JP4777736B2 - 切断工具 - Google Patents

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Description

本発明は、切断工具に係り、特に、ワークに対して、超音波振動を利用して切断加工を行うのに好適な切断工具に関する。
従来から、ワークに対する切断加工を行う方法としては、刃部を備えた切断工具を手動で操作する方法や、固定データに基づくプログラマブル数値制御によって、刃部を備えた切断工具の動作(例えば、刃部とワークの表面との間の距離を調整する動作等)を自動制御する方法、あるいは、ウォータージェットを用いる方法(例えば、特許文献1)等が知られている。
特開2003−340722号公報
しかしながら、切断工具を手動で操作する方法には、人件費が多くなるうえに、人の勘に頼るところが多いので品質が不安定になるといった欠点があった。特に、3次元形状を有するワークに対して切断加工を行うには相当の熟練を要するので、品質を維持することが一層困難となっていた。
また、切断工具の動作をプログラムにしたがって自動制御する方法には、寸法精度のばらつきや変化が大きいワーク(例えば、樹脂成形品等)に対しては、高精度な切断加工を行うことができないといった欠点があった。
さらに、ウォータージェットを用いる方法には、切断深さをコントロールすることが困難であるため、例えば、重なった状態の複数枚のワークのうちの1枚のみを選択的に切断することができないといった欠点があった。
このような切断加工方法の欠点を背景として、従来は、ワークに対する切断加工を簡便かつ適切に行うことができないといった問題が生じていた。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、ワークに対する切断加工を簡便かつ適切に行うことができる切断工具を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る切断工具の特徴は、刃部を超音波振動させることにより、ワークに対して前記刃部を用いた切断加工を行う切断工具本体と、この切断工具本体における前記刃部の近傍に配設され、前記切断加工の際に前記ワークに接触することによって前記ワークの切断深さを規制する倣いガイド部材と、前記切断工具本体を前記倣いガイド部材とともに搭載し切断加工の方向に移動させる移動装置と、を備え、前記倣いガイド部材は、前記ワーク側が凸の半球殻形状のガイド部を有し、このガイド部は、前記切断加工の方向に長く、且つ、該ガイド部を前記切断深さ方向に貫通するスリットを備え、このスリットを通して、前記刃部の先端のみを前記ガイド部における前記ワークとの接触面よりも前記ワーク側に突出させるように形成され、前記ガイド部における前記ワークとの接触面が球面に形成されている点にある。
そして、この請求項1に係る発明によれば、倣いガイド部材をワークに接触させながら、ワークに対して刃部による切断加工を行うことができるため、ワークに対して所定の深さの切断加工を簡便かつ高精度に行うことができる。更に、移動手段によって切断工具本体を倣いガイド部材とともに自動的に切断加工の方向に移動させることができるため、ワークに対して高精度な切断加工を自動的に行うことができ、ひいては、作業性および量産性を向上させることができる。
なお、本願において、切断とは、1つのワークを切断して2つ以上のワークに分離すること(狭義の切断)に限定されるものではなく、溝切り等の分離をともなわない切断をも含めた広義な概念とする。
また、請求項に係る発明によれば、倣いガイド部材のスリットを通って刃部の先端のみをワーク側に突出させることができるため、ワークの切断深さを一定に保持することができる。さらに、倣いガイド部材におけるワークとの接触面が面に形成されているため、倣いガイド部材をワークに滑らかに接触させることができ、ワークに対する切断加工を円滑に行うことができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項において、前記ガイド部における前記ワークとの接触面からの前記刃部の先端の突出寸法である切断代の寸法を調整する切断代調整手段を備えた点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、切断代調整手段によって切断代の寸法を調整することができるため、さらに多様な切断深さの切断加工を適切に行うことができ、ひいては、汎用性および利便性を向上させることができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項1又は請求項において、前記スリットは、前記ガイド部における、前記切断加工の進行方向の端部から前記進行方向と反対方向に形成され、前記倣いガイド部材が、前記ガイド部が前記ワークに接触する位置から、前記刃部に対して前記進行方向と反対方向に退避可能に形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、倣いガイド部材を必要に応じてワークに接触する位置から退避させることができるため、ワークに対して倣いガイド部材を用いない切断加工を行うこともでき、また、刃部の点検や交換を容易に行うことができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項1乃至請求項のいずれか1項において、前記倣いガイド部材が、トグルリンク機構によって支持されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、トグルリンク機構によって切断加工抵抗に抗して倣いガイド部材を確実に支持することができるため、ワークに対する切断加工を安定的に行うことができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、刃部を超音波振動させつつワークに対して前記刃部を用いた切断加工を行う切断工具本体と、この切断工具本体における前記刃部の近傍に配設され、前記切断加工の際に前記ワークを押圧する押圧部材と、前記切断工具本体を前記押圧部材とともに搭載し切断加工の方向に移動させる移動装置と、を備え、前記押圧部材は、前記ワーク側が凸の半球殻形状の押圧部を有し、この押圧部は、前記切断加工の方向に長く、且つ、該押圧部を前記切断深さ方向に貫通するスリットを備え、このスリットを通して、前記刃部の先端のみを前記押圧部における前記ワークとの接触面よりも前記ワーク側に突出させるように形成され、前記押圧部における前記ワークとの接触面が球面に形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、押圧部材によってワークを押厚しながら、ワークに対して刃部による切断加工を行うことができるため、厚肉のワークに対する切断加工を簡便かつ適切に行うことができる。
また、請求項に係る発明によれば、移動手段によって切断工具本体を押圧部材とともに自動的に切断加工の方向に移動させることができるため、ワークに対して高精度な切断加工を自動的に行うことができ、ひいては、作業性および量産性を向上させることができる
更に、この請求項に係る発明によれば、押圧部材によってワークを押圧することができるため、厚肉のワークに対しても、刃部を用いた切断加工を簡便かつ確実に行うことができる。さらに、押圧部材におけるワークの押圧面が曲面に形成されているため、押圧部材を滑らかに押圧させることができ、ワークに対する切断加工を円滑に行うことができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項において、前記押圧部材を前記ワーク側に付勢する付勢手段を備えた点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、簡易な構成によって押圧部材に対してワークを押圧するための押圧力を付与することができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項5又は請求項において、前記スリットは、前記押圧部の、前記切断加工の進行方向の前端から反対方向に形成されていて、前記押圧部材が、前記押圧部が前記ワークを押圧する位置から、前記刃部に対して前記進行方向と反対方向に退避可能に形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、押圧部材を必要に応じてワークを押圧する位置から退避させることができるため、薄肉のワークに対して切断加工を行う場合のように、ワークの押圧をともなわない切断加工を行うこともでき、また、刃部の点検や交換を容易に行うことができる。
請求項に係る切断工具の特徴は、請求項乃至請求項のいずれか1項において、前記押圧部材が、トグルリンク機構によって支持されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、トグルリンク機構によって切断加工抵抗に抗して押圧部材を確実に支持することができるため、ワークに対する切断加工を安定的に行うことができる。
本発明に係る切断工具によれば、ワークに対する切断加工を簡便かつ適切に行うことができる。より具体的には、ワークに対する所定の切断深さの切断加工を簡便かつ高精度に行うことができる。または、厚肉のワークに対する切断加工を簡便かつ確実に行うことができる。
また、刃部を超音波振動させることによって切断加工を行うことにより、コストおよび消費電力を削減することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る切断工具の第1実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態における切断工具1は、図1における縦方向に長尺とされた切断工具本体2を有している。
この切断工具本体2は、樹脂成形品等のワーク3の切断加工の方向(図1における横方向)に移動可能とされた移動装置としてのロボット(全体図示省略)のアーム5の下端面に固定されている。
したがって、切断工具本体2は、アーム5の移動にともなって切断加工の方向に自動的に移動可能とされている。
切断工具本体2について詳述すると、この切断工具本体2は、アーム5の下端面に固定された縦断面略J字形状のスライドガイド取付部6を有しており、このスライドガイド取付部6の、図1における左側面には、縦方向に長尺なスライドガイド7が取り付けられている。このスライドガイド7には、第1エアシリンダ9を備えたスライダ10が、縦方向に摺動自在に保持されている。
より具体的には、スライダ10は、図1における縦方向に長尺な長辺部10aと、この長辺部10aの上端部から左方に延出された上辺部10bと、長辺部10aの下端部から右方に延出された下辺部10cとによって構成されている。
そして、スライダ10における長辺部10aに第1エアシリンダ9が固定されていて、この第1エアシリンダ9がスライドガイド7に直接的に摺動自在に保持されている。
第1エアシリンダ9の図1における下端面と、この第1エアシリンダ9の下端面に下方から臨むスライドガイド取付部6の下辺部6aの上面との間には、コイルばね11が配設されている。
このコイルばね11は、スライダ10に弾性力を作用させることにより、後述する超音波カッタ12が、ワーク3の厚み方向(図1における縦方向)の寸法のばらつきにかかわらず、ワーク3に対する一定の切断深さの切断加工を安定的に行うことができるように保持するようになっている。
また、第1エアシリンダ9は、内圧を調整することによって、スライダ10に作用する弾性力を調整可能とされている。
スライダ10における下辺部10cの下面には、振動子保持部14が固定されており、この振動子保持部14には、図示しない電源から電力を供給されることによって超音波振動を行う振動子15が保持されている。
振動子15の図1における下面15aには、カッタ取付部16が固定されており、このカッタ取付部16の下端面には、刃部としての超音波カッタ12が取り付けられている。
超音波カッタ12は、振動子15に従動して超音波振動を行うことによって、ワーク3に対する切断加工を行うようになっている。
このような超音波カッタ12を用いることにより、ワーク3に対する切断加工を、低コストかつ低消費電力で行うことが可能となる。
振動子保持部14の図1における下面には、図1における左下の方向に向かって、先端部(図1における下端部)が幅広に形成された支持部材17が、ボルト等の固定手段19を介して固定されている。
この支持部材17の先端部には、左右に所定の間隔を隔てた2つの回動支持部20,21が形成されており、これら2つの回動支持部20,21のうちの一方(図1における左方)の回動支持部20には、アーム部22が、その基端部において、回動自在に支持されている。
アーム部22は、回動動作によって、図1において実線で示す切断加工位置と、図1において2点鎖線で示す退避位置との間を移動可能とされている。
そして、アーム部22の先端部には、倣いガイド部材23が、ボルト等の固定手段24によって固定されており、この倣いガイド部材23は、アーム部22と一体的に回動動作を行うことにより、切断加工位置(図1における実線部)と退避位置(図1における2点鎖線)との間を揺動可能とされている。
倣いガイド部材23は、超音波カッタ12の近傍位置となる切断加工位置において、ワーク3の表面に接触することにより、ワーク3の切断深さを一定の切断深さに規制するようになっている。
倣いガイド部材23について更に詳述すると、この倣いガイド部材23は、切断加工の際におけるワーク3との接触面Sを有する略半球殻状のガイド部26と、このガイド部26と一体的に形成された図1における縦方向に長尺とされた基部27とを有している。
ガイド部26は、切断加工位置において、超音波カッタ12の先端側の所定範囲の部位を囲繞するようになっている。
さらに、図2に拡大して示すように、ガイド部26における、超音波カッタ12に対応する位置には、スリット29が形成されており、このスリット29を通して、超音波カッタ12の先端(図において下端)のみが、ガイド部26におけるワーク3との接触面Sよりもワーク3側に突出されるようになっている(図3参照)
これにより、超音波カッタ12の先端のみがワーク3に切り込まれるので、ワーク3の切断深さを、倣いガイド部材23におけるワーク3との接触面Sからの超音波カッタ12の先端の突出寸法である切断代の寸法tに相当する一定の切断深さに規制することができる。
また、倣いガイド部材23におけるワーク3との接触面Sが球面(凸曲面)に形成されているため、倣いガイド部材23をワーク3に滑らかに接触させることができ、ワーク3に対する切断加工を円滑に行うことができる。
倣いガイド部材23の基部27における下端部には、図1における左方に向かって延出部30が延出されており、この延出部30と、この延出部30に上方から臨むアーム部22の下端部との間には、切断代調整部材31が配設されている。
切断代調整部材31は、延出部30とアーム部22との間の距離を調整することによって、切断代の寸法tを調整可能とされている。なお、固定手段24による倣いガイド部材23における基部27の固定位置についても、切断代の調整にともなって変更可能とされている。
これにより、切断代の寸法tを調整することができるため、さらに多様な切断深さの切断加工を適切に行うことができ、ひいては、汎用性および利便性を向上させることができる。
さらに、本実施形態においては、前述のように、倣いガイド部材23が、アーム部22の回動にともなって切断加工位置から退避位置まで退避することができるため、ワーク3に対して倣いガイド部材23を用いない切断加工を行うこともでき、また、超音波カッタ12の点検や交換を容易に行うことができる。
前述した支持部材17における2つの回動支持部20,21のうち、アーム部22を支持する一方の回動支持部20と異なる他方(図1における右方)の回動支持部21には、トグルリンク32の一端部(図1における上端部)が回動自在に支持されている。
このトグルリンク32における先端部(図1における下端部)には、第2エアシリンダ34の下端部がピン21Aを介して回動自在に支持されており、この第2エアシリンダ34の上端部は、前述したスライダ10における上辺部10bの下面に垂設されたブラケット35に回動自在に支持されている。
前記ピン21には第2リンク33の一端が回動自在に当接され、この第2リンク33の他端は、切断加工位置において、トグルリンク32における基端部と先端部との中間部となる個所で、ピン33Aを介して、アーム部22に回動自在に支持されている。
このトグルリンク32は、ワーク3に対する切断加工の際に、切断加工抵抗によってアーム部22が切断加工位置から退避位置側に回動しようとしても、これを確実に阻止することができる。
したがって、本実施形態によれば、トグルリンク32と第2リンク33とを直線に維持することにより切断加工抵抗に抗して倣いガイド部材23を確実に支持することができるため、ワーク3に対する所定の切断深さの切断加工を安定的に行うことができる。
また、第2エアシリンダ34は、ワーク3の厚み方向の寸法のばらつきにともなう倣いガイド部材23の縦方向へのがたつきを吸収することができるため、ワーク3に対する所定の切断深さの切断加工をさらに安定的に行うことができる。
次に、本実施形態の実施例について、図3乃至図6を参照して説明する。
実施例1においては、ワーク3に対する所定(一定)の切断深さの切断加工として、図3に示すような薄肉のワーク3を切断して分離する切断加工を行う。
この切断加工を行うには、倣いガイド部材23を切断加工位置に位置させるとともに、切断代調整部材31によって、切断代の寸法tをワーク3の厚みに対応する寸法に調整する。
そして、振動子15を駆動して超音波カッタ12を超音波振動させつつ、切断工具本体2をアーム5によって切断加工の方向に自動的に移動させる。
このとき、ワーク3における超音波カッタ12による切断加工が行われる部位の周辺部には、倣いガイド部材23におけるガイド部26が接触面Sを介して接触しているため、切断代が確実に保持された状態で切断加工が円滑に行われる。
したがって、本実施例によれば、樹脂製のフィルム等の薄肉で柔かいワーク3でも確実に切断することができる。
実施例2においては、ワーク3に対する所定の切断深さの切断加工として、図4に示すような二層構造を有するワーク3における一層目のワーク3aのみに切断加工を行う。
この切断加工を行うには、倣いガイド部材23を切断加工位置に位置させるとともに、切断代調整部材31によって、切断代の寸法tを一層目のワーク3aの厚みに対応する寸法に調整する。
そして、振動子15を駆動して超音波カッタ12を超音波振動させつつ、切断工具本体2をアーム5によって切断加工の方向に自動的に移動させる。
このとき、一層目のワーク3aにおける超音波カッタ12による切断加工が行われる部位の周辺部には、実施例1と同様に、倣いガイド部材23におけるガイド部26が接触面Sを介して接触しているため、切断代が確実に保持された状態で切断加工が円滑に行われる。
したがって、本実施例によれば、二層構造を有するワーク3における一層目のワーク3a、例えば寸法不安定な樹脂成製品の表皮のみに対する切断加工を簡便かつ高精度に行うことができる。
実施例3においては、ワーク3に対する所定の切断深さの切断加工として、図5に示すようなワーク3に対して所定の深さの溝切り加工を行う。
本実施例における溝切り加工を行うには、倣いガイド部材23を切断加工位置に位置させるとともに、切断代調整部材31によって、切断代の寸法tを溝の深さに対応する寸法に調整する。
そして、振動子15を駆動して超音波カッタ12を超音波振動させつつ、切断工具本体2をアーム5によって溝切り加工の方向に自動的に移動させる。
このとき、ワーク3における超音波カッタ12による溝切り加工が行われる部位の周辺部には、実施例1と同様に、倣いガイド部材23におけるガイド部26が接触面Sを介して接触しているため、切断代が確実に保持された状態で溝切り加工が円滑に行われる。
したがって、本実施例によれば、ワーク3に対する所定の深さの溝切り加工、例えば、ワークを後工程で、容易に切断・分離するための溝加工を簡便かつ高精度に行うことができる。
本実施例においては、図6に示すようなワーク3に対して、倣いガイド部材23を用いない切断加工を行う。
本実施例における切断加工を行うには、倣いガイド部材23を退避位置に退避させた状態で、振動子15を駆動して超音波カッタ12を超音波振動させつつ、切断工具本体2をロボット5によって切断加工の方向に自動的に移動させる。
したがって、本実施例によれば、ワーク3に対する倣いガイド部材23を用いない切断加工を適切に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る切断工具の第2実施形態について、第1実施形態との差異を中心に、図7および図8を参照して説明する。
なお、第1実施形態と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図7に示すように、本実施形態における切断工具37は、例えば厚い不織布等を切断可能厚さまで圧縮して切断するものであり、アーム5の下面に固定された切断工具本体39を有している。
この切断工具本体39は、第1実施形態と基本的な構成が同様であるが、スライドガイド取付部6、スライドガイド7、第1エアシリンダ9、スライダ10およびコイルばね11は、筒状のケーシング40に被覆されていて図面上には表われていない。
振動子保持部14の下面には、第1実施形態と同様に2つの回動支持部20,21が形成された支持部材17が固定されており、この支持部材17の一方の回動支持部20には、アーム部41が、切断加工位置(図7における実線部)と退避位置(図7における破線部)との間を回動自在に支持されている。
アーム部41の先端部には、押圧部材42が配設されており、この押圧部材42はアーム部41と一体的に回動動作を行うことにより、切断加工位置(図7における実線部)と退避位置(図7における破線部)との間を移動可能とされている。
そして、押圧部材42は、超音波カッタ12の近傍位置となる切断加工位置において、ワーク3を押圧するようになっている。
押圧部材42について更に詳述すると、この押圧部材42は、切断加工の際におけるワーク3の押圧面Sを有する略半球殻状の押圧部43と、この押圧部43と一体的に形成された図7における縦方向に長尺とされた基部45と、この基部45に固定された図7における縦方向に長尺とされたスライドガイド部46とを有している。
押圧部43は、切断加工位置において、超音波カッタ12の先端側の所定範囲の部位を囲繞するようになっている。
さらに、押圧部43における超音波カッタ12に対応する位置には、図2に示したものと同様のスリット(図示せず)が形成されており、このスリットを通して、超音波カッタ12の先端が、押圧部43におけるワーク3の押圧面Sよりもワーク3側に突出されるようになっている。
一方、アーム部41の先端部であって、押圧部材42におけるスライドガイド部46に対応する位置には、エアシリンダ47が配設されており、このエアシリンダ47は、スライドガイド部46に摺動自在に保持されている。なお、エアシリンダ47は、スライドガイド部46に対して相対的に摺動自在とされているが、実際に摺動を行うのはスライドガイド部46の方となる。
さらに、アーム部41に先端部には、押圧部材42における基部45の上端部に向かう爪状の付勢手段取付部49が延出されており、この付勢手段取付部49と押圧部材42における基部45の上端部との間には、押圧部材42をワーク3側に付勢するコイルばね等の付勢手段50が配設されている。
したがって、付勢手段50の付勢力を介して押圧部材42によってワーク3を切断可能厚さまで押圧することができるため、厚い不織布等のワーク3に対しても、超音波カッタ12を用いた切断加工を簡便かつ確実に行うことができる。
また、本実施形態においては、エアシリンダ47の内圧を調整して押圧部材42の押圧力を適宜調整することができ、ワーク3の押圧をともなう切断加工を安定的に行うことができる。
さらに、本実施形態においては、押圧部材42におけるワーク3の押圧面Sが球面(曲面)に形成されているため、押圧部材42を滑らかに押圧させることができ、ワーク3に対する切断加工を円滑に行うことができる。
なお、図7に示すように、第1実施形態と同様の切断代調整部材31を設けることによって、所定の厚みの切断加工にも対応することができるように構成してもよい。この場合、押圧部材42によるワーク3の押圧をともなう切断加工を行う際には、切断代調整部材31については、切断代の寸法を固定しない自由状態に保持しておくことになる。
図7に示すように、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、アーム部41に、トグルリンク32が回動自在に支持されている。
したがって、トグルリンク32によって切断加工抵抗に抗して押圧部材42を確実に支持することができるため、厚肉のワーク3に対する切断加工を安定的に行うことができる。
また、本実施形態においては、押圧部材42を退避位置に退避させた状態で、押圧部材42によるワーク3の押圧をともなわない切断加工を行うことができる。この切断加工は、第1実施形態における倣いガイド部材23を用いないワーク3の切断加工(図6)と全く同様である。
次に、本実施形態の実施例について、図8を新たに参照して説明する。
本実施例においては、図7、図8に示すような厚肉のワーク3を切断して分離する切断加工を行う。
本実施例における切断加工を行うには、押圧部材42を切断加工位置に位置させた状態で、振動子15を駆動して超音波カッタ12を超音波振動させつつ、切断工具本体39をロボット5によって切断加工の方向に自動的に移動させる。
このとき、ワーク3における超音波カッタ12による切断加工が行われる部位およびその周辺部は、押圧部材42による押圧によって厚みが圧縮されているため、超音波カッタ3の先端をワーク3の下側の表面まで行き届かせることができる。
また、押圧部材42におけるワーク3の押圧面Sが球面であることにより、押圧部材42をワーク3に滑らかに押圧させることができる。
これにより、超音波カッタ12によるワーク3の切断加工を確実かつ円滑に行うことができる。
したがって、本実施例によれば、厚肉のワーク3を確実に切断して分離することができる。
以上述べたように、本発明に係る切断工具1,37によれば、ワーク3に対する切断加工を簡便かつ適切に行うことができる。具体的には、ワーク3に対する所定の切断深さの切断加工を簡便かつ高精度に行うことができ、または、厚肉のワーク3に対する切断加工を簡便かつ確実に行うことができる。
また、前述した倣いガイド部材23におけるガイド部26に形成されたスリット29の代りに、開孔を形成するようにしてもよい。このことは、押圧部材42における押圧部43についても同様である。
本発明に係る切断工具の第1実施形態を示す略示側面図 同第1実施形態における倣いガイド部材を拡大して示す下面図 同第1実施形態における第1の実施例の要部を示す側面図 同第1実施形態における第2の実施例の要部を示す側面図 同第1実施形態における第3の実施例の要部を示す側面図 同第1実施形態における第4の実施例の要部を示す側面図 本発明に係る切断工具の第2実施形態を示す側面図 同第2実施形態における実施例の要部を示す側面図
符号の説明
1,37…切断工具
2,39…切断工具本体
3…ワーク
5…ロボット
12…超音波カッタ
23…倣いガイド部材
31…切断代調整部材
32…トグルリンク
42…押圧部材

Claims (8)

  1. 刃部を超音波振動させることにより、ワークに対して前記刃部を用いた切断加工を行う切断工具本体と、
    この切断工具本体における前記刃部の近傍に配設され、前記切断加工の際に前記ワークに接触することによって前記ワークの切断深さを規制する倣いガイド部材と
    前記切断工具本体を前記倣いガイド部材とともに搭載し切断加工の方向に移動させる移動装置と、
    を備え
    前記倣いガイド部材は、前記ワーク側が凸の半球殻形状のガイド部を有し、このガイド部は、前記切断加工の方向に長く、且つ、該ガイド部を前記切断深さ方向に貫通するスリットを備え、このスリットを通して、前記刃部の先端のみを前記ガイド部における前記ワークとの接触面よりも前記ワーク側に突出させるように形成され、
    前記ガイド部における前記ワークとの接触面が球面に形成されていることを特徴とする切断工具。
  2. 前記ガイド部における前記ワークとの接触面からの前記刃部の先端の突出寸法である切断代の寸法を調整する切断代調整手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の切断工具。
  3. 前記スリットは、前記ガイド部における、前記切断加工の進行方向の端部から前記進行方向と反対方向に形成され、前記倣いガイド部材前記ガイド部が前記ワークに接触する位置から、前記刃部に対して前記進行方向と反対方向に退避可能に形成されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項に記載の切断工具。
  4. 前記倣いガイド部材が、トグルリンク機構によって支持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の切断工具。
  5. 刃部を超音波振動させつつワークに対して前記刃部を用いた切断加工を行う切断工具本体と、
    この切断工具本体における前記刃部の近傍に配設され、前記切断加工の際に前記ワークを押圧する押圧部材と
    前記切断工具本体を前記押圧部材とともに搭載し切断加工の方向に移動させる移動装置と、
    を備え
    前記押圧部材は、前記ワーク側が凸の半球殻形状の押圧部を有し、この押圧部は、前記切断加工の方向に長く、且つ、該押圧部を前記切断深さ方向に貫通するスリットを備え、このスリットを通して、前記刃部の先端のみを前記押圧部における前記ワークとの接触面よりも前記ワーク側に突出させるように形成され、
    前記押圧部における前記ワークとの接触面が球面に形成されていることを特徴とする切断工具。
  6. 前記押圧部材を前記ワーク側に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の切断工具。
  7. 前記スリットは、前記押圧部の、前記切断加工の進行方向の前端から反対方向に形成されていて、前記押圧部材前記押圧部が前記ワークを押圧する位置から、前記刃部に対して前記進行方向と反対方向に退避可能に形成されていること
    を特徴とする請求項5又は請求項に記載の切断工具。
  8. 前記押圧部材が、トグルリンク機構によって支持されていることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の切断工具。
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