンに部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナの中から選択された触媒(2)とからなるを触媒系の上で脱水し、反応体が、一つの断熱反応器又は二つの断熱反応器の中で、触媒(1)と触媒(2)と順次接触し、これによって、触媒の失活や副産物の生成なしに効果的な脱水反応が行われ、清浄燃料及び化学産業原料として有用なジメチルエーテルを未精製メタノールから向上された収率で製造する方法に関する。
ジメチルエーテル(DME)はエアゾール噴射剤、冷却剤及び化学産業の原料として広く知られており、清浄燃料としてもその効用価値が大きい。現在ジメチルエーテルは、不燃性の炭化水素ガスの排出が著しく低く、天然ガスの短所を補完することができる次世代エネルギーの原料として注目されているため、更に効率的で新規のジメチルエーテルの製造工程の開発が早急に必要とされている。
下記反応式1に表されるように、ジメチルエーテルの工業的製造方法はメタノールを脱水反応させることである。
2CH3OH → CH3OCH3+H2O 反応式1
ジメチルエーテルの製造過程において、メタノール脱水反応は通常、固体酸触媒を使用して250〜450℃の温度で行われ、詳しくは、γ−アルミナ[特許公開公報昭59−16845号]、シリカ−アルミナ[特許公開公報昭59−42333号]などが触媒として一般的に使用される。しかし、γ−アルミナ及びシリカ−アルミナは親水性物質であるため表面に水が容易に吸着して活性点の量が減少し、結果的に触媒活性が低下する。従って、ジメチルエーテルの製造工程で原料として使用されるメタノールに水が含まれると、固体酸触媒の活性が著しく低下する。
そこで、前述した問題点を解決するために、ジメチルエーテルの製造工程にてメタノール内の水の含量を数百ppm未満に下げて使用するが、合成ガスから製造される未精製メタノールは、副生物として10〜20%の水を含有し、メタノールを蒸留して水を完全に除去しなければならない。また、未反応メタノールを再使用する際、脱水反応により生成された水が多量に含まれるため、蒸留工程を利用して水を除去しなければならない。
万一、水により容易に失活されない新規の触媒が開発されれば、蒸留工程でのエネルギー消耗が大きく減少し、経済性が大きく向上されるという効果を得ることができる。
メタノーのジメチルエーテル転換は酸触媒により行われ、ジメチルエーテルは炭化水素を製造する中間化合物であるため、酸触媒の酸点の強度によって触媒の活性と選択性が大きく異なることもある。例えば、強酸点を保有する触媒下では、メタノールがジメチルエーテルにまず転換され、最終的に炭化水素へ転換されて、結果的に炭化水素類が副産物として生成される。一方、弱酸点を保有する触媒下では、触媒活性が低いためジメチルエーテルへの転換が充分に行われない。
水に対する吸着抵抗性を有する酸触媒としてはUSY、モルデン沸石(mordenite)、ZSM系、ベータなどの疎水性ゼオライトがあるが、このようなゼオライトを使用する場合、酸点が非常に高いため、副反応を通して炭化水素とコークスが生成されて選択性が減少する。通常のH−USY、H−ZSM−5、又はH−ベータゼオライトは非常に強い酸点を保有するためメタン、エタン、プロパンのような炭化水素副産物を生成させるという短所がある。副産物として生成された炭化水素は低い分子量のアルカン類であり、生成物としての価値が小さいだけでなく、コーキングにより触媒を非活性化させる。
公開特許公報昭59−16845号 公開特許公報昭59−42333号
従って、本発明の目的は、触媒系下で断熱反応器を利用して未精製メタノールから副産物の生成なしに高い収率でジメチルエーテルを製造する方法を提供することである。
本発明はメタノールを脱水反応させてジメチルエーテルを製造する方法において、前記脱水反応は触媒系を使用して断熱反応器の中で行われ、その触媒において、反応体が、下記化学式1で表される触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナの中から選択された触媒(2)と順次接触される。
X(1-X)/nZ 化学式1
前記化学式1において、Hは水素陽イオン(プロトン)を表し、Mは周期律表上のIA族、IIA族、又はIB族、IIB族の金属陽イオンの中から選択された少なくとも1種の陽イオンを表し、nは置換された陽イオン(M)の酸化数を表し、xは水素陽イオンの含量として10〜90モル%の範囲を有し、ZはSiO2/Al23比が20〜200範囲の疎水性ゼオライトを表す。
このような本発明を更に詳しく説明すると下記の通りである。
本発明は、ジメチルエーテルを製造する方法であって、メタノールを、前記化学式1に表される水素陽イオン(H+)が金属陽イオンに部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナの中から選択された触媒(2)に順次接触させる触媒系を導入し、断熱反応器に前記触媒(1)と触媒(2)を充填させ、脱水反応を行うことでジメチルエーテルを製造する方法に関する。
前記のように製造されたジメチルエーテルは収率の向上だけでなく、副産物として形成されるコークス及びメタン、エタン、プロパンのような軽質炭素水素が著しく減少するという効果が得られる。また、異なる二種の触媒は効果的に断熱反応器に充填されるため、原料であるメタノールの使用範囲を拡大させる。既存の純粋なメタノール及び一定量の水が含有された未精製メタノールが好ましく、前記一定量の水が含有されたメタノールを使用するとより大きな効果が得られる。
従来の置換された疎水性ゼオライト、γ−アルミナ、シリカ−アルミナは各々ジメチルエーテルの製造過程で、メタノールを脱水する際に触媒として使用されていたものであるが、前記触媒は親水性又は強酸点を有するため触媒活性が低下し、その結果、低い収率及び/又は選択性の問題を有する。しかし、本発明では、特定の2種の触媒と順次接触させる触媒系を導入し、触媒の比率を調整する。この時、従来使用される等温反応器の代りに、断熱反応器を使用し、未精製メタノールを添加する際、特定温度、気圧及び空間速度を維持させ、単純に従来に使用されていた触媒ではなく、新規の反応器及び触媒系を導入してジメチルエーテルの製造方法を改善したものである。
本発明の断熱反応器内で未精製メタノールからジメチルエーテルを製造する方法をより具体的に見ると下記の通りである。
断熱反応は外部と熱の出入が遮断されて反応を行われ、ジメチルエーテルを製造する際、従来の等温反応に比べて反応器の設計及び製作が容易で簡便であり、費用節減の効果がある。しかし、断熱反応器に部分置換された疎水性ゼオライト、γ−アルミナ、又はシリカ−アルミナなどの既存触媒を各々充填して使用する場合、断熱反応はむしろ逆効果を引き起こしてしまう問題がある。
即ち、メタノールの脱水反応は反応器内の温度が50〜100℃上昇される発熱反応であり、詳しくは、もし反応器の入口の温度が約250℃の場合、20モル%の水を含有したメタノール転換率が約40〜50%に到達する時、反応器の出口の温度は約300℃となる。この時、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナを単独使用すると、反応器の入口の温度である250℃程度では水を含有した未精製メタノールの脱水反応が殆ど行われず、疎水性ゼオライトのみを単独で使用する場合には軽質炭化水素を生成するという問題が生じるようになる。
従って、本発明は断熱反応器を利用して水が含有された未精製メタノールから効果的にジメチルエーテルを製造するために、下記のような特定の触媒と順次接触する触媒系を断熱反応器内部に充填させて使用することに技術的特徴がある。
本発明で使用された触媒系は部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)とγ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)で構成され、断熱反応器に導入して使用するが、前記各々の触媒についてより具体的にみて見ると下記の通りである。
メタノールと最初に接触される、部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)は前記化学式1に表されるように、水素陽イオンが金属陽イオンに部分置換された疎水性ゼオライト触媒を使用する。
一般的に、メタノール脱水反応に使用される疎水性ゼオライトであるUSY、モルデン沸石、ZSM系及びベータは強酸点を保有しているため、軽質炭化水素などの副産物を発生させるという問題があった。本発明では、前記強酸点を除去するために水素陽イオンが金属陽イオンに部分置換された疎水性ゼオライトを使用する。前記疎水性ゼオライトの種類としては、部分置換された場合、USY、モルデン沸石、ZSM系及びベータなどを使用することができ、より好ましくは、SiO2/Al23比が20〜200であるものを使用する。これはSiO2/Al23比が20未満の場合、親水性を有して触媒が水の吸着により非活性化してしまい、また、SiO2/Al23比が200を超過すると酸点が殆どなくなるため、効果的にメタノール脱水反応を行うことができなくなる。
本発明では前記疎水性ゼオライトの水素陽イオン(H+)の含量が10〜90モル%に維持されるように調節する。そのために、疎水性ゼオライトはIA族(アルカリ金属)、IIA族(アルカリ土類金属)、Cu、AgなどのIB族、又はZnなどのIIB族の中から選択される少なくとも1種の陽イオンにてイオン交換させ、陽イオンが混合された状態となるように処理して強酸点の強度を適切に調節する。即ち、強酸点を有するH型ゼオライトはナトリウムイオン及びカルシウムイオンなどの金属陽イオンとイオン交換させてNaH型又はCaH型ゼオライトを形成して強酸点の強度を調節する。実際に、従来使用されるものとして、Na−ZSM−5、Na−ベータ及びNa−MORのようなNa+がイオン交換されたNa型ゼオライトと、H−ZSM−5、H−ベータ及びH−MORゼオライトのようなH+のみがイオン交換されたH型のゼオライトがあるが、Na型ゼオライトは弱酸点のみを有するため非効果的であり、H型ゼオライトは非常に強い酸点を有するため炭化水素の産物を生成させるという問題がある。
本発明の置換された疎水性ゼオライトは水素陽イオン(H+)が10〜90モル%の範囲で適切な酸点を保有している。
このような前記化学式1に示される置換された疎水性ゼオライトの製造方法をより詳しく説明すると下記の通りである。
本発明ではSiO2/Al23比が20〜200であるUSY、モルデン沸石、ZSM系及びベータなどの疎水性ゼオライトの強酸点の強度を調節するための方法として、特定の金属陽イオンを利用してイオン交換方法又は含浸法を通して水素陽イオンを部分置換し、このような置換法は通常的なイオン交換方法又は含浸法による。
イオン交換方法の場合、NaH型ゼオライトを製造するためにナトリウムを含有する塩水溶液、具体的に塩化ナトリウム又は硝酸ナトリウムの塩水溶液の中でNH4型ゼオライトをイオン交換させた後、これを乾燥して焼成して製造する。含浸法の場合、NaH型ゼオライトを製造するためにナトリウムを含有する塩水溶液、具体的に塩化ナトリウム又は硝酸ナトリウムの塩水溶液にNH4型ゼオライトを添加して攪拌した後、これを乾燥して焼成して製造する。そして、CaH型ゼオライトを製造するためにはカルシウム塩水溶液、例えば塩化カルシウム又は硝酸カルシウムの塩水溶液の中にNH4型ゼオライトを添加して攪拌した後、これを乾燥して焼成して製造する。
この時、SiO2/Al23比が20〜200であるUSY、モルデン沸石、ZSM系、ベータなどの疎水性ゼオライトのイオン交換量によって酸点の強度が異なるため、本発明が要求する適当な強酸点を保有するゼオライト触媒を製造するためには、水素陽イオンのモル比を10〜90モル%の範囲で維持することが好ましい。
前記化学式1に表される触媒を断熱反応器の上層部に充填して使用する場合、触媒の非活性化なしに高い触媒活性を維持することができるため、水が含まれた未精製メタノールを原料として使用しても前記脱水反応を効果的に行うことができるようになる。また、触媒が副反応を抑制して炭化水素とコークスの生成を最大限抑制することができ、水素陽イオン一部が金属陽イオンに適切に置換され、強酸点が除去されるため、ジメチルエーテルの選択度を大きく向上させることができるようになる。断熱反応器を使用すると、メタノールの脱水により生じる発熱反応により断熱反応器内部の温度が約50〜100℃増加するようになり、300℃以上の高温では副反応であるコーキング形成及び軽質炭化水素の生成が可能となる。
従って、断熱反応器の下層部を疎水性ゼオライトより弱い触媒酸であるγ−アルミナ及びシリカ−アルミナなどの別の種類の触媒で充填すると、副反応を防止することができ、ジメチルエーテルの選択度を高めることができるようになる。
前記部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と接触された後、メタノールはγ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)と反応する。
既存のγ−アルミナ又はシリカ−アルミナを単独で使用する場合は、親水性物質により表面に水が吸着し易く、活性点が減少されるため触媒活性が低下するという問題点があった。しかし、発熱反応により反応器の温度が上昇すると、ジメチルエーテルの選択性が増加するという特徴を有している。即ち、反応器の上層部に充填された疎水性ゼオライト触媒は、強酸点がアルカリ金属又はアルカリ土類金属を使用してある程度除去されたとしても300℃以上の高温では副反応であるコーキング生成又は軽質炭化水素の生成を避けることが難しいため、疎水性ゼオライトより酸の強度が弱いγ−アルミナ及びシリカ−アルミナの中から選択された触媒を使用すると、比較的高温でもジメチルエーテルの選択性を維持することができる。前記のような効果を得るためには触媒との接触順序が重要であるため必ず、最初に部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)、そしてγ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)の順に接触するのが良い。
触媒は一つの断熱反応器内に充填して各々の触媒層を形成したり、又は各々独立的な断熱反応器に充填させた後、これを連結して使用することができる。この時、部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)を合せた総容積に対し、触媒(2)が20〜80容積%で維持されることが良く、触媒(2)が20容積%未満である場合は疎水性ゼオライトの強い活性により下段部が過多に反応を行い、副産物として炭化水素が生成して選択性が低下し、また、触媒(2)が80容積%を超過する場合は、疎水性ゼオライトの量が小さくなるため有効な反応が行われにくいという問題が発生する。
このように本発明では断熱反応器に各々異なる二種の触媒を充填して脱水反応させる間、触媒は非活性化されない。既存の触媒は脱水反応の間、非活性化し易いという問題を有し、一方、本発明の触媒は炭化水素が全く生成しないため、ジメチルエーテルを高い収率で得ることができ、更に、反応器の上層部に充填された触媒は非活性化なしに高い触媒活性を長期間維持することができ、水が含まれた未精製メタノールを効果的に脱水させることができる。
前記未精製メタノールに含有された水の含量は5〜50モル%を維持するのが好ましく、水の含量が5モル%未満の場合、精製時に原料であるメタノールはエネルギーの消耗が非常に大きいため経済的ではなく、また、50モル%を超過する場合は有効な反応物の量が非常に小さくなるため、前記範囲を維持する場合に極大の効果を得ることができる。
一方、水を含有した未精製メタノールからジメチルエーテルを製造する本発明の過程は既存の方法と同様に行われるが、断熱反応器に充填された部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)と順次接触させる触媒系を利用する。
本発明は一例として、一つの断熱反応器を導入して上層部には部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)を充填し、下層部にはγ−アルミナ又はシリカ−アルミナ触媒(2)を充填させた後、メタノールを上層部から下層部に順次通過させてジメチルエーテルを製造する。
触媒に吸着されている水分及び不純物を除去するために各々上層部及び下層部の触媒を前処理し、この時、温度200〜350℃で窒素などの不活性ガスを20〜100ml/g−触媒/minの流速で流す。
前記過程により前処理された触媒を通してメタノールを反応器に流す。この時、反応器の入口の温度は150〜400℃を維持するが、反応器の入口温度が150℃未満の場合、反応速度が低くなるため転換率が減少し、400℃を超過すると熱力学的にジメチルエーテルの生成に不利であり、副反応が発生するという問題がある。反応圧力は1〜100気圧を維持するが、100気圧を超過すると反応が適切に行われない。また、LHSV(Liquid hourly space velocity)は純水メタノール基準で0.05〜50h-1の範囲で脱水反応を行うことが好ましく、LHSV値が0.05h-1未満の場合、反応生産性が非常に低くなり、一方、50h-1を超過すると触媒との接触時間が短くなるため転換率が減少するという問題が生じる。
各々触媒(1)と(2)が充填された二つの断熱反応器に連結して使用した場合にも、本発明による触媒系は同一な効果が見られるが、メタノールと各触媒の接触順序が重要であるためこれを留意しなければならない。
前述した通り、本発明の断熱反応器に前記化学式1に表される疎水性ゼオライト触媒を上層部に充填し、γ−アルミナ触媒を断熱反応器の下層部に充填して使用することで、原料として水を5〜50モル%含む未精製メタノールは脱水反応させても触媒の非活性化が観測されず、副産物である炭化水素を生成することなく、ジメチルエーテルを高い収率で製造することができる。
このような本発明を下記実施例に依拠して詳しく説明すると下記の通りであるが、本発明が実施例に限定されるわけではない。
(A)疎水性ゼオライトの製造方法
NH4−ZSM−5(SiO2/Al23=30)ゼオライトを0.1N塩化ナトリウム水溶液に加えて80℃で24時間攪拌した後、蒸留水で洗浄した後、これを120℃で12時間乾燥して500℃で12時間焼成し、NaH−ZSM−5(Naイオン交換率=44モル%)を得た。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記NaH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。600℃で6時間焼成する間、触媒成分中ベーマイトはγ−アルミナに変わる。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒100mlを断熱反応器下層部に充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒100mlを同一の断熱反応器上層部に充填した。
次に、断熱反応器の圧力が10気圧の条件下で、水を20モル%含有したメタノールをLHSV7.0h-1の空間速度で前記触媒層に通過させ、反応器の注入口の温度を230℃に調節して疎水性ゼオライト触媒層と接触させた後、γ−アルミナ触媒層と接触させ、ジメチルエーテルを得た。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライトの触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の50モル%に該当するNa+を含有する硝酸ナトリウム水溶液を含浸させた。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記NaH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
前記実施例1と同様な方法で、断熱反応器内部に触媒を充填させた。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の30モル%に該当するNa+を含有する硝酸ナトリウム水溶液とカオリンを20質量%で添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して最終的に圧出物形態の触媒を製造した。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
前記実施例1と同様な方法で、断熱反応器内部に触媒を充填させた。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の40モル%に該当するNa+を含有する硝酸ナトリウム水溶液とカオリンを20質量%で添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して最終的に圧出物形態の触媒を製造した。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
前記実施例1と同様な方法で、断熱反応器内部に触媒を充填させた。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の50モル%に該当するK+を含有する硝酸カリウム水溶液を含浸させた。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記NaH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒を断熱反応器下層部に80mlを充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒を断熱反応器上層部に120mlを充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の50モル%に該当するCe++を含有する硝酸セシウム水溶液を含浸させた。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記CeH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒を断熱反応器下層部に80mlを充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒を断熱反応器上層部に120mlを充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の50モル%に該当するMg++を含有する硝酸マグネシウム水溶液を含浸させた。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記MgH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒を断熱反応器下層部に120mlを充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒を断熱反応器上層部に80mlを充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
H−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにH+の50モル%に該当するCa++を含有する硝酸カルシウム水溶液を含浸させた。ベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)に2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)を加えてペースト状を作り、前記ペースト状に前記CaH−ZSM−5ゼオライト微粒子と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を得た。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒を断熱反応器下層部に120mlを充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒を断熱反応器上層部に80mlを充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライトの製造方法
NH4−ZSM−5(SiO2/Al23=30)ゼオライトを0.5N硝酸銅溶液に加えて80℃で24時間攪拌した後、蒸留水で洗浄し、この粉末を再び0.5N硝酸銅溶液に加えて80℃で24時間攪拌し、蒸留水で洗浄した後、これを120℃で12時間乾燥して500℃で12時間焼成し、CuH−ZSM−5ゼオライト(Cuイオン交換率=80モル%)を得た。前記CuH−ZSM−5に対してカオリンを40質量%で添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を製造した。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒100mlを断熱反応器下層部に充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒100mlを同一の断熱反応器上層部に充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造したが、この時、水を30%含有したメタノールを反応物として使用した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
(A)疎水性ゼオライトの製造方法
NH4−ZSM−5(SiO2/Al23=30)ゼオライトを0.5N硝酸亜鉛溶液に加えて80℃で24時間攪拌した後、蒸留水で洗浄し、この粉末を再び0.5N硝酸銅溶液に加えて80℃で24時間攪拌し、蒸留水で洗浄した後、これを120℃で12時間乾燥して500℃で12時間焼成し、ZnH−ZSM−5ゼオライト(Znイオン交換率=77モル%)を得た。前記ZnH−ZSM−5に対してカオリンを40質量%で添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して触媒を製造した。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
γ−アルミナ触媒100mlを断熱反応器下層部に充填した後、前記(A)で製造された疎水性ゼオライト触媒100mlを同一の断熱反応器上層部に充填した。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造したが、この時、水を30%含有したメタノールを反応物として使用した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
前記実施例1と同様な方法で触媒の製造及びメタノールの脱水反応を行うが、断熱反応器の注入口の反応物温度を250℃にし、LHSVを7.0h-1にし、反応気圧を10気圧にし、ジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を下記表1に表した。
前記実施例1と同様な方法で触媒の製造及びメタノールの脱水反応を行うが、断熱反応器下層部にγ−アルミナの代りにシリカ−アルミナ(シリカ:86重量%)を100ml充填し、ジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を下記表1に表した。
前記実施例1と同様な方法で触媒の製造及びメタノールの脱水反応を行うが、水を30モル%含有したメタノールをLHSV7.0h-1の空間速度で触媒層に通過させ、ジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を下記表1に表した。
〔比較例1〕
前記実施例1と同様な方法でメタノールの脱水反応を行うが、γ−アルミナ触媒200mlのみを断熱反応器に充填し、水を30モル%含有したメタノールを単一触媒層に通過させてジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を下記表1に表した。
〔比較例2〕
前記実施例1と同様な方法でメタノールの脱水反応を行うが、シリカ−アルミナ(シリカ:86重量%)触媒200mlのみを断熱反応器に充填し、反応物を単一触媒層に通過させてジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を表1に表した。
〔比較例3〕
前記実施例1と同様な方法で触媒の製造及びメタノールの脱水反応を行うが、疎水性ゼオライト触媒(NaH−ZSM−5)200mlのみを断熱反応器に充填し、反応物を単一触媒層に通過させてジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定してその結果を表1に表した。
〔比較例4〕
(A)疎水性ゼオライト触媒の製造方法
NH4−ZSM−5(SiO2/Al23=40)ゼオライトにベーマイト(ベーマイト/ゼオライト重量比=1)、2.5%硝酸(硝酸水溶液/ゼオライト重量比=0.8)と水(水/ゼオライト重量比=0.5)を添加し、混練し、押出した後、押出物を、120℃で12時間乾燥し、600℃で6時間焼成して最終的に圧出物形態の触媒を製造した。
(B)断熱反応器内部に触媒を充填させる方法
前記実施例1と同様な方法で、断熱反応器内部に触媒を充填させた。
次に、(A)と(B)に従って前記実施例1と同様の方法でメタノール脱水反応を実施してジメチルエーテルを製造した。前記で製造されたジメチルエーテルの収率及び副生成物である炭化水素の収率を測定し、その結果を下記表1に表した。
下記表1は前記実施例1〜13及び比較例1〜4で記述した触媒を使用し、その反応条件でメタノール脱水反応を行った結果を整理して表したものである。
Figure 0004778517
前記表1に表されるように、メタノールを水素陽イオンの一部が特定の金属陽イオンに部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)と、γ−アルミナ又はシリカ−アルミナの中から選択される触媒(2)を断熱反応器内に順次通過させてメタノール脱水反応により製造された本発明による実施例1〜13のジメチルエーテルが、従来の触媒を使用して製造された比較例1〜2のジメチルエーテルに比べて製造収率が高いことが分かる。そして、疎水性ゼオライト単独で断熱反応器に充填して実験した比較例3や、金属陽イオンに置換されなかったH型疎水性ゼオライトとγ−アルミナを順次に通過させた比較例4に比べて高い収率を表しながらも副産物である炭化水素類が全く生成されなかった。
より詳しくは、比較例1でのように商業的に多く使用されるγ−アルミナ触媒上で水が30モル%含有されたメタノールを原料として脱水反応を行った場合、触媒が非活性化されてジメチルエーテルは1%程度の低い収率で製造された。また、比較例NaH−ZSM−5触媒のみを断熱反応器に充填した場合、ジメチルエーテルの収率は約76%と比較的高かったが、副反応により炭化水素が約5%生じる反応結果を得た。これは、断熱反応器内部に触媒層が全て疎水性ゼオライトで充填されているため、断熱反応器内部の温度が上昇し続けて最終的に反応器の出口の温度が約320℃以上となることにより高温で副反応物である炭化水素が生成されるためである。そして、比較例4の強酸点を除去していないH−ZSM−5ゼオライトを断熱反応器上層部に使用した場合、ジメチルエーテルの収率は高いが、反応副産物である炭化水素がやはり発生することが分かる。この時、副産物として生成された炭化水素は低い分子量のアルカン類であり、生成物としての価値が低いだけでなく、結果的に炭素生成を行い触媒を非活性化させるため好ましくない。
従って、本発明による水が20〜30モル%含有された未精製メタノールを使用し、上部と下部が各々異なる二種の触媒を順次に通過させて脱水反応にて製造したジメチルエーテルの収率がはるかに向上され、副産物である炭化水素の発生量が殆どないことが分かる。
前述した通り、本発明では酸点の強度を調節した疎水性ゼオライトの水素陽イオン(H+)の一部が特定の金属陽イオンに置換された疎水性ゼオライト触媒(1)とγ−アルミナ又はシリカ−アルミナの中から選択された触媒(2)と順次に接触させる触媒系が充填された断熱反応器を導入してメタノールの脱水反応を行うと、触媒の非活性化がなく炭化水素の副産物を生成させることなく高い触媒活性を通してジメチルエーテルの収率を増加させる効果を得ることができる。
更に、前記のように断熱反応器を使用する場合、反応器の設計が容易で製作が簡単であり反応器の製作費などを節減することができ、水を含む未精製エタノールを原料として使用しても高い触媒性能と安定性、そして高いジメチルエーテルの選択度を得ることができ、触媒の充填も簡単な効果を得ることができる。

Claims (7)

  1. 未精製メタノールを断熱反応器内で脱水反応してジメチルエーテルを製造する方法において、
    前記脱水反応を、疎水性ゼオライトの水素陽イオン(H+)が金属陽イオンによって部分置換された下記の触媒(1)と、γ−アルミナ及びシリカ−アルミナの中から選択される触媒(2)とからなる触媒系下で行い、メタノールが、前記触媒(1)及び(2)に順次接触することを特徴とするジメチルエーテルの製造方法。
    X(1-X)/nZ 化学式1
    前記化学式1において、Hは水素陽イオンを表し、Mは周期律表上のIA族、IIA族、又はIB族又はIIB族の金属陽イオンの中から選択された少なくとも1種の陽イオンを表し、nは置換された陽イオン(M)の酸化数を表し、xは水素陽イオンの含量として10〜90モル%の範囲を有し、ZはSiO2/Al23比が20〜200範囲の疎水性ゼオライトを表す。
  2. 前記断熱反応器が、前記触媒(1)と前記触媒(2)が一つの反応器内に各々の触媒層を有するように充填されることを特徴とする、請求項記載のジメチルエーテルの製造方法。
  3. 前記断熱反応器が、前記触媒(1)と前記触媒(2)が二つの独立した反応器内に充填されることを特徴とする、請求項1記載のジメチルエーテルの製造方法。
  4. 前記未精製メタノールが、5〜50モル%の水を含有していることを特徴とする、請求項記載のジメチルエーテルの製造方法。
  5. 前記部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)が、転移アルミナとIA族、IIA族、IB族とIIB族金属の塩を添加し、水素陽イオンがIA族、IIA族、IB族、IIB族の中から選択される少なくとも一つの金属陽イオンに部分置換されて製造されることを特徴とする、請求項1記載のジメチルエーテルの製造方法。
  6. 前記部分置換された疎水性ゼオライト触媒(1)が、IA族又はIIA族に属する少なくとも一つの金属陽イオンを含む粘土;又はIA族、IIA IB族又はIIB族の中から選択される少なくとも一つの金属陽イオンの塩と、粘との混合物の添加により、水素陽イオンがIA族、IIA族、IB族とIIB族金属の中から選択される少なくとも一つの金属陽イオンに部分置換されて製造されることを特徴とする、請求項1記載のジメチルエーテルの製造方法。
  7. 前記脱水反応が、150〜400℃の温度範囲、反応圧力が1〜100気圧、及びLHSV0.05〜50h-1の範囲で行われることを特徴とする、請求項1記載のジメチルエーテルの製造方法。
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